〝いま一つのリビオ〟巻き返しの狼煙 新日鉄興和不 銀座にギャラリー開設

「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」
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吉澤氏
新日鉄興和不動産は4月24日、銀座1丁目に開設した単身世帯のライフスタイル、価値観など考察し、情報を発信する研究所「+ONE LIFE LAB銀座ギャラリー」のプレス発表会・内覧会を行ったが、冒頭、同社常務取締役住宅事業本部長・吉澤恵一氏が「当社のマンションブランド〝リビオ〟はいま一つ」と話したのが気にかかる。この話から先に書く。
吉澤氏が「いま一つ」と話した真意はよくわからないが、いまマンション市場を支配している大手から取り残されている、もどかしさがそのような言葉になったのではないか。
これを聞き、記者も同じように感じた。それは同社に対する期待が大きいからだ。
もう40年近くも昔か。当時、日鉄ライフが新日鉄の社宅跡地などで積極的にマンションを分譲し始めた。レベルの高い商品企画をみて、〝大手デベロッパーを超えるのは既存のデベロッパーではなくて、異業種から参入したこのような会社だ〟と確信した。
その後、社名は新日鉄都市開発になり、さらに紆余曲折があり2012年に興和不動産と合併していまの社名になった。建て替えの「テラス渋谷美竹」「ザ・レジデンス神宮前」「横濱紅葉坂レジデンス」などで業界の話題になったころだ。興和不はマンションも手がけていたが、どちらかと言えばビル事業を得意としており、両社の合併はシナジー効果が大きく、大手の一角を占めるのではないかと記者は予想した。そして2013年、他社に先駆けてコンパクトマンション市場に参入した。
その後はというと、同社が〝ぶら下がりの〟物件はあるが、幹事となった話題物件はほとんど記憶にない。これが残念だ。あの商品企画力はどこに行ったのかと言わざるを得ない。驚嘆した「赤坂インターシティAIR」との落差があまりにも大きすぎる。情報収集力、目利き力で大手に差をつけられているとしか思えない。一つ指摘すれば、同社は販売部隊を持っていない。現場を知らないといい商品企画は生まれない。
しかし、今回の「銀座ギャラリー」の開設は巻き返しの強いメッセージだと受け止めたい。吉澤氏は今後のマンションの展開について、「2017年度は400~500戸。2018年度は1,300戸、2019年度は2,300戸に増やす」と話した。
先に書いたように、いまマンション業界は、大手5~6社が抜け出しており、次位に同社や電鉄会社など数社が上位グループ入りをうかがっている図式だ。〝新日鉄〟の看板があるのだから同社が浮上することは十分可能だ、戸数のことを言っているのではない。商品企画で他社を圧倒してほしい。いよいよジャンプする時代だ。
感動の組子-ヘンデル-社長挨拶-内覧フルコース堪能 新日鉄興和「赤坂インターシティAIR」見学(2017/9/27)
新日鉄興和不 「東京日本橋」「大手町」「浅草橋」共同マンションパビリオン(2013/2/8)
野村不HD社長・沓掛氏も副社長・宮嶋氏 郵政不動産との〝復縁〟に否定的

沓掛氏
〝嫁入り〟なのか〝婿養子〟なのかよくわからないが、日本郵政による野村不動産ホールディングスの買収劇から約1年。日本郵政は今年4月1日付で子会社・郵政不動産を立ち上げ、社長に同社代表執行役副社長・岩崎芳史氏が就任したことで完全に一件落着となった格好だ。
だが、しかし、同社は不動産事業に関してはノウハウを持たない。三井不動産出身で三井不動産リアルティ社長、会長などを務め、業界に顔の広い岩崎氏が社長に就任したのは、M&Aを睨んでのことだと思う。
〝仮にラブコールがあったら復縁するか〟と野村不HD社長・沓掛英二氏(野村不動産会長)と同副社長・宮嶋誠一氏(同社長)に4月24日に行われた記者懇親会で鎌をかけた。
沓掛氏も宮嶋氏も曲者だ。「もう壊れたこと」などと言質を与えなかった。それでも「相手から誘いがあれば、手ぐらい握るのではないか」と共同開発の可能性について聞いたら、「共同開発は従来からどことでもやっていること」とこれまたはぐらかされた。
懇親会に出席していた同社グループ関係者は「岩崎さんは三井出身。うちを好きなはずはない」と話し、また別の関係者は「なんの打診もなく、あちらから一方的に話を公表した」と不快感をにじませた。
近く岩崎氏にインタビューするので、野村不HDとの〝復縁〟があるのかどうか、ダメならどこに触手を伸ばすのか、探り出す予定だ。

