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 不動産公正取引協議会連合会(不動産公取協)は10月27日、「不動産の表示に関する公正競争規約及び施行規則」の改正が10月22日に行われた同連合会の総会で承認されたと発表した。改正案は消費者庁と公正取引委員会の認定を経て概ね半年程度の周知期間を設けて施行される予定。

 主な改正点は、物件から駅や商業施設等までの所要時間や道路距離を記載する場合は、建物の出入り口を起点とすることを明文化するとともに、販売戸数(区画数)が2以上の分譲物件においては、最も近い区画までの表示のみで可としていたが、最も遠い住戸(区画)までの所要時間等を併記することとすることを盛り込んだ。

 また、物件の名称の使用基準について、物件から直線距離で300メートル以内の公園、庭園、旧跡その他の施設のほか、新たに海(海岸)、湖沼又は河川の使用が認められた。

 改正点のうち、徒歩所要時間の表示は改正の内容を先取りして広告表示することは差支えないとしている。

◇       ◆     ◇

 結構な改正だ。徒歩時間は80mを1分として計算し、起点となる駅は出入口(改札口ではない)というのはよく分かるが、マンション・分譲戸建てなどは物件エントランス・入口なのか、それとももっとも裏口なのかよく分からなかった。戸建ては言うまでもなく、マンションでも端から端までだと2~3分かかる物件も少なくない。駅からもっとも遠い住戸の徒歩時間を併記しなければならないのは、供給サイドにとっては大きな負担になるかもしれない。

 物件名称を従来の公園、庭園、旧跡その他の施設のほか、新たに海(海岸)、湖沼又は河川の使用が認められたのも歓迎したい。「片瀬江ノ島海岸」「目黒川」「石神井川」「神田川」などを付したマンションが増えそうだ。

 〝スカイツリーが目の前〟〝隅田川花火が見える〟〝富士山が眺望できる〟というのは不可なのか。〝富士山が眺望できる片瀬江ノ島海岸マンション〟(明和地所の分譲中のマンションがそうだ)などは最高ではないか。

 さらに言えば、歴史的人物が住んでいたところやゆかりの店舗などをそのまま使用してもいいのではないかと思う。〝文豪がこよなく愛した神谷バーまで徒歩5分のマンション〟〝水上勉の邸宅跡地マンション〟(これは実際にある)などと付ければ飛ぶように売れるのではないか。〝西武ハウス 栗山巧の家〟だってある。

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「ファーストリンクレジデンス」

 マリモと小田急不動産の市街地再開発マンション「ファーストリンクレジデンス」を見学した。小田急線厚木駅圏では15年ぶりのマンション供給で、競合するとみられる隣駅・海老名の物件を意識した価格の安さ(広さ)と仕様レベルが特徴だ。分譲開始は12月上旬。

 物件は、小田急小田原線・JR相模線厚木駅から徒歩1分、海老名市河原口一丁目の厚木駅南地区第一種市街地再開発事業地内の近隣商業地域(建ぺい率70%、容積率300%)に位置する敷地面積約6,191㎡、14階建で全201戸(販売戸数193戸)。専有面積は58.53~87.47㎡、価格は未定だが、坪単価は200万円を切る可能性が高いと見た。設計・監理は長谷工コーポレーション。施工は長谷工・馬淵建設共同企業体。完成予定は2023年4月末日。

 現地は、一戸建てや低層店舗などが混在していたエリアで、平成26年10月に準備組合が発足、令和元年6月、「厚木駅南地区市街地再開発組合」が認可された。両社は事業協力者として事業に参画している。 事業地内にはマンションのほか、商業棟、広場、ワーク・スペースラウンジなどが整備され、自走式駐車場は163台(うちマンション居住者用は144台)。

 マンションは2棟構成で、南向きと東南向き。住戸プランは平均74㎡で、主な基本性能・設備仕様はリビング天井高2500~2600ミリ、直床、ディスポーザー、食洗機、ハンズフリー玄関キーなど。共用施設にゲストルーム、ラウンジなど。

