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「イニシアフォーラム尾山台」 

 コスモスイニシアが分譲を開始した邸宅街の分譲戸建て「イニシアフォーラム尾山台」(全18区画)を見学した。第1工区の第1期1次5区画は12月18日抽選の結果、最高価格の1億6,980万円の住戸に2倍の倍率が付くなど11組の登録、4戸に申し込みが入った。来場者からは「こんなに広い玄関・ホールのある分譲住宅は見たことがない」などと感嘆の声が上がったという。

 物件は、東急大井町線尾山台駅から徒歩13分・九品仏駅から徒歩11分、世田谷区尾山台一丁目の第一種低層住居専用地域・風致地区(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する全18区画(総開発面積約2,900㎡)。第1期1次の敷地面積は119.04~202.4㎡、建物面積は94.63~119.52㎡、価格は1億2,480万~1億6,980万円。構造・工法は木造(枠組壁)・2階建て、木造(在来)・2階建て。施工は西武建設。建物は2021年10月中旬に竣工済。

 12月17日~18日に登録申し込みを受け付け、4棟に対して5倍、2倍、2倍、2倍の申し込みがあった。問い合わせ件数は280件。

 現地は、尾山台駅、九品仏駅からそれぞれ商店街を通り、環八道路から一歩入った敷地が100坪、200坪もありそうな邸宅が建ち並ぶ国分寺崖線の高台の一角。総開発面積約2,900㎡の従前は1軒の邸宅。同社は2019年に取得している。

 建物外構は周囲の邸宅街に調和する外構に緑をふんだんに配し、外観は水平のラインを強調するよう石を積み重ね、要所に既存の石や門柱、アイアンオーナメントをあしらって重厚感を演出し、建物の窓が正面交錯しないよう建物を配置している。

 住戸プランでは、階段室の天井に天窓を配するなど自然の光や風を住戸内に取り込むパッシブデザインを採用しているのが特徴。2階にリビングを配する「SOLAリビング」では、最高天井高約4.3mの勾配天井を実現している。

 同社分譲事業部分譲一部プロジェクトマネージャー・藤田裕子氏は、「商品企画の段階で地元の不動産会社さんから聞き取り調査をしました。大井町線の価格のアッパーは1億3,000万円と言われましたので、チャレンジではあったのですが、来場者の方には納得していただいています。見学された方の中には『これほど広い玄関・ホール付きの分譲住宅は見たことない』と仰っていただいています」と話した。

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工事中の第二工区

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 第一種低層住居専用地域の開発面積としては、約3,619㎡の三菱地所レジデンス・モリモトのマンション「ザ・パークハウス 自由が丘ディアナガーデン」(44戸)には及ばないが、都心部・準都心部では屈指の規模だ。よくぞ土地を仕入れられたものだ。

 建ぺい率40%、容積率80%の分譲戸建ても少ないはずで、同社の物件で調べたら2018年分譲の「グランフォーラム成城学園前」(4戸)がそうだった。

 現地取材するまで知らなかったのだが、案内図を見たら何と田園調布雙葉学園の幼稚園・小学校・中学高等学校が近接しているではないか。お嬢さんを雙葉に入学させたいと考える人の関心を呼ぶのではないかと見当をつけた。

 「広い玄関・ホール」は、2019年分譲の三井不動産レジデンシャル「ファインコート茗荷谷」を見学したとき、1億5,800万円の玄関の広さと親子ドアを開くと立派なリビングが広がる空間にお客さんが驚いたという話は聞いているが、今回は玄関・ホールのみで4畳大くらいあった。階段室の手摺部分をガラス張りにして一層広く見せる工夫を凝らしていた。同社はここ数年、マンションも含めて〝魅せる玄関〟に力を入れているが、今回もそれが成功した。

 残りの第2工区13区画はまだ基礎の段階の住戸も多く分譲はずっと先になりそうだが、敷地南側は開けており、擁壁には緑化も施されていた。今回分譲より価格は高くなるかもしれない。施工は細田工務店と西武建設。

