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ワークショップ(イメージ)

 東急不動産と東急不動産SCマネジメントは10月7日から、運営管理する関東・関西10施設で「エコマキ×mori no oto『エコ オト』~エコ音を鳴らそう、作ろう。~」を順次開催する。

 森林整備で派生する間伐への理解促進と、間伐材を利用する活動を身近に感じてもらうことを目的としており、自分の声が楽器になる間伐材を利用した不思議な楽器〝ウッド カズー〟を作るワークショップを開催し、完成後に演奏会も実施する。

 東急不動産ホールディングスグループは「緑をつなぐ」プロジェクトとして継続的な森林整備サポートを推進している。

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楽器展示(イメージ)

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「プレミスト湘南辻堂」完成予想図

 大和ハウス工業は9月16日、JR東海道線辻堂駅圏の大規模マンション「プレミスト湘南辻堂」のモデルルームをオープンすると発表。オープンに先立つ11日、モデルルームやウェアラブルデバイスなどを用いたIoT技術やAI(人工知能)と、同社グループのスポーツクラブNASが監修する運動メニュー提案が体験できるコーナーを報道陣向けに公開した。

 物件は、JR東海道本線辻堂駅から徒歩9分、藤沢市羽鳥一丁目に位置する敷地面積約35,000㎡の全914戸の規模。敷地は今回分譲開始するA敷地(約18,000㎡)とB敷地(約16,000㎡)に分かれているが一団地認定を取得。管理組合は一つで、共用施設なども全体で共有する。

 A敷地は14階建て全404戸で、専有面積は72.22~93.18㎡、価格は未定だが全体の80%を占める74.88㎡で5,000万円前後(単純計算で坪単価は222万円)。竣工予定は2018年12月。設計・施工は長谷工コーポレーション。B敷地の建物は13階建て全510戸で、A敷地の建物が竣工してからそれほど期間を置かずに着工する予定。事業主は同社のほか神奈川中央交通、長谷工コーポレーション。

 内覧会に臨んだ同社東京本店マンション事業部第一営業部事業部長・松岡康成氏は「利便性の高いエリアで、コンセプトは〝モノよりコト〟。子どもからシニアまで利用できる16の共用施設を配置し、業界初のAIやIoT技術を盛り込んだ業界初のプロモーションを行う」と話した。

 販売事務所長・二改隆広氏は、「これまでの来場予約は想定通りの600組。A街区は竣工までに(販売の)めどをつけ、B街区も早期完売につなげたい」と語った。

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ゲストルーム

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松岡氏

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 このマンションについては今年1月、同社が記者発表している。コンセプト、その他については当時の記事を参照していただきたい。

 まず紹介したいのか毎日の体力・認知機能を測定・記録し、個別アドバイスが受けられる「Fit with AI Trainer」システムについて。

 ブースは10人くらいが座れるスペースだった。システムを開発したソニーモバイルコミュニケーションズの担当者がデモンストレーションとして、記者を含めた男性3人と女性2人の太ももにセンサーを装着し、反応速度、筋力、下肢協調性を測定した。

 テストされた5人のうち記者が突出して年齢が高く、ほかの記者は30~40代か。体力が著しく低下しているのを自覚している記者は他に負けじと年甲斐もなく必死で足などをバタバタと動かした。

 その場ですぐ結果がプリントされた。最低数値を覚悟していた記者はデータに驚愕し、歓喜した。なんと総合80点で、髪が薄い(男性ホルモンが優っている)男性の96点に次ぎ2位だったのだ。他は77点、73点、49点。96点記者以外は年寄りに花を持たせようと忖度し手抜きしたのはありありだが、データを改ざんしていないことを確かめた。記者の後輩女性記者は「まさか負けるとは」と悔しがって見せた。

 総合点が2位に甘んじたのは下肢協調性(下半身の衰えを計るものではなく、どちらかといえばリズム感)に問題があったためだ。これは5人中最低だった。(言い訳だが、年齢差を加味したら記者がトップではないか。協調性のなさは小さいころからで、みんなが右を向けば小生は左を向いていた。体力と全然関係ない。むしろ名誉なことだ)

