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同社のインターンシップ

 東急リバブル7月1日から2019年度新卒学生向けの「選べるインターンシップ」を開始した。多数のプログラムから学生自身で興味のある内容を自分のスケジュール に合わせて、選んで参加できる。

 営業現場での就業体験も特徴の1つで、事前の審査に合格した学生は、同社の営業社員に1日同行し、接客、物件調査などの現場を体験することができる。座学では分からない職場を体験できることから、昨年度は就業体験がもっとも満足度が高かったという。

 7月から開催することで、早期から学生に就業体験の機会を提供すると共に、早期に就職活動を始める意識の高い学生に興味を持ってもらう狙いもある。

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 就業体験はいいプログラムだ。記者はお客として接遇してもらったことはあるが、逆の立場での不動産仲介の現場は全く分からない。体験してみたい。九分九厘だめだろうが、同社広報にお願いしてみる。事前の審査に通っても、逐一営業社員の行動や言動をメモし、記事にするのはノーだろうし、営業社員やお客さんに余計な口出しをして契約をぶち壊すことになる懸念もある。

 

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「リノベーション戸建て」事業の第1号物件

 大京グループの大京穴吹不動産は6月30日、「リノベーション戸建て」事業に参入し、第1号物件として川崎市麻生区の2階建て一戸建て住宅の販売を7月1日から開始すると発表した。「リノテラス(Reno Terrace)」ブランドとして展開する。

 大京グループは昨年10月、中期経営計画「Make NEW VALUE 2021 ~不動産ソリューションによる新・価値創造」を策定し、新たに取り組むテーマの1つとして「一戸建て住宅リノベーション」事業への参入を掲げた。業界トップクラスの販売実績を誇るリノベーションマンション「リノアルファ(Renoα)」と合わせ、2021年3月期にはリノベーション住宅販売戸数を2,500戸超の規模に拡大する。

 第1号物件は、小田急電鉄小田原線柿生駅から徒歩11分、川崎市麻生区片平4丁目に位置する土地面積100.00㎡、 建物面積93.17㎡、1998年11月築の軽量鉄骨造2階建て。

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、「第4回POLUS-ポラス‐学生・建築デザインコンペティション」審査委員と受賞者(佳作含む)

 ポラスグループのポラスは6月29日、「第4回POLUS-ポラス‐学生・建築デザインコンペティション」の公開審査会を行い、最優秀賞(賞金50万円)に永田琴乃氏(日本大学大学院)と稲葉来美氏(横浜国大大学院)の共同作品「生きる蔵を手伝う家」を選んだ。

 コンペは、大学院や大学、高等専門学校、専修学校、高等学校などに通う学生を対象に、建築の道を志す学生の自由で新鮮な発想(アイデア)を表現・公表する機会を設け、応援するもの。今回のテーマは「土蔵をつつむ今、今をつつむ未来」で、南北15m、東西60m(900㎡)の土地に木造の建築物5棟を建設するのが条件となっていた。応募総数205件の中から第1次審査を通過した作品5点を公開で審査した。

 審査委員長の青木淳氏(青木淳建築計画事務所)は、「各作品とも蔵をテーマに様々な答えを導き出していたのが面白かった。最優秀作品は想像力をかき立てるアイデアがよかった」と講評した。

 優秀賞(賞金20万円)は笹尾浩二氏(近畿大大学院)の「路に住まい、路と暮らす町」で、入選(賞金各10万円)は土居大夏・加賀谷元希・坂口佳氏(京都工繊大大学院)の「イキモノの塒」、田中翔太氏(京都工繊大大学院)の「土蔵をぬけて」、藤岡宗杜氏(大阪工大大学院)・前岡光一氏(大阪工大)の「彩りサーカス」の3点。

