タカラレーベン コンパクトに参入 業界の革命児 高荒美香氏がコーディネート
「SALON DE NEBEL」
高荒氏(「SALON DE NEBEL」で)
タカラレーベンがコンパクトマンション市場に参入する。年間500戸の供給を目指す。1月12日、銀座7丁目に常設サロン「SALON DE NEBEL」を開設し、関係者に公開した。
サロンは、銀座・中央通りに面した資生堂パーラー銀座本店隣の陽栄銀座ビル4階で、対面にはスワロフスキー銀座があり、GINZA SIXやH&Mにも近接する一等地。
同社取締役執行役員営業統括グループ統括部長・高荒美香氏がコーディネートしたもので、「NEBEL」は「NEAR(近く)」「ENJOY(楽しく)」「BEAUTIFUL(美しく)」「ENTERTAINMENT(多様なスタイル)」「LABORATORY(人生の発見基地)」の頭文字から採ったもの。広さは121坪。
モデルルームは40㎡と50㎡の2タイプ。意表を突く斬新なデザインが特徴で、一部には突板仕様の建具・面材を採用している。
商談ルーム「Experience Room」は「Scandinavian」「Italian」「Japanese」「American」「French」「Belgian」の6つのインテリア・カラーデザインが体験でき、カラーセレクトシミュレーター、VRキットも備えられている。
同社・島田和一社長は、「都心から都心近郊のエリアで中長期的に展開していく。当面は年間約500戸を供給していく。ライフスタイルに新しい常識を提案する」とビデオメッセージでコメントした。高荒氏は「広さは30~50㎡。自分の本当の暮らしたい形を表現し、6カ国のインテリアを提案した」と語った。
モデルルームを見学していたある銀行の(20歳代ですよねと呼び掛けた)30歳代の女性Hさんは「キラキラ輝いていて素晴らしい。こんな非日常の華やかなマンションに私も住みたい」と歓声を上げた。(「これは広尾の物件で、坪700万円はしますから、1億円くらい」と説明したら)「えっ、それじゃ買えない」と肩を落とした。隣にいた上司らしき男性も「銀行マンも買えない」と笑っていた。
銀座・丸の内には、三菱地所レジデンス、フージャースコーポレーション、明和地所のコンパクトマンションサロンがある。モリモトも銀座8丁目で分譲を開始した。顧客の争奪戦が激化する。
モデルルーム(左が50㎡、右が40㎡)
◇ ◆ ◇
高荒氏はマンションモデルルームの革命児-著名人に例えればジャンヌ・ダルクかローザ・ルクセンブルクか、それともマザー・テレサかレディ・ガガか。
その型破り、破天荒な提案は他を圧す。記者が初めてそのモデルルームを見たとき、心臓が飛び出るほど驚愕したのをよく覚えている。その後、高荒氏がコーディネートした物件をいくつか記事にしたので、詳細はそちらを参照していただきたい。〝石橋を叩いても渡らない〟イメージが強い同社を劇的に変えた立役者だ。
一番人気は「Scandinavian」とか
タカラレーベン 「巣鴨」で同社初の高単価マンション(2011/2/7)
タカラレーベン 驚嘆の“非日常”を演出「浅草」(2011/8/16)
タカラレーベン新ブランド「THE LEBEN」第一弾「G/CLASSIC 山の手PJ」(2014/3/28)
三菱地所レジデンス 資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」分譲へ(2016/12/15)
フージャース コンパクト積極化100億円体制に 銀座に常設モデル(2016/9/29)
住友不動産販売元会長・社長 岩井重人氏が死去
第3回 土地・建設産業界交流会で挨拶する岩井氏(平成28年12月1日、京王プラザホテルで)
住友不動産販売元代表取締役会長・社長 岩井重人(いわいしげと)氏が平成30年1月6日4時24分、肺炎のため死去した。享年87歳。通夜・葬儀は親族のみの密葬にて執り行われた。後日「お別れの会」を実施する予定。
岩井氏は昭和5年4月25日生まれ。長野県佐久市出身。昭和24年4月、住友銀行(現三井住友銀行)入行。同57年3月、専務取締役、同58年6月、住友不動産取締役、平成5年6月、代表取締役社長、同19年6月、代表取締役会長、同23年6月、取締役会長。平成15年4月、不動産流通経営協会理事長、同15年5月、不動産協会理事就任。平成22年11月、旭日中綬章受章。
◇ ◆ ◇
岩井氏は平成28年12月1日に行われた第三企画・RBAインターナショナル主催の「第3回土地・建設産業界交流会」にRBA野球大会会長として出席、「この度、RBA野球大会の初代会長を拝命いたしました、住友不動産販売会長の岩井でございます。RBA野球大会は、不動産業界の繁栄と発展、親睦ならびに国際親善への貢献を目的に平成元年から開催されています。国内、海外の多くの皆さんにRBAの理念を広げていくためには、今後もRBA野球大会を継続して開催していく必要があると思います。RBAの活動に一層のご理解、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます」と述べた。
散会後、「よかった」と語られたのが記者が聞く最後の言葉となった。ご冥福をお祈りいたします。
当日配布されたRBAタイムズを読まれる岩井氏
会場を後にされる岩井氏
記者が選んだ 2017年 話題のマンション 37物件
恒例の記者が選んだ「2017年 話題のマンション」37物件を発表する。昨年1年間にモデルルーム・現地見学した105物件の中から話題性、商品企画を重視して選んだ。必ずしも物件の良否を示すものではないことを断っておく。
「記者が選んだ2017年 ベスト3マンション」は次の3物件。
