洗い場とバスタブを兼ねた「Roomot BathMor」「日本橋三越前」に導入 地所レジ
「Roomot BathMor」
三菱地所レジデンスは12月14日、賃貸マンションシリーズ「ザ・パークハビオ」の間取りの改善や自分らしい暮らし方にスポットを当てた「Roomot」の新アイテム第4弾「Roomot BathMor」を開発し、「ザ・パークハビオ 日本橋三越前」に導入すると発表した。
「Roomot」シリーズでは第2弾として、自宅にバスタブを必要としない顧客向けにシャワーブース「Roomot Luxwer(ラグジャー)」を開発しているが、バスタブを利用したい人も一定数いることから、今回のバスタブと洗い場を兼用した「Roomot BathMor」を開発した。
「ザ・パークハビオ 日本橋三越前」には、今回開発した「Roomot BathMor」と共に、第1弾の「Roomot MIXINK」、第3弾の「Roomot desko」も導入する。
物件は、半蔵門線・銀座線三越前駅から徒歩7分、中央区日本橋堀留町1丁目に位置する10階建て全54戸。専有面積は27.86~61.32㎡。引渡予定は2025年3月10日。
「ザ・パークハビオ 日本橋三越前」
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とてもいいアイデアだ。記者は風呂が大嫌いで、バスタブを利用するのは冬場しかない。掃除も大変だ。シャワーで十分。伊藤忠都市開発が2020年に分譲した「クレヴィア山吹神楽坂」では、浴槽をなくしシャワールームのみのとして、浴槽分(0.5帖)を「+HANARE」に充てた事例もある。大阪万博では「人間洗濯機」も登場するというではないか。記者が提案したいのは、いつでもどこでも利用できる水虫にも効く「足湯」の開発だ。ポットの原理を応用すればいとも簡単にできるはずだ。
住宅事業の深化&進化さらに追求 共働き・富裕層向け強化 野村不動産
野村不動産は12月6日、同社取締役兼専務執行役員住宅事業本部長・中村治彦氏と同社取締役兼専務執行役員住宅事業副本部長・吉村哲己氏が出席して報道関係者向け住宅事業スモールミーティングを開催した。 記者は取材案内を失念しており参加できなかった。後日、同社広報から資料を送っていただいたので、以下にその内容を紹介する。前日の12月5日には三井不動産レジデンシャルがメディア向け「住まい探しのシン常識」説明会を行っており、その記事と併せて読んでいただきたい。
野村不動産の2022年度の住宅供給戸数は4,240戸で、今後も安定的に4,000~5,000戸の供給を維持する。プラウド会員は26万人(三井不動産レジデンシャルは33万人、三菱地所レジデンスは対象を広げており約60万人)。
分譲マンション市場動向では、1億円以上の住戸は年々増加し、2023年は1~9月で3,000戸超の供給で、23区供給戸数全体の約4割が1億円以上、1億~2.5億円住戸では80㎡未満が7割、2.5億円以上住戸では100㎡超が6割と、商品構成は高額帯から大きく変わるとしている。
スモールミーティングでは、アッパーミドル・富裕層向けの市場動向、意識調査に焦点を当てた模様で、興味深い調査結果も公表されている。
一つは、全国居住者(首都圏49.1%、中部地方11.4%、近畿地方18.7%、その他20.8%)の純金融資産額2億円以上または、単独年収3,000万円以上/世帯年収4,000万円以上を対象としたアンケート調査だ(回答数796件)。
これによると、200㎡超の希望者は2割、予算10億円以上も一定数存在しており、予算10億円以上顧客においてもっとも重要視するポイントの1位は「広さ」、サービスではコンシェルジュ、個別宅配を求める声が多く、設備ではスパ/温泉、パーティスペース、サウナ/水風呂を希望している。
車は首都圏では平均1.5台所有しており、「セキュリティ」「室内平置き駐車場」「複数台駐車」へのこだわりが強く、EV充電可能な駐車区画などのニーズも強いとしている。
もう一つのアンケート調査は、首都圏の同社のモデルルーム来場・問合者を対象にしたもので、世帯年収は1,000万円以上が約63%、約60%が共働き世帯(回答数2,074件)。
調査結果では、「約8割の方が住宅購入マインドは高い」「価格と広さ、利便性のバランスから都心6 区を除く23区エリアを希望する動きが見られる」「80~100㎡の広めを希望」「駅近ニーズも強いが、価格バランスで広さの重要度が上がってきている」「コロナの影響で突出した収納スペースや 水回りの設備機器(食洗機・浴室乾燥 機等)・大容量のWi-Fi設備などのニーズ は家時間の減少に伴い、落ち着いた」「月々の支払いは『2万円超のゆとりがある』 層が半数」「環境配慮型住宅購入希望層は8割超で『「ZEH』『太陽光発電・蓄電池』の評価が高い」結果が得られた。
