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 国土交通省は12月14日、来年10月に予定されている消費税率10%への引上げ後の平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に入居した場合を対象に、住宅ローン減税の控除期間を3年間延長(建物購入価格の消費税2%分の範囲で減税)することが平成31年度与党税制改正大綱で決定したと発表した。

 適用年の11年目から13年目の控除限度額は住宅借入金等の年末残高(4,000万円を限度)×1%と建物購入価格(4,000万円を限度)×2/3%のいずれか小さい額(長期優良住宅や低炭素住宅の場合は借入金年末残高の上限5,000万円、建物購入価格の上限5,000万円)。

 また、消費税率10%への引上げ時に採用されるすまい給付金は、対象となる所得階層を拡充し、給付額も最大50万円に引上げる。さらに、贈与税の非課税枠も最大1,200万円から最大3,000万円に引上げることも決まっている。

 消費税率引上げによる駆け込み需要とその反動減が生じた場合の経済に与える影響が大きいと考えられることから今回の決定となった。

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 住宅が景気の〝調整弁〟として利用されるのは不愉快だが、今回の措置によってこと住宅に関しては消費者の買い控えは減殺され、増税の影響は少なくなりそうだ。

 しかし、ローン減税制度の決定的な欠陥は取得住宅の50㎡以上という面積要件にある。

 不動産経済研究所の調査によると、首都圏供給マンションのうち専有面積が30~50㎡未満のいわゆるコンパクトマンションの供給比率をこの10年間でみると、最高だったのは2009年の10.5%で最低だったのは2014年の3.7%になっている。14年以降は増加傾向を示しており、2017年は7.5%に上昇。1戸当たりの価格も2018年上半期は4,466万円となり、前年同期比6.2%上昇している。

 首都圏マンション供給量の10%前後を占めるこれらの30~50㎡のマンションをローン減税対象外とするのは法の下に平等という憲法の原則からしても問題だ。このことは今年8月、不動産流通経営協会(FRK)が面積要件の引き下げを要求したときにも記事にしているのでぜひ読んでいただきたい。FRKが指摘する「住宅ローン減税制度などの面積要件が『一次取得時のハードル』を高くし、最低居住水準や誘導居住水準以下の世帯の住宅取得意欲を減殺するように働いている」ことは否定できないと思う。

 つい先日、中国の書道家・唐思領氏と話す機会があった。わが国の今年の社会全体を漢字一文字で表わすと「災」だと話したら、唐氏は「国としてもわたし個人としても漢字一文字で表現すれば『福』です」と語り、色紙に「福」と書いてくれた。このところの中国の躍進をみれば唐氏だけでなく多くの中国の人はそういうのではないか。

 一方のわが国の「今年の漢字」は過去13年間をみたら震・倒・毒・末・戦・災・偽・暑・安など暗いイメージのオンパレードだ。希望が持てるのは「愛」と「新」くらいだ。「福」などと言えばそれこそ〝袋叩き〟にあう。

 「景気の気は気分」というではないか。国民を前向きにさせてくれる、うそでもいいから猪突猛進してみたくなるような思い切った住宅支援策は打ち出せないものか。気分はシュリンクする一方ではないか。

不動産流通経営協会 住宅ローン控除の面積要件引き下げ要求に賛成 住宅貧乏なくせ(2018/8/6)

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「ザ・パークハウス代々木上原」完成予想図

 三菱地所レジデンスが分譲中の「ザ・パークハウス代々木上原」を見学した。駅から徒歩4分の第一種低層住居専用地域(一部第一種住居地域含む)に位置する全47戸で、坪単価は647万円。サペリの鏡面仕上げ壁がとても美しい。どうして最上クラスの〝グラン〟を付けなかったのか不思議なくらい素晴らしいマンションだ。

 物件は、東京メトロ千代田線・小田急小田原線代々木上原駅から徒歩4分、渋谷区元代々木町の第一種住居地域・第一種低層住居専用地域(建ぺい率70%、容積率184%)に位置する敷地面積約2,700㎡、地上5階・地下2階建て全47戸(事業協力者住戸10戸含む)。専有面積は64.14~142.05㎡、現在分譲中の住戸(5戸)の価格は10,000万~23,000万円。竣工予定は2020年1月下旬。施工はフジタ。総合デザイン監修は日建ハウジングシステム・米丸陽氏。

 現地は、幅員約7mの南側道路に面している第一種住居地域と、その奥が第一種低層住居専用地域に指定されている、比高差約13mの傾斜地の南西角地。敷地は1軒の邸宅跡地。