三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」
スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」
東京建物「Brillia大山Park Front」
「横浜北仲」「クオン流山・新浦安」「大山」2017年 ベスト3マンション(2017/12/26)。
●春一番
東京建物・住友商事「Brillia Tower代々木公園CLASSY」
2017年の早春のマンション市場をリードしたのが、東京建物・住友商事「Brillia Tower代々木公園CLASSY」だった。同じころ、三井不動産レジデンシャルの皇居に近い「一番町」と、徳川家の狩場だった「浜離宮」が分譲されており、明治神宮に近いこのマンションがいくらで分譲されるか注目していたが、第1期は坪520万円。あまりにもの安さに肩透かしを食らったような気分になったが、市場を盛り上げるためには抑制気味の価格設定は歓迎すべきだったかも。
春一番〝弱音〟一色の業界に旋風起こせるか 東京建物「Brillia Tower代々木公園」(2017/2/17)
●美人マンション
三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」
かつて昔、〝こんな美しいマンション見たことない〟と直截的な見出しで鹿島建設「加賀ガーデンハイツ」を記事にしたことがあるが、三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」は、華やかさを備えた美人マンションだ。とにかくモデルルームがすばらしかった。坪単価は630万円で超割安だった(分譲開始は一昨年末で、当時は高値マンションの売れ行きが不振だったため、価格を抑制したと思われる)
その美しさに声を失った 商品企画も秀逸 三井不レジ「パークコート一番町」(2017/2/21)
●億ション
野村不動産「プラウド代官山猿楽町」
東急不動産・オリックス不動産・大京「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」
サンウッド「サンウッド青山」
都心部の好立地マンションの坪単価が軒並み1,000万円近くになった。野村不動産「プラウド代官山猿楽町」、東急不動産他「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」、サンウッド「サンウッド青山」などだ。バブル期では当たり前だった10坪で億ションの時代がやってきた。
これぞ本物の億ション 坪950万円はむしろ安い 東急不動産ほか「六本木」(2017/12/11)
4年前の5割高 坪900万円 野村不「プラウド代官山猿楽町」一般8戸が即完(2017/10/30)
サンウッド 創業20周年の集大成 「青山」の全面ヘリンボーン床に驚愕(2017/12/8)
●高値更新
三井不動産レジデンシャル「パークコート山下公園」
三井不動産レジデンシャル「パークホームズ北千住」
三菱地所レジデンス・小田急不動産「ザ・パークハウス 二子玉川碧の杜」
東急電鉄・商事・地所レジ・大林新星和不「ドレッセWISEたまプラーザ」
各エリアの過去の相場をはるかに超えるマンションもかなり分譲された。圧巻は、坪単価520万円でも圧倒的な人気となった三井不動産レジデンシャル「パークコート山下公園」と、同じ三井不動産レジデンシャルの坪単価330万円の「パークホームズ北千住」だ。
高値更新では、全館空調システム「マンションエアロテック」を搭載した三菱地所レジデンス・小田急不動産「ザ・パークハウス 二子玉川碧の杜」が坪500万円を突破したのには驚いた。
「CASBEE横浜」Sランクを取得した好物件の東急電鉄・三菱商事・三菱地所レジデンス・大林新星和不動産「ドレッセWISEたまプラーザ」も坪400万円近いが、残りはわずかのはずだ。
横浜市内最高単価520万円に納得 三井不レジ「パークコート山下公園」が好調(2017/12/22)
〝4方良し〟足立区最高値 三井不レジ「パークホームズ北千住」1期78戸が即日完売(2017/11/24)
「音がしない」「静か」 三菱地所レジ エリア最高値「二子玉川碧の杜」に高い評価(2017/10/13)
圧倒的人気 「CASBEE横浜」S評価 東急電鉄他「ドレッセWISEたまプラーザ」(2017/8/23)
●コンパクトマンション
三菱地所レジデンス「ザ・パークワンズ」
野村不動産「プラウド日本橋人形町パサージュ」
大京「ライオンズ千代田岩本町ミレス」
三菱地所レジデンスが年初から資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」の分譲を開始し、全員参加型の市場になった1年だった。このほか大手では、これまでもコンスタントに「パークリュクス」を供給してきた三井不動産レジデンシャル、「シティタワー銀座東」や「ドゥ・トゥール」で「SOHO」を盛り込んで順調な売れ行きを見せた。また、大京も4年ぶりに「ライオンズ千代田岩本町ミレス」を供給し、野村不動産は共働きをメインターゲットにした「プラウド日本橋人形町パサージュ」を分譲して人気になった。
三菱地所レジデンス 資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」分譲へ(2016/12/15)
〝2Lで60㎡台〟新たな需要喚起するか 野村不「プラウド日本橋人形町パサージュ」(2017/5/9)
大京 久々のコンパクト「ライオンズ千代田岩本町ミレス」 売れ行き好調(2017/7/28)
●湾岸
三井不レジ・近鉄不・JX不・日鉄興和不・住友商事「パークタワー晴海」
