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仲井社長 

 積水ハウス代表取締役社長・仲井嘉浩氏は4月1日、同社グループ入社式で次のように述べた。新入社員は同社487人、グループ会社179人の合計666人。うち613人が入社式に参加した。

◇       ◆     ◇

 積水ハウスグループへの入社おめでとうございます。新しい仲間ができてうれしい、わくわくしているというのが、ちょうど30年前に皆さん側の席にいた私の率直な気持ちです。

 当社グループの仕事は、人々の暮らしに不可欠な衣食住のうちの「住」を通じて社会に貢献でき、お客様を「幸せにできる」素晴らしい仕事です。そして住宅は地球上に皆さんの仕事の成果として残ります。このような経験は、他の仕事ではなかなか味わえません。当社の企業理念の根本哲学「人間愛」に「相手の幸せを願い、その喜びを我が喜びとする」と書かれているように、お客様の幸せを心から願って、仕事をしていただきたいと思います。これを忘れなければ必ず成果は出ます。

 皆さんは新入社員ですが、私自身も社長としては新任です。私には「住宅を通じてお客様にもっと幸せを提供する」という夢があり、日々必死で勉強しています。当社はトップレベルの住宅の「安全性」やネット・ゼロ・エネルギー・ハウスをはじめとする「環境配慮」「快適性」などを追求してきました。今後、もう一段上の幸せを提供するために、IoTなどの先進技術の導入やハードだけでなく、新たなサービスの提供などが考えられます。皆さんも「夢」を持って働いてほしいと思います。

 皆さんは今日から社会人であり、住宅のプロとしての自覚が必要です。どのような職業でもプロであり続けるためには、生涯にわたって勉強しなければなりません。住宅の建築法規や性能、資金計画、ライフサイクルコストなど、学ぶべきことはたくさんありますので、焦らずに 計画的にコツコツ勉強してください。成功のためには、マラソンのように一つのことに長い間じっくりと取り組んで 「やり抜くこと」が何よりも大切です。

 人生100年時代には、住宅や土地などの「有形資産」だけでなく、家族や友人、健康、スキルなどの「無形資産」が大切です。当社も働き方改革を推進しています。メリハリをつけて一生懸命に働いて、オフの時間も家族や友人との時間を大事にしたり、習いごとをするなど、仕事と同じように自分の時間にもエネルギーを使ってください。これらがすべて自らの人生の財産となる「無形資産」になります。

 当社は、グループ会社間の連携に力を入れています。これから皆さんはそれぞれ配属先で異なる業務に就きますが、グループで連携し、情報共有することでより、お客様により良い提案ができ、大きな成果を上げることができます。

 本日は、積水ハウス、積和不動産、積水ハウスリフォームの新入社員が参加していますが、グループを超えた同期のつながりも大切にしてください。私自身もそうでしたが、つらい壁に当たった時、きっと支えになってくれるはずです。共に必死に勉強して、積水ハウスグループを発展させていきましょう。

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「白金一丁目東部北地区第一種市街地再開発事業」

 長谷工コーポレーションは3月30日、同社が事業参画している1.7haの “住・商・工”複合の街づくり「白金一丁目東部北地区第一種市街地再開発事業」が東京都から権利変換計画認可の許可を受けたと発表した。

 東京メトロ南北線・都営三田線白金高輪駅に近接する市街地再開発事業として、超高層マンション1棟(地上45階)、高層マンション1棟(地上19階)を含む住宅約1,247戸のほか店舗、工場など “住商工一体”の街づくりを目指す。完成予定は平成34年度。

 同社は検討段階より事業協力者として参画しており、コンサルタントの佐藤不動産鑑定コンサルティング、梓設計、上野計画事務所、日本工営などとともに事業を推進してきた。

 参加組合員に東京建物、長谷工コーポ、住友不動産、野村不動産、三井不動産レジデンシャルなどが参画している。

 モリカケ問題の対応に苦慮する政府関係筋は4月1日、一発逆転、怒髪天の打開策を検討していることを明らかにした。

 その目玉として、世界に冠たる国際都市にふさわしいプロジェクトを奨励するため都心の容積率を無制限にし、建物の絶対高さ規制もなくす。

 これを受け、三菱地所は「常盤橋再開発プロジェクト」に坪単価5,000万円のペントハウスマンションを追加することを表明し、三井不動産は「(仮称)日本橋空中都市構想」を打ち出し、東京制圧を目指す住友不動産は都心5区を「東京マッドタウン」として商標登録することを決めた。

