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「シティタワー駒沢大学ステーションコート」完成予想図

 住友不動産が販売を開始した「シティタワー駒沢大学ステーションコート」を見学した。駒沢大学駅から徒歩1分の全156戸で、田園都市線の徒歩1分のマンション供給は実に18振り、北道路で敷地南側は中低層住宅街であることなどから各層から幅広い支持を集め人気となっている。

 物件は、東急田園都市線駒沢大学駅から徒歩1分、世田谷区上馬三丁目に位置する20階建てタワー棟と15階建てレジデンス棟の2棟構成の全156戸。9月末分譲予定の専有面積は54.15~73.36㎡、坪単価は450万円前後。設計・施工は大豊建設。竣工予定は平成30年11月下旬。

 8月から第1期52戸を販売、ほぼ全戸成約の見込み。これまでの問い合わせは約2,500件、来場は約600組。

 第1期は最上階や角住戸など条件のいい住戸が中心だったため、坪単価は460万円だが、今後は坪400万円前半の住戸も供給されるため、全体では坪450万円前後になる模様。

 現地は、敷地北側は首都高速3号渋谷線が走っているが、南側は第1種住居とその先は第一種低層住居専用地域。敷地は日産の店舗・社宅などの跡地。

 建物は道路に面したタワー棟と、住居系に位置するレジデンス棟の2棟構成。タワー棟は内廊下、レジデンス棟は外廊下方式。

 同社は、駅1分の利便性、北道路で南側は住居系エリア、駒沢オリンピック公園へ徒歩7分などが評価され、DINKS、ファミリー、シニア層など幅広い層の支持を得ているという。「この立地なら」という戸建て居住者からの住み替え・買い増し層も目立つという。

◇       ◆     ◇

 まず価格。どんぴしゃりの坪450万円だった。〝高い〟と見る向きも多いかもしれないが、たまプラーザの駅近が坪400万円近くても売れる田園都市線の駅1分で、敷地南側は高い建物が建たない立地は魅力だ。富裕層の住み替え・買い増しが多いのもうなずける。

 競合している「ブリリア代々木公園クラッシィ」は坪520万円だし、これから供給される「パークシティ武蔵小山ザ・タワー」は坪500万円近くになるはずだ。

 設備仕様レベルも水準以上だ。音対策としては遮音性能T-3~T-2相当のサッシュ、防音フード(一部)を採用し、防犯対策としては一部住戸に防犯合わせガラスを採用。天井高は2500~2550ミリ、御影石のキッチンカウンターなど。

 間違いなく来年11月の竣工を待たずに売れると読んだ。

 この「駒沢大学」のほか、恵比寿駅から徒歩7分の総合設計制度の適用を受けた「シティタワー恵比寿」(310戸)のモデルルームも見学した。坪700万円の高額だが、こちらも人気になっている。稿を改める。

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モデルルーム

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「四谷コーポラス」現地

 旭化成不動産レジデンスは9月5日、わが国初の民間分譲マンションといわれている「四谷コーポラス」の建て替え事業説明会と現地見学会を行った。従前建物は築61年で、5階建て全28戸。建て替え後は地下1階地上6階建て全51戸(販売戸数27戸)となる。分譲開始は来春、竣工は2019年夏の予定。

 説明会に臨んだ同社・池谷義明社長は「当社としては29件目の建て替え案件だが、このマンションが竣工した昭和31年8月は私の誕生日と一緒、同級生。縁を感じる。黎明期のマンションの建て替えを担当することは光栄」などと語った。同社は6社の事業者選定コンペで選ばれた。

 建設当時の売主・日本信販の元社員で、四谷コーポラス建替え事業顧問を務めるトウザイコーポレーション・川上龍雄会長は「居住者の横のつながりが強かったのが合意形成できた要因」と話した。

 また、同社の建て替え事業の研究をしているっている関東学院大学・前橋工科大学非常勤講師の志岐祐一氏は「容積率などの緩和を受けられない案件をよくまとめた。川上さんのコンサル力が大きい。さらに、マスコミや一般の方々にきちんと経緯などを伝えることも評価したい」と述べた。

