全9戸 価格はすべて10億円超か 小田急不 代々木上原駅4分の南傾斜1低層
「(仮称)元代々木マンション」建築現場(右は三菱地所レジデンスのマンション)
建築主の小田急不動産は「ノーコメント」、つまりTesともNoとも言っていないので、以下の記事は、いわゆる建築計画のお知らせ看板の事実に基づいた記者の予想記事であることを断っておく。予想が外れても責任は取らないが、的中する確率は6割以上だと思う。同社の記念碑どころか、今後の新しいマンション事業のメニューになる可能性を秘めているので書くことにした。記事を書いたことで、同社が今後の取材を拒否する可能性はゼロではないが、まずないと見た。黙認するはずだ。
物件は、小田急線代々木上原駅から徒歩4分、渋谷区元代々木町の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率150%)に位置する敷地面積約870㎡、建築面積約621㎡、地下2階地上5階建て延床面積約2,893㎡の全9戸。着工予定は2025年6月、竣工予定は2027年8月。事業主は小田急不動産。施工は竹中工務店。
現地は、比高差にして2層くらいありそうな南下がりの傾斜地。敷地は東、南、西側道路に接道。三菱地所レジデンスが2018年に分譲して圧倒的な人気を呼んだ「ザ・パークハウス代々木上原」47戸が道路を挟んだ東側に隣接。
情報はこれだけしかない。道路制限、日影規制、北側斜線などの法律がどうなっているのか、容積不算入の部分がどれくらいあるのかわからないが、有効率を80%と仮定すると、単純計算して1戸当たり平均専有面積は約257㎡(約78坪)になる。
坪単価はもちろんわからないが、立地条件からして最低坪1,300万円とみた。このままの好調市場が継続すれば坪1,500万円もありうる。グロス価格は最低でも約10億円、高値追及すれば約12億円だ。
この価格予想も間違っていないと思う。比較可能な前例もある。シーラ「THE SYLA SHIBUYA-TOMIGAYA(ザ・シーラ 渋谷富ヶ谷)」7戸と諸戸の家「代々木上原の邸宅」だ。前者は1フロア1戸の約30坪のマンションで、坪単価900万円、平均価格は2.7億円。後者は敷地面積242.12㎡(73.21坪)の戸建てで、価格は10億円超。いずれも竣工までにほぼ完売している。
今回の物件は、駅からの距離、1低層の南傾斜の住環境などからして価格はこれらを上回るのは間違いない。施工も竹中だ。レベルの低いマンションになるはずがない。
価格10億円超分譲戸建ての歴史を変えた諸戸の家「代々木上原」完売(2025/3/6)
1フロア1戸の全7戸 30坪で価格2.7億円シーラ初の「渋谷富ヶ谷」早期完売(2025/2/17)
代々木上原の一等地〝徳川山〟大京の最上位ブランド「リジェ」全12戸が人気(2024/1/12)
坪800万円をはるかに突破?三菱地所レジフラッグシップの「代々木大山」(2023/9/9)
マンション管理適正評価制度 2024年度末の登録件数は8,250件 満点の★5つは31%
マンション管理業協会は4月14日、2024年度第4四半期終了時点のマンション管理適正評価制度の登録状況をまとめ発表。2024年度末(2025年3月末)の登録件数は8,250件となり、目標としていた2024年度末で会員会社が管理する全物件の10ェに当たる10,000件は達成できなかった。大手デベロッパー系の管理会社は10%以上達成した模様だが、中堅以下の普及がいま一つのようだ。同協会は引き続き普及に努めていくとしている。
評価別登録数は、★5つが2,525件(30.6%)、★4つが3,494件(42.4%)、★3つが1,837件(22.3%)、★2つが390件(4.7%)となっている。
都県別では、東京都の2,540件(30.8%)が最多で、神奈川県1,108件(13.4%)、大阪府749件(9.1%)の順。竣工年別では1991年~2000年竣工が全体の29.5%を占めている。
★5つの戸数別分布では、400戸以上は77.3%がもっとも多く、50戸未満は24.6%となっており、戸数が多いほど割合が高くなっている。
管理評価項目別では、耐震性ポイント(平均:9.45点/10点満点)、管理体制ポイント(平均:18.29点/20点満点)が高い数値を示しているが、管理組合収支ポイント(平均:29.16点/40点満点)、生活関連ポイント(平均:4.27点/10点満点)が低い数値にとどまっている。