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最優秀賞

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作品を前に永田氏(左)と稲葉氏

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 記者は5つの作品を比べて最優秀賞に輝いた作品が一番印象に残った。発酵蔵で麹菌を育て、住宅の中に麹菌を感染させて、人と菌が共に生き、やがて街全体を黒染めさせるという現実離れした奇想天外な発想が面白いと思った。

 現実の世界では、麹菌に感染することなどありえないのではという疑問もあるが、麹菌ではなく他のものに置き換えたら住宅や暮らし、街並みを変える可能性を秘めていると考えた。 

 審査委員長の青木氏をはじめ審査委員の今井公太郎氏(東京大学生産技術研究所教授)、原田真宏氏(芝浦工業大学教授)、永山祐子氏(永山祐子建築設計)、 池ノ谷崇行氏(ポラスグループ)らの評価も高く、2位以下に大きな差をつけて受賞した。

 最優秀賞に贈られる賞金50万円の遣いみちを二人に聞いた。永田氏は「新しいメガネを買いたい」、稲葉氏は「新しいマウスを買う」と喜びを語った。稲葉氏は作品を考えるにあたって小豆島の蔵を見に行ったという。

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審査風景

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 いつも思うことだが、作品そのものの出来栄えはもちろんだが、与えられた7分のプレゼン時間の中で作品をいかにわかりやすくアピールする能力が問われる。今井氏も「みんな比較が難しかった。説明を聞いていていかに深く考えているかを説明する力が問われる」と話した。

 今回よかったのは、「あー」「えーっと」などの機能語があまり飛び出さなかったことだ。

 一つよくわからないのは、作品条件にはいっさい法規制が課されていないことだ。商品化を前提としないコンペだからこれでいいのだろうか。

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「グランクレール世田谷中町」シニアレジデンス

 東急不動産は7月1日、分譲マンションとシニア住宅の複合開発「世田谷中町プロジェクト」の「グランクレール世田谷中町」シニアレジデンスの入居を開始する。全176戸のうち半分以上が契約済みで、2003年にグランクレールシリーズを供給開始してから過去最高ペースの進捗を見せているほか、分譲マンションの契約者のうち4割強が60歳以上を占めるなど「世代循環型」の街づくりが評価されている。入居開始に先立つ29日、メディア向け内覧会を行った。

 「世田谷中町プロジェクト」は、東急田園都市線用賀駅から徒歩15分、世田谷区中町5丁目に位置するNTTの社宅跡地約3.4haで開発が進められている期間70年の定期借地権付き複合開発。分譲マンション「ブランズシティ世田谷中町」252戸とシニア向け賃貸住宅「グランクレール世田谷中町」(シニアレジデンス176戸、ケアレジデンス75戸)からなる。東京都「一般住宅を併設したサービス付高齢者向け住宅整備事業」第1号選定プロジェクトでもある。

 「グランクレール世田谷中町」は、これまで15施設約1,050戸を供給してきた同社の「グランクレール」シリーズで過去最大の規模。建築基準法第55条の適用を受け、建物の高さ10mから12mに緩和されているのも特徴の一つ。

 専用面積は約38㎡のワンルームから約63㎡の2LDKまで。利用料は前払方式と月払方式の選択制で、月払方式は月額賃料約24万円のほかサービス費、管理費、朝・昼・夜の食費代込みで43万円台から。共用施設はラウンジ、ダイニング、多目的室、大浴場、シアタールーム、ティーラウンジなど。24時間見守りサービス、健康サポート、アクティビティなどのサービス、ケアレジデンスへの住み替え制度も利用できる。

 併設施設は訪問介護事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所、カルチャールーム、コミュニティサロン、認可保育所など。

 同社ウェルネス事業ユニット ヘルスケア事業本部 シニア住宅事業部 事業企画グループリーダー部長・林靖人氏は「過去14年間に蓄積されたノウハウを結集した。昨年7月から募集を開始したが、開業時の契約率は過去最高ペース。契約者は区内が20%強のほか都内が3分の2で、神奈川県も20%強あるなど広域から集客できている。2人入居の広めのタイプから入居が決まっている。親がシニア住宅、子が分譲を購入するケースも5~6件ある。マンション購入者約100件のうち4割弱が60歳以上というのも大きな特徴」などと話した。