好例の記者懇親会(日本橋室町野村ビル ホールで)
日本郵政の野村不HD買収〝破談〟 〝縁談話〟公表した郵政の責任は大きい(2017/6/20)
野村不動産HD沓掛社長、宮嶋副社長 不祥事についてお詫び 役員報酬自主返上

沓掛氏(左)と宮嶋氏
野村不動産ホールディングス代表取締役社長グループCEO・沓掛英二氏(野村不動産会長)と同副社長グループCOO・宮嶋誠一氏(同社長)は4月24日、労働基準監督署から企画業務型裁量労働制に関わる是正勧告・指導を受け、社員が過労死したことについてお詫びするとともに、再発防止に全力で取り組むことを明らかにした。役員報酬も一部自主返上すると語った。
同社グループの野村不動産は昨年12月25日、一部社員に適用していた企画業務型裁量労働制が、同制度に基づく「みなし労働時間」が適用されないにも関わらず、時間外労働にかかる賃金が未払いであることから本社と地方4事業部を管轄する労働基準監督署から是正勧告・指導を受けた。また、同社社員が過労自殺していたことも明らかになった。
24日は同社グループの恒例の記者懇親会だったが、冒頭、沓掛氏と宮嶋氏はそれぞれ約5分間、「責任」「深く」「お詫び」「反省」を繰り返し詫びた。
沓掛氏は、「社員の過労死が労災認定を受けたことを大変重く受け止めている。ご本人にはご冥福をお祈りし、ご遺族には心からお悔やみ申し上げます。過労死を未然に防げなかった責任は極めて重い。深くお詫び申し上げる」と語り、「その責任を示すためにも、わたしと宮嶋は月額20%、3カ月、他のホールディングスの役員は月額10%、3カ月の役員報酬を自主返上する」と述べた。
宮嶋氏は、「社員、関係者、社会に深くお詫び申し上げる。申し訳ございませんでした」と改めてお詫びし、「二度とこのようなことが起きないようトップ、役員が先頭に立って信頼回復に取り組む。今回の(不祥事)の原因となった企業風土を改め、労務管理を見直し、法令順守を徹底させ、社会の信頼回復に取り組む」と話した。
◇ ◆ ◇
この問題について軽々に語るべきではないと思うが、沓掛氏も宮嶋氏もそれぞれ口にした同社の「企業風土」は、記者も思い当たる節がある。マンションブランド〝プラウド〟を立ち上げる前後は、まさに同社は飛ぶ鳥を落とす勢いにあった。言葉は悪いが〝いけいけどんどん〟そのもので、高揚感に満ちていた。
マンション事業では、大京、コスモスイニシア、ダイア建設、藤和不動産などが失速し、三井不動産、住友不動産、三菱地所などの財閥系が浮上する一方で、同社は圧倒的な商品企画力でトツプブランドまで上り詰めた。
都市型戸建てもトップの三井不動産レジデンシャルに肩を並べるところまで一時は業績を伸ばした。大手に負ける商業・賃貸事業、不動産投資事業、仲介、管理なども急速に拡大した。
いま考えてみると、それは両刃の剣ということだったようだ。雨降って地固まるという言葉があるではないか。これを機に着実に一歩一歩前進する企業になってほしい。それが、亡くなられた方と遺族の方々に対する謝罪となるのではないか。
男性の意図的な女性専用車両への乗り込みやめて 東京メトロに市民団体が申し入れ

