「資材など高騰に苦慮。価格転嫁を検討する段階」プレ協・堀内会長 総会後に会見
プレハブ建築協会は5月31日、定時総会・理事会後に記者発表会を行い、会長に堀内容介氏(積水ハウス代表取締役副会長執行役員)、副会長に川畑文俊氏(旭化成ホームズ代表取締役社長)、芳井敬一氏(大和ハウス工業代表取締役社長)、井上二郎氏(パナソニック ホームズ代表取締役社長)がそれぞれ再任され、前副会長の竹中宣雄氏(今年6月のミサワホーム総会で取締役会長を退任する予定)に代わって、作尾徹也氏(ミサワホーム専務執行役員、6月の同社総会で代表取締役社長執行役員に就任予定)を選任したと発表した。
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堀内会長は冒頭、「2年前にコロナ拡大に見舞われ、かつてない大きな打撃を受けた。その後、住宅着工は回復したが、持家は昨年12月以降マイナスに転じ、ウクライナ問題、資材高騰など引き続き厳しい環境が継続すると思われる。その一方で、WEBスタイルの浸透やニーズの変化など環境が一変し、昨年11月に閣議決定されたこどもみらい住宅支援事業、改正住宅ローン控除制度などのインセンティブ、DXを活用して業界の活性化に取り組んでいく」などと語った。
また、2050年のカーボンニュートラルに向け、昨年10月策定した新たな5か年計画「住生活向上推進プラン2025」の推進、激甚化する災害対策として取り組んでいる応急仮設住宅では各自治体との連携を強化し、スピード感を持って対応していくと述べた。
PC建築部会長・加藤茂裕氏(トヨタT&S建設代表取締役社長)は、「品質と生産性の向上とともに働き方改革にも努力し、『場』と『人づくり』で優位性のあるPCの需要拡大に応えていく」と話した。
住宅部会長・後藤裕司氏(トヨタホーム代表取締役社)は、「『住生活向上推進プラン2025』では、それまでの『住生活向上推進プラン』と『エコアクション』を一本化し、カーボンニュートラルの先導的役割を担っていく。ZEH、省エネ改修、賃貸共同住宅の長期優良住宅の取り組みを強化する」と述べた。
規格建築部会長・森田俊作氏(大和リース社長)は、「今年半年間で震度5以上の地震は7回あり、昨年を上回っているなど予断を許さない状況にある。GPSやバーチャルトレーニングなどで災害に強い体制を強化する」と語った。
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メディアからは資材の高騰に関する質問が相次いだ。堀内会長は「コスト削減には限界もある。各社とも対応に苦慮している。価格への転嫁を検討している段階」と述べた。
製材-製造-加工-販売まで一気通貫可能 三菱地所など「鹿児島湧水工場」完成

「鹿児島湧水工場」
MEC Industryは5月30日、「木」の製材-製造-加工-販売まで一気通貫を可能にした鹿児島県姶良郡湧水町の「鹿児島湧水工場」が完成・本格稼働を6月から開始すると発表した。
「鹿児島湧水工場」は、2021年8月に完成した製造棟と、今回完成した「鹿児島湧水素材センター」からなり、敷地面積約90,845㎡、建築面積約26,864㎡、延床面積約26,981㎡。・製材棟は年間消費原木量55,000㎥/シフト(1シフトは360分、稼働日数250日/年)。製造棟は、2×4材(JAS 認定材)、CLT、幅はぎ板、MOKUWELL HOUSE、MI デッキなどを製造する。
工場では原木の調達を行い、製材してCLTや2×4パネルなど木質材料を製造、それらの建材を活用して木質建材やプレファブリケーション化した戸建住宅「MOKUWEL HOUSE」の製造までを一気通貫で行っていく。
おが粉やバーク(樹皮)などの廃棄物を自社ボイラーの燃料として再利用するほか、製材棟・オフィス棟・食堂棟の建屋の一部に国産材を使用。地元雇用も創出。食堂棟は地域に開放する。
MEC Industryは2020年1月、三菱地所、竹中工務店、大豊建設、松尾建設、南国殖産、ケンテック、山佐木材の7社の出資により、木材製品の生産から流通、施工、販売まで、川上から川下までを一社で担う「統合型最適化モデル」会社として設立された。

左からケンテック・矢口社長、松尾建設・松尾社長、竹中工務店・佐々木社長、池上湧水町長、MEC Industry・小野社長、須藤鹿児島県副知事、三菱地所・吉田社長、大豊建設・大隅社長、南国殖産・永山社長、山佐木材・有馬社長

オフィス棟

食堂

CLTプレスライン

MOKUWELL HOUSEユニット
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年間消費原木量55,000㎥/シフトと言われても素人の記者にはさっぱり分からないのだが、日本一の木材加工会社ポラスグループのポラテックは月産75,000㎥の木材加工能力を有するというから桁が異なる。
しかし、新会社設立の記者発表会同様、今回も7社のトップが参加して竣工を祝ったようだ。その意気込みが伝わってくる。わが国の森林・林業は危機に瀕しており、林業はもはや「業」と呼べないほどの売上高のようだ。7社が結集して森林・林業の再生・活性化の起爆剤になってほしい。機会があったら工場も見学したい。