 販売を担当するマリモの販売事務所長・目崎真美氏は、「反響は約500件で順調に集客できています。仕事、家事、趣味、読書など目的によって間取りが変えられる当社独自の選べる『コモラボ』のほか、食洗機、ハンズフリー玄関ドアキーなどを装備しており、自走式駐車場もセールスポイントになるはずで、競合物件には負けません」と自信をみせている。

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ゲストルーム

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 記者は今年1月、「ポレスター昭和記念公園」168戸を見学しており、その商品企画レベルの高さに驚いた。分譲開始は昨年9月で、今年8月までに完売したというのも頷ける。

 今回は、それを上回るのではないかと期待していたのだが、はっきり言えば、やや物足りなさを感じた。87㎡の角住戸のモデルルームは、6800ミリのワイドスパンで、1.5畳大ワークスペースの提案がよく、いかにもマリモらしいプランだ。

 ところが、浴室ドアにはタオル掛けがなく、トイレはタンク付きで、洗濯機置き場には棚もついていなかった。どうしてか、目崎氏に聞いたら「設備仕様レベルはうちのほうが上」という答えが返ってきた。

 なるほど。最近のマンション市場は、価格のみがウナギ上りで、中身はサンマのように細る一方だ。商品企画はどんどん退行している。競合物件に合わせる戦略もありか。200戸規模でゲストルームがついている物件は少ないはずだ。

 競合物件の専有面積は平均70㎡で、食洗機はオプション、キッチン収納もソフトクローズ機能はついていないようだから、同社は1坪(3.3㎡)以上広くし、設備仕様レベルを競合物件に負けないようにし、しかもグロスは競合物件と同じくらいに設定して勝負する戦略だと読んだ。したがって、坪単価は競合物件の坪220万円より低い坪200万円を切る可能性もあると読んだ。

 追記。マリモがこれまで埼玉県鴻巣市、神奈川県秦野市など全国で20か所の再開発事業実績と、今回の物件を含めて5つの再開発事業に関わっていることを知らなかった。首都圏では千葉市の案件も近く始動するという。千葉市の物件に期待しよう。

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建設現場

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現場近くの相模川

平均75㎡ レベル高いマリモ「昭和記念公園」4カ月で半分以上の90戸超成約済み(2021/1/13)

 


 

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加工工場

 三井不動産と三井不動産ワールドファーム(MFWF)」は11月1日、日本の農業振興と近郊地域における雇用創出を目指す「持続可能なスマート農業事業」のカット野菜の冷蔵加工工場の稼働を2021年10月1日から茨城県筑西市で開始したと発表した。

 総床面積約300坪の工場では、自社圃場で生産したキャベツの冷蔵・加工を行い、加工工場としては大規模となる最大10t/日の生産力を見込んでおり、生産加工の一気通貫が実現し、さらなる圃場の拡大も可能となり、三井不動産ベンチャー共創事業部が所管するCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を通じて出資しているスタートアップなどのソリューションを導入。工場製品の品質・安全管理や生産性向上に努めていく。

 工場内にはテレワークで使えるワークスペースも併設。多様な働き方に対応し、農業を基点とした多様なライフスタイルの実現の足掛かりとする。

 MFWFは現在、茨城県筑西市と栃木県宇都宮市、栃木県芳賀町で計約20haの圃場(2021年10月現在)を運営しており、今回の工場の稼働により圃場の拡大に弾みをつけ、耕作放棄地問題にも取り組んでいくとしている。

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工場内

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コワーキングスペース(左)と執務スペース


 

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「リーフィアレジデンス橋本」(今年6月写す)

 小田急不動産、積水ハウス、神鋼不動産は11月1日、町田市橋本の大規模マンション「リーフィアレジデンス橋本」(425戸)を2019年12月に販売を開始して以来、2年を待たずに2021年10月までに完売したと発表した。累計問い合わせ数は約2,200件、来場者は約1,280件で、予定を前倒しして全戸を契約完売したとしている。竣工は2021年4月。

