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長谷川氏(ジャケットの下は地所の「赤」ではなく緑色のTシャツ)

 三菱地所グループのマンション管理会社、三菱地所コミュニティは71日、管理コストの削減や修繕積立金不足、マンションの役員の担い手不足といった社会課題の解決を目指し、管理組合がマンション管理会社に業務を委託せずともマンション管理を簡単にできるアプリ「KURASEL(クラセル)」を開発、同日から申し込みを開始したと発表した。新しい商品・サービスは特許を出願中。

KURASEL(クラセル)」は、三菱地所コミュニティの50年にわたり培ったマンション管理のノウハウを集約してマンション管理組合向けに開発したアプリ。マンション管理に関する知識や経験が少ない人や、忙しくて時間に余裕のない人でも、スマートフォンで簡単に自主管理ができる。具体的には、今までマンション管理会社が担ってきた所有者・居住者情報や契約・発注管理から理事会資料の保管・閲覧、収支状況・支払管理に至るまでの全てをスマートフォン及びWEB上のアプリで一元管理が可能になる。

アプリの利用料金は月々35,000円~(税別・1マンションにつき)。アプリの提供・運営は三菱地所コミュニティが6月1日付で設立した新会社・イノベリオスが行なう。

新会社は、平均的な15060戸くらいのマンションで年間200万円くらいのコスト削減が可能で、これまで「リプレイス」の選択肢しかなかった管理組合は同社が提供するアプリによる「自主管理」の選択肢が増えるとしており、2024年度末までに全国で3,000組合での導入を目標にしている。

会見に臨んだ社長執行役員・長谷川良裕氏は「これまでのマンション管理の常識を大きく変える革新的なサービス」であることを強調した。

◇      ◆     ◇

新型コロナの拡大が顕著になった3月以降、「自粛」に徹しニュース・リリース以外は一つも記者発表会・見学会を行ってこなかった三菱地所グループが4カ月ぶりに一矢を放ったのは主力のビルでもマンション分譲でもなく、どちらかといえばこれまで目立たない存在だったマンション管理についてだった。

 メデイア向けの発表会参加呼びかけのフレーズもまた取材意欲をいたく刺激するものだった。「マンション管理組合が抱える、マンション管理コスト増、修繕積立金不足、役員のなり手不足といった様々なマンションの課題について真正面から向き合い、解決に向けて立ち上げる新しいサービスです。既存のビジネスモデルを大きく変える可能性のある革新的な新事業」とあった。発表会場も本社ビルだ。

 会見に臨んだ長谷川社長と取締役常務執行役員の安藤康司氏をはじめ、10人以上の関係者はみんな地所のコーポレートカラーである「赤」ではなく、〝常識を変える(カエル)〟にふさわしい「緑」のTシャツを着ていた。意気込みはストレートに伝わってきた。

 会見に参加した記者の数も常識を超えるものだった。毎月、マンション管理業協会が行なっている「記者懇親会」をはるかに超える40名くらいに達した。(三菱地所コミュニティが呼び掛けてきた団地の防災イベントを記者は何回か取材したが、他のメディアの方は数えるほどもなかった)

 どうでもいいことはこれまで。本題に入ろう。このアプリは業界の常識を変える革新的なサービスになるかどうか。

 最初に思ったのは「ノー」だった。記者は昭和50年に完成した多摩ニュータウンの戸数200戸近いマンションに住んでいる。管理組合の理事も務めたことがある。ボランティア組織の会員として団地内の樹木剪定やコミュニティ活動も行っている。樹木剪定は年間数百万円のコスト削減につながっているはずだ。

 同社が国土交通省の資料から説明した一般的な50~60戸のマンションの管理費は1戸当たり約12,000円(70㎡で坪当たり約560円)だ。アプリ代35,000円というのは3戸分くらいだ。このお金をねん出できる組合は多くないと読んだ。もちろん、年間で200万円もコスト削減できれば話は別だが…。