製材棟

MI デッキ

MOKUWELL HOUSEモデルハウス
型枠を内装デザイン化30坪の平屋が1000万円 三菱地所 総合林業会社設立(2020/7/28)
災害被災神社再建・復興プロジェクト 第4弾「清神社」竣功祭 創建

完成した「清(せいの)神社」
創建は5月30日、同社が無償で建築し寄贈する「災害被災神社再建・復興プロジェクト」第4弾の「清(せいの)神社」の竣功祭を5月27日(金)に行ったと発表した。
「清神社」は、福島県双葉郡楢葉町大字前原に位置する敷地面積約1,033㎡(313坪)、本殿建築面積は約53㎡(16坪)、延床面積は約45(13坪)、構造/様式は神明造。2021年7月に地鎮祭が行われ、2021年12月に完成した。再建の経緯は次の通り。
震災時に100戸あった氏子は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で大半の方が別の場所に移転したため、現在は10戸に減少。残った総代、氏子はこの神社が子どもの頃からの心のよりどころであったので、神社が再建しない限りは心も復興しないと震災から4年半後に再建を決意し解体したものの、予算が合わず3年半の時間が流れた。このことを福島神社庁に相談したことをきっかけに、同社が無償で再建することになったもの。
当日は、氏子や同社代表取締役会長・吉村孝文氏をはじめ福島県神社庁長庁長代理(同理事)・西山典久氏、楢葉町議会議長・清神社宮司・宇佐神正道氏など約30名が参加し、清神社の再建を祝った。
同社は、これまで熊本地震で倒壊した熊本県西原村の白山姫神社(2018年)、東日本大震災で被災した福島県浪江町の諏訪神社(2019年)、東日本大震災で被災した宮城県名取市の閖上湊神社(2020年)の無償再建を行っている。

感謝状を受ける吉村会長
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いい取り組みではないか。神社再建などというと、同社は宗教団体ではないかと考える人もいるかもしれないが、同社・吉村会長は「『神社復興』などというと、裏に何かあると勘繰る人もいるが、私利私欲、政治的な思惑は全くない。たくさんの命を救いたいだけだ」(2019/3/7)と語ったように、少しでも被災者に寄り添い、伝統技術を継承することしか考えていないはずだ。

竣功祭
「深く感謝」声詰まらせた閖上湊神社宮司 神社再建プロジェクト 第三弾発表 創建(2020/2/28)
敷地南側は公園に隣接 大和地所レジ「練馬ぬくいの森」/環境価値の可視化を

「ヴェレーナ練馬ぬくいの森」
大和地所レジデンスが6月中旬に分譲する「ヴェレーナ練馬ぬくいの森」のモデルルームを見学した。西武池袋線富士見台駅から徒歩13分の全61戸で、敷地南側は「ぬくいの森緑地」に隣接。同社初の国土交通省「こどもみらい住宅支援事業」にも認定されている。
物件は、西武池袋線富士見台駅から徒歩13分・同線中村橋駅から徒歩16分、都営大江戸線練馬春日町駅から徒歩18分、練馬区貫井四丁目の準工業地域に位置する5階建て61戸。第1期1次(9戸)の予定価格は4,600万円台〜7,500万円台、専有面積は61.80~86.82㎡。竣工予定は2023年7月中旬。設計・監理はプラスデコ 一級建築士事務所。施工は大洋建設。デザイン監修は小寺源太郎氏。
現地は、環八と目白通りの交差点から一歩入った準工エリア。南側、東側、北側にそれぞれ接道。敷地南側は歩道3mを挟んで3層分くらいある傾斜地の「ぬくいの森緑地」に隣接。敷地東側は5m道路を挟んで一戸建て、西側は低層倉庫など。
主な基本性能・設備仕様は、逆梁ハイサッシ(東向き)、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所、ミストサウナ、天然御影石・フィオレストーンキッチン天板、メーターモジュール廊下(一部)など。オープンエアリビング&プライベートガーデン付きは12戸。
「こどもみらい住宅支援事業」認定(省エネ性能)を受けていることから、60万円/戸の補助が受けられる。
同社営業マネージャーは、「沿線の大規模物件とは一部競合していますが、当社の物件は設備仕様が高く評価されています」と語った。