里山を所有し維持管理も行う 小田急不他「橋本」に高い評価 バス便の難点克服(2021/6/24)

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甘エビ(左)と若狭ぐじ

 福井県と福井市は令和3年11月1日(月)~11月30日(火)、首都圏の飲食店76店舗で「福井美食フェア~#福井ご縁の店で味わう~」を開催する。初日の1日、新宿「バスあいのり3丁目テラス」で報道陣向けの試食会を行った

 「福井美食フェア」は、福井県が誇るそばや越前がれい、若狭ぐじ、甘えび、ブランド米「いちほまれ」、新しく開発された酒米「さかほまれ」で作られた地酒など多様な福井県産食材の魅力をアピールするもの。この日、報道陣には「若狭ぐじゆず塩ラーメン」(950円)、「越前がれいフィッシュバーガー」(950円)、「甘えびシーフードカレー」(1,000円)、「甘エビユッケ丼」(1,100円)、「福井のそばガレットバニラアイス添え」(660円)、「さかほまれ地酒」(大吟醸1合1,000円)の小皿が振舞われた。

 冒頭、同県農林水産部部長・池田禎孝氏は、「コロナ感染者が減り、都内で久々にイベントを開くことができてとても嬉しい。福井県には越前がにをはじめ海の幸、山の幸、ブランド米などがたくさんありも、特にお米は某ブランドよりおいしい。ソバも全国1位と評価されている。2024年春には北陸新幹線が敦賀まで延伸される。これまで福井県は美食をPRするのが不足していたが、今回のイベントを通じて魅力をアピールしたい」とあいさつした。

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新宿「バスあいのり3丁目テラス」

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「若狭ぐじゆず塩ラーメン」

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左から「甘エビユッケ丼」「甘えびシーフードカレー」「越前がれいフィッシュバーガー」

◇       ◆     ◇

 三重県出身の記者にとって、福井は近くて縁遠い県だ。三重も福井も学校の教科書では近畿圏に取り込まれている。しかし、文化圏では三重は県北の亀山・伊賀地方を除きどちらかといえば名古屋・東海圏だし、福井も「鯖街道」という言葉があるように京都の食文化と密接な関係があるが、富山、石川と共に北陸三県の文化圏を形成している。

 どうしてこのように分断されているのか、違和感はないかと、関係者に聞いた。

 やはり、それはあるようで福井県農林水産部流通販売課課長・吉澤真氏は、同県と中京圏を結ぶ「福井県名古屋事務所」を今年9月1日に開設したと話した。東京圏や名古屋圏へのPRを強化するようだ。

 これはさておき、高校野球では三重代表は敦賀気比や福井商業に勝ったことがないので憎たらしいのだが、好きな作家の水上勉さんは福井県出身で、わが家の宗派は曹洞宗(永平寺)なので応援したい県ではある。

 そして、「バスあいのり3丁目テラス」はオープン時のほか2、3度利用している。屋外のオープン形式なのでコロナ禍でも安心だし、何より低中木の樹木をふんだんに配したつくりがいいのでイベントを取材した。

 試食会では、朝食を終えたばかりだったので、「若狭ぐじゆず塩ラーメン」と「福井のそばガレットバニラアイス添え」は頂いたが、あとは家に持って帰った。

 「ラーメン」は絶品。オリジナル商品でフェアでしか食べられないものだった。スープがとてもおいしく、これまで食べたことのない和風味だ。レシピを聞いたら、ベースは若狭ぐじ、アサリのスープに醤油、塩、ユズ果汁を加えたもので、具には青のり、糸唐辛子、水菜が添えられている。

 大吟醸は、辛口であるのは分かったが、量は雀の涙ほどもなく味わえるまでには至らなかった。お代わりするのも失礼かと思い自重した。

 機会を改めて利用することにする。読者の皆さんにもお勧めだ。他県の料理もとてもおいしい

フェアのURL:https://cuisine-kingdom.com/fukuibishoku

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三菱地所 生産者-産地-消費者つなげる屋外空間「バスあいのり3丁目テラス」開業(2020/9/5)