 記者生活40年で、これほどマンション販売事務所ではしゃいだのは初めてだった。桐生さんのたかが0.02秒で大騒ぎするのがよくわかった。これはインパクトがある。水準以下の数値が出た人はそっぽを向く可能性もあるが、予想外のいい結果が出た来場者はみんな購入に動くのではないかと思ったほどだ。

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「Fit with AI Trainer」測定数値(80点が記者)

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 「Fit with AI Trainer」が強烈だった割には、客席が360度回転するシアターは物足りなかった。初めて経験する人にとっては驚きだろうが、われわれ記者は三井不動産レジデンシャル「パークタワー晴海」を経験している。三半規管を揺り動かされた。

 それと比べると今回は穏やかで、客席が360度回転しているというより、映像が動いているだけのように思えた。いっそやるなら、昆布だしか塩サバかの匂いを含ませた湘南の潮風を吹き付けるとか、波を浴びせるのは逆効果だろうからせめてミストを降り注ぐくらいの演出があってよかった。

◇       ◆     ◇

 松岡氏が語った「コンセプトは〝モノよりコト〟」について。同感、至当だと思う。これほど成熟した市場になると、富裕層向けはいざ知らず郊外型では基本性能・設備仕様で差別化を図るのは難しい。いかに消費者の感性に訴え、需要を創造するかが勝負だ。これはマンションだけでなく、あらゆる商品について言える最近のトレンドだ。

 同じように感性に訴えるマンションとして記者が注目しているのが、三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス オイコス赤羽志茂」だ。キャッチフレーズは〝早く家に帰ろう。〟だ。ここもマンションのモノ(住戸)そのものではなく、コト(様々な仕掛け)で勝負しようというのがありありだ。

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アリーナ

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シャトルバス

三井レジ他「パークタワー晴海」 「有明」と競合必至 価格はいくらになるか(2017/4/26)

「高尾」の再現なるか 湘南の流れ呼ぶか 大和ハウス「(仮称)プレミスト湘南辻堂」(2017/1/25)

首都圏第1弾「シエリア湘南辻堂」第1~3期1次199戸が登録完売 関電不動産開発(2016/11/08)

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「マインドスクェア南大泉Ⅰ」モデルハウス(左側が南方向)   

 ポラスグループの中央住宅が分譲している「マインドスクェア南大泉Ⅰ」(7戸)「マインドスクェア南大泉Ⅱ」(13戸)「マインドスクェア南大泉Ⅲ」(3戸)を見学した。今回は敷地延長(敷延)を逆手に取った斬新プランを盛り込んでいる「マインドスクェア南大泉Ⅰ」を紹介する。

 物件は、西武新宿線武蔵関駅より徒歩14分、練馬区南大泉1丁目に位置する全7棟現場。土地面積は110.09~110.83㎡、建物面積は89.83~108.08㎡、現在販売中の住棟(5戸)の価格は5,480万~6,580万円。建物は木造2階建(2×6工法)で5月に竣工済み。

 2×4工法より強度が高い2×6工法を採用し、同社の標準仕様である1階天井高2.7m、サッシ2.2m、天然木挽き板フローリング、同社オリジナルのウッドパネルを採用しているのが特徴。

 敷地延長(敷延)付モデルハウスは6号棟。敷地面積は約110㎡、建物面積は約91㎡、敷延部分は約2.7m×約14m。敷地と建物は他の住棟とそれほど変わらないが、価格は他の住棟より1,000万円くらい安く設定し、1階部分の弱点を利点に変える工夫を凝らしている。

 玄関を入ってすぐ右手(南側)にロードバイクとその備品などを配置した約3.1畳大のDEN(土間)を設置。それにつながる16.2畳大のリビング・ダイニングの南面は壁面を多くし、一体利用ができるように工夫。デザインでは、枕木や流木を利用したようなテーブル、照明などを採用している。