住友不動産「シティタワーズ東京ベイ」
京急電鉄・地所レジ他「プライムパークス品川シーサード」
積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイド」
野村不動産「プラウドシティ越中島」
三井不レジ・野村不・地所レジ・伊藤忠都市など7社「幕張ベイパーク」
湾岸マンションが話題を呼んだ。三井不動産・近鉄不動産・JX不動産・日鉄興和不動産・住友商事「パークタワー晴海」と住友不動産「シティタワーズ東京ベイ」、京浜電鉄・大和ハウス工業・三菱地所レジデンス・総合地所・京急不動産「プライムパークス品川シーサード」、積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイド」、野村不動産「プラウドシティ越中島」などのほか、全4,500戸という三井不動産レジデンシャル・野村不動産・三菱地所レジデンス・伊藤忠都市開発・東方地所・富士見地所・袖ケ浦興業の7社JV「幕張ベイパーク」も分譲開始された。
三井レジ他「パークタワー晴海」 「有明」と競合必至 価格はいくらになるか(2017/4/26)
好スタート 第1期は330戸 住友不「シティタワーズ東京ベイ」 プラン秀(2017/8/17)
呉越同舟効果 「5本の樹計画」の本領発揮 積水「品川シーサイド」1期207戸!(2017/3/24)
京急電鉄他「品川シーサイド」 資産性アピール 多様なニーズ取り込む戦略(2017/3/14)
野村不「プラウドシティ越中島」は坪300万円強 激戦の湾岸で優位に立つか(2017/7/21)
三井不レジ他4,500戸「幕張ベイパーク」第一弾分譲へ 価格はさて? (2017/9/14)
●再開発
三井不レジ・旭化成不レジ「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」
旭化成不レジ・首都圏不燃建築公社「アトラス品川中延」
積水ハウス「グランドメゾン江古田の杜」
再開発マンションも強みを発揮した。三井不動産レジデンシャル・旭化成不動産レジデンス「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」、旭化成不動産レジデンス・首都圏不燃建築公社「アトラス品川中延」、積水ハウス「グランドメゾン江古田の杜」などだ。
都の「マンション環境性能表示」で満点の☆3つ(5項目で15点)に1点だけ欠ける14点を獲得している「江古田の杜」はまだ見学していないが、今年度末までに完成するので、「5本の樹」計画や両面バルコニーにどのプランなどについて記事にしたい。
三井不レジ他 武蔵小山駅前の再開発タワーは坪単価470万円 第1期は204戸(2017/11/20)
公開空地整備で容積40%緩和 旭化成不レジ・不燃建築公社「アトラス品川中延」(2017/12/14)
持続可能な街づくり推進 積水ハウスなど 「江古田の杜プロジェクト」説明会(2017/10/26)
●がんばれ中堅
コスモスイニシア「イニシア西新井」「イニシア松陰神社前」
明和地所「クリオ レジダンス八王子」
モリモト「アールブラン横浜仲町台」
日本エスコン「グランレ・ジェイド渋谷富ヶ谷」
ポラス「ルピアコート西大宮」
〝うちは中中堅ではない〟と怒られるかもしれないが、中堅デベロッパーも良質マンションをたくさん供給した。
さて、その中堅デベロッパーの昨年の供給物件では、コスモスイニシア「イニシア西新井」「イニシア松陰神社前」、明和地所「クリオ レジダンス八王子」、モリモト「アールブラン横浜仲町台」、日本エスコン「グランレ・ジェイド渋谷富ヶ谷」、ポラス「ルピアコート西大宮」などのプランにほれ込んだ。
コスモスイニシアはここ数年素晴らしい商品企画のマンションを供給している。「西新井」は「東京都子育て支援住宅認定制度」第1号物件で、高いハードルを越えた。「松陰神社前」は緑環境を残したい地主の意向をプランに反映した。このほか、同社は最近「魅せる玄関」に注力している。これは文句なしにいい。
明和地所「八王子」もワイドスパンのプランがいいし、セラミックのキッチンカウンタートップを採用するなど意欲的な商品企画が際立った。企画を担当した同社開発事業本部マンション事業建設二部 建設課課長・大竹佳織氏が「お客さまや営業から喜ばれるのが何よりうれしい」と語ったが、この言葉にほれ込んだ。
モリモト「横浜仲町台」は周囲の緑環境と調和する外観デザインが美しい。「ディアナガーデン西麻布」も素晴らしかった。
日本エスコン「渋谷富ヶ谷」は、エレベータ室を巧みに利用し、各戸専用のホワイエを設けたプランがよかった。
ポラス「西大宮」も、トイレ・収納を含めすべてフローリングとすることで掃除機「ルンバ」が働きやすくするなど、働く主婦、または主夫の家事労働が楽になるようよく考えられたプランだ。
高いハードル越える 「東京都子育て支援住宅認定制度」第1号 「イニシア西新井」(2017/2/28)
地主の意向を反映 古民家の緑を残す 月内完売したコスモスイニシア「松陰神社前」(2017/8/8)
樹影を映し込む外観まるで絵画のようモリモト「アールブラン横浜仲町台」(2017/10/24)
真価を世に問う畢生の高級マンション モリモト「ディアナガーデン西麻布」(2017/1/29)
〝タワマンに負けない〟商品企画光る 明和地所「クリオ レジダンス八王子」(2017/12/11)
全戸にホワイエ(屋内廊下)土地の価値を最大限引き出す日本エスコン「渋谷富ヶ谷」(2017/4/24)
これほど働く主婦の目線に立ったマンションはない ポラス「ルピアコート西大宮」(2017/4/12)
●大激戦
相鉄不動産・伊藤忠都市開発・鹿島建設の「グレーシアタワーズ海老名」