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「アンビシャス府中武蔵野台」

アンビシャスが竣工販売を開始した「アンビシャス府中武蔵野台」を見学した。駅から徒歩12分の全35戸で、京王線沿線の調布駅から府中駅まで物件の数にして十数物件、戸数にして1,000戸くらいが供給されている大激戦地で、坪単価250万円の安さと、他にはない住環境を〝売り〟に挑戦する。

物件は、京王線武蔵野台駅から徒歩12分、府中市押立町三丁目の第1種中高層住居専用地域に位置する6階建て全35戸。第1期(9戸)の専有面積は66.0069.57㎡、価格は4,390万円~5,840万円、坪単価は250万円。竣工は1029日。設計・監理は谷口建築企画一級建築士事務所。施工は菊池建設。

現地は、イチョウ並木が美しい白糸台通りと緑道に面した二方角地。徒歩10分圏内に大小11の公園があり、保育園・幼稚園、小・中学校、商業施設も近接。多摩川へは徒歩15分。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高24002500ミリ、ホーローキッチンパネル、食洗機、浴室ボーダーフルミラー・調光LED照明など。

販売を担当する同社事業部兼営業推進部次長・鈴木好美氏は「反響は100件弱。大激戦のエリアですが、どこにも負けない自信があります。お客さんから『他のマンションと比べ、ものが違う』と仰っていただいています」と話している。

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白糸台通り

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エントランス

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住民自身がそう思っていないのに、商・住・工混在の街を「本当に住みやすい」と祭り上げ、根拠などまるでないのに〝マンションは駅から7分以内は買うな〟と売らんがための本を出版しようと勝手だが、それに対して異を唱えるのも記者の勝手だ。雨垂れ石を穿つ-そんな流言飛語が通用しなくなるまで小生は徹底して批判し続けるつもりだ。

なぜか。私事だが、バブルが発生する前、上の子どもが小学校1年生、下が1歳のときだ。賃貸住宅が手狭になったので、都内の郊外マンションを〝購入〟した。かなりの倍率だった。建物が完成し、内覧会も済ませ鍵ももらった。

入居まで1か月の夜中。いつものように酒を飲んでいた。突然上の子が起きだし〝お父さん、友だちと別れるのは嫌だ〟と泣きじゃくった。夢でも見たのだろうと思ったが、これには堪えた。購入をキャンセルした。もちろん手付金も放棄した。
 あのときの選択が正しかったのかどうかよく分からないが、子どもの通学のことを最優先に考えるのはどこの家庭でもそうではないか。多摩センターを選択したのも、歩車が完全に分離されており、学校の行き帰りに交通事故に遭う心配が全くなく、緑環境が素晴らしいのを知っていたからだ。

さて、今回の「武蔵野台」。現地は、これまで何度か取材しているのでよく知っていた。駅から少し坂はあるが、白糸台通りの道幅・歩道は広く、樹齢数十年のカエデ、イチヨウ並木が延々と続いている。

現地は、その美しいイチョウ並木と緑道に面した角地だった。販売担当の鈴木氏と通学区である小学校と中学校方面に向かって歩いた。ここにも素晴らしいケヤキ、ヤマモモ(雄株か雌株か不明)、コブシ、その他の高木が植わっており、舗道はインターロッキング舗装。車は少なく、信号は1、2か所あっただろうか。真夏でも木陰の中を通って通学できるはずだ。畑もあった。子育て環境はこれ以上望めないほど整っていた。徒歩10分圏に大小11の公園があるのにはさすがに驚いた。多摩川にも徒歩15分だ。