 そもそも、管理組合が自由に使える金などない。管理費のうち約半分は管理会社への業務委託費に消え、その他の光熱費、樹木剪定などの恒常的な維持管理・軽微な修繕経費などに支出すると、残された組合活動費は10%あるかどうかだ。

 35,000円が高いと言っているのではない。アプリはそれくらいの価値があるはずだ。比較は難しいが、例えばマンション管理士など外部専門家を〝お助けマン〟として組合が依頼すればこれくらいの金額になるはずで、この金額に見合う仕事をこなしてくれると思う。マンション管理士の働き口がないのは、これまで専門家を起用(啓蒙)してこなかったことに問題がある。

 確かに、自主管理は組合員の意識が高ければ不可能ではないと思う。樹木剪定などは素人でもできるし、自主管理で経費が抑えられる業務はたくさんあるはずだ。意識の高い組合はコスト削減を行っているはずだ。管理会社に丸投げなどしない。

 しかし、そういった自主管理の意識が高い組合は少数派で、希薄だからこそ様々な問題が噴出している。そのような管理組合にアプリ提案の声は果たして届くのか。これにも疑問符を投げかけざるを得ない。35,000円を年間200万円のコスト削減にどのようにつなげるかの具体的な説明がこの日はなかったような気がする。

 ただ〝200万円のコスト削減〟はマンション管理会社に対する警告でもある。アプリを活用すれば一般的なマンションでこれほどの経費が削減できるということは、いかに現在の管理会社が〝暴利〟(これは言い過ぎか)をむさぼっているかということを業界に発信することにならないか。

 いま業界は、「リプレース(リプレイス)」の嵐にさらされている。業界各社がどのような反応を見せるか興味津々。

習志野市「奏の杜」防災訓練に過去最多1,000名 三菱地所グループ&管理組合(2018/3/11)

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外観(左が小田急不動産の、右が三井不動産のビル)

住友不動産は630日、「三角ビル」の愛称で知られてきた「新宿住友ビル・三角広場」の大規模改修工事が完成したのに伴うメディア向け内覧会を行った。記者は〝新築ビル〟と見紛えたほどで、従前の「三角ビル」を知っている人は腰を抜かすほど驚くはずだ。関係者は「前例のない超高層ビルの大規模改修工事」と胸を張った。数十人の報道陣が駆け付けた。三角広場は71日に一般にオープンされる。

既存ビルは、新宿駅から徒歩数分の新宿区西新宿2丁目の敷地面積約14,446㎡、地下2階地上52階建て延床面積約165,898㎡。19743月に竣工。設計監理は日建設計。施工は鹿島建設、竹中工務店、住友建設。

改修後は、容積対象面積はほとんど変わっていないが延床面積は約180,195㎡(うちアトリウム約6,500㎡)へと約14,000㎡増床。基本構想・総合監修は住友不動産。設計・監理は日建設計。施工は大成建設。20179月に着工、2020630日に竣工。改修に当たっては国家戦略特区の枠組みを活用している。

従前は赤いレンガ壁に囲まれた広い空間や新宿浄水場で使用された水道管のオブジェ、駐車場、喫煙所などだった青空空間は高さ25m、広さ約3,250㎡の晴雨寒暖に対応した空調完備の屋内空間に一変した。

屋内空間の正面には新宿アルタと同じ4K564インチの大型ビジョンを設置、最大収容人数約2,000人の大規模イベントを可能にした。床は床暖房(一部除く)、壁は吸音処理を施した壁にレンガ壁を採用。災害時には2,850人の帰宅困難者の一時滞在施設としても利用される。公開空地であるため、朝は5時から夜は12時まで利用可能。

大改修と併せて制震補強、発電機能設備の増強、BCP性能の向上を図っている。

このほか、地下1階から地上2階に新たに導入した「ショップ&レストラン」は新規と高層階からの移転を合わせて全26店舗がオープンする。地下2階には従前の約3倍、1,000人収容可能な「新宿住友ホール」をリニューアルした。エントランスにはクスノキの巨木も残した。