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予定価格について。この前書いたパラダイスリゾート「調布ワンダーランドプロジェクト」と比較していただきたい。調布市と練馬区・富士見台の街のポテンシャルはどちらが高いか。記者は調布市だと思うが、選ぶのはお客さんだ。これ以上書かない。
モデルルームを見た印象(この日は大雨が予想されており、現地は確認していない)では、小寺源太郎氏のデザインもそうだが、何といっても「ぬくいの森緑地」に隣接しているのがいい。この緑地を享受できるのは25戸だが、計り知れない価値がある。
少し長くなるが、練馬区の緑被率と「ぬくいの森緑地」について。同区の緑被地は約1,160ha、緑被率は24.1%で23区内トップ。一方、23区のみどり率は平均19.8%(練馬区は不明)だ。みどり率とは、緑被率に「河川等の水面が占める割合」と「公園内で樹木 等の緑で覆われていない面積の割合」を加えたもので、緑被率より高い数値を示す。都は今後、みどり率を緑化指標にする予定だ(このほか、緑視率という指標もある)。
米国などでは緑の価値を貨幣価値に置き換える手法が普及しているというのに、情けないかな、わが国は緑の価値を分かりやすく伝える指標がない。
同区は平成23年5月、練馬区景観条例を施行した。目的は「区の自然、歴史、文化等の地域特性を反映した景観の形成を図り、もって区民が誇りと愛着を持って住み続けられる、魅力あるまちの実現に寄与すること」となっており、基本理念に「ア 良好な景観は、区の個性であるみどり豊かな自然、歴史、文化および地域の特性に応じたまちなみの調和により形成されなければならない。イ 良好な景観は、現に存する良好な景観を保全することのみならず、まちづくりを通じて良好な景観を新たに創出し、区民共通の資産として次世代に引き継いでいくことを旨として形成されなければならない」と掲げている。
素晴らしい。ところが、「ぬくいの森緑地」についての情報はほとんどない。面積は1,404 ㎡と分かったのだが、どのような地形・形状で、どのような樹木、草花が鑑賞できるかの資料・データは公表されていない。区民に豊かな緑の実相を伝えないで、どうして次世代に引き継ぐことができるのか。
わが多摩市は市内の全公園リストを公表しており、公園にどのような樹木があるか分かるサイト「木を知ろう」にたどりつけるようにしている。ここが違う。
その「木を知ろう」には「ぬくいの森緑地」の樹木の情報がきちんと提供されている。コブシ、サクラ、コナラ、エゴノキ、クヌギ、マユミ、ゴンズイ、ツバキ類、アブラチャン、ムラサキシキブ、クルメツツジ/キリシマツツジ、ハナミズキ、ナンテン、カエデ類、ヤツデ、アジサイ、イヌガヤ、キョウチクトウ、オオムラサキツツジ、ヤツデ、ネズミモチ、チョウセンアサガオ他があると記されている。
小さい公園だが樹種は豊富だ。記者は「マユミ」を初めて知った。昔はこの木から弓を作ったそうで、将棋の駒の材料になるとある。なるほど。
そこでマンションデベロッパーに提案。デベロッパーはマンションを通じて〝幸せを売る〟のが商売だ。制度はつくっても魂を入れない自治体任せではよくならない。
敷地内に植樹する草木はパンフレットなどに記載しているが、周辺の公園や街路樹にはどのような樹木があるか詳しく書かないし、販売担当者も木の名前など知らないから詳しい説明をしない。これではだめで、しっかり調べて環境価値を可視化することだ。そうすれば、来場者に〝ここに住めば、心が豊かになりますよ〟といえる。歩留まり率は間違いなくアップ(ダウンする街もあるが)するはずだ。
書き忘れた。同社は完成在庫を残さないデベロッパーだが、前期末で4戸が残ったそうだ。それでも4月までに全戸完売したという。同社には大手に負けない、互角以上に戦える商品企画の武器がある。
大激戦地で販売好調 デベロッパーの良心を見た パラダイスリゾート「調布」(2022/5/25)
アキュラホーム太陽光発電7.5kW搭載「超発電の家」発売
アキュラホームグループとスマートアライアンスビルダー(SABM)は5月28 日(土)、新商品「超発電の家」の販売を開始した。東京都が年間2万㎡以上を都内で供給するハウスメーカーに太陽光パネル設置を義務付ける方針を打ち出したのに対応するもので、太陽光発電7.5kWを環境貢献価格1,810万円(税抜)~に設定。光熱費の大幅削減を可能にする。
「超発電の家」は、太陽光発電の発電能力を最大限に発揮できる屋根勾配の設計を実施し、太陽光発電7.5kW を環境貢献価格で設定。35年で828万円(延床面積30坪、4人家族、オール電化仕様を想定)の光熱費を抑えることで、初期投資を約7年で回収することができるのが特徴。
直近では、同社の半数の販売拠点が搭載率100%を達成している(全体の太陽光発電採用率は89.8%)。
分譲企画⇒バブル崩壊⇒ホテル⇒分譲コンバージョン リスト「三浦海岸」