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中庭

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ダイニング(左)とカフェラウンジ

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エントランスラウンジ(ランの鉢が約30鉢)

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 このプロジェクトについては、別掲の記事を参照していただきたい。シニアレジデンスの契約が入居開始時点で半数以上というのにはいささか驚いた。住環境の良さと至れり尽くせりのサービスが評価されたのだろう。高齢化不安・独居不安、地域コミュニティの希薄化などの社会的背景に加え、共働き世帯の増加、保育園不足などの世田谷区が抱える課題を解決する「世代循環型の街づくり」が評価されたと言ってよい。

 もう一つ驚いたのは分譲マンションに占める高齢者の購入比率の高さだ。同じような例では大和ハウス「プレミスト高尾」や相鉄不動産「グレーシアタワー二俣川」でも見られたが、これらはいずれも駅に近い複合プロジェクトだった。駅からやや距離があっても条件が揃えば〝元気〟な高齢者が分譲を選択することが分かった。今後の商品企画の参考になる。

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スカイテラス

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報道陣にふるまわれた昼食(カロリーは550~700カロリー)

東急不動産 「世代循環型」の街づくり「世田谷中町プロジ ェクト」一部完成(2017/4/28)

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「道路のデザインに関する検討委員会」

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天野氏

 国土交通省は6月28日、第3回「道路のデザインに関する検討委員会」(委員長:天野光一・日本大学教授)を開催し、道路デザインのあり方について最終検討を行った。

 同委員会は、「道路デザイン指針(案)」(平成17年4月)と「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」(平成16年3月)の作成から10年以上が経過し、景観やデザインに配慮した道路整備が一定程度進んできたことや、災害時など暫定的な整備を行う際や防護柵以外の道路附属物を含めた調和などに課題がみられる事例があることから、内容の更新や充実が必要な部分について改定することを目的として設置された。

 今回の検討を踏まえて、「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン(案)」のパブリックコメントを実施し、「道路デザイン指針(案)」と「道路のデザイン-道路デザイン指針(案)とその解説-」の改定、「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン)」を策定する。

 「道路デザイン指針(案)」では、最小限の加筆・訂正にとどめ、幅員構成の再構築、道路協力団体制度、歴史まちづくり法、木材利用促進、無電柱化の推進、自転車活用の推進、景観アセスメントなどを充実、補足することになる。

 「道路附属物等ガイドライン」については、防護柵、照明柱、標識柱の基本色に従来のダークブラウン、グレーベージュ、ダークグレーの3色のほか「オフグレー(薄灰色)」を追加するほか、歩道橋の色彩を高明度低彩度から中明度低彩度にすることなどが盛り込まれる。

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 記者席に配布された資料はA4判1~6全てを合わせると約460ページ、重さにして約850グラム。図版や空白部分もあるので小説などとは比較ができないが、優に1,000ページを超える超大作のようなものだった(各委員にはこのほか製本された「道路デザイン指針(案)」など高さにして20センチくらいの資料も配布されていた)。

 素人の記者がこれを読みこなすには相当の時間がかかるので積読することにして、委員会で話されたことや道路に関する哲学・思想について紹介し、自分なりの考えを述べてみたい。

 まず街路樹について。記者はこれまで街路樹について10数回にわたって記事を書いてきた。最近の例では、千代田区の「神田警察通り」の樹齢80年超のイチョウ伐採問題に象徴されるように街路樹は道路附属物としか考えられていないと思っていたが、少なくとも国交省道路局の全92ページの「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」には街路樹は道路附属物として位置付けられていないことを確認した。街路樹が附属物であることなど一言も触れていない。

