料理をもっと楽しく 栗原はるみプロデュース「harumi's kitchen」トクラス発売
可動式ワゴンについて説明する栗原氏(栗原さんはそんな服を着て調理されるのか)
トクラスは4月17日、料理家・栗原はるみ氏がプロデュースした「harumi's kitchen」発売記念イベントを開催した。同社とゆとりの空間、東邦ガスの3社が〝料理をもっと楽しく〟をコンセプトに共同開発した商品で、キャスター付きのワークトップワゴン、奥行き70cmの人造大理石カウンター、好みのものが置ける棚などが特徴。4月22日から発売する。
イベントに出席した栗原氏は「わたしは家を6回住み替え、キッチンは11回模様替えしました。一日中いますから使い勝手がいいだけではだめで、シンプルなのも問題がある。両方を兼ね備えた楽しく過ごせるようにすることが大切」「白と紺が好きで、今日の衣服も白と紺。キッチン収納扉もややブルー掛った紺にしましたし、カウンターはグレーに近い人造大理石ですが、汚れが目立たないからいいかも。子ども用の椅子も用意しました」などと話した。
企画担当の東邦ガスリベナスショールーム所長・久米むなみ氏は「当社はリフォームを強化する取り組みを行っており、食を支えるキッチンが重要だと考え、平成20年からCMなどに出ていただいている栗原さんに相談したらとんとん拍子に企画が進みました」と開発の経緯について話した。
開発担当のトクラス経営企画部商品事業戦略マネージャー・緒方彰氏は「当社は旧ヤマハ時代、キッチンメーカーとして1976年にわが国で初めて人造大理石カウンターキッチンを発売した実績がある。今回の新商品をプロモーションしたら97%の方にワゴンを欲しいと仰っていただいた」と語った。
また、ユーザーに情報を発信するコミュニティ組織「harumi's kitchen ambassador」について、同部副部長・水野宇多子氏は「女性の管理職比率、働き方改革では時間を単位に目標を掲げますが、会社でも家庭でも『もっと楽しむ』という『仕事の質』を上げることが人生を豊かにし、世の中の発展にもつながる」「まだまだ古い体質の残るこの建築業界で女性がリーダーシップをとる面白いWAVEになれば」などと説明した。
メインキッチンの標準仕様は幅255cm×奥行70cm×高さ85cm。価格は1,598,000円(税別)。食洗器付きは1,731,600円(税別)。
左から緒方氏、水野氏、久米氏、栗原氏
◇ ◆ ◇
女房を亡くしたために約10年間、小さい子ども2人を育て、少なくとも食事だけはほぼ完ぺきにこなしたと思っている記者は、この日のイベントを楽しみにしていた。栗原氏がいかに楽しく料理をしているかはよく伝わってきた。何事も楽しくなければつまらない。揚げ物は苦手だったが、鰹節を削って利尻昆布でタイの潮汁を作ってごらんなさい。アップルパイもよくつくった。
しかし、その一方で、調理が楽しくならない現実をずっと考え続けた。マンションも戸建ても普通の家庭が持てるのは20坪から30坪の住宅だ。キッチンの広さも3畳大から広くても5畳大あるかどうかだ。
油がパチパチと音を立て、湯が沸騰しているキッチンは戦場と化す。記者の経験からいって広さ3畳大では夫婦や子どもと一緒に調理するのは難しい。危ない。そこにはゴミ箱があり古新聞のラックがあり、ビールケースなどもある。ワゴンは便利だが、すぐ物置になる。住宅のなかでもっとも冷たいのはキッチンではないか。
なので、「夫婦と子ども1~2人の理想のキッチンスペースはどれくらいか」と聞いたら、緒方氏は「キッチン・ダイニング合わせて18畳大を想定している」と回答した。この広さを確保できる住宅に住む家庭はどれくらいあるだろうか。多くはリビングスペースを含めてこれくらいではないか。
もう一つ、記者は「楽しく」料理するためには、中華は絶対ガスがいいし、安全性を考えるとIHもまた必須ではないか考えるので、「ハイブリッドの商品はないか」と聞いたら、「(需要がないためか)15年前にやめた」(緒方氏)ということだった。ハイブリッドはそれだけ什器が必要だが、あおりがうまくいったせいでチャーハンやホイコーローがプロ並みにできたときの嬉しさは何にも代え難い。失敗したらしたで〝今度こそ成功するぞ〟という闘志も湧く。
さらに追加。最近のキッチンカウンターは水返しがなくなった。あっても床が水浸しになることがあるのになくして大丈夫か。解せない。
言いたいことはほかにもあるがこの辺でやめておく。「料理を楽しく」というアプローチはとてもいいと思う。住設メーカーもデベロッパーもハウスメーカーもそのようなキッチンの開発をどんどん進めてほしい。
「この棚は奥行きがないから好みのものが置けるんです。大きいと鍋などを置いてしまう」(なるほど、これはいい)