同社は、これらの動向・結果から今後は住宅事業の深化と進化を追求し、多様化する顧客ニーズに沿った住宅をサステナビリティ(環境配慮)への対応も強化しながら展開し、顧客利便性を重視した販売手法として総合ギャラリー設置やオンライン対応(DX化)も推進するとしている。
具体的には、共働き世帯に向けた商品展開•富裕層顧客に向けた商品展開として「大規模太陽光発電システムの導入」「プラウド全物件でEV充電設備3割設置」「木造・木質を用いた住宅の推進」をあげ、ランドリークローク、各階・各戸宅配BOXの採用、おそうじ浴槽・床ワイパー洗浄機能付きユニットバスの採用、共用部のワークスペースの採用を進めるとしている。一括受電サービス(enecoQ)の活用も推進する。
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同業他社もそうだろうが、同社は価格が2億円以上の高額マンション需要層の取り込みを指向しているのは間違いない。これまでの高額物件市場は、三井不動産レジデンシャルが圧倒的にリードしており、同社や三菱地所レジデンス、住友不動産、東京建物、東急不動産などが大きく引き離された2位争いという図式ではないかと思う。
バブル期はコスモスイニシア(当時リクルートコスモス)と億ション市場で覇権を争っていた大京は現在、リブランディングを進めており、これらの一角に食い込むのかどうか。戸数は少ないが、森ビルは「麻布台ヒルズ」などで桁違いの富裕層をターゲットにしている。ハウスメーカーでは積水ハウスが各社に迫っている。
野村不動産は野村證券との連携をもっと強化すれば、この分野で優位に立つ可能性は高いと思うがどうだろう。
高額市場は、いわゆる億ションは年間4,000戸くらいだろうが、バブル期もリゾートマンションを含めてこれくらい供給されたはずだ。10億円以上の〝ネオ億ション〟も飛ぶように売れた。「うめきた2期」の「グラングリーン大阪THE NORTH RESIDENCE(ザ ノースレジデンス)」では最上階の専用ガレージ付き住戸(305㎡=坪単価2,750億円)は関西圏史上最高価格の25億円になったではないか。大阪が坪単価2,750億円なら、東京ならその2倍5,500万円だ。記者の予想通りだ。
港区の記事も添付する。2023年5月段階の同区の課税標準額が1億円超の納税者は前年度比11.4%増の1,392人(全納税者の0.9%)となり、過去最多を更新した。7年前の957人から45.5%増だ。課税標準額1,000万円超の納税者も7年前より40.2%増の27,680人(全納税者の18.6%)だ。
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スモールミーティングで公表されたデータについて一言。分譲マンション市場動向では、2023年は約30,000戸の供給予測(前年並み)、2023年1-9月の平均価格は8,618万円で前年比+40%(都心6区、平均価格2億円超の大規模物件「三田ガーデンヒルズ・WORLD TOWER RESIDECE」の供給により大幅上昇)、影響要因となった2物件を除くと、首都圏の平均価格は7,038万円で前年比+12%と報告された。
専有面積は、「都心6区は拡大、その他の23区は縮小、都下・神奈川・千葉は近年続いていた面積縮小傾向が落ち着き、横ばいまたは拡大傾向」としている。以下に、資料から2018年比の数値を示す。
都心6区 2018年61.8㎡⇒2023年74.6㎡
その他 2018年63.3㎡⇒2023年61.0㎡
都下 2018年70.0㎡⇒2023年67.3㎡
神奈川県 2018年71.0㎡⇒2023年67.3㎡
埼玉県 2018年69.5㎡⇒2023年65.0㎡
千葉県 2018年73.6㎡⇒2023年70.4㎡
この数値から何が読み取れるか。都心6区は前出の「三田ガーデンヒルズ」「WORLD TOWER RESIDECE」のほか「HARUMI FLAG」などアッパーミドル・富裕層向け特殊物件が数値を引き上げている。これらを除けば都心6区の専有面積の縮小が続いているはずだ。
この専有面積と平均価格の推移を比較すれば、いかに価格(単価)が上昇し、面積圧縮が続いているかがわかる。本来は、これに基本性能・設備仕様レベルの推移を見ないといけない。例えばリビング天井高。どこもそのような数値を公表していないが、記者は2018年当時、リビング天井高は2500ミリ以上が大半を占めていたと思う。それどころか2600~2700ミリにして天井高の高さを〝売り〟にしていた物件が少なからずあったはずだ。価格上昇、面積圧縮、性能退行の傾向は継続している。
