すごい数だ 第1期は78戸〝ディスカバ〟こと京阪電鉄不他「武蔵野富士見」
当欄既報の京阪電鉄不動産他「DISCOVER ★TERRACE★ ファインシティ武蔵野富士見」の第1期販売戸数が78戸になったことが分かった。驚異的な戸数だ。
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2月24日付記事で「敵か味方か」という見出しを付けた。「敵」とは、首都圏デベロッパーや近隣物件にとって、関西が本拠のデベロッパーにこんな企画をされたら困るという意味を込めた。「味方」とは、大手デベロッパーでなくとも(失礼、記者は大手デベロッパーとは6社くらいと規定している)、こんな企画をすれば売れるということを証明し、商品企画担当者に希望の光を点すのではないかと思ったからだ。
今の段階で「敵」なのか「味方」なのかわからない。ものすごい第1期供給量であることは確かだ。
長谷工の技術力&ルネの企画力生かせ なぜ火中の栗を拾うか 総合地所「ルネ八王子」
「ルネ八王子トレーシア」完成予想図
総合地所が販売中のマンション「ルネ八王子トレーシア」を見学した。八王子駅圏は駅直結のタワーマンションからやや離れた郊外型まで、規模も大小入り乱れて大激戦の様相を呈しているが、こちらの物件は坪単価170万円。その安さに驚いた。
物件は、JR中央線八王子駅から徒歩10分、八王子市八日町の商業地域に位置する15階建て86戸。先着順(5戸)の専有面積は68.11~80.34㎡、価格は2,998万~4,388万円(最多価格帯3,600万円台)。坪単価は170万円。竣工予定は平成31年1月。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
昨年12月から販売を開始しており、これまで20戸が成約済み。総来場者数は115件。年齢層は30歳代がもっとも多く25%、以下、20歳代が18%、40歳代が16%。現居住地は市内が56%、日野市が10%。年収は500万円台が27%、400万円台が18%。賃貸・アパート居住者が66%。
子育てママの声を取り入れた敷地・デザイン、共用施設、居住空間が特徴で、ライフスタイルを提案する「アーバンリサーチドアーズ」が首都圏分譲マンションでは初となるモデルルーム、ギャラリー、建物空間コーディネートを企画・監修。
モデルルームの家具はアウトドアテイストが特徴。オーク材本来の表情やナチュラル感を演出している。
モデルルーム
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八王子駅圏では坪単価300万円近い駅直結タワーマンションから坪150~160万円くらいの郊外型まで7物件が分譲されており、大激戦の様相を呈している。
記者は昨年12月、明和地所の物件を見学した。前建の影響を一部受けながらプランがよく、坪単価265万円でも好調に推移しているのに驚いた。
今回は、明和の物件と比べると立地、地形が劣るので単価は安くなるとは予想していたが、170万円と聞いて別の意味で驚いた。
販売開始から4カ月で20戸成約というのはまずまずの数字かもしれない。アーバンリサーチドアーズとのコラボも効果があると思うが、長谷工施工&〝ルネ〟の商品企画をもってすればもっと売れていいはずだ。どうして〝価格競争〟という火中の栗をわざわざ拾いに行こうとするのか。これが理解できない。
さらに問題なのは、西向き全86戸のうち5.8mスパンの住戸が56戸(65%)もあったことだ。これはいかがなものか。明和の物件と対照的だった。この前見学した「ルネ北綾瀬」は素晴らしかったではないか。
同社が2流、3流のデベロッパーだったらこんなことは書かない。同社は創業40周年というではないか。長谷工グループの業績も絶好調だ。総合地所には完売まで時間はかかっても利益率を落としても、輝かしい「ルネ」のブランド価値を高める商品を供給してほしい。長谷工は自社ブランド「ブランシエラ」がある。これを総合地所に移管し、パイロット的マンションを供給してはどうか。
習志野市「奏の杜」防災訓練に過去最多1,000名 三菱地所グループ&管理組合
「奏の杜」防災訓練
東日本大震災から7年を迎えた2018年3月11日(日)、三菱地所レジデンスと三菱地所コミュニティは千葉県習志野市で進められている土地区画整理事業による約35ヘクタールの街「奏の杜(かなでのもり)」で、エリアマネジメント組織である一般社団法人奏の杜パートナーズと共に4度目の防災訓練を行った。隣接する戸建て街区居住者を加え、過去最大規模の約1,000名が参加した。宮本泰介・習志野市長も出席し、活動を称えた。
訓練は、三菱地所レジデンスが分譲し、三菱地所コミュニティが管理する「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」(721戸、2013年竣工)をはじめ全4物件1,943戸の管理組合と、隣接する戸建住民や集合住宅居住者が加わって実施された。