「リステージ三浦海岸」
リストグループのリストプロパティーズが分譲中のコンバージョンマンション「リステージ三浦海岸」を見学した。1992年(平成4年)に竣工したリゾートホテル「マホロバマインズ」別館全106戸を取得し、大規模修繕・内装工事を施し、セミオーダー方式も導入し今年4月27日から分譲開始しているもので、これまでに20戸を成約するなど、順調なスタートを切った。海好きにはたまらないマンションだ。
物件は、京急久里浜線三浦海岸駅から徒歩7分、三浦市南下浦町上宮田の第二種住居地域の高台に位置する10階建て全106戸。現在分譲中の住戸(30戸)の専有面積は57.86~100.86㎡、価格は1,898万~5,098万円(最多価格帯2,600万円台)。リフォーム済みの平均坪単価は約150万円。既存建物施工は日成工事。既存建物竣工は平成4年6月。大規模修繕工事完了は令和4年2月下旬。売主はリストプロパティーズ。販売(仲介)は成和建物。
「マホロバマインズ三浦」は、四季の自然舎(綱川髙司社長)が経営するリゾートホテルで、バブル期に当時のダイカンホームが分譲マンションとして企画したが、バブル崩壊によって分譲からホテルに用途変更したため、マンションのような客室が多いのが特徴。本館の客室数は200室で、今回、同社が取得した「別館は」全106戸。1階の食堂などの共用部分や客室のエントランス部分なども一部専有化している。
建物はL字型で、ライトウェル(ボイド)付きで、玄関窓付き。全体の8割を占める東南向きと南西向き角住戸からは三浦海岸が一望できる。海岸までは徒歩7分。二重床・二重天井、天井高は2400ミリ。トイレ・浴室は段差があるが、サッシ高は2000ミリくらいあり、ワイドスパンの親子リビングドア付き住戸もある。
大規模修繕、内装工事を施したうえ、要望に合わせ3パターンのセミオーダープランを選択できるようにし、最上階の約260㎡はフルオーダーで分譲することを想定している。モデルルームのリフォーム代は約800万円。これまで20戸を成約しており、うち3分の2は居住用、残りはセカンドユースという。

上層階からの眺望(右側の建物が「マホロバマインズ三浦」ホテル)

ボイド

スケルトン状態(260㎡)

モデルルーム

専有面積 88.73m²(約26.84坪)
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確かにバブル期、ダイカンホームが三浦海岸で分譲マンションを企画していたのは知っている。価格は思い出せないが、当時の相場からして坪単価は最低250万円はしていたはずだ。
見学した印象では、もともとファミリーマンションとして企画されたため豪華なリゾートホテルの雰囲気はないが、坪単価は納得だ。従前のホテル仕様のままなら坪100万円くらいだろうが、リフォーム代に20坪で1,000万円とすれば坪150万円だ。
同じようにリゾートマンションがバブル崩壊でホテルに転用されたのは、現在「ウェルネスの森 伊東」ホテルとなっている三武が伊東市で分譲した事例がある。記憶に間違いがなければ全300戸とも専有面積は120㎡で、価格は全て1億2,000万円、坪単価300万円だった。
バブル期のレベルの高い社宅をコンバージョンし、圧倒的な人気を呼んだ代表的なマンションは、タカラレーベンが2009年に分譲した「ル・アール蘇我」がある。
新築で海に近いマンションは、経済設計の相鉄不動産「グレーシア湘南平塚海岸」を見学したが、坪単価は175万円だった。
床暖房もタオル掛けもなし 経済設計の極み それでも海好き惹きつける 相鉄不「平塚」(2022/4/13)
タカラレーベン 好調リニューアルマンション 「ル・アール蘇我」は4日間で120組超(2005/5/25)
壮大な街づくりの一環 501㎡の「新国際ビル」路地裏を多目的空間にリノベ 三菱地所

有楽町 SLIT PARK(スリット パーク)(樹木はアジサイ、アオダモ、ソヨゴ、シモツケ、ソヨゴ、ヤマブキ、ヤマボウシ、アケビなど)
三菱地所は5月25日、有楽町再構築を体現する既存ストックの活用プロジェクト第1弾として「有楽町『SLIT PARK(スリット パーク)』」を6月1日にオープンすると発表した。同日、オープンに先駆け行ったイベントをメディアに公開した。
「スリットパーク」は、従前は薄暗く自転車置き場などになっていた、同社が保有する丸の内3丁目の新国際ビルと新日石ビルの幅6mのL字型路地裏スペース約501㎡(151坪)を多目的空間にコンバージョンしたもの。8月中旬までに新国際ビルの丸の内仲通り側エントランスとオフィスロビーの改修を行い、「スリットパーク」の突き当りの区画を貫通させ、大名通りと丸ノ内仲通りをつなぐ動線としての機能も持たせる。
空間には「森」をイメージした植栽を施し、休憩スポットやキッチンカー、屋台、カートショップなどの飲食・物販サービスを提供し、アート展示やイベントを実施することで出会いや交流を促進し、街の魅力向上を目指す。Wifiと電源を各所に完備し、執務空間としても常時利用可能としている。設計・監理はオープン・エー、三菱地所設計。運営は東邦レオ。
同社は、大手町・丸の内・有楽町エリアの街づくりを「丸の内NEXT ステージ」と位置づけ、それを加速させるため①多様な場の提供②多様なテーマ・コミュニティ③面でのつながり・発信④クリエイティブな活動を引き起こす⑤デジタルビジョン・スマートシティの実現-の5つの戦略を掲げている。今回はその一環。
また、同社の「長期経営計画2030年」では、有楽町エリアを重点更新エリアの1つと定め、これまでもエリアでは「Micro STARs Dev.」「CADAN有楽町」「有楽町アートサイトプロジェクト」「ソノ アイダ#有楽町・ソノ アイダ#新有楽町」「有楽町アートアーバニズムプログラム YAU」など様々な企画・イベントなどを行っている。
有楽町ビル・新有楽町ビルの建て替えに着手したほか、稼働中ビルも順次リニューアルを行い、有楽町エリア全体の再構築を目指している。