内覧会で同社ビル事業本部新宿事業所長・宮川享之氏は、「屋根付きの屋内空間は西新宿の課題だった賑わいを取り戻す第一歩。活性化ももたらすはず」と挨拶。

同社ビル事業本部商品企画課チーフエンジニア・山田武仁氏は、「既存ビルであることを感じさせない近未来のビルを実現できたキーワードは2つ。一つは20年かけて理想形を完成させようという理念を曲げなかったこと。もう一つはリスペクト。フラット広場を原資として広さを倍増させた骨太の基本設計があったから。竣工はこれから50年、100年先の始まりの一歩」などと話した。

設計・監理を担当した日建設計の設計部門グループマネージャー・芦田智之氏は、「既存の規制・枠組みを踏襲していればまず不可能な工事。そもそも青空空地を屋内空地に変える概念などなかった。『無理だ』と住友さんにいったが、許してくれなかった。激論を交わしながら実現にこぎつけた」と語った。

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三角広場 メイン

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三角広場 西

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左から宮川氏、山田氏、芦田氏

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エントランス

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パブリックビューイング(予想図)

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記者は、2011年の3.11のとき、三角ビルに隣接する小田急不動産「小田急第一生命ビル」の15階で勤務していた。瞬時に直下型でないと判断し、絶対(倒壊しない)大丈夫と思った。泣き出した女性社員もいたが、実際、揺れは想定内だった。当日は、徒歩で甲州街道を歩いて帰った。あとから三角ビルも三井新宿ビルも気持ちが悪くなるほど揺れたと聞いた。

周辺の既存ビルは大震災を前後して耐震化が進められていた。東京建物「新宿センタービル」は2009年(平成21年)に耐震化工事を完了している。そして2015年、三井不動産は「新宿三井ビル」の超大型制震装置を完成させた。それより遅れること2年、住友不動産は「新宿三角ビル」の大規模改修を行うと発表した。

同社も制振装置を設置して〝お茶を濁す〟程度の改修で済ませるのだろうとてっきり思っていた。

そして今日(30日)。三角広場を多少改修したくらいでこのコロナ禍で内覧会などやってどうするのか、しかも雨模様だ。まあほとんど取材はないし気晴らしになるだろうと出かけたが、冒頭に書いたように別の新築ビルかと仰天した。

熱弁をふるったのは、マンション見学会などで何回かお会いをしたことがある山田氏だったのにも驚いた。もっとしっかりメモを取るべきだった。感動的な名演説だった。どこかのメディアが細大漏らさずスピーチを再現しないか。

もう一つ、容積対象面積をそれほど変えず、どうして約14,000㎡も増床できたかについて。既存不適格建物を複数の工事に分けて段階的に改正後の建築基準法に適合させていく「全体計画認定制度」を採用したからというが、芦田氏は「かなり専門的なことで難しく、法律を読んだだけでは(素人の記者などは)理解できないのではないか。手順が難しい」と話した。これは謎のままだ。

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ストリートピアノ(誰でも自由に弾ける)

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屋内空間に使用されている壁(山田氏の説明によると「『住友』発祥の地、別子銅山で銅の精錬時にでる鉱鐸(スラグ)、これを焼成してできる『からみ煉瓦』の風合いを再現したレンガ壁に仕立てた」壁だそうだ)

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改修前

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改修前公開空地

三井不動産 「新宿三井ビル」の超大型制振装置が完成(2015/15

西新宿の弊社事務所も大揺れ 女性がパニックに(2011/3/11

住友不動産「シティテラス加賀」 山田氏が独演会 商品企画を熱く語る(2013/12/11

「ティアラ」にふさわしい外観デザイン 住友不動産「スカイティアラ」(2014/2/27

 旭化成ホームズくらしノべーション研究所は6月29日、ZOOMによるオンライン記者勉強会「『ワーク・ワーク・バランス』を保つ新たな暮らし方を探る」を開催。ゲストに立命館大学産業社会学部教授・筒井淳也氏を迎え、同研究所顧問・松本吉彦氏とトークセッションを行った。