朝9:00から安否確認、避難訓練(防災バッグ持参)を行ったのち、参加者全員が「谷津奏の杜公園」に集合。はしご車による救出訓練、トイレ組立訓練、水消火器訓練、AED 訓練などのほか、東日本大震災語り部・山田葉子氏と復興応援団・佐野哲史氏の講演会も行われた。
安否確認訓練では対象となっている2,051世帯のうち1,113世帯が応答し、実施率は54.3%に達したことが報告された。
「谷津奏の杜公園」で行われた総評集会に出席した宮本市長は、「皆さまの導きでこのような素晴らしい防災訓練が行われていることに対し、市長として心から敬意と感謝を申し上げます。また、様々な地域の課題もあろうかと思いますが、市政としてきちんと対応してまいります。
さて、昨日3月10日は東京大空襲の日、今日3月11日は東日本大震災の日です。1年の中でいちばん犠牲が伴った2日間です。それぞれで思いをはせて、平和であること豊かであることに思いを募っていただきたい。防災訓練でいちばん大切なことは、皆さんがそれぞれ知り合いであるということです。結束力が生かせる地域という利点を生かし、顔を見合わせることを目標にし、理解を深めていただければ幸いです。素晴らしい街づくりをともにしていきましょう」と呼び掛けた。
近接する千葉工業大学大学の院生らと参加した同大学附属研究室共同研究員で新習志野教務課学習支援センター職員の青木和也氏は「この種のエリアマネジメント活動などに参加すれば単位が取得できるように来年度からなる」と話した。
宮本市長
左から千葉工大・青木氏、小柴清人氏、北村勇樹氏、汐澤隆氏
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「奏の杜」の防災訓練を取材するのは今回で3回目だ。前回では、猛烈な風でメガネを吹き飛ばされた若い女性と遭遇し、パニックに陥りながらメガネをすぐ見つけたハプニングまで記事にしたことを、三菱地所コミュニティ関係者や管理組合理事の方々が覚えていてくれたようでとても嬉しくなった。
そして何より嬉しかったのは、記者もそうだが参加者の皆さんに余裕が感じられたことだった。管理組合の理事や三菱地所関係者のこれまでの努力が報われ、訓練はどんどん進化していることを実感した。
それは参加者の数と質に表れている。参加者は3年前の3倍増だし、先頭を歩く人は手書きのプラカード姿から立派な幟を掲げた〝隊長〟に変わっていた。どことなくぎこちなかった動きは一変していた。あってはほしくないが、いざというときこうした経験は間違いなく生きるはずだ。
取材に余裕も生まれた。参加者はもう他人ではなく、古くからの隣近所の友人のように思えてきた。AED訓練では「わたしは身内ならためらいなくやるでしょうが、若い女性の胸を触り、口づけをやる自信はない」などと軽口も叩けるようになった。
「あなた、やってみなさいよ」と勧められたのでやってみた。2度、3度ダメ押しされた。聞いていた通り、肋骨が折れるほどきつく押す必要があることを学んだ。しかも救急車が駆け付ける7分くらいの間ずっと、みんな交代でやらないといけないことも。
マンホールトイレ組み立て訓練
AED訓練
非常用井戸水試飲
安否確認47%→64%に 「ザ・パークハウス 津田沼奏の杜」防災訓練(2016/4/18)
初の防災訓練に350人 「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」管理組合(2015/3/1)
女性輝けないトイレ 「利用しない」公園90%、駅38%、職場30% 国交省アンケート(2017/1/21)
液状化に悲鳴あげる浦安市 道路・上下水道ズタズタ、計画停電も(2011/3/17)
「砂上の楼閣都市」新浦安 それでも住宅はしっかり建っていた(2011/3/18)
積水ハウス 女性や子どもも快適に利用できる仮設「おりひめトイレ」開発(2014/5/1)
東急ハンズ「7人の店主」始動 金指会長また絶妙トーク 東急不HDが記者懇親会
西氏(左)と藤田氏(ザ・キャピトル東急ホテルで)
東急ハンズ新宿店が3月からリニューアルを行い、新プロジェクト「Hi! Tenshu(ハイテンションで語る店主に会いに行こう)」をスタートさせた。
「モノ提案」「コト提案」を支える「ヒト」に注目し、シューケア、メンズコスメ、眠り、ホビーなど店内に6つのコーナーを新設し、それぞれ超個性的なスタッフ(店主)の知識と豊富な品ぞろえで、お客さまの相談・悩みに応え、新たな暮らし提案を行っていく。
3月9日に行われた東急不動産ホールディングスの恒例の第39回記者懇親会で、同社・木村成一社長は「7人の店主でスタートさせたが、9月には20人の店主に増やす」と話した。
左から木村社長、藤田氏、西氏
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何ごとが始まるのかと思ったら、〝おとこっぷり商店〟の店主・西智氏(57)と〝輝く足元商店〟の店主・藤田康雄氏(58)が登場し、会場内に設けられたミニ店舗でデモンストレーションを行った。
