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ステキ信頼リフォーム推進協会 役員

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坂本会長

 一般社団法人・ステキ信頼リフォーム推進協会(会長:坂本雄三・東京大学名誉教授)は10月31日、住宅リフォーム事業者や業界の健全な発展と消費者の安全・安心、快適な暮らしを実現することを目的とした同協会を平成29年7月28日に設立し、事業を開始したと発表した。スタート時点の会員は、リフォーム事業者、工務店からなる「たくみ会員」80社など155社。「住宅リフォーム事業者団体」に登録申請する来年11月には300社を目指すという。

 同協会は、既存住宅の耐震化の推進や耐震改修技術者の普及を目指し活動しているNPO住まいの構造改革推進協会(最高顧問:平田恒一郎・すてきナイスグループ会長兼CEO)の事業を継承するとともに、既存住宅の性能診断(インスペクション)・流通、国産材の利活用などの幅広い事業を展開する目的で設立された。

 設立会見に臨んだ坂本会長は、「リフォーム=悪徳が浮かぶようじゃダメ。良質なリフォームが望まれる世の中にしないといけない。当協会は耐震だけではなく外壁、水回り、設備などを含めた建設、建材、流通などの幅広い分野を結集して構造改革を進め、消費者ファーストを目標に掲げ、社会の発展に貢献したい」などと話した。

 「たくみ会員」への入会資格は、建設業の許可を受けていること、常勤の建築士または建築施工管理技士が在籍していること、同協会の正会員2者からの推薦状を取得することなど。会費は3万円/1口以上。

 同協会は11月28日(火)、「健全なリフォームの実現と住宅ストックへの展望」と題するシンポジウムをKPP八重洲ビル7階で13:00~15:00まで行う。パネリストは坂本会長、平田氏のほか、五十田博・京都大学教授、長尾年恭氏、モデレーターは戸田俊彦・木と住まい研究協会理事。参加費無料。

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 坂本会長など関係者から「悪徳」のフレーズが2度3度飛びだしたように、リフォーム=悪徳というイメージが人口に膾炙している。だからこそ協会の名称にわざわざ「ステキ」(すてきナイスグループ)と「信頼」の2文字を入れたのだろう。とにかく玉石混交の業界だ。

 そこで、「どうしたら〝素敵〟も〝信頼〟もとれる業界になるのか」と質問した。坂本会長は「地道な活動を継続していくほかない」と答えた。また、事務局は「住宅リフォーム事業者団体登録業者であることを示すロゴマークも現状では普及していない」と話した。

 この、住宅リフォーム事業者団体登録制度は消費者が安心して事業者を選べる環境を整えるために国土交通省が平成26年からスタートさせた。これまで登録された団体は9団体で、事業者の数は「1万あるかないか」(住宅リフォーム推進協議会)のようだ。リフォーム業者は数万社あるともいわれているが、実態についてはどこも把握していない。

 この玉石混交の世界に同協会が一石を投じるわけだ。記者も「継続して頑張ってください」としか言いようがない。

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 写真は、本数は同じでも筋交いのバランスがいいのと悪いのとでは震災時にどれくらいの揺れの差が出るかを体験できる装置だ。左は住宅の南側の開口部を確保するために筋交いをなくし、北側に集中的に配した模型で、右はバランスよく配したものだ。

 関係者によると、新耐震基準になってからも平成12年度までは、筋交いの本数の基準はあったが位置の指定はなかったという。新耐震基準でも耐震性に問題はないとは言えない-初めてこんな恐ろしいことを聞いた。

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筋交い1本でこんなに揺れ方に差が出る

平成27年度のリフォームの契約金額は平均626万円 リ推協が調査(2016/3/25)

 

 

 

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「上野フロンティアタワー」完成予想図

 J.フロント リテイリング、大丸松坂屋百貨店、パルコ、TOHOシネマズの4社は11月4日(土)、大丸松坂屋が所有する周辺店舗などの総称として「シタマチ、フロント」を採用し、上野御徒町エリアの新たなランドマークとなる複合商業施設「上野フロンティアタワー」と「松坂屋上野店本館」リニューアルエリアをオープンする。10月31日、開業に先立ってプレス内覧会を行った。