リニューアル前(左)とリニューアル後の大名小路「スリットパーク」入口

「スリットパーク」完成予想図

25日のイベント
屋台(左)
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同社は前日24日、築64年の延べ床面積約111,272㎡の「大手町ビル」の大規模リニューアル工事が完了したのにともなうメディア向け内覧会を行った。今回はわずか501㎡の路地裏空間のリノベーションだ。
些細な取り組みとして軽視してはいけない。設計・監理を担当したオープン・エー代表取締役・馬場正尊氏が「小さいけれど、大きな変化の予兆になって欲しい」と、運営する東邦レオ代表取締役社長・吉川稔氏が「緑とアート、音(DJ)やアペリティフを触媒に、シェアスペース、コワーキングでは生み出せない、偶発的な出逢い(セレンディピティ)から想定外のイノベーションが起こる場をソーシャルに創造していく」とそれぞれコメントしているように、記者も100年先を見据えた「大丸有」の壮大な街づくりの一環だと思う。
いま、山手線内では「大丸有」のほか日本橋、八重洲、新橋、浜松町、泉岳寺・高輪ゲートウェイ、品川、渋谷、新宿、赤坂、虎ノ門・赤坂などで大規模再開発が進行中だ。都市間・エリア間競争は益々激化する。「滞在の快適性等の向上」(都市再生特別措置法)を図らないと、気が付いたときは手遅れになる。
路地裏空間のリノベは他にもありそうだが、記者は「バスあいのり3丁目テラス」をすぐ思い出した。三菱地所が所有する土地に東邦レオが植栽などを担当した施設で、今回の「スリットパーク」と同様、施設内の樹木、その他の全てが移動可能で建築物でないことがみそだ。
今後、区市町村道を活用した取り組みは加速度的に進むはずだ。今回の施設はその参考になる。
一つ、課題をあげる。25日のトークセッション&DJイベントで梅澤高明氏(A.T.カーニー日本法人会長/ナイトタイムエコノミー推進協議会理事)は、「このような路地裏空間には空調の音がある」と語った。〝うるさい〟とは言わなかったが、そのような意味が込められていると記者は受け取った。
音楽と異なり、これが意外と気になる。気になりだすといたたまれなくなる。車や建築工事の音もそうだ。音を消す技術は開発されないのか。どことは言わないが、工事現場の空きスペースに飲食施設を設置したデベロッパーがあるが、閑古鳥が鳴いている。それともう一つ。喫煙スペースは必須だと思うがいかがか。

梅澤氏
消化不良なのが残念だが素晴らしい農園 三菱地所「大手町ビル」リノベ完成見学会(2022/5/26)
三菱地所「バスあいのり3丁目テラス」の課題/コンクリ打設工事 初めて見学(2021/3/27)
三菱地所 生産者-産地-消費者つなげる屋外空間「バスあいのり3丁目テラス」開業(2020/9/5)
消化不良なのが残念だが素晴らしい農園 三菱地所「大手町ビル」リノベ完成見学会