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モデルハウス

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玄関・ホール

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天窓

価格に見合う価値あり コスモスイニシア「グランフォーラム石神井公園」(2018/12/3)

一頭地を抜く コスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布 桜坂」「成城」(2018/4/20)

三井不レジ 山手線の内側初の都市型戸建て「茗荷谷」「新大塚」早期完売へ(2019/2/5)

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「西船橋ソレイユプロジェクト(ルピアグランデ船橋行田公園)」

ポラスグループ中央住宅は1221日、分譲中の「西船橋ソレイユプロジェクト(ルピアグランデ船橋行田公園)」のメディア向けモデルルーム見学会を行った。西船橋駅からバス9分徒歩6分の全154戸。立地にハンディを抱えながら価格の安さ(坪単価173万円)、県立行田公園に近接する住環境、近接する公務員宿舎の跡地開発などの将来期待が人気を呼び、6月の販売開始からこれまで約半数の77戸が成約済みとなっている。

物件は、JR・東京メトロ・東葉高速線西船橋駅からバス9分、バス停徒歩6分、船橋市行田3丁目の第一種中高層住居専用地域、第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する7階建て全154戸。12月下旬に分譲予定の第2期(戸数未定)の専有面積は61.6570.64㎡、予定価格は2,700万円台~3,900万円台(最多価格帯3,200万円台)、坪単価は173万円。竣工予定は20222月中旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

現地は社宅跡地で、約11.9haの県立行田公園も徒歩2分。敷地南側はスーパー、戸建て住宅街。周辺には船橋行田住宅跡地(5.6ha)、JR社宅跡地などがあり、中学校、小学校にも近接。

建物は3棟構成で、標準階は南向き13戸、東向き6戸、西向き6戸。間取りは6163㎡台の2LDK25戸、7680㎡台の4LDK4戸、他は70㎡台が中心の3LDK

主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ピアキッチン付き(約半数)、食器棚、かくれんボックス、マイギャラリーなど。

同社マンションディビジョン課長・湯村元昭氏は、「南仏プロバンスと船橋の花であるヒマワリをモチーフに世界観を演出した」と語った。

販売代理の長谷工アーベスト東京支社販売部門プロジェクトマネージャー・清水慎二氏は、「1月から資料請求を受け付けてからこれまで反響は800件、来場は300件、決定率(歩留まり)は25%に達している。駅からは少し離れているものの、複合開発期待、行田公園に近接する住環境、価格の安さと設備仕様レベルの高さが評価されている。購入者の居住地は地元市内が60%、市川市が10%、江戸川区が8%。世帯主の年収は300600万円台が中心」などと語った。

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エントランス

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 見学会はモデルルームのみ。湯村氏や清水氏の話からは価格が安く、その割に設備仕様レベルも高いのはよく伝わってきたのだが、新船橋駅や塚田駅のように生活利便施設が整っているという印象を受けず、どのような立地条件なのかいま一つ分からなかった。このまま帰ったら「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られそうなので、現地を見学することにした。

 現地について驚いた。JRの社宅として利用されていた廃墟のような5階建て建物が5棟、戸数にして200戸くらいが建っていた。その先に中規模のスーパーと戸建て街区があり、マンションはその背後で建築中だった。その先、建物の北側にはフェンスで覆われた公務員宿舎が広がっていた。スーパーのほかに生活利便施設はほとんど皆無。立派な樹木が茂る行田公園も閑散としていた。

 それでも同社のマンションがよく売れているのは、公務員宿舎やJR社宅跡地の再開発に期待している購入者多いということだろうと納得するほかなかった。

 競合しているのではないかと思った大和ハウス工業「プレミスト塚田」(571戸)とは単価にして20万も差があり、「塚田」は先月で完売していると聞いた。確かに坪20万円の差は大きい。

