新型コロナ拡大防止 緊急事態宣言地域 全国47都道府県に拡大 政府
※数値は4月14日現在 厚労省発表データから
政府は16日夜、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象地域を現在の7都道府県から全国47都道府県に拡大することを決定した。期限は5月6日まで。
全国の新型コロナ感染者 約7,500人 1週間で80%増加 厚労省(4/14現在)(2020/4/15)
東京都 新型コロナ感染者 最多だった4/11から4日連続で減少傾向 4/15判明分
東京都は4月15日、新型コロナウイルス感染者が新たに127人判明したと発表した。うち80名が感染経路不明で調査中。感染者数はこれまで最多だった4月11日の197人以降の5日間はすべて減少した。
年代では20~50代が80人で全体の63.0%を占めており、これまでの傾向と変わらない。性別では、男性69人(54.3%):女性58人(45.7%)。男女別では、男性は50代の18人が最も多く、女性は20代の14名が最多。
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都のデータからはこれ以上辿れないが、20代を中心に10~30代の女性の感染を抑えることが感染拡大を防止するカギであるような気がしてならない。
3月の訪日客 前年同月比93%減の19万人 新型コロナ感染拡大の影響
日本政府観光局(JNTO)は4月15日、2020年3月の訪日外客数は、前年同月比93.0%減の19万4千人となったと発表した。訪日客は6か月連続で前年同月を下回った。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの国で海外渡航制限や外出禁止などの措置が取られ、日本においても検疫強化や査証の無効化などの措置が取られたことが、20市場全てで訪日外客数が前年同月を大幅に下回る要因となったとしている。
全国の新型コロナ感染者 約7,500人 1週間で80%増加 厚労省(4/14現在)
厚生労働省のまとめによると、新型コロナウイルス感染者は4月14日時点で7,509人となり、1週間前の4,168人から80.2%増加した。
もっとも多いのが東京都の2,171人(7日比180.5%)で、以下、大阪府836人(同173.4%)、神奈川県572人(同205.0%)、千葉県474人(同166.9%)、埼玉県414人(同198.1%)、兵庫県384人(同177.8%)、福岡県373人(同274.3%)、愛知県328人(同127.1%)、北海道272人(同137.4%)、京都府205人(同147.5%)の順。
このほか増加率が高いのは群馬県313.8%(29人⇒91人)、広島県300.0%(19人⇒57人)、富山県408.3%(12人⇒49人)、静岡県408.3%(10人⇒46人)、香川県800.0%(2人⇒16人)が3倍以上の増加となっている。
一方で、感染者ゼロは岩手県1県のみとなり、徳島、鹿児島、佐賀、長崎、香川の四国・九州の5県の少ないのが目立つ。
人口10万人あたりの罹患率では全国平均が5.95人で、率が高いのは東京都(15.6人)、福井県(12.0人)、石川県10.6人)の順。
罹患率では、ゼロの岩手県、鳥取県(0.18人)、鹿児島県(0.25人)の順。感染者が8番目に多い愛知県や静岡県、三重県の東海3県の罹患率が低いのが目立っている。
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感染者の多寡、罹患率の高低を示すことに意味があるのかどうかよく分からない。この数値が何を意味するかは読者の皆さんに判断していただきたい。以下に、判断材料になりそうな記事を紹介する。
【毎日新聞】 香川大が3日に学部や大学院の研究科別に開いた入学式で、創造工学部が新入生のうち44人、工学研究科が新入生のうち1人を、過去14日以内に新型コロナウイルスの感染が拡大している7都府県に滞在したことを理由に参加させなかったことが明らかになった。香川大の広報室は「安全を考慮しての判断。新入生には納得してもらった」としているが、筧善行学長が直接、事情を説明することを検討している。
【読売新聞】 愛媛県新居浜市の市立小学校が新型コロナウイルスの感染を防ぐ目的で、東京や大阪を行き来する長距離トラック運転手の2世帯に、子どもを登校させないよう求めていたことがわかった。新1年生を含む子ども3人は体調に問題はなかったが、8日の入学式と始業式を欠席した。高橋良光教育長は「市教育委員会で感染防止への統一した考えが共有できていなかった。子どもたちやご家族、関係者にご迷惑をかけた」と謝罪した。
【時事通信社】 山形県は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため来県者の検温を独自に県境で行う方針を決めた。具体的な方法を近く示す予定で、5月の大型連休明けまで実施する。県内の感染者は同日時点で33人で、帰省者など県外からの来訪者が感染源となっているケースが多いため、県内に入る前に食い止めるのが狙い。
【河北新報】 達増拓也知事は10日、定例記者会見で「緊急事態宣言が出ている地域からの来県者に2週間の不要不急の外出自粛を要請した」と強調した。
