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「デュオセーヌ千葉ちはら台駅前」

 フージャースホールディングスグループのCCRC(Continuing Care Retirement Community)事業を展開するフージャースケアデザインは1月18・19日、建物が完成し、近く入居が始まるシニア向け分譲マンション「デュオセーヌ千葉ちはら台駅前」を関係者に公開した。坪単価195万円で、約6割が契約・申し込み済みとなっており、順調に販売は進んでいる。

 物件は、京成千原線ちはら台駅から徒歩2分、千葉県市原市ちはら台西二丁目の商業地域に位置する10階建て全208戸(住戸204戸、店舗4戸)、他に管理事務室など。現在分譲中の第三期(30戸)の専有面積は44.27~79.21㎡、価格は2,498万~5,398万円(最多価格帯2800万円台)、坪単価195万円。レンタブル比は約85%。竣工は2017年11月。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 管理運営費(月額)は38,340円~68,600円。食費は朝食500円、昼食600円、夕食900円で30日/60,000円の予定。入居条件は満50歳以上、自身で身の回りのことができ、共同生活が可能な人(一定の審査があり、原則身元引受人が必要)。駐車場は平置き76台。

 同社・佐藤多聞社長は「商業立地なのでラウンジを充実させるなど、これまでの物件(過去3物件)を進化させることができた。今後も都内初の『国立』『豊田』で分譲する予定」などと話した。

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 同社のシニア向けマンションを見学するのは今回で4件目だ。最初に案内されたホール・ラウンジは住戸3戸分の約240㎡。天井高が折り上げ部分で約3.5メートルあり、グランドピアノが置かれ、突板仕上げの床、壁(一部を除く)などとともにグレード感がするものだった。ほとんど瞬時に、これまでの3物件と比べ良くなっていると判断した(「鶴川緑山」もグレードは高い)。廊下も天井高は約2.7m、幅は約2mあり、長さは80mあった。

 居室はこれまでの物件と比べそれほど変わっていないが、トイレは「柏の葉」と同様、スイングドアが採用されていた。ゲストルームは2室で、食堂・レストランの床は一部ヘリンボーン仕上げで、一般にも開放されるカフェ付き。

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ちはら台駅から写す

高級住宅街の一角に シニア向けフージャース他「デュオセーヌ緑山」(2016/10/11)

「ららぽーと」に隣接 坪単価230万円でも人気 シニア向けフージャース「柏の葉」(2016/5/2)

根づくかシニア向け分譲マンション 年間500戸の市場へ(2015/1/26)

フージャースコーポ シニア向け「つくばみらい」 新しい選択肢として人気(2014/5/31)

カテゴリ: 2017年度

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「ザ・パークハウス オイコス 赤羽志茂」完成予想図

 三菱地所レジデンス・大栄不動産・三菱倉庫3社JVの「ザ・パークハウス オイコス 赤羽志茂」を見学した。南北線志茂駅から徒歩6分の工場跡地に建つ全500戸の大規模物件。物件名は〝オイコス〟だが、追い越す敵はいない。自らの限界を超えるしかない。キャッチフレーズ〝早く家に帰りたくなるマンション〟も最高に素敵だ。

 物件は、東京メトロ南北線志茂駅から徒歩6分、北区志茂3・4丁目に位置する15階建てサードスクエア399戸と11建てフォーススクエア101戸の2棟全500戸(一団地認定取得)。専有面積は65.26~84.52㎡、全体の坪単価は未定だが200万円台の半ばになる模様。竣工予定は2019年1月中旬。施工は長谷工コーポレーション。第1期1次55戸の専有面積は65.26㎡・67.82㎡、価格は3,988万~4,988万円(最多価格帯4,400万円台)。1月19日(金)から20日(土)まで登録受付が行われる。

 現地は日本化薬の工場跡地。敷地東側に隅田川、荒川が流れる。建物はサードスクエアとフォーススクエアの2棟で、今回分譲はサードスクエアの西向き住戸の3LDK。

 〝早く家に帰りたくなるマンション〟がテーマ。広大な敷地面積約18,000㎡を生かし、カフェラウンジ、ブックラウンジ、DIYルームやエクササイズルームなど多彩な共用施設を整備するのが特徴。

 80.38㎡と84.52㎡の4LDKはサードスクエアの角住戸30戸に限定し、そのほかはすべて3LDKとしているように、第一次取得者層をメインターゲットとし、宅配ボックスと「ネットスーパー」がコラボして宅配サービスを行うほか、国産材を用いた木の小部屋「箱の間」(記事参照)を初めてモデルルームで提案しているのが特徴。赤羽駅までシャトル便39本を運行(約8分)する予定。徒歩だと約18分。

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 〝オイコス〟と言えば、三菱地所レジデンスが7年前に分譲した「パークハウス吉祥寺OIKOS(オイコス)」が強烈な印象として残っているが、コンセプトは「時代が求めるニーズに呼応するイノベーティブでデザイン性の高いシリーズとして、ザ・パークハウスの安全性や品質のもとに、自由度の高い、入居者にあった自分らしい住まい方を提供」するというものだ。

 これまで首都圏の「八潮」「金沢文庫」の2物件と大阪の1物件を供給しているように、第一次取得者層向けの野村不動産〝オハナ〟に近いのか(同社は「野村さんの〝オハナ〟を〝オイコス〟ということではない」と否定)、それとも三井不動産レジデンシャル・同社他「ザ・ガーデンズ東京王子」864戸を〝オイコス〟のか(これまた同社は否定)よくわからない。

 坪単価について。記者は計画が明らかになった時点で同社も事業主として販売した「ザ・ガーデンズ東京王子」と競合すれば、アクセスと街並みで引けを取るので同じ単価では厳しいとみていたが、「東京王子」は圧倒的な人気で完売した。最終期などは坪280万円くらいしたのではないか。

 「東京王子」と競合しなくなれば、〝オイコス〟競争相手はいなくなる(大成有楽不動産の「十条」はあるが)。自らがどう物件の特性をアピールするかだ。

 北区は一昨年、住みよいまち北区をPRし、子育てファミリー層・若年層の定住化を促進するため、シティプロモーション方針を策定。北区出身の漫画家・清野とおる氏を起用して積極的にPR活動を行っている。これに乗る手はある。

 「志茂」は「しもた屋」「下々」「下僕」「ピアニシモ」などを連想させるが、「だれ志茂好きになれる」街でもある。「北区と帰宅を掛けたわけではない」と同社はまたまた否定したが、これくらいのダジャレは飛ばしていい。物件ホームページには、多くの人が18時前に帰宅し、平日でも家族みんなで夕食を楽しんでいるオランダの例を紹介している。

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北区が推進するシティプロモーションのポスター

マンションの概念を変えた歴史的な物件 三菱地所「パークハウス吉祥寺OIKOS(オイコス)」(2010/11/12)

