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「ことしな北浦和」

 ああ、あそこ。いまはポラスさんが住宅を建てているところ? あそこはね、以前は雑木林だったところで、車を停め、窓から足を出して昼寝したもんです。タヌキなども生息していて、近所の人たちは「今日は出るかもね」などと楽しみにしてたもんです。今は世知辛い世の中で、全部位置情報で会社に分かるからね。成績のいい運転手は見て見ぬぬりをしてもらえるが、成績が上がらない者は呼び出しを食らっちゃう。それにしても、ポラスさんは偉いね。大きなことをする。あそこの社長が阿波踊りを初めて、いまでは埼玉で1、2位を争う祭りに育てた。(えっ。ポラスさんってそんなに大きいんですか)いゃ、大したもんですよ。

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 ポラスグループのポラスタウン開発が分譲中の分譲戸建て「ことしな北浦和」を見学した。冒頭は、同社広報マンと北浦和からタクシーに乗って、行き先を伝えたところ、運転手さんが〝勝って〟に話したことをそのまま紹介した。タクシーの運転手さんも〝雑木林〟と話したように、現地は以前、一軒の邸宅が建っていたところで、その環境を極力残そうと飛騨古川の町並みをモチーフにしたランドスケープデザインと、住戸プランが秀逸だ。

 物件は、JR京浜東北線 北浦和駅からバス10分バス停徒歩1~2分、さいたま市浦和区瀬ヶ崎3丁目、建ペイ率60%、容積率172%の第二種中高層住居専用地域・第一種住居地域に位置する全42棟。現在分譲中の住戸の土地面積は約100~108㎡、建物面積は約94~102㎡、価格は4,380万~5,380万円。構造は木造2階建(在来工法)。建物は一部完成済み。

 現地は、木崎中学に近接、浦和高校も徒歩圏の文教エリアの一角。地域住民からも親しまれていた住環境を少しでも残そうと企画。「相場崩しを嫌う」(伝統の街並みを壊すみっともないものは建てないという意味)飛騨古川の町並みを担当者が歩き商品化した。

 街並みを形作る大きなアイテムである犬矢来、戸格子、下見板、大和塀、隈寄席など古来の建築様式を現代風にアレンジしたのが特徴。大きな提供公園にはクスノキを植えている。舗装材には遮熱、透水性の高い素材を採用。

 住戸の配棟計画では、敷地境界に塀を設けず、洗い出しの色やタマリュウ、トクサなどの植物で見分けられるようにしたり、2~3戸で共有するコモンガーデンを設置したりして緑被率を上げるとともにオープンな街並みを演出している。

 各住戸には、銘木フローリングのほか、化粧梁、柱見せ(壁で隠さずに敢えて見せる)、タモ材の腰壁などの木を多用。壁は珪藻土塗り壁・左官壁を採用。

 今年2月から分譲が始まっており、半分以上が成約済みという。

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洗い出しの色によって敷地境界が分かるようにしている(中央の樹木はイロハモミジ)

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コモンガーデン

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 広報担当から企画をしたのは同社の百瀬修氏であることを知らされた。「ああ、あの百瀬さんか」とすぐ思い出した。

 百瀬氏の「作品」に最初に出会ったのは8年前だ。注文住宅モデルハウス「『ARZILL(アルジール)』~街のCOTTAGE ~」だった。「ダイニング・寝室・リビング」といった既成の概念を「食べる・寝る・遊ぶ」スペースに置き換えたプランに驚嘆した。

 その後、百瀬氏が主導したモデルハウスや販売現場を取材し、その都度、間接的に会話を交わしてきたような気がする。

 今回の「ことしな北浦和」は、百瀬氏の街や住まいに対する思想が全て盛り込まれていると思った。敷地境界に黒竹を配する都市型戸建てなど絶対にないはずだ。犬矢来、戸格子、下見板、大和塀などはわれわれの世代にとって日常的な風景だった。それが〝フェイク〟ではあったが、至るところに採用されていた。

 モデルハウスもよくできている。いかにも百瀬らしい土間の提案もさることながら、記者が感動したのは若手の建築士、内田里絵氏による敷地延長プランだった。コモンガーデン-玄関-坪庭--土間-和室-キッチンを緩やかにつなぐブランが抜群だ。建具・家具を古民家風にまとめているのもプランとマッチする。〝敷延は売りづらい〟という既成概念をこのプランは覆した。

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モデルハウス

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わずか2週間で14戸成約 徒歩19分のハンディ克服 ポラスグループ「朝霞」(2017/2/6)

ポラス 1棟1棟にこだわりのデザイン「グレースヴィラ越谷レイクタウン」(2014/5/1)

ポラス 新越谷に2棟のモデルハウス「音楽好き」と「くるま好き」を想定(2010/10/18)

ポラス 一挙に5棟のモデルハウスオープン(2010/6/18)

 

