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左からスズメ、ハト、シジュウカラ?

 新型コロナ対策という受け身の消極策ではなく、攻撃的な姿勢で臨もうとテレワークに突入して1カ月が経過した。取材に出かけたのは11日(15件)だ。取材件数は月に30件くらいあるので半減したことになる。これは新型コロナに対する怯えではない。デベロッパー、ハウスメーカーの発表会がなくなり、マンション取材などもことごとく断られたためだ。断っておくが、小生は齢70を超えるれっきとした高齢者で糖尿病を患っており、酒もよく飲み喫煙者だ。自分が感染しても誰にも文句は言わない。

 この間、各社から送られてくるニュース・リリースをコピペして記事にはしているが、自らが情報の発信源でないので忸怩たる思いは募るばかりだ。

 もう現場取材による記事ネタが尽きた。かといって、どこかの評論家みたいに、マクロデータをこねくり回し、競馬予想紙(これはこれで立派)と同じような無責任な記事など書きたくない。

 -ならば、どうするか。以下は、つれづれなるままに、日暮らし、パソコンに向かって思いのままを綴る。まあ忘備録のようなものだ。

◇       ◆     ◇

 作家の島田雅彦氏は気になる作家の一人ではあるが、一世代以上の年齢差があるのでこれまで島田氏の小説を読んだことはない。ところが、世紀末を描いた「カタストロフ・マニア」が3年前に発売されたことを思い出し、読み始めた。

 「カタストロフ・マニア」は、「なぜか自分以外には誰の姿も見当たらない…。治験バイトのため入っていた病院で、長い眠りから覚めたシマダミロクは驚愕する。事態を解明すべく都心に向かった彼が他の生存者たちの力を得て知ったのは、『太陽のしゃっくり』を引き金に原発危機、感染症の蔓延、ライフライン停止が同時発生し、人類が滅亡へとまっしぐらに突き進んでいること。そんな絶体絶命の状況下で、看護師の国枝すずに囁かれた言葉がミロクの頭をよぎる。『最後の一人になっても、頑張ってくださいね』。驚異の想像力で我々の未来を予見する、純文学×SFの到達点!」(「BOOK」データベース)という触れ込みだ。

 丁度半分くらいまで読み進めた。近未来どころか、まさに今現実に起きていることが綴られている。以下に引用する。

 「…感染者その家族の方は外出禁止です。市内各所のバリケードで封鎖された地域は立ち入り禁止です。監視員は隔離地区の外に出ようとする者、また隔離地区に侵入しようとする者を阻止してください。医師は随時、各地域を巡回しており、順番に診察を行っています。診察の結果、感染の疑いのない方は保健所の健康証明書を発行しますので、それを持参し、速やかに安全地帯に避難してください。健康証明書を持っていない方は移動が禁じられています。安全地帯への移動は専用バスでお願いします。自家用車や自転車、徒歩での移動は許可がなければできません。

 監視員に届け出のあった死者は感染、非感染を問わず、指定の場所で仮埋葬を行います。火葬場は現在、電気の供給と燃料供給が途絶えているため稼働できず、全員が仮埋葬となることをご了承ください。また死亡者の出た家屋への弔問はお控えください。

 水や食料品は配給制になっています。巡回車が各地域に届けますので、スーパーやコンビニ等の商店での略奪行為は慎んでください」(45ページ)

 「噂によれば、すでにワクチンはできていて、ヒトへの投薬実験も行われており、大量生産体制に入っているそうです。けれども、皆さんに投与されるまでにはまだ時間がかかるでしょう。ワクチン投与は公平に行われるのが理想ではありますが、裏では優先権を巡る熾烈な駆け引きが行なわれているのです。この非常事態にあっても、資本の原理は生きていて、貧困層は後回しということになるでしょう。製薬会社にとっては、大きなビジネスとなるわけですが、そのきっかけをテロリストが与えたということは、両社が裏でつながっていることを勘繰りたくもなります。また、貧困層や高齢者の人口が減れば、福祉や医療にかかるコストも軽減されることになり、政府はウイルス蔓延を政治利用して、恣意的に人口調節を図ろうと考えているかもしれません」(50ページ)