西氏は、写真の通り、記者がイメージする〝かっこいい男〟とはほど遠いごく普通のおじさんだった。ご本人に聞いた。「おとこっぷりとは、今以上に自信が持てる男。まず健康であること、元気でよく動くこと、色つやがよく、目がぱっちりであること」と話した。なるほど、記者とは真逆の男だ。
藤田氏は、10万円もするというピカピカの足元のブーツだけでなく、頭までもピカピカに輝いていた。「生まれたのは1960年、安保の年。この仕事は1980年からやっている。ブーツ? きちんと手入れすれば20年ははける」と自信たっぷりに指南した。記者はじっと自分の足元を見つめた。
ハンズはすごい。ある東急不動産の社員も「不動産はハンズの子会社かと思った」そうだ。
左から木村社長の靴(28センチ)、記者の靴(24センチ)、10万円の藤田氏のブーツ
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昨年の記者懇親会で、別掲の通り「このままでは生き残れない業界紙」などと衝撃的な中締めを行った同社代表取締役会長・金指潔氏の〝続編〟が聞けるかもしれないと、録音機(ボイスコーダーと呼ぶそうだ)を用意し、手ぐすねを引いて待っていたが、「(昨年のようなことは)話すなと言われているんだよ」と事前に打ち明けた通り業界紙のことについては触れずじまいで、何を話したのかさっぱりわからなかった。録音機も雑音と参加者の笑い声しか入っていなかった。
金指氏は昨年話したことは覚えていたが、記者がそのまま記事にしたことや、その後の展開がその通りになったことまで正確には把握されていなかった。
ここまで書いて、同業の記者が助け舟を出してくれた。金指氏は次のようなことを話したそうだ(この記者の方に感謝したい)。
「昨年は業界紙が倒産するみたいな話をしたら本当に…今年は○○〇か、それは冗談として、見渡すと未だに化石みたいな人たちがいる(誰のことを言っているのか。記者も視界に入っていたのか。金指氏は72歳。早大卒だから、吉永小百合さんと同窓の同年)。わがグループは若い人が頑張っている。応援してほしい。月曜日はいい記事が出ると期待している。お土産の靴磨きは5,000円。皆さん飲んで食ったでしょう。分かりましたか? 」(確かに「飲んで食ったでしょう」だけは覚えている。ワインは10杯くらい飲んだが、話すのに夢中で食べたのは3皿くらい。靴など磨いたことがない。月曜まで待っていられない。記者は早い者勝ち)
積水ハウスはこの日、代表取締役の70歳定年制を決めたと発表した。記者はこれに納得できない。年齢は全然関係ない。ピカソは90歳くらいまで精力的に創作活動を続けたし、土光敏夫氏は91歳で亡くなったが、89歳まで行革審の会長を務め、行政改革の先頭に立った。わが三重県出身のライフコーポレーション会長兼CEO・清水信次氏は91歳で、日本チェーンストア協会の会長を務めている。今年5月の総会で小浜裕正会長代行(カスミ会長)が会長に就任するそうだが、小浜氏も76歳だ。金指氏は、絶対に自ら辞めるとは言ってほしくない。ある会社は〇〇賞の授賞を考えているようだ。
肝心なことを書き忘れていた。これを書かないと来年は金指会長からレッドカードを突き付けられそうだ。東急不HD社長・大隈郁仁氏は、昨年5月にスタートさせた2020年度を最終年度とする中期経営計画は経営課題としているESG(環境・社会・ガバナンス)マネジメントをはじめ計画通り進捗していると話した。
金指氏
大隈社長
「このままでは生き残れない業界紙」 東急不動産HD・金指潔会長が苦言(2017/3/9)
「取引事故の再発防止、信頼回復に不退転の覚悟」積水ハウス仲井社長、阿部会長
仲井社長(左)と阿部会長
積水ハウス取締役相談役・和田勇氏が1月24日の取締役会で代表取締役会長兼CEOを退任し、4月末の定時株主総会で取締役を退任することになった分譲マンション用地取得に関する事故について、同社代表取締役社長・仲井嘉浩氏と同社代表取締役会長・阿部俊則氏は3月9日行われた2018年度経営計画説明会で、再発防止と信頼回復に向け不退転の覚悟で取り組むと話した。
ブランドの棄損、業績への影響はないかというメディアの質問に対し、阿部会長は「(事故の影響を)何とか最小限にとどめている。問題は社員がどう考えているかだが、先の本部長会議でも説明したし、来週には社長とわたしで広島と東北に行って対話を行う予定だ。胸襟を開いてとにかく前向きにやっていく。ガバナンス改革を進め、若い社長をサポートしていく。今後10年、20年後、今回の問題が転機になったと言われるように不退転の覚悟で臨む」と語った。
仲井社長は「(事故は)あってはならないこと。再発防止に努め、信頼の回復に邁進していく。業績に影響がでないようにしたい」と述べた。
同社はまた、ガバナンス体制の強化として、代表取締役の70歳定年制の導入、女性社外役員の登用、取締役会の透明性、活性化、経営会議の設置などを決めたと発表した。