 同勉強会は、旭化成ホームズと同研究所が4月上旬に行ったアンケート調査「在宅ワークスペースの現状とくらしの在り方を探る」結果を踏まえ、働くことによって対価を得られる有償の仕事と、家事など無償の仕事のバランスを意味するワーク・ワークバランスのあり方を探るのが目的。

 トークセッションでは、アンケート調査の結果、在宅ワークによって家族と一緒に過ごす時間が増え、好きなタイミングで家事がこなせるなどのメリットがある反面、仕事とプライベートのON-OFFの切り替えが難しく、職場の人とのコミュニケーションが減少したなどの課題も明らかになったことを受け、筒井教授は通勤時間の削減により生まれた「自由な時間」をどう生かすかが求められると強調した。

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 アンケート調査については、同社のニュース・リリースと記者の記事を参照していただきたい。

 トークセッションは、同社のニュース・リリースを読んでいたのでとても分かりやすかった。システムの問題もあるのだろうが、一般の方にも呼び掛けて一緒に考える勉強会でもよかったのではないかと思う。

 一つだけ引っ掛かったのは、雇用労働者の「有償労働」と、家事・育児(介護などもそうだが)の「無償労働」の関係についてだった。

 「有償」と「無償」は賃金が支払われるかどうかで分かれるのだろうが(労働者は金だけで働かないのも事実だか)、「労働」の価値そのものは変わらないと記者は考えている。家事や育児が「無償労働」とされてきたのはわが国の家父長制の残滓でもある。「無償労働」の価値を正当に評価することが「新しい生活様式」につながるのではないか。〝専業主婦(または夫)〟(昔は婚期を迎えた娘さんや出戻り、後家さんは「家事手伝い」と呼ばれたが、今は死滅しているはず)などの言葉は死滅すべきだし、職と住の関係も問い直す必要があると思う。

居住形態・家族構成で異なる在宅ワーク場所 旭化成ホームズ調査(2020/6/6)

在宅ワークに関するくらしの変化についての調査発表リリース

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コスモスイニシアは626日、国や地方自治体が所有する公共施設などを活用したアウトドアリゾート事業「ETOWA(エトワ)」を立ち上げ、第一弾の茨城県笠間市が所有する宿泊施設「旧あたご天狗の森スカイロッジ」を活用した「ETOWA KASAMA(エトワ笠間)」を2020718()に開業すると発表した。

ETOWA(エトワ)」は、利用者減少や遊休化が課題となっている国や地方自治体が所有する公共施設をリノベーションし、アウトドアリゾート施設に生まれ変わらせることで公共施設の価値向上をめざす事業。

ETOWA KASAMA」は、JR常磐線岩間駅からタクシーで約10分(常磐自動車道岩間ICより約20分)。客室はSKY CABIN(定員4名):4室、FOREST CABIN(定員6名):4室、SUITE CABIN(定員6名):2室、GRACE TENT(定員3名):6室の全16室。キャビンとグランピングテントを設けている。

 ポラスグループは6月29日、2020年3月期決算を発表。売上高は2,256億円(前期比4.3%増)、経常利益は153億円(同11.9%増)、純利益は43億円(同12.9%増)となり、売上高、経常利益、純利益はいずれも過去最高を記録した。

 主力の戸建売上棟数は前期比3.3%減の3,728棟。内訳は分譲戸建住宅が前期比1.4%減の2,529棟で、契約平均価格は前年度の4,106万円から33万円減の4,073万円。マンションは「ルピアグランデ浦和美園」(全340戸)が竣工完売するなど前期比84.3%増の468戸、注文は7.8%減の617棟、賃貸・集合住宅18棟114戸。ポラテックは売上高808億円、経常利益47億円、純利益29億円で減収増益。