 政府はまた、絶滅危惧種の大阪弁を臆することなく首都・東京で堂々と話し、戸建てでデベロッパーを圧倒している関西のハウスメーカー〝御三家〟の住友林業・矢野龍氏、大和ハウス工業・樋口武男氏、積水ハウス・和田勇氏を人間国宝として永久にその名誉を称えることを決定した。

 さらにまた、国民の厭世気分が広がっていることを憂慮し、その気持ちを〝忖度〟し、だれもが活躍できる社会を構築するため、太陽は東から西へ沈み、水は上から下へ流れるのと同じように、野球こそが人類を熱狂させる普遍の真理であることに着目、今年30周年を迎えるRBA野球大会に国民栄誉賞を授与し、大会参加チームに無課税の使途を問わない金一封を贈与することを検討する模様だ。

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「川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業」

 野村不動産は3月30日、埼玉県川口市の「川口栄町3丁目銀座地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合を設立したと発表した。2023年3月の竣工を目指す。

 事業地は、JR川口駅東口から東へ約300mに位置した約1.1ha。不正形な敷地や老朽化建物が多く、耐震安全性に課題がある建物の更新が必要とされてきた。同社は2013年8月に事業協力者として参画し、事業協力を行ってきた。

 再開発事業により、川口の表玄関にふさわしい魅力ある商業業務機能の拡充や土地の高度利用を目指し、商業業務施設、都市型住宅などの施設整備を行う。住宅は約475戸の予定。

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オープン前の行列

 三井不動産は3月29日、「東京ミッドタウン日比谷」をオープンした。初日の20時時点の入場者数は10万人を超えた。初日の入場者数は31万人の六本木ヒルズや15万人の東京ミッドタウン六本木に及ばないが、昨年オープンした「GINZA SIX」の9万人を上回った。

 オープニングセレモニーでは千代田区 副区長・山口正紀氏、TOHOシネマズ代表取締役社長・瀬田一彦氏と同社代表取締役社長・菰田正信氏らが登壇。スペシャルゲストの女優の宮﨑あおいさんが登場し、テープカットセレモニーが行われた。

 宮﨑さんかは「CM撮影の3日間は、本当に楽しい撮影でした。大きな階段のある広場であったり、素敵なバーであったり、ここから色々なことが生まれていくんだなというワクワクを感じました」とコメントした。

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テープカット

◇       ◆     ◇

 記者は所用でオープンセレモニーは取材できなかったが、17:00ころに見学した。たくさんの人が行列をなしていた。男女の比率は3:7か4:6で女性のほうが多く、年齢的には中年以上の人が中心だったようだ。前回書いた予告通り3階の理容「ヒビヤ」で散髪をし、地下1階の「BOSTON OYSTER&CRAB」で生カキを食べた。

 散髪代は8,100円。ちょっと高いが、日本国憲法第25条を実践する理髪店ということを考えれば〝安い〟と思う人もいるかもしれない。洗髪が抜群で、かなり強く洗ってもらったが、毛が抜ける気配はなく心地よかった。

 禿の人は毛か生えてくるのではないかと思った。スタッフの方は笑って「どうですかね」と話したが、まんざらでもなかった。頭皮を刺激したら毛は生えないのか。毛がないのだから洗ってもらう必要もないか。ガハハハハ。

 オイスターバーは目当ての的矢カキが入荷していなかったのが残念だが、他のカキは普段食べるカキより確かに美味しかった。

3階のコンセプトが最高 「東京ミッドタウン日比谷」 プレス内覧会に1,000人超(2018/3/22)

 

 

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「林マンション リファイニング工事」

 三井不動産と青木茂建築工房は3月30日、「林マンション リファイニング工事」完成見学会を行った。見学者は約360~370名になる模様。

 両社が業務提携してから2号目になる案件で、昭和41年に建築された「検査済証のない共同住宅兼店舗」を耐震補強と大規模修繕を行い、検査済証を取得するリファイニング計画。

 建て替えた場合、現行法の日影規制・高度地区の高さ制限・容積率制限など既存建物のボリュームが確保できないことから、既存建物のボリュームが維持でき、コスト削減・相続対策・環境負荷低減につながるリファイニング建築手法をオーナーが選択して実現した。

 中性化対策として4、5、6階の梁に亜硝酸リチウム圧入工法を採用。物件は、特定緊急輸送道路沿いの耐震助成金の交付が予定されており、2018年3月末日に建物全体の検査済証を取得する予定。