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◇     ◆     ◇

 〝事実は小説より奇なり〟-使い古されたフレーズではあるが、島田氏の小説と同じことが現実社会で行われていることを今朝(3月28日)の朝日新聞デジタル版は伝えている。北京市郊外の村を取材した記者のレポート記事だ。

 「一度外出した住民が村内へ戻るには、煩雑な手続きが必要になる。まず、体温測定と消毒をその場で済ませる。次に、過去14日間に汚染が深刻な地域に入っていないことを証明する。これは、中国の携帯電話会社が無料で提供を始めたGPS履歴サービスを利用する。それもクリアすると、健康状況などの問診を受け、顔認識機能付きのカメラでデータを記録した後に、ようやく門が開く仕組みだ。

 副郷長の田赫氏は『約4500人の住民すべてをこのシステムで厳しく管理している。この地区から感染者は出ていない』と胸を張った」

 一方で、ジェトロ(JETRO)海外調査企画課の3月28日付レポートは次のように報じている。

 「フィリピンのセブ州は3月21日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、翌22日午後3時から65歳以上および学生の外出を終日禁止すると発表した。医療機関に受診する場合は除くが、外出の際は身分証の携行が求められる。

 セブ州はさらに州内の企業に対して、3月24日以降は一部の業種を除いて従業員の50%以上の在宅勤務などのテレワークを義務付けるとした。…。

 同州はさらに、3月24日からバー、カジノ、理髪店、運動施設など全ての娯楽施設の閉鎖、スポーツ大会などのイベント開催の禁止を決定。また、自宅周辺で10人以上集まって行う野外劇、ダンス、ビンゴといった催し物も禁止するとした」

 ジェトロはまた、3月26日付でドイツの新型コロナ対策について次のように報告している。

 「追加された1,225億ユーロの補正予算では、ウイルス拡散防止策(個人保護具の調達、ワクチン開発と治療法の開発促進、連邦軍による支援サービス、および住民への情報提供)に35億ユーロ、パンデミックへの緊急対策用として550億ユーロ、保証および保証の分野で考えられる請求について約59億ユーロの引当金増額、中小企業への給付金500億ユーロなどが盛り込まれた。特に注目されていた中小企業ならびに零細企業(従業員10人未満)に対する支援は、融資ではなく給付金(課税対象)に決定され、2020年3月11日以降に発生した損害を対象として、従業員5人以下(フルタイム相当)の事業者に対しては3カ月分の資金繰り支援として、最大9.000ユーロの一括支払い、10名従業員以下(フルタイム相当)の事業者には同じく最大15,000ユーロの一括支払いとなっている」

◇       ◆     ◇

 記者は先日の小池都知事と昨日の安倍首相の〝演説〟を注意深く聞いた。「感染拡大・重大局面」「オーバーシュート」(オーバーヘッドシュートなら記者もよく知っている)「ロックダウン」(ロックアウトは経験している)「3つの密」(小生は女性の蜜には抗えない)などおどろおどろしい言葉の割には具体性に乏しく、これでは危機感をあおるだけで危機に瀕している人々は救われないだろうと感じた。

 安倍首相が「間髪をいれず」(小生は〝かんぱつ〟と聞こえた)と発表してから2週間経つではないか。ドイツやフィリピンとはえらい違いだ。

◇       ◆     ◇

 絶望感に打ちひしがれている記者だが、救いはある。一昨日(3月27日)、住友不動産の「シティタワーズ東京ベイ」の取材の帰りだ。

 この日は、テレワークではなく有休休暇を取っていた。午前早くから別の取材があり、昼食を食べていなかったので有明駅前の大和ハウス「ダイワロイネットホテル 東京有明」に立ち寄った。喫煙室が備わっていることも確認した。

 メニューをみてびっくり。何と「東京ホワイト」のクラフトビールがあるではないか。このビールは野村不動産「ノーガホテル上野東京」で飲んだことがあり、とても美味しかった。早速注文した。値段は700円で、野村のホテルより200円も安かった。午後2時30分頃だ。