三菱地所 〝CSRからCSVへ〟新たな価値創造目指す「3×3 Lab Future」(2016/3/29)

 

 

 

カテゴリ: 2017年度

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「オハナ淵野辺ガーデニア」

 野村不動産は1月12日、第一次取得層をメインターゲットにした〝オハナ〟シリーズで過去最大の「オハナ淵野辺ガーデニア」516戸が竣工したのに伴う報道陣向け見学会・説明会を行った。一昨年9月から分譲開始したマンションで、これまで未供給の16戸を除き484戸を成約するなど、〝郊外不振〟が喧伝される中で驚異的な売れ行きを見せている。

 「〝私でも買えるのか〟とナーバスに考えていらっしゃるお客さまが多い。そうした方々に対抗トークを当初は考えていたが、そうではなくて、このマンションを買えばどのような生活ができるか、ベネフィットをしっかり伝えることが肝心」と販売担当者は語った。業界とマンション適齢期に元気と勇気を与えるマンションだ。

 物件は、横浜線淵野辺・矢部駅から徒歩10分、相模原市中央区淵野辺2丁目に位置する第一工区298戸と第二工区218戸で構成される全516戸。専有面積は68.46~85.16㎡、全戸南向きで3LDKが2,400万円台~、坪単価148万円。施工は長谷工コーポレーション。敷地は小松建機の工場跡地。

 約1万本の中高木を中庭に植樹し、オハナシリーズでは初となるゲストルームを設置、入居者のコミュニティづくりを支援するプログラム「さくらキャンパス」を採用しているのが特徴。入居後の生活を圧迫するランニングコストへの不安を解消するため30年間原則一定の修繕積立金制度を導入している。

 契約者属性は、年齢は20代が13%、30代が46%と過半を占めるが、50代、60代も合わせると24%。年収は~500万円が43%、~600万円が22%、~700万円が14%。家族数は1人9%、2人43%、3人33%、4人14%。居住地は相模原市44%、横浜市18%、町田市8%、川崎市7%、その他23%。

 「オハナ」シリーズは、主に中堅デベロッパーの分野であった郊外型の第一次取得層向けマンションがリーマン・ショックで激減し、需要者の年収もどんどん下落したのを受けて、同社がその〝間隙〟を埋める形で2011年から分譲しているもので、これまで約6年間で全20棟・約4,000戸以上を供給している。

 マンション施工トップの長谷工コーポと連携し、シンプルな配棟・形状とし、プランもシンプルにし、〝ぜい肉〟をそぎ落とした設備仕様、自走式駐車場の採用などを徹底させることで、3LDKで3,000万円台に価格を抑制してきた。今後も年間コンスタントに700~800戸を供給していく意向だ。

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以上、マンションホームページから

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さくらキャンパス

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 記者はこれまで、〝オハナ〟シリーズを第一弾の「八坂萩山町」など10物件くらい見学している。2014年辺りまでは飛ぶように売れた。ところがマンション適地・建築費の高騰が顕著になりだした2015年ころから雲行きが怪しくなり、「オハナ北習志野」241戸などは完売まで3年近くかかったのではないか。長谷工コーポ・辻範明社長も「もう(価格の安い)オハナは供給できない」などとショッキングな話をした。

 今回の「淵野辺」が供給される前に、坪単価は150万円を切ることが業界内に伝わり話題になった。単価の安さには驚いたが、戸数の多さから記者は完売まで数年かかると思っていた(年間150戸契約できても完売まで3年4カ月)。

 ところがどうだ。全棟が竣工して残りは32戸(未分譲16戸含む)というではないか。郊外部では〝駅近〟でも年間せいぜい70戸くらい成約できればいいというのが今の市場だ。いくら単価が安くても駅から10分のマンションがわずか1年4カ月で500戸近くが売れるなんて夢にも思わなかった。

 同社がわざわざ竣工見学会を行ったのも〝オハナ〟堅調をアピールしたかったからに違いないが、これは同社だけでなく業界全体とユーザーを勇気づける快挙だ。(誰だ「マンションは『駅7分以内』しか買うな」と書いたのは)

 見学会では、間取りプランはともかく外構・中庭の植栽が見事だった。同社の記念碑的マンション「桜上水ガーデンズ」やその他の「プラウド」と比べてもそれほど見劣りしない出来だった。

 ほぼ同じ時期に竣工した「オハナ町田オークコート」310戸(坪単価173万円)は現在、契約率76%の進捗で好調に推移しているそうだ。

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 見学会・説明会で心が痛んだのは、同社から配布された厚労省や第一生命経済研究所などのレポートだった。周知の事実ではあるか、少し紹介する。

 2000年以降、30代の平均収入は一貫して下落している。2000年の30代男性の年収は30代後半が580万円なのに対し30代前半は485万円、2008年のリーマン・ショックの年は後半が530万円で前半は453万円に下落し、2013年は後半が499万円で前半は438万円だ。前半と後半とではやや差は縮まっているものの60万円くらいの差がある。その一方で、一都三県のマンション価格はリーマン・ショック時を超え5,101万円(2013年)になっている。

 「子育てや教育にお金がかかりすぎる」との理由から子どもを持たない30歳未満の世帯は83.3%で、30~34歳は76.0%に達する。

 「老後の生活のための準備をしていない理由」は、「現在の生活だけで精一杯で、老後資金の準備のための余裕資金がない」が64.2%。

 子育て世代に必要な50㎡以上の賃貸住宅は約91万戸不足しており、東京23区の50~60㎡の平均賃貸家賃は15.25万円。(記者が問題だと思うのは、このように生活が苦しく、将来不安が大きいのに現在の生活に満足している若年層が多いということだ。ミレニアル世代の研究が進むことを期待したい)

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ライブラリー

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ラウンジ

第一次取得層向けの郊外マンションは復活するのか(2016/8/30)

野村不動産の新ブランド「オハナ」第一弾「オハナ八坂萩山町」堅調な売れ行き(2011/11/10)

野村不動産〝オハナ〟好調続く「草加谷塚」は1カ月で78戸申し込み 単価は超割安の129万円(2014/4/5)

野村不動産「オハナ八王子オークコート」 上々のスタート(2014/6/2)

淵野辺でマンション大競争、3物件で814戸 野村不「プラウドシティ淵野辺」は強気の1期140戸(2012/12/10)

カテゴリ: 2017年度

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「SALON DE NEBEL」

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高荒氏(「SALON DE NEBEL」で)

 タカラレーベンがコンパクトマンション市場に参入する。年間500戸の供給を目指す。1月12日、銀座7丁目に常設サロン「SALON DE NEBEL」を開設し、関係者に公開した。