 ではいったい各自治体が街路樹を道路課などが管轄しているのはどういうわけかという疑問が新たに涌いた。街路樹の管理維持は道路課と切り離すとともに、双方は不可分な景観を形成するのだからきちんと調整する部署も必要ではないか。

 次に「道路のデザイン-道路デザイン指針(案)とその解説-」について。

 これは、231ページにもわたるものだが、天野委員長が「高邁な(思想が盛り込まれている)道路デザイン」と語ったように、関係者だけでなくみんな読む価値がある。どうして「道路景観整備」や「便覧・マニュアル」ではなく「道路デザイン」なのかの説明や、「美しい道路づくり」に関する思想-知識-技術が最初の第1章で論じられている。

 例えばこのような記述がある。「はじめに思想ありき。美しい道路づくりにおいても、まずはじめに そのよって立つ思想が必要である」「道路という文明の装置も、美しさという価値が備わっていなければ、社会資本としてストックされない」「快適な走行は環境負荷を低減する」「印象的な移動体験を演出する装置が道路であるという考えに立ったデザインが、時に道路そのものの存在を忘れさせるような、真に快適な移動と到達を可能にする」「道づくりはまちづくりでもある」「美しさとは単に姿形だけでなく、人々の意思の発露としても在るのである」「自然の力を借りて美しい道路は成熟し、完成する」

 こうした記述に、車を持たないどちらかと言えば車が嫌いな記者でも感動すら覚える。と同時に大きな疑問も抱く。このような高邁な思想を持ちながら道路はどうして街を分断し川を暗渠と化したのか。「車が優先」と「人が優先」は対立する概念なのか、記者の好きな魯迅の言葉「地上にはもともと道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ」と「道路」は関係があるのかないのか、考えてみたい。

 少なくとも道路は「邪道」「極道」などとは無縁で「人道」につながると信じたい。

街路樹の伐採中止・保存求める陳情書を採択 千代田区議会 企画総務委員会(2016/10/18)

 

 

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関係者のフォトセッション(左からリーボックワンエリート・土嶺雄一氏、山田氏、杉山氏、嶋本氏、チェンジウェーブ代表・佐々木裕子氏、ニューロスペース社長・小林孝徳氏)

 三菱地所は6月27日、野村総合研究所、一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会とともに、大手町・丸の内・有楽町(大・丸・有)に本社または事業所を有する企業とその従業員を対象とした働き方改革と健康経営のソリューションサービス「クルソグ」(QOOLSOG)を開始したと発表した。

 クルソグとは、QOL(Quality Of Life)の間に「Office-Worker」をはさんだ造語「Quality of office-worker‘s life so good!」の略。オフィスワーカーのワーク&ライフの質の向上をWell-Beingの視点から「ICT×街×オフィス」からなる独自のソリューションで実現するサービス。

 要望に応じて参加企業及びその健康保険組合から就業者の労務・健診データなどの提供を受け、野村総合研究所が開発したWebアプリ「Well plus+(ウェルプラス)」を活用し、従業員1人ひとりの健康状態や就労状況を見える化。「Well plus+」を通して蓄積されるデータを基に、三菱地所が主体となって提供する「運動」や「食」などを切り口とした丸の内エリアの多様なプログラムを参加企業の従業員に案内する。

 アプリなどのICTとエリアコンテンツが連動するサービスはわが国初の試み。今年度はトライアル期間と位置付け、同日から4カ月間、14社・約2万人を対象にサービスを提供する。期間中「フィジカル」「メンタル」「ワーク」「ライフ」の4つのカテゴリからなる約200件のコンテンツを揃える。

 本日から29日の3日間、丸ビル1階:マルキューブで「ロカボマルシェ」が行われるほか、ロカボメニューを用意する21店舗からなる「ロカボ丸の内プロジェクト」レストランが紹介された。当日から利用できる。

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大勢のメディア・関係者が詰めかけた会場(丸ビル:マルキューブで)