昭和記念公園が徒歩圏 設備仕様レベル高い トヨタホーム「ANESIA THE CENTRAL」
「ANESIA THE CENTRAL(アネシア ザ・セントラル)」
トヨタホームが5月中旬に分譲するマンション「ANESIA THE CENTRAL(アネシア ザ・セントラル)」 を見学した。国営昭和記念公園に隣接する区画整理事業地内の一角で、同社の首都圏初の戸建てとの大規模複合開発。共用施設、設備仕様は間違いなく水準以上だ。
物件は、JR中央・青梅線東中神駅から徒歩10分、昭島市もくせいの杜二丁目の第2種住居地域に位置する9階建て全68戸。専有面積は63.40~81.31㎡、価格は未定で、坪単価は300万円に乗るかどうか。竣工予定は2025年12月上旬。設計・監理はウィル・アーキテクツオフィス。デザイン監修はコトナ。施工は森組。販売開始は5月半ば。現在までのモデルルーム来場者は約50組。
現地は、都市再生機構施行による9.5haの「立川基地跡地昭島地区土地区画整理事業地」内の一角にあり、開発面積は約3.0ha。同社としては全157区画の戸建て街区「トヨタホーム ザ・セントラル」との首都圏初の大規模複合開発。
街全体にヤシノキを数十本植樹しているほか、有孔ブロックを多用しデザインを統一。また、タウンセキュリティを導入、車の出入り口を3か所に限定し、防犯カメラも設置。街区内の道路は車のスピードを抑えるための植栽帯の設置、電線・電柱の地中化などを図っている。国営昭和記念公園入口までは徒歩12分。
建物は南向きと南西向き約6:4の割合。主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、二重床・二重天井、リビング天井高2450ミリ(最上階は3000ミリ)、ディスポーザー、食洗機、御影石キッチンカウンター、ソフトクローズ機能付きリビングドア、木調へだて壁、水栓付きバルコニー奥行き2m、浴室タオル掛け2か所、パナソニックの浴槽美泡湯など。共用施設としてパーティルームと併用のゲストルーム(約60㎡)が設けられている。
同社はこれまでマンション販売は他社に委託してきたが、今回は自社で販売するという。力が入っている物件だ。
ランドスケープ
パーティルーム併用のゲストルーム(最上階の右端)
模型の駐車場はすべてトヨタのミニカー(1000万円超のレクサスもあるとか)
◇ ◆ ◇
同社のマンション見学は2017年の「アネシア築地ステーションレジデンス」以来久々だった。「築地」はミサワホームとのJVだったが、今回は単独。昭和記念公園に隣接した〝世界のトヨタ〟の商品企画を観るのが取材の目的だった。
取材の目的は、立川駅圏ではマンション坪単価は400万円をはるかに超え、JR青梅線昭島駅圏では大和ハウスの「プレミスト昭島」が圧倒的な人気を呼んでおり、物件レベルや価格などを確認することにあった。
立地は申し分ない。敷地南側は戸建て街区なので日照面で問題はないし、南西向きの住戸も敷地からセットパックして建てられており、緑地・歩道を合わせると幅は10mくらい確保されている。
基本性能・設備仕様も水準以上だ。モデルルームに当てられている75㎡の角住戸プランは横入り玄関で、他の住戸も単純な田の字型ではないし、ディスポーザーも標準仕様としているのもいい。共用施設として、パーティルームとの併用だが、公園が一望できる8階の角住戸をシャワー室付きのゲストルームにしているのにびっくりした。この規模でゲストルームを設けているマンションは少ないはずだ。
問題は、価格はいくらになるかだ。立川駅圏は坪400万円をはるかに突破しているので価格的には優位にあるが、昭島駅圏では坪280~290万円の大和ハウス「プレミスト昭島」があり、価格下げ圧力もかかっている。同社は「坪単価は300万円を目指す」としているが、記者も300万円前後だろうと予想する。
駅周辺ではURの賃貸マンションの建て替えなど約55.9haの東中神駅周辺地区住宅市街地整備計画もあり、整備されれば街並みは一変するが、現段階で詳細は未定なので、強気な価格設定は難しいと見た。
シンボルツリーのヤシノキ(車のスピードを緩める効果もある)
現地(緑地帯・歩道の広さが分かる)
東中神駅舎(左)と南口の再開発エリア