 サロンは、銀座・中央通りに面した資生堂パーラー銀座本店隣の陽栄銀座ビル4階で、対面にはスワロフスキー銀座があり、GINZA SIXやH&Mにも近接する一等地。

 同社取締役執行役員営業統括グループ統括部長・高荒美香氏がコーディネートしたもので、「NEBEL」は「NEAR(近く)」「ENJOY(楽しく)」「BEAUTIFUL(美しく)」「ENTERTAINMENT(多様なスタイル)」「LABORATORY(人生の発見基地)」の頭文字から採ったもの。広さは121坪。

 モデルルームは40㎡と50㎡の2タイプ。意表を突く斬新なデザインが特徴で、一部には突板仕様の建具・面材を採用している。

 商談ルーム「Experience Room」は「Scandinavian」「Italian」「Japanese」「American」「French」「Belgian」の6つのインテリア・カラーデザインが体験でき、カラーセレクトシミュレーター、VRキットも備えられている。

 同社・島田和一社長は、「都心から都心近郊のエリアで中長期的に展開していく。当面は年間約500戸を供給していく。ライフスタイルに新しい常識を提案する」とビデオメッセージでコメントした。高荒氏は「広さは30~50㎡。自分の本当の暮らしたい形を表現し、6カ国のインテリアを提案した」と語った。

 モデルルームを見学していたある銀行の(20歳代ですよねと呼び掛けた)30歳代の女性Hさんは「キラキラ輝いていて素晴らしい。こんな非日常の華やかなマンションに私も住みたい」と歓声を上げた。(「これは広尾の物件で、坪700万円はしますから、1億円くらい」と説明したら)「えっ、それじゃ買えない」と肩を落とした。隣にいた上司らしき男性も「銀行マンも買えない」と笑っていた。

 銀座・丸の内には、三菱地所レジデンス、フージャースコーポレーション、明和地所のコンパクトマンションサロンがある。モリモトも銀座8丁目で分譲を開始した。顧客の争奪戦が激化する。

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モデルルーム(左が50㎡、右が40㎡)

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 高荒氏はマンションモデルルームの革命児-著名人に例えればジャンヌ・ダルクかローザ・ルクセンブルクか、それともマザー・テレサかレディ・ガガか。

 その型破り、破天荒な提案は他を圧す。記者が初めてそのモデルルームを見たとき、心臓が飛び出るほど驚愕したのをよく覚えている。その後、高荒氏がコーディネートした物件をいくつか記事にしたので、詳細はそちらを参照していただきたい。〝石橋を叩いても渡らない〟イメージが強い同社を劇的に変えた立役者だ。

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一番人気は「Scandinavian」とか

タカラレーベン 「巣鴨」で同社初の高単価マンション(2011/2/7)

タカラレーベン 驚嘆の“非日常”を演出「浅草」(2011/8/16)

タカラレーベン新ブランド「THE LEBEN」第一弾「G/CLASSIC 山の手PJ」(2014/3/28)

三菱地所レジデンス 資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」分譲へ(2016/12/15)

フージャース コンパクト積極化100億円体制に 銀座に常設モデル(2016/9/29)

 

 

カテゴリ: 2017年度

 恒例の記者が選んだ「2017年 話題のマンション」37物件を発表する。昨年1年間にモデルルーム・現地見学した105物件の中から話題性、商品企画を重視して選んだ。必ずしも物件の良否を示すものではないことを断っておく。

 「記者が選んだ2017年 ベスト3マンション」は次の3物件。

三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」

スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」

東京建物「Brillia大山Park Front」

「横浜北仲」「クオン流山・新浦安」「大山」2017年 ベスト3マンション(2017/12/26)

●春一番

東京建物・住友商事「Brillia Tower代々木公園CLASSY」

 2017年の早春のマンション市場をリードしたのが、東京建物・住友商事「Brillia Tower代々木公園CLASSY」だった。同じころ、三井不動産レジデンシャルの皇居に近い「一番町」と、徳川家の狩場だった「浜離宮」が分譲されており、明治神宮に近いこのマンションがいくらで分譲されるか注目していたが、第1期は坪520万円。あまりにもの安さに肩透かしを食らったような気分になったが、市場を盛り上げるためには抑制気味の価格設定は歓迎すべきだったかも。

春一番〝弱音〟一色の業界に旋風起こせるか 東京建物「Brillia Tower代々木公園」(2017/2/17)

●美人マンション

三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」

 かつて昔、〝こんな美しいマンション見たことない〟と直截的な見出しで鹿島建設「加賀ガーデンハイツ」を記事にしたことがあるが、三井不動産レジデンシャル「パークコート一番町」は、華やかさを備えた美人マンションだ。とにかくモデルルームがすばらしかった。坪単価は630万円で超割安だった(分譲開始は一昨年末で、当時は高値マンションの売れ行きが不振だったため、価格を抑制したと思われる)

その美しさに声を失った 商品企画も秀逸 三井不レジ「パークコート一番町」(2017/2/21)

●億ション

野村不動産「プラウド代官山猿楽町」

東急不動産・オリックス不動産・大京「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」

サンウッド「サンウッド青山」

 都心部の好立地マンションの坪単価が軒並み1,000万円近くになった。野村不動産「プラウド代官山猿楽町」、東急不動産他「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」、サンウッド「サンウッド青山」などだ。バブル期では当たり前だった10坪で億ションの時代がやってきた。

これぞ本物の億ション 坪950万円はむしろ安い 東急不動産ほか「六本木」(2017/12/11)

4年前の5割高 坪900万円 野村不「プラウド代官山猿楽町」一般8戸が即完(2017/10/30)

サンウッド 創業20周年の集大成 「青山」の全面ヘリンボーン床に驚愕(2017/12/8)

●高値更新

三井不動産レジデンシャル「パークコート山下公園」

三井不動産レジデンシャル「パークホームズ北千住」

三菱地所レジデンス・小田急不動産「ザ・パークハウス 二子玉川碧の杜」

東急電鉄・商事・地所レジ・大林新星和不「ドレッセWISEたまプラーザ」

 各エリアの過去の相場をはるかに超えるマンションもかなり分譲された。圧巻は、坪単価520万円でも圧倒的な人気となった三井不動産レジデンシャル「パークコート山下公園」と、同じ三井不動産レジデンシャルの坪単価330万円の「パークホームズ北千住」だ。

 高値更新では、全館空調システム「マンションエアロテック」を搭載した三菱地所レジデンス・小田急不動産「ザ・パークハウス 二子玉川碧の杜」が坪500万円を突破したのには驚いた。

 「CASBEE横浜」Sランクを取得した好物件の東急電鉄・三菱商事・三菱地所レジデンス・大林新星和不動産「ドレッセWISEたまプラーザ」も坪400万円近いが、残りはわずかのはずだ。

横浜市内最高単価520万円に納得 三井不レジ「パークコート山下公園」が好調(2017/12/22)