  すると、スタッブの方が「3時からですと、500円でお酒が飲み放題で、食事も2品で1000円の特別コースがあります」と宣うではないか。〝えっ、あと30分待てば…〟という言葉をビールと一緒に飲み込み、「それじゃ、3時になるまで散歩してきますので、それを注文します」と外に出た。

 その時撮った写真だ。スズメ、ハト、シジュウカラ? は親子か夫婦か恋人同士かは分からないが、濃厚(濃密か)接触などものともせず相寄り添い、閑散とする駅前の広場に〝チュウチュウ〟〝クッククック〟〝スキッスキッ〟とはしたないラブコールを送っていた。

 彼ら彼女らの愛に満ちた交歓場面を写真に収め、ホテルに戻りビールを立て続けに3杯飲み、食事をした。〆て2,200円。都心ならこの倍はする。〝住めば有明、飲むなら有明〟だ。

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「ダイワロイネットホテル 東京有明」

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この2品で1000円。飲み物は500円で飲み放題

 最初に戻って島田雅彦氏。島田氏が最近発信しているエッセイ「空想居酒屋」の一節には次のようにある。

 「しばらく出社を控え、形式的な会議や顔つなぎの営業や仕事してるふりをせずにいると、今までのオフィスワークがいかに無駄だったかをつくづく思い知ってしまうのではないか、と。たまたま、自宅待機中の気晴らしにドライブに出かけ、風光明媚な田舎の風景や温泉、素朴な食事に接したりしたら、会社に戻るのがバカらしくなってしまうに違いない。
 疫病の蔓延は大きなライフスタイルの転換をもたらすことになりそうだ」

 新型コロナがいつ収束するか分からないが、テレワークはごく当たり前になり、〝駅近〟より、郊外住宅地がもてはやされる時代がやってくるのを期待したい。

 本日まで熱も倦怠感もない。ビールもハナニラも匂いと味は大丈夫。マンション市場の変化を嗅ぎ取る嗅覚も健在だと思う。

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道端に咲いていたハナニラ(左)とヒメオドリコソウ

カテゴリ: 2019年度

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住宅品質保証 本社ビル

 ポラスグループの住宅の引渡し前の品質検査、定期巡回サービスによるアフターメンテナンス業務、地盤調査などの事業を手掛ける住宅品質保証は3月27日、木質構造による3階建て本社屋が完成したのに伴う見学会を行った。

 本社屋は、越谷市越谷一丁目、敷地面積約895㎡、3階建て延べ床面積約1,729㎡。準耐火構造木質構造建築物(ポラスオリジナル合わせ柱・重ね梁・CLT耐力壁)。設計はポラテック。施工期間は2019年8月20日~2020年3月7日。総工事費は約6億円(土地代除く)。階高は約4m。

 組み立て部材を一般流通材とプレカット加工機で加工した部材を使用することで工期や手間、コストを抑え、合わせ柱は住宅用の柱(105角)を9本束ねることで燃え代設計による現しも可能とした。

 また、6m以下の部材を組み合わせて構成される重ね梁は、住宅用の梁部材を重ねて繋ぎ合わせることで、H=480~1200ミリの最大16mまで実現した。

 CLTは3層4プライを利用し、置くだけで施工完了とするなど施工の省力化を図り、同時にW1~4mの4種類のCLTと接合金物を効率的に配置することでコストの削減を図っている。

 見学会に臨んだ同社代表取締役・高橋一郎氏は、「わたしは平成元年から当社の責任者を務めているが、当社グループの創業者中内俊三は当社を設立(昭和58年)したとき、本社はポラテックの隣に建設しようと語った。その夢が実現して感無量。新社屋は木のよさを建物内外に現わしで表現できた。個性的で他にない画期的な建物が完成した。社員の評価も高い。必ず生産性を上げる」と語った。