梁氏(左)と太田氏(東京メトロ玄関前で)
わが国のレイシズム(人種・民族差別)をなくすために活動を行っている若手研究者・NGO活動家・学生を主体とする反レイシズム情報センター(ARIC)は4月24日、その活動を支援する弁護士の太田啓子氏とともに、東京地下鉄(東京メトロ)に女性専用車両に男性が意図的に乗り込む行為を禁止し、強制力を持つ対応をするよう要望書を手渡した。東京メトロは即答は避けたが何らかの回答をする模様だ。
要望書では、「女性専用車両に反対する一部団体が朝の通勤ラッシュ時に、女性専用車両内にわざと男性が乗り込む行為を繰り返すことが大きな問題となっています」「女性専用車両は痴漢はじめ性差別・性暴力から女性を守るために導入されたものであり、積極的な差別是正策として当然正当で必要なものです。そして女性乗客に不安・恐怖を与えることを十分に知りながらも意図的に男性が女性専用車両に乗り込む行為は、明らかに女性差別であり、性暴力の助長・煽動にもあたる非常に危険な行為です」「しかし残念ながら東京メトロ(東京地下鉄株式会社)は、女性専用車両について男性乗車をルールによって禁止しておらず、駅員が女性専用車両にわざと乗り込んだ男性加害者を降車させることができていません」とし、「女性専用車両への男性(介助者など特別な場合を除く)の乗り込みを禁止し、明文化したルールとして定め啓発に勤めること」「違反した者に対しては、駅員や乗務員が降車を求めるよう定めること。また、加害者が降車措置に従わない場合、各地警察機関と連携し、強制力を持った対応を行うこと」「人種、民族、性などあらゆる差別を禁止し、明文化したルールとして定め、その撲滅を社会的に宣言すること」などを求めた。
東京メトロに要望書を提出した同センター代表梁英聖氏や太田氏は、「真剣に話を聞いていただいた。何らかの回答を頂けるということだった。このような要望活動はJRや他の民間鉄道会社にも行っていく」と話した。

東京メトロ本社
◇ ◆ ◇
この問題は、われわれ業界のすべての男性も女性も考えるべきであり、あらゆる差別をこの世の中からなくすためにもと考え、取材に出かけた。
記者もかつて、電車のドアが締めかけているのに飛び乗って、その車両が女性専用車両であることを知り、恥ずかしい思いをしたことがある。
このようなケースはともかく、〝悪意〟で女性専用車両に乗り込むことなどあってはならない。トラブルに発展すればともかく、法的な措置を取るのは難しいかもしれないが、このような行為を許さない社会規範を確立しないといけない。
今年社会人になった女性(22)は、「わたしは中央線を利用しており、痴漢が怖いというより空いているのでいつも女性専用車両に乗る。男性専用車両を設ければいいのではないか」と話している(混むか空くか、実験してみる価値はありそう)。

東京メトロの車両
NTT都市開発 大手町最大規模の街区開発「大手町プレイス」に決定

「大手町プレイス(OTEMACHI PLACE)」
都市再生機構とNTT都市開発は4月23日、今年8月に竣工する大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業の街区の名称を「大手町プレイス(OTEMACHI PLACE)」とし、2棟のビル名称をそれぞれ「大手町プレイスウエストタワー」、「大手町プレイスイーストタワー」とすると発表した。ロゴマークも策定した。
「大手町プレイス」は、敷地面積約2ha、延べ面積約354,000 ㎡の大手町最大規模の新街区となる。新たにできる「場」が、人とつながり、地域とつながり、時とつながって、未来にひろがっていく、その象徴としてのネーミング。
区分所有予定者は財務省、みずほ信託銀行、日本電信電話、日本郵政、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、NTT都市開発。施工は、ウエストタワーが竹中工務店、イーストタワーが大林組。