 建物は、従前から桜坂と呼ばれていた現地の街並みと調和するよう割肌の自然石やアースカラーのタイルなどを外壁に多用。また、既存樹のサクラ、カエデ、ケヤキなどをアートオブジェに用い、アクセントとして林に見立てたロートアイアンを採用しているのが特徴。

 近く分譲する第1期2次9戸と先着順で分譲中の7戸を合わせ、残りは16戸。

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モデルルーム エントランス・ホール(壁はサペリ)

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 モデルルームは114㎡。玄関を入ると息をのむほどの目もあやなサペリの建具・壁が目に飛び込んできた。これを見た瞬間、同社の坪850万円のバブル崩壊後最高値の「ザ・パークハウス渋谷南平台」より上ではないかと思った。全体的な設備仕様レベルも高い。来場者の評価も高いというのも当然だろう。

 ドレッシングルームには、ケミカル製品のような薄手のGUCCIやらアルマーニの女性用シャツ(と呼ぶのかどうか分からないが)がたくさんあったので、「5,000円でどうですか」と担当の女性に聞いたら「それだったら私も買う」と笑っていた。

 モデルルームの備品などはどうせ借りものだろうが、あのサペリはどうなるのだろう。あれは何度でも使いまわしができそうだ。

 米丸氏についても一言。グッドデザイン賞を受賞した「横濱紅葉坂レジデンス」や「ザ・パークハウス新宿御苑」などを担当された方だ。

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モデルルーム

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 同社は来春、JRの新駅・高輪ゲートウェイ駅から徒歩4分の「ザ・パークハウス 高輪フォート」43戸を分譲すると聞いた。プリンスホテル高輪にも近い。

 記者は坪900万円と予想した。駅も建物も完成する2020年に分譲すれば1,000万円以上も可能かもしれず、オークションにかければもっと高くても売れるかもしれない。2013年に京阪電鉄・京阪電鉄不動産が分譲した「品川タワーレジデンス」は坪385万円だった。(当時はまだ新駅を隈研吾氏が設計することまでは決まっていなかった)

 同社は年明けにも記者見学会を行うという。皆さんはいくらの値を付けるか。

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外観

三菱地所レジデンス 最高値更新の坪850万円 「ザ・パークハウス渋谷南平台」(2018/10/4)

野村不動産「プラウド上原」 垂涎の的の低層3階建て(2011/4/25

記者も惚れた本物志向 モリモト「ディアナコート代々木上原」(2011/5/23)

「関西」電鉄会社の矜持を見た 京阪電鉄・京阪電鉄不動産「品川タワーレジデンス」(2013/11/10)

人気必至 新日鉄都市開発・三菱地所「横濱紅葉坂レジデンス」(2010/5/14)

 

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 ことしもあとわずか。皆さんは今年1年間はどのような年だったでしょうか。わたしは〝古稀〟を目前にしたこの1年間を恙なく過ごし、どれだけ人の役に立ったか立たなかったかは分からないが、そう呼べるなら〝愛〟を込めて記事を書いたつもりだ。以下は、1年というよりもう少し長いスパンでマンションと分譲戸建て(建売住宅と呼びたいのが嫌う人もいるので分譲戸建てと呼ぶ)市場について考えてみた。独断と偏見に満ちた私論として読んでいただいて結構です。

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 別表は、ここ20年間の全国のマンションと分譲戸建ての住宅着工戸数の推移をみたものだ。周知のとおり、マンションは平成20年(2008年)のリーマンショックの影響で中堅マンションデベロッパーが軒並み退場を余儀なくされ、中堅が地盤・ターゲットとする第一次取得層向けの物件供給が激減。21年の供給量はそれまでの2分の1から3分の1まで落ち込んだ。最近はやや回復しつつあるとはいえ、戸数的には低空飛行を続けている。

 その一方で、分譲戸建ての着工戸数はリーマンショック後の21年は若干減少したもののすぐ取り戻し、ここ数年間は12~13万戸台を維持している。

 この結果、着工戸数は分譲戸建てが分譲マンションを上回るという逆転現象がここ数年続いている。マンションと分譲戸建ての比率も従前は6:4だったのが、いまは逆だ。

 問題はこの先どうなるかだ。まずマンション。少子化・高齢化、人口減少社会へ突入し、ストック活用の流れも加速していることなどを考えると、年間10万戸を維持できるかどうかも疑わしく、漸減傾向をたどるのは間違いない。大手の寡占化は一層進む。