 「上野フロンティアタワー」は、松坂屋上野本店に隣接する23階建て延べ床面積約41,000㎡。設計は三菱地所設計、施工は竹中工務店。事業主は大丸松坂屋百貨店。地下1階が松坂屋、1階から6階がパルコ「PARCO_ya(パルコヤ)」、7階から10階がTOHOシネマズ上野12階から22階がオフィス。

 「松坂屋上野店本館」も大幅にリニューアルして新たな文化やライフスタイルを創造し、活力を呼び込むという。

 大丸と松坂屋ホールディングスの共同持株会社J.フロント リテイリングの担当者は、①隣接の駐車場の容積を活用するなど資産の有効活用②〝脱百貨店〟ともいえる不動産賃貸事業③異分子結合-3点が開発のポイントなどと話した。

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お客さんを店先まで案内するロボット「Siriusubot(シリウスボット)」

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 商業施設のことはよくわからないので早々に引き上げたが、一押しは建築家の隈研吾氏が設計したPARCO_ya」1階の「厨otona くろぎ」だ。東京でも予約を取るのが困難と言われる日本料理店「くろぎ」の新業態で、和スイート&Barの店だ。

 暗い照明のなか、微小なしぶきのようなものがちりばめられた黒い壁が全面に張られ、黒いオーロラのようなすだれが間仕切りとして採用されていた。

 店のスタッフに問い合わせたら、壁は特注品の「落水和紙」で、しぶきは波紋を現しているそうだ。すだれはフェイクでなく本物の竹を採用しているとのことだった。酒は安くもなく高くもない。焼酎は「百年の孤独」「獺祭」が1,000円。圧倒的な人気を呼ぶのではないか。

 店の人と話していたら、「くろぎ」は東大本郷キャンパス内のダイワユビキタス学術研究館にもあるとのことだった。それで思い出した。2014年、「ダイワユビキタス学術研究館」の完成を祝うイベントを取材した際、この「くろぎ」で850円も払ってコーヒーを飲んだことを。もちろんそれだけの価値があると思ったが。

 記者を含め報道陣がたくさん見入ったのは、パルコと日本ユニシスが共同で開発した客を案内するロボット「Siriusubot(シリウスボット)」。6階の飲食フロアに配置されており、日本語、英語の呼びかけに応え、店舗まで誘導する。記者が「一番おいしい店はどこですか」と聞いたが、そのような質問には答えないそうだ。

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以上、「厨otona くろぎ」

表も裏も美しい 東大「ダイワユビキタス学術研究館」完成(2014/5/14)

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、「プラウド代官山猿楽町」完成予想図

 野村不動産は10月30日、「プラウド代官山猿楽町」の事業説明会と「プラウド六本木」の竣工見学会を行った。「代官山猿楽町」はエリア最高単価の坪900万円ながら一般分譲の8戸が即日完売、他の7戸も契約済み。圧倒的な人気となった。「六本木」は業界内で話題になった物件で、全35戸のうち残りは1戸のみ。双方とも秀逸な商品企画が富裕層に評価された。

 「代官山猿楽町」は、東急東横線代官山駅から徒歩5分、渋谷区猿楽町の第二種低層住居専用地域に位置する地上4階地下1階建て全15戸。第2期(2戸)の専有面積は109.69・131.93㎡、価格は24,500万・35,000万円。坪単価は900万円。入居予定は平成30年9月下旬。施工は三井住友建設。外観・エントランス・インテリアデザイン監修は三菱地所設計。

 現地は、駅を降り商業エリアを抜けた低層住宅街の入り口に立地、「代官山 T-SITE」に隣接。電線を地中化し周辺の住環境と調和させるとともに、全戸分地下駐車場、住居面積100㎡以上、プライベートパーキング・エントランス・ロッカー付き、2400ミリのハイサッシなどの商品企画が会社経営者、ライセンサーなどに評価された。

 第一期(6戸)は最高2倍、平均1.33倍、第二期(2戸)は最高4倍、平均3.5倍で即日完売した。最上階住戸4戸は全て坪1000万円(グロス5億~7億円)。

 契約者の年収は1億円~10憶円が約50%、年齢は50歳~60歳代か42%、60歳超か25%、現住所は渋谷区が33%、目黒区が17%、その他23区が25%、その他が25%。