 30歳代の女性パート社員は「引っ越しして3週間。自由で伸び伸びして仕事ができる。間違いなく効率は上がる。木の香りがするのもいい」と話した。

 今後は255名の社員のうち159名が勤務する。フリーアドレス、ペーパーレス化、データのデジタル化、AI活用などを進める。

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高橋氏(背景の壁の一部はCLT)

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1階ラウンジ(緑はフェイクの観葉植物)

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 新社屋については昨年12月に行われた構造見学会の記事を参照していただきたい。木造建築物が美しいのは言うまでもない。もうコスト云々をシャットアウトすべきだと思う。そもそも特徴・利点がそれぞれ異なる鉄やコンクリの俎上に木を置くことが間違っている。

 一つだけ言わせていただければ、やはりフェイクの観葉植物だ。これはポラスだけのことではない。三菱地所の「大手町パークビル」その他でも感じたのだが、せっかく立派なビルをつくり、本物の木をふんだんに用いているのに、どうして全体の価値を著しく減じるフェイクの観葉植物を飾るのか。小生はまったく理解できない。

 これは小生だけが言っているのではない。三井デザインテックは2017年の研究発表文書で、「グリーンを効果的に取り入れたオフィス空間を提供することは、ワーカーの知的生産性の向上につながることが分かりました」とする一方で、「人工植物や過剰な植物量、あるいは不具合な配置にすると、心理面以外に作業効率にも好ましくない影響を及ぼすことが確認されました」としている。

 記者が「フェイクを止めろ」というと、みんな「管理が大変。本物はお金がかかる」と反論する。いちいちこれに再反論を加える気にもならないが、絶対にそんなことはない。

 160人も社員がいるのだから、家庭で趣味で観葉植物を育てている人はたくさんいるはず。自由に持ち込んでそれぞれが管理するようにすれば費用は掛からないはずだ。

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1階オフィスゾーン

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3階ラウンジ

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3階ラウンジのフェイク

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記者のデスクに置いているポトス(業者さんにもらったものでタダ。3年間、水遣りは月に2回くらい)

ポラスグループ住宅品質保証 オリジナル構造部材とCLT耐力壁使用した木造新社屋(2020/12/20)

カテゴリ: 2019年度

 韓国観光公社は3月27日、2020年2月の同国への入国者数をまとめ発表。新型コロナウイルスの影響を受け、全体では前年同月比43.0%減の約68.5万人と激減した。

 地域・国別では、中国からは前年同月比77.0%減の10.4万人に激減したほか、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパからも軒並み2ケタ減なのに対し、日本からは前年同月比0.9%減の21.1万人にとどまっている。入国者の約30%が日本人。

◇      ◆     ◇

面白い数字だ。反韓嫌韓、反日嫌日になると挙国一致、感情をむき出しにしてお互い罵り合うのに、どうしてわが日本人の韓国訪問が減らないのか。

やっぱり韓国が好きなのか、それとも〝ガラパゴス〟などと賞賛されているのか馬鹿にされているのかよく分からないのだが、おおらかな国民性の反映なのか。

「韓国ドラマって面白いのよね」-文在寅大統領が大嫌いのかみさんは相変わらず韓国テレビドラマを夢中で見ている。身と心の問題は永遠のテーマか。

新型コロナ直撃 訪日外国人 2月は前年同月比58%減 中国88%、韓国80%減(2020/3/19)

 

カテゴリ: 2019年度

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「にじいろ保育園梅が丘」ホール

 三井ホームは3月26日、枠組壁工法(ツーバイフォー工法)とCLTのハイブリッドによる名古屋市の文教施設「にじいろ保育園梅が丘」が3月16日に完成したと発表した。

 施設は、木造(壁:枠組壁工法、屋根:CLT)平屋建て延床面積約385㎡。事業主はライクアカデミー。設計は三井ホームデザイン研究所・三井ホーム。施工は三井ホーム。

 約480㎡の屋根全面に5層5プライ(幅1.5m、長さ3~4m、厚さ150mm)のCLTを採用。外部の軒裏や室内ホールを現あらわしで仕上げた。CLTにはJAS認定の国産材(高知県産)を採用。