小田急不・地所レジ・小田急電鉄「リーフィアタワー海老名アクロスコート」
小田急・相鉄線「海老名」駅圏が大激戦。相鉄不動産・伊藤忠都市開発・鹿島建設の「グレーシアタワーズ海老名」477戸が分譲開始されたほか、サンケイビル・名鉄不動産「海老名ザ・レジデンス」412戸、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ海老名フォレストプレミア」84戸(他にもう1棟計画あり)が発売された。年明けからは小田急不動産・三菱地所レジデンス・小田急電鉄「リーフィアタワー海老名アクロスコート」304戸(他に同規模の2棟)が分譲される。トータルすると2,000戸を超える。
「海老名」は「2017年度の神奈川県民が選んだ住みたい街の第7位に。ランキング内のエリアを神奈川県のみに絞ると県内では第4位」というのには驚いた。
満を持して登場 全3棟900戸の第一弾 小田急不の免震タワー「海老名」304戸(2017/12/6)
大激戦区 鹿島の免震構造の相鉄不他「グレーシアタワーズ海老名」 坪単価は240万円(2017/9/28)
●IoT&AI
大和ハウス工業・神奈川中央交通・長谷工コーポ「プレミスト湘南辻堂」
ウェアラブルデバイスなどを用いたIoT技術やAI(人工知能)と、スポーツクラブが監修する運動メニュー提案も盛り込んだ業界初のマンションが、大和ハウス工業・神奈川中央交通・長谷工コーポレーション「プレミスト湘南辻堂」。記者も体力測定に挑戦し、総合80点(下肢のバランスは最低)を獲得したのに狂喜した。物件の後背地には高齢者がたくさん住んでいる。そうした層のニーズも取り込む戦略だろう。
業界初の体力測定装置に狂喜 大和ハウス「プレミスト湘南辻堂」 同社は販売に自信(2017/9/11)
●駅近&海の傍
伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」
駅近で海の傍というまるでリゾートマンションのような物件が伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」だ。こんなマンションをこれまでみたことがない。海好きにはたまらないマンションだ。施工が埋立・浚渫、護岸・防波堤工事を得意とするいわゆるマリコンの若築建設であることからもわかるように、工事費はかなり高いはず。
ベランダから釣りができる? 伊藤忠都市「金沢八景THE BAY」1期33戸販売開始(2017/8/24)
●スマートタウン
野村不動産・関電不動産開発・パナソニック「プラウド綱島SST」
CO2排出量の2005年度比40%削減、新エネルギー利用率30%以上などの先駆的な数値目標を掲げる次世代都市型スマートタウン「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」内の野村不動産・関電不動産開発・パナソニック「プラウド綱島SST」は、「CASBEE横浜」のSランクを取得した好物件。
平成21年以降「S」ランクを取得した分譲マンションは、22年度の「プラウド綱島」「プラウド横濱中山」、23年度の「Brillia City横浜磯子」、28年度の「ドレッセWISEたまプラーザ」とこのマンションの5物件しかない。野村不はこのうちの3物件を占める。
野村不他「プラウド綱島SST」 次世代スマートタウンにふさわしい高いレベル(2017/6/21)
●隈研吾氏
阪急不動産「ジオグランデ元麻布」
阪急不動産が首都圏での攻勢を強めている。同社の最高峰ブランド〝グランデ〟を冠した首都圏第一号マンション「ジオグランデ元麻布」は隈研吾氏が監修した。隈氏が監修したマンションは、三井不動産レジデンシャル「神宮前」「神楽坂」「赤坂」、東京建物「池袋」に続き5棟目。
隈研吾氏がデザイン 〝グランデ〟首都圏第一号 阪急不動産「ジオグランデ元麻布」(2017/3/6)
●一団地認定
三菱地所レジデンス・野村不動産「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」
三菱地所レジデンス・野村不動産「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」はレベルの高い高級マンションだ。シェラトン都ホテルの対面で、元竹中工務店の福利厚生施設跡地。敷地北側にある三菱商事の迎賓館の建て替えと一体として開発したため、建物の絶対高さ40mを100mに緩和され、容積率も600%(本来なら300%強)確保した。設備仕様レベルも高い。今年5月の竣工まで売れるのは間違いなさそう。
緑が面でつながる一等地 地所レジ・野村不「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」(2017/2/23)
●緑環境
三菱地所レジデンス・東建・大栄不動産「ザ・ パークハウス 国分寺四季の森」
ここ数年、大きな公園に隣接・近接するマンションがたくさん供給された。三菱地所レジデンス・東京建物・大栄不動産「ザ・ パークハウス 国分寺四季の森」は、敷地面積約20.7万㎡のうち約45%が緑地の日立製作所中央研究所に隣接。同研究所の庭園は毎年春と秋に公開されている。国分寺崖線の湧水も見られるそうだ。同時期に竣工見学会をやってほしい。
東急不動産「旧軽井沢ホテル」 「キュリオ・コレクションby ヒルトン」として開業
客室イメージ
東急不動産とヒルトンは1月10日、東急不動産が昨年3月に取得した長野県・軽井沢町の「旧軽井沢ホテル」においてフランチャイズ契約を締結し、ヒルトンのコレクションブランド「Curio Collection by Hilton(キュリオ・コレクションby ヒルトン)」の日本初進出ホテル「KYUKARUIZAWA KIKYO, Curio Collection by Hilton」として2018年春にリニューアルオープンし、東急リゾートサービスに運営を委託すると発表した。