 「六本木」は、大江戸線六本木駅から徒歩4分の高台、全戸100㎡以上、天井高2700ミリ、ハイスペックなどが人気となった。残りはモデルルームとして公開している1戸のみ。

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現地(背後のタワーマンションは「代官山アドレス」)

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プライベートエントランスとホール

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 先日、同社の広報担当者に「代官山猿楽町は坪700万円でどうですか」と鎌をかけた。「牧田さんは何も見えてないね」と一蹴された。記者だってそんな安値で売らないのは百も承知。「800万円でどうですか」と畳みかけたら、広報マンはヒラヒラと手の甲で振り払った。

 「…」記者はまさか坪900万円になるとは全然予想していなかった。4年前、現地近くで分譲されたNTT都市開発「ウェリス代官山猿楽町」は坪585万円だった。単純比較はできないにしろ、何と5割高だ。それが倍率が付く即日完売とは…。

 モデルルームは142㎡。玄関サイドのプライベートエントランス、プライベートロッカーにはうなってしまった。オーダーメイドだから提案できるプランだが、このプライベートエントランスと住戸のエントランス双方を合わせたスペースは15畳大くらいあったのではないか。

 パレスホテルに使用されているという御影石のシルバー・ギャラクシーの床、シーザーストーンのキッチンカウンター、ドンプラハの水栓、トルコ・ヴィトラ社製の洗面ボウルなども目を引いた。

 「六本木」については、昨年の記事を参照していただきたい。完成した建物の住戸と共用部分のチェリー材の突板が最高だった。

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「プラウド六本木」

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ラウンジ

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 この前、都心部の一等地のマンションは軒並み坪1,000万円をこえるのではないかという記事を書いたが、その通りの展開になってきた。野村不「六本木」のマンションに近接する東急不動産「ブランズ六本木 ザ・レジデンス」(51戸)も坪1,000万円近いそうだ。

マンションは資産になるか 進む分断社会 都心部は坪1000万円以上が相場に(2017/10/17)

野村不動産の最高峰マンション 「プラウド六本木」最高のモデルルームの出来(2016/7/19)

三井不レジ「檜町公園」 わが国の最高価格マンション1戸55億円 成約済みか(2017/7/15)

本物の億ションを見たNTT都市開発「ウェリス代官山猿楽町」(2013/9/20)

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「ORDER GRAN AKASAKA」

 普段の行いがいいからだろうか、市場価格にして7~8億円はしそうな三菱地所ホームの富裕層向けモデルハウス「ORDER GRAN AKASAKA」に泊めてもらうなどという千載一遇の僥倖にめぐりあえた。

 なぜ可能になったのか。少し説明しよう。今年7月15日に遡る。この日、同社は赤坂ハウジングギャラリー内に建築した富裕層向けフラッグシップブランド「ORDER GRANオーダーグラン)」の第2弾のモデルハウス「ORDER GRAN AKASAKA」を報道陣に公開した。

 同社オリジナルの全館空調「エアロテック」を搭載し、ホームスパ、ゴルフシミュレーター、シアターリビングなどラグジュアリーな空間を提案した延べ床面積57坪のモデルハウスなのだが、顧客向けに体験宿泊できるようにしているのが大きな特徴だった。

 「エアロテック」は実際に体験してみないと真のよさが伝わらないという問題があるが、この問題を一挙に解決し、アッパーミドル・富裕層向けの需要を掘り起こそうという狙いが背景にある。

 記者は、エアロテックが開発される20年くらい前から外断熱マンションや戸建てを精力的に取材してきた。環境問題を解決し同時に居住性能を高めるのに極めて有効だと考えているからだ。ずっと応援もしてきた。2002年の首都圏初の外断熱マンション、康和地所「 リリーベル両国北斎通りサーモス」には驚愕した。2006年の明豊エンタープライズ「シェルゼ木場公園」には快哉を叫んだ。

