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 三菱地所は7月28日、同社が所有する有楽町駅前の「有楽町ビル」と「新有楽町ビル」 の建て替えを行うと発表した。

 「有楽町 ビル」(敷地面積約3,551㎡)は1966年の竣工から約55年、「新有楽町ビル」(同約7,233㎡)は1967 年の竣工から約54年それぞれ経過している。


 

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「JR小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業」

 三井不動産レジデンシャルと日鉄興和不動産は7月26日、参加組合員として事業参画している「JR小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業」の権利変換計画の認可を受けたと発表した。

 同事業は、2015年に準備組合が設立され、2018年都市計画決定された。2022年3月に着工、2027年1月竣工予定。JR総武線小岩駅北口から徒歩2分に位置する約2haの区域。

 北口駅前に路線バスやタクシーの乗入れが可能となる約6,100㎡の交通広場を整備し、地下には公共駐輪場を設ける。駅からペデストリアンデッキで直結する地上30階地下1階建ての建物には、約730戸の住宅と商業・業務・保育所を設ける予定。

 また、中間免震構造を採用するほか、防潮板・防災備蓄倉庫、高断熱性能や屋上緑化・壁面緑化、雨水の再利用、太陽光発電パネル、電気自動車への対応などのサスティナブルな社会の実現に向けた取り組みを行う。

◇       ◆     ◇

 小岩駅周辺には現在、この再開発事業のほか、建設中の南小岩六丁目地区市街地再開発事業と、計画中の南小岩七丁目地区市街地再開発がある。

 2020年11月には、これらの再開発事業を含め小岩駅周辺地区のエリアマネジメントに取り組む一般社団法人小岩駅周辺地区エリアマネジメント(KOITTO コイット)が設立され、民間からは各組合のほか野村不動産、タカラレーベン、清水建設、日鉄興和不動産、住友商事、長谷工コー ポレーション、三井不動産レジデンシャル、三井住友建設、HITOTOWA INC.が協力している。

野村不、タカラレーベンが事業参画 小岩駅前で再開発マンション601戸(2019/5/13)

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「+SHIFT KANDA」外観

 サンフロンティア不動産は7月27日、同社の旗艦事業であるリプランニング(不動産再生事業)ブランドの一つ「+SHIFT(プラスシフト)」の新築2棟目となる「+SHIFT KANDA」が完成したのに伴う報道陣向け内覧会を行った。8月1日に入居開始となる。

 「+SHIFT(プラスシフト)」は。多様化する働き方に対応するため、居心地がよくアイデアやイノベーションが生まれるワークスペースの創造をテーマとしており、新築としては今年4月にオープンした「+SHIFT NOGIZAKA」次ぐもの。インテリア・プロダクト・建築の設計デザイン会社DRAFTとコラボしているのが特徴。

 物件は、都営地下鉄新宿線岩本町駅から徒歩5分、JR神田駅から徒歩7分、千代田区神田岩本町4丁目の水天宮通りに面した敷地面積123.48㎡の鉄骨造12階建て延べ床面積1045.67㎡。1階と12階は共用フロアで、2階~11階がそれぞれ約25坪の賃貸フロア。賃料は89万~103万(税別)。2021年2月に竣工。

 賃料には管理共益費、家具・機材使用料、清掃費(コミュニティーマネージャー)、廃棄物処理費、水道光熱費、wi-fi 通信費、印刷費(インク・トナー/紙代は別途)などが含まれる。

 同社執行役員リプランニング事業部長・小田修平氏は、「当社の賃貸オフィスはArt(アート)、WEEK(ウィーク)、LIT(リット)とこの+SHIFT(プラスシフト)の4ブランドで展開しているが、賃料のほか光熱費、原状回復、賃貸借期間など契約条件が厳しい従来型賃貸オフィスではなく、パソコン一つですぐに利用でき、付加価値の高いセットアップ型が高く評価されている。今後、この種のオフィス市場は100倍に増加するという予測もある。今回のオフィスは「NOGIZAKA」と同様、外観デザインからインフィル、家具、小物、ホームページ作成に至るまでDRAFTの世界観を表現した。五感で体感していただきたい」と語った。