面白いのは、メジャー7(三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンス・住友不動産・東急不動産・東京建物・大京・野村不動産)と全体の初月契約率を比較している資料だ。都心6区の全体の契約率は93.8%であるのに対しメジャー7は95.3%で、埼玉県は全体が57.0%であるのに対しメジャー7は58.0%とメジャー7が上回っているが、その他23区、都下、神奈川、千葉は全て全体契約率がメジャー7の契約率を上回っている。神奈川県は全体が70.4%であるのに対しメジャー7は61.8%で8.6ポイントの差がある。
その理由は資料には示されていないが、圧倒的シェアを占め、ブランド力が高いはずのメジャー7がその他のデベロッパーより契約率が低いのはなぜか。価格(単価)、その他の物件特性を比較すれば面白い結果が出るはずだ。記者は以前、それをやったことがある。メジャー7に対抗できるヒントがここにある。
日曜日定休トライアル2割のマンション販売センターで実施へ 三井不レジ(2023/12/6)
〝ぶっ飛んだみどり〟だけでない 「グラングリーン大阪」タワマンに絶句(2023/10/12)
コロナ禍でも億万長者は11.4%増の1,392人 令和5年度の港区 所得割額は2.4%減(2023/10/15)
富裕層向け、地方展開、JRとの連携に注目 野村不HD 住宅事業ミーティング(2022/12/4)
建ぺい率40%、容積率80%の風致地区の規制逆手に ポラス「アバナイズ市川菅野」
「アバナイズ市川菅野」
ポラスグループのポラスガーデンヒルズは12月15日、市川市菅野の分譲戸建て「アバナイズ市川菅野」のメディア向けモデルハウス見学会を行った。建ぺい率40%、容積率80%の第一種低層住居専用地域・風致地区に位置する全5棟で、厳しい規制を逆手に取った商品企画がいい。
物件は、都営新宿線本八幡駅から徒歩20分(京成本線菅野駅から徒歩17分)、市川市菅野5丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)・風致地区に位置する全5棟。土地面積は125.05~130.79㎡、建物面積は89.83~100.49㎡、価格は6,790万円~7,690万円。引渡予定は2024年1月下旬。構造は木造2階建(在来工法)。施工はポラテック。
現地は、風致地区規制により建物は道路境界から2m以上、隣地境界から1m以上セットバックさせることが条件づけられていることから、風致ラインにはインターロッキング舗道-アーチフレーム-シンボルツリー-フラットテラス-ウッドテラスなどで外と内を緩やかにつなぎ、水平ラインを強調した横基調のランダムフェンスを設置し、足元は緑量を増やしているのが特徴。
主な基本性能・設備仕様は、長期優良住宅、天井高2700ミリ、サッシ高2400ミリ、突板フローリング、食洗機、突板フローリング、樹脂サッシ、防犯合わせガラス、家電リモート操作など。
同社設計部企画設計課課長・工藤政希氏は「2019年にYKKapさんとグリーンクリエーター・小西範揚さんとコラボして街づくりを開始してから今回が7件目。これまでの『ノエン柏 逆井』などで得たノウハウを生かし、家と庭をどうつなげるかをコンセプトに、風致地区の厳しい条件をクリアした。価格相場は著しく上昇しているが、ニーズに応えられる商品企画」と語った。
また、同社ガーデンヒルズ事業部設計部街並デザイン室デザイナー・阿佐美直也氏は「心地よい空間を創造するため目隠しの役割も持つ横ルーバーフェンス、テラス、グリーンベールなど外構など細部にも工夫を凝らした」と、2・5号棟のプランを担当した同部プロモーションデザイン係主任・西村馨氏は、「2号棟は、水濡れに強く床暖房付きのフロア材。観葉植物を置いたり、ペットの居場所として活用したり、子供のプレイスペースとしても利用できるコンサバトリースペースやshu-shuBOX、5号棟は隣地の集合住宅の視線を回避するゾーニング、光を取り入れる吹き抜けにより縦にも空間が広がるように企画した」とそれぞれ話した。
モデルハウス
テラス
外構
玄関引き戸(メーターモジュールにしてほしかった)
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外構はモデルハウスの1棟しか完成していなかったが、工藤氏が紹介した「ノエン柏 逆井」は鮮明に覚えているし、同じ「市川菅野」エリアの人気物件も取材している。ともに植栽・外構が最高に素晴らしかった。しかし、物件のことはよく覚えているのに、「逆井」の見学からまだ半年しか経っていない工藤氏の名前と顔は記憶から抜け落ちていた。おそらく加齢により小生の脳内記憶容量の限界を超えているのだろう。
今回の物件でとてもいいと思ったのは、敷地延長住戸の4号棟の玄関は引き戸だったことだ。玄関に限らず住宅は引き戸がいいのに決まっている。カチッと締まるドアも開発されるはずで、マンションもそうなる時代がやってくるのではないか。