〝4方良し〟足立区最高値 三井不レジ「パークホームズ北千住」1期78戸が即日完売(2017/11/24)

「音がしない」「静か」 三菱地所レジ エリア最高値「二子玉川碧の杜」に高い評価(2017/10/13)

圧倒的人気 「CASBEE横浜」S評価 東急電鉄他「ドレッセWISEたまプラーザ」(2017/8/23)

●コンパクトマンション

三菱地所レジデンス「ザ・パークワンズ」

野村不動産「プラウド日本橋人形町パサージュ」

大京「ライオンズ千代田岩本町ミレス」

 三菱地所レジデンスが年初から資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」の分譲を開始し、全員参加型の市場になった1年だった。このほか大手では、これまでもコンスタントに「パークリュクス」を供給してきた三井不動産レジデンシャル、「シティタワー銀座東」や「ドゥ・トゥール」で「SOHO」を盛り込んで順調な売れ行きを見せた。また、大京も4年ぶりに「ライオンズ千代田岩本町ミレス」を供給し、野村不動産は共働きをメインターゲットにした「プラウド日本橋人形町パサージュ」を分譲して人気になった。

三菱地所レジデンス 資産形成用コンパクトマンション「ザ・パークワンズ」分譲へ(2016/12/15)

〝2Lで60㎡台〟新たな需要喚起するか 野村不「プラウド日本橋人形町パサージュ」(2017/5/9)

大京 久々のコンパクト「ライオンズ千代田岩本町ミレス」 売れ行き好調(2017/7/28)

●湾岸

三井不レジ・近鉄不・JX不・日鉄興和不・住友商事「パークタワー晴海」

住友不動産「シティタワーズ東京ベイ」

京急電鉄・地所レジ他「プライムパークス品川シーサード」

積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイド」

野村不動産「プラウドシティ越中島」

三井不レジ・野村不・地所レジ・伊藤忠都市など7社「幕張ベイパーク」

 湾岸マンションが話題を呼んだ。三井不動産・近鉄不動産・JX不動産・日鉄興和不動産・住友商事「パークタワー晴海」と住友不動産「シティタワーズ東京ベイ」、京浜電鉄・大和ハウス工業・三菱地所レジデンス・総合地所・京急不動産「プライムパークス品川シーサード」、積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイド」、野村不動産「プラウドシティ越中島」などのほか、全4,500戸という三井不動産レジデンシャル・野村不動産・三菱地所レジデンス・伊藤忠都市開発・東方地所・富士見地所・袖ケ浦興業の7社JV「幕張ベイパーク」も分譲開始された。

三井レジ他「パークタワー晴海」 「有明」と競合必至 価格はいくらになるか(2017/4/26)

好スタート 第1期は330戸 住友不「シティタワーズ東京ベイ」 プラン秀(2017/8/17)

呉越同舟効果 「5本の樹計画」の本領発揮 積水「品川シーサイド」1期207戸!(2017/3/24)

京急電鉄他「品川シーサイド」 資産性アピール 多様なニーズ取り込む戦略(2017/3/14)

野村不「プラウドシティ越中島」は坪300万円強 激戦の湾岸で優位に立つか(2017/7/21)

三井不レジ他4,500戸「幕張ベイパーク」第一弾分譲へ 価格はさて? (2017/9/14)

●再開発

三井不レジ・旭化成不レジ「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」

旭化成不レジ・首都圏不燃建築公社「アトラス品川中延」

積水ハウス「グランドメゾン江古田の杜」

 再開発マンションも強みを発揮した。三井不動産レジデンシャル・旭化成不動産レジデンス「パークシティ武蔵小山 ザ タワー」、旭化成不動産レジデンス・首都圏不燃建築公社「アトラス品川中延」、積水ハウス「グランドメゾン江古田の杜」などだ。

 都の「マンション環境性能表示」で満点の☆3つ(5項目で15点)に1点だけ欠ける14点を獲得している「江古田の杜」はまだ見学していないが、今年度末までに完成するので、「5本の樹」計画や両面バルコニーにどのプランなどについて記事にしたい。

三井不レジ他 武蔵小山駅前の再開発タワーは坪単価470万円 第1期は204戸(2017/11/20)

公開空地整備で容積40%緩和 旭化成不レジ・不燃建築公社「アトラス品川中延」(2017/12/14)

持続可能な街づくり推進 積水ハウスなど 「江古田の杜プロジェクト」説明会(2017/10/26)

●がんばれ中堅

コスモスイニシア「イニシア西新井」「イニシア松陰神社前」

明和地所「クリオ レジダンス八王子」

モリモト「アールブラン横浜仲町台」

日本エスコン「グランレ・ジェイド渋谷富ヶ谷」

ポラス「ルピアコート西大宮」

 〝うちは中中堅ではない〟と怒られるかもしれないが、中堅デベロッパーも良質マンションをたくさん供給した。

 さて、その中堅デベロッパーの昨年の供給物件では、コスモスイニシア「イニシア西新井」「イニシア松陰神社前」、明和地所「クリオ レジダンス八王子」、モリモト「アールブラン横浜仲町台」、日本エスコン「グランレ・ジェイド渋谷富ヶ谷」、ポラス「ルピアコート西大宮」などのプランにほれ込んだ。

 コスモスイニシアはここ数年素晴らしい商品企画のマンションを供給している。「西新井」は「東京都子育て支援住宅認定制度」第1号物件で、高いハードルを越えた。「松陰神社前」は緑環境を残したい地主の意向をプランに反映した。このほか、同社は最近「魅せる玄関」に注力している。これは文句なしにいい。

 明和地所「八王子」もワイドスパンのプランがいいし、セラミックのキッチンカウンタートップを採用するなど意欲的な商品企画が際立った。企画を担当した同社開発事業本部マンション事業建設二部 建設課課長・大竹佳織氏が「お客さまや営業から喜ばれるのが何よりうれしい」と語ったが、この言葉にほれ込んだ。

 モリモト「横浜仲町台」は周囲の緑環境と調和する外観デザインが美しい。「ディアナガーデン西麻布」も素晴らしかった。

 日本エスコン「渋谷富ヶ谷」は、エレベータ室を巧みに利用し、各戸専用のホワイエを設けたプランがよかった。

 ポラス「西大宮」も、トイレ・収納を含めすべてフローリングとすることで掃除機「ルンバ」が働きやすくするなど、働く主婦、または主夫の家事労働が楽になるようよく考えられたプランだ。

高いハードル越える 「東京都子育て支援住宅認定制度」第1号 「イニシア西新井」(2017/2/28)

地主の意向を反映 古民家の緑を残す 月内完売したコスモスイニシア「松陰神社前」(2017/8/8)

樹影を映し込む外観まるで絵画のようモリモト「アールブラン横浜仲町台」(2017/10/24)

真価を世に問う畢生の高級マンション モリモト「ディアナガーデン西麻布」(2017/1/29)