東西で異なるビル外観(東側)
三菱地所は5月24日、1958年(昭和33年)竣工のオフィスビル「大手町ビル」の大規模リノベーション工事が完了したことに伴うメディア向け内覧会を行った。工事は2018年5月にスタート、2022年5月に完成。テナントが入居したままのこれほど大規模なリノベーションは珍しいという。
物件は、東京メトロ丸ノ内線・千代田線・半蔵門線・東西線、都営三田線大手町駅直結の建ぺい率80%(実質100%)、容積率1300%の千代田区大手町1丁目に位置する敷地面積約10,496㎡(200m×50m)、地下3階・地上9階建て延べ床面積約111,272㎡。設計・ 監理は三菱地所、施工は大成建設。着工は1956年5月、竣工は1958年4月。リノベーション設計・監理は三菱地所設計、内装改修建築設計はメック・デザイン・インターナショナル。建築施工は大成建設。
外装デザインは、日比谷通り、丸の内仲通り、大名小路の象徴的な通りとの親和性を重視し、外壁素材や窓ガラスなどの機能を更新したほか、ビルを東・西・中央に分節。外壁材にはGRCを採用するなど管理コストの低減、窓ガラスはLow-Eガラスにするなど約44%の熱負荷削減を図っている。
約4,000㎡の屋上には、植栽を施したワークスペースや約658㎡の都内最大級の農園スペースを整備。AI画像分析を通じて野菜の生育環境を計ることができる世界初の機器を備えている。竣工時から屋上に安置されていた「大手町観世音菩薩像(大手町観音)」は、従前は年に1回御開帳の日を設けていたが、リノベーションを機に一般の来館者も参拝できるように整備した。
7階には、就業者やエリアワーカー向けの共用ラウンジ・テラスを開設。ラウンジ(136席)はビル就業者が利用できるほか、一部ゾーンはエリアワーカーも利用可能。
また、ビルの東側を「LABゾーン」とし、多様な企業が集積、様々な人・企業が交流する拠点を創出。大規模フロアプレートでありながらも小割貸付に適したフロア形状の優位性を活かし、スタートアップ企業や大企業の新規事業開発部門など様々な企業が集積できる環境を整備した。
建て替えでなく新たな建築確認申請が必要でないリノベーションを選択したのは、様々なテナントニーズに対応するとともに、既存ストックの活用という社会的な要請にも応え、同社が「丸の内NEXT ステージ」で掲げる“人・企業が集まり交わることで新たな「価値」を生み出す舞台”を具現化したためとしている。

東西で異なるビル外観(西側)

仲通り機能を建物内外から整備・演出した南北通路(1階)

新たに整備したワークスペース(屋上)

新たに整備した屋上農園

共用ラウンジ(7階北側)

1階ELVホール前の柱
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上段はほとんどリリースのコピペ。内覧会では1時間以上にわたり7~8か所を見学した。一つひとつ具体的に紹介したいのだが、その余裕がないのが残念だ。1か所当たり10分もなく、消化不良だったからだ。見学時間は倍あってもよかった。それほど見どころの多いリノベ工事だと思う。以下は興味深かったことを紹介する。
まず、大手町ビルについて。敷地面積は丸ビルや新丸ビルとほぼ同じだが、丸ビル、新丸ビルは100m×100mのほぼ整形なのに対し、大手町ビルは200m×50mの長方形であるのが大きな違いだ。
そして、もっとも異なるのがその歴史だ。記者は30年くらい前まで、仕事の関係でこのビルの飲食フロアを1週間に1度くらい利用した。使用されている仕上げ材は歴史を感じさせるものばかりだ。例えば人造大理石のテラゾー、文様が美しいトラバーチン、アール状の壁、化石が含まれる直径数十センチはありそうな構造柱などだ。今回の工事でもこれらがいたるところに残されている。
驚いたのは耐震性だ。現行基準とほぼ同等の性能を有しているという。昭和30年前半の建物でも、現行法基準を満たしている。これは凄い。当時の数百枚にのぼる設計図書を見た関係者は「感動した」と語った。
気になったのは、建物は敷地いっぱいに建てられているので歩行者空間が狭いことだ。ビルの道路を挟んで南側に建っている大手町タワーや大手町スクエアは公開空地が確保され、区道も整備されているのに、幅員1メートルくらいしかない大手町ビル側の歩道は未整備。こちらを優先して整備するべきではないか。区の神田警察通りの道路整備でかなり辛辣な記事を書いたが、行政は何を考えているのかさっぱり分からない。
関係者によると、容積率を約300%余しているので増築も可能ではないかと思ったが、リノベーションにしたのは、現行の建築基準法に適合させるためには法的なハードルが高かったためだろう。屋上は天然芝ではなく人工芝で、樹木も低木ばかりなのは構造上の問題なのだろう。
素晴らしいと思ったのは、農園スペース「The Edible Park OTEMACHI by grow」だ。運営するPLANTIO(プランティオ)UrbanFormer/CEOの芹澤孝悦氏は「わたしの祖父は1949年(昭和24年)、わが国で初めてプランターを開発した。家庭菜園を有料にしているのはわが国だけ。欧米などはシェアするのが当たり前、スタンダードになっている」などと切り出したのに驚いたのだが、野菜育成アプリ「grow GO」や6種類のAIセンサーを搭載した世界初のプロダクト「grow HOME」には絶句した。日照量・土壌水分量・土壌温度など栽培に重要なデータをアルゴリズム分析により、水遣りの必要性などを伝えてくれるという。
このAIは、手間暇かけて育てる楽しみを奪いかねないが、農業・園芸を一変させる可能性を秘めている。AI機器は販売しないのだそうだが、値段によっては爆発的に売れる。芹澤氏の祖父が開発したプランターの比ではないのではないか。
もう一つ。「LABゾーン」などの観葉植物はほとんどが本物。これまた凄い。丸ノ内パークビル竣工見学会で見た三菱地所の本社オフィスはフェイクがあふれていた(失礼。その後、本物が植えられたとも聞くが)。

階段室

幅1mくらいの大手町ビル側の歩道(左)と整備済みの大手町スクエア側の歩道

左右非対称の歩行者空間(左が大手町ビル側)