価格について。本八幡駅からはややあるが、マンションなら坪単価は300万円をはるかに超え、30坪もあれば1億円を突破するエリアだ。市場と物件特性をきちんと説明すれば、これまでの来場者73組からして早期完売できるのではないか。
左から工藤氏、西村氏、阿佐美氏
初めて見た30%・50%×200㎡の分譲戸建て まるで別荘 ポラス「柏 逆井」(2023/5/2)
納得の即日完売 デザイン・設備仕様レベル高い ポラス「市川菅野」16棟(2021/5/2)
リスト ホテルコンド「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」来冬開業
「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」
リストグループのリストデベロップメントは12月13日、同社初のラグジュアリーホテルコンドミニアム「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」を長野県白馬村で2024年12月に開業すると発表した。
施設は、長野県北安曇野郡白馬村大字北城に位置する敷地面積約3,950㎡、5階建て客室数38室。客室面積は53.96~144.89㎡。開業は2024年12月。売主はリストデベロップメント。価格は未公表だが、坪単価はン百万円になる模様。
飲食店街「エコーランド」が徒歩圏で、特徴は、全客室角部屋仕様としハイサッシを採用。山々の景色をダイナミックに演出し、特に西側のお部屋は八方尾根を望むことが出来る。間取りはStudio~3ベッドルームの全10タイプ。1 階部分には1,000本以上の長野ワインと長野県産の食材を活かした鉄板焼きレストランが入居する予定。
温故知新は「宿を磨き続ける」集団として、スモールラグジュアリーホテルや老舗旅館、日本初のスタジアム一体型ホテルなど、旅の目的地になるようなホテルをプロデュース・運営しており、ミシュラン最高評価を獲得したホテルを複数運営している。
〝プラチナトライアングル〟立地 設備仕様も水準以上 大和地所レジ「二子玉川」好調
「ヴェレーナグラン二子玉川」
大和地所レジデンスが分譲中の「ヴェレーナグラン二子玉川」モデルルームを見学した。設備仕様レベルはこれまでの同社の物件とほぼ同じで、二子玉川公園へ徒歩2分、二子玉川ライズへも徒歩9分の立地が評価され、分譲開始約3か月で全42戸の約半数が成約済み。
物件は、東急田園都市線・東急大井町線二子玉川駅から徒歩14分、東急大井町線上野毛駅から徒歩10分、世田谷区上野毛二丁目の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率200%)に位置する敷地面積約1,729㎡、5階建て全42戸。現在先着順で分譲中の住戸(6戸)の価格は7,998万~12,998万円(最多価格帯8,600万円台)、専有面積は58.48~71.49㎡。坪単価は約530万円。竣工予定は2024年5月上旬。設計・監理はアアル建築計画。施工は風越建設。デザイン監修はインターデザイン・小寺源太郎氏。モデルルームのコーディネートは三井デザインテック。
現地は、約5.2haの二子玉川公園まで徒歩2分、二子玉川ライズまで徒歩9分。敷地形状は四角形に近い菱形で、幅員約6mの東側道路に接道。南側は一戸建て住宅街。住戸プランは南向き24戸、4面開口の独立型東向きが4戸、西向きが4戸。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、リビング天井高2400ミリ、キッチン・洗面・トイレカウンターは天然御影石、またキッチン、洗面、トイレともタッチレス自動水栓、浴槽は、肩も腰も心地よい刺激でリラックスできる肩楽湯&腰楽湯採用、キャセロール付きグリル、メーターモジュール廊下、浴室タオル掛け2か所、ミストサウナ、スロップシンク(1階住戸)など。
6月末にエントリーを開始、7月からモデルルームをオープンし、販売開始は9月。これまでエントリー数は1,300件、モデルルーム来場者は200組、42戸の約半数が成約済み。東急線を中心に広域から集客できているのが特徴。
1階住戸の8戸はオープンエアデッキ・テラス・プライベートガーデン付きで、上層階と価格差はないものの残りは1戸のみ。
モデルルーム
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同社のマンションはたくさん見学しているが、今回も上段に設備仕様レベルを紹介したように水準以上だ。意匠デザインもいい。渋谷-二子玉川-自由が丘を結ぶ三角形の〝プラチナトライアングル〟エリアに立地しているのも人気を呼んでいるのだろう。