〝タワマンに負けない〟商品企画光る 明和地所「クリオ レジダンス八王子」(2017/12/11)

全戸にホワイエ(屋内廊下)土地の価値を最大限引き出す日本エスコン「渋谷富ヶ谷」(2017/4/24)

これほど働く主婦の目線に立ったマンションはない ポラス「ルピアコート西大宮」(2017/4/12)

●大激戦

相鉄不動産・伊藤忠都市開発・鹿島建設の「グレーシアタワーズ海老名」

小田急不・地所レジ・小田急電鉄「リーフィアタワー海老名アクロスコート」

 小田急・相鉄線「海老名」駅圏が大激戦。相鉄不動産・伊藤忠都市開発・鹿島建設の「グレーシアタワーズ海老名」477戸が分譲開始されたほか、サンケイビル・名鉄不動産「海老名ザ・レジデンス」412戸、三井不動産レジデンシャル「パークホームズ海老名フォレストプレミア」84戸(他にもう1棟計画あり)が発売された。年明けからは小田急不動産・三菱地所レジデンス・小田急電鉄「リーフィアタワー海老名アクロスコート」304戸(他に同規模の2棟)が分譲される。トータルすると2,000戸を超える。

 「海老名」は「2017年度の神奈川県民が選んだ住みたい街の第7位に。ランキング内のエリアを神奈川県のみに絞ると県内では第4位」というのには驚いた。

満を持して登場 全3棟900戸の第一弾 小田急不の免震タワー「海老名」304戸(2017/12/6)

大激戦区 鹿島の免震構造の相鉄不他「グレーシアタワーズ海老名」 坪単価は240万円(2017/9/28)

●IoT&AI

大和ハウス工業・神奈川中央交通・長谷工コーポ「プレミスト湘南辻堂」

 ウェアラブルデバイスなどを用いたIoT技術やAI(人工知能)と、スポーツクラブが監修する運動メニュー提案も盛り込んだ業界初のマンションが、大和ハウス工業・神奈川中央交通・長谷工コーポレーション「プレミスト湘南辻堂」。記者も体力測定に挑戦し、総合80点(下肢のバランスは最低)を獲得したのに狂喜した。物件の後背地には高齢者がたくさん住んでいる。そうした層のニーズも取り込む戦略だろう。

業界初の体力測定装置に狂喜 大和ハウス「プレミスト湘南辻堂」 同社は販売に自信(2017/9/11)

●駅近&海の傍

伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」

 駅近で海の傍というまるでリゾートマンションのような物件が伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景THE BAY」だ。こんなマンションをこれまでみたことがない。海好きにはたまらないマンションだ。施工が埋立・浚渫、護岸・防波堤工事を得意とするいわゆるマリコンの若築建設であることからもわかるように、工事費はかなり高いはず。

ベランダから釣りができる? 伊藤忠都市「金沢八景THE BAY」1期33戸販売開始(2017/8/24)

●スマートタウン

野村不動産・関電不動産開発・パナソニック「プラウド綱島SST」

 CO2排出量の2005年度比40%削減、新エネルギー利用率30%以上などの先駆的な数値目標を掲げる次世代都市型スマートタウン「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」内の野村不動産・関電不動産開発・パナソニック「プラウド綱島SST」は、「CASBEE横浜」のSランクを取得した好物件。

 平成21年以降「S」ランクを取得した分譲マンションは、22年度の「プラウド綱島」「プラウド横濱中山」、23年度の「Brillia City横浜磯子」、28年度の「ドレッセWISEたまプラーザ」とこのマンションの5物件しかない。野村不はこのうちの3物件を占める。

野村不他「プラウド綱島SST」 次世代スマートタウンにふさわしい高いレベル(2017/6/21)

●隈研吾氏

阪急不動産「ジオグランデ元麻布」

 阪急不動産が首都圏での攻勢を強めている。同社の最高峰ブランド〝グランデ〟を冠した首都圏第一号マンション「ジオグランデ元麻布」は隈研吾氏が監修した。隈氏が監修したマンションは、三井不動産レジデンシャル「神宮前」「神楽坂」「赤坂」、東京建物「池袋」に続き5棟目。

隈研吾氏がデザイン 〝グランデ〟首都圏第一号 阪急不動産「ジオグランデ元麻布」(2017/3/6)

●一団地認定

三菱地所レジデンス・野村不動産「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」

 三菱地所レジデンス・野村不動産「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」はレベルの高い高級マンションだ。シェラトン都ホテルの対面で、元竹中工務店の福利厚生施設跡地。敷地北側にある三菱商事の迎賓館の建て替えと一体として開発したため、建物の絶対高さ40mを100mに緩和され、容積率も600%(本来なら300%強)確保した。設備仕様レベルも高い。今年5月の竣工まで売れるのは間違いなさそう。

緑が面でつながる一等地 地所レジ・野村不「ザ・パークハウス 白金二丁目タワー」(2017/2/23)

●緑環境

三菱地所レジデンス・東建・大栄不動産「ザ・ パークハウス 国分寺四季の森」

 ここ数年、大きな公園に隣接・近接するマンションがたくさん供給された。三菱地所レジデンス・東京建物・大栄不動産「ザ・ パークハウス 国分寺四季の森」は、敷地面積約20.7万㎡のうち約45%が緑地の日立製作所中央研究所に隣接。同研究所の庭園は毎年春と秋に公開されている。国分寺崖線の湧水も見られるそうだ。同時期に竣工見学会をやってほしい。

坪単価は「王子」より安い240万円台前半 三菱地所レジ他「国分寺」 反響がすごい(2017/2/3)

カテゴリ: 2017年度

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「グランドメゾン覚王山菊坂町」完成予想図

 積水ハウスが分譲中のわが国初の全住戸ZEH対応マンション「グランドメゾン覚王山菊坂町」を見学した。名古屋市内の高級住宅街として知られる「覚王山菊坂町」の高台の一角に立地。順調な売れ行きを見せている。

 物件は、名古屋市東山線覚王山駅から徒歩6分、名古屋市千種区菊坂町3丁目に位置する地下1階地上3階建て全12戸(事業協力者住戸4戸含む)。専有面積は82.54~151.84㎡、現在分譲中の住戸(3戸)の価格は7,390万~13,880万円。竣工予定は平成31年2月下旬。設計・監理は計画工房。施工は鴻池組。

 現地は、駅からなだらかな坂を上った戸建てや中層のマンションが建ち並んでいる一角で、南東角地のヒルトップ。椙山女学園が近接。

 外構には錆石の擁壁をめぐらし、外周には同社の「5本の樹」計画を採用。建物は「創エネ」「畜エネ」「省エネ」を駆使して全住戸ZEH基準を見たいしているのが最大の特徴。「省エネ」では、窓のアルミ・樹脂複合サッシにアルゴンガス封入複層ガラスを採用、開口部の断熱性能を従来比2倍に高めている。