可動式ワゴン(記者も物販店で買って重宝したが、そのうちに物置になった)
わが国初 既存ビル含め非常時も電力安定供給 プラントは住宅300戸分 三井不・東ガス
左から内田氏、菰田氏(日本橋室町三井タワーで)
三井不動産と東京ガスは4月15日、日本初となる既存ビルを含む日本橋室町周辺地域に電気と熱を安定供給する「日本橋スマートエネルギープロジェクト」を開始したと発表した。
プロジェクトは、平常時はもちろん、非常時でもエネルギー供給が可能なエネルギーレジリエンス向上や省エネ・省CO2を達成するエコフレンドリーな街づくりを実現し、災害に強く、国際競争力の高い街・日本橋を目指すもの。
共同で設立した三井不動産TGスマートエナジー(持ち株比率三井70%、東ガス30%)を通じ、このほど竣工した「日本橋室町三井タワー」内の「日本橋エネルギーセンター」にプラントを設置して稼働させた。
都市ガスを活用した分散型電源である大型CGS(ガスコジェネレーションシステム)と系統東京電力による電源の多重化を実現し、日本初の既存ビルを含めた周辺地域へ電力を供給し、CGSが生む発電時の排熱とCGSが生む発電時の廃熱と高効率熱源設備を活用した熱供給の効率化を図り、供給エリアのCO2を約30%削減する。広域停電時にも建物のBCP(Business Continuity Plan)に必要な電気の供給(年間ピークの50%)が可能。
両社は今後、豊洲(2020年竣工予定)など他エリアでも連携し、国内外に向けて発信できる「スマートエネルギー事業」の先進モデルを構築していく。
会見に臨んだ三井不動産・菰田正信社長は、「これまでも『柏の葉』『日本橋再生』『ミッドタウン』などのプロジェクトでもスマートシティの取り組みを進めてきたが、今回、東京ガスさんと共同で、災害時でも安定的に電力を供給し、地球環境へも貢献し、都市防災力を強化し環境性能の向上につなげる。経年優化の街づくりにもSGDsの理念にもかなうもの」と挨拶した。
また、東京ガス・内田高史社長は、「今回のプロジェクトに採用する当社の中圧ガス導管は、阪神・淡路や東日本大震災でもほとんど影響を受けなかった。地域の既存ビルにも電力を供給するのは当社も初の試みだが、エネルギーレジリエンス向上と省エネ・省CO2の取り組みを今後も強化していく」と話した。
「日本橋室町三井タワー」は、区域面積約2.1haの「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業」によって建設された地上26階建て・地下3階建て延べ床面積約168,000㎡。3月38日に竣工した。テナントは全て決まっている。
プラントは約8,000㎡。供給範囲は日本橋室町・本町地区の一部約150,000m、延床面積約1,000,000m²。予定電力供給能力は一般家庭約14,000戸に供給するのと同じ約4.3万kW。冷熱は約110GJ/h、温熱は約60GJ/h。ガスエンジンは7,800kW×3台。廃熱ボイラは4t/h×3台。
供給エリア
CGS(ガスコジェネレーションシステム)プラント
◇ ◆ ◇
1時間近くにわたって難しい説明を受けた。記者はちんぷんかんぷん。しかし、原理そのものは、愛を与え奪い分かち合う、時には自家発電も行う男女関係とよく似ている。中学の理科で学んだのと一緒。熱を与えたり奪ったり、冷ましたりするもので、水力やら火力、天然ガス、原子力、再生可能エネルギーを電力に変換することに変わりはないと理解した。
それより記者が驚いたのはプラント設備の大きさだ。地下3階の心臓部といえるCGSと地下二階の最新のICT技術を導入した中央監視室などプラント全体の面積は約8,000㎡もある。
ただ広いだけではない。地下3階は天井高が約8mだから、一般的なマンションのリビング天井高の3層分だ。つまり8,000㎡を容積に換算すると約24,000㎡にもなり、これを一般的な専有面積70㎡のマンションに置き換えると300戸近い大規模マンションになる。
プラントはもちろん容積不算入で、国土交通省、経済産業省、東京都からの補助も受けている。東京ガス・内田社長は「補助金がなければ、既存のビルのオーナーが(持ち出しが増えるので)納得したかどうか」と話した。
どうして太陽光や地熱やら再生可能エネルギーも採用しなかったのかという疑問も湧くが、関係者によると検討はしたが、安定的に電力を供給することを優先して決断したという。
もう一つ、よく分かったようでわからないのがプラントの災害対策。「壺型潜水艦構造」により、地震などの揺れの影響が小さい地階3回に設置し、しかも浸水を防ぐためにプラント全体をすっぽりと包み、出入り口には22トンもの水圧に耐えられる厚さ約30センチの放水扉を施しているという。どうして福島原発にはなかったのか。