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第1回「壁-1(カベワン)グランプリ」(埼玉・ものつくり大学で)

 昨年度の第20回で終了した「木造耐力壁ジャパンカップ」に代わって新たに企画された第1回「壁-1(カベワン)グランプリ」が9月15日~17日、埼玉県・ものつくり大学で行われ、参加した12体の耐力壁が予選を戦い、勝ち残った8体による決勝トーナメント戦の結果、チーム匠(アキュラグループ+東大木質材料学研究室+篠原商店)の「一位の壁」がグランプリを獲得、従来の「ジャパンカップ」を含めて初参加の三井ホームGT「G-WALL HD」が、トーナメント戦を制した。

 グランプリは、性能(耐震性+デザイン性)を材料費や環境負荷費で割った数値がもっとも大きかった耐力壁に贈られる。トーナメントは強さのみで競われる。

 トーナメント常勝軍団のポラスグループのポラス暮し科学研究所は参加しなかった。

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ジャッキで引き合うトーナメントでは敗退したが、グランプリ優勝した「チーム匠」の壁(左)

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 耐力(体力)、知力、気力、忍耐力、想像力、生産力…などあらゆる「力」で劣る記者は、だからこそこの種の「力」の差がはっきり出るイベントが大好きで、今回の「カベワン」は「ジャパンカップ」を含め10回目くらいの取材になる。

 取材の第一の目的は、「ジャパンカップ」から「カベワン」に衣替えしたのはなぜかを聞き出すことだった。

 これまで「ジャパンカップ」を主導してきた東大大学院木質材料学研究室教授・稲山正弘氏は「若い人に交代したほうがいい。わたしは引退。一出場者(チーム匠)として参加していく」と話した。

 稲山氏からバトンタッチを受けた「カベワン」代表で東大大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 助教・落合陽氏(32)は「稲山先生も還暦(60歳)。スタッフの高齢化も進み、マニアックになりすぎていたことを反省し、今後は広く一般の方に木造建築のよさと技術を発信し、人材も育成することに貢献したい」と語った。

 従来と大きく変わったのは、耐力壁の大きさだ。これまでは柱は4本で、柱と柱の間は一間(910ミリ=1P)、つまり3Pだったのを、柱を3本に減らし2Pにした。

 これによって狭いスペースでも組み立てることができ、コスト的にも抑えることができるようになったという。

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落合氏(左)と稲山氏

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 準々決勝戦は波乱含みで始まった。過去の「ジャパンカップ」で何度も総合優勝している稲山氏と落合氏もチームの一員として参画しているチーム匠の「一位の壁」がKAMAGIC「ねじと斜材と平成最後の夏」に初戦で敗れた。

 稲山氏は「壊れていない。ジャッキを引ききった時点の数値が下回った。あと10センチあったら勝っていたはず」と悔しさをにじませ、落合氏は「それぞれの接合部分に力を分散するつもりだったが、1カ所に集中してしまった」と敗因を分析した。

 「一位」が「平成最後の夏」に敗れるという何とも形容しがたい結果に記者は戸惑ったが、結局は、チーム匠がデザイン性やコストなどが評価され逆転勝利した。

 驚いたのは、2×4の三井ホームがトーナメント戦で大活躍したことだ。

 配布されたパンフレットの触れ込みがすごい。「K-1グランプリに金肉ムキムキの野獣が殴り込み!『ホゾ? ヌキ? ナンダソレハ? 』木造技術を圧倒的な金力で破壊してやる!(『金』は〝metal〟なのか〝money〟なのか…)」と挑発し、「当社オリジナル木ねじによる耐力壁『Gウォール』を壁-1用にアレンジしました。シンプルなツーバイフォー耐力壁で挑戦」とあった。

 「金」は金物=金がかかるという意味のようで、その威力をまざまざと見せつけた。耐力を示す数値では65キロニュートンという、かつてポラスがマークした最高値に並んだ。

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三井ホームGT「G-WALL HD」のメンバー

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解体された壁を前に話し込む稲山氏

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 過去数度の優勝を飾っているポラスグループのポラス暮し科学研究所はノミネートしなかった。関係者は「若手中心の大会になると聞かされていたので、ポラス建築技術訓練校だけを参加させた」と〝敵前逃亡〟は否定した。

 その訓練校チームは予選を8位で突破、準々決勝戦に勝ちあがったが、予選2位の「ねじと斜材と平成最後の夏」に負荷30キロニュートンの時点で敗れた。

 チームを代表してプレゼンした池畑蓮氏(18)は「ノミとかマルノコの扱さえ知らなったわれわれが日本家屋を彷彿とさせる壁を造った。無謀にも金物を使わずチャレンジした。温かい目で見てほしい」と思いのたけを訴えた。

 チームは敗退し、みんな落ち込んでいると思いきや、メンバーの一人、奈良雄也氏(18)は「そんなことはありません。闘志がわいてきた」と前を向いた。

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壁の前でプレゼンする池畑氏(左端)