この問題については、3月6日付の「分譲マンション用地の取引事故に関する経緯概要等のご報告」と「当社取締役会の議事に関する報道について」の情報開示を行っている。
取引事故については「リスク情報への対応は非常に拙劣であったと評価せざるを得ず、地面師側の犯行が狡猾で大胆であったこともあり、本社のリスク管理部門までもが、現場の先入観に左右されてしまい…痛恨の事態に至った」としている。
和解の道を探ってほしい 積水ハウス・和田勇会長「解任」報道に接して(2018/2/26)
積水ハウス マンション購入代金63億円 詐取される 所有権移転登記できず(2017/8/2)
積水ハウス 2ブランド体制へ ミドル価格帯の木造新ブランド・新会社を立ち上げ
仲井社長
積水ハウスが高級ブランドの木造住宅「シャーウッド」とは別のミドル価格帯のブランド・新会社を立ち上げる。3月9日行われた2018年度経営計画説明会で同社・仲井嘉浩社長が明らかにした。同社と一般工務店の間のマーケットをカバーする狙いだ。
同社の戸建てを建設し、なおかつ全国の18社で戸建て事業を展開する積和建設の商品企画を統一し「積和の木の家」としてブランド化する。
仲井社長は「木造住宅が注目され、積和の工事力が高まってきたことが背景にあり、現在、営業100名、受注529棟(売上高123億円)をそれぞれ200名、1,000棟に拡大する。価格帯は当社の1棟単価が約3,800万円であるのに対し、新ブランドは2,200~2,300万円台。全社挙げて取り組んでいく」と語った。
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仲井社長の話を聞いていて、次の記事を思い出した。2014年、次のように書いた。
「『鉄』はやや頭打ちで、『木造』がものすごい勢いで『鉄』を追い上げている構図だ。このまま『鉄』が横ばいを続ければ、10年後には『木造』が逆転する可能性もある。
この話をすると同社関係者は笑って取り合わない。営業マンの配置構成は『鉄』が7に対し『木造』は3だという。ならばこの比率を変えたらどうなるのか、あるいはまた鉄と木造の垣根を取っ払ったらどうなるか。これは興味深い」と。
同社の戸建て事業は、高付加価値住宅の提案により1棟当たりの単価は2014年度が3,565万円だったのが2017年度は3,807万円へ、営業利益率も11.4%から12.9%へ伸びているが、売上棟数は木造の「シャーウッド」が健闘しているものの、主力の「鉄骨」は2014年度の9,111棟から2017年度の6,995棟へ23%減らしている。
分譲住宅も、「鉄骨」は2014年度の1,488戸、428億円から2017年度は1,661戸、515億円へそれぞれ11.6%、20.3%伸ばしているが、「シャーウッド」は2014年度の674戸、201億円から2017年度は990戸、297億円へそれぞれ33.5%、47.8%増と伸び率は「鉄骨」を大きく上回っている。
新会社はどのような商品を販売するのかいまひとつよくわからないが、金額的には「シャーウッド」の6掛けくらいになる。業界に大きな影響を与えるのは必至だ。三井ホームは先に坪単価60万円のミレニアル世代向けの新商品を投入した。
三井ホーム ミレニアル世代向けに坪単価60万円の新たな商品投入(2018/2/28)
三井ホーム 単価56万円の1次取得向け新商品「cafe+( カフェ・プラス)」(2013/4/11)
戸建ての落ち込み賃貸、ストックがカバー 木造も健闘 積水ハウス2Q決算(2014/9/5)
大和ハウス 堀節さく裂〝一石三鳥〟 賃貸居住者向けに賃貸併用分譲戸建て販売開始
「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」習志野モデルハウス
大和ハウス工業は3月9日、同社グループの大和リビングが管理する賃貸住宅の入居者向け犬小屋付き賃貸併用分譲住宅「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」の販売を開始した。販売に先立つ8日、メディア向け説明会&実棟内覧会を行った。マイホームが取得でき、賃貸することでローンの負担を軽くし、しかもペットが飼えるという一石二鳥どころか〝一石三鳥〟の企画商品だ。
同社はこれまで100万戸を超える賃貸住宅を建設しており、大和リビングが管理する約53万戸の「D-room」のうち年間約11万戸の入退去があり、退去理由に持家の購入をあげる顧客が約13%あることに着目し、退去後も同社の住宅に住んでもらおうという狙いで商品化したもの。
100㎡の住宅のほかに賃貸住宅40㎡を併設してセットで販売し、賃貸住宅は大和リビングが一括借り上げをするシステム。毎月の住宅ローン支払い額14万円から家賃収入7万円を差し引くと、居住中の「D-room」家賃9万円(60㎡)より安い7万円で済むようにしているのが特徴。さらに、最近のペットブームを受け犬小屋も提案し、賃貸も「ペット可」とする。