いまマンション業界は「駅近」「賑わい」の〝カエル(買える)〟の大合唱だ。デベロッパーはどこも都心への交通便、生活利便施設の充実度を物件広告でアピールする。同社も今回「行政サービス水準総合1位」、隣接他市との比較において「公園数1位」「保育園数1位」「図書館数1位」「病院数1位」などと謳っている。

これはこれで必要なことだと思うが、マンション選好基準にもう一つ「緑被率」「みどり率」(緑環境)を加えていただきたい。「みどり率」とは、地域全体に占める緑が地表を覆う部分に公園区域・水面を加えた面積割合のことで、東京都全体では52.5%で、区部に限ると24.2%だ。府中市のみどり率は39.8%(多摩市は53.9%)と高い数値を示している。

冒頭に書いた「本当に住みやすい街」ナンバーワンの街の緑被率は13.8%だ。1人当たりの公園面積は3.2㎡で、府中市の7.1㎡(多摩市は16.2㎡)の半分以下だ。「緑被率」「みどり率」の視点からみれば最悪の街ということになる。つまり、ものごとは裏返して観ることが必要で、メディアが無批判にこの種のフェイクニュースを鵜呑みにするのは自殺行為だ。

かなり脱線した。「武蔵野台」の話に戻す。基本性能・住戸プランは、当然でもあるが、全部で7タイプあるうち角住戸の4タイプが優れている。68㎡のEタイプはワイドスパンで7面採光、69㎡のFタイプは8面採光だ。
 共用部では、エントランスラウンジの坪庭付き群青色デザインタイル、エレベータ基内の布張りが印象的だ。

敷地南側前方に走っている中央自動車道の騒音が心配だったが、防音壁があるためか、窓を開けても気になるほどでもなく、窓を閉めれば全く聞こえない。住戸によっては富士山も展望できるという。

冒頭にも書いたが、成否のカギを握るのは買えない・買います・買う・買うとき・買えば・買えのカエルの大合唱に抗して、「緑被率」「みどり率」(緑環境)の価値をどれだけユーザーに訴えられるかだろう。

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現地近くの緑道

「ローカル」の大事さ浮き彫りSUUMO「住み続けたい街ランキング」(2021/10/6)

不快な臭い芬々 〝住みやすい〟街ランキング調査 無聊をかこつ記者のつぶやき(2020/12/14

 

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記者のエクセルデータの一部(これを4月以降全て修正しないといけないことになる)

 東京都は1029日、各保健所から都に報告される新型コロナウイルス感染症の症例について、これまでの報告に追加・削除すべき症例が判明し、修正を行ったと発表した。

追加するのは今年43日から102日までの4,512人、削除するのは42日から930日までの447人で、差し引き4,065人が増加し、累計感染者は1029日現在、381,610人となっている。

都は大幅な追加・削除の理由を、医療機関から保健所への発生届の提出は、①医療機関が発生届を直接新型コロナウイルス感染者管理システムHER-SYSに入力し、保健所に提出する②医療機関が発生届を保健所に送付し、保健所が発生届の内容をHER-SYSに入力する2通りの方法があり、①患者情報に不備があったことや、「保健所確認済」ボタンの未押下があったことにより、都において確認に時間を要したため、患者数として算定しなかったもの②都の患者数公表後に、同一患者の重複や再検査で陰性が判明したことなどにより患者情報が削除されたためとしている。

       ◆     ◇

 記者は昨年4月からほぼ毎日、都のオープンデータを入手し、年代別・男女別感染者の数値をエクセルに落とし込み、記事を書いてきた。不動産に関係はないが、一人でも感染を少なくしたい、何か手掛かりは得られるという思いからだ。人の命が掛かっているので、正確を期し人数を間違えないように確認も怠らなかった。

 ウイルスは性別も年代も関係なしに襲い掛かるといわれているが、実際は男女によって年齢によってかなり差があることもデータは物語っている。

 今年1028日現在の累計感染者は377,521人だが、性別・年代が不明の17人を除く全感染者を年代・男女別に分けることもできる。

 経路不明者が多いのは闇社会・二重就労も背景にあるのではないかと昨年5月に書いたらアクセス数は約7万件(1030日現在)に達している。ジェンダー性差と関連付けた記事にもアクセスが殺到した。重症化しやすい高齢者には〝皆さん、徹底して逃げよう〟とも呼び掛けた。少しは役に立つ情報を発信できたと思っている。