 首都圏では三井、三菱、住友、野村の4強がしのぎを削り、あるいはまた手を握り市場をリードしている。この流れをせき止め、劇的に変えるのはどこかと考えもするのだが、残念ながらその兆しはない。

 オリックスの軍門に下った大京も失地を回復するのは至難の業だろう、売上10兆円企業を目指す大和ハウスと連携すれば4強の一角を崩すことができるのではないかと思うが…。

 他の電鉄系、商社系なども寄らば大樹の陰とばかり大手連合にぶら下がろうと懸命になっているとしか思えない。

 となると、あとはもうこれらの4強が手を出さない中小規模や外周部の〝隙間〟〝空白区〟を埋めるしかなく、あるいはまた突出した商品企画でもって鼻を明かす元気なデベロッパーの活躍に期待する以外ない。

 このように分譲マンション市場は先が読める。分からないのは分譲戸建て市場だ。理解不能の異様な展開を見せている。

 表でもわかるように、リーマンショックの大混乱に乗じて平成21年度に着工戸数でマンションを逆転すると、一度は再逆転を許したが、その後は再びリードを奪い、その差を広げつつある。

 その立役者は飯田グループホールディングスだ。2013年に一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社が経営統合したころは、企業風土が異なるので成功に記者は懐疑的だったが、その後は建売りの雄として玉座に座り続けている。2018年3月期の売上高は1兆3,353億円、戸建分譲事業(土地売含む)は44,275棟。戸数は全国市場の実に30%を占めるガリバー企業だ。営業所がないのは富山、鳥取、島根、高知、大分、宮崎の6県のみ。全国制覇は時間の問題だ。

 同社の強みは何といっても販売価格の安さだ。1棟単価は飯田産業と東栄住宅が3,000万円を超えるが他は3,000万円以下で、一建設は26.1百万円、アーネストワンは23.3百万円。三井不動産レジデンシャルの1棟単価60.2百万と比較するとほぼ3分の1だ。

 価格競争になったら、飯田に勝てる企業は皆無だ。同社ホームページのヘッドコピーは〝誰もがあたり前に家を買える、そんな社会にしたい〟-〝家〟とは何かはさておき、これに異論を唱える人はいない。飯田の独走はこれからも続くのか。

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 この20数年間、記者の頭を悩ませているのが、マンションや戸建ての若年需要者の消費動向・物件選考の基準が分からない、はっきり言えば理解不能ということだ。

 住宅ローンの支払いを終えた団塊世代がより利便性の高い駅近・都心のマンションを志向するのは分かりやすい。自分もそうだ。しかし、ミレニアル世代やバブル後世代、ゆとり世代は何を考えているのかさっぱり分からない。

 そうした層を対象にした住宅選好に関するアンケート調査が行われており、

 「戸建て志向が強い」「現実的な思考をする」「価格を優先する」などと言われても釈然としない。これらは今も昔も変わらない。戸建てを持ちたいが、買えないからマンションにしたり中古にしたり、価格を優先したりして寸詰まりの基本・居住性能が劣るのを承知で購入する。ましてや世帯年収の低い若年層にとって選択の余地はない。

 そもそも、アンケートなるものの信ぴょう性が疑わしい。集計した数を足して割って平均値を出したところで、きわめて個別性が高い不動産に関する考え方など分かるはずがない。ダイコンやニンジンを買うのとはわけが違う。

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 とはいえ、デジタルネイティブ=ミレニアル世代の意識、消費志向を探るのはそれなりに意義のあることだとは思う。平成2年のバブル崩壊を境に世の中が暗転したのは紛れもない事実で、経済社会の激変は消費者の消費動向にも大きな影響を与えたからだ。

 労働者派遣法が施行されたのは昭和61年で、その後「非正規雇用」が激増した。「専業主婦世帯」と「共働き世帯」が逆転したのも平成4~5年だ。厚労省が「ニート」なる言葉を使ったのは平成16年だ。昔はそんな言葉すらなかった「フリーター」は現在150万人もいるという。「格差社会」「ワーキングプア」なる言葉も一般化した。

 このほか、あらゆるデータも社会が変わったことを証明している。例えば出版物。売上高はこの20年間で35%、約8,700億円も減少した。自動車の国内需要もこの20年間ほぼ一貫して減り続けている。百貨店・スーパーも同様だ。

 グローバリズムの進展とネオリベラリズムの台頭は、この先も若年層にとっては生き辛い世の中になるのは容易に想像できる。

 そうした層が分譲住宅市場では主役になりつつある。どのような住宅を選ぶのか注意深く見守りたい。当面は消費増税が吉となるか凶となるか注目したい。デフレ脱却がまた先送りになるのだけは回避してほしい。