 商品企画では、既存3つのフレーム(スパン)内に各階4住戸(専用面積29㎡)だったのを、フレーム内に新規耐震補強壁を設け、各階3住戸(同34~40㎡)に変更することで競争力を高めた。断熱・遮音性能が高いLow-E複層ガラスを採用しているのも特徴。

 見学会で、三井不動産ソリューションパートナー本部レッツ資産活用部チーフコンサルタント・宮田敏雄氏は「わたしの個人的な考えだが、普通のリフォーム、リノベーションでは省エネ性が確保できないものが多いが、今回の物件はLow-E複層ガラスの採用でそれがかなり向上している」と語った。

 物件は、都営浅草線馬込駅から徒歩10分、大田区北馬込1に位置する6階建て全17戸の賃貸住宅と店舗。賃料は34㎡が11万円台の半ば、40㎡が12万円台の後半。設計監理は青木茂建築工房、総合企画は三井不動産レッツ資産活用部、商品企画・サブリースは三井不動産レジデンシャルリース。先日21日に入居者向けの内覧会を行い、当日だけで募集15戸に対して6戸の申し込みがあった。その後キャンセルが1件出たので申し込みは現在5件。

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エントランス(左)と居室内

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「マイミュート」のLow-E複層ガラス(左)と有孔折板

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 この案件については昨年10月の工事現場見学会を取材しているし、今年2月に行われた青木氏の記念講演でオーナーの方にお会いしているので、そちらの記事を参照していただきたい。今回は完成物件を見て驚いたこと2つ3つに留める。

 驚いたのは、最初に見学した6階の住戸の浴室にミストサウナが付いていたことだ。賃料は相場の9割と聞いていたので、これも商品力をアップするための策かと思ったら、これはオーナーサイドが入居するための特別仕様ということだった。

 それより驚いたのは、サッシにLow-E複層ガラスが採用されていたのもさることながら、ガラスは旭硝子の「マイミュート」だったことだ。この製品は優れた断熱性能と防音・結露防止機能をあわせ持つのが特徴で、通常の複層ガラスの遮音等級「T―2等級」よりワンランク遮音性能が高い。額縁付きなのでデザイン性にも優れる。

 「マイミュート」は値段が高く、分譲マンションでも採用しているところは少ないはずだ。このようなところにお金をかけるのがすごい。

 もう一つ。環7通りに面した外壁には3ミリの鉄に塗装を施した有孔折板が採用されていた。デザイン性に優れるとともに15年間くらいは錆びずにメンテもしやすいという。

◇       ◆     ◇

 この前も書いたが、青木氏は首都大学東京の特任教授を退任された。今後はリファイニング建築の普及に全力を尽くされるのではないか。仕事も多忙を極めているようだ。今回の見学会も参加希望を断らなければならないほど盛況だった。

 配布された資料には、CLT材をふんだんに用いた岡山県の「真庭市中央図書館」と、廃墟となっていた建物を再生する福岡県の「上川端ビル」の見学案内とともに、スタッフ募集のA4の紙が添付されていた。建築を学んでいる人のほかプレス・秘書、学生アルバイトなど「再生建築及びリファイニング建築に興味があること」が応募条件だ。

 応募希望者は電話03-5789-0488かE-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。へ。

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青木氏とその友人の方々(青木氏は今度は上下ともイッセイミヤケだそうだ)

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 受かる可能性が高くなるとは保証できないが、応募希望者の方はぜひ記者が書いた記事も参考にしていただきたい。「青木茂 RBA」で検索すれば10本くらい記事がヒットするはずだ。この日の見学会で「マイミュート」が採用されていることを見抜く人はそうないはずで、人が気づかないことをほめる(けなす)のが受かる秘訣だ。

 プレス・秘書も募集しているそうなので、面接の際には「先生もお気づきでしょうが、先日配布された資料には『雑誌掲載のご案内 新建築4月号(2018年4月1日発売) 日系アーキテクチュア(2018年4月12日号)』とありました。わたしは絶対このようなミスは見逃しません」と一発見舞うことをお勧めする。

 さらにまた、「先生はイッセイミヤケがお気に入りのようですが、わたしなら先生の中身も含めてリファイニングして差し上げます」くらいぶちかましてはいかがか。

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馬込で摘んだハナニラ

リファイニング建築の考案者 首都大学東京特任教授・青木茂氏が退官へ 記念講演会(2018/2/13)

三井不&青木茂建築工房 築52年の市場性ない共同住宅をリファイニングで再生(2017/10/16)