 建物は一般にも公開される。

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池谷氏(左)と島田氏

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西側の外廊下

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西側の庭

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建物東側

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 四谷コーポラス管理組合理事・建替え推進委員会の島田勝八郎氏(71)が、説明会場にたくさん駆け付けていた記者の多さに驚いたのか、「私が小学5年生のとき引っ越してきた。こんなに注目されているマンションであることを初めて知った」と語った。

 記者の数はたしかに普段より多かった。80名くらいいたのではないか。その数に小生も驚いたが、これは〝民間分譲マンション第一号〟の力と旭化成ホームズの〝動員力〟の相乗効果だろう。

 実は、記者はこのマンションについて35年前、昭和57年(1982年)6月24日付「週刊住宅」に全8段の記事を書いている。取材には1週間くらいかけ、7~8人に取材した。古いマンションの耐震性はもちろん間取りの陳腐化、給排水管の劣化が当時としても問題になっており、分譲マンションの将来を占う意味でこの〝民間分譲マンション第一号〟を取り上げたのが取材の狙いだった。管理がしっかりしており、コミュニティが機能していたのもよく覚えている。

 〝 〟書きにしたのは、果たしてこのマンションが本当に第一号かどうか確信できなかったからであり、いまでも自信がない。旭化成ホームズも断定できないようで、プレスリリースには「第一号といわれている」となっている。

 しかし、草分けマンションであるのは間違いないし、建て替えて再生されるのはとてもうれしい。敷地形状などから判断して建て替えは難しいだろうと当時も考えた。

 さて、建て替えられたらいくらになるかだ。同社開発営業本部第二営業部・花房奈々氏は「価格は未定。周辺相場くらいで売りたい」と明言を避けた。

 しかし、この〝周辺相場〟が曲者だ。周辺に競合する物件は皆無だからだ。強いてあげれば、ここ1~2年、四谷駅圏で分譲されたマンションは坪600~650万円。〝民間分譲マンション第一号の建て替え〟という全国から注目されるはずの価値・訴求力も加味し、さらに周囲の環境(再開発エリアに近接しているが)、敷地形状などを考慮してアッパーで坪570万円、ボトムで坪520万円と予想する。あまり自信はない。いまの建物から建て替えマンションに意匠などとして残せるものはまずない。ずっと記憶に残るようなデザインを期待したい。

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メディア関係者でいっぱいに埋まった説明会場(新宿歴史博物館)

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 現況の建物も見た。当時としては最先端の斬新なプラン、デザインであったことは容易に想像がつくが、よくもここまで住んでこられたものだと感嘆した。   

 生ごみ水切りや米びつがあったのにはびっくりした。東側窓に取り付けられていた木製の格子デザインの網戸もなかなかよかったし、薄っぺらな鋼材ではあったが、玄関周りのブルーのデザインもおしゃれだった。

 それにしても、居住者のみなさんはお金持ちだったはずで、とっくに売り払うかどこかに引っ越されていると思ったが、2世、3世の方も結構いらっしゃるとか。再取得率が9割に達するという、これまた稀有なマンションだ。現居住者の半数以上が60代以上。法人所有は4名。

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キッチン(給湯器は後付けだろうが、奥に生ごみの水切りがある)

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東側の居室(板の間があり、外には木製の格子付き網戸)

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和室

旭化成不動産レジ わが国初の民間マンション「四谷コーポラス」建て替えへ(2017/5/30)

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昭和57年(1982年)6月24日付「週刊住宅」

 

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「イニシア志木」完成予想図

 コスモスイニシアが9月上旬に分譲する「イニシア志木」を見学した。同社がプレスリリースした、「Soup Stock Tokyo」を展開するスマイルズとのコラボも面白いが、意欲的なプランに記者は注目した。

 物件は、東武東上線志木駅から徒歩3分、志木市幸町1丁目に位置する7階建て全43戸。専有面積は70.40~80.80㎡、予定坪単価は244万円。竣工予定は平成30年1月中旬。施工は新三平建設。

 現地は二方道路の角地。住戸プランは、全戸70㎡超で、南東(43戸中34戸)向きと南西(43戸中9戸)向き。スマイルズとコラボレーションし、「おいしい志木の家」を提案しているのが特徴。