説明会と実棟内覧会に臨んだ同社取締役専務執行役員・堀福次郎氏は、「当社の賃貸セグメントは1兆円を超える。当社の賃貸を毎年退去される11万世帯のうちうち約1,500世帯は住宅を購入される。この資源はもったいないと考え、SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)を投入した。100㎡のマイホームを取得でき、しかも犬が飼えて、賃貸収入を差し引けば毎月のローン支払いはむしろ安くなる。頭金は双方の親御さんの支援があれば1,500万円くらい用意できる。最近の賃貸市場はシェアハウス問題、過剰融資に対する金融庁の監視強化などいいニュースがなく、住宅の庭は猫の額ほどもないが、明るい話題となるはずだ」と語った。
モデルプランは、京成大久保駅から徒歩7分、軽量鉄骨造2階建て敷地面積165.29㎡(50坪)、延床面積150.31㎡(45.56坪)、自宅面積107.97㎡(32.66坪)、賃貸面積42.34㎡(12.80坪)、参考価格5,240万円(税込)。年間販売目標は100棟。
堀氏
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土地持ちオーナー向けの賃貸併用住宅ではなく、賃貸居住者向けに販売するというのが味噌だし、面白い企画だと思う。他のハウスメーカーが取り組んでこなかったのが不思議なくらいだ。賃貸居住者だけでなく、分譲戸建ての購入を考えている人にも訴求するのではないかと思う。
分譲マンションでは同じような発想のものがある。2014年にグッドデザイン賞を受賞した横浜・リッチライフが展開する「リッチライフプラン」だ。
ファミリータイプのマンションにドアで繋がったワンルームを設置。ワンルームにはミニキッチン、バス、トイレなどが付いており、賃貸や趣味室、あるいは2世帯同居もできるようにしている。賃貸することでその収入をローン返済に充てることも可能というものだ。三井不動産レジデンシャルも2014年に二世帯隣居を想定した隣り合った2つの住戸を連結した「TSU-GU-IE〈ツグイエ〉」を「パークタワー新川崎」に採用した。
課題もありそうだ。京成大久保駅から徒歩7分で、土地が広く、賃貸収入が得られるとはいえ5,240万円という価格はやはり高い。親の援助がないと取得できないだろう。
もう一つは、設備仕様。自宅部分は明らかに賃貸仕様だ。2階のリビングの天井高は2400ミリだし、配管の関係か、洗面・浴室部分は20センチくらいの段差があった。設備仕様レベルは高くすべきだろう。
ドッグハウス
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堀氏の話はいつも面白い。今回も〝堀節〟がさく裂した。
前半の説明会では、冒頭に「明るい話題」を強調し、冗談を交えながら具体的な数値を根拠にして論理を展開した。マイホームが取得できて、賃料収入が得られて、無理なくローンが返せるなどという〝夢〟みたいな話ではあったが、説得力があった。
現場内覧会でも、「当社は過去28年間、賃貸に絡む訴訟はゼロ。家賃下げ提案はゼロではないが、建物が古くなっても、他社の新築と競合しても8対2くらいで勝てる。なぜか。金は出せないが、人を出し、エアコンやカーテン、LED照明などを提供して欠点を補う。農業や漁業のために山に木を植えるのと一緒」などと手の内まで明かした。リップサービスを忘れない。
先ほど指摘した課題も堀氏は百も承知だろう。販売目標も年間100棟と低めに設定し、反響をみながら徐々に拡大しようという戦略だと読んだ。
東急不動産・鹿島建設 九段会館建て替え 一部外観を保存
完成予想図
東急不動産と鹿島建設の両社が出資する合同会社ノーヴェグランデは3月9日、千代田区九段南一丁目の九段会館について、国との間で合意書を締結し、70年間の定期借地による一部保存・建替え事業に着手したと発表した。
九段会館は1934年(昭和9年)に完成。「帝冠様式」と呼ばれる外観的特徴を備え、昭和初期の時代性を表現している建築物として知られる。
建て替えでは、「帝冠様式」の特徴をよく表す建物北側と東側部分をL字状に保存して活用。保存部分は免震レトロフィット工法の採用、劣化したコンクリートの補修対策、外壁のスクラッチタイル落下防止対策などを施し創建時の姿を復原・保存する。
敷地面積は約8,765㎡、地下3階地上17階建て延べ床面積約69,024㎡の事務所、店舗ビルとなる。設計は鹿島・梓 設計・工事監理業務共同企業体。施工は鹿島建設。竣工は2022年7月の予定。
同会館は、東日本大震災でホールの天井板崩落で死傷者が出たことから営業を停止していた。
東日本大震災から7年 太平洋岸エリアの人口減続く 女川町は4割減