「プレミスト昭島」第2弾の第1期1次は143戸全戸の半数以上大和ハウス(2023/11/15)
平均75㎡レベル高いマリモ「昭和記念公園」 4カ月で半分以上の90戸超成約済み(20211/13)
トヨタホーム・ミサワ築地駅直結の「アネシア築地」は坪500万円突破か(2017/11/13)
中古マンション、中古戸建てとも成約件数が大幅増加 東日本レインズ
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は4月10日、2025年3月の不動産流通市場動向をまとめ発表。中古マンションの成約件数は4,991件(前年同月比31.0%増)、坪単価は260.7万円(同4.1%増)、価格は4,945万円(同2.6%増)、専有面積は62.58㎡(同1.5%減)。成約件数は5か月連続で前年同月を上回った。坪単価は59か月連続で前年同月を上回った。
中古戸建ての成約件数は2,195件(同62.8%増)、価格は4,030万円(同2.6%減)、土地面積は144.91㎡(同0.2%減)、建物面積は103.85㎡(同1.2%減)。成約件数は5か月連続で前年同月を上回った。
時は春、すべて〝外〟は音もなし 全戸防音ルーム付き タカラレーベン「南千住」
「ラグゼナプラス(LUXENA+)OTO 南千住」
MIRARTHホールディンググループのタカラレーベンの賃貸マンション新シリーズ「LUXENA+」第1号物件「ラグゼナプラス(LUXENA+)OTO 南千住」を見学した。全戸に防音ルームを設置し、多様化する賃貸ニーズに対応したもので、相場より高めの賃料設定にも拘わらず、全26戸のうち10戸が成約するなど順調なスタートを切った。
物件は、JR常磐線・つくばエクスプレス・東京メトロ南千住駅から徒歩6~7分、荒川区南千住五丁目に位置する14階建て全26戸。専用面積51.83・53.81㎡、賃料は24.3万~26.6万円/月、坪賃料は1.6万円弱。竣工は2025年2月28日。
案件は、同社グループのタカラレーベン投資開発事業本部が手掛ける開発事業の一環で、管理はグループのレーベントラストが担当している。同部署ではこれまで43件のプロジェクトを手掛けている。
現地は、西側の水戸街道など三方に接道。建物は1フロア2戸。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450ミリ、食洗機、Aタイプ6700ミリ、Bタイプ6350ミリのワイドスパン、二重サッシ(防音室のみ)、タオル掛けなど。
防音ルームは、24時間演奏可能なD-70以上(外部に音はほとんど伝わらない)とし、200V電源システムを完備。グランドピアノなどの楽器のほか多目的用途にも対応している。
昨年11月からリーシングを開始しており、賃料設定は相場より2~3割高だが、これまで10室が成約済み。うち8割は楽器演奏希望者。
防音ルーム
検知
◇ ◆ ◇
防音ルールの仕様・レベルがどのようなものかチェックするのが取材の主な目的だった。住戸全体の仕様レベルは同社の分譲マンションに近いとみた。防音ルームの性能については、同社広報担当のWさんにモデルルームに備えられているグランドピアノを弾いてもらい、居室の外で音が聞こえるかどうか試した。
結果はほぼ完ぺき。かすかにピアノらしい音は聞こえたが、ベートーヴェンのピアノソナタかショパンのノクターンか、あるいは〝ドキドキ ドキドキ1年生 ピアノが弾けるかな〟のド・レ・ミ・ファ…か、全くわからなかった。分譲マンションへの展開も可能と見た。
そこで一句。時は春、すべて〝外〟は音もなし。
防音ルームでピアノを弾くWさん
ドアの外はほとんど聞こえないレベル
阪急阪神不 アイランドタワーにマンション総合ギャラリー 新宿では7社目の拠点
「ジオ ゲストサロン新宿」
阪急阪神不動産は4月4日、新築分譲マンション総合ギャラリー「ジオ ゲストサロン新宿」を4月5日に新宿区の「新宿アイランドタワー」に開設すると発表した。
常設の総合マンションギャラリーは、首都圏では初の開設でマンションブランド〈ジオ〉35周年の節目に当たる。従来の販売・接客拠点としての機能に加えて、阪急阪神東宝グループと同社の歴史や住まいづくりへのこだわり、SDGsへの取組などを紹介する映像を提供する。