「市場激変 忍の1年」記者が選んだ今年の重大ニュース(2009/12/21)

建売住宅トップ一建設と2位のアーネストワンが激烈な首位争い~建売住宅市場が面白い展開に~(2012/7/17)

「独身でマンションを購入すると結婚できない」噂は迷信 シースタイル調査(2017/7/25)

第一次取得層向けの郊外マンションは復活するのか(2016/8/30)

世相の反映か 「4人家族が幸せに暮らす住宅の広さは89㎡」 アットホーム調査(2017/8/1)

配偶者を愛している84% 健気で円満なDINKS層浮き彫り アットホーム調査(2018/10/30)

「近所付き合い」必要 一戸建て79.8% マンション72.4% アットホーム調査(2016/11/1)

 

 

 

 

 【大和ハウス工業】「2018年PRアワードグランプリ表彰式.jpg
表彰式

 大和ハウス工業は12月12日、共働き世帯のために家事の時間的・心理的負担を軽減する戸建住宅「家事シェアハウス」のPR 活動が、日本パブリックリレーション協会主催「2018年度PRアワードグランプリ」のグランプリ(最高賞)と特別賞を受賞したと発表した。

 「PRアワードグランプリ」は、コミュニケーション技術の向上とパブリックリレーションの理解促進を図ることを目的に設立された表彰制度。同社の提案する「家事シェアハウス」のPR 活動は電通と電通パブリックリレーションズとともに展開しているもので、「課題解決のための戦略性」や「独創性」に富んでいるとして今回の受賞となった。

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 同社が一昨年5月、共働き夫婦の「家事」に関する意識調査をまとめ発表し、家事労働に関し夫婦間に大きな認識の隔たり・壁があることに衝撃を受けた。

 この隔たり・壁を放置すると間違いなく夫は捨てられる。心当たりのある人や記者のように感謝の気持ちをストレートに伝えられない人はもう一度しっかり読んでいただきたい。

 個人的には同社の今年のTVCM「物流×AI」が最高に面白かった。〝物流の未来を変えるんだ 「愛」をローマ字にすると「AI」になるんだ 「AI」は、そうなんだ、「愛」なんだ〟というものだ。

大和ハウスの新TVCM 「物流×AI」が最高に面白い(2018/1/8)

働く男性必読! 「名もなき家事」を妻に押しつけるな 大和ハウス調査(2017/5/18

 

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協定書を交わすマンション管理協理事長・岡本潮氏(左から3人目)と東海日動常務執行役員・大塚祐介氏(同4人目)

  マンション管理業協会(マンション管理協)と東京海上日動火災(東海日動)は12月12日、マンション管理業を取り巻く社会問題の解決とマンション管理業の社会的役割を高めることを目的とした連携・協力を行う連携協定を締結したと発表した。

 その第一弾として災害対策出動保険を開発。管理会社ごとに加入するのを条件に、緊急災害対策本部または非常災害対策本部が設置され、避難勧告または避難警報が発令されるか、激甚災害に指定された場合、①居住者への説明や説明会等に関する費用②罹災証明や公的制度への申請に要する費用③応援人員の宿泊費や交通手段等の調達費用④仮設トイレなどのライフラインの調達費用⑤災害によって発生した(超過)給与等に関わる費用-などが保険金として支払われる。

 今後、第二弾として、マンション管理業界や会員会社が行っている事業リスクの分析に基づく新たな保険、居住者の高齢化に伴うリスクに対する保険の開発を検討していく。

 協定締結に至った背景には、わが国のマンションストックは平成29年末現在644 万戸を超え、うち約92%をマンション管理協加入会社が管理しており、急速に進む少子高齢化・人口減少、大規模災害の増大、建物と居住者の「2つの高齢化」、管理員の人手不足などの問題がある。

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「ブランズ中野富士見町パークナード」完成予想図

 東急不動産とパナソニックホームズが分譲中の「ブランズ中野富士見町パークナード」を見学した。駅から徒歩4分の全48戸。坪単価は345万円。道路を挟んで敷地東側が公園に面しており、マンション向けIoTサービス「rimoco」を全戸に搭載し、スマートスピーカーを無償で配布するのが特徴。