2011年3月11日の東日本大震災からちょうど7年となる。被災太平洋岸エリアの人口は減少傾向が続いており、震災前と比べ宮城県女川町は40%も減少し、南三陸町も約34%減となっている。岩手県では山田町、大槌町、陸前高田市が20%を超える減少率で、被災エリア全体では県全体の減少率5.7%を大きく上回る13.3%に達している。人口が増加しているのは仙台市、名取市、利府町、岩沼市、いわき市、相馬市の6市町にとどまっている。
別表は震災被害を受けた太平洋岸39市町村の人口動態を見たものだ。今年2月1日現在、人口は約252万人となり、昨年同月比で0.5%減少した。震災前と比べると2.8%減少している。
都県別では、岩手県の被災エリアの減少率が高く、震災前より13.3%も減っている。宮城県は仙台市や名取市などで増加していることなどから被災エリア全体では0.4%の減少にとどまっている。福島県の原発エリアの人口は住民基本台帳による人口で、実態は不明。
波乱万丈30年の「仕事」を語る コスモスイニシア商品企画部部長兼一級建築士事務所所長・南光浩氏
南氏
いまデベロッパーは総じて元気だが、〝いい仕事をしている〟という条件を付けるなら、真っ先にコスモスイニシアをその1社にあげる。マンションは、創業40周年のフラッグシップ「イニシア武蔵新城ハウス」をはじめ、「笹塚」「豊洲」「大井町」「西新井」「松陰神社」「草加」「志木」(順不同)などのマンションが次々に目に浮かんでくるし、分譲戸建て「石神井」「光が丘」「練馬田柄」なども出色の出来だった。リノベーション「INITIA ID」も素晴らしいし、最近はアパートメントホテル事業に進出した。
その商品企画の旗振り役が同社建築本部商品企画部部長兼一級建築士事務所所長・南光浩氏だ。南氏に波乱万丈の約30年の「仕事」について聞いた。
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「入社するときはリクルート事件の真っただ中でしたが、事件をそれほど深く考えていなかったですね。面接を受けたとき、やりがいがあると感じて入社を決めました。当時、本社建築監理部から部門名を変更して一級建築士事務所を立ち上げ本格的に動き出すときで、マンションのほかホテルやビルなども始めたころでした。以来ずっと商品企画を中心に建築の仕事全般に携わってきました」
南氏は1966年生まれの51歳。1990年、早稲田大学理工学部建築学科卒。同年4月、リクルートコスモス入社(現コスモスイニシア)。建築部門の商品企画で大規模分譲マンション・タワーマンション・戸建て事業開発・アパートメントホテルなどに関わる。2005年から産学民共同研究COCOLABOを、2013年から慶応大学SFC研究所とシェアタウンコンソーシアムを立ち上げ、行政・民間企業などと研究を継続中。一級建築士事務所としては社内外の集合住宅・ビル・ホテルなどの企画監修・設計監理・コンストラクションマネジメント業務に取り組む。グッドデザイン賞受賞作品も多数。
プロフィールでもわかるように、入社はバブルの絶頂期の平成2年4月。その秋、うたかたのごときバブルははじけた。
いまの若い業界関係者はご存じないかもしれないが、バブル絶頂期の同社の首都圏マンション供給量は5,000戸くらいに達していた。約1万戸の大京には及ばなかったが、ダイア建設と2位、3位の座を競っていた。
戸数の多さだけではない。そのうちの約1,000戸が億ションの「グランフォルム」だった。大京はもちろん三井不動産などもはるかに及ばなかった。三井不動産の社長(だったと思う)をして「大京の足腰と、リクルートコスモスの頭脳が欲しい」と言わしめた。世間では「リクルート事件」の嵐が吹きまくっていたが、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにあった。
ところが平成2年3月、それまで垂れ流し状態だった不動産業向け銀行融資がバルブを閉めるように閉じられた。総量規制と呼ばれた金融政策だ。デベロッパーは息の根をとめられた。
同社も奈落の底に突き落とされた。同4年には親会社・リクルートの創業者・江副浩正氏が保有株をダイエーに売却し、同社もダイエーグループ入りすることになる。その後、紆余曲折があって同17年、MBO(マネジメント・バイアウト)によりリクルートグループから独立、翌年に現社名に商号変更した。
それでも苦境は続き、ついに同21年、事業再生ADR手続により社員739人のうち360人程度の希望退職を募ることになった。
この間、資産・子会社売却、社長交代、減資、継続企業の前提に関する疑義の発生などが毎年のように報じられた。バブル期には数万円だった株価は平成23年には120円まで下落した。そして同25年、大和ハウス工業グループに入った。
「何度も潰れそうになった。こんな会社は他にないでしょうね。一番ショックだったのは、平成2年から3年ころ、当時1,000人を超えていた社員が毎月のように大量に転籍・退社していき、一挙に500人くらいに減ったことでしたね」