同社は、2001年から首都圏でのマンション分譲を展開しており、これまでに計89棟、5,400戸以上を供給してきた。首都圏での事業拡大を目指している。
◇ ◆ ◇
記者の知る限り、新宿にマンションの常設ギャラリーを開設するのは住友不動産、三井不動産レジデンシャル、伊藤忠都市開発、野村不動産、積水ハウス、大京に続いて7社目だ。4月16日にはメディア向け内覧会が行われるので、取材してレポートしたい。
小田急不・電鉄 全900戸の海老名「ViNA GARDENS」最終章304戸 分譲開始
「リーフィアタワー海老名クロノスコート」
小田急不動産は4月3日、「リーフィアタワー海老名クロノスコート」のメディア向け見学会を行った。10年前から開発を進めている海老名駅西口の3.5haの複合開発「ViNA GARDENS」エリアの最終分譲となる3棟目のタワーマンションで、販売開始は6月から。これ野での免震工法に加え、ZEH-M Oriented×低炭素建築物認定を取得しているのが特徴。人気を呼ぶのは必至だ。
物件は、小田急線海老名駅から徒歩4分、海老名市めぐみ町の商業地域に位置する31階建て304戸。専有面積は46.56~121.04㎡、価格は未定。竣工予定は2026年10月下旬。売主は同社のほか小田急電鉄。設計・施工は三井住友建設。基本設計はアール・アイ・エー。
昨年11月から受付を開始した問い合わせ件数は1,300件、4月5日から開始する案内会は300件の予約が入っており満席となっている。
現地は、小田急海老名駅とJR相模線海老名駅間の3.5haの大規模複合開発「ViNA GARDENS」エリアの一角に位置し、2018年分譲の「リーフィアタワー海老名アクロスコート」(304戸)、2019年分譲の「リーフィアタワー海老名ブリスコート」(302戸)に続く3棟目のタワーマンション。今回がエリア内最後のマンションとなる。
三井住友建設が独自開発したマンション工法システム「Sulatto Rotary Tower」を採用することで居室内の大梁を大幅に削減しているのが特徴で、ZEH-M Oriented×低炭素建築物認定を取得。
住戸計画は、2~16階の低層階(約46~92㎡)、17~30階の高層階(約62~100㎡)、31階のプレミアム階(約100~121㎡)の3層構成で全33タイプ。主な基本性能・設備仕様は免震工法、二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ(最上階は2800ミリ)、フィオレストーンキッチン天板、食洗機、ティスポーザー、浴室タオル掛け2か所など。共用施設は2層吹抜のグランラウンジ、ゲストルーム2室、スカイラウンジ、メンテクラフトルーム、ランドリールームなど。
同社住宅事業本部開発企画部部長・松井みどり氏は「海老名エリアはこの25年間で大きく進化している。2015年に計画を発表した駅東口と繋ぐ西口の『ViNA GARDENS』の開発規模は3.5ha。賑わい創出と暮らしエリアから構成されており、街全体に統一デザインコードを採用し、アートなどもふんだんに盛り込んでいる。多くの方から価値が向上したという声を頂いている」と語った。
また、小田急電鉄まちづくり事業本部エリア事業創造部課長・政光賢士氏は、海老名エリアの開発の歴史を紹介。田んぼしかなかったエリアは1960年代以降の開発で変化し、2002年完成した駅東口のビナウォークに街並みが一変し、ViNA GARDENSの開発に合わせて特急ロマンスカーの停車駅になったことから利便性は飛躍的に向上、相鉄、JR合計の駅利用者は26万人にのぼり、多くの企業も集積していることから人口転入増が続いているエリアであることを強調した。
2層ラウンジ
◇ ◆ ◇
政光氏が語ったように、海老名エリアは田んぼしかなかった昭和50年代の後半から同社や相鉄の住宅地開発を取材してきたので感慨深いものがある。新宿までのアクセスも似ていることから、どうしてもわが多摩センターと比較してします。多摩センターはバブル崩壊を機に地盤沈下する一方なのに、海老名はその逆だ。完全に追い抜かれた。
価格について同社は明らかにしなかったが、記者は坪単価は最低で320万円、高値挑戦するなら坪350万円とはじいた。的は外していないと思う。モデルルームは70㎡の3LDKだが、スパンは約8mあり、廊下面積を少なくすることでゆったりしたプランになっている。オプション仕様のハーフモデルや最上階100㎡超7戸のプレミアム仕様もいい。プレミアム住戸は深型食洗機、ツーボウル洗面化粧台、陶器ボウル、浴室天然石カウンターなどを採用している。