 見学会では話題に上らなかったが、中央競馬・中山競馬場は徒歩圏。マンションの上層階からはターフが見えるのではないか。

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建築中の現地

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県立行田公園

実質10か月で300戸超の驚異的売れ行き 大和ハウス「プレミスト船橋塚田」(2020/10/20

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「ライオンズミレス新中野」

 大京は12月19日、コンパクトマンション「ライオンズミレス新中野」の竣工販売を開始した。20日、メデイア向けにモデルルームを公開した。

 物件は、東京メトロ丸ノ内線新中野駅から徒歩4分、JR中野駅から徒歩12分、中野区本町6丁目の商業地域に位置する10階建て35戸(特定分譲住戸10戸、一般分譲対象外住戸5戸含む)。第1期1次の専有面積は34.31~40.89㎡、価格は4,690万~5,540万円。坪単価は450万円。竣工予定は2022年1月13日。設計はSD建築企画研究所。施工は斎藤工業。デザイン監修は船田徹夫氏。

 現地は、二方道路に接道。歩道を挟んだ北側は青梅街道。建物は内廊下方式を採用、1階エントランスにアートと各住戸専用の宅配ボックスを設置。住戸は2階からで、標準階は1フロア4タイプ4戸構成。うち3戸が角住戸(全35戸中26戸)。

 主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、二重サッシ・樹脂サッシ、リビング天井高2400ミリ、食洗機(25㎡の1DK除く)。

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 価格はこんなもんだろうと思った。23区内のコンパクトは軒並み坪400万円を突破し、500万円以上というのも珍しくなくなってきた。今春分譲開始された、敷地北側が甲州街道に面している坪430万円の同じような条件の旭化成不動産レジデンス「アトラス笹塚駅前」(45戸)も残りはわずかだ。大京の物件は丸の内線で都心に繋がっているというのも強みなのだろう。対面にはスーパー三徳がある。

 モデルルームは全4タイプ、コンパクトではあるが、間取りはよくできている。間口を4200ミリ確保することで居室を1~2室設けることができるようにしている。中野駅方面が見渡せる北西角住戸の専有面積は25.30㎡だが、バルコニーの幅は4m以上あった。

 それより驚いたのは、道路側に面した窓は全戸二重サッシで、しかも居室側は樹脂サッシが採用されていることだった。同じような二重サッシ・樹脂サッシはコスモスイニシアの「大森町」で見学しているが、コンパクトでは極めて珍しいはずだ。

 樹脂サッシのよさは実際に経験しないと理解できないかもしれないが、熱伝導率はアルミとは天地ほどの差がある。アルミは熱さも冷たさもストレートに伝わるが、樹脂は外気温をほとんど遮断できる。結露も生じない。同社はプレス・リリースにそのことを一切記載していない。ZEHマンションの供給実績が多く、当たり前と思っているからだろうか。記者などはこれが最大の売りだと思う。

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1階エントランス

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 見学会の席に案内された途端、記者が60年以上の西鉄・西武ライオンズファンであることを知ってか知らずか、知っていたとしても傷口に塩をすり込むような悪意は込められていないとは思うが、同社の女性広報担当者が「マンションの資料のほかオリックス・バファローズの来年のカレンダーも入っております」としらっと話したではないか。

 とっくに忘れていたのに一挙に悪夢がよみがえった。わが西武は今季42年ぶりに最下位に転落した。オリックスにはコテンパンにやっつけられた。宮城には1つも勝てず6連敗、山本には5敗(1勝)し、通算8勝15敗(2分け)と惨敗。

 あろうことか来季の西武は、前半戦の3連戦×3度=9戦の表ロードでオリックスと対戦することが決まった。山本と宮城が登板するのは間違いない。

 家に帰って、もらった月めくり卓上カレンダーを見てみた。12人とも顔を見るのも嫌な選手ばかりだ。どうすればいいのか。2つもある。ほしい人がいたらくれてやるのに…。 

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現地

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 東京都の11月17日から12月16日までの1か月間の新型コロナ感染者524人の推移と性別・年代別分布をグラフ・表にまとめた。

 日ごとの推移ではほぼ30人以下に収まっており、感染状況は「感染者数が一定程度に収まっていると思われる」(12月15日時点の都のモニタリング会議コメント)数値で推移している。