 愛知県内の文教施設としては初めてCLTを採用した建築物で、施設は林野庁「JAS構造材利用拡大事業」に採択されている。

 

カテゴリ: 2019年度

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 三井不動産は3月26日、新事業分野への展開を目指す新会社「株式会社GREENCOLLAR(グリーンカラー)」を設立し、日本とニュージーランド(NZ)での生食用ぶどう生産・販売事業を推進していくと発表した。

 GREENCOLLARは、同社グループの新規事業提案制度により生まれた社内ベンチャー企業。ホワイトカラーでもなくブルーカラーでもない「より人間らしく、自然と生きる=“グリーンカラー”」というライフスタイルを提案する。

 事業は、4月から9月に北半球の日本(生産地:山梨県)で生産を行い、10月から3月に南半球のニュージーランド(生産地:ホークスベイ地方)で生産を行うことにより、日本で生産ができない時期でも旬の生食用ぶどうを供給することが可能となる。

 当初は日本(山梨県)5ha/ニュージーランド(ホークスベイ地方)10haで事業を開始し、順次事業を拡大していく予定。

 また、ハイレベルな生産技術の承継・革新を通じて、後継者不足など農業分野における社会課題の解決に取り組むことで、SDGsにも貢献する。

 GREENCOLLAR代表取締役・大場修氏(生産担当)は「日本式の生食用ぶどうの生産は繊細な技術が必要で、手間がかかります。青空の下、手間をかけ、丁寧に育てた『本物』の生食用ぶどうを世界中の人々に食べてもらいたいという思いから本事業を開始いたしました」とコメントしている。

◇       ◆     ◇

 なるほど、いいね。GREENCOLLARにお願いだ。旬と言えば、いまは記者の大好きなフキノトウ。これが通年で食べられたらどんなに幸せか。この前、天ぷら屋で食べたら1個500円(消費税込み)近くもした。〝山菜の女王〟と呼ばれるコシアプラも食べたいし、シカの生肉は日本酒にもワインにもあう。

カテゴリ: 2019年度

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「(仮称)⼤通⻄1丁⽬プロジェクト」

 三菱地所は3月26日、北海道産⽊材を積極的に活⽤した国内初の⾼層ハイブリット⽊造ホテル「(仮称)⼤通⻄1丁⽬プロジェクト」を先に着工したと発表した。

 同社初の北海道でのホテルアセット開発事業で、設計監理は三菱地所設計が担当し、竣⼯後は同社グループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが運営する同社グループの総合⼒を結集したプロジェクト。

 低中層部の天井を⽊質化した鉄筋コンクリート造、中層部の1層を鉄筋コンクリート・⽊造のハイブリット造、⾼層部を純⽊造とするハイブリット⽊造建築。構造材に使用する⽊材約1,050㎥のうち約80%が北海道産。

 プロジェクトは国⼟交通省の「令和元年度 第2回募集 サステナブル建築物等先導事業(⽊造先導型)」に採択されている。

 1〜7階は鉄筋コンクリート造で、同社が開発、特許出願済みの通常廃材となる型枠材をそのまま内装(天井)の仕上げ材として利⽤することで、ローコスト化と客室内の⽊質化を実現するとともに、⼯事⼯程の簡略化・短期化を可能にした。

 8階はハイブリット造(鉄筋コンクリート造・⽊造)とし、床材は北海道産トドマツを活⽤したCLTを使⽤。

 9〜11階は、同社が開発した⾼耐⼒枠組壁⼯法を採用した純⽊造。床は北海道産トドマツを活用したCLTとする。

 建物デザインは、北海道産タモを活⽤した⽊製ルーバー、新素材の外装⽤炭化コルクパネルを採⽤するほか、敷地前の⼤通公園及び沿道空間の街路樹の⾵景を建物内へ取り込んでいる。

 物件は、地下鉄⼤通駅から徒歩1分、札幌市中央区⼤通⻄1丁⽬に位置する敷地面積約695㎡、11階建て延床⾯積約6,160㎡。構造・規模はRC造・⽊造(壁:枠組壁⼯法・床:CLT)。客室数は約130室。設計・監理は三菱地所設計。施⼯は清⽔建設。⽊材使⽤量(構造材)は約1,050㎡。2021年秋開業予定。