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1階ラウンジ

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VeroMetal塗装を施したキッチン天板

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ルーフトップ

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ルーフトップラウンジ

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基準階オフィスエリア

◇       ◆     ◇

 同社のこの種のオフィスを見学するのは5回目くらいか。規模は小さいが、人工大理石にVeroMetal塗装を施した銅板と見まがうキッチン天板、新素材のセラミックカウンター、本革の収納扉、トイレ・収納のサイン、本物の竹が配合された環境にやさしいバンブーメラミン皿、落としても割れないグラスなど細かな点にもこだわった共用部のデザインは「+SHIFT NOGIZAKA」と同じだった。

 販売も行われるイタリアのオーガニックソープ(500ミリリットルで3,000円とか)で手を洗い、コーラ、クッキーも試飲・試食させてもらった。

 専用部では8階のオフィスだったか。通常の薄っぺらい仕切り板で区切られているそれとは形状も全然異なる集中ブースが設えられていた。音が漏れないような仕上げになっており、パソコンのキーボードを叩きつけるように記事を書く記者には最適だと思ったが、一方で、そこに入ったら仮眠どころか永遠の眠りにつくのではないかと配にもなった。値段を聞いたら一般的なものと桁違いのン十万円だとか。

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レストルームサイン

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レストルームボウル

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集中ブース

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バンブーメラミン皿と落としても割れないグラス

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 取材の最終盤、最上階12階の共用フロアと屋上テラスの説明を受けていた時だ。同業の記者の方が「ほら、虹だ」と指さした。確かに
キャンパス地のソファークッションに虹が浮かび上がっていた。これもフェイクの演出ではないかといぶかったが、そうではなかった。内覧会開始時に降った雨が自然現象であることを証明していた。

 その途端、数十年前の甘くて切ない記憶がよみがえった。小生が生まれ育った谷あいの村では、夕立の後には必ずと言っていいくらい、恋が成就する予感する、貧困から脱却できるのではないかという、東の山と西の山を結ぶ希望の虹がよくかかった。人工のどぎつい邪悪なミラーボールとは似て非なるものだ。

 この自然の現象を設計者が企図したのであればこれは凄い。室内に差し込む太陽光の角度と屋外の庇状のガラスの上に水滴がつくように設計したのだろうか。

 「七」にまつわる言葉は七曜星、七つの子、七福神、七つの大罪、初七日、七つ道具、七草など多いが、やはりラッキーセブンの虹だ。

 記者が大好きな作家・丸山健二さんの代表的な著作「千日の瑠璃」には次のような一節がある。

 「私は虹だ。

 うたかた湖とうつせみ山を結んでまほろ町をひとまたぎにする、何ら底意のない虹だ。限りない索漠さを秘めた冷たい雨があがって、地上はふたたびいくばくかの可能性を孕んだ陽気な光に覆われてゆく。そして、いつまでも正義の大道を踏み行なうことができない者や、晩節を全うできそうにない者が、さも眩しそうに顔をしかめて、私を見上げる。ほかの人々も私に気づき、ほんの数秒間だけ胸のうちの蟠りを忘れるが、すぐにまた、通常通りのせかせかした営みに戻ってしまう」

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ソファクッションにかかった虹

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雨滴を遮る庇状のガラスが虹を発生させるヒントか

駅1分 乃木神社に隣接 建築・内装費に315万円/坪 サンフロ「+SHIFT NOGIZAKA」(2021/4/21)

シャワー付き 夜通し語り合うことも可能 新しい働き方提案 サンフロンティア「LIT」(2021/5/19)

〝日本初 全てがアート〟 サンフロンティア不 シェアオフィス「A YOTSUYA」(2020/11/28)