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DEN(土間)

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 敷地延長(敷延)については説明するまでもないが、建築基準法では建築物の敷地は道路に2m以上接しなければならないと定められており、道路から奥まったところに建物を建てる場合、敷地を延長して接道する部分のことを敷地延長(敷延)と呼ぶ。敷地形状が旗竿状になっていることから「旗竿敷地」と呼ぶこともある。

 一般的に敷地延長(敷延)がある建物は日照・通風・プライバシーに難点があり、その難点を解消するために戸建ての場合は2階にリビング・ダイニングを配し、価格を低めに設定するが、最後まで売れ残るケースが多い。デベロッパーの悩みの種だ。

 今回の敷延付き住宅はそれを巧みに〝料理〟している。陽が当たらないのであれば敢えて窓を取ろうとせず、壁面を増やしその空間を生かした逆転の発想が面白い。臨家にとっても好都合だ。〝お見合い〟を気にしなくて済むからだ。

 問題はⅠ・Ⅱ・Ⅲすべてあわせても23棟の現場だ。広告宣伝にそれほど費用はかけられない。この種の個性的なプランに敏感に反応するユーザーにどう伝えるか。〝価格ありき〟の商品が氾濫している市場ではその差異を表現するのは容易のようで難しい。天井高2.4~2.5mの戸建てしか見たことがない都内居住者に前述した同社標準の天井高2.7mの〝価値〟を伝えきれていないのと同じだ。

 これだけ様々な工夫を凝らした特別な敷地延長(敷延)物件の特徴を伝えるための仕掛けを早急に考える必要がある。同社がこれまで考え出してきた「良さ」を明確に伝えていくことが出来れば都内でもユーザーの支持を広げるのは間違いない。

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敷地延長部分

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純米焼酎「大手町」お披露目

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「三菱地所グループの森」フォトセッション

 三菱地所は9月8日、同社グループが〝都市と農山村がお互い元気になる社会〟の実現を目指し取り組んでいる山梨県北杜市のCSR活動「空と土プロジェクト」が10周年を迎えるのを記念して、純米酒「丸の内」」に加え純米焼酎「大手町」を販売開始するとともに、木材供給を行う「三菱地所グループの森」を始動させたと発表した。

 「空と土プロジェクト」は、同社グループが2008年度に「地域社会との共生」をテーマとした取り組みとして始動。山梨県北杜市で活動を行うNPO法人「えがおつなげて」と連携し、限界集落地域である増富地区を中心にともに支えあう持続可能な社会の実現を目指し活動を行っている。2011年には山梨県と「山梨県産材の利用拡大の推進に関する協定」を締結し、国産木材、山梨県産材の活用を積極的に行っている。

 これまでグループ社員や顧客などを対象とした体験ツアーを81回実施し、延べ参加者は2,331名に上っている。

 純米酒「丸の内」は、耕作放棄地を開墾し、棚田を復活させ、有機農法で酒米をつくり地元の蔵元で醸造。2011年から丸の内のレストランやショップで販売開始。2013年には約4,700本を販売したが、近年の天候不順や獣害により2016年は約3,000本に減少している。

 純米焼酎「大手町」は、食品ロス削減の観点に立ち、純米酒原料の使用基準に満たない酒米と東京農業大学が開発した天然酵母(花酵母)を使用して、地元の武の井酒造と共に開発。9月15日(金)、はせがわ酒店パレスホテル東京店で販売開始する。4合入り1,689円(税抜)。

 収益の一部はNPO法人「えがおつなげて」に寄付される予定(2015年は約36万円、2016年は約28万円)。

 「三菱地所グループの森」は、北杜市市内の管理が行き届いていない山林を再生し、三菱地所グループへの木材供給及び社員研修の場として利用するもの。

 会見に臨んだ三菱地所執行役社長・吉田淳一氏は、「私は小学生のころ、山口県下関の親戚の田んぼで田植えをしたことがある」と自らの体験を交え、「今年3月までCSRの担当役員をしていた関係で、6回ほど体験ツアーに参加し、田植えも経験した。田んぼの泥があたたかく包んでくれる感動を思い出させてくれた。今後も持続可能な社会の実現のため取り組みを強化する」と話した。