 今期業績予想は、売上高2,300億円(前期比1.9%増)、経常利益170億円(同10.4%増)、純利益47億円(同7.4%増)を見込んでいる。ポラス商圏内の2020年度の戸建分譲市場は、前年比95.6%の約21,000棟を予想する一方で、同社グループは前期比118%の2,980棟目標にしている。

 ポラスグループ代表・中内晃次郎氏は、「2020年3月期は創業50周年を迎えた記念すべき年。消費税増税や新型コロナウイルスの影響がある中でも、テーマ性のある街づくりの充実やポラス初の大型マンション竣工、プレカット事業では名古屋工場の稼働、ヘルシンキ木材調達拠点の設立などによる販売、生産量が拡大した。4期連続で売上高を更新し、経常利益、純利益と併せて過去最高の業績となった。今期は時代の変化をチャンスと捉え、地域特性を活かした新しい街づくり提案、ポラス単独展示場の拡充、プレカット生産拡大など、創意工夫の観点で新しい時代に先駆けた『住まい・暮し』を提供し続け、シェアNo.1エリア、市場占有率の拡大を進めていく」とコメントした。

 中央住宅代表取締役社長・品川典久氏は、「地域と一体となり『テーマ性の高い街づくり』に取組んできた結果、契約戸数は2,515棟と過去2番目の契約となった。今期は分譲住宅契約2,980 棟を実現する」とコメントしている。

ポラス2019年3月期 売上高2,163億円 分譲戸建て契約2,654棟 ともに過去最高(2020/6/29)

 

 昨日(6月28日)行われていた日本将棋連盟の8大タイトルの一つ第91期「ヒューリック杯棋聖戦」五番勝負の第2局のネット中継をずっと見た。ご存じのように、17歳の高校生の藤井聡太七段が現役最強とされる渡辺明棋聖(36)に快勝。史上最年少初タイトル獲得に王手をかけた。

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 記者も昔はよく将棋を指した。日本将棋連盟が認定するアマ初段(3万円もするのでお金は払っていないような気がする)くらいの力だろうが、藤井さんは第1局も第2局も圧勝だったような気がする。

 驚いたのは、タイトル名にもなっているようにわが業界のヒューリックが「特別協賛」していることだった。同社が協賛していることは全然知らなかった。

 同社のホームページで確認したら、社会貢献活動の一環として2018年から「ヒューリック杯清麗戦」とともに特別協賛している。

 将棋人口は1,200万人といわれる。その〝宣伝効果〟はいくらになるか同社広報に問い合わせたら、「役員などが将棋ファンであることも多少あるかもしれないが、業界他社があまに支援していない分野でもあるわが国の伝統的な芸術・文化活動を支援する目的で協賛したもの。協賛金? 公表していません。宣伝効果? 宣伝を目的にはしておりません」との回答があった。

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3月までの感染者.png  解除後グラフ.png

 東京都は6月27日、新型コロナ感染者が新たに57人判明したと発表した。うち71%に当たる41人が20~30代の若い人で、感染経路不明者も36人(63%)だった。感染者は5月25日に緊急事態宣言を解除してから最多で、5月5日の57人以来の数値となった。

 また、年代・性別累計感染者数で617人となった20代女性が611人の40代男性を抜き、685人の20代男性、673人の30代男性に次いで3番目に〝浮上〟した。

 この結果、新型コロナの感染状況を監視する「モニタリング指標」のうち新規陽性者数は44.1人/1週間平均(再要請基準50人/1週間平均)、感染経路不明率は48.2%/1週間平均(同50.0%)、週単位の増加率1.22(同2)。

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 6月に入ってから連日のように〝夜の街〟〝歌舞伎町〟〝ホストクラブ〟などが報じられており、これに呼応するように20代男性の感染者数が増加している。