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「パークホームズ初台 ザ レジデンス」

 三井不動産レジデンシャルが7月末に分譲する「パークホームズ初台 ザ レジデンス」を見学した。敷地北側には甲州街道・高速道路が走っているが、駅から徒歩2分と近く、敷地南側は緑道公園に面しているのが特徴。人気は必至だ。

 物件は、京王線初台駅から徒歩2分、渋谷区初台1丁目の商業地域に位置する「藤和初台コープマンションの建て替えマンションで、18階建て全115戸(一般販売対象住戸65戸)。2021年7月下旬~8月上旬に販売予定の第1期1次(戸数未定)の専有面積は54.08~135.29㎡、予定価格は6,800万円台~25000万円台(最多価格帯7800万円台)。竣工予定は2022年9月下旬。施工は西松建設。売主は同社のほか㈱ワールドレジデンシャル。

 建物は、前面道路から約20m離れて建設されており、住戸プランは初台緑道に面した南東向きが90%超。

 主な基本性能・設備仕様は、内廊下方式、リビング天井高約2600ミリ、フィオレストーンキッチン天板、ディスポーザー、食洗機、食器棚、グローエ水栓、各階ごみ置き場、非接触エレベータ、Low-Eガラス、LD天井カセット型エアコンなど。

  販売担当者は、「昨年12月に物件ホームページを立ち上げ、反響は2,500~2,600件。集客は6月からスタート。なかなか予約が取れない状況。湾岸などを検討されている方など広域からも集客できているのが特徴。購入希望の多い住戸はすでに5倍くらいの倍率がついている」と早期完売の手ごたえを感じている。

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約5.8m吹き抜け空間のエントランスホール

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 問い合わせがこれほどあるとは予想できなかったが、人気になるのは当然だ。甲州街道・高速道路に面してはいるが、それを上回る交通利便性と、緑道に面した希少性は難点を克服するに十分な価値がある。道路を挟んだ対面は新国立劇場・オペラシティだ。

 気になる坪単価だが、記者は同社の「パークホームズ調布 ザ レジデンス」を見学した際、この「初台」について「坪単価450万円以下はありえないと見たが、500万円に届くかどうか」と書いた。予定価格などから平均単価は500万円を切り、490万円くらいに落ち着きそうだ。

 それでも、京王線ではバブル崩壊後の最高値マンションになるのは間違いない。

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建設現場

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現場近くの緑道

 リストが昨年5月から開始した高額不動産に特化したAI査定システム「mAI List(マイリスト)」を取材・対決した。AIは宅建士と同レベルかそれ以上の知識があり、とてつもない量の情報を一瞬にして処理することは分かったが、マンションの基本的な質・設備仕様レベル、住環境などは人間の査定に頼っていることが判明し、記者は負けなかったような気がしたが、AIは勝負を避けたのか、競うほどの能力はないと記者を見下したのか、代理人に任せっきりで一言も発しなかった。

 「mAI List(マイリスト)」は、「物件名、販売価格、所在地、専有面積など物件に関する必要項目を入力することで、過去10年分の取引事例などのビッグデータに基づき、現在~30年後までの推定成約価格や、貸し出した場合の推定利回りを算出することが可能」(同社プレス・リリース)という触れ込みで、当欄既報のように、先日は都心の高額中古マンション価格上昇率ベスト10を発表した。

 ベスト10に、記者が絶賛した三井不動産レジデンシャル(以下、三井)「パーク・コート赤坂檜町ザタワー」などが上位にランクされ、取材した方は少ないと思われる大和ハウス工業の「D’グランセ南青山ハイヴァリー」と「プレミスト六番町」が入っていたのにはほくそ笑んだのだが、第1位の三井「パークマンション三田日向坂」は取材しておらず、10位のオリックス不動産「ブリスベージュ神宮前」はまったく知らず、自尊心をいたく傷つけられた。

 取材・対決を申し込んだのは、どうして「日向坂」や「神宮前」が上位なのかを聞くのと、あわよくば「mAI List(マイリスト)」の鼻の骨(そんなものがあるのかどうかはわからないが)をへし折ってやるのが目的だった。