 また、純米焼酎「大手町」で乾杯の音頭を取った同社取締役会長・杉山博孝氏は、「10年前にプロジェクトを立ち上げたとき、私が担当役員を務めた。やるんだったらずっと継続し、事業に結びつけるような活動をしないといけないと考えてきた。このように活動が発展してきたのがとてもうれしい」と語り、「私どもは〝大・丸・有〟を掲げているので、〝有楽町〟が欠けているは残念」と参加者を笑わせた。

 NPO 法人えがおつなげて代表理事・曽根原久司氏は、「耕作放棄地、森林、空き家の資源を活用して10兆円市場にするのが私の夢。夢の実現のためさらに活動を強化する」と力を込めた。

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左から吉田氏、杉山氏、曽根原氏

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 記者は過去2回、田植えと稲刈りの体験ツアーを取材している。吉田氏が小さいころ、田んぼにある肥溜めに落ち糞尿まみれになったことまで聞き出し、感動的な記事を書いた。今回の発表会を楽しみにしていた。

 聞きたいことがたくさんあった。今回の空土プロジェクトも含めデベロッパーのCSR活動はどうあるべきか課題は何か、メディアは何を伝えるべきか、獣害をどう防ぐのか、北杜市の市花ヒマワリをテーマにした〝有楽町〟の商品を加えるべきではないかなどだ。残念ながら吉田社長も杉山会長も質疑応答の前に退席されたので聞けなかった。

 ヒマワリといえばあのソフィア・ローレンの「ひまわり」畑が目に浮かぶ。あれは悲恋物語だったか。〝有楽町で逢いましょう〟もまた古いか。

 曽根原氏にはシカ、イノシシなどの獣害のほか山ヒルについて聞きたかった。

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純米焼酎「大手町」

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 CSRを含めてデベロッパーの広報活動に参考になる記事をハウジングライター・藤原利彦氏が9月4日付「週刊住宅」のコラムで書かれている。

 メディアモニタリング業務や広報効果度分析を主業務とするデスクワンが、全国紙5紙に掲載された記事スペースを金額に換算してランキングとしてまとめたもので、デベロッパーでは昨年度は3億3,000万円の三菱地所がトップで、2億6,000万円の三井不動産、2億2,600万円の森ビルがベスト3。以下、住友不動産、東京建物、東急不動産、野村不動産、コスモスイニシア、大京、東急不動産ホールディングスの順だ。

 三菱地所、三井不動産が1、2位を争っているのは納得できる。しかし、記者は売上高に比して森ビルとコスモスイニシアが突出しているのに注目したい。何かと話題が多い森ビルはともかく、主力のマンションや戸建て以外にリノベーションやアパートメントホテル事業など話題を提供しているのが評価されているようだ。

 さらに言えば、上場企業のCSR活動に対する拠出金(お金では換算できないものも多いのは承知するが)はバブル崩壊後一貫して減少しているはずだ。経常利益のせめて1%、できれば3%くらい拠出してもいいのではないか。CSR活動が企業価値を計る重要な指標になる社会にしなければならないし、企業もまた、CSR活動が投資家やメディア、一般の人に正当に評価されるように広報活動を強化すべきだ。

三菱地所グループ 山梨県産FSC認証木材の企画提案コンペに当選(2015/12/11)

〝ケロ、ケロ、ケロ〟カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)

三菱地所グループ「空と土プロジェクト」体験ツアーに同行取材(2012/10/19)