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エントランス

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 同社の最近の木材利用・建築物の木質化の取り組みは他の大手デベロッパーを圧倒している。「みやこ下地島空港ターミナル」、「PARK WOOD ⾼森」、「PARK WOOD 岩本町」、「CLT PARK HARUMI」などだ。

 ホテルの木質化では、昨年、三井不動産の「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」を見学し感動した。施工は、今回の三菱地所と同じ清水建設だった。

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ロビー

さすが三井不動産 わが国初の本物の木造〝杉乃木〟ホテル「神宮外苑」に誕生(2019/11/13)

 

 

 

 


 

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 東急リバブルは3月26日、チームラボとの共同開発により、自社ホームページ上に掲載中の20,000件超の販売物件と購入希望者の希望条件をAIが照合し、マッチング率の高い順に物件を表示させる「AI相性診断」機能を導入したと発表した。

 ホームページ上でエリア・価格・間取りなどの希望条件、パーソナル情報(家族構成やライフスタイルなど)を入力すると、AIが物件との相性を分析・診断し、相性の高い順に物件を紹介するもの。

 同社が蓄積してきた不動産購入者の傾向分析データや常時2万件を超える販売物件データ、チームラボが培ってきたAI技術を活用し実現した。会員数10万人以上の同社ホームページ無料会員サービス「Myリバブル」に会員登録すると利用できる。

 同社は今後、賃貸物件への拡大、さらには売買・賃貸間の連携も検討し、実際の営業活動にも活用することでネットとリアルの営業を融合させていくとしている。

◇       ◆     ◇

 面白い。実際の営業現場では、顧客の家族構成、年収、ライフスタイルなどを勘案して希望物件とは異なる物件を紹介することもあるだろうし、逆に賃貸を勧めることもありそうで、その営業マンの提案をAI診断によって補強することにもつながるはずだ。想像もつかない〝掘り出し物〟が見つかるかもしれない。

 そこで一つ提案だ。記者は〝…で逢った、…で逢った、…で逢ったらピッタンと〟のCMに惚れこんでいるのだが、「AI相性診断」に夫婦の相性診断を加え、〝夫婦別室にすべき〟〝子ども部屋はなくていい〟〝別れたほうがいい〟などの診断を下せるようにしたら顧客は爆発的に増加するのではないか…そんなことしたら全部ぶち壊しになるか。

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鳥瞰パース

三菱地所を代表企業とするうめきた2期開発事業者9社は325日、「(仮称)うめきた2期地区開発事業」が同日、都市計画決定される見込みとなったと発表した。2020年度下期に着工(南街区、北街区)、2024年夏頃に先行まちびらき、2027年度に全体が開業する予定。

「うめきた2期」は、JR大阪駅をはじめとした713路線が利用可能で、関西広域からの高いアクセス性を誇り、国内外からの広域アクセス起点である関西国際空港、大阪国際空港、新大阪駅へのアクセス性も高いため、今後さらなるインバウンドの増加や周辺の開発計画の盛り上がりなど、国内外から注目を集めるエリア。

2023年春にJR西日本が開業予定の「うめきた(大阪)地下駅」は、「関空特急はるか」などが停車し、関西圏の主要鉄道を結ぶ新たなターミナル駅となり、関西国際空港、新大阪駅へのアクセスが飛躍的に向上する。また、2031年には「なにわ筋線」の開通(予定)により、難波エリアにも接続するほか、将来的には、阪急電鉄による「なにわ筋連絡線・新大阪連絡線」(JR「うめきた(大阪)地下駅」から十三・新大阪方面へつながる新線)が計画されている。

全体敷地面積は約91,150㎡で、南街区と北街区から構成され、その中央に約45,000㎡の都市公園が整備される。

南街区は東棟と西棟からなる39階建て延べ床面積約320,000㎡の賃貸棟が整備され、オフィス、商業施設のほか5つ星級のラグジュアリーホテルとビジネスから観光まで幅広いニーズを取り込むホテルが併設される。敷地内には51階建て約600戸のマンションが建設される。