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 仲良くあるいは喧嘩しながら20年以上も糖尿病と付き合い、医者の「禁煙」の勧めを「喫煙は人権だ」などとやり返す記者にとって「食」も「健康」もあまり関心はないが、三菱地所がなにやら始めそうなので、丸ビルのプロジェクト発表会に出かけた。

 最初は、掛け声だけに終わった「プレミアムフライデー」のような〝イベント〟ではないかと思ったが、関係者は大真面目そのもの。多くの報道陣も集まっていた。

 最初に登壇した三菱地所会長・杉山博孝氏は「長時間労働の是正など働き方改革は進めなければならないが、一方で労働時間の短縮は生産性の低下につながるのではないかという懸念もある。1年前に丸の内健康経営倶楽部を立ち上げ、働き方改革と健康経営を両立させるためにはどうしたらいいか検討を重ね、実際の行動で企業と働く人の〝幸福を〟実現しようと『クルソグ』につなげた。野村総研さんのICTと当社の街づくりを掛け合わせイノベーションする。4カ月のトライアルで成果を出したい」とあいさつした。

 続いで登壇した野村総合研究所会長・嶋本正氏は「リアルな世界とネットを連動させる健康街づくりのソリューションは例がない」などと話した。

 発表会では、一般社団法人 食・楽・健康協会代表理事・山田悟氏(北里大学北里研究所病院 糖尿病センター長)が、カロリー制限ではなく「おいしく楽しく適正糖質」を目指す「ロカボ」をテーマにしたセミナーも行った。

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ロゴマーク

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 結構な取り組みだ。同社のリリースによると大・丸・有には約4,300カ所の事業所が集積し、約28万人が就労しているという。クルソグプロジェクト対象はこの10分の1以下だが、検証結果をぜひ公開していただきたい。

 

 

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中内代表

 ポラスグループは6月26日、平成29年3月期決算説明会を開催。売上高は1,932億円(前期比10.9%増)、経常利益は138億円(同29.4%増)、当期純利益は36億円(同23.7%)増となり、いずれも過去最高となった。分譲戸建てでは「越ケ谷」「浦和美園」「白岡」など特徴のある街づくり提案が支持されたほか、マンションでは初の200戸物件を発売したこと、独自の耐震技術やデザイン性を高めた注文住宅の契約棟数が伸びたこと、プレカット事業で外販受注、売上げ、構造材生産が過去最高を更新したことなどが業績を押し上げた。

 グループ売上げ棟・戸数は、戸建分譲住宅が2,312棟(前期比5.0%増)、戸建注文住宅が775棟(同0.4%減)、賃貸・集合住宅が15棟112戸(同26.8%減)、分譲マンション219戸(同173.8%増)の合計3,418棟・戸(同6.4%増)。

 売買仲介部門は、仲介手数料24億円(同0.7%増)、取扱件数2,885件(同2.6%増)。リフォームは71億円(同2.7%増)。

 平成30年3月期は、売上高1,950億円(前期比0.9%増)、経常利益150億円(同8.5%増)、当期純利益38億円(同3.4%増)、グループ売上棟数・戸数は戸建て分譲が2,600棟(同12.5%増)、戸建注文住宅が997棟(同28.6%増)、賃貸・集合住宅が25棟177戸(同58.0%増)、分譲マンションが290戸(同32.4%増)の合計4,064棟・戸(同18.9%増)を見込む。

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 業績が伸びていることは予想できたことだが、これほど伸びるとは思わなかった。続伸の要因は、分譲事業でいえば、「圧倒的な美しい街並み提案」だとグループ代表・中内晃次郎氏も中央住宅社長・品川典久氏も語ったその言葉に尽きると記者も思う。中内氏は体に似合わず普段大口など叩かない。語りも穏やかで控えめだ。その中内氏が「圧倒的な…」と話した。よほど自信があるのだろう。