ロゴマーク
三井不 東京駅前にわが国初のラグュアリー「ブルガリ ホテル 東京」2022年開業

「ブルガリ ホテル 東京」完成予想図
三井不動産とブルガリ ホテルズ&リゾーツは4月23日、東京駅前の超高層複合ビル内に日本初となる「ブルガリ ホテル 東京」を開業することに合意したと発表した。2022年末に開業する予定。
「ブルガリ ホテル 東京」は、東京駅前の「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」で建設される予定の複合ビルの39階から最上階45階までに設置される全98室。
イル・バール、イル・リストランテ、暖炉のあるラウンジなどはすべてアウトドア・テラスを併設しており、イル・チョコラートのショップや広々とした屋外スペースのあるボールルームも備えるほか、約1,500㎡のブルガリ・スパ、最先端のフィットネスジム、25m屋内プールなどが設置される。
インテリアデザインは、イタリアの建築設計事務所アントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィールが担当。
ブルガリ ホテルズ&リゾーツはミラノ、ロンドン、バリ、北京、ドバイなどでラグジュアリーホテルを展開。今後は2018年に上海、2020年にモスクワ、パリにオープンする予定で、「ブルガリ ホテル 東京」は9軒目。日本での開業は初となる。
近鉄不の矜持を見た 天井高2700ミリ 「港区」「タワー」「海」前面に「浜松町」

「ローレルタワー ルネ浜松町」
近鉄不動産(事業比率60%)と総合地所(同40%)が7月に分譲する「ローレルタワー ルネ浜松町」を見学した。ゆりかもめ日の出駅から徒歩1分の眼前に東京湾が広がる総合設計制度の適用を受けた23階建て全227戸の規模で、階高約3.6m、リビング天井高約2.7m。「港区」「タワー」「海」を前面に押し出す注目のマンションだ。
物件は、ゆりかもめ日の出駅から徒歩1分(浜松町駅から徒歩10分)、港区海岸2丁目に位置する23階建て全227戸。第1期(戸数未定)の専有面積は51.09~140.55㎡、予定価格は5,900万円台〜25,000万円台(最多価格帯7,100万円台)、坪単価450万円。竣工予定は平成31年12月末日。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。デザイン監修はベイシスデザイン事務所。
現地は、準工エリアで倉庫街として知られているところだが、2年前にサンケイビルが分譲した「ルフォン リブレ浜松町」に近接。「ルフォン リブレ浜松町」は都心を向いたマンションだが、こちらは海側と都心側の両方を向いているのが特徴。
建物は、東京都の総合設計制度の適用を受け、広い広場を整備。今回分譲対象の住戸は6階以上で、プランは内廊下方式を採用、東京湾を望める東向きと都心が眺望できる西向きが6:4くらいの割合か。いずれもワイドスパンが特徴。21階以上の間口は約12~18m。
基本性能・設備仕様は、階高を約3.6m、リビング天井高を約2.7m、サッシ高を約2.35mそれぞれ確保、高速道路の騒音対策としては一部二重サッシを採用するほか、JIS規格最高グレードT-4等級に対し約3dB遮音性が高い複層ガラスを採用。このほか二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、フィオレストーン天板、グローエ水栓、陶器ボウルなどが標準。
新しい提案としては、クレーンにより撮影した全方位の写真をCG加工し、希望住戸からの眺望が想像できるようにするほか、キッチンはIHとガスコンロが選択できるようにしている。
◇ ◆ ◇
モデルルームを見て、近鉄不動産が7年前に分譲した「グランド ミッド タワーズ大宮」を思い出した。その時の記事には「埼玉県の最高レベル」「ザ・ペニンシュラ東京も手がけているデザイナー橋本夕紀夫氏がコーディネート…亀甲仕上げの床をはじめ建具・面材は全てクリ、トチなどの突き板の手仕上げによるものだ。天井高は3メートル。廊下幅は1~1.2メートル。ドアはイタリア製だ」と書いた。
今回の物件も、同社の矜持を感じた。並々ならぬ力をこの物件に注いでいることがストレートに伝わってきた。約140㎡の〝Executive〟モデルルームのデザインは鈴木ふじゑ氏だ。玄関・ホールの広さは4畳大近くあり、キッチンは約11畳大、リビング・ダイニングは約26畳大。圧倒的な存在感がある。床は天然石か突板の選択制。キッチンもガスかIHかを選べる。建具もオークの突板仕上げ。
価格が高いような気もしないではないが、浜松町駅圏では三井不動産レジデンシャルの「パークコート浜離宮ザ・タワー」が坪単価600万円で圧倒的な人気を呼んだ。それと比べるのもどうかと思うが、駅から徒歩10分で、ベイブリッジや対岸の夜景に魅せられる人も多いはずだ。
2年前にサンケイビルが分譲した近接する「ルフォン リブレ浜松町」もまずまずの人気になった。その比較からも坪450万円は納得だ。
同社は今年3月、このマンションにわが国で初めて衛星インターネットを導入するとニュース・リリースしたが、希望する全住戸からの全方位の眺望写真が見られるというのは業界初ではないか。こちらのほうがニュース価値があるような気もする。