「日本橋室町三井タワー」
中央監視室
東急電鉄・東急不 渋谷エリア最高峰「渋谷スクランブルスクエア 第Ⅰ期」11月に開業
「渋谷スクランブルスクエア」完成予想図
東京急行電鉄と東急不動産は4月10日、渋谷エリアの再開発プロジェクトの目玉である「渋谷スクランブルスクエア 第Ⅰ期(東棟)」、「渋谷フクラス」内の「東急プラザ渋谷」、「渋谷駅桜丘口地区再開発」に関する最新情報を公表した。
「渋谷スクランブルスクエア」は、東京急行電鉄、東日本旅客鉄道、東京地下鉄が事業主で、デザインアーキテクトは日建設計、隈研吾建築都市設計事務所、SANAA事務所。運営会社は渋谷スクランブルスクエア(東京急行電鉄、東日本旅客鉄道、東京地下鉄の3社共同出資)。設計は渋谷駅周辺整備計画共同企業体(日建設計、東急設計コンサルタント、JR東日本建築設計、メトロ開発)。開業は第I期(東棟)が2019年11月、第II期(中央棟・西棟)が2027年度。
「第I期」は渋谷エリアでは最高峰となる高さ約230mの地下7階、地上47階建て延べ床面積は約181,000㎡。14階・45階~屋上の展望施設「SHIBUYA SKY(渋谷スカイ)」、17階~45階のオフィス、15階の産業交流施設「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」、地下2階~14階の商業施設などから構成される。2019年11月に開業する。
「SHIBUYA SKY」は、世界的な注目を集めるクリエイティブ集団・ライゾマティクスを起用。日本最大級の屋上展望空間(約2,500㎡)など既存の展望施設の概念を超える新しい体験を提供する。
渋谷最大級の広さを誇るオフィスの総賃貸面積は約73,000㎡で、全27フロアのリーシングが完了している。
「SHIBUYA QWS」は、多様な人が交差・交流し、社会価値につながる種をうみだす会員制の施設。2019年7月から会員募集を開始する。
施設の開業に伴い、エレベーターやエスカレーターにより地下やデッキから地上に人々を誘導する歩行者動線「アーバン・コア」を整備する。
「渋谷フクラス」は18階建て延べ床面積約58,970㎡。「東急プラザ渋谷」は2~8階、17、18階部分。コンセプトは〝本物・本質的・普遍的なものの良さ〟を大切にする意味を込めた「MELLOW LIFE(メロウ ライフ)」で、商環境デザイナーにGLAMOROUS(グラマラス)の森田恭通氏を起用。2019年12月に開業する。
2023年度竣工予定の「渋谷駅桜丘口地区」は59棟の解体工事が始まった。敷地面積約16,970㎡、延床面積約254,830㎡で、2023年度に竣工する予定。
両社は渋谷エリアで8つの再開発プロジェクトに関わっており、コンセプトに「エンタテイメントシティSHIBUYA」を掲げ、世界を牽引する新しいビジネスやカルチャーを発信するステージの実現を目指している。
現在の空撮写真
2027年ころの完成予想図
三井不動産 最寄り駅も新国立競技場も徒歩1分のホテル「神宮外苑」11月開業
「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」
三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは4月9日、新国立競技場に近接する「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」を2019年11月22日(金)に開業し、本日4月9日から予約を開始したと発表した。
同ホテルは、都営大江戸線国立競技場駅から徒歩1分、JR中央・総武線千駄ヶ谷駅から徒歩5分の13階建て362室。客室は平均約25㎡。宿泊料金は22㎡で1.8万円、24.7㎡のツインで2万円。の現在建設中の新国立競技場からは徒歩1分。主な設備はレストラン・ベーカリーショップ(1 階)、 大浴場・フィットネスジム・ラウンジ(2 階)、ダイアログ・イン・ザ・ダーク(2 階)、屋上テラス(13 階)など。
「三井ガーデンホテルズ」のプレミアシリーズとして全国で5施設目、都内では3施設目となる。「Japanese New Vintage」をデザインコンセプトとし、木や石などの自然素材を外観や客室・共用スペース内の壁面などに多用しているほか、自然をモチーフにしたアート作品を館内の随所に配し、周辺の緑やビル群の眺望を楽しめるよう全客室にバルコニーを設置した。
1階には約200㎡の自然光が差し込むロビーを、2 階には大浴場のほかフィットネスジムや多目的室を設置。建物内のテナント区画(2 階)には「暗闇のソーシャルエンターテイメント」としてダイアログ・イン・ザ・ダークの常設会場が出店を予定している。