 港区の平成29年度行政資料集が公表された。課税標準額段階別納税義務者数などの数値を概観した。

 納税義務者数は138,285人で前年より約4,000人増加。課税標準額の段階別納税義務者数の区分では、課税標準額が1,000万円以上の層は20,745人で前年より962人増加。全納税者に占める割合は15.0%で前年より0.7ポイント上昇した。人数、構成比も過去最高を更新。

 総所得金額は1兆2,312億円で前年より約2,600億円減少。段階別区分では1,000万円超の層が前年の9,332億円から7,406億円へ、10万円以下の層が321億円から179億円へ大幅に減少している。

 所得割額は687億円で前年より12億円増加。段階別区分では、10万円以下の層が前年の8.6億円から22億円へ増加。構成比も前年の1.3%から3.2%へ大幅に増えた。1,000万円超の層の所得割額は442億円(前年452億円)で構成比は64.4%(同67.1%)とやや減少した。

 特別区税調定額799億円に対する収入済額は768億円で、収入歩合は平成19年の95.2%を上回る過去最高の96.1%となった。

◇       ◆     ◇

 納税者数が増加しているのは人口が増加している反映だが、年間4,000人も納税者が増えているのはすごい数字だ。

 課税標準額が1,000万円の層も毎年増加を続けている。年間1,000人近く増加しているのもこれまたすごい数字だ。

 課税標準額が10万円以下の層と1,000万円超の層が大幅に減少しているのは、平成28年から株式などの保有・譲渡した場合の税制が改正されたことによるものと思われる。申告が不要な源泉分離課税か累進税率の幅が大きい総合課税制度かを天秤にかけて税率が低いほうを納税者が選択したことがうかがわれる。課税標準額10万円以下の層の人の所得割額・構成比が激増しているのも、この分離課税の影響と思われる。

◇      ◆     ◇

 注目したいのは、特別区税の収入済額の増加と収入歩合の改善だ。

 特別区税には特別区民税、軽自動車税、特別区たばこ税、入湯税がある。区が課税することを決定した調定額と実際の収入済額、収入歩合を見ると、特別区民税の調定額は735億円(収入済額704億円、収入歩合95.7%)で、その他の税を含めた合計では調定額799億円(同768億円、同96.1%)となっている。

 過去10年の収入済額は平成23年の581億円をボトムに平成28年は768億円へ実に32.2%も増加している。収入歩合は平成23年の91.7%が最低だった。  

 港区では、未納に対する徴収の取り組みを強化しているのも収入歩合が改善している要因の一つと話している。(政府はアベノミクス効果と言うにきまっている)

 参考までに。総務省のデータによると、平成27年度の地方税の滞納額は現年分で3,123億円、繰越額は9,087億円となっている。税収100円当たりの徴税コストは大都市が2円台、地方が5円台と言われている。タバコ税は〝前払い〟(実際に税を納めるのは事業者だが)だからコストはほとんどかからないのではないか。これに課税を強化し、喫煙者を社会から排除しようとしているのは全く理解できない。

東京都港区 平成28年度 課税標準額1,000万円超が約2万人 過去最多を更新(2016/9/27)

全国90万人の「高所得層」のうち21%、19万人が東京23区に集中(2016/4/15)

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「シティタワー恵比寿」完成予想図

 住友不動産が分譲を開始した「シティタワー恵比寿」を見学した。恵比寿駅から徒歩7分、恵比寿ガーデンプレイスへ徒歩4分、東京都の総合設計制度の適用を受けた23階建て全310戸。坪単価700万円前後だが、劇的に変化しつつある山手線沿線でしかも内側。規模と立地が評価され好調なスタートを切った。

 物件は、JR山手線恵比寿駅から徒歩7分、東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩12分、渋谷区恵比寿一丁目に位置する23階建て全310戸(非分譲住戸3戸、その他住戸13戸含む)。専有面積は40.72~150.89㎡、坪単価は700万円前後。竣工予定は平成31年2月下旬。設計・施工は西松建設。