埼玉県の過去最高レベルマンション 近鉄不動産他「グランド ミッド タワーズ大宮」(2010/6/2)
人気は全国区 坪600万円でも圧倒的人気 三井レジ「パークコート浜離宮ザ・タワー」(2017/1/23)
「めざましテレビ」そのまま 朝から元気 サンケイビル「ルフォン リブレ浜松町」(2015/1/20)
一頭地を抜く コスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布 桜坂」「成城」

「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」
コスモスイニシアの都市型戸建て「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」と「グランフォーラム成城学園前」を見学した。立地条件にふさわしくゆったりとした配棟とし、2階リビングの天井高を4m近く確保し、業界で初めて掃き出し窓をフラット化するなど商品企画が秀逸。価格が1億円台、2億円台であるにもかかわらず人気を呼んでおり、都市型戸建て分野では完全に一頭地を抜いた。ベンチマークになるのは間違いない。
「田園調布本町 桜坂」は、東横線多摩川駅から徒歩10分(東急多摩川線沼部駅から徒歩5分)、大田区田園調布本町の第1種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全8区画。最終期1戸の土地面積は105.21㎡(一部私道負担あり)、建物面積は99.46㎡、価格は9,980万円。建物は平成29年11月竣工済。施工は東急建設。構造・工法は木造(在来壁)・2階建て。
敷地は料亭跡地。地名に「桜坂」が付いているように、切通しの上に位置し、南東側には見事な桜並木が眺望できる住宅街。この立地の魅力を最大限引き出すため、当初予定の9戸を敢えて8戸にし、電線類の地中化、オープン外構、インターロッキング舗装(私道)などでゆったりした景観を演出しているのが特徴。
全棟から桜並木が眺められるようリビングは2階に配し、在来工法とツーバイフォー工法を組み合わせたストローグ社のハイブリッド工法を採用しリビング間口を広くし、かつ天井高(最大約4.35m)を高くし、さらに分譲戸建てでは業界初の掃き出し窓のフラット化を実現、バルコニーにデッキなどを張ればフルフラットバルコニーにできるようにした。玄関・ホールをゆったり取り、床は大判の大理石、下足入れカウンターはフィオレストーン仕上げ。