 性別・年代別では、全524人(1日平均17.5人)のうち男性:女性は280人:244人と男性がやや上回っている。

 年代では20代の125人(全体に占める割合は23.9%)が最多で、以下、40代の82人(同15.6%)、30代の71人(同13.5%)、10代の68人(同13.0%)、50代の66人(同12.6%)の順。60代は29人(同5.5%)、人口構成比でもっとも高い70歳以上は45人(同8.6%)となっている。

 感染経路不明率はほぼ60%以上で高い数値を示している。

 12月15日現在の接種対象者(12歳以上)に占めるワクチン接種率は1回目が76.1%、2回目が75.2%になっている。

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HANARE ~zen~(ハナレ ゼン)」付き分譲住宅「鴻巣市栄町」

ケイアイスター不動産が試験販売を開始した「HANARE ~zen~(ハナレ ゼン)」付き分譲住宅「鴻巣市栄町」を見学した。

 物件は、JR高崎線鴻巣駅から徒歩7分、鴻巣市栄町の第一種住居地域(建ぺい率70%、容積率200%)に位置する敷地面積約144㎡(43坪)、建物面積約110㎡(33坪)、間取り4LDK、価格3,490万円。建物は202110月に竣工済み。構造は軸組工法2階建て。「禅」は1帖タイプで、幅910 mm×奥行1820mm、ベタ基礎、工期は2日(晴天時のみ)、価格は559千円(税込)~。エアコン用のコンセント、2口のコンセント、照明、カウンター、書棚になる収納エリア付き。1125日に完成済み。地元の不動産会社が仲介して販売中。

同社は、住宅のプラスワンスペースとして202011月、既居住者向けに「HANARE」第一弾を販売開始し、第二弾として20214月、規格型平屋注文住宅IKI(イキ)のオプショ商品として「HANARE書斎版」を販売開始した。今回の「HANARE禅」その第三弾。

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 「禅」なるものがどのようなものか見たくて、同社広報にお願いして見学が実現した。現場は2階建ての戸建てや平屋の賃貸住宅が建ち並ぶ住宅街の一角で、道路、線路を挟んだ目の前が幼稚園。

 驚いたのは分譲住宅の価格の安さだった。都心部だったら10坪のワンルームも買えない。通りがかりの女性に声を掛けたら、「この辺にはこれくらいの価格の住宅が結構分譲されているけど、いいわね」と話した。すかさず「お子さんは? 息子さん、娘さんにどうですか」と畳みかけたら、「二人とも買っちゃってるわよ」とのことだった。

 地域にはそれぞれ相場があるから、敷地が43坪もあって建物が33坪の住宅でもそんなに安くないということか。

 さて「禅」。記者などは小さいころ、親の言うことを聞かないとすぐ「蔵に入れるぞ」としかられたものだ。柿の木に縛り付けられた友だちもいた。今の子どもは〝お宝〟のようにちやほやされるので、このような「禅」は脅しにならないのだろう。

 もちろん在宅ワークにも利用できそうだが、夫婦喧嘩でもしたら駆け込むのにいちばんいいのではないか。中で眠ることもできそうだが、エアコンを付けないと夏や冬は籠るのは大変か。

 もう一つの課題は建築基準法だ。防火・耐火基準が厳しい都市部は1帖とはいえ建築確認は必要だし、建ぺい率を使い切っている住宅も少なくないので狭小敷地などでは難しいことだ。組み立て・移動式にしたらどうなのだろうか。この前見学した三菱地所、合同会社Endian、テレキューブサービスが考案した、「CHILL CUBE(チルキューブ)」も参考になるはずだ。

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間取り図

丸の内で森林浴ができる「♯チル休み」 三菱地所など11/26まで新丸ビルで実施(2021/11/22

 

 

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外観

 ケイアイスター不動産は12月17日、賃貸住宅付き戸建分譲住宅「戸建て大家さん®」の板橋区赤塚の2物件が完売したと発表した。

 「戸建大家さん®」は、首都圏エリアに特化し、収益物件の保有を目的とする顧客向けにAI(人工知能)を活用した同社独自の用地仕入システム「ミツカルPro」により販売エリアを厳選したうえで、コンパクトなセミオーダー型分譲住宅として開発したもの。