 外断熱と全館空調は異なるが、365日24時間、居室はいうまでもなくトイレ、浴室、小屋裏まで温度が一定に保て、エアコンなどの光熱費が節約できる点では同じだ。全館空調はそれだけでなく、PM2.5や花粉対策としても有効で、とにかく快眠・ストレスフリーの空気空間を実現したのが特筆できる。

 だから、会見場でも「エアロテック」をほめまくった。それだけではない。設置費用だけで1,000万円もかけた「ゴルフシミュレーター」を加藤博文社長(52)に実演してくれるように頼み、写真にも収めた。〝ナイスショット(ヨイショ)〟の声を上げたのだが、実際その通りだった。何と加藤社長はロペ倶楽部の488ヤードのパー5を見事パーセーブしたのだ。

 加藤社長は、厚かましい遠慮というものを知らない記者が「泊めてください」と言わんばかりの物欲しげな表情を浮かべていたのを気の毒におもったのか、「泊まっていいよ」と話した。

 〝しめた〟と思う一方、〝猫に小判。お前みたいな貧乏人が56坪もある贅沢な空間をどう使うのか、その価値がわかるのか〟とささやくもう一人の私がいた。結局、後者が勝った。〝あれは冗談〟と聞き流すことに決めた。それくらいの分別は持ち合わせている。

 ところがだ。その後の三菱地所グループの記者懇親会でも加藤社長から宿泊体験を勧められた。これを断るのは失礼だと決断し、がけから飛び降りる覚悟を決め、今回の宿泊となった。

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浴室

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ゴルフシミュレーター(写真は加藤社長、記者写す)

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2階リビング

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 前置きがずいぶん長くなったが、経緯はよくわかっていただけたはずだ。自分が確信を持てなければ、人の心を揺さぶる記事など書けない。以下は嘘偽りない体験記だ。

 まず、冒頭にあげた「市場価格にして7~8億円」の根拠を示す。

 モデルハウスが立つ「赤坂7丁目」は第二種中高層専用地域と第二種住居地域にまたがっており、建蔽率は60%、容積率は300~400%。赤坂7丁目には地価公示の調査地点はなく、同じようなエリアの赤坂6丁目は坪743万円だ。

 モデルハウスを建てるためには少なくとも50~60坪の土地が必要だから、土地代だけで3.8億円から4.8億円だ。建物は建築費だけで坪200万円以上。敷地の道路を挟んだ対面には三井不動産レジデンシャルが9年前に坪単価551万円で分譲した「パークコート赤坂 ザタワー」が建っている。

 これらから類推して、仮に分譲すれば10億円は無理だろうが、最低で7億円、妥当な値段として8億円くらいではないかとはじいた次第だ。

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玄関(記者写す)

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玄関ホール(記者写す)

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 宿泊したのは10月25日。この日の東京の最高気温は18.2度、最低は13.4度。全館空調を体験するには〝絶好〟の寒さだった。朝、自宅を出るときの洗面所の温度は18度だった。

 チェックインした午後6時の屋内は1階が22度、2階が20度にセットされていた。チェックアウトの26日9時前も廊下、洗面所、小屋裏収納を含めてほとんどこの温度は変わっていなかった。26日の外気温は最低10度と記録されている。

 この時期、57坪の住宅内の温度を20~22度に保つためにはエアコンだったらどれだけ使うか、月額にしたら数万円でも足りないだろうと考えた。

 音も全くしなかった。送風で空気が揺れる気配もなかった。結露もまったくなし。睡眠時間は5時間くらいか。床についてすぐ眠りに落ち、普段は寝覚めが悪いのに6時ころに自然に目が覚めた。木や天然素材の床材、壁材が快眠に効果があるという研究の通りだと思った。

 嘘だろうという人がいるかもしれないが、木などの自然素材を採用した室内はケミカル製品と比べて眠りが深く、ストレスもない、仕事がはかどるという効果てきめんの研究成果が報告されている。

 ゴルフシミュレーターも挑戦した。記者は50歳の時ゴルフをスパっとやめた。以来18年間、一度もクラブを振ったことはない。しかし、せっかくだからとセント・アンドリュースの385ヤードのパー4を試みた。