 ここでは一つひとつその商品企画を紹介しない。別掲の記事を参照していただきたい。〝蔵のある暮らし〟提案を行った「ことのは越ケ谷」はプロジェクト発表会を含めると5回くらい現地に足を運んだ。さいたま市のスマートエネルギー特区」事業コンペに採択された「浦和美園E-フォレスト」(高砂建設、アキュラホームとの共同事業)も埼玉県の「先導的ヒートアイランド対策住宅街モデル事業」に採択された「風と緑のまち白岡」も最高の出来栄えだった。マンションの「ルピアコート西大宮」も極めてコストパフォーマンスの高い物件だと思う。

 品川社長は、これらの物件は「手間と時間がかかるが、利益率が落ちてもポラスらしい街づくりを行っていく」と強調したが、この方向性は間違っていない。個別物件で事業期間が延びても、他のプロジェクトへの相乗効果は大きく、同社の企業価値を高めることにつながるはずだ。

 そのことを証明するかのように、ポラスコミュニケーション部部長・伊藤賀一氏はグループの契約動向と市況動向について説明した中で、「既契約のお客さま、社員、取引業者の紹介による契約棟数が291棟で増加傾向にある」と話した。

 中長期的には分譲市場はシュリンクしていく。その中でどのように伸ばすかはすべて企画提案力にかかってくる。中内代表は5年後の目標数値として売上高2,400億円を掲げていることを明らかにしたが、「それほど数字にこだわっているわけではない」とも話した。その通りだと思う。売上高そのものにそれほど価値などない。地球環境と人にやさしい良好な住宅をつくり続けることが社会的に評価される時代だ。

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 同社グループは今後、「三郷中央」(今期100棟)「TX柏たなか」(同86棟)「浦和美園」(同165棟、他にマンション320戸計画)「西大宮」(同80棟)「北習志野」(同91棟)「鶴瀬・みずほ台」(同100棟)などで販売を強化する。いずれも容易なエリアではない。どのような商品企画で需要を喚起するか興味深い。

ポラス 越谷市の中心市街地活性化に一役築120年の古民家でイベント(2017/2/26)

どこにも負けない先進の街づくり「浦和美園E-フォレスト」竣工街びらき(2017/3/27)

ポラスの哲学を見た埼玉県のヒートアイランド対策「先導的モデル事業」採択に納得(2017/2/9)

並以下のチラシでも歩留まり29%34戸が売れるポラス「ルピアコート西大宮」(2017/5/13)

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「Refio成増」エントランス 

 近鉄不動産は6月23日、リノベーション賃貸レジデンス事業に参入すると発表した。第一号物件として、近鉄グループ企業が板橋区成増に所有していた築25年の社員寮を取得、一棟リノベーションを行い賃貸レジデンス「Refio成増」に転用する。

 物件は、都営地下鉄副都心線・有楽町線成増駅から徒歩5分、東武東上線成増駅から徒歩7分、板橋区成増1丁目に位置する4階建て全28戸。専用面積21.76~25.93㎡、月額賃料は70,000~88,000円。2017年8月リノベーション工事完了。入居開始は2017年8月。

 エントランス部には天然材を使用し、既存建物のタイルとうまく調和させ、専用部内は、無垢フローリングなどの素材を採用。全28戸11タイプの多彩なプランを用意。

 キッチン付き「コモンスペース」の設置やセキュリティの向上など一棟リノベーションならではの共用施設のバリューアップも行う。デザインや素材、ライフスタイルなどにこだわりのある都心勤務の単身者をメインターゲットとする。

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モデルルーム

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 東急不動産は6月16日(月)、同社が管理運営する「恵比寿ビジネスタワー」でオフィスワーカーと地域住民を対象とした「生活マルシェ」を開催する。