三井不動産&青木茂建築工房 練馬区のリファイニング見学会に200名(2017/2/27)

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髙橋氏

 東京急行電鉄は3月27日、2018年度を初年度とする中期3か年経営計画を発表した。

 現行の中期3か年経営計画を目標通りに達成したことを受け、次期計画では“Make the Sustainable Growth”(持続可能な成長をめざして)をスローガンに掲げ、サステナブルな「街づくり」「企業づくり」「人づくり」の「3つのサステナブル」を進める。鉄道事業では安全・安定輸送の確保、混雑緩和など快適性向上の取り組みを強化し、都市開発では「渋谷ストリーム」「渋谷スクランブルスクエア東棟」「南町田グランベリーパーク」などを開業させる。

 経営指標として、2020年度の東急EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費+固定資産除却費+受取利息配当+持分法投資損益)2,064億円(2017年度見込み比18.4%増)、営業利益970億円(同16.9%増)、有利子負債率5.3倍(2017年度見込5.6倍)、自己資本比率8.4%(同10.6%)を目標とする。

 人事異動も発表。4月1日付で取締役専務執行役員・髙橋和夫氏が代表取締役社長に、代表取締役社長・野本弘文氏は代表取締役にそれぞれ就任する。

◇       ◆     ◇

 他の取材があったため、懇親会から出席した。冒頭、4月1日付で代表取締役社長に就任する髙橋氏は、記者発表会で十分話したためか、「中計はわたしが責任者としてまとめた。酒が入れば舌が滑らかになるかもしれない」などと笑わせ、具体的なことは話さなかった。

 記者が注目したのは3点。1点目はどうして同社を含めて電鉄会社がいま元気なのか、2点目は東急不動産との役割分担・連携をどう進めるのか、3点目は渋谷の再開発、沿線の大規模団地の再生・活性化をどうするかだ。

 3点目については、渋谷再開発には1,200億円(2018-2022年合計で1,350億円)を投資するほか、田園都市線の南町田など5つのリモデル開発を進め、向こう3年で約800億円(同1,200億円)を投資する。

 1点目と2点目について髙橋氏は「そもそも鉄道と開発が事業の柱だった。他の電鉄会社とは勝つとか負けるとかではなくて収益構造を重視していく。東急不動産とは渋谷の再開発を中心にできるだけ一緒にやっていく」と話した。

◇       ◆     ◇

 大変失礼だが、鉄道会社は〝地味〟というイメージしかない。わが西武ライオンズの鉄道も、50年近く住む京王も他の電鉄会社もデパートでは三越伊勢丹や高島屋に圧倒的に負けていると思う。

 マンションもそうだ。最近は相鉄や京急、さらには阪急や京阪電鉄が度肝を吹く商品企画のマンションを分譲しだしたが、電鉄会社全体としてデザイン性・商品企画は大手デベロッパーに引けを取る。

 東急電鉄は昨年分譲の「ドレッセWIZEたまプラーザ」はよかったが、まだまだ東急不動産には負けると思っているが、この日、都市創造本部長兼開発事業部長、運営事業部長の肩書を持つ取締役執行役員・髙橋俊之氏(4月1日付で常務執行役員 都市創造本部 渋谷戦略事業部長に就任予定)の目もあやなネクタイに記者の目が点になった。〝これはただ者ではない〟と。

 他の記者と歓談していたのに割って入って「わたしのネクタイも安物ではありませんが、最高に素敵なネクタイですね」と話したら、「これは確か娘にプレゼントされたもの」と裏返し「TAYA」のブランドであることを示した(記者はもちろん髙橋氏も「TAYA」がなんであるか知らなかったはず。娘さんをほめるべきか)。

 人は見てくれで判断すべきではないと思うが、ネクタイは髙橋氏の娘さんか東急ハンズにコーディネートしてもらったらどうか。マンションの商品企画・デザインは専門家を起用すべきだ。

 その髙橋氏に紹介してもらったのが、取締役専務執行役員・渡邊功氏だ。渡邊氏からは抱腹絶倒の話を聞いたが、「個人情報だからね。書いちゃダメ」と何度もダメ押しをされたので書けないのが残念。

 もう一つヨイショ。懇親会場のサ・キャピトルホテル東急は最高にデザインがいいホテルだ。

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髙橋氏(左)と渡邊氏

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髙橋氏のネクタイ(人には好みがありますが)

圧倒的人気 「CASBEE横浜」S評価 東急電鉄他「ドレッセWISEたまプラーザ」(2017/8/23)

 


 