その上で「不安がある県民は予防のため、知らない人にむやみに近づかない、(密閉、密集、密接の)3密を避けることを徹底してほしい」と呼び掛けた。
【中国新聞】 松江市は11日未明、市内で新たに4人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。いずれも9日に感染を確認した同市在住の女子高校生がアルバイトをしていた飲食店に客として訪れていた。松浦正敬市長は記者会見で、クラスター(感染者集団)が発生した可能性が高いとの認識を示した。さらなる濃厚接触者の特定を進める。
島根県内の感染者は、女子生徒と、生徒の母親と合わせて計6人となった。
市によると、飲食店は市内の「BUZZ(バズ)」。新たに感染が判明した4人はいずれも市内在住で、20代男性、20代女性、30代男性、40代男性。うち20代女性を除いて症状はない。
【北海道新聞】 次の日、陽性と連絡があった。自宅前に救急車が止まり、その後、防護服姿の保健所職員が現れ、近所に感染を知られた。
道の発表では職業を伏せ、居住地も自治体名を出さないよう頼んだ。だが女性や女性の夫の職場の情報はすぐに周囲に広まり、職場からは「風評被害が出ている」と言われた。「親族や仕事場に迷惑をかけてしまう。もう仕事を続けられない」と退職した。
入院した父親は日に日に弱っていった。3月下旬、医師から「もう最後だと思う。あなたも危ないけど会うかい」と聞かれ、防護服を着て3時間だけ面会した。父親を元気付けようと、ラップでくるんだ携帯電話越しに、親戚に「頑張れ」と声をかけてもらった。苦しそうに「うん、うん」とうなずく父親。その体にじかに触れることもできない。「何も心配ないから。ゆっくり休んで」と声をかけ続けた。
家に帰り、着ていた服を全て捨ててお風呂に入った時、病院から電話が来た。「息を引き取りました」。父親の後に感染が分かって別の場所に入院した母親には、死を告げられなかった。「体調がさらに悪くなるのが心配だった」からだ。
感染予防のため、父親をひつぎ越しに抱いた。「死なせてごめんね」と何度も言った。お骨は夫と2人だけで拾った。
しばらくして、親戚や親しい友人だけに父親の訃報を知らせた。心配してくれた人が居た一方で、「怖いから、もうあなたには会えない」「おまえの家には、1年は行けない」など、心ない言葉を投げかけられた。
【読売新聞】 横浜市の私立保育園の保育士が新型コロナウイルスに感染したにもかかわらず、市が保護者に知らせないよう園側に求めた問題で、市は15日、隠蔽(いんぺい)する意図はなかったとする一方、今後は迅速に情報を公表していく考えを示した。
市によると、保育士は同市神奈川区の私立保育園に勤務する20歳代の女性で、8日に感染が判明。園はすぐに市に報告したが、市は保健所の意見を踏まえ、接触範囲などの調査が終わるまで開園を継続し、保護者への連絡は見送るように園側に求めた。この保育士が4日から出勤しておらず、感染拡大のリスクが高まるわけではないうえ、より正確な情報を伝える必要があると判断したという。
東京都 新型コロナ感染 20~50代で79% 20代の女性は17人(4/14)
東京都は4月14日、新型コロナ感染者が新たに161人確認されたと発表。うち感染経路が不明で調査中は65.2%に当たる105人。年代では40代が43人で最多だった。
感染者は、4月11日の197人から12日166人、13日91人に続いて3日連続で最多を下回った。男女別では男性99人(61.9%):女性99人(38.1%)。
年代では40代が最多で43人。20代29人、50台28人、30代26人。70代以上は12人で、全体の7.5%。20~50台の働き盛りが78.8%を占めている。
女性では20代の17人が最多で、男性の12人を上回っている。
東京都 新型コロナ 感染経路不明者 7~8割台に上昇
「クラスターを叩く」「感染経路を辿る」-もう耳にタコができ目ほど専門家から言われてきたことだ。メディアも連日感染経路不明者の数字を報じている。
都のデータを表・グラフにしてみた。都が数値を発表した3月27日から4月13日までの感染者は1,900人で、このうち63.4%に当たる1,205人が不明者(都は調査中と呼ぶ)だ。直近では中野江古田病院の院内感染が判明した4月12日を除けば70~80%台で推移している。4月6日と13日の月曜日は80%を突破しているのが気になる。
果たしてマンパワーだけの問題か。ざるというよりタガが外れた桶状態か。
東京都 新型コロナ感染 累計2159名 最多は30代 10~20代は女性が男性上回る
別表は、東京都が発表した新型コロナ感染者のデータをまとめたものだ。1月24日に第一報が報じられてから4月13日現在、陽性が判明した患者は2,159名で、うち感染経路不明者は3月27日から1,205名にのぼっている。
男女別では男性1,328名(62.3%):女性803名(37.7%)。年代では30代がもっとも多く437名(男性265名:女性172名)、以下、40代385名(男性281名:女性104名)、20代355名(男性174名、女性181名)、50代337名(男性229名:女性108名)の順。20~50代で1,514名(男性949名*女性565名)となり、全体の70%を占めている。
当初、比率が高かった70代以上は348名で、全体の16.1%に減少している。データはないが、院内感染が報じられた永寿総合病院の163名、中野江古田病院の92名のうち高齢者の入院患者が相当な数にのぼっていると思われる。