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解体作業(左)とそのメンバー

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 「美しいもののみが機能的である」と語ったのは丹下健三だ。だがしかし、わが国は、美しくて機能的なその壁をイチジクの葉っぱのようにせっこうボードで覆い隠さないと建てられない。

 実行委員会には是非ともこの不可思議な問題にも踏み込んでいただきたい。どうせ隠さないとだめなのだから、デザインなどどうでもいいという暴論も正論に聞こえるし、準々決勝戦で敗れるチームがどうしてグランプリを獲得し、圧倒的な力持ちの壁が覇者になれないのか。耐震評価とデザイン評価の配点はどうなっているのか、材料費などのコスト計算はどうなのか-よく分からない。

 三井ホームに依頼したら、「G-WALL HD」が送られてきた。材料はベイマツ、カラマツ、スギの集成材。確かに他チームとは全く異なる。これが軸組工法と枠組工法の違いだ。三井ホームは強さで他を圧したが、グランプリを逸した。デザインの評点が低かったのか、コストなどが高かったのか、現段階で詳細なデータは発表されていないので何とも言えないが、〝美は単調にあり〟(瀬戸内晴美は「美は乱調にあり」)も真理だと思う。同社の足立区の老人ホームの工事現場も見たが、とても美しかった。

 グランプリに輝いた「チーム匠」の壁は、縦貫にシラカシを用いているのが特徴。関係者は「シラカシはほとんど流通していない。マキにしか利用されない。需要はあるはず」と話していた。

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三井ホームGT「G-WALL HD」

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ポラス建築技術訓練校の壁(左)と勝利した法大宮田研究室の壁

わが国初CLT床材を利用した高層建築物 三菱地所 仙台「高森2丁目」現場見学会(2018/9/15)

アキュラホーム 第20回木造耐力壁ジャパンカップで総合優勝 大会はいったん幕(2017/9/25)

 大和ハウス工業が11月に分譲する「プレミスト梅田」が大阪府の過去最高の坪単価になることが確実となった。9月13日、同社マンション推進事業部開発推進部部長・藤原淳一氏が「価格は未定だが、坪単価は大阪府の過去最高になる」と明らかにした。

 物件は、阪急梅田駅から徒歩5分、JR大阪駅から徒歩8分、大阪市北区中崎西二丁目に位置する16階建てS棟58戸と17階建てN棟75戸の合計133戸。専有面積は54.73~122.40㎡、価格は未定だが、坪単価は300万円台の後半になる模様。施工は大末建設。竣工予定は平成32年3月上旬。

 藤原氏は、「現段階で価格は未定。坪単価400万円は難しいかもしれないが、大阪府の過去最高値になるのは間違いない」と語った。

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 記者は8月、野村不動産・大林新星和不動産「プラウドタワー北浜」を取材した。坪単価362万円の高額ながら売れ行きは絶好調だった。

 関西圏のマンション市場は全く分からないが、「北浜」より「梅田」のほうが高くなりそうなのは容易に想像できる。近い将来、一等地なら坪単価は500万円台になるのではないか。だから藤原氏に質問したのだが、果たしていくらになるか。先に積水ハウスなどが発表した51階建て「グランドメゾン新梅田タワー」(871戸)は大阪駅からややあるので坪単価は350~360万円くらいに落ち着くのではないか。

 関西圏の最高坪単価マンションは、7月に取材した東急不動産「ブランズ芦屋 ザ・レジデンス」(15戸)で、610万円だ。これには遠く及ばないが、関西圏も首都圏と同様、アッパーミドル・富裕層向けの資産性や利便性に優れたマンションが市場をリードしているようだ。

〝首都圏に負けない〟レベル 販売好調 野村不・大林新星和不「プラウドタワー北浜」(2018/9/1)

首都圏の億ションに負けない 関西最高峰の坪610万円 東急不「芦屋」(2018/7/23)

 

 

 

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「(仮称)泉地区高森2丁目プロジェクト」

三菱地所は9月11日、林野庁と国交省のそれぞれの補助事業に採択されているCLTを床材に用いたわが国初の高層建築物「(仮称)泉地区高森2丁目プロジェクト」の施工現場見学会を行った。

物件は、宮城交通宮城大学線寺岡六丁目・泉アウトレットバス停から徒歩3分、宮城県仙台市泉区高森2丁目に建築中の10階建て延床面積約3,6049㎡の全39戸の賃貸住宅。(専用面積は51.4489.43㎡。構造は木造(CLT床・耐震壁、燃エンウッド)+鉄骨造のハイブリッド構造。建築主は三菱地所、設計・監理・施工は竹中工務店、監修は三菱地所設計。完成予定は2019年3月。C LT利用箇所は床の一部(約1,000㎡/床全体の約30%)、壁の一部(約110㎡)。材積約230m