 プロジェクトマネージャーの同社分譲事業部分譲一部二課・藤井奈津美さんは、「利便性がよく、価格も〝妥当〟とお客さまの評価が高い。和光市は価格が高く、朝霞は駅近がないし急行が止まらない、朝霞台は商業施設が乏しいという意見が多い」と販売に自信を見せていた。第1期は3~4割供給する見込み。

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 「おいしい志木の家」について。スマイルズが展開している「Soup Stock Tokyo」はよく利用する(女性が多いというより、カロリーを抑えるため)。全てではないが、店舗デザインに本物の木を採用しており、コスモスイニシアのマンションとは親和性もある。

 モデルルームに水道・電気・ガスを実装して、実際の生活シーンを体感・体験出来るワークショップを開催するというのが面白い。

 しかし、それより記者が注目したのは、ショートスパン・専有圧縮の流れに一石を投じるプランだ。面積自体は70㎡台前半の3LDKが中心で、平凡な田の字型プランに見えるが、ほとんどの住戸のスパンは6400ミリ。平凡なプランから20~40ミリ広げることでいかに心地よい空間をつくれるかを示している。

 もっともその効果が表れているのは玄関・廊下スペースだ。奥行きは4000ミリくらいしかないが、幅は1400ミリある。広々とした空間を生み出し、しかも配管を隣接住戸との壁際に寄せることで天井高も2400ミリ確保している。一言でいえば〝魅せる玄関〟の提案だ(これに近いプランは「イニシア笹塚」でも見られた)。

 ランドスケープデザインもいい。敷地はもともと邸宅があったところのようで、道路に面したところには植栽を施し、コブシをシンボルツリーとして植える計画だ。外観は白とレンガ調のタイル。

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70㎡台のプラン

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 販売事務所でいきなり広報担当のAさんから「おめでとうございます」と声をかけられた。お互い西武ファンであることにすぐ気が付いた。前回の「イニシア松陰神社前」は西武が59年振りに球団連勝記録を塗り替えた直後で、今回は楽天を引きずり降ろし、2位に躍進した翌日だった。Aさんは勝利の女神か。

 同社のマンションは年間5~6物件見学している。〝当たりはずれ〟がない。記者にとって貴重なデベロッパーの一社だ。パンフレットにも出ている藤井さんは将来の同社を背負って立つはずだ。

地主の意向を反映 古民家の緑を残す 月内完売したコスモスイニシア「松陰神社前」(2017/8/8)

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 東急リバブルは8月30日、マンション空き家の売却を検討する売主向けサービス「アクティブ売却パッケージ」を9月8日から開始すると発表した。

 築年数の経過などにより設備の交換を必要とし、ホームステージングによる家具などの演出だけでは買主の印象をよくすることが難しい空き家のマンションに対して、売主が初期費用の持ち出しをせずに同社サービス「あんしんリフォームセレクト」のフルパッケージを活用して売却できるサービス。リフォーム後の室内に家具やカーテンなどで装飾する「ルームデコレーション」のサービスも一体となるため、物件の魅力を最大限に高めた販売活動ができる。

 一定期間内にリフォームした物件が売れない場合は、同社の「売却保証」により「査定価格+リフォーム費用」の100%を保証し、売主がリフォーム費用の投資リスクを抱えないようにする。

 適用要件は、①駅徒歩10分以内②昭和58年1月築以降(新耐震基準)③専有面積50㎡以上④査定価格2,500万円以上6,000万円未満。

 

 

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「メガシティテラス(553戸)」完成予想図

 住友不動産は8月24日、同社が代表幹事を務める名古屋市のマンション「メガシティテラス(553戸)」に大垣共立銀行と契約を結び、全国で初めて分譲マンション共用部に「入居者専用銀行ATM」を設置すると発表した。