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記者はRBA野球大会の取材で神宮外苑軟式野球場によく行ったが、困ったのは取材を終えてシャワーを浴びることができるホテルが全く周辺になかったことだ。
宿泊料金が高いか安いかよくわからないが、地方からの野球・スポーツ観戦には絶好の立地だ。もちろんアスリートも利用できる。いつも国立競技場駅を利用しているのに、このホテルは全く気が付かなかった。
〝アホぬかせ、東京目指しとんとちゃうねん〟淀屋橋odona前で「桜SAKEフェスタ」
「桜SAKEフェスタ」
三井不動産は4月5日、御堂筋まちづくりネットワークとともに御堂筋の活性化を目指す「御堂筋天国」プロジェクトを開始。プロジェクト第1弾として淀屋橋odona前で「桜SAKEフェスタ」を開催した。
プロジェクト名には、御堂筋を自由に新しく、親しみやすいエリアにしようという思いが込められている。今後はマルシェの開催だけでなく、大阪が世界中から注目される2025年までに産・官・学など、様々なステークホルダーを巻き込みながら、2037年には御堂筋エリアが新たな観光地として認知を獲得し、御堂筋に人が集まり、にぎわいのあるエリアとなることを目指していく。
プロジェクト説明会で三井不動産常務執行役員関西支社長・弘中聡氏は、「10年前にビルがオープンし、マルシェをスタートさせ、2年前からテナントの農林中金さんにも協力していただいている。さらに御堂筋を賑やかにするため、大阪市の協力も頂き今回のプロジェクトを立ち上げた。少なくとも年に4回はこのように夜も楽しめるイベントを開催し、点から線へ、線から面へ拡大していく」と挨拶した。
続いて登壇した農林中央金庫常務執行役員・松永諭氏は、「近畿管内の食と農林水産のステークホルダーの協力を頂き、消費拡大と御堂筋の賑わいの増大に貢献したい」と語った。
また、御堂筋まちづくりネットワーク事務局長(竹中工務店)・髙梨雄二郎氏は、「2001年、25社でスタートしたネットワークはテナントも含め49社に増えた。エリアマネジメントも導入して品格ある街づくりを進めたい」と話した。
大阪市都市計画局長・高橋徹氏は、「流失企業増加に歯止めをかけようと2014年度に従来の容積率1,000%を1,300%に、高さ規制50mを100mに緩和する地区計画を定めた。今後も2025年の大阪・関西万博、2037年の御堂筋100周年記念へと一体的に取り組んでいく」と述べた。
この日は、淀屋橋odona前に3mの本物の桜が飾られ、オープンスペースでは灘・伏見の日本酒や大阪のワイン、近江牛や犬鳴豚、 さくらびんちょうなどつまみも提供され、オフィスワーカーなどでにぎわった。
三井不動産と農林中央金庫は、淀屋橋odona前で過去8回マルシェを開催し、平均2,000人の来場を生み、御堂筋のにぎわいを創出してきた。2001年に設立された沿道のビルオーナーやテナント企業等で構成する御堂筋まちづくりネットワークは、活力あるビジネスエリアとして発展し続けていくことを目指して活動している。「大阪都市魅力創造戦略」でも、世界に発信するクオリティの高いにぎわい空間の形成に向けた歩行者空間の充実が位置づけられている。
1937年5月に開通した梅田-難波を南北軸で結ぶ御堂筋は幅員43.6m、総延長約4キロ。沿道には800本以上の銀杏が植えられている。
左から弘中氏、松永氏、高梨氏、高橋氏
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市営地下鉄御堂筋線淀屋橋駅に直結している2008年竣工の淀屋橋odonaに着いて分かったことが一つ。他のビルはほとんど歩道一杯に建てられているのに、このビルの柱は歩道から約4mセットバックされていたことだ。道路に面した建物の幅は50mはあった。つまり、4×50=200㎡(柱から壁までの距離を合わせるとこの倍くらいか)の空間が今回のイベント会場にもなったわけだ。
公開空地が確保されたのは、2004年(淀屋橋地区)に都市再生特別地区が指定され、高さ制限が緩和されたためのようだ。その後、市は2014年に地区計画を定めた。
「odona」はどのような意味か地元の人に聞いたら「大人も驚く」という意味だという。大阪弁ではないそうだ。
右端の酒は「月のケイ」ではなく「月のカツラ」です(念のため)。弘中氏のお勧めは菊政宗の「百黙」
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少しはイベントに貢献しようと、屋台に並んだ酒造・ワインメーカーの酒を1杯100円から飲み比べ3杯500円まで全て飲んだ。10杯くらいか。