 現地は、恵比寿通りに面した四方道路の角地。近隣商業地域(建蔽率80%、容積率400%)だが、東京都の総合設計制度の適用を受け、容積率は約680%(容積対象面積を単純に敷地面積で割った数)。緑地面積を敷地面積約3,360㎡の30.58%、約1,027㎡確保したことが高く評価されている。従前は様々な建物が建っていたところで、同社は約10年かけて集約化した。

 基本性能・設備仕様は、内廊下方式、階高約3.15m、リビング天井高最高2,550ミリ、ダイナミックパノラマウィンドウ、キッチン・洗面・トイレカウンターは御影石、突板フローリングなど。

 広報担当者は、「従前は商店や一戸建てなどが建っていたエリア。当社が10年間くらいかけて用地をまとめた。高さ規制は50mだが総合設計制度の適用を受けて75mの緩和を受けている。7月から販売を開始しており、3割近くが成約・成約見込み。好調に推移している」と話している。

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公開空地

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 単価を聞いたときは〝高い〟という印象を受けたが、よくよく考えてみると納得できる値付けだ。

 山手線エリアのマンション相場を東京建物「Brillia Towers目黒」が劇的に変えたのはご存じのはずだ。記者はこの「目黒」600万円を基準に山手線エリアの近未来の坪単価を予想したことがある。トップは東京駅(〝大・丸・有〟)の3,000万円とはじいた。品川も1,000万円以上と予想した。

 ところが、「東京駅(〝大・丸・有〟)は5,000万円ではないか」と、名前は明かせないがうそぶく人がいた。なるほど。国際都市・東京の評価はそれくらいの値がついていい。仮に東京駅(〝大・丸・有〟)が5,000万円ならリニアの品川をはじめ浜松町、渋谷、その他の都心一等地は軒並み1,000万円以上で3,000万円だってありそうだ。恵比寿の坪700万円はいい線に思えてくる。

 ここは、分譲開始時に徹夜で並ぶ人が現れたモリモト「ディアナコート恵比寿」(1999年竣工、110戸)がすぐ近くにあり、道路を挟んだ対面にはこれまた人気になった積水ハウス「グランドメゾン恵比寿の杜」(2004年竣工、145戸)が建っている。恵比寿ガーデンプレイスへも徒歩4分だ。

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モデルルーム

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 この物件が都の総合設計制度の適用を受けていることを強調したい。近年はハードルが高くなっており、以前は年間30~40件くらい認定されていたのが、最近は10件を下回り、うちマンションも数件しか許可されていない。

 同社はこの物件のほか、この2年間に「西新宿六丁目計画」「渋谷区宇田川町計画」も適用を受けている。全体でマンションは9件だから、3分の1が同社だ。

 記者は建築物の高さ規制には大反対で、このように公開空地を確保し、環境に配慮した建物は思い切って容積の緩和(高さ規制の緩和)をすべきだと思っている。足元に公開空地・緑を確保することがどれだけ街ゆく人に安心感を与え、街のポテンシャルを上げるか、言うまでもない。

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建設現場

東京建物「Brillia Towers目黒」の坪600万円が意味するもの(2015/4/2)

 旭化成不動産レジデンスは9月7日~10日、「四谷コーポラス」の建て替えに伴う建築研究を目的とした一般見学会を実施する。

 希望者は旭化成ホームズ広報室(メール)このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。へ。

 参考までに同社提供の写真を添付します。

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旭化成不レジ 民間初の分譲「四谷コーポラス」建て替え説明会・見学会に80名(2017/9/5)

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「シティタワー駒沢大学ステーションコート」完成予想図

 住友不動産が販売を開始した「シティタワー駒沢大学ステーションコート」を見学した。駒沢大学駅から徒歩1分の全156戸で、田園都市線の徒歩1分のマンション供給は実に18振り、北道路で敷地南側は中低層住宅街であることなどから各層から幅広い支持を集め人気となっている。