坪単価は安いような気もするが、欲をかかないで早期完売を目指す戦略なのだろう。
全国の街路樹720万本 年平均約5,200本が倒木 多いのは北海道、大阪、東京の順
国土交通省は12月12日、街路樹の倒木に関する全国調査結果をまとめ公表した。国・都道府県・自治体が管理する街路樹(高木)約720万本のうち年平均で約5,200本(0.07%)が倒木していることが分かった。
調査対象は、国・都道府県・自治体が管理する道路における街路樹(高木)約720万本で、2018年から2022年の5年間で発生した倒木本数、点検による伐採本数、被害をまとめたもので、総倒木本数は年平均約5,200本、強風等の災害による倒木は年平均約3,700本、強風など以外の要因による倒木は年平均約1,500本、点検結果に基づく伐採本数は年平均約26,700本、倒木による被害は、直轄国道で人身1件、物損34件が確認されたとしている。
年平均の倒木本数がもっとも多いのは北海道の1,658本で、大阪府1,082本、東京都445本、京都府265本、神奈川県233本、千葉県228本の順。
同省は、北海道は2018年台風21号や北海道胆振東部地震、関東地方は2019年台風15号、近畿地方は2018年台風21号、沖縄県は台風の影響により、倒木本数が多くなっているとしている。
成約件数は6か月連続増 成約単価・価格とも上昇続く 11月の首都圏中古マンション
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は12月11日、首都圏の2023年11月の不動産流通市場動向をまとめ発表した。中古マンションは成約件数、成約単価、成約価格とも上昇基調に変化はない。
中古マンションの成約件数は、前年同月比3.7%増の2,900件となり、6か月連続で前年同月を上回った。成約坪単価は同7.6%上昇の247.4万円となり43か月連続、成約家格は同7.1%上昇の4,731万円となり42か月連続それぞれ上昇した。専有面積は同0.4%減少の63.10㎡となった。
中古戸建住宅の成約件数は前年同月比5.8%減の969件、価格は同0.03%上昇の3,816万円、土地面積は同4.4%加の148.36㎡、建物面積は同0.7%増の104.00㎡、価格は同7.1%上昇の4,731万円となった。
ランドスケープ&デザイン、共用施設…最高に素晴らしい 「HARUMI FLAG」板状棟
ASHIYU LOUNGE
最高!wonderful!太棒了!Maximum!Excelente!Genial!Bagus!Wunderbar! ماشاءالل!Complimenti! ที่สุด!Det bästa!офигенно!최고!הכיטוב!(@ノω・`)ノ彡。*†*。あおによし(※)-三井不動産レジデンシャルなど「HARUMI FLAG」分譲街区の売主10社は12月11日、「HARUMI FLAG」第一工区(板状棟)が完成したのに伴うメディア向け竣工披露会を行った。
マスターアーキテクトとして街全体のデザインを統括する光井純氏が「駐車場、電柱は地下化され、地上は緑で覆われている。諸外国のどこの街にも負けないものをつくる」と語った通りだった。外国は中国とモンゴルしか知らないが、これまで40年以上、6,000物件超のマンションを見学しているはずの記者は、これほど素晴らしいランドスケープの物件は見たことがない。
三井不動産レジデンシャル都市開発三部事業室・古谷歩氏は「オリンピック選手村として供用されるため18,000ベッドを用意しなければならないという重荷を背負ったが、民間活力を動員して(ここまでやれる)ノウハウを全世界に示せたと思う。(メディアの)皆さんも小鳥がたくさん飛来していたのをご覧になったでしょう。樹木は全て在来種。まだ全体が完成したわけではないが、(来春から入居が始まる)内覧会に参加されたお客さまにも喜んでいただいている」と感慨深げに語った。
「HARUMI FLAG」は、約13haの土地に5,632戸の分譲住宅・賃貸住宅と商業施設の合計で24棟を建築するほか、保育施設、介護住宅などを整備し、多様なライフスタイルを受け入れる人口約12,000人となる街づくり計画。最終分譲となる総戸数1,455戸の50階建てツインタワー棟「SUN VILLAGE」もわすか5か月で約1,100戸を成約済み。驚異的な売れ行きを見せている。
「HARUMI FLAG」第一工区(板状棟)
「SEA VILLAGEの前庭」
SEA VILLAGE E棟より全景
古谷氏
記者か見た小鳥(何羽も飛び交っていた)
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2018年の記者発表会から5年。ただ同然の用地取得費問題に始まり、新型コロナによるオリンピックの延長、契約者の損害賠償請求…いろいろあるが、街そのものの素晴らしさに記者は言葉を失った。