東急不動産ウェルネス事業ユニットホテル・リゾート事業本部長兼東急リゾートサービス社長・速川智行氏は「軽井沢の地で、ヒルトンの国内初出店となるコレクションブランドの出店により、日本の魅力をさらに高め世界に発信できることをうれしく思います」とコメント。
また、ヒルトンのアジア・オーストラリア地区開発担当上席副社長のガイ・フィリップス氏は「ヒルトンでは東京、大阪、沖縄を含めた主要都市に、現在14のホテルを展開しています。当社の新しいブランドを日本に、さらには軽井沢のような魅力的な土地に紹介できることを、大変嬉しく思います」とコメントしている。
「旧軽井沢ホテル」は、旧軽井沢エリアに立地し、敷地は明治時代を代表する実業家や文化人、政治家の別荘として利用されてきた。約9割の客室が40㎡を超す間取りとなっている。
「キュリオ・コレクションby ヒルトン」は、世界で40軒以上展開しており、「キュリオ」という言葉は〝興味深く、ユニークで、他に類を見ない〟という意味が込められている。
「KYUKARUIZAWA KIKYO, Curio Collection by Hilton」は長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢491-5外に位置する地下1階地上3階建て延床面積6,989.12㎡(他に木造平屋建て81.57 ㎡の教会)。客室数は50室。
積水ハウス&マリオット 日本初上陸「Wホテル」大阪に2021年開業
「W OSAKA」完成予想図
積水ハウスは1月10日、マリオット・インターナショナルが展開するラグジュアリー・ライフスタイルホテルブランド「Wホテル」のわが国初の「W OSAKA」を2021年に開業すると発表した。
大阪・御堂筋に面した大阪市中央区南船場4丁目の土地約2,544㎡に同社が建設するもので、建物は27階建て全337室。安藤忠雄氏がデザインを監修し、日本設計が設計監理、竹中工務店が施工をそれぞれ担当する。開業は20121年2月の予定。
各客室のインテリアは、斬新でスタイリッシュなデザインコンセプトを貫き、ブランドのシグネチャーでもあるオールデイ・ダイニングレストランを含むレストランやバー「WOOBar」のほかプール「WETDeck」、フィットネスセンター「FIT」、スパ施設「AWAYSPA」を備える。イベント施設として400㎡のボールルームと会議室も設置する。
記者会見に臨んだ積水ハウス会長兼CEO・和田勇氏は「マリオットグループとは『セントレジスホテル大阪』や『ザ・リッツ・カールトン京都』などで連携しているが、今回、大阪のメインストリートで第1号の『Wホテル』を建設することになり、また設計を日建設計、監修を安藤忠雄氏に行ってもらうことで関心も高く、鳴り物入りのホテルになるはず。今後、宿泊に特化した郊外型も展開していきたい」などと述べた。
マリオット・インターナショナル アジア太平洋社長兼マネージングディレクター クレイグ・スミス氏は「大阪は『Wホテル』発祥の地のニューヨークにもっともよく似ているエキサイティングな街。日本の国内・海外の方に、日本の美しい自然、歴史、文化と当社のホスピタリティを堪能していただける。今回の連携を心から感謝している」と語った。Wホテルは現在、世界52カ所で展開中で、2020年までに75カ所に増やす予定。
また、ゲストとして登壇した安藤忠雄氏は「(積水ハウスの)『希望の壁』はメンテナンスが大変なことはわかっていたが、(話すと同社が断念するのではと思い)黙っていた」と会場を笑わせ、「今回は日建さんがすべてやってくれるので、私は『結構ですね』というだけだが、環境も人間も大切にするイマジネーションが湧いてくる。チームワークで頑張りたい」などと話した。
和田氏(左)とクレイグ・スミス氏(ザ・リッツ・カールトン東京で)
◇ ◆ ◇
ザ・リッツ・カールトン東京の会場の着くなり、ハードロックかクラブミュージックかダンスミュージックか、記者にはまったく理解不能の耳をつんざくBGMが流れ、演壇中央には大きな「W」の電飾看板のようなものが置かれ、赤や青、緑、紫、黄色、白に目まぐるしく明滅した。
これには、〝ひょっとしたらリッツ・カールトンのような〟ホテルかもと予想していた記者は完全にKO状態。
さらにまた、関係者の口からは「エキサイティング」「fuel(活気、熱量)」「エネルギー」「「カオスとカルチャー」「24時間眠らない」「不可能を可能にする」「固定概念、限界をやすやすと超える」「cheeky acdacious(生意気な)」「spontaneous(自発能動的な)」「bold(大胆な)「witty(機知に富んだ)」「insider(通)」「目立ちがりや」などの単語が次々と飛び出した。
「W」には“いつでもどんなことでも”(Whenever/Whatever)という意味が込められているようだが、これはもう和田氏の「W」そのものだし、〝Wa―すごい〟ホテルだと納得させるしかなかった。
リッツとは全くコンセプトが異なる。料金そのものはリッツより安くなりそうだが、ルームチャージなどについてスミス氏は明言を避けたように、〝高いか安いか〟の尺度で測れないホテルだ。〝負けたら あかんで東京に〟の関西の富裕層にはぴったりかもしれないし、東京なら六本木、渋谷、湾岸なら間違いなく受ける。
それにしても、この前の日曜日には、積水ハウスの「御園座タワー」完成お披露目会で隈研吾氏直々に劇場とマンションのコンセプト説明を受けた。この日は安藤忠雄氏だ。年明けからこんな嬉しい取材ができるなんて何と幸せなことか。