北街区は27階建て延べ床面積約69,200㎡のうめきた地区の新産業創出・産学官民交流施設、ホテル、商業からなる賃貸棟と47階建て約600戸のマンションで構成される。

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「錦鯉」が泳ぐ池 イメージ図

三菱地所は325日、同社が施行している再開発事業「東京駅前常盤橋プロジェクト」の大規模広場内に設置する「錦鯉」が泳ぐ池についてと新潟県小千谷市と合意に達したと発表した。池の完成は2021年夏頃を予定。

「錦鯉」発祥の地として知られる小千谷市と協働し、錦鯉が泳ぐ約70㎡の鑑賞池を設置。池を含む「小千谷市PR ゾーン」(約230㎡)を活用した錦鯉飼育セミナーや即売会、情報発信、交流・体験イベントなどを実施していく。

「東京駅前常盤橋プロジェクト」は、“日本を明るく、元気にする街”をコンセプトに、全国の様々な自治体と協働した取り組みを進めており、今回の「錦鯉」の池はその一環。約7,000㎡の広場空間の一部に約70㎡の鑑賞池を設置する。

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錦鯉

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開業時の暫定広場

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 記者は、安倍首相が新型コロナ感染予防対策として「2週間のイベント自粛」を呼びかけた先月末からほとんど出社していない。デベロッパーやハウスメーカーも見学会などを「自粛」したため出社する意味がなくなったのと、〝害毒〟そのもの記事を垂れ流すこと以上に深刻な新型コロナを社員など関係者に感染させる事態を避けるため、つまり〝自分のため、会社のため、世の中のため〟と判断したからだ。

 この間、現場取材ができなくなったのもつらいが、何が心配かといえば、新型コロナの世界的な蔓延によりリーマン・ショックをはるかに超える打撃を受けることだ。

 記者とは因果な商売だ。かつてバブルが崩壊したとき、記者は〝不動産業界 氷河時代へ突入〟と大見出しをつけた記事を1面に書いた。業界から非難ごうごう総スカンを食らった。女房の乳がんが発症したのもそのころだ。

 あれから30余年。妻の死、阪神淡路、アメリカ同時多発テロ、リーマン・ショック、3.11、そして今回の新型コロナ…どうしてこんなつらい目に合わなきゃならんのか…自身の顔を鏡で見た。正視(生死)に堪えなかった。〝神様、仏様…〟わが身を呪った。

 これでオリンピックが2年延長になったらと考えるだけで思考が停まり、めまいがしたのだが、昨夜(324日)、オリンピック延長は1年にとどまった。安倍首相は「V字回復」を口にした。同感だ。

 新型コロナにやられなければ、錦鯉を眺めることも、東京オリンピック・パラリンピックを観戦することもできそうだ。災い転じて福となす。V字回復に役立つ記事を書こう…少し勇気も出てきた。

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「東京駅前常盤橋プロジェクト」

カテゴリ: 2019年度

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「南池袋二丁目C地区第一種市街地再開発事業」

 住友不動産、野村不動産、都市再生機構は3月23日、事業推進パートナーとして参画している「南池袋二丁目C地区第一種市街地再開発事業」の南池袋二丁目C地区市街地再開発組合(理事長:柳下清氏)が3月20日に設立されたと発表した。

 再開発事業の施行面積は約1.7ha、主要用途は住宅、事務所、店舗、公共公益施設、子育て支援施設、駐車場など。建物は約190mと約185mの2棟、延べ床面積は約19万㎡。マンションは約1,500戸。建物竣工予定は2025年3月。

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 現地は「エコミューゼタウン(豊島区役所)」と道路を挟んだ隣接地。完成は5年も先なのでマンションの値段がいくらになるか分からないが、このまま経済成長が続けは坪500万円の大台に乗るかもしれない。

屋上に里山とせせらぎ 格子デザインも美しい 豊島区新庁舎が完成(2015/3/26)

カテゴリ: 2019年度
 

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