問題は、既分譲のタワーマンションの日影の影響を受けるはずで、それをどう評価するかだ。
いま一つよくわからなかったのは、施工を担当している三井住友建設の登録商標「SuKKiT/Sulatto」だ。コストを抑えたままフレームを従来の〝井桁〟から〝風車〟にすることで居室内の大梁を半減させたもので、2015年にグッドデザイン賞を受賞している。柱の数は変わらないのにどうして梁を半分に減らすことができるのか全然わからない。
◇ ◆ ◇
こんなことは書きたくないのだが、書かざるを得ない。見学会をぶち壊した記者がいた。この方は質疑応答の冒頭、市内の市街化調整区域が市街化区域へ変更になったことを話した。
小生は全然知らなかった。後で確認した。その通りだった。令和6年3月、海老名市役所周辺地区約39.4haが市街化区域に編入されている。40年くらい前、田んぼばかりの風景を眺めながら市役所に訪れたのを思い出した。
これはこれでいいのだが、あとがいけない。この方はその後も質問を繰り返した。質疑応答に当てられていた30分の大半を独り占めした。何を質問されているのかさっぱりわからなかった。多分、他の記者の方も同じだったと思う。
1か月前のフジテレビの会見と同じだ。視聴者から批判されたのは、のらりくらりのテレビ局幹部もさることながら、傲岸不遜のメディア関係者だ。この方がどのような記事を書くかわからないが、多分、読者(消費者)を満足させるものにはならないはずだ。記者は、自らの不勉強で知らないことやどのような答えが返ってくるかわからないことを聞いてはならない。これが基本だ。読者に知らせないといけないこと、例えばマンションでいえは価格の妥当性、商品企画、住環境、設備仕様レベルなどはきちんと取材しないといけない。「価格は未定」と主催者が話しても、記者は予想して坪単価を書くことにしている。
現地
販売好調 小田急不他「海老名」第一弾完成 2棟約2,400㎡の駐車場屋上緑化(゜2020/1/16)
地元富裕層を中心に人気 坪単価260万円の三菱地所レジ「本厚木タワー」(―2019/1/16)
満を持して登場 全3棟900戸の第一弾 小田急不の免震タワー「海老名」304戸(2017/12/16)
大激戦区 鹿島の免震構造の相鉄不他「グレーシアタワーズ海老名」 坪単価は240万円(2017/9/28)
海老名でマンション5物件2,000戸 先陣切るサンケイビル・名鉄不 約半分が供給済み(2017/6/6)
三井不動産「ららぽーと海老名」29日開業「EBICEN(エビセン)」が面白い(2015/10/28)
つくば市に大規模複合着工 マンションは市内最大級の602戸 大和ハウス工業
「(仮称)つくば学園南プロジェクト」
大和ハウス工業は4月3日、茨城県つくば市の大規模複合開発「(仮称)つくば学園南プロジェクト」を本格着工すると発表した。総敷地面積約155,390㎡(東京ドーム約3.3個分)に602戸の分譲マンションや教育施設、商業施設、事業施設等を建設する。
分譲マンションは、つくば市最大戸数の602戸。商業施設にはスーパーマーケット「カスミ」や思学舎グループの学習塾が出店するほか、茗溪学園中学校高等学校が移転する計画。つくば市が推進する「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の実現に貢献することを目指す。
マンションは、つくばエクスプレス研究学園駅から徒歩9分、つくば市学園南2丁目に位置する敷地面積約23,513㎡、15階建て全602戸。専有面積は61.67 ~108.17㎡、価格は未定(坪単価は250万円以上か)。設計・施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は2027年7月。
三井不レジ「くらしのサス活Circular Action」第二弾 回収されないゴミ再利用
三井不動産レジデンシャルとコアレックス信栄は3月14日、マンション「入居者が捨てるゴミ」を回収し、「入居者が使うトイレットペーパーやティシューペーパー」に再資源化、マンション共用部分に納品するサービスを同日からスタートさせたと発表した。