 有機栽培を行う農家がつくった安心安全な有機野菜を直接販売するマルシェをオフィスビル広場で開催することにより、オフィスワーカーと地域住民健康支援、およびオフィスワーカーと地域住民がつながるコミュニティーづくりを目指す。

 今回は、相模原市藤野で有機野菜農家を営むゆい農園・コジマ農場旬有機野菜と、ジャパンハーブサイエンス代表・石井智子氏が栽培するハーブやシーズニング、その他ハーブを使用したケーキなどを販売する。有機野菜は問屋を通していないためリーズナブルな100~300円程度にする。今後定期開催も視野にいれたイベントとして開催する。

 場所は恵比寿ビジネスタワー(渋谷区恵比寿1-19-19、JR恵比寿駅西口徒歩2分)広場、時間は15時~20時(売り切れ次第終了)。

 

 

 不動産情報サービスのアットホームが6月22日、一戸建てに住む男女620名を対象に「一戸建ての“宅配ボックス”に対する意識調査」を実施し、結果をまとめ発表した。一戸建て用の宅配ボックスの認知度は45.8にとどまったが、「欲しいと思う」人が70.5%に上った。

 調査によると、「宅配ボックス」の認知度は79.7%に上ったが、マンションの設備だと認識している人が多く、「一戸建て用の宅配ボックス」については45.8%と半数以下にとどまった。

 自宅に「宅配ボックス」があったら便利だと思うかを聞いたところ、「便利だと思う」と回答した人は56.5%で、「どちらかというと便利だと思う」という人と合わせると9割にのぼった。実際に自宅に宅配ボックスが欲しいかについては、「欲しいと思う」「どちらかというと欲しいと思う」の合計は70.5%だった。

 現在自宅に宅配ボックスが「ある」人はわずか4.4%で、宅配ボックスがない人の中で現在購入を検討している人は13.2%。

 また、今後一戸建てを購入するなら宅配ボックス付き物件がいい人は68.3%にのぼった。設置にかけてもいいと思う費用は平均12,428円だった。

 これまで配達を待つ時間が煩わしいと思ったことがある人は73.5%で、当日配送は「過剰サービスだと思う」人は62.7%だった。

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 実にタイムリーな調査だ。ばかばかしい調査が多い中、いつも同社は面白いアンケートを行う。記者も一戸建て用の宅配ボックスがあることを知らなかった。いったいいくらするのか。ネットで調べたら1万数千円から数万円だった。

 同社は「欲しいと思わない」人にいくらなら設置してもいいと聞いたところ、金額の平均は6,219円だった。この差は大きいか。

 居留守についても同社は聞いており、居留守をしたことがある人は18.9%で、その理由は「寝ていた/眠たかったから」(男57.1%、女52.9%)「お風呂に入っていた/シャワーを浴びていたから」(男38.8%、女55.9%)、「寝間着姿を見られたくなかったから」(男18.4%、女41.2%)「ノーメークだったから」(男への質問はなし。女22.1%)、「宅配業者を装った偽者を疑っていたから」(男14.3%、女7.4%)「テレビに夢中になっていたから」(男14.3%、女5.9%)など。

 これまた面白い。ただ、「寝ていて」気が付かないのは居留守にならないのではないか。同衾中ならわからないわけでもないが、そんな寝込みを襲う宅配業者はいないはずだ。これは質問に問題がある。

 「風呂に入っていた」とか「寝間着姿…」も理解できるが、少し待ってもらえばいい。記者はよくあった。着替えに2分はかからない。「テレビに夢中」-これは言語道断。「偽者」を疑うのは女性より男性のほうが多いのは驚きだ。

 他人のことは言えないが、これでは宅配業者も困るはずだ。「居留守」について、ヤマト運輸広報に「ちょっと待ってくださいの許容時間は何分ですか」と質問したところ、「当社にマニュアルはありません。ドライバーとお客さんとの日頃の関係、地域などによってマチマチだと思います」の返事が返ってきた。3分は長いか。

 

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