 大幅な修正は昨年も2度あった。医療機関や保健所が疲弊しているからミスが起きるのはよくわかる。よく分かるが、どうしてその都度訂正できなかったのか。

 今回の修正はA4の紙にして追加は67ページ、削除は5ページ、合計72ページにも及ぶ。もう途方に暮れている。追加と削除を合わせた4,959人もの人数を性別・年代別に振り分ける修正作業は数日かるかもしれない。もう追うのを止めようか。それとも第6波に備えるために継続しようか。

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写真はファーストステージ「フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮」(広報事務局提供)

積水ハウスとマリオット・インターナショナルは1029日、地方創生事業「Trip Base(トリップベース)道の駅プロジェクト」のセカンドステージを始動、新たに8道県14か所で1,184室を2022年春から順次開業すると発表した。

 同事業は、201811月に旗揚げし、現在26道府県の自治体、44社のパートナー企業と事業連携を進めており、202010月からホテルを開業。今後、2025年には26道府県で約3,000室規模への拡大を目指している。

積水ハウス&マリオット「道の駅PJ3施設目の「栃木宇都宮」 満室開業(2020/10/8

 

 

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客室は「クロスホテル大阪」

オリックス・ホテルマネジメントは1029日、オリックス・バファローズのパ・リーグ優勝を記念して、2021111日(月)~2022331日(木)の期間、同社が運営する4つのホテルで「バファローズ優勝おめでとう宿泊プラン」を販売すると発表した。

4つのホテルは「クロスホテル札幌」「クロスホテル京都」「クロスホテル大阪」「ハンドレッドステイ 東京新宿」で、料金は今シーズンのバファローズ最終勝率56分とかけて1室あたり5,600円(税込み)。平日のみ15室限定、12名で利用できる。

       ◆     ◇

 この企画は、先に発表したヤクルトスワローズのセ・リーグ制覇を記念したオープンハウスの「日本で一番スワローズな家」の価格8,960(ヤクルト)万円に対抗するのか、あるいは西武ライオンズと西武建設の協同企画「西武ハウス 栗山巧の家」(税込み2,695万円)を意識したものかしらないが、結構なことだ。

 「ハンドレッドステイ 東京新宿」のリニューアル前は「ホテル海洋」で、記者も何度か会合や宿泊で利用したことがある。いたるところに高価そうな絵画が展示されており、一つひとつ観て回ったものだ。ルームチャージ5,600円は超割安だ。

 そこでわが西武ライオンズに提案だ。オリックスが5,600円なら、「プリンス」は西武の今シーズンの勝率.440にかけて「4,400円」の宿泊料金は安すぎるから、最下位の投手防御率3.94にかけて某ホテルのキャンペーン価格「3,980円」より安い一人「3,940円」の食事つき合計12,280(いー夫婦や)円でキャンペーンを張れば利用者が殺到するのではないか。 

オリックス不動産など 全国14のホテル・旅館・飲食店で祝い酒提供(2021/10/28

やった!2000本安打「栗山巧の家」発売 西武ライオンズ&西武建設 価格高くないか(2021/9/10

「日本で一番スワローズな家」早くも問い合わせ数件 オープンハウス「北参道」(2021/10/28

 不動産流通研究所の10月29日付「R.E.poot」は「首都圏の3LDK新築マンション、面積徐々に縮小」の見出しを付け、次のように報じている。

「東京カンテイは28日、全国主要都市における2000年以降の3LDK新築マンション専有面積の推移を調査、分析結果を公表した。

 首都圏における20年(9月まで)※の3LDKマンションの平均専有面積は、東京23区75.05㎡、横浜市71.39㎡、さいたま市70.15㎡、千葉市71.98㎡。タワーマンション等で面積の広いプレミアム住戸が設定されるケースも多いことから、23区が最も広かった。他の3都市は60㎡台目前となっている」