※は全世界のオリンピック関係者に、光井氏と三井不レジ・古谷氏の思いを伝えたくて書いたのだが、このワードはヒットするのか。
内覧会は、「SEA VILLAGEの前庭」に始まり、最後の25か所目の「NIGIWAI PLAZA&SEASON WALK」まで約2時間。ずっと考えたのは、これほど素晴らしいランドスケープ、度肝を抜く共用施設を備えていたマンションを見たことがあるかだった。
植栽が見事なのは、今回の事業主には入っていない「江古田の杜」を代表とする積水ハウスの一連の物件、三井不レジ「パークシティ浜田山」、三菱地所レジ「泉パークタウン」、野村不動産「MEGURO MARC」「桜上水」、森ビル「麻布台ヒルズ」…などを思い浮かべたが、スケールが問題にならない。最高に素晴らしいマンションであるのは間違いない。書くことなどほとんどない。たくさん写真を添付したので見ていただきたい。(キャプションは明日以降)
少し追加すれば、植えられている約4,500本の樹木は樹高10mくらいに達していたのもさることながら、常緑樹のよくあるシラカシは1本も植えられておらず、赤い実をつけるナナミノキが中心だったことに驚いた。理由は分からないが、古谷氏も話したように小鳥がたくさん飛来することを考えたのか。現場は道路、外構などが工事中であるにも関わらず、名も知らない小鳥のさえずりの声が耳に届いた。
「SORA TERRACE」には、雑草のススキ、ネコジャラシ(の仲間のはず)、名前は知らない〝ひっつき虫〟など雑草が植わっていた。「何もしないからこうなったのか」と聞いたが、もちろんそうではなかった。植栽計画の統括・中野正則氏の繊細で豪胆な思想・哲学を観た。ツワブキがたくさん植えられていたのも目に付いたが、多分、手入れなどしなくても毎年のように冬季に花を咲かせるからだろうと思う。
BIRD FOREST
MINAMO GARDEN
WATER GARDEN
BOOK LOUNGE
PARTY ROOM FOREST
中庭
KODOMO PLAZA
「SORA TERRACE」
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内覧会は何班かに分かれてナビゲーターに導かれて進行した。既視感を覚えた。デザインでも共用施設でもない。そのナビゲーターの方だった。
全ての施設を見学し終えたときだった。「RBA野球大会の記者の方では? 」とそのナビゲーターの方から声を掛けられた。「わたしは江川の息子でして…」-既視感ではなかった。これまで少なくとも1万人超の選手が参加しているRBA野球大会35年の歴史の中でわずか3人しかいない三冠王の一人江川選手と顔だけでなく体つきも瓜二つだ。3Dプリンターから抜け出したのではないかと思ったほどだった。名前もお父さんの三井不動産リアルティ執行役員人事部長(業務サポート室長)・江川尚志氏から「尚」をもらったのか押し付けられたのか「尚輝」とあるではないか。
「尚輝」氏は26歳で江川父の長男。三井不レジの野球部の選手というのも一緒で、弟さんも三井ホームの左投手だという。来年は江川兄と江川弟を三井グループの会社に期間限定でトレードし、野球をやらせていだきたい。親子が同じ会社に就職したのは三菱地所に続いて2例目だ。
ナビゲーターの江川氏
「HARUMI FLAG」タワー棟 第1期573戸 平均15.3倍で即日完売 坪単価421万円(2023/7/18)
ランドスケープ秀逸 坪賃料に納得 「HARUMI FLAG」の賃貸「PORT VILLAGE」公開(2023/10/23)
樹木を避けて再開発は可能のはず 「神宮外苑地区まちづくり」をまたまた問う
神宮外苑軟式野球場(11月3日写す)
これまで、「神宮外苑地区まちづくり」について機会あるごとに記事にしてきた。今回は暇に飽かせて、事業者が公表している膨大な「既存樹木調査データ」に依拠しながら言い足りなかったことを書き記すことにした。
既存樹木調査データは85ページにもわたるPDFデータで(どうしてExcelデータとしても利用できるようにしないのか)、再開発エリアのA~Cエリア(秩父宮ラグビー場~銀杏並木東)509本、野球場三塁側83本、野球場一塁側288本、第二球場147本、テニス場北コート167本、テニス場室内コート・御台場西143本、建国記念文庫162本、伊藤忠ビル周り150本、軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本の合計2,375本の既存樹木がそれぞれ連番、樹種名、樹高、幹周、葉張や樹形・樹勢・大枝幹の欠損・傷・枝伸長量・梢端の枯損・枝葉の密度・平均評点・評価結果(AからDまで4段階)などの活力度、保存の必要性、移植の可否、備考(外観からの特徴や特筆すべき点)が記載されており、保存、移植、伐採の判断が下されている。