 取材に応じてくれたのは、リスト サザビーズ インターナショナル リアルティ、マーケティング部課長・福林悠哉氏だった。AIの上司なのか部下なのか聞き忘れたが、多分代理人なのだろう。

 まず、返事が返ってこないのは承知のうえで、嫌みなジャブをかました。案の定、福林氏は「ジェンダーレス」と優等生みたいな答えしかしなかった。つまり、他のAIもそうだろうが、男か女か年齢も不詳で、未既婚、趣味などは聞くまでもないということだ。(福林氏は既婚で、何と奥さんは記者のことを知っていると聞いてびっくりしたが)

 まあ、これは許せる。肝心の能力について聞いたら、福林氏は「取得する予定はないが、宅建士や不動産鑑定士くらいの能力はあり、偏差値でいえば70~80くらいはある」と答えた。なるほど、これは凄いと認めざるを得ない。

 ベスト10に三井のマンションなどが入っているのは、駅名、駅からの距離、ブランド力が加点された結果であることを福林氏は明かした。これもよくわかる。高額マンション市場では三井が圧倒しているのは紛れもない事実だ。2位以下を大きく引き離している。AIの査定能力を信じよう。

 少し関連すると思ったので、東急リバブルが今年3月、リバブルの営業経験5年以上のベテランと遜色ないレベルの「投資用区分マンションAIマッチングシステム」を開発し、本格稼働したことについても質問した。

 福林氏は、「実需マンションでは住環境、日照条件、生活利便施設など加点・減点項目を増やさないとベテラン営業担当と同等の正確な対応は難しいが、投資用はAIが得意とする分野なので、ベテラン営業マンと遜色ないレベルというのは十分ありうる」と語った。

 AIの弱点も分かった。個別物件の住環境や生活利便施設の集積状況、耐震・断熱性能、天井高、その他設備仕様レベルは自ら判断はできず、人間の手(ポータルサイト情報や営業マンの査定)に頼らざるを得ず、肝心のフェースツーフェースの会話などまったく出来ないことだ。

 ここに付け入る隙がある(ある社は「当社はAIと営業マンを勝ち負けでは考えておりません」と言っているが)。記者はずっと思っているのだが、不動産の最大の特性である唯一性やユーザーの物件選好を果たしてAIはどう評価するのか。金融商品に近い投資用不動産はともかく、ファミリー向けマンションなどの物件選好はそれこそ千差万別。個別性が高い。記者の例を紹介する。

 バブルが発生する前だ。郊外マンションを買い、家族で内覧会を済ませ鍵も渡されたときだ。夜中に独りで酒を飲んでいたら、小学2年生の息子が夢でも見たか突然起き出し、「お父さん、引っ越し嫌だ。友だちと別れたくない」と大泣きした。やむなく契約をキャンセル。手付も放棄した。

 子育てファミリーにとって譲れないのは子どもが安心して通える教育環境ではないか。たくさんある不動産ポータルサイトも、検索項目を増やし絞り込みできるようにしているが、この不動産の唯一性、個別性を前にしたら無力とまではいわないが、ユーザーの心に迫るのは容易ではない。

 福林氏にこの点を質問したら、「芸術作品のように心を持たせるためにはハードルも高い」と話した。同社に所属する「不動産エージェント」の本田さん、大丈夫だ。AIが幅を利かす時代だからこそ、ユーザーの琴線に触れるエージェントの出番だ。

個人「不動産エージェント」の普及を 〝先進企業〟3社が合同セミナー(2021/7/16)

リストAIシステムを用いた高額中古マンション価格上昇率ベスト10発表(2021/7/13)

 三井不動産と三井不動産レジデンシャルは7月26日、三井不レジが販売する分譲マンション・分譲戸建の重要事項説明・売買契約・引渡手続きなど全ての書類の電子化を図り、2022年夏をめどにこれまでのオンライン商談に加え、契約から入居までの諸手続きで顧客が対面・非対面を選択できるようにすると発表した。