2時間耐火の大臣認定を受けたCLT床、竹中工務店の特許技術「燃エンウッド」を柱に採用。竣工後は賃貸住宅として運営し、継続的に建物性能に関するデータ等を収集する実証建物。

見学会で三菱地所住宅業務企画部CLTユニット主事・海老澤渉氏は、「職人不足による労務費の高騰や工期の長期化など、今後厳しくなる事業背景を打破する社内新規事業提案制度に採択された」と、若手4人からなる同ユニットが2年前に誕生した経緯について語り「今後、木造建築物の設計・施工機能や不動産情報ネットワークを生かし、各地の木造関係プレーヤーと連携することで、当社のアセット開発事業に寄与したい」と抱負を述べた。

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室内

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室内

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CLT搬入(左)と荷下ろし(これほど広いスペースが必要なら一般住宅は難しいか)

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 CLTを採用した建築物を見学するのは今回で4回目。ほとんどのCLT構造材はせっこうボードなどで被覆されており、現わしの燃エンウッドも少ししか見えなかったが、スギの表情がやはり美しい。木造は現しにすべきともう百万遍も書いてきたのでもう止めるが、ゴヤの「裸のマハ」と「着衣のマハ」のどちらが美しいか-いうまでもない(美意識は個人によるが)。

 海外では簡易な塗料を塗るだけで内装制限をクリアできると海老澤は語ったが、わが国では不可で、不燃処理を施した木材は高価なのでなかなか普及しないそうだ。

 2時間耐火のCLT床パネルについて触れておくと、厚さは210ミリ、その上下に振動音対策などのトップコンクリート(厚さ80ミリ)、耐火被覆のせっこうボード(厚さ60ミリ)などを重ねるので全体の厚さは410ミリにもなる。通常の賃貸住宅の床厚は180ミリだそうで、2倍以上だ。そのうえダクトなどを通すから10階建てといっても1層近く高くなる勘定だ。今回の建物の天井高は210023002500ミリという。

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「裸のマハ」(左)と「着衣のマハ」

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 多くの報道陣からはいつものようにコスト、工期について質問が飛んだ。「RCと比べどうか」と。

 海老澤氏らはその都度、「(RCなどと比較して)工期は14カ月から11カ月」「職人の数は3040人から数人」「コスト自体は3割高」などと答えた。しかし、もうこんな馬鹿馬鹿しい質疑は止めたほうがいい。そもそも性質、利点弱点が異なるものを同じ土俵、まな板に乗せ論じるのはフェアじゃない。

 どちらが森林国、木と紙の住文化にふさわしいか、人と地球環境にやさしいかに比重を置いて論じるべきだ。論を待たないではないか。

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近接する仙台ロイヤルパークホテルから(左後方にクレーンが見える。素晴らしいホテルだ)

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完成予想図

ナイス 同社国内最大 延べ床5,000㎡の軸組「久喜ことぶき苑」特養見学会に200名(2018/9/8

美と機能性は離反していいか? CLTを採用したアキュラホーム 港北「キラクノイエ」(2018/5/20

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 「中万市」

 あんたさんら、「松阪(まっさか)」ゆうたら、松阪牛くらいしか思いつきなさらんと思いますんやけど、県外の人からは「ええな、いつでもようけ松阪牛食えるで」と、よお、ゆわれるんですが、グラム何千円もするんやで、そんなことでけへんです。そやけど、松阪の誇りですわ。

 わしらの在所はなあ、「中万(ちゅうま)」いう、ほとんどが農家の田舎ですんや。120軒ぐらいやけど、60歳以上47%という高齢化も進んどるところですんや。

 あんたさんらも知っといでいるやろと思いますけど、江戸時代に三井高利という松坂出身の人が江戸に出て、越後屋という店を出しました。松坂商人という人らですな。

 わたしんとこの中万からも江戸に店を出した家(うち)が何軒かあって、今でもその名残りゆうか、蔵が50軒ぐらい残っとるんですわ。そこで、「この蔵や門が並ぶ町並みを残そやないか」ゆうことで、「中万まちなみ保存委員会」ちゅうもんをつくって、松阪市さんと一緒になって、なっとしたらええか、勉強してきたんやですわ。

 わしら、中万を観光地にしょとは思てないんやけど、保存すんのには、やっぱりお金いるんととがうか、そんなら、金儲けせなあかん、とやってや、そや、中万市やろ…中万市は川原で開かれていましたんで、「川原市」というもんですが、そんなわけでやな、60年ぶりに復活ということになったんですわ。

 「いせいも」や、江戸に店を出さんした竹口っさんが今も作っといでいる中万の古い地名からとった「乳熊(ちくま)」味噌」や、いろんなものを売ったり、古くからの家を見せてもろたりしましたらな、びっくりするほどのようけの人がおいででなあ、1,000人は超えとったんとちがうんかいな。売り切れの店がようけあって、初めてにしてはまあ儲けさしてもらいました。「今年は出店料もいくらか貰お」て、みんなゆうとんのですわ。