 「創エネ」「畜エネ」では、全住戸平均約4kWの太陽光発電システムと、燃料電池「エネファーム」を搭載。住宅の省エネ性能を評価する「BELS」で最高ランクの☆5つを獲得している。

 設備仕様は、天然石のキッチン・洗面カウンタートップ、ウレタン塗装仕上げ扉、空気環境配慮システム「エアキス」、スマート・ユニバーサルデザイン、ドアのセットバック、メーターモジュールの廊下幅など。リビング天井高は2,200~2,700ミリ。

◇       ◆     ◇

 バブルのころ、大京の「エルザ星が丘」78戸を見学したことがあるが、名古屋市のマンション市場はまったくわからない。

 しかし、このマンションは間違いなく億ションにふさわしい仕様レベルだと思う。

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建築中の現地

カテゴリ: 2017年度

2017年 記者が選んだ 首都圏ベスト3マンション

三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」

スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」

東京建物「Brillia大山Park Front」

 2017年の記者が選んだ首都圏ベスト3マンションは、①三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」②スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」③東京建物「Brillia大山Park Front」に決定した。この1年間に見学した105物件の中から話題性、商品企画、売れ行きなどを総合的に判断し、なおかつ記者の独断と偏見も加味して選んだ。

三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」

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「ザ・タワー横浜北仲」完成予想図

 「ザ・タワー横浜北仲」は、第1期730戸を登録完売させて驚かせた。マンション業界関係者ならよほどのへそ曲がりでない限りほぼ全員が今年の掉尾を飾るのにふさわしい物件と考えるはずだ。記者も文句なしに何の躊躇もなくこのマンションを選んだ。

 横浜市民にとって「みなとみらい」がもっとも住みたい街なのだろうが、記者はこの街を好きになれない。確かに利便性は高いが、大きなビルやマンションが要塞のように迫ってくる。それに比して街路樹が貧弱だ(まだ成長途上ではあるが)。

 「横浜北仲」もこれからの街だが、まだここには品格を備えた歴史的な雰囲気が残っている。すぐそばの「馬車道」には国の重要文化財に指定されている神奈川県立歴史博物館のほか、横浜市の歴史的建造物に指定されている建物がたくさんある。レトロなガス灯の街路灯、レンガ敷の舗道もある。

 坪単価は400万円を突破してくるのではと予想していたが、記者発表の段階では390万円と公表された(実際は400万円超という説もあるが記者は未確認)。これは割安感がある。ユーザーもそう判断したのだろう。第1期730戸が登録完売したのも全然驚かない。近い将来、中古の段階ではみなとみらいを逆転するとみている。

 隣接地にはアパの2,400室という巨大ホテルが建つが、設計が久米設計、デザインが新居千秋都市建築設計で、市の都市美対策審議会景観審査部会で侃々諤々の論議を経て決定されたはずだ。立派なものになることを期待したい。

坪単価390万円では計れない「ミクストユース」の価値あり三井レジ他「横浜北仲」(2017/11/16) 

スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」

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「クオン流山おおたかの森」完成予想図

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「QUWON(クオン)新浦安」完成予想図

 あとの2物件は各人各様、相当意見は分かれるはずだ。そのうちの1物件に記者は「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」を選んだ。ともに街づくりに力を入れた物件で、商品企画は甲乙つけがたいので双方を1つとして選定した。

 まず「流山おおたかの森」。この種のコンペでは、大手デベロッパーが選定されるケースが多いが、スターツは住友不動産、野村不動産の各グループ提案より入札価格では低かったにも関わらず、総合的な評点で上回った。千葉が発祥の企業として、持続可能な街づくり提案を行った熱意、意気込みが評価されたということだろう。これを記者も高く評価した。

 年末に第1期84戸の分譲を開始したが、これは全192戸の4割を越す比率だ。坪単価210万円というのは超割安だと思う。

 沿線では大量のマンションが供給されており、価格競争が激化している。この物件のあおりを受けないことを祈るばかりだ。

 「QUWON(クオン)新浦安」は、3.11後の街のブランド復活をかけた意欲的な物件だ。地盤改良の解析と工事のために約1年、24億円を投じた。そして敷地内に18,000本の砂杭を打ち、さらに敷地外周部に2,280本の杭を打っている。低層の全4棟170戸に免震工法を採用している-こんなマンションはほかにない。

 坪単価260万円は高いか安いか-これはユーザーが判断することだからこれ以上書かないが、第1期88戸がほぼ完売している。竣工は平成30年7月下旬。時間の経過とともに評価されるマンションだと思う。徒歩15分のハンディが何だ。戸建ての着工も待たれる。

超割安 免震、日建、横入り玄関…質も高い スターツ「クオン流山おおたかの森」(2017/11/9)

〝オールスターツ〟「QUWON(クオン)新浦安」始動 新浦安ブランド回復のシンボル(2017/8/9)

東京建物「Brillia大山Park Front」

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「Brillia大山Park Front」完成予想図

 最後の1物件は、悩みに悩みぬいた末に「Brillia大山Park Front」を選んだ。決め手は、同社の女性社員を中心とする企画集団「Bloomoi(ブルーモワ)」だ。プロジェクトチームが立ち上げられた2012年からずっと応援しており、要するに好きなのだ。同社の「Brillia Tower 代々木公園CLASSY」も候補の1つだったのだが、もっと高値挑戦(坪単価520万円)してほしかったので選外とした。

 〝女性活躍〟などといやらしい文言は使いたくないのだが、かといって、スローガンは立派でもあらゆる問題を隠ぺいするイチジクの葉っぱのような〝1億総活躍〟も使いたくないし、「2030」(2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする政府目標)は夢物語なので、まだ賞味期限ではないと考え、エールを送る意味も込めてこの物件を選んだ。偏見のそしりは免れないが受けて立つ覚悟はある。

 もちろん女性チームが好きという理由だけでベスト3の一つに選んだわけでは決してない。別掲の記事を参照していただきたい。

 公園に面している立地条件もさることながら、モデルルームの出来が出色だ。昨年2月、「理想のリビング空間」としてメディアに公開された「アイランドキッチン」「ブルーモワライブラリー」「ブルーモワポケット」「壁面収納」を提案しているのがそれだ。みんな機能的で美しい。美しい=機能的と論じた丹下健三と同じだ。

 もう一つ、この物件の面白いのは、この最強の女性集団の商品企画意図を汲み、第1期86戸を完売した加覧憲一氏をトップとする男性中心の販売チームも立派なのだが、構成員はRBA野球では最弱の東建・東建不販チームに所属することだ。その一人、磯田隼人氏は人事異動で来年はチームから離脱することも決まった。野球チームは存続の危機にあるとみた。