安藤氏(左)と和田氏
未来創造を力強く推進する2018に! コスモスイニシア社長 高木嘉幸/年頭所感
旧年中は、米国大統領に就任したトランプ氏による選挙公約実現へのアクションに世界が動揺し、北朝鮮の脅威も増大し、また、中東やヨーロッパで継続するテロなど世界には不安定要因もありましたが、日本経済はデフレ脱却に向け着実な歩みを進めた一年となりました。安倍政権の安定継続が確実視される中、日本経済の好循環が着実に進展する2018年となることに大きく期待し、「CIグループとしての独自の成長戦略」を更に推進する上でのファンダメンタルズは良好であろうと考えています。
「中期経営計画2018」もいよいよ最終年度を迎えますが、昨年5月には、「その先の未来」をイメージした「中長期事業戦略と事業規模イメージ」を公表し、成長戦略の実践を宣言しています。今期もこれまで「その先の未来」を創造するべく、新たな展開が実践されており、CI株価も昨年末終値が「609円」となり、長らくの400円台での推移から大きな上昇となりました。これもCIグループの色々な取り組みがマーケット評価に繋がってきていることと確信しています。
今年は「明治150年」ともなり、「更なる維新・革新」が進展・本格化する年となるであろうとの見解もあります。IT技術の進化と共に、グローバル化も進化・変化を加速させることは間違いなく、社会の要請・消費者ニーズの変化への対応施策も進化・変化していかざるを得ません。そうした環境下にありながらも「不動産をベースとした事業展開」には、リアルなニーズに応えるリアルを創造する必要からのユニーク性があり(参入障壁は意外と高い)、CIグループとしてのこれまでの経験と実績の上に、革新を創造できれば成長可能分野は多く存在するとの思いは変わりません。
「成長戦略の実践~その先の未来創造~」を変わらぬテーマとして掲げることは、継続企業として、企業価値を高め、お客さま・株主・お取引先・従業員の全てに評価していただけるために必要・不可欠なことです。そうした経営を実現・継続するためには、「それを支える企業文化や風土」が醸成され、かつ、継続・進化することが必要・不可欠です。勿論、そうした企業文化や風土を醸成し、成長への事業戦略を推進するための強力なリーダーシップも重要ですが、やはりそのベースとなるファンダメンタルズが無ければどうにもなりません。今年も企業価値向上に継続して取り組みますが、より一層、株主への還元と従業員への還元に注力すべきと考えています。
「中期経営計画2018の総仕上げ」と「2021への経営計画策定」を推進する2018年となりますが、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ!」のスピリッツのもと、やはり今年もみなさんと一緒に「革新創造」を継続していきたいと考えますので、今年もどうぞ宜しくお願いします。
積水ハウス わが国初全戸ZEH対応「グランドメゾン覚王山菊坂町」
「グランドメゾン覚王山菊坂町」完成予想図
積水ハウスが分譲中のわが国初の全住戸ZEH対応マンション「グランドメゾン覚王山菊坂町」を見学した。名古屋市内の高級住宅街として知られる「覚王山菊坂町」の高台の一角に立地。順調な売れ行きを見せている。
物件は、名古屋市東山線覚王山駅から徒歩6分、名古屋市千種区菊坂町3丁目に位置する地下1階地上3階建て全12戸(事業協力者住戸4戸含む)。専有面積は82.54~151.84㎡、現在分譲中の住戸(3戸)の価格は7,390万~13,880万円。竣工予定は平成31年2月下旬。設計・監理は計画工房。施工は鴻池組。
現地は、駅からなだらかな坂を上った戸建てや中層のマンションが建ち並んでいる一角で、南東角地のヒルトップ。椙山女学園が近接。
外構には錆石の擁壁をめぐらし、外周には同社の「5本の樹」計画を採用。建物は「創エネ」「畜エネ」「省エネ」を駆使して全住戸ZEH基準を見たいしているのが最大の特徴。「省エネ」では、窓のアルミ・樹脂複合サッシにアルゴンガス封入複層ガラスを採用、開口部の断熱性能を従来比2倍に高めている。
「創エネ」「畜エネ」では、全住戸平均約4kWの太陽光発電システムと、燃料電池「エネファーム」を搭載。住宅の省エネ性能を評価する「BELS」で最高ランクの☆5つを獲得している。
設備仕様は、天然石のキッチン・洗面カウンタートップ、ウレタン塗装仕上げ扉、空気環境配慮システム「エアキス」、スマート・ユニバーサルデザイン、ドアのセットバック、メーターモジュールの廊下幅など。リビング天井高は2,200~2,700ミリ。
◇ ◆ ◇
バブルのころ、大京の「エルザ星が丘」78戸を見学したことがあるが、名古屋市のマンション市場はまったくわからない。
しかし、このマンションは間違いなく億ションにふさわしい仕様レベルだと思う。
建築中の現地
「今年こそデフレ脱却を」 菰田正信・不動協理事長 FRKと2018年合同賀詞交歓会
不動産協会&不動産流通経営協会 合同賀詞交歓会(ホテルオークラ別館で)
菰田氏(左)と榊氏
不動産協会と不動産流通経営協会(FRK)は1月9日、恒例の合同新年賀詞交換会を行った。約1,100名が参加した。
冒頭、挨拶に立った不動産協会・菰田正信理事長(三井不動産社長)は、「今年こそデフレから脱却し、経済の好循環に向けて成長が加速する年にしなければならないという思いを強くしている」と切り出し、デフレ脱却について踏み込んだ発言をした。
続いて、「わが国の経済は、企業収益や雇用情勢の改善などでゆるやかに回復している。先行きは世界情勢の不確実性など不透明な点もあるが、今後さらに力強い成長を促し、経済の好循環を実現するために官民が総力を挙げて都市と地方の活性化を図ることが大変重要だ。