 「儲けた」ちゅうとなんかイメージがあんまりええことないみたいやけど、大事なことは「中万市で、お金を稼ごう、稼いだお金で町並みメンテナンス」やでなあ。そのメンテナンスやけどなあ、柿渋で門を洗ろたらなあ、見違えるほどよおなりました。

 えっ、わたしの歳かな。いくつやったかいな? あんた、昭和24年生まれの69歳? そや、わしは23年生まれや。ハハハハ

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西村氏

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 ハウジングアンドコミュニティ財団(理事長:大栗育夫・長谷工コーポレーション代表取締役会長)が、平成29年度「地域・コミュニティ活動助成事業」の対象となった10団体の活動成果発表会&まちづくりNPO交流の集いを9月1日に行ったことを先に紹介した。

 その10団体の一つに、三重県松阪市の「豪商のふるさと中万のまちなみメンテナンス」が選ばれており、代表者の西村篤史氏(70)が団体の設立の経緯、活動の内容や成果、今後の課題などについて約10分にわたって報告した。

 西村氏は標準語(東京弁)で話したのだが、同じ三重県出身(伊勢・度会)の記者は西村氏の語る言葉の端々に「故郷」がにじみ出ているのを捉えた。

 「ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」(石川啄木)-故郷の言葉はいつ聞いてもいいものだ。西村氏が地元の言葉で語ったらどんな話ぶりになるか、とっくに忘れてしまった「伊勢のなことば」で文章を書き、西村氏に送り、添削していただいたのが冒頭の文章だ。

 松阪商人(多くの人は三井高利も伊勢商人と呼ぶ)の強かな商法が見事に語られているではないか。

※松阪市 三重県のほぼ中央に位置する人口約16万人。北は津市に接し、南は多気郡を挟んで伊勢市。気候は温暖。江戸時代、紀州方面と結ぶ和歌山街道と伊勢神宮参拝のための伊勢街道が合流する交通の要衝であったことから宿場町として栄えた。三井家の始祖・三井高利、国学者・本居宣長の出身地

※伊勢のなことば 語尾に「な」を付けるのが特徴であることからそう呼ばれている

※松阪商人 伊勢商人と松坂商人が櫛田川を挟んで張り合ったためか仲が悪いと言われたが、記者は〝目糞鼻糞を笑う〟の類だと思っていた。松坂商人より伊勢商人がメジャーになり、「伊勢は津で持つ津は伊勢で持つ」の伊勢音頭がまるで県歌のように広まったのは松阪には気の毒。県民性を表す「近江泥棒、伊勢乞食」と言う言葉があるが、本来は、近江商人は強引で、伊勢商人は手摺り足すりの商法を妬んだ言葉と言われる

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 同財団評議員・加藤種男氏の著書「芸術文化の投資効果」(本体3,200円)が水曜社から9月25日に発売される。多くの企業メセナが紹介されている。

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柿渋塗り

驚嘆!3,000㎡の田んぼを私設公園に 来園者5万人 釜石市「こすもす公園」(2018/9/2)

 

 

 

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「ヴェレーナ多摩永山ザ・シーズンズ」完成予想図

 大和地所レジデンスが分譲中の「ヴェレーナ多摩永山ザ・シーズンズ」を見学した。新宿から約30分圏の緑豊富な住宅街の一角。分譲開始から3カ月で全80戸のうち約4割が契約・申し込み済みというから順調な売れ行きだ。

 物件は、京王相模原線京王永山駅・小田急多摩線小田急永山駅から徒歩13分、多摩市永山三丁目に位置する10階建て全80戸。専有面積は70.15~95.74㎡、現在分譲中の第2期2次住戸(8戸)の価格は3,879万~5,059万円(75.02~91.12㎡)、坪単価は170万円台。竣工予定は平成31年6月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

 現地は、瓜生せせらぎ散歩道と永山さくら通りに挟まれ、永山第3公園、貝取北公園などに近接、保育園、幼稚園、小・中学校なども徒歩10分圏内の高台立地。

 建物はTの字型で、住戸プランは南向き30戸、西向き50戸の構成。専有面積平均75㎡、奥行き3mバルコニーや、全面ウッド調デッキ敷のオープンエアデッキ付き、プライベートデッキ・ガーデン付など多彩なプランが特徴。

 南西角住戸の78㎡のコーナーサッシ付きモデルルームは、コーナーサッシを利用した約3畳大の多目的に利用できる「コンサバトリー」を提案。

 販売担当の同社長島学氏は「販売は順調。緑の環境と、コンサバトリーの提案が評価されている」と話している。

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コンサバトリー

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モデルルーム

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 現地周辺には、一度も車道を通らずに子どもと一緒に自転車に乗って遊びに行ったことがある。永山駅からだとなだらかな坂を上ることになるが、ここも車道を通ることなく行けるのではないか。