 関係のないことまで書いたが、「Bloomoi(ブルーモワ)」がヒットするということは、男性の企画集団には何かが欠けているということであり、警鐘でもある。考えたほうがいい。

 「Bloomoi(ブルーモワ)」のプロジェクトリーダー野口真利子氏に最初にお会いしたのが7年前。もう一人、プロジェクトマネージャーの田所照代氏とはそれよりさらに数年前にインタビュー取材している。また取材して記事にしたい。テーマは「がんばれ東建野球チーム」にしようか。

東京建物「Bloomoi(ブルーモワ)」が企画 機能的で美しい 公園隣接の「大山」(2017/9/25)

東京建物 働く女性の「Bloomoi /ブルーモワ」に期待(2012/11/5)

記者が選んだ「2016年ベスト3マンション」(2016/12/27)

 

カテゴリ: 2017年度

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「クリオ東神奈川」プラン1

 明和地所「クリオ レジダンス八王子ザ・マークス」の商品企画がいいと先に書いた。販売担当の井野真利雄氏が商品企画は同社の女性が担当したことを明かし、「お客さまの評価も高い。間取りがいい」と自画自賛したマンションだ。

 詳細は記事を読んでいただきたいが、〝男性優位〟のイメージが強い同社にあって、このような素晴らしいプランを編み出す女性はどんな人だろうと気にかかり、会わずにはいられなくなり、同社にインタビューをお願いしたら実現した。同社開発事業本部マンション事業建設二部 建設課課長・大竹佳織氏(45)だ。もちろん一級建築士。

 大竹氏は平成6年入社。それまで同社には建築系の女性の新卒採用は行っておらず、「試験的に女性を採用することになったようで、プロパーとしてはわたしが初めての採用だった」ようだ。

 いつも心がけているのは「お客さま目線」「特性に合った商品企画で、営業が売りやすいプラン」だ。「設備メーカーの新商品は必ずチェックし、現場にもよく足を運びます。営業マンとのコミュニケーションを密にしており、企画意図はしっかり伝えますし、営業マンの声もよく聞きます」と大竹氏は話した。

 「八王子」の物件ではマンションとしては珍しい(記者は初めて見た)セラミックトップのキッチンカウンターを採用しているが、日ごろからメーカーとの良好な関係を構築できているから実現したにちがいない(相当高いはず)。

 「用地を仕入れてから販売までを短期間で準備する制約がありプレッシャーになるが、お客さまや営業から喜ばれるのが何よりうれしい」と語った。

 これまで担当した物件をいくつか挙げてもらった。「クリオ東小金井パークフロント」(89戸)「クリオ溝の口ガーデンコート」(78戸)「クリオ東神奈川」(74戸)「クリオ ラベルヴィ川崎南幸町」(37戸)などだ。

 「東小金井」は記事にもした。いい物件だった。コンパクトの「川崎南幸町」も瞬く間に売れたと聞いている。

 「溝の口」も「東神奈川」も売れ行きがよかったそうだが、知らなかったのでパンフレット・図面集を貰って眺めた。植栽・外構が優れている「溝の口」はともかく、「東神奈川」のプランがいいのにびっくりした。JR東神奈川駅から徒歩3分の商業地域に立地する11階建て74戸(坪単価300万円)だ。

 プラン1~3を見ていただきたい。プラン1は北西向きの専有面積約66㎡の3LDKだ。専有圧縮型ではあるが、大きなポーチ、バルコニーを確保し、スパンは北西側が7,100ミリ、北東側が9,300ミリ。採光・開口部は6か所ある。

 専有面積約66㎡の南西角住戸のプランが2だ。スパンは南西側が9,300ミリ、北西側が7,200ミリ。採光・開口部はこちらも6カ所。

 プラン3は東南向きの専有面積約68㎡の中住戸だ。もっとも売りづらい住戸と思われるが、完全アウトフレームにすることで柱型が住戸内に出ないようにし、スパンも6,500ミリ確保している。このほか中住戸プランでは南西向き約70㎡と、北西向き約56㎡があるが、それぞれスパンは6,800ミリ、6,700ミリだ。

 用途が商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)で高さ規制は31mなのでリビング天井高は2,400ミリ(2~11階)しかなく、収納が少ない、専有圧縮型という難点はあるが、それらを補って余りあるプランだ。

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「クリオ東神奈川」プラン2

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「クリオ東神奈川」プラン3

◇       ◆     ◇

 「用地を仕入れてから販売までを短期間で準備する」というのは同社の〝伝統〟だ。もう20年くらい前からそうしているのではないか。当時、高杉仁専務から「うちは仕入れから半年で着工・分譲できるんだ」と豪語したのをよく覚えている。

 この伝統はそろそろ改める時期に来ていると思う。同社には〝レミントンハウス〟〝ワイドスパン〟という歴史もある。もう少し商品企画に割く時間をとって〝企画の明和地所〟と評価されるような会社になってほしい。

〝タワマンに負けない〟商品企画光る 明和地所「クリオ レジダンス八王子ザ・マークス」(2017/12/11)

再開発進む駅前一等地&公園に隣接 明和地所「クリオ東小金井パークフロント」(2015/3/6)

 

 

 

カテゴリ: 2017年度

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「パークコート山下公園」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルが分譲する横浜市初の〝パークコート〟シリーズ「パークコート山下公園」を見学した。ホテルニューグランドの隣接ブロックで、山下公園へは徒歩2分、北側住戸からは横浜港が見下ろせる。横浜市民なら垂涎もののマンションだ。残りもわずか。

 物件は、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩2分、横浜市中区山下町30番地に位置する15階建て全93戸(販売総戸数89戸、事業協力者戸数4戸含む)。専有面積は53.67~188.06㎡、来年2月分譲予定の第2期(戸数未定)の予定価格は9,000万円台~40,000万円台(71.86~188.06㎡)、最多価格帯16,000万円台。坪単価は520万円。入居予定は平成31年3月下旬。設計・監理・施工は大林組。7月から分譲開始されており、残り未供給は14戸のみ。

 現地は、開業90周年を迎えたクラシックホテル・ホテルニューグランドの隣接地で、3方道路の角地。日本郵船氷川丸まで徒歩4分、海の見える丘公園まで徒歩6分、横浜県庁まで徒歩9分。

 敷地は明治屋の跡地。建物の基壇部はニューグランドと調和させるため凸凹のある花崗岩を用い重厚感を演出し、上層部は縦と横のラインを強調したグリット構成とし、一部ガラスカーテンウォールとするなどシンボリックな外観になっている。

 共用部デザインには、アトリエG&B・西川隆夫氏、三井デザインテック・堀内健人氏、マリエンバード工房・野口真里氏をそれぞれ起用してアーティスティックな空間を表現。

 約115㎡のプレゼンテーションルームは三井デザインテック・小野京子氏が担当。南部鉄の玄関ドア把っ手、UVコートシートフローリング、突板鏡面塗装ブックマッチ貼りLD建具家具などが標準仕様。リビング天井高は約2600ミリ。