 これにより約120点、約1,000枚(重さ約1キログラム)の膨大な契約関連書類をWEBサイト上でいつでも閲覧可能となり、PCやスマートフォンから手続きが可能となり、書類の電子化(ペーパーレス化)により年間約360万枚の紙を削減するとともに、書類情報のシステム入力・照合作業の削減により契約事務業務を約70%・約3万時間(年間)を削減する。

 同社は、住宅業界において画期的なシステムであり、顧客の利便性向上と、三井不レジの業務効率向上・多様な働き方を実現し、環境負荷軽減を目指すとしている。

 東京都の新型コロナ感染者数は、猖獗を極めた第4波とほぼ同様の数値を示しているが、年代別では10歳未満と10代が激増しており、年少者の感染防止が急務となっている。

 22日の感染者は1,979人で3日連続1,000人台となったが、年代別では、第3波では70人を超えたことは一度もなかった10歳未満が95人となり、7月20日、21日の76人に続き過去最多を記録した。10歳代も159人となり、過去最多だった1月8日の146人を超えた。

 性別でも、22日の男女比は57%:43%なのに対し、10歳未満・10代は121人:132人と女性が上回っている。とくに10代はこの3日間の男女比は132人:207人と女性が6割を超えている。

 20歳代は658人で、過去最多だった1月8日の723人に近づきつつあり、20歳代以下は全体の46.1%に達した。感染経路不明率も10日連続して60%を超えた。

 年少者・若年層の感染拡大は、感染力が強いとされるデルタ株とどう関連するのか、緊急事態宣言に伴う飲食関係などの営業時間短縮、酒類提供の自粛要請の効果はあるのかどうか。さらにまた夏休みの影響はどうかなども気掛かりな材料だ。年少者・若年層への分かりやすい呼びかけが必要ではないか。

22日は1979人 拡大止まらず 東京都 新型コロナ感染者(2021/7/22)

 

 


 

 東急リバブルは7月21日、同社ホームページ上で展開している「スピードAI査定」機能に、これまでマンションに限定していた対象物件を拡大し、 一戸建・土地の査定も可能にしたと発表した。

 同社は2020年10月からマンションの査定価格を瞬時に算出する「スピ ードAI」を導入している。一戸建や土地はマンションに比べ物件の個別性が高く、一般的にAIによる査定が困難と言われてきたが、同社は過去10年間の市場売り出し価格データ(データベース会社からの提供)を基に、同社の営業担当者が直近1年間で実際に査定したデータや公示地価・路線価のデータも統合することにより、査定価格を瞬時に算出できる独自のAI査定を実現したという。

◇       ◆     ◇

 同社は今年3月、リバブルの営業経験5年以上のベテランと遜色ないレベルの「投資用区分マンションAIマッチングシステム」を開発し、本格稼働すると発表した。

 投資用マンションは、一般的なマンション査定とは異なり、利回りを最優先するのでAIがベテラン営業マンと同レベルの査定能力を発揮するのはありうることだと記者は理解したが、戸建てにも採用するというのにはさすがに驚いた。

 マンションも同様だが、戸建てはまさに玉石混交。再建築不可の既存不適格建築物も少なくなく、築後20年以上の中古戸建ての建物価格はほとんどセロと査定されている現行の商習慣をAIはどうするのか、戸建てと切り離せない街並みの評価はどうなるのか、どうして成約価格でないのか、安心R住宅とそうでない物件はどの程度の差額となるのか、宅建士の資格取得を考えているのかどうか、成績不振の営業マンは職を脅かされるのかどうか…興味は尽きない。

 昨日はリストの高額マンションに特化したAI査定システム「mAI List(マイリスト)」と対決してきた。勝ったか負けたかは、AIは応答せず(弱点はしっかり確認した)、AIの個人情報もあるだろうし、自尊心を傷つけるのも失礼だと判断し、原稿は事前に同社の優秀な担当者にチェックしてもらってから掲載することにした。週明けにも発表できるはずだ。