 〝母になるなら流山〟などと憎いコピーで子育て世帯を引きつけた流山市だが、多摩市は〝住むなら多摩〟だ。坂がきついところもないわけではないが、駅から徒歩20分圏内の自宅まで車の姿を見ることもなく信号待ちすることもなくたどり着けるのは、ここ多摩ニュータウンしかないはずだ。

 坪単価はこんなものか。先にあげた流山市の「流山おおたかの森」当たりと同じくらいか。多摩センター駅圏の坪単価180万円そこそこのマンションも販売が長期化しているのが現状だ。

 個人的には、街の熟成度や生活利便施設の集積、緑の住環境など総合的に評価すればはるかに流山市などを上回るはずなのに、この程度にしか設定できないのは情けないと思う。

 何かが欠けている。一言で言えば、ここ多摩市に住めばどのような生活ができるかをどこのデベロッパーも訴え切れていない。

 一つ例を示す。多摩市には市限定販売の石川酒造「原峰のいずみ」という日本酒がある。多摩市の原峰で生産された米を使って製造・販売されている純米酒だ。

 これが実に美味しい。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、わが三重県の伊勢志摩サミットの乾杯式に供用された「作(ざく)」と比べてもそん色ないばかりか、勝る(味覚には個人差がある)。入荷が少ない地元の酒屋はすぐ売れてしまう。大型スーパーでは販売しておらず、京王プラザホテル多摩からもいつのまにか姿を消した。

 そんな話を長島氏や同社広報担当と話したのだが、何とその幻の酒「原峰のいずみ」が駅前の多摩市と長野県富士見町のアンテナショップ「Ponte(ポンテ)」で売っているではないか。10本以上あった。1本買った。

〝感動を売る〟のが商売だ。伊藤忠都市開発「クレヴィア碑文谷」では「亀屋万年堂」のお菓子をプレゼントされた。記者は感動した。身も心も酔わせる「原峰のいずみ」を振舞う勇気は大和地所レジデンスにはあるかどうか。

 馬鹿なことを書いたが、同社は前期、売上計上の900戸を全て売り切り、「完成在庫ゼロ」を達成した。同社広報によると「仕入れが順調に進み、販売も好調で、工期の平準化が実現した結果」と話した。駅から徒歩15分の「ヴェレーナ浦和ザ・ハウス」52戸が半年で完売したように商品企画もよくなっている。

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専用庭

駅から15分 克服できる商品企画 大和地所レジ「ヴェレーナ浦和ザ・ハウス」(2017/12/1)

 

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「仮称)特別養護老人ホーム 久喜ことぶき苑」

 ナイスは9月7日、同社が施工を担当している「仮称)特別養護老人ホーム 久喜ことぶき苑」1時間耐火・木造建築物・構造現場見学会を行った。国内では同社最大の約5,000㎡の規模であることからも関心が高く、設計事務所、建築・資材会社、金融機関などから約200人が見学した。

 物件は、東武伊勢崎線鷲宮駅から徒歩10分の2階建て軸組み工法2階建て延べ床面積約5,000㎡。設計は實徳設計、工事担当は田中工業。

 冒頭、すてきナイスグループ副会長・日暮清氏は「現地は地下に下水場施設があったところで、RCだとその処理に1億円かかるということから木造にして軽量化を図ることでコスト的にも競争力があり、地球環境的にも貢献している。当社グループは今後、このような非住宅の木造建築を第四の柱に育てていく。皆さんとチームを組んで取り組んでいきたい」と語った。

 また、同社社長・木暮博雄氏は「木造ゼネコンとして設計・施工・物流をワンストップで対応できる。〝何かあったらナイスに相談しよう〟という動きを加速させたい」と話した。

 同社は、欧州現地法人ステキヨーロッパ(ベルギー・ブリュッセル)がベルギーで建設に携わった延べ床面積約7,000㎡の大型複合老人ホームの建設実績がある。

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外壁見本

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 木造の大規模建築はこれまでもいくつか見学したが、いつ見ても美しい。圧倒された。

 だがしかし、〝悪法も法なり〟か。いくら書いても詮無いことだが、どうしてこのような美しい木(構造材に用いられているのは主に欧州アカマツ)を石膏ボードで二重三重に覆い隠さないといけないのか、記者は全く理解できない。わが国の住宅文化は木と紙と石でなかったのか。もちろん耐火・防火のハードの取り組み・仕組みを否定はしないが、全国でもっとも火災発生率が低く、その他の生活指標でもトップクラスの富山県のソフトの取り組みを学ぶべきだと思う。

 建築基準法の改正により、現行では高さ13mを超える木造建築物は「耐火構造」としなければならないのが、高さ16m以下や、周囲に十分な空地が確保されているものについては適用除外となるほかその他の規制も緩和されるが、果たしてどこまで効果があるのやら。