 物件は、東急田園都市線駒沢大学駅から徒歩1分、世田谷区上馬三丁目に位置する20階建てタワー棟と15階建てレジデンス棟の2棟構成の全156戸。9月末分譲予定の専有面積は54.15~73.36㎡、坪単価は450万円前後。設計・施工は大豊建設。竣工予定は平成30年11月下旬。

 8月から第1期52戸を販売、ほぼ全戸成約の見込み。これまでの問い合わせは約2,500件、来場は約600組。

 第1期は最上階や角住戸など条件のいい住戸が中心だったため、坪単価は460万円だが、今後は坪400万円前半の住戸も供給されるため、全体では坪450万円前後になる模様。

 現地は、敷地北側は首都高速3号渋谷線が走っているが、南側は第1種住居とその先は第一種低層住居専用地域。敷地は日産の店舗・社宅などの跡地。

 建物は道路に面したタワー棟と、住居系に位置するレジデンス棟の2棟構成。タワー棟は内廊下、レジデンス棟は外廊下方式。

 同社は、駅1分の利便性、北道路で南側は住居系エリア、駒沢オリンピック公園へ徒歩7分などが評価され、DINKS、ファミリー、シニア層など幅広い層の支持を得ているという。「この立地なら」という戸建て居住者からの住み替え・買い増し層も目立つという。

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 まず価格。どんぴしゃりの坪450万円だった。〝高い〟と見る向きも多いかもしれないが、たまプラーザの駅近が坪400万円近くても売れる田園都市線の駅1分で、敷地南側は高い建物が建たない立地は魅力だ。富裕層の住み替え・買い増しが多いのもうなずける。

 競合している「ブリリア代々木公園クラッシィ」は坪520万円だし、これから供給される「パークシティ武蔵小山ザ・タワー」は坪500万円近くになるはずだ。

 設備仕様レベルも水準以上だ。音対策としては遮音性能T-3~T-2相当のサッシュ、防音フード(一部)を採用し、防犯対策としては一部住戸に防犯合わせガラスを採用。天井高は2500~2550ミリ、御影石のキッチンカウンターなど。

 間違いなく来年11月の竣工を待たずに売れると読んだ。

 この「駒沢大学」のほか、恵比寿駅から徒歩7分の総合設計制度の適用を受けた「シティタワー恵比寿」(310戸)のモデルルームも見学した。坪700万円の高額だが、こちらも人気になっている。稿を改める。

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モデルルーム

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「四谷コーポラス」現地

 旭化成不動産レジデンスは9月5日、わが国初の民間分譲マンションといわれている「四谷コーポラス」の建て替え事業説明会と現地見学会を行った。従前建物は築61年で、5階建て全28戸。建て替え後は地下1階地上6階建て全51戸(販売戸数27戸)となる。分譲開始は来春、竣工は2019年夏の予定。

 説明会に臨んだ同社・池谷義明社長は「当社としては29件目の建て替え案件だが、このマンションが竣工した昭和31年8月は私の誕生日と一緒、同級生。縁を感じる。黎明期のマンションの建て替えを担当することは光栄」などと語った。同社は6社の事業者選定コンペで選ばれた。

 建設当時の売主・日本信販の元社員で、四谷コーポラス建替え事業顧問を務めるトウザイコーポレーション・川上龍雄会長は「居住者の横のつながりが強かったのが合意形成できた要因」と話した。

 また、同社の建て替え事業の研究をしているっている関東学院大学・前橋工科大学非常勤講師の志岐祐一氏は「容積率などの緩和を受けられない案件をよくまとめた。川上さんのコンサル力が大きい。さらに、マスコミや一般の方々にきちんと経緯などを伝えることも評価したい」と述べた。

 建物は一般にも公開される。

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池谷氏(左)と島田氏

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西側の外廊下

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西側の庭

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建物東側

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 四谷コーポラス管理組合理事・建替え推進委員会の島田勝八郎氏(71)が、説明会場にたくさん駆け付けていた記者の多さに驚いたのか、「私が小学5年生のとき引っ越してきた。こんなに注目されているマンションであることを初めて知った」と語った。