 報道によれば、都は医療体制がひっ迫していた感染拡大期の3~4月とは状況が異なるとし、休業再要請は行わない模様だ。モニタリング指標も見直すという。

 とすれば、われわれは現在のような状況がafter&withコロナの常態であることを容認しないといけないのだろうか。

 医療体制はさておき、その心構えの参考にしていただくよう、3月末までの拡大前期(before)の感染者521人と宣言解除後(after)の感染者908人(6月27日現在)の属性の変化をみたのが別表・グラフだ。

 beforeの男女比は男性347人(66.6%):女性181人(33.4%)となっており、年代・性別でもっとも多かったのが40代男性の77人(14.8)で、以下、30代男性の62人、70代男性の52人と続いていた。女性では41人の20代女性が最多だった。

 afterはどうかというと、男女比は男性587人(64.6%):女性321人(35.4%)となっておりbeforeとそれほど変化はない。新型コロナは人種、性別、老若男女に関わらず平等に襲い掛かると仮定すれば、なぜ男女比で大きな差が出ているのか分析する必要がありそうだ。(記者はジェンダー性差が関係していると思う)

 beforeと顕著な差は、20代男性が人数でも比率でも激増していることだ。20代男性の感染者はbefore 41人からafter262人へ6.4倍増。次位の30代男性の159人より100人以上も多く、全体に占める比率でも28.9%(beforeは4.8%)を占めている。

 20代男性の増加の陰に隠れている形だが、30代男性もbefore62人からafter159人へと2倍以上に増加している。

 一方で、beforeでは77人で最多だった40代男性はafterでは60人へと減少しているほか、50代以上の男性も全て減少、比率も低下している。

 注視すべきなのは20代、30代の女性の数値だ。20代女性はbefore41人からafter131人へ3.2倍に増加。宣言解除前の5月15日から解除後の6月20日までは83人(1日平均2.2人)だったが、21日に11人と2ケタに乗ると、この1週間で60人(1日平均8.6人)と再び増加傾向を示している。30代女性もbefore33人からafter61人へ倍増している。

 このように20代、30代の若い人の感染が目立つのは、この前も書いたように「死に至る病」ではなく〝絶望〟もしておらず、働かざるを得ない事情もあるからだろうか。これがafter&withコロナの常態となるのだろうか。

 安倍首相は6月18日に行った記者会見で「今、感染予防と両立しながら社会経済活動を回復させていく。コロナの時代の新たな日常に向かって、一歩一歩、私たちは確実に前進しています」と述べた。この言葉を信じたい。

東京都 新型コロナ累計感染者 年代・性別では20代男性が30代男性抜き最多に(2020/6/26)

新型コロナは「死に至る病」でなく〝絶望〟とも無縁 若い人の感染者が多い理由(2020/6/24)

東京都 新型コロナ 感染者は20代男性・30代男性・20代女性の〝三強〟の争い(2020/6/22)

新型コロナ感染者 宣言解除後は20代男性が最多〝夜の街〟自粛呼びかけ 効果あるか(2020/6/7)

新型コロナ「東京アラート」発動 都知事〝夜の街〟強調/大阪府は20代の女性が最多(2020/6/3)

〝闇社会〟〝二重就業〟の記事アクセス1万件突破/北九州「第2波」 どこでも(2020/6/1)

新型コロナ 都の感染者5月は20代女性が突出 全体の14% 同世代男性の倍以上(2020/5/29)

〝闇社会〟〝二重就業〟の記事にアクセス殺到/目から鱗 「風テラス」坂爪氏の著作(2020/5/28)

社会的弱者に襲い掛かり、ジェンダー性差をあぶりだす 新型コロナの本性(2020/5/25)

〝不平等社会〟あぶりだす新型コロナ5月の感染者 年代・性別で最多は20代女性(2020/5/18)

新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因(2020/5/11)

 

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「プラウド阪急塚口駅前」

野村不動産は626日、阪急神戸線塚口駅前の沿線最大規模で商業複合マンション「プラウド阪急塚口駅前」が尼崎版「SDGsスマートマンション」第1号事業に認定されたと発表した。