 「メガシティテラス」は、開発敷地面積・分譲戸数ともに名古屋市内過去最大で、平成30年3月の入居開始に向けて開発が進められている。

 これまで延べ来場者数は1,400組を超え、第1期175戸、第2期56戸の販売を終えている。

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エントランス

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「クレヴィア金沢八景THE BAY」完成予想図

 伊藤忠都市開発は8月23日、「クレヴィア金沢八景THE BAY」の第1期販売を開始したと発表した。

 物件は、京急本線・京急逗子線金沢八景駅から徒歩3分、金沢シーサイドライン金沢八景駅から徒歩1分、横浜市金沢区瀬戸に位置する10階建て全72戸(販売住戸69戸、事業協力者住戸3戸、他に事業協力者店舗2区画)。第1期の販売戸数は33戸で、専有面積は56.41~89.88㎡、価格は4,460万~9,250万円。竣工予定は2018年7月中旬。

 今年1月のホームページ開設以降900件を超える反響があり、来場者には立地・ロケーションなどが評価されているという。

駅近&海側 こんなマンション見たことない 伊藤忠都市開発「クレヴィア金沢八景」(2017/5/19)

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「ドレッセWISEたまプラーザ」完成予想図

 東京急行電鉄・三菱商事・三菱地所レジデンス・大林新星和不動産の4社JV「ドレッセWISEたまプラーザ」を見学した。駅前の一等地に建つ全278戸の規模で、横浜市の「CASBEE横浜」Sランクを取得したレベルの高いマンション。坪単価380~390万円の高額ながら売れ行きも好調だ。

 物件は、東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩4分、横浜市青葉区美しが丘一丁目に位置する地上10階建て(A棟・C棟)・9階建て(B棟)全278戸(A棟88戸は会員優先分譲済み)。9月上旬に分譲される第1期2次(戸数未定)の専有面積は62.05~86.92㎡、坪単価は380~390万円。竣工予定は平成30年7月下旬。施工は東急建設。設計・監理は東急設計コンサルタント。デザイン監修は三菱地所設計。販売代理は東急リバブル、東急ライフィア。

 現地は、たまプラーザテラスノースプラザ(東急百貨店)に隣接。敷地は元日本生命社宅跡地。街路樹が美しいユリノキ通りに面している。

 2月に駅に最も近い南向き中心のA棟(88戸)が会員優先で分譲済み。第1期1次140戸が5月から分譲されており、未供給は50戸のみ。極めて好調に進捗している。

 建物はL字型3棟で、街の賑わいと集いの場を担うコミュニティリビング「CO-NIWAたまプラーザ」を設置しているのが特徴。

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「CO-NIWAテラス」

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 高くなると聞いていたのでそれほど驚きはしなかったが、先日見学した、銀座へ徒歩7分の野村不動産「プラウド銀座東レジデンス」の単価は420万円だ。たまプラーザは格別のようだ。詳細は不明だが、億住戸となりそうな80㎡以上は数十戸ある。

 物件の質は間違いなく高い。環境性能表示「CASBEE横浜」のSランク(素晴らしい)を取得しているのが何よりの証拠だ。街をつなぎ人と地域を結ぶ「次世代郊外まちづくり」「CO-NIWA」のコンセプトが高く評価されたといえる。

 ここでおさらいをしておく。これまで「CASBEE横浜」Sランクを取得した物件は、三菱地所レジデンス他「M.M.TOWERS FORESIS」(1,226戸)、野村不動産「プラウド綱島」(99戸)、野村不動産「プラウド横濱中山」(139戸)、東京建物他「Brillia City 横浜磯子」(1,230戸)、野村不動産他「プラウドシティ綱島SST」(94戸)とこの物件しかない。

 神奈川県全体でみてもSランクを取得した物件は、長谷工コーポレーション他「ブリージアテラス淵野辺」(220戸)、東京建物「Brillia e-SQUARE」(129戸)、川崎市住宅供給公社「川崎ゲートタワー」(110戸)のみだ。

 それにしても、たまプラーザの美しい街並みの象徴であるユリノキの街路樹が伐採されるとは…。

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「CO-NIWAテラス」

都市計画の母が泣く たまプラーザの「ユリノキ通り」が消える!? 市が伐採計画(2017/8/22)