 ドライバーはやや右にそれたが幸運にも208ヤード飛んだ。残り約180ヤード。得意の5番アイアンで挑んだが、球は左にそれ計測不能。そのあと7番も試したが同じだった。ここで怪我でもしたら大変と断念した。(記者はかつて、第2打をティーグランドの後方から打ったことがある。ドライバーで打った球が地を這うように飛んだかと思ったら、20~30ヤード先の突起物に激突して、きれいな弧を描いて記者の後方数ヤードくらいに落ちた。あの時ほど恥ずかしく誇らしく思ったことはない。

 挑戦は失敗したが、世界の名門コースを疑似体験できるのだから、ゴルフ好きは病みつきになるのは容易に想像できる。オプションだが、宿泊客には1時間25,000円でプロが指導してくれるという。

 シャワー室&ジャグジーバス。この種の設備は利用したことがあるが、2層もある観葉植物・吹き抜け付きというのは初めてだった。主寝室とリビングはそれぞれ19.2畳大。鍵がかかっているダイニングのウイスキー棚の中にはそれほど高価な酒は入っていないそうだ。

 中身はともかく外見を美しく見せようとするご婦人方向けオプションには120分22,000円のアロマトリートメントや150分28,000円の「ザ・美ラックス」サービスもある。

 設備仕様では、黒御影石の外壁、ゼブラウッド(シャム柿か)の玄関把手、高級材のスクピラの挽き板フローリング、ジャクソンの浴槽、Miele、HANSAなどの家電・水栓などが美しい。

 居住環境が人格形成に大きな影響を及ぼす。お金持ちだけでなく、一般人がこのような住宅に住めるような世の中にならないか…それからしばらく考え続けた。

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ダイニング(記者写す)

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階段下(記者写す)

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 ここが肝心なところだ。同社によると7月22日から9月30日の期間で宿泊体験は14件18組。このうち成約に至ったのが9件で成約率は約65%。セミナーなどを通じて成約に至るのは50%くらいだそうで、宿泊体験は販売促進にも効果があることが数字に表れているという。

 「音・空気 環境価値」が重視される時代になってきた。体験宿泊も含めたこれまで得られた顧客データが大きな武器になる。同社はまた、マンション用の「新マンションエアロテック」と定額制のスケルトンリフォーム「Re Dia (リディア)」の発売も開始した。事業を一挙に拡大するチャンスだ。

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エアロテック機械室(記者写す)

※写真は「記者写す」以外は全て同社提供

勝負に出た 三菱地所ホーム エアロテック+フルリフォームで1,100万円(2017/10/20)

音がしない」「静か」 三菱地所レジ エリア最高値「二子玉川碧の杜」に高い評価(2017/10/13)

三菱地所を、見に行こう。地所ホームで家を建てよう〟赤坂に素晴らしい施設(2017/7/13)

価格は〝旧価格〟レベルはトップクラス 三井不動産RD「パークコート赤坂 ザ タワー」(2008/4/23)

億ション住人を実感 明豊「シェルゼ」体験宿泊(2006/6/19)

明豊エンタープライズの英断に拍手喝采(2006/5/11)

人気必至 明豊の外断熱「シェルゼ木場公園」(2006/10/3)

 

 

 

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第20回「木の家・こんな家に住みたい!!」作文コンクール表彰式(すまい・るホールで)

 日本木造住宅産業協議会(木住協)は10月28日、小学生を対象にした第20回「木の家・こんな家に住みたい!!」作文コンクール表彰式を行った。各省大臣賞など18作品や木住協各ブロック賞の合計30作品が入賞。それぞれ賞状と副賞が手渡された。

 コンクールは、国土交通省・文部科学省・農林水産省・環境省・住宅金融支援機構・朝日小学生新聞社の後援を得て行われているもので、今回は過去最多となる海外6か国7校を含め国内外から1,733校の応募があり、応募総数も6年連続の2万点を超える22,778点に上った。

 冒頭にあいさつした木住協会長・市川晃氏(住友林業社長)は、「審査員の方々は素晴らしい作品ばかりで選ぶのが大変だったと仰った。私も読ませていただいたが、情景が目に浮かんだり、やさしい気持ちがよく表現されていたり、わくわくさせられたりして、とてもうれしい気持ちになりました。私たちは美しい自然や環境を未来に残す責任があります。来年のコンクールはもっと成長させる。楽しみにしてください」などと話した。