 東急リバブルのAIとの対決もしたい。同社にも取材を申し込んだ。AIは応じるだろうか。同社には、電話をしながら書類などのチェックを行い、同時に目の前の部下にも適切な指示を出す、同時に3つも4つもの仕事をこなした伝説の営業マンを目の当たりにしたことがある。この伝説の男のAIに対する評価も聞いてみたい。

 各社のAI同士で査定能力を競ったら面白いと思うが、この記者の挑発に各社のAIは乗るだろうか。他社のAI査定を狂わし、攻撃を加えるAIをAIが開発することは可能のような気がする。そうなったら業界は大混乱し、消費者もまたパニック状態に陥るのではないか。

東急リバブル 営業職5年以上と遜色ない物件選定AIマッチングシステム開発・稼働(2012/3/31)

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「オープンレジデンシア 高輪ザ・ハウス」

 〝好立地、ぞくぞく〟-CM通り過去8年間の東京23区の累計供給棟数は131棟で、2位の三菱地所レジデンス125棟を上回る堂々の供給ランキングトップの座に躍り出たオープンハウス・ディベロップメントの都心部・準都心部のマンションが続々供給されており、販売も好調に推移している。

 同社の〝オープンレジデンシア〟ブランドの最上位〝ザ・ハウス〟の冠が付けられている「オープンレジデンシア 高輪ザ・ハウス」もその一つ。

 物件は、都営浅草線高輪台駅から徒歩4分、JR品川駅から徒歩9分、港区高輪三丁目の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%)に位置する地上8階地下1階建て全34戸。専有面積は31.53~104.19㎡。坪単価は582万円。竣工予定は2022年7月。施工は風越建設。

 今年3月末から販売されており、これまでに27戸を成約。残り7戸の価格帯は9,000万~1億8,000万円台。問い合わせは3,000件、モデルルーム来場者は500件。

 現地は邸宅跡地で、道路を挟んだ対面はグランドプリンスホテル新高輪・さくらタワー東京。主な設備仕様は、食洗機、シーザーストーン天板、ミストサウナ、グローエ水栓、玄関・廊下・洗面室・トイレ床材は大理石。間取り・仕上げにも対応するオーダーシステムも採用している。

 販売を担当するのは、オープンハウス野球部のエースで、RBA野球大会で史上最多のノーヒット・ノーランを5度達成し、チームを決勝戦の東京ドーム進出に導いたオープンハウス・ディベロップメントマンション開発事業部営業部係長・川崎直也氏(32=記者のバーチャル年俸で最高額は2019年の2億8000万円)。

 川崎氏は、「販売は極めて順調。最寄り駅5分以内の住居系で、かつ品川駅徒歩10分圏内で過去10年間のマンション供給はゼロ。リニア・高輪ゲートウェイの再開発の資産性と、プリンスホテルに隣接する立地が評価されている」と語っている。

 同社は今後、「オープンレジデンシア池袋」(19戸)のほか「下北沢」(概要未発表)「北参道」(同)などを分譲する。

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川崎氏(「オープンレジデンシア 高輪ザ・ハウス」模型の前で)

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 最近の同社のマンションは見学していないが、都心部の住居系エリアで圧倒的な価格の安さで人気を呼んだ低層メゾネットなどはよく取材した。光井純氏をデザイン監修に起用した「オープンレジデンシア南青山」は都心部での供給に拍車をかけた物件として印象に残っている。

 坪単価について。「高輪」は間違いなく安い。物件概要は未発表なのでよくわからないのだが、「池袋」は位置が確認できた。明治通りから一歩入ったところだ。坪単価500万円といきたいところだが、同社は高値追求しないと読んだ。坪450万円でどうか。