桜坂 以上「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」
「成城学園前」は、小田急線成城学園前駅から徒歩5分、世田谷区成城三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する全4戸。土地面積は全棟150㎡以上、建物面積は約120㎡。価格は2億円前後。建物は平成29年12月竣工済。施工は東急建設。構造・工法は木造(枠組壁)・2階建て。
ここも、駅から徒歩5分の恵まれた立地条件を最大限引き出すよう当初予定の7戸から4戸に減らし、富裕層のニーズを満たす配棟計画にしているのが特徴。
設備仕様レベルは「田園調布」とほぼ同じだが、ここも2階リビングの掃き出し窓をフラット化することで、最大天井高3.7mの空間と奥行き最大2.7mのバルコニーを一体利用できるようにしている。階段はメーターモジュールを採用。

2階リビングとバルコニーを一体化した床


敷地延長部分 以上「グランフォーラム成城学園前」
◇ ◆ ◇
最初に見学したのは「田園調布本町 桜坂」だった。玉川駅からの道を間違えたために、コイも泳ぐ六郷用水遊歩道と桜坂を歩くことになったのだが、切通しの上にかかる赤い欄干の桜橋と道路の両端に植わっている樹齢100年はありそうな桜並木を見た途端、取材を申し込んだ価値があると思った。
「成城学園前」と合わせこの高額戸建てを見学したのには特別の理由がある。記事にもしたが、同社のマンション、戸建ての商品企画を約30年間にわたって担当してきた同社の南光浩氏にインタビューした際、南氏が「今後は高額の戸建てが増えてくる」と話したので、それはどのような商品企画、レベルなのか確認したかったからだ。記者の頭の中にあったのは、これも記事にした「グランフォーラム石神井公園」と「グランフォーラム練馬田柄」だった。この2物件を超えられるのかどうか、あるいは新たなアイデアが盛り込まれているか、それを探るのが目的だった。
道を間違えたために春爛漫の緑陰を楽しんだ半面、15分も歩かされたので悪態もついたのだが、物件を見て〝これは売れる〟と確信した。
特徴などは前段で書いた。何に感動したかと言えば、2階リビングの掃き出し窓がフラットだったことだ。
記者は30年も前から、2階の居室やリビングとバルコニーはフラット化すべきだと主張してきた。これを指摘するたび、各社は〝技術的には可能だが、バルコニーからの浸水を防止するために床から12センチ以上立上がり防水面を施す必要があり、コストもかかる〟などとどこも取り合わなかった。その問題を解決してフルフラットサッシを大和ハウスや積水ハウスは採用した。注文住宅でできるのに分譲でできないはずはないとずっと思ってきた。
それをコスモスイニシアが実現したのが嬉しかった。階段のメーターモジュールもかつて各社が採用していた。ポラスはメーターモジュールどころか1.2m確保したこともあった。ところが最近はほとんどなくなってきた。これは明らかな退行だ。メーターモジュールを標準仕様としているのは積水ハウスくらいではないか。
このほか圧倒的な天井高、ゆったりした玄関・ホール、電線類の地中化、ハイブリッド工法、モデルハウスの本物の観葉植物…都市型戸建ての商品企画では同社が他社を一歩も二歩も先んじた。一つだけ注文を付けるとするならば、屋内空気環境、全館空調だ。
同業他社に一言。「田園調布本町 桜坂」は入札ではなく、ある大手の仲介会社を通じで直接地主から用地を取得したそうだ。なぜ他社がこんな魅力的な土地に触手を伸ばさなかったのか。効率的な区画割を最優先したためのようだが、似たようなものばかり供給していたら競争に疲れるだけだ。9区画を8区画にする、7区画を4区画にする、そんな自由な発想ができない想像力、リテラシーの欠如だ。

玄関・ホール

六郷用水遊歩道
波乱万丈30年の「仕事」を語る コスモスイニシア商品企画部部長兼一級建築士事務所所長・南光浩氏(2018/3/9)
パーク・コーポとコラボ 空間デザイン秀逸 コスモスイニシアの戸建て「練馬田柄」(2017/11/7)
価格に見合う価値あり コスモスイニシア「グランフォーラム石神井公園」(2016/12/3)
1週間に5件 全て売れ行き好調 マンション・戸建ての販売現場に本物の生花・観葉植物