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 それにしても2万点超の数字がすごい。1点を400字原稿用紙2枚として4万枚超。小説に例えると、世界最長とされる900万文字のマルセル・プルースト「失われた時を求めて」、わが国最長の原稿用紙13,000枚の中里介山「大菩薩峠」をはるかに超える。積み上げると高さは2mくらいに達するはずだ。それを一つひとつ読まれた関係者には頭が下がるばかりだ。

 世の中にはこの木住協の応募数を超える作文コンクールがいくつもあるというから驚きだ。それなのにわが国のノーベル文学賞受賞者は川端康成と大江健三郎氏しかいない。ハルキストは歯ぎしりしているが、日本生まれのイギリス人、カズオ・イシグロ氏に先を越されてしまった。

 そこで木住協にお願いしたい。過去20年間を振り返って子どもの作文力は高まったのか退行したのか、木造住宅は進化したのか後退したのか、各分野の専門家を集めてぜひ検証していただきたい。

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市川氏

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 耳が遠くなったせいもあり、壇上で読まれた8人の子どもの入賞作文は聞き取れなかったものもあったが(以前はプロジェクターで紹介されたこともあった)、気が付いたことをいくつか。

 一つは、祖父母の木造住宅をテーマにしているものが多かったということだ。募集条件が「夏休み期間中の自由課題」なのでこれはこれで納得するのだが、逆に考えればいまの子どもたちが住む住宅は美しくないのか、木の香りがしないのか。木住協を含めたメーカー、工務店は考えないといけない。経済性優先のケミカル製品だらけの住宅を造っていないか。

 このことと関連するのだが、もう一つは、子どもたちが〝このように書けばほめられる、入賞できる〟と先生や主催者の意図を忖度してテクニックに走りすぎてはいないかということだ。朗読された作品は、会話文を巧みに挿入し、メタファー(暗喩)の技法をうまく取り入れているが、あまりにも美しすぎてその背後に〝大人の企み〟〝大人の匂い〟が見え隠れする。コンクールは美文・名文を顕彰する以外にも子どもの鋭い感受性、想像力を引き出すことにあるのではないか。

 記者は、小学1年生の圓山義久くんの「ぼくのつくる木のいえはかみ」がもっとも印象に残った。圓山くん、日本には本気で紙の家を普及させようとしている坂茂さんという建築家もいるよ。

 もう一つ。紹介された18作品のうち7作品が千葉県市川市の国府台女子学園の生徒さんだったことだ。先にも書いた〝大人の意図〟が感じられないでもないが、みんなしっかりした文章を書いていた。子どもの教育の基本は国語だ。この学校は国語教育に力を入れているのだろうと思った。受賞者の一人に尋ねたところ、書く機会は多いが、学校や親のからの特別の〝指導〟などはないそうだ。

木住協 第19回「木の家・こんな家に住みたい」作文コンクールに応募2万件超(2016/10/31)

 

 

 

 

 

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「ピアース銀座8丁目」現地(左奥が吉兆)

 モリモトが11月中旬に分譲するコンパクトマンション「ピアース銀座8丁目」の現地を見学した。2年前に分譲され、圧倒的な人気を呼んだ三井不動産レジデンシャル「パークリュクス銀座mono」と同じ並びの二方道路の角地。果たして銀座の柳の下に泥鰌はいるのか。

 物件は、都営地下鉄大江戸線汐留駅から徒歩4分、東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅から徒歩9分、JR新橋駅から徒歩8分、中央区銀座8丁目に位置する敷地面積約207.34㎡、13階建て全36戸。専有面積は33.65~47.79㎡、価格は未定。竣工予定は平成31年1月上旬。設計・監理は庵都市建築設計事務所。デザイン監修は野生司環境設計。施工は合田工務店。販売開始は平成29年11月中旬。