当協会はこうした観点から平成30年度の税制要望活動を積極的に進めてきた。先月決定した『平成30年度の税制改正大綱』では、最重点要望だった『土地固定資産税の負担調整措置』の延長が認められた。その他『居住用財産の買換え・売却に伴う特例』や『新築住宅に係る固定資産税の軽減特例』など、当協会の主要な要望がすべて認められた。
また、都市政策や住宅政策についても、都市再生特区の用途変更の柔軟化、エリアマネジメントの充実、団地型マンションの建て替えに関する制度の整備、宅配ボックスの容積率に関する運用の弾力化が図られるようになった。
当協会は、魅力的な街づくりと豊かな住生活を実現するとともに、これらを通じて経済の成長に一層寄与するため都市政策、住宅政策、税制について官民一体で要望活動に取り組んでいく。
今年は都市再生プロジェクトの推進を図るとともに来年度に期限切れを迎える都市再生促進税制について的確に対応するほか、AIの活用、街づくり、働き方改革、多様化する住宅ニーズへの対応、国際化、物流など幅広い取り組みを行い、真の豊かさを実感できる社会の実現に貢献していく」などと述べた。
乾杯の音頭を取ったFRK・榊真二理事長(東急リバブル社長)は、「当協会が長年要望してきた買取りリフォーム販売における不動産取得税の減額措置の敷地への適用が認められたほか、居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の特例の適用期限の延長、地方の空き家等の定額物件の負担軽減措置なども実現した」と先の税制改正で同協会の要望がほぼ認められたことに触れた後、「昨年の不動産流通市場は成約件数、成約価格とも1年間通じて堅調に推移した。足元でも既存住宅への底堅い需要を実感している。
今年も低金利に加え、税制による支援ローン策などを背景に好取引が続くと期待している。
人生100年時代、超長寿社会を迎え、不動産の利活用も各様々なパターンが増える。社会の要請を受け止め、新たな制度や技術を活用して隠れた価値を見出すことによって地域の魅力や既存住宅のよさを発信し、不動産流通を活発化させることで内需拡大と諸課題の解決に貢献したい」と述べた。
来賓として登壇した国土交通省・石井啓一大臣は、「人口減少社会を迎え、持続可能な社会を実現するため、一昨年は生産性革命元年として位置づけ20のプロジェクトを立ち上げた。昨年はその前進の年としたが、今年は深化の年とした。不動産活用の最適化、都市の高度利用、既存住宅の利活用の促進など社会全体の生産性向上に注力していく」と述べ、また、「近年問題になっている所有者不明土地問題、都市のスポンジ化対策、都心部の余剰駐車スペースの有効活用策などについても通常国会へ法案提出に向けて準備を進めている」と語った。
石井大臣
◇ ◆ ◇
今年の賀詞交歓会での取材のテーマは〝デフレ脱却〟だった。バブルが崩壊して28年。もうそろそろ脱却宣言をしないとこれから先〝デフレ脱却〟は死語と化すのではないかという危機感があるからだ。誰でもいいから脱却宣言を引き出すのが目的だった。
なので、のっけから菰田理事長が話したのにはびっくりした。一昨年、当時の木村惠司理事長(現三菱地所会長)もあいさつの中でデフレ脱却について触れたが、それほど強い口調ではなかった。それだけに今回の菰田氏の発言は重い。以下、会場で拾った各氏のコメント。順不同
岩沙弘道・三井不動産会長 (会長、今年デフレ脱却を宣言しないともう永遠に無理では)そう、今年こそ宣言しないといけない。今年は明治改元150年。記念すべき年。来年は元号が変り、消費税も上がる。英知を振り絞ってデフレ脱却を宣言しないといけない
樋口武男・大和ハウス工業会長 デフレ脱却? そや、素晴らしい年にせにゃあかん。僕は大丈夫だと思う。全体の流れは上向き。プラス思考じゃないといかん。マイナス思考は経営の敵じゃ
神山和郎・日神不動産会長 昨年と変わらない。デフレ脱却? ムードだけ。実体経済は悪くはならないだろうが、完全に脱却という状況にはなにないのでは。賃上げだけではない条件もある
左から岩沙氏、樋口氏、神山氏
髙井基次・大和ハウス工業常務執行役員(マンション事業担当) 業界は(大手の)寡占化が進む。(御社はその一角に食い込まないと)ブランディングをしっかりやって大手の一角に食い込むぞ
柿崎宏治・明和地所取締役執行役員 名古屋支店開設準備室室長に就任した。用地仕入れはこれから。目標? 年間100戸くらいはやりたい(隣にいた同社福眞吉葉執行役員に「100戸でいいんですか」と言われ)それじゃ200戸にするか
左から高井氏、福眞氏、柿崎氏、明和地所・三平慎也執行役員
荒井正昭・オープンハウス社長(元高校球児) さらに成長の年にしたい。RBA野球? どうも最近の新入社員は野球に興味がないみたいだ
脇英美・三菱地所レジデンス社長 最高の年にする。〝戌笑う〟っていうじゃない。走り回る
左から2人置いて荒井氏、脇氏
高林学・三交不動産社長 (三重県の伊勢出身で、御社のファンですから)そうですか。わたしも伊勢出身(今度、和光市でマンションを分譲するとか。かならず見学する)
島田和一・タカラレーベン社長 ライフスタイルに新常識をつくる年にする。今週金曜日、銀座8丁目にコンパクトマンションのサロンを開設する。案内状? 届いてない。(間違いなくお伺いします)
手島芳貴・タカラレーベン常務取締役 RBA野球に復帰する。選手としても出場するつもりでいたが…(同社は東京ドームに進出した経験あり)
左から高林氏、同社・盛田哉東京支店本部長、手島氏、島田氏、同社・岡部剛専務取締役
野村均・東京建物社長 今年は中計の4年目の年。右肩上がりの年にしたい。順調に推移している