酒ばっかり飲んだもんだから、勤務帰りの女性グループからは酒と共に「水飲んだほうがええよ」と水もおごってもらった。小生が「大阪は東京の半分」などと挑発したら、次のような小気味いい大阪弁が返ってきた。
「何、ぬかしとんねん、アホ、ボケ、アホヌカセ。大阪は東京目指しとんとちゃうねん。オンリーワンや」
この方たちは「何、ぬかしとんねん、アホ、ボケ、アホヌカセ…」とは別のグループ
「新梅田シティ」の里山
安藤忠雄氏の発案で建設された「希望の壁」
51階建て全871戸免震タワー「グランドメゾン新梅田タワーTHE CLUB RESIDENCE」建設現場(坪単価は350万円くらい予想したが、もっと高くなるか)
東急不HDグループ 「こま武蔵台」団地再生で東大と協働
「こま武蔵台」after(左)とbefore
東急不動産ホールディングス、東急不動産R&Dセンター、東京大学は4月4日、東急不動産が昭和52年(1977年)に供給した埼玉県日高市の「こま武蔵台」団地で、東京大学の学生が発案した空き家のリノベーションプランを実施するなど団地再生のサポートを共同で行ったと発表した。
同団地は、西武池袋・秩父線高麗駅圏の総面積約93ha、総戸数約2,210戸の大型団地。少子高齢化の進行により居住者の約半数が高齢者となり、空き家が増加する社会課題を抱えている。
この問題を解決するため、R&Dセンターと東大工学部都市工学科の学生が中心となり、空き家となったタウンハウスを若い世代向けにリノベーションを実施。東急ホームズが施工を担当した。
同大学工学部都市工学科准教授・樋野公宏氏は、「この一軒をきっかけにこま武蔵台全体の活性化につながることを狙っています」とコメント。R&Dセンターはこの取り組みをテストケースとし、若い世代を呼び込み、安心で快適な多世代交流や団地活性化をサポートしていくとしている。
住友林業が施工し、新素材研究所が設計した清春芸術村ゲストハウス「和心」公開
「和心」
住友林業は4月6日、同社が施工を担当した山梨県北杜市の清春芸術村ゲストハウス「和心」の内覧会を開催した。南アルプスを望む複合施設「清春芸術村」に隣接するもので、甲斐駒ヶ岳はまだ雪をかぶり、県の指定天然記念物「清春のサクラ」も一、二分咲きだったが、春に目覚めたのかウグイスは「妙なるかな、ホーホケキョ、ケキョケキョ」と大声で見学者を歓迎した。
「和心」は、現代美術作家の杉本博司氏と建築家の榊田倫之氏が率いる新素材研究所が設計し、同社が施工を担当。新素材研究所が表現したい空間の実現のため、同社オリジナルのビッグフレーム(BF)構法と鉄骨造の混構造を初めて採用。銅板葺きの大屋根を支えるとともに、角に柱を配置せず南側と東側の2方向に広がる大開口を実現した。
また、大屋根により生み出された広い軒先空間が建物と庭を繋ぎ、自然を楽しむことのできる空間を演出。素材に秋田杉(建具など)、十和田石・ヒバ(浴室)、玄昌石(土間)、庭には滝根石を用いているのが特徴。
物件は、山梨県北杜市長坂町中丸に位置する敷地面積約800㎡、延床面積約160㎡。木造(BF構法)+S造。竣工は2018年6月10日。宿泊は、清春芸術村に寄付を行っているサポート会員限定で1泊50万円。
清春芸術村は、創立者である吉井長三が、小林秀雄、今日出海、白洲正子、東山魁夷夫妻、谷口吉郎、正田英三郎らと桜の季節に当地を訪ね、その美しさに魅せられて1980年に設立された。「アトリエ清春荘」は小林秀雄が命名した。
敷地内にはシャガールやスーチンをはじめとする巨匠がアトリエ兼住居として利用したものと同じ設計の「ラ・リューシュ」、ルオー、梅原龍三郎、岸田劉生、バーナード・リーチなどの作品を収めた「清春白樺美術館」、安藤忠雄氏が設計した「光の美術館」、ルオーが制作したステンドグラスをはめ込んだ「ルオー礼拝堂」、梅原龍三郎のアトリエを移築した「梅原龍三郎アトリエ」、「白樺図書館」などがある。
杉本氏
左から吉井氏、杉本氏、榊田氏
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言葉などいらない。とくと写真をご覧いただきたい。杉本氏はニュース・リリースに一文を寄せ、次のように書き出している。「和風住宅とはなにか、それは庭と共にあることではないかと思う。古代、源氏物語絵巻に描かれる寝殿造りにも、壺と呼ばれる美しい庭があり、その部屋に住まう美しい人をも指していた」と。そして「現代は敗戦の痛手からか、日本人は庭を持つ気概を無くしてしまった。相続の度に家屋は縮小し、庭にはプレハブが嵌められ、畳は捨てられた。和風はかろうじて高級旅館にその名残を留めるだけとなってしまった」と。
建物の四囲を庇が囲っており、母屋は3分の1くらいに抑えられていた。軒裏には「もうこんな柾目の材料は手に入らない。最後かもしれない」と杉本氏が言った秋田杉の柾目の板が貼られていた。