 今回の物件は、それぞれ駅から徒歩7分の土地面積80.38㎡(24.31坪)、建物面積132.38㎡(40.04坪)と、駅から徒歩10分の土地面積82.79㎡(25.04坪)、建物面積130.40㎡(39.44坪)の3階建て。1階部分は賃貸用と想定してワンルーム2戸として提案していが、このうち1棟の購入者は、二世帯住宅を検討中に「戸建て大家さん®」を知り、見学の結果、1階部分を居住スペースとすることで二世帯住宅として購入。もう1棟は、法人が1階部分を社員寮とし、先々は投資物件へ利用変更を検討できるとして購入に至ったという。

 同社は、当初ターゲットとしていた収益物件の保有目的に限らない様々な潜在ニーズに対応できることがわかったとしている。

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 もう20数年前か、横浜・関内のデベロッパー・リッチライフが、勝手口付き3LDK・Kの分譲マンションを2LDKと1Kに分けて、1Kを賃貸などに転用できる「リッチライフプラン」として提案したのを取材している。隣り合う居室ドアは鍵付きで、開閉することも完全に遮断することも可能になっていた。同社のホームページによると2017年8月現在、15棟370戸の供給実績がある。

 マンションだって戸建てだって同じだ。この種のニーズは間違いなくあると思う。問題はどのようにしてそのような顧客を探し出すかだ。

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間取り例
 

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「家族で選ぶ 我が家の大黒柱伐採会」 

 ナイスグループの菊池建設は12月17日、「家族で選ぶ 我が家の大黒柱伐採会」を静岡県富士宮市の朝霧高原で11月20日に実施し、顧客8組25名が参加したと発表した。

 同社は創業以来、檜(ヒノキ)を中心とした国産材による純和風住宅を供給しており、同イベントは住宅に用いる大黒柱の伐採を見学してもらうため2012 年から11月と3月の年2 回開催しており、今回が20 回目。

 当日は、入山式とお清め式を行った後、大黒柱として適した径の大きさなどを説明し、施主に大黒柱となる檜を選んでもらい、熟練の職人が合計10本の檜を伐採した。伐採して残った根本部分を腰掛けや植木鉢台に使うために、「切り株」状にしてプレゼントした。

 富士宮市には同社の創業者・菊池安治が設立した「日本建築専門学校」がある。

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「宇宙船地球号」イメージ図(提供:大阪大学)

 日本財団と大阪大学は12月16日、「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」の一環として建築する研究棟のデザイン監修を建築家の安藤忠雄氏が担当すると発表。外観は「宇宙船地球号」をイメージした楕円形で、世界中の優秀な研究者が集まり、力を合わせて課題解決に取り組んでほしいという想いが込められている。

 発表会で大阪大学総長・西尾章治郎氏は、「研究棟のコンセプトデザインを日本が世界に誇る建築家・安藤忠雄先生に作成していただいたことは大変光栄。2025年2月に竣工するこの研究棟は、大阪大学だけでなく日本の新たなランドマークとなる施設で、平時も有事の際も異分野の研究者がアンダーワンルーフで研究を進める『集学の場』として、世界から多彩な人材が集まる開かれたプラットフォームの基盤となるもの」と語った。

 日本財団会長・笹川陽平氏は「当財団は40年以上ハンセン病という感染症を世界からなくす活動を行っており、感染症とは大変ご縁があります。安藤先生のデザインは宇宙船地球号。人類が共に共存する地球をイメージされたとお伺いした。胸がワクワクする想い」と述べた。

 安藤忠雄氏は、「研究棟の形状には楕円形を採用しました。感染症の問題は、世界を巻き込む人類としての問題であると同時に、地域格差や差別など一人ひとりの心の問題でもあります。それらを多角的に解決する『宇宙船地球号』としての役割を意識して、デザインに反映しました」と話した。