年代別で目立つのは10代と20代の女性比率の高さだ。10代では31名のうち女性は19名、20代は355名のうち女性は181名とそれぞれ男性を上回っている。その一方で、40~70代の女性比率は低くなっており、80代は男性51名:女性49名でほぼ同数となっている。(この理由は言わずもがな)
「三密」を防ぎ「感染8割減」を実現するには若年層の不要不急の外出をどう抑えるかにかかっているようだ。
4月13日判明分
20代の感染者推移
東京都 新型コロナ感染166人 中野江古田病院で87人が判明 4/12
東京都は4月12日、新型コロナウイルス感染者数を発表。前日の197名より31名減166名で、このうち87名は中野江古田病院の入院患者や医師、看護師らで占められている。感染経路不明者は64名。
詳細は不明だが、70代以上の感染者が全体の44.5%に当たる74名に達しているのは、同病院の入院患者など関係者が相当数を占めていると思われる。前日の70代以上は9名だった。
この高齢者の感染者を除けば、他の年代の感染者は前日より大幅に減少した。
4月に入ってから高齢者の感染者が漸減していたので「外出自粛」の効果が表れてきたと思っていたので、中野江古田病院から大量のス感染者が出たことにショックを受けている。この病院は、総合東京病院、積水ハウス、都市再生機構が連携して開発を行った住宅、医療、保育施設などからなる約3.9haの「江古田の杜プロジェクト」に近接しており、何度か病院の前を通ったことがある。
考えてみれば、病院はもっとも安全・安心なところではあるが、このような見えない敵と隣り合わせであることを改めて思い知らされた。感染者の多くは高齢者だ。一日も早く回復されることを願うほかない。
4日連続で最多記録更新 197名が感染 東京都 新型コロナ4月11日陽性判明分
東京都 新型コロナ感染197人 4日連続で最多記録更新 4/11
東京都は4月11日、新型コロナ感染者属性を発表。感染者は197名にのぼり、4日連続で最多を更新した。感染経路が不明で調査中は77%の152名。
男女別では男性115名(58.4%):女性77名(41.6%)。年代別では、40代がもっとも多く47名で、以下、50代45名、30代38名、20代34名と続き、20~50代で83.2%を占めている。70代以上は4.6%。高齢者は確実に減少傾向にある。
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この記事は、東京都の「新型コロナ感染症対策サイト」のオープンデータを入手し、エクセルに落とし込んで作成したものだ。サイトは、東京都の委託を受けて一般社団法人「Code for Japan(コード・フォー・ジャパン)」が開発したソフトで、オープンソースとして誰でも自由に使える形で公開されているのが特徴で、現在はほとんどの都道府県で採用されているようだ。
しかし、これまで何度も指摘したが、東京都の属性データはほとんど何も伝えていない。大阪府も神奈川県、埼玉県、千葉県なども似たり寄ったり。年代、男女別くらいしか分からない。
対照的なのは北海道だ。居住地、年代、性別、属性、備考、補足、退院、周囲の状況、濃厚接触者の状況を公表している。属性は会社員、パート、団体職員、看護師、学生、医師、保育園児などかなり具体的な職種も表示しており、備考では「軽症 会話可」などの症状、補足では「死亡」、濃厚接触者の状況では「濃厚接触者を特定し健康観察終了」などと報告している。
なぜこのような差が出るのかよく分からない。マンパワー不足では済まされないような気がする。参考までに北海道のホームページに公開されているグラフを添付する。
北海道のホームページから
都の新型コロナ感染189人 78%が経路不明 女性感染者の58%が20~30代 4/10
東京都は4月10日、新型コロナ感染者を発表。陽性判明者は前日の181名を超える189名となり過去最高を記録した。濃厚接触者が感染源と判明したのは40名にとどまり、調査中は147名にのぼっている。男女の性別が分からない人も8名いる。70代以上は16名で8.5%にとどまっている。
男女比は男性112名(61.8%):女性69名(38.1%)。年代では20代がもっとも多く48名、44名の30代が続き、20~40代で64.0%を占めている。
男女別では、30代の男性が26名でもっとも多く、以下、50代の男性25名、20代の男性と女性が各23名。女性は20~30代で女性全体の58.0%を占めている。
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これまでもそうだが、78%の人の感染経路が不明であるように、人数と年代、男女別、属性からはほとんど何も分からない。感染経路をたどるスタッフの数が圧倒的に足りないようだ。
男女の性別も分からない人が8名もいるのはどういうことか。これは自身や家族、関係者が明らかにしたくないということなのだろうか。基本的人権は守らなければならないと思うが、感染源を特定するのが感染拡大を抑える基本だと言われている。Female to Male Transsexuals(FTM)、Male to Female Transsexuals(MTF)とは別問題だと思う。
感染経路をたどるクラスター班のキャパシティも限界にきていると伝えられている。がんばれというほかない。