「庭」と言えば龍安寺をすぐ思い浮かべるが、この「和心」の庭も美しい。庭には凹と凸型の滝根石が鎮座していた。杉本氏によると、福島原発から30キロの山奥で「岩盤から数億年の眠りを覚まされて剥がされた数千個の石達の中から、特別な気配を送ってくる二つの石に邂逅した」とのことで、その形から杉本氏は「風神雷神関係であり、夫婦和合そのもの」と形容した。男石は重さ5~6トンくらいで、「女石(逆にすると石女)の窪みからは汲めども尽きぬ清水が滾々(原文は懇々)と湧き出る」という。
杉本氏は、「建物はよくできたので、江戸後期の真言僧の篇額『和心』をプレゼントした」と語り、「(清春芸術村オーナーの)吉井さん(仁実氏)のお子さんは6カ月。女石で水浴びさせよう」と冗談を飛ばした。
小生は伊勢しかないかいづの干物を「夫婦和合の干物」と呼ぶが、確かに「和心」の二つの石はぴったりと重なりあっていたと思われるほどの対をなしていた。小生と同年代と思われる山梨の女性に「どっちが上ですかね」と尋ねたら、意味は通じたのか通じなかったのか、「もちろん女が上」と返ってきた。
手前が「男石」
手前が「女石」
伊勢のかいづの干物
◇ ◆ ◇
過去2度、三菱地所の「空と土プロジェクト」を取材しており、北杜市を訪ねるのは3回目だった。甲斐駒ヶ岳は雪をかぶり、梢を揺さぶる風の音にたじろいだが、清澄なウグイスのさえずりに春を感じた。
清春芸術村は1日かけても飽きない施設だろう。24畳大のアトリエがそのまま再現された「梅原龍三郎アトリエ」には梅原が好きだった紅殻色の京壁とモデルを横たえさせたであろう床の間があり、邸の近くには小林秀雄邸にあった枝垂れサクラが植えられていた。ルオーの制作した唯一のステンドグラスはいったいいくらの値がつくだろうかと想像するだけで楽しくなった。
藤森照信氏が設計した茶室「徹」とセザールのオブジェ「親指」だけは理解できなかった。
「光の美術館」
「ラ・リューシュ」
「梅原龍三郎アトリエ」
紅殻色の京壁(左)とパレット
ルオーが制作したステンドグラス(左)と岡本太郎のオブジェ
茶室「徹」(左)セザールのオブジェ「親指」
レストランのウッド製テーブル(光と影が戯れていた)
世界旗艦店の「無印良品 銀座」「MUJI Diner」「MUJI HOTEL GINZA」開業
「無印良品 銀座」外観
良品計画は4月2日、世界旗艦店となる「無印良品 銀座」、レストラン「MUJI Diner」、および「MUJI HOTEL GINZA」を中央区・銀座三丁目の読売並木通りビルに2019年4月4日(木)開業するのに先立ち、メディア向け内覧会を行った。午前と午後の部合わせて約600名の報道陣が参加した。
同ビルは、東京メトロ各線銀座駅から徒歩2分、JR有楽町駅から徒歩3分、中央区銀座3丁目の並木通りに面する敷地面積約1,343㎡、延床面積約14,241㎡の地下3階、地上10階建て。基本設計・工事監理・実施設計監修は石本建築事務所。実施設計・施工は竹中工務店。施主・事業主は読売新聞社。三井不動産がデベロップメントマネージャーとして、開発計画の立案、設計・施工管理、テナント誘致などを行い、竣工後はテナントへのマスターリースを担う。
今回オープンする世界旗艦店は、「人と人」「人と自然」「人と社会」のより良い関係をつくるプラットフォームでありたいという考えのもと、世界中から訪れる人や銀座界隈ではたらき生活を営む人、生産者など店舗に関わる人たちがそれぞれに想いを馳せ、出会い、繋がりが生まれる場となることを目指している。来館者は約230万人を目指す。
地階が「MUJI Diner」、1階から5階が食品、紳士・婦人ウェア、バッグ、靴下、インナー、文房具、キッチンテーブル、収納家具、デザイン工房などの物販店、6階から10階が中国・深圳、北京に次いで3店舗目で日本初となる「MUJI HOTEL GINZA」と「ATORIE MUGI GINZA」。
ホテルは6階から10階部分で、客室は79室。客室面積は13.62~51.62㎡。ルームチャージは14,900円(14~15㎡)~55,900円(52㎡)。企画・内装設計・運営はUDS。
良品計画社長・松﨑曉氏は、「2001年に開業した旧有楽町店は、それまでせいぜい150坪くらいだった店舗面積を1,000坪に挑戦したものだった。昨年末、再開発で店を閉めることになったが、来店者は190万人にまで伸びた。次のロケーションを考えているとき、運命的な出会いともいうべき、この(読売新聞が所有し、三井不動産が開発したビルへの入居)話が持ち上がった。そして、UDSさんとも組んで三位一体の世界旗艦店をつくることになった。ホテルは長い間の夢だった。当社は1880年に西友のプライベートブランドとしてわずか40品目でデビューしたが、現在では約7,000品目に上り、店舗数は世界で990店舗となった。今回の店舗は、環境、売り場、サービス、接客も含め当社の世界観が常に感じられ、また地域の文化・伝統も大事にして取り組んだ」などと挨拶した。