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木造建築物は不遇・暗黒の50年か、進化の50年か 木住協の懇親会(2018/5/26)

三井ホーム わが国初の5階建て2×4工法による特養が完成(2016/5/25)

内装木質化は熟睡長く、知的労働も向上 慶大・伊香賀教授が実証(2016/3/22)

ポラス サステナブル建築物等先導事業の構造見学会(2016/1/14)

ポラスグループのポラテック 国内最大 木質ハイブリッド構造の本社ビル完成(2012/2/22)

 

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仲井社長

 積水ハウスは8月7日、メディア向け2018年度2Q 経営計画説明会を開き、仲井嘉浩社長が第4次中期経営計画「BEYOND2020に向けた長期ビジョンについて〝住に関する夢〟を1時間以上にわたり語った。

 仲井社長は2019年度1月期第2四半期決算については「予想通り」と総括し、多くの時間を長期ビジョンの説明・展望に当てた。

 コア事業のビジョンについては、「当社は2020年に60周年を迎えるが、第一フェーズはシェルター機能を備えた〝安心・安全〟を提供し、第二フェーズは〝快適性〟を追求してきた。そして次の30年を志向した第三フェーズは、人生100年時代を背景にIoT、ITなどの先進技術を取り込み、〝世界一幸せな場所〟を提供するパートナー企業になる」と展望。

 具体的商品として、新しいライフスタイルの基盤となる「健康」「つながり」「学び」という無形資産を具現化した第一弾の「プラットフォームハウス」を2020年から発売すると話した。

 国際事業については、国内の「請負型」「ストック型」「開発型」の3つのビジネスバランスが取れてきたことを受け、海外でも展開していくとし、その実験としていくつかに事業着手していると語った。

 また、「ESG(環境経営・社会性向上・ガバナンス向上)経営ビジョン」については、「Eではリーディングカンパニーとしてゼロエネルギー住宅で世界をけん引したい。Sでは女性の活躍なくして成長はない。ダイバーシティを成長のドライバーとしてさらに積極化する。Gでは社内の風通しを良くするのが肝心で、現場で汗をかいている社員の声、アイデアを取り込んでいく」と締めくくった。

◇       ◆     ◇

 これまで仲井社長の話を直接聞く機会は少なかったが、阿部俊則会長に負けず劣らずの口達者な方だという印象を受けた。

 今の世の中は、経済的にも政治的にも文化的にもどんどん委縮し、善と悪も生と死も愛と憎しみも背中合わせ、紙一重の、どちらか判断が付かないという意味で記者は「白内障の世の中」ではないかと悲観的に考えている。住宅だって、家とも呼べない貧しい家が増殖するばかりで、マンションも普通のファミリーは都内23区で取得が難しくなってきている。

 しかし、仲井氏の話にはそんな暗い世界はみじんもない。語ったのは「人間愛」であり「幸せ」「夢」だった。〝ベランダがドローンの発着場になる〟〝家庭に備えられている3Dプリンターでおばあちゃんからの贈り物が受け取れる〟〝寝たままで健康管理ができる〟などと語った辺りでは笑うしかなかった。

 なぜ夢が語れるのか。やはり「家」に特化し、ぶれることなく深耕してきたのが結果を生み開花し、そしてまた、「白内障の世の中」であるからこそ明確な方向性を示す事業が異彩を放っているのかもしれない。

〝幸せ(人間愛)〟のさらなる追求に期待 積水ハウスがわが国初の「幸せ」研究所(2018/7/27)

「人間愛」「夢」「無形資産」を語る 積水ハウス仲井社長 入社式訓示(2018/4/1)

 

 

 

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「OVOL(オヴォール)日本橋ビル」

 三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは9月6日、「日本橋再生計画」第2ステージにおける重要なプロジェクトであり、「三井ガーデンホテルズ」のプレミアムとして位置づけられている「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」のプレス内覧会を行った。日本橋の価値・魅力を五感で愉しむ仕掛けをふんだんに盛り込んだ空間デザインが特徴。9月13日(木)に開業する。

 同ホテルは、東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅直結、中央区日本橋室町3丁目に位置する15階建て複合施設「OVOL(オヴォール)日本橋ビル」の1階・9階~15階部分の全264室。客室面積は20.0~55.9㎡。

 開発コンセプトは「つなぐ」、デザインテーマは「オリエンタルモダン」。日本橋の価値・魅力を“NIHONBASHI VALUE”(ニホンバシ バリュー)と位置付け、施工の竹中工務店をはじめ多くのアート、ランドスケープデザイナー、ミュージシャンなどを起用。その価値を五感で愉しんでもらえるよう工夫を凝らしている。

 建物外観には「100尺(31m)ライン」を導入し、周囲の建物とデザインの統一を図っている。1階にはレストラン&カフェ・バー、街案内を行う「日本橋インフォメーションカウンター」を設け、1階エントランスには、日本橋川に浮かぶ舟に着想を得たアート作品などを設置し、粋な日本橋の街の雰囲気をホテル内に取り込んでいる。