神園徹・野村不動産アーバンネット執行役員人事部長 お客さんにも社内でも世の中でも当社が№1と評価される会社にする(ずいぶん成長されたようですねとカメラを向けたら)写真はかんべんしてよ。前とかわらないよ
廣岡哲也・フージャースホールディングス社長 ホテル、シニアなど業界の垣根を越えてチャレンジしていく
木村惠司・三菱地所取締役(前不動産協会会長) 消費者物価指数2%の壁があるから…まだわからない
左から野村氏、廣岡氏、木村氏
不動産協会・不動産流通経営協会2017年 合同賀詞交歓会に過去最多の1,200名(2017/1/6)
和の格式と伝統の継承を 隈研吾氏監修の御園座タワー完成 積水ハウス・御園座
「御園座タワー」
積水ハウスと御園座は1月7日、積水ハウスの分譲マンションと御園座の建て替え複合再開発プロジェクト「御園座タワー」が竣工したのに伴い、監修を担当した建築家の隈研吾氏を招きメディア向け内覧会を行った。
同プロジェクトは、市営地下鉄東山線伏見駅から徒歩1分、名古屋市中区栄1丁目に位置する1896年(明治29年)の開業以来、名古屋市の芸能・文化を象徴する劇場として親しまれてきた「御園座」の建て替え商業施設と分譲マンションからなる40階建て延べ床面積約56,000㎡の複合再開発。監修は隈研吾建築都市設計事務所。施工は鹿島建設。工期は平成27年4月から29年11月。
計画に当たっては、新たな「賑わいのあるまち」を創出するため名古屋市総合設計制度を活用。劇場部分の外装は「なまこ壁」の意匠デザインを踏襲し、御園座の格式・伝統を受け継ぐ「朱色」「木調」「市松模様」を多用。客席数は1,298席、歌舞伎のほかコンサートなど幅広い演目に対応する。
分譲マンション「グランドメゾン御園座タワー」304戸は平均専有面積92.22㎡と広めに設定。坪単価は350万円と〝断トツ〟の高さであったが、ほとんどクローズで全戸が約1年で完売した。
内覧会に臨んだ御園座代表取締役会長・小笠原剛氏は「いよいよ4月に新生御園座の開業となるが、世界でもっとも著名な隈研吾先生に斬新で素晴らしいデザインの劇場につくり上げていただいた。隣接する岡崎信用金庫も先生が担当されており、二つの建物は街のシンボルとなるはずで、街の活性化につなげていきたい」と挨拶した。
コンセプトなどについて説明した隈研吾氏(東京大学教授)は、「中心市街地の活性化は世界の都市のテーマ。今回は、日本の伝統を継承し発展させるために御園座の歴史をリサーチ」し、「ファサードの白い格子のなまこ壁は、特殊な照明計画も用いて光をまとったユニークであざやかなデザインとした。名古屋の勢いを象徴する朱色の御園座レッドの祝祭空間はロビー・ホワイエから街路まであふれ出るようにデザインした。華やかな市松模様は音響にも効果があることが分かり客席全面に展開した。住宅部分も格式のある繊細なデザインにした」と語り、「これまでもたくさん劇場を手掛けてきたが、日本の伝統を未来につなぐこのような劇場は他にない。名古屋の新しい文化の核になり、さらにこれからの日本文化をけん引するコアになることを確信している」と締めた。
柿葺落(こけらおとし)は4月1日。二代目松本白鸚(松本幸四郎改め)と十代目松本幸四郎(市川染五郎改め)の襲名披露公演が行われる。
隈氏(左)と小笠原氏
大階段(左)とホワイエ
客席
◇ ◆ ◇
「なまこ壁」は下段、中段、上段でそれぞれデザインが微妙に異なり、壁面から浮かせて張られているため、見る方向で表情が変る。夜間はLEDでライトアップされる。
内装の日本古来の大和壁、市松模様、格子もさることながら、「わが国伝統の祝祭空間」(隈氏)が演出されているエントランスアプローチ、ホワイエ、客席など全面展開されている鮮やかで明るい「御園座レッド」が圧巻だ。えも言われぬ朱赤が高揚感を誘う。
緞帳も、大丸松坂屋百貨店・トヨタ自動車寄贈の松村公嗣氏作「野分(のわけ)」、名古屋鉄道・三菱電機寄贈の杉本健吉氏作「天人奉楽」、積水ハウスの寄贈の絹谷幸二氏作「黄金旭日名古屋城」の3張が披露された。絹谷氏の作品は1億円近いそうだ。
「グランドメゾン御園座タワー」は2015年9月からクローズで販売開始され、2016年12月までに完売。同社は価格を公表していないが、坪単価は当時としては断トツの350万円。それでも「〇〇さん(著名な歌手)は1フロア丸ごと買った」(地元記者)ように関係者・富裕層中心に圧倒的な人気を呼んだ。
大丸松坂屋・トヨタ自動車が寄贈した緞帳の前で記念写真に応じる二人
積水ハウスが寄贈した絹谷幸二氏作の緞帳
マンションのロビー(6階)
大和ハウスの新TVCM 「物流×AI」が最高に面白い
大和ハウス工業の新TVCM「物流×AI」
今年の正月は、年末に体調を崩し文字通り寝正月。お蔭で大和ハウス工業の新TVCMを何度も観ることができた。
「Daiwa Boys」が登場したとき、ボーカルはいつもの役所広司さんであることがすぐわかるのだが、ギター・ウッドベース・アコーディオン・パーカッションこれまた全てプロで相当の腕前であることもすぐに分かった。
軽妙な役所さんの歌と踊りもいいのだが、何より面白いのがテーマの「物流×AI」の「AI」を日本語の「愛」に置き換える部分だ。〝物流の未来を変えるんだ 「愛」をローマ字にすると「AI」になるんだ 「AI」は、そうなんだ、「愛」なんだ〟と。
◇ ◆ ◇
市場規模は約25兆円、就業者数は約250万人もある巨大マーケットでありながら記者などはほとんど物流についてしらない。一般の人もそうではないか。
そんな「物流」を劇的に変えるのは「AI」であり「愛」であると役所さんはコミカルに演じて見せる。確かに〝ヒト モノ カネ〟の核にあるのは「物流」だ。
ちなみに記者のモットーは〝記事はラブレター〟座右の銘は〝人生は愛〟だ。