しかし、記者はこの会社は潰れないという確信があった。なぜか。先に「頭脳」と書いたように、同社の商品企画力は業界に不可欠だと思っていたからだ。
皆さんは昭和60年に完成した12階建て「コスモ蕨」150戸をご存じか。分譲されたのは大量供給下のマンション不況という最悪の事態に陥っていた同58年ころだ。最大の特徴は7,900mm×7,650mm=60㎡、つまりほとんど正方形の間取りで、南面3室を確保し、廊下スペースをなくすことで60㎡でありながら居住性を高めた住戸プランだった。高層マンションではありえないプランに記者は驚愕した。〝この会社はものすごいことをする〟と。
同社のその頭脳はバブル崩壊によって大量に流失した。救いなのは、「卒業」(同社には退社をそう呼ぶ社風がある)した多くの方が他のデベロッパーや異業種で活躍されていることだ。同社は人材の宝庫でもある。
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同社の分譲マンションで特筆できるのは、2014年に分譲された創業40周年のフラッグシップ「イニシア武蔵新城ハウス」だ。
「武蔵新城は、当時の30歳代のメンバーが中心となって自社で設計した物件でした。わたしがスタッフに言ったのは〝売れるマンション〟ではなく、10年後、20年後につながるものを造ろうということでした。これほどの規模になると、2戸分を共用施設にあてたりしますが、本当にそれは必要か。外壁にタイルを張らなくても綺麗にできるではないか、その代わり中庭を充実させ、クランクインにして玄関周りに光と風を取り込む工夫をする、洋室に収納を設けなくても1カ所にまとめていいではないかなどと様々なアイディアが出ました」
この「武蔵新城」の企画は、2015年に立ち上げた新ブランド「INITIA CLOUD(イニシアクラウド)」に引き継がれることになる。スライドウォールを開閉することでさまざまな間取りやレイアウトが可能になるプランで、その後、他社がこぞって真似をすることになった。
「可動式の間仕切りシステムはすでにリーマン・ショック前後(2010年に分譲した「横濱鶴見」が実験的プロジェクトだった)から採用していましたが、クラウドでは全部しまっちゃおうと。そのような商品はそれまでなかったですね」
「この30年くらいで考えますと、昔は結婚して、子どもを産んで育てるという15年から20年の典型的なライフスタイルが顕在していました。ところが最近は単身世帯、アクティブシニアが増加する中で、専業主婦が減少しマーケットは劇的に変化しました。
いろいろシミュレーションすると、間取りをいくつか用意し、カラースキームの中で選びなさい、家はこういうふうに住みなさいといったものはデベロッパーサイドが生み出した幻想のマーケットではないかと。そこまでどこも青田売りしていませんから。
当社の提案しているホームデコレーションサービスは、ある程度決まった間取りとカラーで、お客さまサイドが暮らし方のボリューム調整でき、好みに応じてプロが施工するというものですが、これがヒットしましたね」
一昨年分譲の「INITIA CLOUD(イニシアクラウド)渋谷笹塚」も企画が光った。間仕切り・扉の位置や納まりを工夫することによって、住まい手が最大限自由に空間の広さや動線を設定できるように設計したマンションだ。
「グッドデザイン賞を受賞した『笹塚』は間取りが秀逸でしたね。審査員の方にも建築的アプローチとしても非常に意義深いという評価を頂いた」(南氏はこの「武蔵新城」「渋谷笹塚」「西新井」などについてかなり時間をさいて話したが、書き出すときりがないので省略する。詳細は別掲の記事参照)
「イニシア武蔵新城ハウス」
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分譲戸建ても最近は目を見張るものがある。1億円前後の高額を半年もかからずに売り切った全11戸の「グランフォーラム石神井公園」がその代表だ。「光が丘公園」や「練馬田柄」では天井高約3.8mの2階リビングを提案した。他社の吹き抜け空間と異なるのは、その空間に魂を込めていることだ。苦しいときも継続して分譲してきたことがいま開花している。
「マンションとの複合開発とかリビングインの階段とか先駆的なことをやってきましたが、無電柱化も以前からこだわってきました。10数戸の小規模でも、ミニ開発ではない、そこにしかない価値を創ろうと。2階リビングもダイナミックな展開ができていると思います。
今は、グロスは張るけれども駅近の戸建て用地の取得ができています。マンションの値段が上昇したために、場所にもよりますが、マンションより戸建てを買うという昔と逆の現象も見られるようになってきました」
「グランフォーラム練馬田柄」(緑はすべて本物)
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最近力を入れているのがアパートメントホテルだ。先に第1弾「MIMARU 東京 上野NORTH」を開業したのを皮切りに、2020年までに1,500室の開業を目指している。キッチンやリビング・ダイニングスペースを備えた4名以上の中長期宿泊にも対応するもので、1人当たりの宿泊料金を抑えるのが特徴だ。