これらの樹木のうち伐採されるのは743本で、内訳は建国記念文庫の森周辺41本、第二球場周辺54本、神宮球場周辺98本、ラグビー場周辺50本、絵画館前187本、いちょう並木周辺等7本、テニス場周辺157本、伊藤忠商事東京本社ビル149本となっている。
伊藤忠ビル周りには樹高10m超、幹周150㎝前後、葉張5mのクスノキのほかマテバシイ、シラカシ、ヤマモモなど常緑樹が多いのだが、全てが伐採される。備考には「ツリーサークル(直径2.5m)内に位置する。建物からツリーサークル縁までの離隔距離1.2m。根鉢確保と作業エリア確保が困難」「大枝(西側)が、切断されている。樹冠上部が、1階部分のネットに接触し、損傷あり。地下の植栽帯に位置する。擁壁が、幹芯から1.7mの距離にある」「小枝に、刈り込み剪定による、枯損が、多数あり」など記載されている。
こんなことを書くと、再開発に反対する人からは袋叩きに遭うのだろうが、青山通りに面した事務所棟(敷地面積約13,170㎡、容積率1,150%、建物高さ190m)の樹木伐採はやむを得ないと記者は考えている。
事務所棟は都市計画公園エリアではない。あらゆる開発行為がそうであるように、事業に支障をきたす「支障木」として伐採すると堂々といえばいいではないか。残す気などないのに「現在エリア内にある樹木は上記の調査結果や樹木医の見解をふまえ、事業者として保存・移植・伐採の別や移植難易度を判断しております」(事業者)などと思わせぶりな表現をするから誤解を招く。〝雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋(いか)ラズ イツモシヅカニワラッテヰル〟樹木に難癖をつけ、粗探しをしてどうする。樹木医にも失礼だ。
それより、やはり問題なのは軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本、合計726本のうち187本の巨木を伐採する計画だ。
事業者は「今回の計画で、今の時代に即した姿・形で創建当時の広場空間を復元し、『開かれた外苑』というものを継承して行くために、柵で囲まれた空間ではなく、神宮外苑を訪れる誰もが自由に往来できる広場を再整備する計画」としているが、ここにある樹木の多くは樹齢100年超のはずだ。「柵に囲まれた」などと利用者を動物園の禽獣扱いすることには断固反対するが、軟式野球場がなくなるのはやむを得ないと考えている。時代は変わった。
しかし、伐採される187本の樹木は、これまでのRBA野球大会の取材を通じ何度も目にしている樹木だ。畏怖すら覚える巨木をなぜ伐採しなければならないのかの説明はされていない。
既存樹木調査データからいくつか紹介する。軟式野球場西側の「つば九郎ハウ巣」の近くには現在、「活力度」Aの5本のユリノキが植わっている。このうち樹高18m、幹回24cm、葉張10mの樹木は「樹勢が良く、適度に剪定管理されている。根鉢ぎりぎりだが、場内移植であればチャレンジ移植は可能である」として移植可能としている一方で、このほかの樹高20m、幹周34.9cm、葉張12.0mの樹木は「根元周辺に構造物が多く、根鉢確保が困難である。幹芯から建物までの離隔距離1.5m、ブロック塀控え柱までの離隔距離1.1m、ブロック塀までの離隔距離2.5m」などとあり、理由を示さず伐採することになっている。
また、同じ西側の現在はヤクルトスワローズの屋内練習場になっているところには22本の樹高9m、幹周10cm前後、葉張3m、「活力度」Bのヒマラヤシダーが植えられているが、全て伐採される。「備考」には「頂端部が、切断されている。刈り込み剪定による、片枝樹形(西側の中央部・下部の枝がない)であり、内部の小枝に枯れ枝が目立つ。建物が0.5m(西側)の距離にある。植桝内にある。 縁石の押し上げ(小)あり」とある(頂端部を切断したのは人間だ。ヒマラヤシダーに罪はない)。
軟式野球場東側には樹高20m、葉張25mの「活力度」Bのイチョウがあるが、「根元に、コフキサルノコシカケの子実体あり。幹(南側)に、打音異常(小) H1.0m~2.0mあり。幹(東側)H2.1mに、開口空洞10×5×10/25あり。株立ちの幹分岐部が、全て入り皮である。大枝(南側)に、腐朽あり。露出根に、樹皮欠損あり。株立ちで、立派な樹である」とされているが、これもまた理由は示されずに伐採される。
その隣には樹高14m、幹周170cm、葉張6mの2本のシラカシがあるが、これも「樹形に乱れがあり(樹幹傾斜、樹冠に偏り、下枝が高い)、大枝に開口空洞・腐朽あり、移植樹として不適である」として伐採される。