AIについて説明する芹澤氏
大激戦地で販売好調 デベロッパーの良心を見た パラダイスリゾート「調布」

「調布ワンダーランドプロジェクト」
飯田グループ会社パラダイスリゾートが分譲中の「調布ワンダーランドプロジェクト」を見学した。京王線西調布駅から徒歩10分の全220戸で、今年4月に分譲した第1期50戸が完売するなど好調なスタートを切った。同沿線のつつじヶ丘駅圏から聖蹟桜ヶ丘駅圏にかけてここ3~4年の間に十数物件が分譲されており、今現在15物件2,000戸超が分譲中の大激戦地だ。早期完売したのは大和ハウス工業のコンパクト「調布」くらいで、完成物件では値下げも行われている。同社物件が好調なのは、価格もさることながら設備仕様レベルの高さにある。価格上昇に比例するように面積縮小、設備仕様の退化が著しい市場にあって、最低限の質を維持しようというデベロッパーの良心を見た。
物件は、京王線西調布駅から徒歩10分、調布市多摩川1丁目の準工業地域に位置する8階建て全220戸。6月下旬に分譲する2期(戸数未定)の専有面積は60.17~88.25㎡、予定価格は3,900万円台~7,400万円台(最多価格帯5,400万円台)、平均坪単価は260万円。竣工予定は2023年1月下旬。設計・監理は谷口建築企画一級建築士事務所。施工は多田建設。販売代理は長谷工アーベスト。4月から分譲を開始しており、これまでに50戸を成約。来場者は300件。
現地は、雪印乳業の倉庫跡地。用途地域は準工だが、マンション化が進んでいるエリアの一角。北側と南側2方に接道。北側は道路を挟んで小さな工場などがあり、南側は戸建てと中層のホッピー工場、敷地東側と西側はマンション。東宝調布スポーツパーク(ゴルフ場)や多摩川にも近い。
建物は南東向き、南西向き中心の4棟構成。住戸プランは平均70㎡のファミリータイプが中心。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~2450ミリ、フィオレストーン天板、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、タオル掛け2か所、ワイドスパン(70㎡以上は6400ミリ確保している住戸が多い)、トイレ「アラウーノ」(パナソニック製)など。共用施設はオーナーズラウンジ・サロン、460㎡の自主管理公園など。
同社銀座不動産部課長・田中大介氏は、「価格もそうですが、設備仕様に高い評価を頂いています。レベルは落としていません。お客さまには他と見比べていただきたいと話しています」と、販売代理の長谷工アーベスト東京支社販売第二部門販売一部エリアマネージャー・上田雄一氏は「モデルルームの出来などはお客さまから『段トツ』と言われています」とそれぞれ語った。
また、最近のマンションは価格が上昇する一方で、基本性能・設備仕様がどんどん退行していることを話したら、パラダイスリゾート取締役・田原伊知郎氏は「大手はブランド力があるから売れるんでしょうが、わたしどもがそれをやったらおしまい」と話した。

83㎡のモデルルーム
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京王線沿線に40年以上住んでおり、主だったマンションはほとんど見学している記者だが、コロナ禍でここ2年間は数えるほどしか見ていない。ただ、上田氏が話したように、設備仕様レベルは「断トツ」だと思う。坪単価260万円レベルではまずほかにないはずだ。単価設定もどんぴしゃり。第一次取得層の取得限界だと思う。
些細なことだが、「アラウーノ」について。最近はコストを下げるためタンク付きトイレが復活しているが、この「アラウーノ」は最新の機能付きで、マンションに採用されたのは初めだそうだ。尾籠な話で申し訳ないのだが、みなさんは用を足すとき便座に座ることはしないはずだ。勢いよくほとばしる小水の飛沫が便器の外に飛び出し、床やら壁やらを汚し、奥さんに怒られているはずだ。〝座って用を足せ〟と。
「アラウーノ」はその難点を解消するもので、泡立つ洗剤が飛沫を防ぐスグレモノだ(小生のような糖尿病も小水が泡立つが、アラウーノにはかなわない)。同社がこれを採用したのは「私のオフィスの近くにあるカフェはこれが採用されている。とてもいい」と語った田中氏が採用を決めたかどうかは聞かなかった。
タオル掛け2か所について。1本わずか1万から2万円のタオル掛けをコスト削減のためなくすデベロッパーが増えていると書いてきたが、いま分譲されている京王線沿線の物件で、きちんと2本設けている物件はどれだけあるか。半分もないのではないか。「デベロッパーの良心を見た」と書いたのはそのためだ。
田原氏について。名刺交換をするとき「ご無沙汰です」と声を掛けられた。全然覚えていなかったが、7~8年前に他のデベロッパー社長らと飲み会で一緒だったそうだ。記者が酷評している飯田グループの戸建て記事などもよくチェックされているようだが、小生に苦情を申し立てることはなかった。
ありがとうございます。田原さん。わたしは是々非々を旨としており、為にする記事は書いておりません。飯田グループ入りする前の飯田産業の森和彦社長(現飯田グループ会長)や東栄住宅の故・佐々野俊彦社長、一建設の創業社長の故・飯田一男氏は結構取材しています。
今回の物件を見学して、大手、中小などの固定概念でものごとを考えてはいけないことも改めて学んだ。やはり記者は現場を見ないといけないということだ。