 現地はビル、マンションなどが建ち並ぶ一角で、敷地は二方角地。東京吉兆、竹葉亭、銀座中学校などが近接。三井ガーデンホテル、築地市場へも徒歩数分。

 モデルルームは設置されていないので詳細は不明だが、立地特性をいかし、SOHO利用も可能なプランになるようだ。

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現地近く

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 問題は価格だ。同社は「未定」としており、予想するしかない。2年半前に取材した「パークリュクス銀座mono」は坪415万円。相当の割安感があり早期完売した。ほぼ同じころ分譲されたNTT都市開発「ウエリス銀座二丁目」は坪単価600万円くらいでなかったか。面積が広くターゲットも異なったが、これも人気になった。

 モリモトの物件は三井レジの物件より敷地が狭く、北と西道路であることは割引材料だが、用地・建築費高に外国人を含めた投資需要の高まりを考慮すると坪500万円を軽く突破するのは間違いない。

 坪600万円があるかどうかだ。比較する同じような超都心のコンパクトマンションとしては、都営地下鉄三田線芝公園駅から徒歩3分の三菱地所レジデンス「ザ・パークワンズ芝公園」(81戸)がある。立地がいま一つわからないので、何とも言えないが、今年2月に分譲されたファミリー向けの野村不動産「プラウド芝公園」(51戸)と近いはずだ。野村は坪500万円を突破していた。

 「銀座」と「芝公園」の地位(ジグライ)を比較したら、やはり「銀座」が上か。それでも坪600万円の壁は厚いような気がするが、モリモトは挑戦するか。コンセプトルームは赤坂見附に設置するとも聞いているが…。

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「パークリュクス銀座mono」

野村不動産 全51戸に反響4,000件近く 「プラウド芝公園」が人気(2017/2/14)

「銀座初」に北海道から沖縄まで問合せ2,500件NTT都市開発「銀座二丁目」(2015/5/12)

バブルだ!中古が新築を上回る 三井レジ「パークリュクス銀座mono」(2015/2/23)

 プレハブ建築協会は10月27日、国産材利用に向けた検討会を立ち上げ、今後の取り組みについてまとめ発表した。

 立ち上げたのは旭化成ホームズ、積水化学工業、積水ハウス、大成建設ハウジング、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、ヤマダ・エスバイエルホームの会員有志による9社で、今年6月と8月の2回の会合を経て今後の取り組みを取りまとめた。

 今後の取り組みは、①国産材の価格・質・量を見ながら2×4材、集成材などを中心に国産材利用の拡大を目指す②イニシャルコストの低減に向けて林野庁補助事業の活用を検討③協会内にワーキンググループを立ち上げ、国産材業界との情報交換、連携を行い、利用推進の方策の検討を行う④大学、公的機関、関連団体などと利用技術に関する共同研究を検討する-など。

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 国が「10年後の木材自給率50%以上を目指す」と決めたのは2009年12月だった。当時の自給率は26.0%で、10年間に50%まで引き上げるのは絶望的だと思っていたが、昨年、計画を見直し、全体の供給量を当初計画の3,900万㎥から3,200万㎥に引き下げるとともに達成年度を2025年までと5年先送りした。

 現状認識、見通しが甘いと言ってしまえばそれまでだが、森林・林業の再生・活性化は喫緊の課題だ。杜甫は「国破れて山河在り」と詠ったが、その逆はない。美しい日本の自然・文化が荒廃し、破壊され、国が栄えるはずはない。そうならないよう、木材自給率50%以上を目指し頑張っていただきたい。

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左から篠崎氏、渡邊氏、田中区長、田中氏(総合東京病院 STR東京ホールで)

 積水ハウス、医療法人財団健貢会 総合東京病院、都市再生機構の三者からなる江古田三丁目地区まちづくり協議会は10月25日、「江古田の杜プロジェクト」に関するプレス向け説明会を行った。中野区の田中大輔区長も登壇し、プロジェクトに対する期待について話したほか、関係者が持続可能な街づくりの実現に向けたこれまでの取り組みや今後の展開について説明した。