 ここまで読んで、記者は何かの間違いではないかと思った。「LDK」は単に居室の数のみを表示するもので、専有面積と「≠」ではないとはいえ23区の3LDKが最大であるはずがないと。

 続けて「R.E.poot」は次のように書いている。

 「東京23区の面積帯別構成比率の推移をみると、50㎡台以下が1.1%(20年通年比0.1ポイント低下)、60㎡台前半が7.1%(同0.8ポイント低下)、60㎡台後半が24.2%(同3.2ポイント上昇)、70㎡台前半が38.7%(同4.7ポイント低下)、70㎡台後半10.8%(同1.0ポイント低下)、80~90㎡台12.4%(同2.6ポイント上昇)、100㎡以上5.7%(同0.6ポイント上昇)」

 この部分だけ読むと、80㎡以上の供給が増えているほかは全て減少しているので、23区の3LDKが他市より広いのは、この80㎡以上の3LDKをカウントしているからだろうと判断した。

 参考までに紹介すると、建築基準法には居室(LDKも含む)の広さに関する規定はなく、あるのは床面積の7分の1以上の採光のための開口部や窓を設けること、換気のための開口部の面積を床面積の20分の1以上確保すること、天井高を2100ミリ以上とすることのみだ。

※「20年(9月まで)」とあるのは「21年(9月まで)」の誤り

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 まさか東京カンテイがそのようなデータを公表するわけがないと思ったので、元データに当たった。記者の推測通り、「R.E.poot」の報道は正確ではなかった。東京カンテイのレポートは次のようにある。

 「東京23区における専有面積別の新築マンション供給シェアの推移を見てみると、直近にかけては70㎡台(特に広めの「70㎡台後半」)のシェアが縮小する一方で、「60㎡台後半」の存在感が増している。プレミアム住戸に該当する「80㎡台~90㎡台」と「100㎡以上」の合計シェアは10%程度まで縮小する時期もあるが、この10年間では概ね15%~20%の水準を維持している」

 つまり、70㎡台のシェアが縮小し、「『60㎡台後半』の存在感が増している」(存在感が増すとは「幅を利かす」という意味だろう)ということだ。なのに、3LDKの面積は23区が最大となっているのは、前段で書いたように「≠」の専有面積とLDK表示を機械的に処理しているからだ。

 では、10年以上前の23区の専有面積はどうだったか。リーマン・ショック前の2004年⇒2021年(9月まで)の供給比率は、50㎡以下0.5%⇒1.1%、60㎡台前半4.5%⇒7.1%、60㎡台後半11.2%⇒24.2%、70㎡台前半26.2%⇒38.7%、70㎡台後半24.4%⇒10.8%、80㎡台~90㎡台29.3%⇒12.4%、100㎡以上3.9%⇒5.7%だ。全体として専有面積が大幅に縮小していることが読み取れる。横浜市も同様で、専有面積圧縮は著しい。

 面積と価格は不可分なので東京カンテイのデータを紹介すると、2010年の首都圏マンションの平均専有面積は65.40㎡で、平均坪単価は202万円だ。2020年の専有面積は61.09㎡へ6.6%(2.6畳大)縮小しており、坪単価は202万円から328万円へ62%上昇している。

 問題は面積と価格だけではない。肝心の基本性能・設備仕様も大きく後退している。例えば敷地面積、用途地域、免震、二重床・二重天井、リビング天井高、外階段側のアウトフレーム、アルコーブ付き、スロップシンク、御影石キッチンカウンター、食器棚、床暖房、食洗機、ミストサウナ、突板フローリング、ワイドスパン…。

 東京カンテイにはこれらも調査して公表していただきたい(データは持っているはず)。価格と面積、基本性能・設備仕様は切り離して語れないはずだ。

 

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