 日本財団と大阪大学は2021年9月14日、長期的な視点で感染症の課題解決を目指す「日本財団・大阪大学感染症対策プロジェクト」を立ち上げ、同財団が同大学に対して今後10年間、約230億円規模の助成を行うと発表していた。

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左から西尾氏、安藤氏、笹川氏

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左から西尾氏、安藤氏、笹川氏

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Brillia Tower 堂島」

東京建物は1216日、ラグジュアリーホテルブランド「Four Seasons Hotel」と一体開発の複合マンション「Brillia Tower 堂島」(全463戸)の第11130戸、第1255戸の合計185戸に平均4.6倍の登録申し込みが入ったと発表した。

4月にオフィシャルサイトを開設し、911日にモデルルームをオープン後、1129日までに問い合わせは6,300件超、モデルルーム来場者数は延2,700件を超えるなど、大きな反響を呼んでいる。

同社は、JR大阪駅から徒歩9分のロケーションや多様な住宅ニーズに対応する30230㎡台の専有面積、約2.7~約4.0mの天井高などに高い評価を得ているとしている。44階以上の奥行の深いルーフバルコニー付き南東・北西角住戸(10 戸)も高い倍率になった模様だ。

登録期間は第11次が1030日~1115日(抽選日15日)、第1 2次が1126日~1129日(抽選日29日)。登録申し込み件数は982件(第11 次・2次)、平均倍率は4.6倍、最高37倍。価格は5,280万~108,000万円(平均価格は約15,390万円)、坪単価は650万円。1億円超住戸は110戸。専有面積は38.71236.06㎡。

登録申込者の属性は、年齢は50歳台(全体の25.7%)、60歳台(同23.4%)、30歳台(同20.6%)、世帯人数は2人(全体の36.9%)、1人(同31.7%)、4人(同15.3%)、職業は会社役員(全体の37.8%)、会社経営(同15.4%)、会社員(同14.9%)、医師(同10.7%)、居住地は大阪府(全体の63.5%)、うち北区(同17.7%)、中央区(同8.7%)。

           

 この物件については、1125日付の記事と合わせて読んでいただきたい。取材した時点で、物件統括所長・加藍憲一氏はプレス・リリースを出す予定と話していた。

 これまで坪単価400万円がアッパーだった大阪市内で、記録を大幅に更新する坪650万円のマンションがなぜこれほどの人気を呼んだか。基本性能・設備仕様レベルの高さはもちろんだが、記者はやはり「Four Seasons Hotel」との連携が富裕層の心を捉えたと思っている。上層階住戸からはエレベーターでホテルレストラン階に降りることができる。ラグジュアリーホテルレストランを日常使いできる分譲マンションは首都圏を含めてほとんどない。

 外観・共用施設、モデルルームの〝美しさ〟については記事にも書いたが、日建設計のチーフデザインオフィサー・大谷弘明氏、オランダ生まれのピエト・ブーン氏を起用したのがヒットした。記者は三井不動産レジデンシャル「パークコート青山 ザ タワー」と同じくらいの衝撃を受けた。

残りは283戸もあるが、時期以降は価格の低い下層階の住戸が中心になる模様で、順調に推移するのではないか。

 注目されるのは今後の大阪のマンション市場に与える影響だ。首都圏では、2015年分譲開始の同社「Brillia Towers目黒」が坪単価600万円の大台に乗り業界を驚かせたが、その後、都心物件の価格は上昇の一途をたどった。同じことが大阪でも起きるのか。住友不動産の期間75年の定期借地権付きホテル・商業・賃貸との複合「梅田ガーデンレジデンス」(584戸)の分譲も始まった。坪単価は600万円超となった模様だ。

〝どう見ても美しい〟大阪の市場を変える 東京建物「堂島」は坪単価650万円(2021/11/25

マンションはアートだ 三井不レジ「パークコート青山 ザ タワー」竣工(2018/4/11

東京建物 目黒駅前の再開発タワーは坪単価600万円になるか(2014/12/4

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東日本レインズ 11月のMarket Wachiから

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は12月10日、首都圏の2021年11月の不動産流通市場の動向についてまとめ発表した。