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「プラウド銀座東レジデンス」完成予想図

 野村不動産が9月上旬に分譲する「プラウド銀座東レジデンス」を見学した。最寄り駅の新富町駅まで徒歩2分、銀座アドレスまでも徒歩7分の立地と設備仕様の高さが来場者に評価され、「思ったより安い」という声を上げているそうだ。早期完売は必至と見た。

 物件は、有楽町線新富町駅から徒歩2分、日比谷線築地駅から徒歩6分、中央区明石町に位置する12階建て全102戸(非分譲3戸含む)。専有面積は58.05~100.42㎡、予定価格は6,600万円台~21,900万円台(最多価格帯9,900万円台)、坪単価は420万円。施工は鴻池組。竣工予定は平成31年1月下旬。

 現地は、銀座エリアから徒歩7分。敷地東側が開校107年を迎えた明石小学校(幼稚園併設)に、道路を挟んだ敷地西側が築地川公園にそれぞれ隣接。聖路加病院にも近接。

 建物のデザイン担当はデザイン・ファーム合同会社。外観は、由緒ある街にふさわしく2層までの基壇部は御影石張り。西側道路に面した外観は縦と横のライン、マリオンが印象的なシンメトリー。

 住戸のインテリアデザインはHBA。プランは平均74㎡の広めのプランが中心で、80㎡超も31戸。キッチン、洗面室、ニッチ、浴室のカウンターなどに御影石を多用しているのが特徴。キッチン袖壁と洗面カウンターバックも御影石が標準。ガラストップコンロはリンナイの上位モデルのデリシアを採用している。

 同社の販売担当者は「地元に縁のない方の問い合わせ・来場が多いのが特徴。銀座に近く、駅から徒歩2分、聖路加病院にも近接しているのが評価されている。モデルルームを見られた方は『思っていた以上に設備仕様が高い』とおっしゃっている。第1期は60戸くらい供給する予定。100㎡超も人気。」と話している。

◇       ◆     ◇

 この物件は、同社が今年1月に「プラウド銀座東」のマンション見学会を行った時点で必ず見ようと考えていた。「プラウド銀座東」より駅に近く、規模も大きく、明石小学校に隣接していたからだ。価格がどうなるかも大きな関心事だった。

 常識的には坪450万円くらいではないかと思ったが、当時、野村不動産ホールディングス社長兼グループCEO・沓掛英二氏は「年度末にかけ販売を強化する」旨の発言をされたので、ひょっとしたら価格を抑え早期完売を狙うのではないかとも予想した。

 その通りの値付けとなった。「思ったより安い」という来場者の声がそれを証明している。設備仕様レベルを落とさず売り切るという同社の姿勢がはっきり見て取れる物件だ。

 同社は、今期に販売開始した「プラウド綱島SST」(94戸)第1期60戸、「プラウド上鷺宮」(58戸)第1期35戸、戸建ての「プラウドシーズン武蔵境ガーデン」(14戸)などを即日完売するなど好調なスタートを切った。〝即完のプラウド〟を再び強く印象付けようとする戦術と見た。

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キッチン(左)とパウダールーム

文明開化の香りがする中央区明石町 野村不動産「プラウド銀座東」(2017/1/26)

 

 

 

 

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 三菱地所レジデンスは8月17日、フルタイムシステムと共同でマンションの「各住戸玄関前宅配ボックス」の共同開発に着手し、2018年1月に着工予定の分譲マンション(東京都文京区)へ導入する予定と発表した。この種の開発は業界初。

 共用エントランスドアや宅配ボックスの開錠ができるICカードを利用し、宅配業者が玄関前まで荷物を配達する。これにより、住戸数に対する宅配ボックスの設置率が100%以上となる。

 「各住戸玄関前宅配ボックス」は幅約50 cm×奥行約60cm×高さ約136 cm。飲料水の段ボールや精米、ゴルフバッグといった大型宅配物にも対応する。

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「シティタワーズ東京ベイ」

 住友不動産「シティタワーズ東京ベイ」が好調なスタートを切った。第1期1次販売戸数は330戸で、本日(8月17日)から契約を開始したが、同社は300戸くらい成約できると見ている。坪単価は320~330万円。アッパーミドルを中心に湾岸エリアからの買い替え意向が半数近くに上るのが特徴だという。