阪急神戸線では最大規模となる地上16階建て全421戸。基壇部(B12F)の3層は商業施設を配し、大阪梅田・西宮北口・神戸三宮などの周辺都心部に近く便利な街「塚口」における多世代交流、生活サービス、住民コミュニティの充実した街づくりを目指す。

尼崎版「SDGsスマートマンション」は、環境配慮、地域経済活性化、社会課題への貢献など3つの要素を満たした付加価値の高いマンションを認定する制度。1戸当たり3万円が事業者に補助される。

物件は、敷地面積約6,485㎡、16階階建て421戸(うち非分譲住戸6戸)。専有面積は45.43115.59㎡。入居予定は202210月下旬。

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 このような制度があることを知らなかった。あらゆる企業も個人も「SDGs」に取り組むべきだと思うし、小生だって17項目ある目標のうち半分以上に同意し実践しようと考えている。バッジももらって付けている。

 3つの認定基準のうちHEMSはなかなか浸透していないが、政府は2030年までに全住宅に普及させようとしている。他の地域経済活性化、社会課題解決はそれほど高いハードルでもない。全てのデベロッパーは尼崎版「SDGsスマートマンション」の基準を満たすマンションを供給すべきだ。全国で年間10万戸供給とすれば30億円だ。安いものだ。ただ、補助金は購入者に直接給付したほうが効果的ではないかと思う。

 吉本の筋肉芸人100人もアキュラホームの最強壁に歯が立たず完敗-アキュラホームは6月27日(土)、同社が開発した業界ナンバーワンの壁倍率15倍の強靭壁「8トン壁(トリプルストロングウォール)」の壁の強さを証明するため、「吉本芸人軍団率いる100人vsアキュラホーム新世代木造」と銘打ったイベントをZOOMにより生中継した。約7,500人が視聴した。

 「8トン壁」はマッチョな吉本軍団100人との綱引きにびくともせず完勝。同社関係者含めた125人でも微動だにせず、最後は8トンの重機で破砕された。

 完敗した吉本軍団は「社長の顔が見たい!」「社長!社長」と〝挑発〟。視聴者から「素人ぼっいMCがとてもいい」と褒められた同社女性広報担当の「社長!」との呼びかけに、同社宮沢俊哉社長は本社社長室から出演。「みなさんありがとうございます。テレビCMを放映すると1億円くらいかかるが、この種のイベントは10分の1くらいで出来る。その他の無駄も省くことで30億円くらいの固定費を削減した。その分をお客さまに還元していく。コロナ前と比較して20%安く商品を提供していく」とコメントを寄せた。

 同様のイベントを同社は5月30日にも行っており、今回は第二弾。前回の視聴者は約5,700人だったので、2,000人近く増えた。中継は予定では1時間になっていたが30分も延長。視聴者からは「とても楽しかった」などの歓声が上がった。

 イベントでは、何人の吉本軍団が一般の最強壁を綱引きで破ることができるかのクイズも行われ、正解者2名に50インチテレビが贈呈された。

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 一つ注文。同社の最強壁を採用した戸建てを「1,000万円台で提供させていただきます…さらに今回、全館空調と太陽光発電を加えると、光熱費がゼロになる…ちょっと頑張れば手が届く商品」などと同社担当者がアピールしたのはいいのだが、あのジャパネットの創業者・高田明氏の〝売り込み〟には勝てない。同社には三半規管をかき混ぜるテノール社員はいないのか。 

まるでアート 圧倒的な空間提案と日本の匠の技多用 アキュラホーム 新宿展示場(2020/6/26)

業界最強 アキュラホーム 壁倍率15倍の強さ証明ZOOM中継に視聴5,700名(2020/5/30)

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AQレジデンス新宿展示場」

アキュラホームの「AQレジデンス新宿展示場」を見学した。新宿区のハウジングステージ新宿に612日オープンしたもので、同社の高価格帯ブランド「AQレジデンス」の瀬田、馬込展示場に続く第三弾。