「ルピアコート市川妙典」モデルルーム
いま何が嬉しいかと言えば、わが西武ライオンズの快進撃だ。昨日は8回の段階で0-8の劣勢を覆して9回サヨナラ勝ちを収めるという長いプロ野球の歴史の中で初の快挙をやってのけた。
これと同等くらいに嬉しいのは、この1週間で見学したマンション・分譲戸建ての7現場のうち実に5つの販売事務所・モデルルームに本物の生花・観葉植物が飾られていたことだ。
まずその物件を紹介する。コスモスイニシアの戸建て「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」と「グランフォーラム成城学園前」、東京建物・三菱地所レジデンスのマンション「ブリリア一番町」(昨日記事配信)、ポラスのマンション「ルピアコート市川妙典」、住友不動産のマンション「シティハウス中野テラス」だ。
記者は昨年5月、「いい加減にしてほしい モデルルームのケミカル製品・造花の氾濫」という記事を書いた。それが通じたわけではないだろうが、わずか1週間でこれほどの物件のモデルルームなどに本物の生花・観葉植物がセットされていた。喜ばずしていられようか。
そして、さらに嬉しいのは、これから分譲される「シティハウス中野テラス」を除いて全て売れ行きが好調ということだ。もちろん本物の生花・観葉植物を使用したことが販売に好結果をもたらしたなどとは書かないが、来場されたお客さんに好印象を与えたのはまず間違いない。
この4物件については追い追い記事にするが、本物の植物がどのような効果をもたらすか、これまた最近経験した例を一つ紹介する。
記者は、青山1丁目にある、タバコが吸えるいつも生花が飾られているレトロな雰囲気がする喫茶店によく通った。いまでも近くで取材する機会があると必ず利用する。先日、道端に咲いていたハナニラを数本摘んで、その店のカップにそのまま挿した。店の人が気を遣ってくれて、もう1つカップを用意してくれた。
気持ちのいい冷水につかることで生気を増したハナニラを眺めながら煙草をくゆらせていたら、店の女性経営者が「かわいいわね。わたしも造花は嫌いで、いつも生花を活けているけど、この草花で店の空気が変わる。感動しちゃう」と声を掛けてくれた。
誰にも顧みられないような野の草花でも周囲の空気を一変させる力を秘めている。
一生に一度か二度の大きな買い物をするマンションや戸建ての購入希望者に、フェイクだらけの床やら壁やらしか提供できないのだから、せめて観葉植物くらいは本物を使ってほしい。それがお客さんに対する礼儀だ。「本物の観葉植物は手間暇がかかる」という無神経なデベロッパーが少なくないのが全く理解できない。いやなら置かないほうがまだましだ。

「グランフォーラム成城学園前」玄関(カウンタートップはフィオレストーン)

ハナニラ(先日、阪急阪神不動産の戸建て記事では阪神ファンに失礼なことを書いたが、このハナニラの写真を記事に添えた。阪神ファンの怒りを鎮める効果をもちろん狙った。今のところ苦情・抗議は届いていない。ハナニラの効果か)
いい加減にしてほしい モデルルームのケミカル製品・造花の氾濫(2017/5/23)
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日本戸建管理、東宝ハウスHDと提携 首都圏での戸建て管理事業強化
創建グループの戸建て住宅の管理サービスを展開する日本戸建管理(本社:大阪市)は4月18日、東宝ハウスホールディングス(本社:新宿区)と提携し、日本戸建管理の「家ドック」システムを東宝ハウスホールディングスグループ各社に提供すると発表した。戸建住宅では少ない管理に関するサービスを首都圏でも提供するのが狙い。初年度入会者数1,000件を目指す。
「家ドック」は、月1,000円で、定期点検・サポート・メンテナンスなどのサービスが受けられるもの。入会すると自宅の約200カ所点検サービスが受けられ、写真付きの報告書が交付されるほか、適切なメンテナンスのアドバイスが受けられる。