松﨑社長
◇ ◆ ◇
食品、雑貨はよくわからないので、「ATORIE MUGI GINZA」と「MUJI HOTEL GINZA」を集中的に見学した。「ATORIE MUGI GINZA」では、クスノキのカウンターに驚いた。4枚を繋ぎ合わせたもので、長さ10m×幅約1.3m×厚さ20cmくらいあった。小田原城内にあった古木で樹齢は約400年。20年前に伐採され、保存されていたものを利用。値段は1,400万円とか。デザイここで酒を飲むのも、備え付けの本を読むのもいい。開業にあわせ行われる「言葉からはじまるデザイン 栗の木プロジェクト展」も面白い。
ホテルは、「アンチゴージャス、アンチチープ」がよく表現・演出されていた。自然素材に徹底してこだわっているのが特徴で、ロビーカウンターの壁に100年以上前の都電の敷石が用いられていたほか、古い船の鉄板や古材・廃材が共用部に多用されていた。床のオーク材は幅30cmもあった。
客室のメインは2.5m×10mのウナギの寝床のような形状だったが、それほど違和感はなかった。それよりオーク材、塗り壁、布クロスが用いられ、天井高が2800~2900ミリあったのに唸らされた。
予約は代理店を通さないで直接ホテルのホームページに限定するというが、これも賛成。ホテルの料金は訳が分からない。6月まではすでに満室だという。
「ATORIE MUGI GINZA」ギャラリー
「ATORIE MUGI GINZA」サロン
「言葉からはじまるデザイン 栗の木プロジェクト展」
クスノキのカウンター
「ATORIE MUGI GINZA」
「MUJI HOTEL GINZA」
Aタイプ
廃材を利用した壁とサイン
◇ ◆ ◇
記者はデパートなどで時間を浪費するのが好きではなく、「無印良品」のことはよく知らないのだが、〝ノーブランド〟でありながら品質にこだわった理念に惚れこんだ。外から眺めるだけだったが、店舗デザインなどが美しいと感心した。西武ライオンズファンでもあり陰ながら応援していた。
西武・西友グループから離脱したとき、「無印良品」と別れるのは西武にとって自殺行為だと思ったものだ。
改めて同社の企業理念を調べた。①良品価値の探求 「良品」の新たな価値と魅力を生活者の視点で探求し、提供していく②成長の良循環 「良品」の公正で透明な事業活動を通じグローバルな成長と発展に挑戦していく③最良のパートナーシップ 仲間を尊重し、取引先との信頼を深め、「良品」の豊かな世界を拡げていく-とある。この日、内覧会に臨んだ松﨑社長からもぶれない理念をしっかり聞いた。
理念・哲学をしっかり守ってきたからこそ今日があるのだろう。同社の平成30年2月期の売上高は3,795億円、経常利益は459億円だ。
1階青果売り場
レストラン「MUJI Diner」
リテラシーに欠ける「平成の終焉」やめて 国交省 新・不動産ビジョン2030(案)
記者は3月29日付「こだわり記事」で「『たたむ』『心理的瑕疵』『平成の終焉』に違和感 国交省 新・不動産業ビジョン2030」の見出し記事で、「「『幕を閉じる』もあまりいいイメージではないし、『たたむ』も適当でない。平凡だか『平成から〇〇へのリレー』『平成から〇〇へ年が明ける』などのほうがよほどいいと思うがどうだろう」と書いた。「平成の終焉」はビジョン(案)の「おわりに」の冒頭でそう記されていたのに違和を感じたからだ。
なので、「平成」から「令和」への改元をマスコミはどう伝えたのだろうかと、新元号発表があった4月1日の全国紙4紙の夕刊(産経新聞は2002年に夕刊を廃止した)を買って読んだ。
朝日新聞は「『平成は』は、残り1カ月で幕を閉じる」(1面)「時代はいよいよ『平成』から『令和』へとバトンタッチされる」(11面)と書いた。
読売新聞は「ゆく平成 くる令和」の見出しを2面で用いた。また、1面の「よみうり寸評」氏は「耳が痛くなるよう時事川柳を、ちょっと前に東京版の紙面で読んだ。〈平成を最後最後とこき使い〉。◆小欄にも身に覚えがある◆乱発気味だった『平成最後の』という言い方も今月限りで姿を消す」と書き出し、最後は「明治以降、誰も経験していない30日間のカウントダウンが始まった」と締めている。
日経新聞は第1版のトップ記事のリードで「平成は…30年4カ月で幕を閉じる」と報じ、第4版でも1面の記事のなかでそう書いた。
毎日新聞は「4月30日に退位する陛下は『上皇』となる」「明治以降では初の退位に伴う改元となる」と記した。