 物件は、東京メトロ 丸ノ内線中野富士見町駅から徒歩4分、中野区本町五丁目に位置する14階建て全48戸(事業協力者住戸4戸含む)。専有面積は53.93~70.00㎡、第1期(19戸)の価格は5,170万~7,880万円(最多価格帯5,600万円台)。坪単価345万円。竣工予定は2020年2月中旬。施工は森本組。

 現地は、近くに神田川が流れ、敷地東側の道路を挟んだ対面は本五ふれあい公園に隣接。

 建物は1フロア4戸構成で、3タイプが公園側。北東角住戸の70㎡を除き50㎡台の小家族向け。

 エアコン、床暖房、給湯設備、照明、玄関錠などをスマートフォンなどで管理できるスマートホームサービス「rimoco (リモコ)」(ファミリーネット・ジャパン提供)を全戸に搭載。「rimoco」と連動して音声操作できるスマートスピーカーを無償で配布する。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、ディスポーザー、御影石キッチンカウンター、ミストサウナなど。リビング天井高は2500ミリ。オプションだがパナソニックの新商品スピーカー付きダウンライトもつけられる。

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 スマートスピーカー「OK Google」なるものに生まれて初めてお目にかかった。話しかければ照明を点けたり消したりテレビの音を大きくしたり小さくしたりしてくれるのは知っていたが、そのもの(と呼べばだが)を見たのは初めてだった。

 もう嬉しくなって、マンションの商品企画などどうでもよくなり、想像していた子どもロボットではなく、缶詰か茶筒のような格好には面食らったが、いろいろ話しかけた。今年のパリーグのホームラン王がわが西武の山川であることも円周率を小数点以下10桁までは言えなかったが、その頭のよさに仰天した。

 「1+1は2です」「3×9は27です」「円周率は3.142」と即座に正解した。外気温、天気予報もすらすらと答え、飲食店情報も教えてくれる。記者のようないじわる爺さんの質問に対しても(顔がないのは残念だが)嫌がる様子を見せず、公平平等に接してくれる。「開けろ」「閉めろ」「止めろ」「付けよ」「上げろ」「下げろ」の判断に迷いそうな声にもきちんと答える姿勢は称賛に値する。そのかわいらしい声には怒りも蔑みもない。「あなたは頭がいいね」と褒めたら、「いえ、選択するのが得意だけです」などと謙譲する心も持ち合わせているではないか。人間を超えた存在と思えるくらいだ。

 だが、しかし、言いたくはないのだが、よくよく考えたらあなたは学習能力が決定的に欠けている。呼びかけ人の性別、年齢も判別できないし、いちいち「OK  Google」と呼び掛けないと反応できないのはまず人間社会では一人前の扱いを受けるのは難しい。せめて「グーちゃん」「お前」「あんた」くらいには反応すべきだし、「灯かりを消して」の言葉に込められている意味を忖度し、明かりを虹色に染めるとか麝香の香りを振りまくとか、深海ザメの求婚の鳴き声を流すとかくらいはしていいはずだ。

 さらにまた、夫、または妻が夜遅く帰ってきたとき、吐息のアルコール濃度を計測し、体から発散する匂いをかぎ取り、「あなた(またはお前)、酒飲んできたでしょう」「うちのシャンプーとは違うわよ」と夫婦仲を引き裂き、致命傷にもなりかねない警告の一つや二つ発する勇気が必要ではないか。

 正邪、善悪、好悪などを瞬時に判断し、善導するのがロボットの中のロボットではないのか。これではいつまでたっても、人間を超える存在にはならない。このままでは所詮大人子どもの手慰みものとしてしか評価されないのではないか。残念でならない。

 そういえば、読者の皆さんは東急不動産こそが「五感に訴える」を最初に標榜したデベロッパーであることをご存じか。同社は2013年、ビクターエンタテイメントと共同して自然界に近い音が体感できる「KooNe (クーネ)」空間を提案した。その後立ち消えになった。

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 IoT商品については、ポラスの分譲戸建て分譲「アドバンスドプレイス船橋・北習志野」でも書いた。以下、記事を引用する。

 今回のモデルハウスにはなかったが、「ヒーリング街区」「サードプレイス街区」がいい。映像も含めた音や香りなど五感に訴える工夫が住まいを変えるかもしれない。

 例えば、ひばりのような夜鷹のよがり声、ヒキガエルに似た息が詰まる夫のいびき、絶滅危惧種トキ(鬨)の雄たけび、かわいい七つの子のカラスの勝手口のきしみ、寒さに震えるキリギリスの虫の息、遠き島より流れ寄る椰子の実を胸に聞く伊良子岬の波の音、マリアナ海溝の海底に棲む深海魚の寝息、マダタスカル(いつもの誤植ではない。念のため)で発見されるかもしれぬ不死鳥の羽音、催眠と催淫がごちゃ混ぜになった麝香の香り、えも言えぬ心鎮まる可憐なドクダミとヘクソカズラのブレンド香、荒城の月の月下美人の花の蜜…そんな音や香りが自由自在に体感できる時代がやってくると考えただけでワクワクするではないか。パナソニックのスピーカ付きダウンライトはとても音がいい。「千里」で体感した。