 冒頭に登壇した田中区長は、「区は人口密度が練馬区に次いで高く、住居系用途が8割。4m未満の狭あいな道路が多い。区の北東部に位置するエリアは約6㏊の江古田の森公園があり、広域避難場所にも指定されている。また、保健・福祉・医療施設が集積しており、マスタープランでも緑を生かした街づくりを行うようにしている。プロジェクトに対しては、安全・居住都市づくりの観点から、ファミリー向けの良質住宅の供給、防災機能の整備、小児初期緊急診療などの小児医療、高齢者、子育てコミュニティの支援に期待している」などと述べた。

 積水ハウス東京特建支店支店長・篠崎浩士氏は、〝コドモイドコロ〟をテーマにコミュニティを育み、ユニバーサルデザインの取り組みに力を入れ、多世代が交流して循環する街づくりとしての日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)のモデルにしたいなどと話した。

 篠崎氏はまた、現在分譲中のプロジェクトの中核をなすマンション「グランドメゾン江古田の森」(全531戸)の進捗について「これまで270戸を供給して250戸が成約済み。順調に進んでいる」ことも明らかにした。

 総合東京病院院長・渡邉貞義氏は、平成22年4月に病院の経営を引き継ぐ形で開院したことなどを紹介し、救急医療に力を入れ、病床を451床に増やし、最新の医療機器を導入するなど、地域の中核病院として使命を果たすと語った。

 都市再生機構東日本都市再生本部本部長・田中伸和氏は、平成18年7月に都市再生プロジェクトとして決定されて以降、国有地である公務員宿舎とUR都市機構が所有する東雲地区の土地交換によってプロジェクトをスタートさせ、東京ドームとほぼ同じ広さの約4.4㏊の開発を進めてきたことなど経緯を説明した。

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「NOHGA HOTEL(ノーガホテル)」完成予想図

 野村不動産は10月24日、同社グループが商品開発しサービスを提供するホテル新ブランド「NOHGA HOTEL(ノーガホテル)」を立ち上げ、第1号を2018年秋に上野で開業すると発表した。

 ホテルが立地する地域に応じたデザインとするほか、地域の職人やデザイナーと連携したオリジナルの家具・備品・アートなどを配置。日本初の黒の江戸切子を開発した「木本硝子」、家紋をコンセプトにデザインする「京源」、インテリア雑貨店「SyuRo」などのデザイン・備品をホテル内に取り入れる。また、宿泊者と地域が深くつながることを目指すため、ホテルスタッフが宿泊ゲストに地域の魅力を積極的に発信する。

 総合的なキュレーターとして黒崎輝男氏を、インテリアデザインには南部昌亮氏、大橋規子氏をそれぞれ起用。 

 物件は、JR上野駅広小路口から徒歩5分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅3番出口から徒歩3分、台東区東上野2丁目に位置する敷地面積966.57㎡、10階建て延べ床面積4,896.40㎡。客室は130室(ダブル・ツイン・スイート他)。建築主はNREG東芝不動産。運営は野村不動産ホテルズ。

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「SyuRo」

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「京源」

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「木本硝子」
 

 

 エコ・ファースト推進協議会(議長:和田勇・積水ハウス会長)は10月23日、第8回「エコとわざ」コンクール審査結果発表した。

 同コンクールは、環境省の後援、全国小中学校環境教育研究会の協力を得て、7月1日から9月9日まで全国の小中学生から募集し、最優秀作品には「環境大臣賞」(1点)、その他「エコ・ファースト推進協議会」優秀賞、 日本ことわざ文化学会賞(各1点)、各加盟企業賞(27点)の合計30作品が選ばれた。

■最優秀作品賞 環境大臣賞

「ちきゅうのえ あおとみどりで かきたいな」(大阪市立東小路小学校1年 中田理仁さん)

■エコ・ファースト推進協議会優秀賞

「電気消し 名月愛でる エコな夜」(浦安市立日の出中学校2年 竹田真亜さん)

■日本ことわざ文化学会賞

「物心つく前の エコ心」(神戸海星女子学院小学校4年 藤田あまねさん)

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 全30作品を読んだ。身びいきかもしれないが、記者が一番好きなのはわが業界の積水ハウス賞に選ばれた東近江市立蒲生西小学校1年 和田昂志郎さんの「じいちゃんの むかしのあそびに エコまなぶ」だ。

 

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