 記者の数はたしかに普段より多かった。80名くらいいたのではないか。その数に小生も驚いたが、これは〝民間分譲マンション第一号〟の力と旭化成ホームズの〝動員力〟の相乗効果だろう。

 実は、記者はこのマンションについて35年前、昭和57年(1982年)6月24日付「週刊住宅」に全8段の記事を書いている。取材には1週間くらいかけ、7~8人に取材した。古いマンションの耐震性はもちろん間取りの陳腐化、給排水管の劣化が当時としても問題になっており、分譲マンションの将来を占う意味でこの〝民間分譲マンション第一号〟を取り上げたのが取材の狙いだった。管理がしっかりしており、コミュニティが機能していたのもよく覚えている。

 〝 〟書きにしたのは、果たしてこのマンションが本当に第一号かどうか確信できなかったからであり、いまでも自信がない。旭化成ホームズも断定できないようで、プレスリリースには「第一号といわれている」となっている。

 しかし、草分けマンションであるのは間違いないし、建て替えて再生されるのはとてもうれしい。敷地形状などから判断して建て替えは難しいだろうと当時も考えた。

 さて、建て替えられたらいくらになるかだ。同社開発営業本部第二営業部・花房奈々氏は「価格は未定。周辺相場くらいで売りたい」と明言を避けた。

 しかし、この〝周辺相場〟が曲者だ。周辺に競合する物件は皆無だからだ。強いてあげれば、ここ1~2年、四谷駅圏で分譲されたマンションは坪600~650万円。〝民間分譲マンション第一号の建て替え〟という全国から注目されるはずの価値・訴求力も加味し、さらに周囲の環境(再開発エリアに近接しているが)、敷地形状などを考慮してアッパーで坪570万円、ボトムで坪520万円と予想する。あまり自信はない。いまの建物から建て替えマンションに意匠などとして残せるものはまずない。ずっと記憶に残るようなデザインを期待したい。

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メディア関係者でいっぱいに埋まった説明会場(新宿歴史博物館)

◇       ◆     ◇

 現況の建物も見た。当時としては最先端の斬新なプラン、デザインであったことは容易に想像がつくが、よくもここまで住んでこられたものだと感嘆した。   

 生ごみ水切りや米びつがあったのにはびっくりした。東側窓に取り付けられていた木製の格子デザインの網戸もなかなかよかったし、薄っぺらな鋼材ではあったが、玄関周りのブルーのデザインもおしゃれだった。

 それにしても、居住者のみなさんはお金持ちだったはずで、とっくに売り払うかどこかに引っ越されていると思ったが、2世、3世の方も結構いらっしゃるとか。再取得率が9割に達するという、これまた稀有なマンションだ。現居住者の半数以上が60代以上。法人所有は4名。

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キッチン(給湯器は後付けだろうが、奥に生ごみの水切りがある)

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東側の居室(板の間があり、外には木製の格子付き網戸)

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和室

旭化成不動産レジ わが国初の民間マンション「四谷コーポラス」建て替えへ(2017/5/30)

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昭和57年(1982年)6月24日付「週刊住宅」

 

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「東京ミッドタウン日比谷」

 三井不動産は9月4日、千代田区有楽町一丁目で開発を進めている複合開発「(仮称)新日比谷プロジェクト」の名称を「東京ミッドタウン日比谷」に決定したと発表した。

 「東京ミッドタウン日比谷」は、地上35階地下4階建て、延床面積約189,000㎡のオフィス・商業などから構成される大規模複合開発。日比谷公園を眼下に望むオフィスフロアは9・10階のロビー階から11~34階に位置。6階にはベンチャー企業や大企業、多種多様な人材が集結したコミュニティ拠点「(仮称)日比谷ビジネス連携拠点」を設置するほか、シネマコンプレックス「TOHOシネマズ日比谷」など全60店舗(店舗面積約18,000㎡)が地下1階から地上7階に出店する。開業は2018年3月29日。

 

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