 さらに言えば、風呂のお湯張りも結構だが、だれが風呂掃除をするのか考えたほうがいい。部屋掃除もしかり。風呂を洗い、階段を上って部屋を掃除するロボットを開発したら拍手喝采してやってもいい。

「かゆいところに手が届く」商品企画IoT搭載の戸建て ポラス「船橋・北習志野」(2018/8/30)

東急不動産「KooNe(クーネ)」空間体感 「見える化」もお願い(2013/7/2)

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「木材ストロー」(ザ・キャピトルホテル東急で)

 アキュラホームとザ・キャピトルホテル東急は12月11日、世界初の「木材ストロー」を企画・開発し、住宅展示場やホテルレストランなどに順次導入すると発表した。

 「Wood Straw Project」と名付けたもので、環境ジャーナリスト・竹田有里氏が今年7月豪雨の被災地を取材した際、適切な森林管理が行われていないことが大きな災害をもたらしていることに心を痛め、間伐材の製品化を思いつき、〝カンナ社長〟として知られるアキュラホームに話を持ち込み、自然の恵みを提供している同ホテルが賛同して商品化したもの。

 「木材ストロー」は、直径4ミリ、長さ21センチ、厚さ0.15ミリ。何度も試行錯誤を繰り返し、国産材のスギをスライスし、らせん状に仕上げることで、使用時の抵抗感をなくし、安全であることが確認されている。意匠登録申請も受理されている。

 同ホテルは来年1月16日、3階レストラン「ORIGAMI」で試験導入するのを皮切りに、順次採用していく。

 会見に臨んだ竹田氏は、「プラスチック製のストローは世界で1日1億本使われている。間伐材も放置され、森が死んでしまっている。脱プラスチックなどの環境問題や防災、持続的な森林経営の一助になればと考えている。1本1本手作りなので、障がい者の雇用にもつなげたい」と述べた。

 アキュラホーム住生活研究所所長・伊藤圭子氏は「当社は、天板に間伐材を利用した机をこれまで11,000脚以上小学校に寄贈しており、社長自らがカンナを削り、名刺や辞令に採用している。匠の心を持っている会社として協力した。1本数十円のコストがかかり、安いストローと戦えないが、環境にやさしくCO2を固定し、森林・林業再生にも寄与する付加価値を伝えたい」と話した。

 また、同ホテル総支配人・末吉孝弘氏は、「わたしたちは自然の恵みを提供するのが仕事。常に継続して何ができるかを考えている。素敵な取り組みに参画出来て嬉しい。製品は完成度の高いものに仕上がった。当ホテルは年間8万本のストローを使用しているが、順次木材ストローに切り替えていく。宿泊客の70%が海外でVIPも多い。実際に使っていただいて感動につなげたい」と語った。

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左から竹田氏、伊藤氏、末吉氏

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 脱プラスチックの動きは世界的になってきた。竹田氏の意を受けてアキュラホームと記者がもっとも好きなホテルの一つであるザ・キャピトルホテル東急が手を組んだことが何より嬉しい。拍手喝采。

 記者団からはコストの質問が多く寄せられたが、伊藤氏が「安い(プラスチックの)ストローとは戦えない」と話したように、そもそもが環境=人と生態系に有害なものと、地球環境にやさしい森林・林業の再生にもつながるものを同じ俎上に載せ論じるべきではない。

 確かに価格からしたら一般家庭への普及には時間がかかるだろうが、飲食店などが取り組もうと思えばすぐにでもできることだ。若い方は知らないだろうが、記者が小さい頃はストローといえばムギワラで出来ていた。いまもたまに飲む野菜ジュースとか牛乳以外にプラスチック製のストローを使用することはない。

 そのうちにプラスチックを使用する店が消えてなくなることを期待したい。酒や味噌の樽はスギ材だし、ワイン樽はオークなので、関係者にヒノキはダメなのかクスノキもいいのではと質問したが、ヒノキは問題があり、クスノキは香りが強すぎて使えないとのことだった。