 物件は、東京臨海高速鉄道りんかい線国際展示場駅から徒歩4分、ゆりかもめ有明駅から徒歩3分、江東区有明二丁目に定置する32・33・33階建て3棟全1,539戸。第1期1次(330戸)の専有面積は43.17~118.36㎡、価格は3,490万~15,490万円(最多価格帯7,000万円台)、坪単価は320~330万円。竣工予定は平成31年7月下旬。施工は前田建設工業。

 現地は、開発面積約10.7haの国家戦略特区認定を受けた住宅・商業・ホテル・子育て支援施設などの大規模複合開発。2010年に都市再生機構と東京都から用地を取得した。

 住宅棟は有明駅とぺディストリアンデッキで結ばれ、建物は免震工法を採用。道路を挟んだ南側は国営公園約6.7ha、都立公園約6.5ha、合計13.2haの東京臨海広域防災公園。周辺に高い建物がなく、眺望が将来にわたって担保されているのが特徴の一つ。

 住戸プランは、70㎡台で約10mスパンを確保するなどすべての住戸がワイドスパンで、内廊下、天井高約2600ミリ、アウトフレーム、ダイナミックパノラマウインドウなどが特徴。

 同社は、「極めて順調。今日から契約開始だが、300戸くらいは成約できそう。築10年超の湾岸マンションからの買い替え意向が半数近くに上っているのが特徴。当社の今年上半期(1~6月)のマンション来場者数も成約数も昨年同期比20%増」と、手ごたえを感じている。

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モデルルーム

◇       ◆     ◇

 競合関係はともかくとして、今年供給される湾岸マンション5物件の価格と売れ行きに注目していたが、すべて価格は抑制気味で、売れ行きも極めて好調に推移しそうだ。

 5物件とは、京浜急行他「プライムパークス品川シーサイド」1,152戸(「ザ・タワー」817戸、「ザ・レジデンス」335戸)、積水ハウス「グランドメゾン品川シーサイドの杜」587戸、三井不動産レジデンシャル他「パークタワー晴海」1,076戸、野村不動産「プラウドシティ越中島」305戸と住友不動産のこの物件だ。トータルすると4,659戸にも達する。

 当初から坪単価は300万円を突破するとみていたが、大幅に超えるようだと苦戦必至とみていた。ところが、アドレスが「中央区」の三井不動産レジデンシャル「晴海」が坪340~340万円に落ち着き、住友不動産の「東京ベイ」が320~330万円、京急&積水ハウスの「品川シーサイド」が308~320万円、野村不動産の「越中島」が300万円強と絶妙な値付けが奏功したのか、いずれも極めて好調なスタートを切った(野村不「越中島」は9月分譲)。

 京急「品川シーサイド」の第1期は400戸に上り、積水ハウス「品川シーサイド」も第1期は207戸、三井不動産レジデンシャル「晴海」の第1期が369戸、そして住友不動産「東京ベイ」の第1期が330戸だ。

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エントランスホール

◇      ◆     ◇

 商業施設やホテルがどのようなものになるか未定だが、「東京ベイ」は、同社のフラッグシップにふさわしいレベルが高いマンションだと思う。

 プランがいい。40~50㎡台も含めすべてワイドスパンで、全居室が窓側に面している。四方八方に高い建物がない特性をよく生かしている。天井高も高く、設備仕様も水準以上だ。ジオラマも大きさは20㎡くらいあり、1000分の1の建物も精緻にできている。

 シアターは見なかったが、物件の特性をしっかり伝えているのがユーザーの評価につながっていると見た。

京急電鉄他「品川シーサイド」 第1期は約400戸 昨年の「二俣川」「東京王子」上回る(2017/3/13)

「5本の樹計画」と呉越同舟効果 「グランドメゾン品川シーサイドの杜」(2017/3/24)

三井レジ他「パークタワー晴海」 「有明」と競合必至 価格はいくらになるか(2017/4/26)

野村不「プラウドシティ越中島」は坪300万円強 激戦の湾岸で優位に立つか(2017/7/21)

 

 

 

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