 中古マンションの成約件数は前年比5.6%減の3,416件と5か月連続で前年同月を下回った。成約坪単価は前年比7.1%上昇の201.0万円で、20年5月から19か月連続上昇し、成約価格は同3.8%上昇の3,897万円となり、20年6月から18か月連続で前年同月を上回った。専有面積は前年比で3.1%縮小し63.98㎡となっている。

 中古戸建ての成約件数は前年比5.0%減の1,227件で、4か月連続で前年同月を下回った。成約価格は前年比10.1%上昇の3,579万円となり13か月連続で前年同月を上回った。土地面積、建物面積とも前年同月比で縮小した。

◇       ◆     ◇

 首都圏の中古マンションの成約単価の上昇が続いている。成約坪単価は新型コロナの影響で昨年4月に167.9万円となり、同年1月の187.8万円から10.6%下落したが、その後は回復し、今年9月にはレインズデータのアーカイブで公表されている2002年以降では最高値の坪205.0万円を記録した。(関係者によると1990年5月の成約単価336.6万円が過去最高値)

 11月の成約単価を地域別にみると、東京都区部は前年比6.9%上昇の296.5万円となり、20年5月から19か月連続で前年同月を上回った。多摩は152.2万円で、前年比プラス13.3%の2ケタ上昇、9か月連続で前年同月を上回った。

 神奈川県の横浜・川崎市は前年比7.9%上昇の179.2万円で、20年6月から18か月連続で前年同月を上回った。神奈川県他は前年比16.5%の2ケタ上昇の115.5万円で、12か月連続で前年同月を上回った。

 埼玉県は前年比11.4%上昇の126.4万円となり、20年6月から18か月連続で前年同月を上回った。

 千葉県は前年比10.8%上昇の113.0万円となり、20年8月から16か月連続で前年同月を上回っている。

 また、新規登録単価は前年比15.9%上昇の坪224.7万円となり、8か月連続して2けた上昇、20年10月から14か月連続で前年同月を上回るとともに過去最高値となった。

 在庫坪単価は前年同月比14.8%上昇の過去最高値の230.9万円となり、7か月連続の2けた上昇、18年2月から46か月連続で前年同月を上回った。

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 この数値をどう見るかだが、首都圏新築と比較して成約単価は6掛け、新規登録単価と在庫単価はそれぞれ7掛け前後だ。地域別では新築と比較して東京区部は6.7掛け、横浜・川崎は6.4掛け、埼玉は5.4掛け、千葉は5.5掛けだ。

 この先の市況はいまひとつ読めないが、新築は総じて売れ行きが好調で、完成在庫数も漸減傾向にあることから下落に転じる可能性は少ないとみている。注意したいのは、平均価格は頭打ちの感があり、単価上昇を専有圧縮で吸収しようという動きが鮮明となり、合わせて階高・天井高の低下、設備仕様のグレードダウンが甚だしいことだ。ローン金利は引き続き低水準で推移すると思われるが、過度な基本性能・設備仕様レベルダウンをユーザーがどう見るかだ。

 このような新築の懸念材料を考慮すると、記者は建築費が著しく上昇した数年前以前の中古マンションのほうが総じてレベルは高いとみている。新築との価格の乖離率を考え合わせると、中古市場の活況は当分続くのではないかと思われる。

 ただ、新規登録単価が8カ月連続して2けた上昇しているのは実需というよりは買い取り業者が介在しているのではないかと思われ、この先どうなるかは今一つよく分からない。かつてバブル発生時は、新築より中古が市場をリードしたように今回もそのような状況になるのかどうか。〝まだはもうなのか、もうはまだなのか〟-中古市場は踊り場に差し掛かっていると言えなくもない。

活発な法人間取引 「買い」が「売り」上回る 関東圏の中古マンション市場(2021/10/19)

バブルだ すさまじい中古マンションの値上がり レインズの9月のレポート(2021/10/12)

 

 

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