素材には自然石、無垢材、漆喰など内外の自然素材を採用し、日本を代表する匠職人とのコラボレーションにより、土壁や和紙光壁、漆塗りを多用。天空光を巧みに取り込む5層住宅となっている。

エントランスの外部ポーチには、一枚岩の花崗岩や火成岩を採用。吹き抜けには和紙作家堀木エリ子氏が手掛けた高さ5.4mの手漉きの和紙光壁が本磨きの御影石に映り込むように演出。

リビングダイニングには、自然塗料で仕上げた幅29cm長さ2.4mもある一枚もののホワイトオークを使用。アクセントウォールには重厚感のあるフランス産の粘板岩を水の流れをイメージして配置。

ホビールームには、ホワイトオークを燻製しオイル仕上げでフィニッシュしたフロア、ヴィンテージチーク材をダイス状にしたアクセントウォール、昔ながらの藁を使った釜焼き製法のレンガ壁を配し、3.8帖と小さな空間ながらも5.4mの天井高さを確保した空間を演出している。

打合せルームには、天井高3.4mに広がる漆喰壁は石灰と川砂と薄い顔料を絶妙に配合して微妙なグラテーションを演出。フロアは楡(ニレ)の古材を使用。

3階は、外部と内部を一体的なリゾート感に溢れた空間を演出。天井と軒裏には3か月の天日干しにより銀色に変化をさせた南洋材の「メルパウ」を内外の天井に採用。また、壁には石灰岩をアクセントとし、リゾート感を演出。輪島塗り職人・一松春男氏の洗面ボウルを採用。屋上テラスにはジャクソン製の浴槽を設置している。

モデルハウスは木造軸組み工法3階建て延べ面積220.66㎡(66.74坪)。坪単価150万円くらいを想定している。

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3階屋上テラス(ジャクソンの浴槽は250万円とか、庇裏は3カ月天日干ししたメルパウ材)

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久住氏による土壁

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堀木氏による光壁

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洗面室(ボウルは一松氏による漆塗り)

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 ハウジングステージ新宿にもう一つの富裕層向けモデルハウスが誕生した。坪単価では254万円の三菱地所ホーム、広さでは120坪の旭化成ホームズだが、アキュラホームは自然素材を多用し、わが国の伝統的な匠の技を惜しげもなく注ぎ込んだアート作品ともいうべきモデルハウスだ。

 堀木氏、久住氏、一松氏のそれぞれの作品は見事というほかない。小生はいつもの貧乏人根性を丸出しにし買ったらいくらかを聞いたが、担当者は「値はつけられない」というのですごすごと退却した。久住氏の微妙な土壁は淡路島の砂を用いたものだそうで、高級料亭でも見られるかどうか。しばし見とれた。

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キッチン(天空光を巧みに取り込んでいる)

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リビング(正面のオブジェはフランス産の粘板岩を採用)

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 同社は〝カンナ社長〟宮沢俊哉氏が広告塔として獅子奮迅の活躍をされており、どちらかといえば一般庶民向けのハウスメーカーというイメージが強い。しかし、富裕層向けとしても市民権を得るような気がする。大手と互角以上に戦えると確信した。

 ただ一つ、惜しいと思ったのは外壁だ。大きさにして幅10m×高さ8mの白いフランスの石灰石を素材にした壁はこのままではもったいなさすぎる。映画のスクリーンにもなるので、レプリカでいいから絹谷幸二氏のアフレスコ、ピカソのゲルニカ、ルノワールの裸婦…などを時間ごと日替わりで映し出したら近隣住民からも圧倒的な支持を得られるのではないか。

 さらにまた、モデルハウスは総合展示場だけでなく、自社単独で同じものをどこかに建て、11組限定で宿泊体験もできるようにしたら成約棟数も激増するのではないか。料理人を呼んで食事付きにでもすれば110万円でも安い。

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打ち合わせスペース(床はニレの古材)

アーチ型天井と列柱の無柱空間に驚嘆 旭化成ホームズ 「新宿」に富裕層向けモデル(2020/6/16

 

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