「先進国ではごく普通にあるタイプです。わが国でも4~5人のグループが泊まれる需要は顕在化しています。東京圏と京都・大阪圏で一挙に増やします。量的にはこの領域ではメジャーになれると考えています。民泊などと差別化も図っていきます」
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南氏は、デベロッパーに入社しようと考えている学生や、業界の若い建築担当の社員に対して次のようなアドバイスをする。
「マンション事業などはいま企画しているものが完成するまで2~3年、再開発は5年、10年の時間がかかります。多様化しているマーケットはより広がっていきます。住宅分譲が拡大するかどうかは不透明ですが、何十年たっても色あせないその時代に合わせられる柔軟性に富んだ企画が求められています。
一方で既存住宅の再生が大きな課題になっています。当社のスタッフもただのリフォームでいいのか、壁にぶち当たっています。来期はこの課題解決にひた走るつもりです。売るのは最低限のスタートライン。数十年の先に繋げていくことがデベロッパーの仕事です。
われわれの建築・設計の仕事は、締め切りも予算の制約もあります。しかし、それでは潤沢の時間があればできるかといえばそうではない。わたしは30年くらいやってきましたが、これが完璧という仕事は未だない。それが原動力となり、次の仕事につながっていきます(同感。記者も40年間記事を書いてきたが、満足できる記事は1本もない)」
これからの仕事についても言及した。
「最近は、設計の事業部と組んで他社のマンションとかビル、ホテルなどの企画の仕事が増えています。物量的にはわたしの部署ではむしろ他社の仕事の割合のほうが高くなっています」
「そのうちアンチエイジング住宅、住みながら鍛えていくようなものが出てきます。バリアフリーもいいですが、マンションに階段を設ければカロリーの消費につながります。〝マンションは階段を使って帰ろうよ〟というような企画を会議に出すとみんなから無視されるんですが(笑)。たまには発散し、楽しいものが出てくるようにしないといけない」
南氏は振り返る。「以前、『リーマン・ショックでリストラもしているのにCOCOLABOを続ける意味はあるのか』という取材を受けたことがあります。社員も3分の2くらいが退社を余儀なくされた危機的な状況でした。それでも同業や銀行などから『御社を破綻させてはならない』と声を掛けていただいた。COCOLABOを継続してやってきたことの意味・回答をようやく少しずつですが、世の中に返せるようになってきました」
そして締めくくった。
「いま当社の社員は活気がみなぎっていますが、その生かされた意味が何だったのか、深く考え、がんばってほしい」と。
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南氏を取材することになったのは、昨年末、同社の取締役常務執行役員・渡邉典彦氏(東大卒。高校は静岡高校。静高は頭がいいだけでなく、野球が強いから始末が悪い。記者の出身、三重県勢は東海大会において最近ことごとく跳ね返させられる)や、RBA野球で活躍した同社の元社員TさんやFさんらと歓談したときだ。商品企画の話になり、「うちには知らない人はいない身長190センチ(実際は187センチ)の大男の南がいる」と紹介され、その場でインタビューを申し込んで実現した。
冒頭の写真を見ていただきたい。関係者は「美男子」とは言わなかったが、憎たらしいほど「フェイス」もいい。コーデュロイ(だったと思う)のスーツがぴったりだった。
同社には非常勤取締役・髙井基次氏(大和ハウス工業常務執行役員)がいるが、身長は南氏といい勝負だ。顔は言わずもがな(双方が俺のほうがいいと思っているはず)。
顔だけではない。〝大男総身に知恵が回りかね〟(記者は〝小男の総身の知恵も知れたもの〟だが)という諺があるが、南氏には全然当てはまらない。語りも実に穏やかで、一語一語にこれまで30年近くにわたって成し遂げ、背負ってきた仕事の重みがある。手垢にまみれた〝波乱万丈〟などという言葉は使いたくないのだが、ボキャブラリ不足の記者はこれしか浮かばない。
インタビューをしたのが2月上旬だった。こうして記事にまとめるまで1カ月が経過している。これほどまでに遅れたのは、読んですぐゴミ箱に捨てられる記事にしたくなかったのが最大の理由だ。時間がかかったのは、何度も書き直し、校閲もしたからだ。
同社の卓越した商品企画がどうして生まれるのか。南氏が語った言葉にヒントがある。400字原稿用紙にして13枚強。べらぼうに長いが、若い方に少しでも学んでいただきたいという気持ちを込めた。
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