 「下北沢」は駅に近いと聞いたが、坪600万円は間違いなく切る。「下北沢」の再開発はこれから本格化する。

 「北参道」はまったくわからない。坪単価500万円以下はありえないと思うが、手掛かりがなくては読みようがない。

◇       ◆     ◇

 川崎氏と野球の話に移ったとき、同社がプロ野球ヤクルトスワローズの公式スポンサーであることを知った。記者はアンチ巨人・西武ファンなので、西武の試合はほとんど全試合、CMの間はパリーグの他の2試合は観るが、セリーグの試合はまず観ない。同社がもう5年も前からスポンサーとなり、今ではトップスポンサーで、冠試合も多いことなど全く知らなかった。

 ただ、行きつけの酒屋のご主人がヤクルトファンで、いつも傷をなめあったりしているので(最近はコロナで距離を置いているが)、もらったらあげようと「一つ頂戴」とマスコットの非売品の「つば九郎」をおねだりしたら、同社広報担当者は気前よくくれた。

 さっそくご主人にプレゼントした(正確には仲介しただけ)。酒屋の親父はそのレアな価値が分からないのかキョトンとした表情を浮かべただけで、「ありがとう。これでヤクルト優勝だ。何? ゲーム差? この前巨人に2連勝し2.5ゲーム。オペンハウス? 知ってるよ。不動産屋でしょ」としか言わず、缶ビール1本のお返しもなかった。いつも焼酎とタバコとたまにはビールやワインを買ってやるのに…。西武は絶望的な6.5ゲーム。3位狙いしかない。

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「オープンレジデンシア 高輪ザ・ハウス」をうらやましそうに眺める「つば九郎」(彼の年俸では買えないか)

オープンハウス 「代々木」に続き「銀座2丁目」「虎ノ門」「青山1丁目」など予定(2016/1/18)

光井純氏デザイン監修 オープンハウス「南青山」 上々スタート(2014/10/20)

RBA野球 水曜ブロック決勝戦 2年連続引き分け再試合(2013/10/23)

 インテリックスは先に省エネリノベーション「ECOCUBE(エコキューブ)」を採用されたマンションを発売すると発表したが、「ECOCUBE」を採用した場合とそうでない場合の差異、イニシャルコスト・ランニングコストに関する記者の質問に回答があった。

 「エコキューブ」は、2011年から開発・販売を行ってきたもので、改良を重ね、「温熱計算+断熱材+高性能内窓+熱交換式第一種換気」を標準仕様とすることで、より高い経済的メリットを実現したとリリースした。

 記者が質問したのは、①エコキューブを施していない物件との差異②エコキューブのイニシャルコスト、ランニングコストの2点。

 ①については、改修前建物仕様のUa値は0.673W/m2・Kで、断熱・サッシ(内窓)・換気設備・冷暖房説費を施した改修後建物仕様のUa値は0.133W/m2・Kとなり、室内温度は外気温に関わらず15度を下回ることのない数値を確保しているとしている。この結果、冷暖房は常時運転(冷房26度・暖房22度)として試算した場合、改修前は平均約7,000円/月程度なのが、改修後は平均約1,000円/月程度まで減少するとしている。

 ②については、イニシャルコストは150万~200万円程度で、ランニングコストは冷暖房費が約7割削減(平均値)に削減できるとしている。このほか、フィルター交換(2年に1度)の費用がかかる。

 同社は今期の販売目標を約200件としている。

◇       ◆     ◇

 記者はこれまでリノベーションマンションを結構取材してきたが、いつも感じるのは、外気温の侵入を阻み、住戸内の温度の流失を防ぐには、サッシの交換、あるいは二重サッシ化をすべきだということだ。サッシは共用部分なので、どこも手を付けられないでいる。

 同社が今回、大幅なUa値を改善できたのはサッシ(内窓)を取り付けることの効果が大きいと考える。

 今期の販売目標は200件ということのようだが、他社はどこもそこまでやっていないはずで、倍くらいに伸ばせるのではないか。サッシはLow-E樹脂サッシにすればもっと数値は改善されるはずだ。チャレンジしてほしい。


 

 

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