 9階のロビー、ラウンジは隔たりのないシームレスな空間とし、複数のアート作品やデザイン性が高い無垢の家具・調度品などを揃え、同ホテルの象徴的なスペースを演出。同じフロアの宿泊客専用「Japanese Bath(大浴場)」には、壁材の一部や寝湯枕などに無垢の檜を採用。大浴場に向かう回廊の床は洗い出し仕上げで、随所に彫金の蓮のアートが配置されている。

 地下1階には全160席の天然木をふんだんに用いたカジュアルレストランや、全150席の卓球サロンバーなどが出店している。

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ロビー(左上が「A glowing cloud」)

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ラウンジ

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「Japanese Bath(大浴場)」

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回廊

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プレミアツイン

◇       ◆     ◇

 三井不動産グループのホテルはこれまで10カ所くらい見学したか。最近では最上級ブランド〝ザ セレスティン〟の「京都祇園」「東京芝」もよかったが、今回の「日本橋プレミア」も負けないと思う。

 江戸切子、江戸小紋、水、漆などを多用したデザイン・アート、照明計画が最高だ。

 何から書いていいやら分からないが、まず1階レストラン。Martinesのサインが入った100号くらいの油絵が目を射た。値段は1,000万円だという。傍には自動演奏のピアノ。天井には大小の提灯。

 まずこれに感動したのだが、今村知佐氏による〝雨にも雲にも見える〟9階ロビーのガラスのインスタレーション「A glowing cloud」には言葉を失った。無限に広がる天空を見事に表現している。そんなに高価ではないと思うが、これには金額で測れない価値がある。

 東端唯氏によるエレベーターホールやフロアサインの漆塗りアートもいい。さらにまた、9階のフロアには、創業が慶応三年という金沢の料亭「浅田」の「日本橋浅田」が出店しているのだが、壁面には台東区谷中に在住する日本画家アラン・ウエスト氏による縦50cm×8mの「加賀の四季」を描いた屏風絵のような作品が展示されている。見事というほかない。

 プレスには朝食ビュッフェメニュー(2,700円)が振舞われた。小鉢料理6種、300カロリーくらいしか食べなかったが、隣の女性記者は「小食家は損するのよね」と少なくとも記者の倍は食べていた。いつも閉口する「あなた糖尿なんだからね、酒代と私の食事代が同じ」嫌味な言葉がせりあがってきた。

 もうこのあたりで止めるが、全体で10人くらいのアーティストの作品が随所に飾られている。

 対面の三井日本橋タワーのマンダリンホテルにも〝和〟テイストのアートがたくさん用いられているが、それはどちらかと言えばアジアンテイストだ。「日本橋プレミア」は近接する「コレド室町1~3」と同様、江戸の〝粋〟をよく伝えている。

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アート「水光の椅子」(エントランス)

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「日本橋浅田」(上部が「加賀の四季」)

◇      ◆     ◇

 アートに触れるだけでも泊る価値があると思ったのだが、55.9㎡のプレミアツインの118,800円のルームチャージはやや高いような気がした。リッツやマンダリンだって同じか少し高いくらいではないか。

 設えは確かに立派だ。ドアを開けると江戸切子をモチーフにした鮮やかな光壁が正面に飾られている。ファクトシートを見たら、谷崎潤一郎の「陰影礼賛」が書籍として置かれているとあるではないか。憎いことをする。

 代理店を通せばもっと安くなるはずで記者は8万円とはじいたが、どうだろう。他の20㎡台の宿泊料金は2.5万円前後になるようで、これは安いのではないか。

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1階レストラン
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「SALONE VENDRED(サローネ ウァンドルディ)」

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「subaCO(スバコ)」完成予想図

 東急不動産は9月3日、同社が事業参画している神宮前六丁目地区市街地再開発事業着手までの期間限定でエリア内の既存建物を活用し、誰でも気軽に立ち寄れる街の情報発信拠点・地域の交流スペース「subaCO(スバコ)」を9月7日(金)に開設すると発表した。

 同社は、これまでも再開発エリア内における建物有効活用とエリアの賑わい創出を目的に、路面リノベーション型期間限定情報発信スペース「Qʼs spot(キューズスポット)」を展開している。

 今回の「subaCO(スバコ)」は、街の魅力向上につながる情報発信拠点として、地域の人々や来街者をはじめとする全ての人々に開かれた空間として、誰もが気軽に立ち寄れるコミュニティサロンを目指す。

 「subaCO(スバコ)」は東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅から徒歩1分、渋谷区神宮前六丁目31−21オリンピアアネックス1階、延床面積約100㎡。営業日は月、木~日曜日(13:00~18:00)。神宮前六丁目地区市街地再開発事業は敷地約3,000㎡。2022年に竣工予定。

 

 

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