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「シティタワー国分寺ザ・ツイン」

 住友不動産は3月27日、JR国分寺駅直結の商・住複合の免震ツインタワー「シティタワー国分寺ザ・ツイン」のプレス向け竣工内覧会を行った。分譲554戸のうち約350戸が成約済みで、販売は順調に進捗している。

 物件は、JR中央本線国分寺駅から徒歩1分、国分寺市本町三丁目に位置する36階建てウエスト棟(299戸、店舗18区画)、35階建てイースト棟(284戸、うち事業協力者住戸30戸)の合計583戸(分譲は554戸)。専有面積は48.33~120.45㎡。坪単価は400万円強。設計・監理・施工は竹中工務店。

 駅北口のランドマークとなるもので、再開発計画が持ち上がった昭和40年から約50年、都市計画決定から約28年、バブル崩壊、リーマン・ショックなどで再三計画の変更を経て竣工した。

 同社は2013年に国分寺市に代わって工事を行う「特定事業者」に選定され、2015年7月に着工した。施行面積は約2.1ha、総事業費は447億円。

 4月1日に市の公益フロア「cocobunjiプラザ」、4月7日に三越伊勢丹グループの商業施設「ミーツ国分寺」がそれぞれオーブンする。

 内覧会で同社住宅事業分譲事業本部第二統括営業所長・岡本和也氏は「2016年2月に販売を開始して以来、順調に推移している。駅直結・複合・タワーのランドマークとして益々注目を集める」と話した。

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◇       ◆     ◇

 同社が明らかにした契約者分析は、物件の特性をよく反映している。居住地は国分寺市(22%)、隣接市(24%)のほか武蔵野市、杉並区、新宿区、三鷹市、立川市など中央線沿線が目立つ。

 年齢は60歳以上が33%にのぼり、以下50歳代、40歳代がそれぞれ23%、30歳代以下が22%となっている。

 職業は経営者、医師、無職(地主・シニア)が全体の6割を占め、会社員など(23%)は共働きや自己資金のある人が目立ったという。

 購入目的は実需が8割で、投資+セカンドハウス用が2割。現在の居住形態は持ち家戸建てが37.6%、分譲マンションが28.1%。

 -中央線の駅近マンションは、富裕層やアッパー三ドルしか購入できず、賃貸からの〝脱出組〟の取得は絶望的となっている。

 面白いのは「グレーシアタワー三鷹」との競合だが、販売責任者の永田太郎氏は「ほとんどない」と語った。

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エントランスホール

早期完売間違いなし 三鷹駅直結の相鉄不・三菱地所レジ「グレーシアタワー三鷹」(2017/12/21)

駅直結の「シティタワー国分寺ザ・ツイン」 即日完売スタート(2016/4/1)

 

 

 

 

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「ヴェレーナグラン浜田山」完成予想図

 久々に第一種低層住居専用地域の、しかも全戸南西向き建物が桜並木と神田川遊歩道に面し、また松本清張が住んでいた邸宅まで徒歩2分、さらにまた京王井の頭線浜田山駅と高井戸駅まで徒歩7~9分という空前絶後、唯一無二、万金に値するマンションを見た。

 大和地所レジデンスが分譲を開始した同社フラッグシップ「ヴェレーナグラン浜田山」だ。

 物件は、京王井の頭線浜田山駅から徒歩9分(高井戸駅から徒歩7分)、杉並区高井戸東一丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%、景観形成重点地区)に位置する敷地面積約3,030㎡、4階建て全32戸。専有面積は70.85~103.58㎡。竣工予定は2018年12月下旬。設計・監理は共同制作。施工は今井産業。3月から分譲が始まっており、すでに9戸に申し込みが入っている。

 現地は、神田川遊歩道沿いの景観を守るため杉並区が指定した「水とみどりの景観形成重点地区」の一角。敷地が広く、前面に広い空地が確保されていることから、建基法第55条2項の規定により建物の高さが12mに緩和されているのが特徴。このため建物は半地下方式を取らなくても4階建てが可能になった。

 建物は空地率60%を確保し、〝3戸1〟エレベーター方式を採用し、全住戸にエスコートポーチを設置。駐車場はシャッターゲート付きの全戸平置式。住戸プランは両面バルコニー、ルーフバルコニー、ワイドスパン(約8~10m)、専用庭付き(オープンエアデッキなど約10坪)など。