産経新聞は「平成の終焉」などと絶対書かないだろうと予想したが、その通りだった。翌日の「主張」は、「花咲かす日本を目指そう」という見出しで新元号をほめちぎり、「天皇を戴く日本の国が、途切れることなく独立を保ち続けた」「天皇と国民が相携えて歴史を紡いできた」「将来は制度を改め、閣議決定した元号を新天皇陛下が詔書で公布されるようしていただきたい」などと皇国史観を彷彿させる力の入れようだった。24~25面社会面では「希望の花 咲かそう 祝賀列島 幸せ続け」と字余り字足らずの見開き見出し記事を発信した。
このように、「平成の終焉」などと報じたところは1紙もなかった。
だから言う訳でもないが、国交省にはデリカシー、リテラシーに欠ける「平成の終焉」をやめていただきたい。
同省が勝手に変更できないというのであれば、ビジョンをまとめた社会資本整備審議会産業分科会不動産部会の各委員の了解を得ればいいはずだ。
朝日新聞
日経新聞
毎日新聞
読売新聞
産経新聞
(デザインは朝日が一番美しいと思う。毎日は考案を委嘱した3氏をすっぱ抜いた。〝実績〟がある意地か)
「たたむ」「心理的瑕疵」「平成の終焉」に違和感 国交省 新・不動産業ビジョン2030(2019/3/29)
課題山積のマンション・戸建て 再生・活性化の道示す 国交省 住宅団地の再生検討会
第6回「住宅団地の再生のあり方に関する検討会(第2期)」
国土交通省は3月29日、第6回「住宅団地の再生のあり方に関する検討会(第2期)」(座長:浅見泰司・東大大学院教授)を開催。住宅団地再生に向け、検討会に設けたマンションワーキンググループ(座長:小林秀樹・千葉大大学院教授)、戸建てワーキンググループ(座長:大月敏雄・東大大学院教授)で行った議論について報告がなされ、意見交換した。
マンションWGでは、マンションストックが高経年化していく中ではストックをできるだけ活用する努力が必要という考えから、地方公共団体が管理組合による適正な維持管理を促す方策や、管理が適正に行われていないマンションに対して行政が関与できる仕組みを構築する方向で検討すべきとした。
また、建物の老朽化により生命・身体に危険を及ぼす蓋然性が高まったマンションについて、マンション及びその敷地を売却し、買請人による除却などを促進する方向で引き続き検討すべきとした。これまで建て替えが実現したマンションのうち200戸超は約8%であるのに対し、建て替え検討中の団地の約8割は200戸超の大規模団地であることを報告。タワーマンションの増加で管理の専門化・複雑化が不可避であるともした。
さらに、団地型マンション内の一部棟を存置・改修しながら、建て替え・売却を行うことが可能な柔軟な再生の仕組みについても引き続き検討すべきとした。
戸建てWGは、5ha以上の住宅団地は全国で約3,000団地存在し、居住者の高齢化、空き家の急増が懸念されることから、若者・子育て世帯にとって魅力的な場所として転入を促し、高齢者が安心して住み続けられるよう職住近接の就業機会を創出することが必要と報告した。
また、用途が住宅に特化した団地が多く、多様な機能を導入することが困難なことから、多様な主体が参画し、住宅以外の機能や用途、就業の場の確保、ワンストップの行政手続きを可能とする方策が必要としている。
左から大月氏、浅見氏、小林氏
◇ ◆ ◇
この種の検討会が国交省内にどれだけあるか知らないが、これほど困難でなおかつ緊急を要すテーマは他にないのではないか。毎年ストックが積み上がる一方で遅々として進まない建て替え・再生、加速度的に進行する居住者の高齢化と比例するように下がる資産価値、こじれたら梃子でも動かない合意形成の困難さなどを思うと、記者などは頭が痛くなり、2時間も話を聞いていられない。記者と同じか、傍聴席ではコクリコクリと舟をこぐ人もいた。
しかし、各委員は大したものだ。しわぶき一つしないで報告に聞き入っていた(聞いているふりをしていた人はいないはず)。記者がファンの櫻井敬子委員(学習院大学教授)が欠席されたのは残念。先生の本は素人でもよく分かる。先生の都合に合わせて会合の日にちを設定してほしい。
発言者は少なかったように思ったが、これは議論が出尽くし各委員で課題・方向性を共有できているからではないかと推測される。
そんな中で、宮原義昭委員(アール・アイ・エー会長)が「(建て替え・売却・除却などに際して)居住者の受け皿をどうするかを考えるべき」と、合意形成を容易にする取り組みを強化すべきと指摘した。心しないといけないことだ。
最近の再開発、団地の活性化の事例では旭化成ホームズ「アトラス品川中延」と、鳩山ニュータウンを見学した。こちらも読んで頂きたい。
旧同潤会の長屋など木密地域を一新 旭化成不レジ・不燃公社「品川中延」竣工完売(2019/3/28)