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世界に誇れる隈研吾氏デザインの「ザ・キャピトルホテル東急」(2011/2/25

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「プレミスト山吹神楽坂」エントランスラウンジ

 大和ハウス工業が分譲中の「プレミスト山吹神楽坂」を見学した。販売開始2カ月で半数が成約・申し込み済みとなっており、好調に推移している。デザイン・機能性など商品企画が優れたマンションだ。

 物件は、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅から徒歩4分・同東西線神坂駅から徒歩7分、新宿区山吹町の商業地域に位置する13階建て全81戸(事業協力者住戸30戸含む)。専有面積は37.42~72.69㎡、第1期1・2次(12戸)の価格は7,340万~9,890万円(最多価格帯8,500万円台)。坪単価は420万円。竣工予定は平成31年9月上旬。施工は飛島建設。

 現地は、表通りの江戸川橋通りから一歩入った商業地域で、建物の絶対高さ40mのエリアの一角。道路を挟んだ南側は絶対高さ30mの準工エリアで、さらにその先は絶対高さ20mの第2種住居地域。

 敷地は東西に長い3方道路の角地。南側は道路などの空地が11~12mあり、東側は幅員約11mの道路に接道。アプローチの公道に面した部分には高木を、住棟側には落葉低木を配し、床は石畳調とするなど周辺の景観にも配慮。共用部分には組子デザインを多用している。

 住戸は全て南向きで、角住戸の71~72㎡のタイプは6700ミリのワイドスパンで、62・66㎡も間口は6950ミリ、57㎡のコンパクトは開口部が大きく、梁型が少ないのが特徴。リビング天井高は約2450~2500ミリ、フルフラットサッシを採用し、バルコニーに奥行き最大約2.5mの木調スノコを敷き詰めることで広々と使用できるようにしている。

 このほか、基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、フィオレストーンキッチン天板、フィオレストーン天板、食洗機など。

 販売事務所長の同社東京本店マンション事業部第一事業部営業第一課・石川雄也氏は、「神楽坂周辺では10年の実績があり、前回の『プレミスト新宿山吹』84戸は坪405万円だったが1年で完売した。今回は、他社も苦戦した1億円超を設けておらず、プランなど商品企画に力を入れた。神楽坂駅と江戸川橋駅の2駅が利用できるのが評価されており、地域の特性を反映してお医者さんの申し込みが目立ち、三重や和歌山など遠方からの購入もある」と語った。

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 まず、坪単価について。モデルルームを見学する前に現地をチェックした。神楽坂駅から江戸川橋通りを歩き、路地に入り、敷地東側の道路に出て、江戸川橋駅近くにある販売事務所に向かった。

 途中で同社広報担当の方とばったり出くわした。内心では坪400万円を超えるだろうと思ったが、「わたしの単価予想。398万円だったら売れるでしょうね」と話した。念頭にあったのは三菱地所レジデンスと伊藤忠都市開発、積水ハウスの近接マンションだった。

 結果は外れたが、石川氏の話を聞き、模型・モデルルームを見て坪420万円に納得した。伊藤忠の物件もよかったが、今回の物件は専有面積を圧縮している一方で、間口を広くし、リビング・バルコニーを一体として利用できるようにし、コンパクトタイプも梁型を出にくくしている商品企画がいい。

 72㎡のモデルルームの出来栄えもよかった。担当したのはフューチャリティ・水谷雅文氏だった。「和」がコンセプトで、和紙調のデザインクロスは絵画のようで、リビング-主寝室の動線、障子壁、ホテルを思わせる小上がり付きの主寝室の提案が印象的だった。

 このままオプション通りにすれば1,000万円はかかるだろうし、お客さんはそんなにお金を掛けないのも分かってはいたが、この種のアッパーミドルが対象のモデルルームは思い切った提案をどんどん行うべきだ。玄関を入って〝素敵〟と思わせるものでないとだめだ。

その点からして、「赤坂翠嶺」もそうだったが、今回の「山吹神楽坂」も見学者を満足させる出来だった。

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 石川氏から同社の金城智杓氏の名前が出た。このプロジェクトにも関わっていると聞いた。今回の取材の本旨ではないのでここでは書かないが、添付した記事「日本橋浜町」「神楽坂」「六番町」をぜひ読んでいただきたい。

 組子について。記者は本物を採用するわけがない、フェイクだろうと思ったが、本物だった。創業59年の富山・タニハタの製品だ。これはいい。デザイン監修は南條設計室の野呂信哉氏。