 設備仕様はディスポーザ、天然御影石のキッチンカウンター・洗面台、グローエ水栓、ミストサウナ、スロップシンクなど。天井高は2,450ミリ。

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◇           ◆     ◇

 現地、モデルルームを見る前までは坪単価は400万円を超えることはないと予想していた。浜田山はマンションや戸建て見学で数十回は訪れている。同駅圏には約10年前、坪400万円で分譲された都心5区を除く準都心部の最高峰「パークシティ浜田山」が燦然と輝き、東急不動産の記念碑的マンション「プレステージ浜田山」もある。これらを上回る物件はあり得ないと思っていたからだ。

 ところが、販売を担当する同社次長・喜多氏から坪単価を聞き、わが耳を疑った。いくら用地・建築費が上昇しているとはいえあり得ないと。

 それでも喜多氏は、「23区で過去10年間供給された3,313物件のうち第一種低層住居専用地域の平置き駐車場100%付き物件は5物件しかない」と自信たっぷりに話した。

 5物件のうち2物件は小規模で記者は知らなかったが、ほかの「グランドメゾン代沢」「Brillia大和郷」「プラウド代沢」の3物件は見学しているのでよく覚えている。「大和郷」は坪500万円だった。

 いつもは冗談など飛ばさない同社の広報マン・横山氏もいつになく饒舌で「この物件は欠点がない」「野球にたとえるとこのマンションは〝トリプル3〟」と話した。

 喜多氏と横山氏の話を聞いて記者の自信は揺らいだ。そして、現地を見て、喜多氏と横山氏の言葉に嘘はないことを理解した。

 「代沢」「大和郷」も確かによかったが、立地・環境は「浜田山」に軍配を上げる。

 この立地なら安すぎると思った。浴室が普通のユニットバスだったのは残念だが、全体的に仕様を上げれば間違いなく坪500万円でも売れる。(同社はこれまで100㎡マンションの経験はあるが、億ションの冒険はできなかったのだろう)

◇           ◆     ◇

 この日は午前中、約30年間マンション一筋に歩んできた総合地所執行役員・梅津氏にインタビューした。話題は大手デベロッパーに対抗できる中堅はどこかになり、同社とモリモト、コスモスイニシアの名前がすぐ上がった。梅津氏は「大和(地所レジ)さんも…」と言葉を濁したので、記者は「いやいや大和さんも最近元気が出てきた」と話した。

 この「浜田山」は完全復活を予感させる物件だ。モリモトのように大手がすり寄ってくるようにさらに仕入れ・企画力を磨いてほしい。

 それにしても、同社に入札で勝てなかった(社名は書かないが)デベロッパーも情けない。売値を坪500万円とはじけば勝てたはずだ。資金力では比較にならないはずだが、目利き力には疑問符がつくと言っては失礼か。

 喜多氏について。喜多氏はこの前までは新京成電鉄北初富駅から徒歩2分の「ヴェレーナ新鎌ヶ谷」(81戸)を担当し売り切り、同社の今期引き渡し予定の929戸完売、期末在庫ゼロに貢献した。今回は3倍以上の単価だが、「とても楽しい。パークシティからの買換えもある」と笑顔を見せていた。

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東京建物の「Brillia 大和郷(やまとむら)」 坪単価500万円超の高額でも大健闘(2008/12/5)

野村不動産「プラウド上原」 垂涎の的の低層3階建て(2011/4/25)

感動的なマンション 三井不動産レジデンシャル「浜田山」(2007/11/8)

 

 

 

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「(仮称)泉区高森2 丁 目プロジェクト」

 三菱地所株式会社は3月26日、同社が開発した仙台市泉区の「泉パークタウン」内でわが国初のCLTを床材として使用した木造と鉄骨造のハイブリッド構造の10階建ての賃貸マンション「(仮称)泉区高森2 丁 目プロジェクト」を着工したと発表した。2019 年2 月下旬の竣工を目指す。

 同社と三菱地所設計、竹中工務店、山佐木材の4社で取得したCLT床2時間耐火構造の国土交通大臣認定技術を初めて適用する。

 2時間耐火の大臣認定を受けたCLT床のほかに、竹中工務店の特許技術「燃エンウッド」を柱に初めて採用した。

 CLTを構造材に利用することで、通常の鉄筋コンクリート造に比べ3カ月程度の工期短縮を予定している。

 竣工後は39戸の賃貸住宅として運営し、継続的に建物性能に関するデータなどを収集する。

 計画地は周辺にホテルや商業施設、アウトレットなどが集積する街の中心部に位置し、小高い丘陵地に建つことから視認性も高く、街の新たなシンボルとなると同社はしている。

 

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