アクアパティオ

アラウーノ
中高層木造の普及促進へ「WOODRISE」に内外の関係者結集 矢野氏、深尾氏ら会見

矢野氏(左)と深尾氏
国際建築住宅産業協会(会長:矢野龍氏)は5月23日、「WOODRISE 2021 BUSINESS SESSION(BS会)」開催に関する記者会見を行い、国内外の中高層木造建築に係わる関係団体・企業等の交流を深めることを目的にB to B Meeting、社交行事、テクニカルツアーなどを実施すると発表した。
冒頭、BS大会主催団体の国際建築住宅産業協会会長・矢野龍氏(住友林業最高顧問)は、「WOODRISEは、中高層木造建築物の発展のため、技術面や工学的な観点から最先端の知見を集め、あらゆるニーズや将来性を展望することを目的に業界関係者が一堂に結集するイベント」とし、「世界は政治経済とも不透明感を強めているが、地球温暖化の抑止という人類共通の課題解決に資する木造建築の普及をこの大会を通じてさらに進めたい」と述べた。
深尾精一・BS大会組織委員会会長(首都大学東京名誉教授)は、「わが国の中高層木造建築物の事例は飛躍的に増えている。もともと日本は木造中心の国でしたが、過去に都市災害を何度も経験しており、法規制面でも大規模木造建築に対して大きな障壁となっていました。しかし、科学的にしっかりした対策をしていれば木造だからと言って危険なわけではなく、差のような観点から今世紀に入ってから木造だからといって不利にならないよう建築基準法などの法規制は改善されてきている。例えば、現しで表現しても鉄よりはるかに火災に対して強靭なことが証明されている。今国会でもそのような方向で基準法改正の審議が行われている。今大会でも最新の技術を採用した木造建築物の見学が予定されており、現状での日本の取り組みを見ていただくのは主催者として大変うれしい」とコメントした。
会見には、Christophe Mathieu クリストフ・マチュー氏(FCBACEO、次回WOODRISE 2023主催団体)、PierreHurmicピエール・ユルミック氏(ボルドー市長、次回WOODRISE2023開催地首長)、Frédérique Charpenel フレデリック・シャルプネル氏(ヌーヴェル・アキテーヌ地方議会企画国際化代表)も参加し、それぞれ熱い思いを語った。
「WOODRISE」は、中高層木造建築物の発展のため、関係者が一堂に結集するイベントで、フランス(FCBA森林木材総合技術研究所)とカナダ(FPInnovations 建築科学技術センター)が主導して2017年に活動開始。第1回は2017年ボルドー(フランス)、第2回は2019年ケベックシティ(カナダ)で開催。昨年は、2021年10月15日~17日に京都大会を開催し、オンラインと現地参加をあわせ18か国約800名が参加。
京都大会ではコロナ禍で予定していたB toB Meeting、社交行事、テクニカルツアーなどが実施できなかったことから、今回の大会となった。今回の参加登録者は330名、テクニカルツアー参加者は延べ130名。
5月24日から5月27日のテクニカルツアーでは国立競技場、積水ハウスエコ・ファーストパーク、住友林業筑波研究所、大和ハウス工業みらい価値共創センター、ザ ロイヤルパークキャンパス札幌大通公園なども予定されている。
来年の大会はボルト―市で行われる。

左から橋本公博氏(BS 大会 実行委員会委員長)、能勢秀樹氏(住友林業顧問)、深尾氏、矢野氏、Frédérique Charpenel フレデリック・シャルプネル氏(ヌーヴェル・アキテーヌ地方議会企画国際化代表)、ピエール・ユルミック氏、クリストフ・マチュー氏
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深尾先生におしかりを受けた。木造ファンの記者は「中高層木造建築物を普及させるためには建築基準法の耐火・防火基準を緩和すべきではないか」と質問したら、深尾先生は「緩和はだめ。設計者は実験などで検証できない課題はあるけれども、火事に対してより安全な建築手法を考えないといけない」と話した。
もう一つ、矢野氏は興味深いことを話した。「欧米では(燃えないよう)不燃材で木を覆い隠しても、炭素固定の効用などを考慮すれば、価格がイーブンなら木造のほうがいいという考え方がある」と。
なるほど。この考え方は、三井ホーム技術研究所研究開発グループマネージャー・小松弘昭氏が「現しを求めるのは木造コンプレックス」と言い放ったことと同じだ。(それでも記者は深尾先生や小松氏の考え方に同意はできないが)
外貌の呪縛を解き放つか 「現しを求めるのは木造コンプレックス」三井ホーム小松氏(2021/12/9)