一方で、このシラカシの隣には樹高18m、幹周158cm、葉張7mのムクノキがあるが、「幹(南側)H6.0mに、開口空洞50×10あり。他に開口空洞が2箇所あり。幹に大枝枯損あり。露出根の切断部に、樹皮欠損あり。過去に、ぶつ切り剪定されている。下枝が高い」とあるものの保存されるようだ。
みなさん、いかがか。事程左様に樹木に敬意を払っているようで、その実、刺身のつま扱いだ。樹木診断と再開発計画は何の関連もない。
話は横道にそれるが、同じような事例がある。千代田区の神田警察通りの街路樹であるイチョウ30本が伐採されることになっているが(うち数本は伐採された)、千代田区は樹木医の診断ではほとんどが健全木であるにも関わらず、道路整備事業では「枯損木」として死刑に処することを決めた。
この神宮外苑や千代田区の事例に学んだのか、東京都は同じ轍を踏まないことにしたのか、「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」では「整備工事は樹木を避けて実施する」ことを打ち出した。神宮外苑でも樹木を避けて整備することは可能だと思う。創建時は西洋庭園だったというではないか。直線的でシンメトリックな公園も美しいが、アシンメトリックな曲がりくねったわが国の伝統的な広場のほうがずっといいと記者は思う。
まだ時間はある。〝絵画館前広場は樹木を避けて整備する〟と打ち出していただきたい。三井不動産の街づくりはたくさん見学取材している。他のデベロッパーに勝るとも劣らない。依怙地を張らないで、都民の声に耳を傾けてほしい。
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着工減上回る価格(単価)15%上昇 崩れる需要と供給の法則 10月の住宅着工
国土交通省が11月30日に発表した令和5年10月の住宅着工戸数は71,767戸となり、前年同月比6.3%減、5か月連続の減少となった。利用関係別の内訳は、持家は 18,078戸(前年同月比17.2%減、23か月連続の減少)、貸家は31,671戸(同1.0%減、3か月連続の減少)、分譲住宅は21,582戸(同1.2%減、5か月連続の減少)となった。分譲住宅の内訳はマンションが10,174戸(同9.4%増、4カ月ぶりの増加)、一戸建住宅は11,368戸(同8.8%減、12か月連続の減少)となった。
このほか、建築工法別ではプレハブが8,460戸(同24.0%減、5か月連続の減少)と大幅に減少した。
首都圏の総数は同3.8%減の25,813戸で、内訳は持家は同14.6%減の4,034戸、貸家は同5.7%減の11,529戸、分譲住宅は同3.7%増の10,203戸。首都圏マンションは5,063戸(前年同月比9.3増)で都県別では東京都1,926戸(同42.7%減)、神奈川県1,576戸(同358.1%)、埼玉県902戸(同 229.2%)、千葉県659戸(同0.5%増)。
◇ ◆ ◇
持家の着工戸数は23か月連続の減少となり、1~10月でも前年同期比10.6%減の189,532戸と分譲住宅の205,401戸(同4.3%減)を下回っている。暦年でも前年に続いて分譲住宅より下回る可能性が大きい。総数も前年を下回りそうだ。
しかし、この数値だけで今の市場を正確に読むことはできない。他の商品ならば、需要が減退すれば供給も減り価格も下落するはずなのに、建築着工・住宅着工にはその図式が当てはまらない。
令和4年10月の工事費予定額を床面積で割った坪単価は、建築物合計で76.7万円、用途別では居住用が70.5万円、非居住用は87.6万円、構造別では木造が58.3万円、非木造が91.1万円だった。
令和5年10月は、建築物合計で88.7万円となり前年同月比15.6%、用途別では居住用が81.3万円で同15.3%、非居住用は97.5万円で同11.3%、構造別では木造が70.1万円で同20.2%、非木造が98.2万円で同7.8%それぞれ上昇している。
おおよそ1坪当たり10万円、30坪の住宅で300万円の上昇だ。これをどう理解すべきか。資材、人件費の上昇を価格に転化しているからだろうが、果たしてそれだけか。需要と供給の法則は当てはまるのかそうでないのか、そうでないとすればこの先何が起きるのか。それとも、そもそも需要と供給の法則そのものが間違っているのか。
こと住宅に関して言えば、魯迅の「故郷」の「もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる」と一緒ではないか。これほど空き家が増え、人口が減る時代に住宅の需要などどこにあるのか。需要は供給者側が創り出すものだ。他者が切り開いた道をたどるだけではそのうち疲弊し、野垂れ死ぬ。自らが先頭に立ち、道を切り開いたもののみが生き残るような気がしてならない。