 販売を担当する同社横浜支店営業室のレジデンシャルサロン所長・工藤史年氏は、「(圧倒的人気で第1期730戸を即日完売した)『ザ・タワー横浜北仲』とは趣が異なり、明治屋の跡地になりますが、横浜港とホテルニューグランドを身近に感じられるこの場所に住みたいと仰る方が多い。価格以上の価値をこの物件に感じていただいている」と話している。

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レジデンシャルサロンからは横浜港を眺めながら商談できる

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ラウンジ

◇       ◆     ◇

 この物件の存在は「北仲」の取材のとき初めて知り、その後、三井デザインテックが行った記者懇親会場で小野京子氏と歓談し、モデルルームのデザインを担当していること聞き取材することを約束した。小野氏は「武蔵小山」も担当しているそうだ。

 小野氏に「坪600万円でどうですか」とあてずっぽうで訊ねたのだが、そんなに外れていなかった。みなとみらいや横浜駅圏では坪400万円を突破してきているが、山下町は格別だ。ニューグランドは最高だし、山下公園は何時間でも過ごせる。周辺のイチョウ、ケヤキなどの街路樹は樹齢にして100年はありそうで、至るところに歴史を感じさせる街並みを発見することができる。

 強気な単価設定かもしれないが、その土地の価値を最大限に引き出す役割をデベロッパーが担っているとすれば、市内最高峰の坪520万円(バブル崩壊後)は納得だ。

 現地の隣接地には、2002年に竣工した相模鉄道の記念碑的なマンション「プライマリーナ山下公園グレーシアタワー」156戸が建っている。免震を採用した当時としては最高のマンションだった。坪単価は200万円強ではなかったか。4年前には同社の「パークホームズ横濱山下公園」も取材した。坪単価は250万円だった。

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プレゼンテーションルーム

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プレゼンテーションルーム(把っ手がなければドアか壁か区別がつかない)

坪単価390万円では計れない「ミクストユース」の価値あり三井レジ他「横浜北仲」(2017/11/16)

ターナー発見 椿姫 乾杯の歌に「ブラヴォー」 三井デザインテック セミナー・懇親会(2017/12/4)

「パークコート渋谷大山町」 低層住宅街の大規模物件、単価は470万円(2014/12/3)

「パークホームズ横濱山下公園」 立地絶好、即日完売の可能性大(2013/5/20)

 

 

 

カテゴリ: 2017年度

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「ブランズタワー・ウェリス心斎橋SOUTH」(右が「NORTH」)

 東急不動産(事業比率75%)は12月20日、NTT都市開発(同25%)と共同で建設を進めてきた大阪市営地下鉄長堀橋駅から徒歩1 分(心斎橋駅から徒歩7分)の30階建てマンション「ブランズタワー・ウェリス心斎橋SOUTH」が竣工したのに伴う記者見学会を行った。

 物件は、大阪市営地下鉄長堀橋駅から徒歩1 分(御堂筋線心斎橋駅から徒歩7分)、大阪市中央区東心斎橋一丁目に建つ30階建て全202戸。専有面積は40.02~126.74㎡、価格は2,700万円台~1億3,600万円(平均5,100万円台)、坪単価は260万円。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。入居予定は2017年12月下旬。

 現地は、昨年3月に入居済みの隣接する36階建て「ブランズタワー・ウェリス心斎橋NORTH」246戸の隣接地。建物は制震構造で、住戸プランは40~60㎡台が約7割。昨年3月から分譲を開始し今年9月までに完売している。

 同社住宅事業ユニット関西住宅事業本部開発部事業企画グループ部長・澤浩正氏ら関係者によると、同社は2013年から大阪御堂筋線でのマンション事業を強化するためプロジェクトチームを立ち上げ、これまで積極的に展開してきており、同線での供給シェアは15~20%に達する〝マーケットリーダー〟の役割を果たしているという。

 坪単価は「NORTH」が240万円、先に竣工した「ブランズタワー御堂筋本町」276戸が300万円で、現在分譲中の「ブランズタワー梅田North」 653戸が340万円という。「梅田North」もすでに4割が成約済みと好調のようだ。これからの新規物件は軒並み坪300万円を突破すると話した。

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屋上からの眺望

◇       ◆     ◇

 大阪のマンション市場は全くわからない。「心斎橋」は東京でいえば銀座の外れ「東銀座」をイメージすればいいという。もともとオフィス街でマンションはあまり建たなかったエリアのようだ。

 それにしても単価は安い。仮に同規模のマンションが東銀座で建設されたら坪700~800万円にはなるはずだ。坪260万円は、浦和や大宮より安く、わが街・多摩センターと同じ郊外マンション並みだ。

 すぐ近くの長堀橋駅から心斎橋駅まで地下の商店街でつながっており、心斎橋まで歩いたが、人通りは銀座の3分の1もなく、とにかく若い女性の姿が少なかった。せわしなくスマホを操る人も東京ほどではない。(行きは現地が分からず、若い女性に声を掛けたら『わたしもよくわからない』と言いながらスマホで検索して教えてくれた)

 地下鉄の車内放送では(そこが最寄を示す)民間施設の宣伝をやっていたが、あれはやめるべき。

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心斎橋の地下商店街

◇       ◆     ◇

 アベノミクスではなく「あべのハルカス」にも登った。記者は東京の超高層マンションやビルにいつも登っているので、「わが国最高層」と言われてもピンとこない。百貨店のこともよくわからないし、人出が多いのか少ないのかもコメントのしようがない。

 ビル内にある「やさい家めい」で食事をしたが、ものすごく量が多くお酒もおいしかった。いまその時もらったパンフレットを見たら、本家は表参道ヒルズとあった。

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あべのハルカス展望台から都心方向の眺望

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2層の吹き抜けステージ空間

◇       ◆     ◇

 安藤忠雄氏が発案した「新梅田ビル」の積水ハウス「希望の壁」と、同ビル内に開設された「絹谷幸二 天空美術館」を観たくて訪れた。「希望の壁」は高さ9m、長さ78m。隣の「新・里山」はすっかり冬支度を済ませているのに、この壁は青々とした観葉植物が威勢よく壁面を飾り、バラのような花も咲いていた。絶句した。

 絹谷氏はむかしからのファンで、以前、名古屋で買ってボロボロになるまでつけていた絹谷氏デザインの同じネクタイをまた買った。値段は据え置きだった。大阪-新梅田ビルは人でごった返していた。ここなら坪500万円でも安いのではないか。

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「希望の壁」

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壁面の花

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「絹谷幸二 天空美術館」カフェラウンジ

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人でごった返す「新梅田ビル」

カテゴリ: 2017年度
 

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