〝赤坂の隠れ家〟 本物志向の大和ハウス「プレミスト赤坂翠嶺」(2018/10/19)

「地価公示日本一」六番町にフェルメールを見た 大和ハウスが億ション(2016/3/14)

後姿が美しい 大和ハウス工業「プレミスト神楽坂」(2011/11/28)

デザイン秀逸 第1期1次43戸が即日完売 伊藤忠都市・東急不「文京関口」(2018/4/7)

神楽坂の路地空間を共用部に演出 三菱地所レジ「ザ・パークハウス山吹神楽坂」(2016/10/6)

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「パークホームズ荻窪 ザ レジデンス」完成予想図(この前が公園)

 三井不動産レジデンシャルの「パークホームズ荻窪 ザ レジデンス」を見学した。JR荻窪駅から徒歩7分の第一種低層住居専用地域に位置する全30戸で、分譲開始は今秋。最終期3戸を含め残りは5戸。好調な売れ行きを見せている。

  物件は、JR・東京メトロ丸の内線荻窪駅から徒歩7分、杉並区荻窪4丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する地下1階地上3階建て全30戸。専有面積は近く分譲する最終期(3戸)の専有面積は62.85~77.26㎡、価格は8,290万円台~10,800万円台。坪単価は440万円。建物は2018年7月に竣工済。施工は京王建設。

 現地は、地区計画により敷地面積の最低限度が150mと定められている閑静な戸建て住宅街の一角。敷地東側は道路を挟んで荻窪つどい公園に隣接。

 建物は建築基準法第52条3項により地階を含め4階建て。主な基本性能・設備仕様は、リビング天井高2450ミリ、食洗機、ディスポーザー、グローエ水栓、御影石キッチン・洗面天板、バックカウンター・吊戸棚、ミストサウナ、Low-Eガラスなど。

 販売担当の同社都市開発三部事業室 現地販売センター所長・日髙裕喜氏は、「中央線沿線で、駅からのこの近さの第一種低層住居専用地域に位置するマンションは過去10年に1物件しか供給事例がない。このマンションも立地に対する評価が高い。1低層の〝パークホームズ〟の供給は記憶にないくらい珍しい」と語った。

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エントランス

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 日髙氏も「記憶にない」と語ったが、記者も久々に1低層の〝パークホームズ〟を見学した。若い業界関係者の方は1低層(昔は一種住専)の〝パークホームズ〟はご存じないかもしれないが、同社は昭和50年代から60年代にかけてたくさん供給した。これがヒットした。供給物件の半数くらいは住居系立地だった。3階建てでもエレベータを設置した。ライトコートを最初に採用したのもパークホームズではなかったか。

 1低層と言えば、大阪市には1低層がないことを初めて知った。東京23区で1低層がないのは千代田区、中央区、台東区、墨田区、荒川区、江東区くらいではないか。

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 坪440万円で、全30戸のうち1億円以上が11戸。現地周辺の住環境からして売れるのも納得できるのだが、残り5戸というのがすごい。これが三井のブランド力か。

 来春には旭化成ホームズが太田黒公園に隣接した「アトラス荻窪太田黒公園」(41戸)を分譲するが、いったいいくらになるのか。

 

 

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「Landport青梅I」外観 

 野村不動産は12月7日、物流の新たなコンセプト「カテゴリーマルチ」を採用した大規模物流施設「Landport青梅I」の運用を開始し、2期棟の「Landport青梅II」(敷地面積約40,826㎡、延床面積約67,107㎡)を着工したと発表した。

 現地は、JR青梅線小作駅から徒歩約10分(圏央道青梅ICから約2.5km)、青梅市末広町2丁目に位置する敷地面積約39,391㎡(11,916.05坪)、延床面積約61,121㎡。設計・施工は錢高組。2018年11月に竣工した。日野自動車がグローバルパーツセンターとして利用する予定。

 旧東芝青梅工場跡地約3.6万坪(約119,965㎡)を3期に分割し開発するプロジェクトの1期棟で、シリーズ14棟目となる。

 カテゴリーマルチとは、利用するテナントの業種(=カテゴリー)を物件ごと、あるいはフロアごとに特定したマルチテナント型物流施設であり、一般的な汎用スペックに、ターゲットとするカテゴリー特有の機能を標準仕様として付加した施設。物流業界全体の課題として挙げられている「物流の効率化」と「労働力不足」の解決に寄与することを目指す。

 「Landport青梅II」は敷地面積約40,826㎡、延床面積約67,107㎡。鴻池運輸が利用する予定。

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空撮

 

 

 

 

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