三井不動産レジデンシャルは、楽しみながら持続的に脱炭素活動を実践する「くらしのサス活」の活動の第1弾として、共用部分に専用ステーションを設置し、入居者の不要になった衣類・雑貨を回収し、リユースするサービス「くらしのサス活Circular Action」を計20棟の建物で導入しており、今回はその第二弾。
コアレックス信栄独自の技術により、段ボールや牛乳パック・新聞紙などの資源として出しているもの以外の雑がみ類(レシート・資源回収に出すことのできない空箱など)をそのまま専用の回収袋に入れるだけで、共用部分で使われるトイレットペーパーやティシューペーパーにリサイクルする取り組み。
豊洲エリアの2物件約800戸を対象にスタートし、今後、三井不動産レジデンシャルが提供する新築分譲マンションや三井不動産レジデンシャルグループが管理する竣工済みマンションなどに順次拡大していく予定。
フージャース シニア向け分譲 10年間で15棟約2800戸 「さいたまサウス」見学会
「デュオセーヌさいたまサウス」
フージャースコーポレーションは3月14日、アクティブシニア向け所有権付きマンション「デュオセーヌさいたまサウス」の関係者向けお披露目会を開催した。竣工時点で総戸数112戸のほぼ半数60戸を成約済み。2015年に第一弾の「デュオセーヌ」を供給してからこの10年間で15棟、2,866戸を数える。
物件は、JR京浜東北線蕨駅から徒歩21分、JR埼京線戸田公園駅から徒歩18分、蕨市中央七丁目・戸田市下戸田一丁目の第一種住居地域に位置する敷地面積 約3,419.91㎡、8階建て全112戸(他に管理運営室、介護事業所など)。現在分譲中の1期2次(9戸)の価格は3,698万~7,998万円、専有面積は47.53~70.56㎡、坪単価は310万円。建物は2025年2月に竣工済。入居条件は、満40歳以上、自身で身の回りのことができ、共同生活が可能な人(複数入居の場合、1名がこの条件に当てはまれば入居が可能な場合もあり)。設計・監理・施工は埼玉建興。
有料老人ホームとは異なり、所有権方式なので相続・売却が可能で、住宅ローンも利用できるのが特徴。専有部は、有料老人ホームやサ高住などより広い30㎡以上を確保し、玄関ベンチ、メーターモジュール廊下、折れ戸、引き戸を多用するなど住みやすさに工夫を凝らしている(一般的なマンションもこうあるべき)。
共用部では、内廊下方式を採用し、廊下幅を1.8m確保。共用施設としてレストラン、ラウンジ、娯楽室、多目的室、大浴場(今回の物件はなし)などを備えている。また、24時間見守り体制・看護師資格をもったスタッフが勤務・訪問介護事業所を併設し、医療機関との連携も行うのが特徴だ。
昨年3月から分譲を開始しており、これまで約半数の60戸が成約済み。同社東日本事業部CCRC事業本部営業部兼営業本部営業三部部長・市橋竹広氏は「みどりが豊富な外構と、内廊下の幅を1.8m確保しているのに高い評価を頂いている」と語った。
モデルルーム
ラウンジ
レストラン
◇ ◆ ◇
同社の「デュオセーヌ」は結構取材している。三井不動産の富裕層向け有料老人ホーム「パークウェルステイト」などはもちろんいいが、〝地獄の沙汰も金次第〟だ。普通の庶民はまず利用できない。
その点、「デュオセーヌ」は、処分する資産にもよるが、年金生活者でも無理なく取得できる。相続人は売却も賃貸もできる。この10年間で約2,866戸というから当初の目標通りではないか。今回の物件は植栽が見事だ。
購入検討者にとって気になるリセール価格だが、記者が最高峰だと思う「デュオセーヌ緑山」をネットで調べたら、売値は坪170万円くらいしている。分譲時の坪単価は250万円だから、約7割だ。築10年としてはまずまずの価格ではないか。
現地
アプローチ
他に比肩するものなし三井不レジシニア向け「パークウェルステイト西麻布」開業へ(2024/7/30)
ファミリーとシニア向け一体開発フージャース「蘇我」(2024/6/21)
フージャースHD シニア向け「デュオセーヌ豊田」竣工半分強が契約済み(2019/8/7)
フージャースシニア向け「ちはら台駅前」入居前に6割が契約・申し込み済み(2018/1/22)
高級住宅街の一角にシニア向けフージャース他「デュオセーヌ緑山」(2016/10/11)
根づくかシニア向け分譲マンション年間500戸の市場へ(2015/1/26)