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「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」

 リストグループのリストデベロップメントは12月13日、同社初のラグジュアリーホテルコンドミニアム「(仮称)ラヴィーニュ白馬by 温故知新」を長野県白馬村で2024年12月に開業すると発表した。

 施設は、長野県北安曇野郡白馬村大字北城に位置する敷地面積約3,950㎡、5階建て客室数38室。客室面積は53.96~144.89㎡。開業は2024年12月。売主はリストデベロップメント。価格は未公表だが、坪単価はン百万円になる模様。

 飲食店街「エコーランド」が徒歩圏で、特徴は、全客室角部屋仕様としハイサッシを採用。山々の景色をダイナミックに演出し、特に西側のお部屋は八方尾根を望むことが出来る。間取りはStudio~3ベッドルームの全10タイプ。1 階部分には1,000本以上の長野ワインと長野県産の食材を活かした鉄板焼きレストランが入居する予定。

 温故知新は「宿を磨き続ける」集団として、スモールラグジュアリーホテルや老舗旅館、日本初のスタジアム一体型ホテルなど、旅の目的地になるようなホテルをプロデュース・運営しており、ミシュラン最高評価を獲得したホテルを複数運営している。

 

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 国土交通省は12月12日、街路樹の倒木に関する全国調査結果をまとめ公表した。国・都道府県・自治体が管理する街路樹(高木)約720万本のうち年平均で約5,200本(0.07%)が倒木していることが分かった。

 調査対象は、国・都道府県・自治体が管理する道路における街路樹(高木)約720万本で、2018年から2022年の5年間で発生した倒木本数、点検による伐採本数、被害をまとめたもので、総倒木本数は年平均約5,200本、強風等の災害による倒木は年平均約3,700本、強風など以外の要因による倒木は年平均約1,500本、点検結果に基づく伐採本数は年平均約26,700本、倒木による被害は、直轄国道で人身1件、物損34件が確認されたとしている。

 年平均の倒木本数がもっとも多いのは北海道の1,658本で、大阪府1,082本、東京都445本、京都府265本、神奈川県233本、千葉県228本の順。

 同省は、北海道は2018年台風21号や北海道胆振東部地震、関東地方は2019年台風15号、近畿地方は2018年台風21号、沖縄県は台風の影響により、倒木本数が多くなっているとしている。

 

カテゴリ: 2023年度

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神宮外苑軟式野球場(11月3日写す) 

 これまで、「神宮外苑地区まちづくり」について機会あるごとに記事にしてきた。今回は暇に飽かせて、事業者が公表している膨大な「既存樹木調査データ」に依拠しながら言い足りなかったことを書き記すことにした。

 既存樹木調査データは85ページにもわたるPDFデータで(どうしてExcelデータとしても利用できるようにしないのか)、再開発エリアのA~Cエリア(秩父宮ラグビー場~銀杏並木東)509本、野球場三塁側83本、野球場一塁側288本、第二球場147本、テニス場北コート167本、テニス場室内コート・御台場西143本、建国記念文庫162本、伊藤忠ビル周り150本、軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本の合計2,375本の既存樹木がそれぞれ連番、樹種名、樹高、幹周、葉張や樹形・樹勢・大枝幹の欠損・傷・枝伸長量・梢端の枯損・枝葉の密度・平均評点・評価結果(AからDまで4段階)などの活力度、保存の必要性、移植の可否、備考(外観からの特徴や特筆すべき点)が記載されており、保存、移植、伐採の判断が下されている。

 これらの樹木のうち伐採されるのは743本で、内訳は建国記念文庫の森周辺41本、第二球場周辺54本、神宮球場周辺98本、ラグビー場周辺50本、絵画館前187本、いちょう並木周辺等7本、テニス場周辺157本、伊藤忠商事東京本社ビル149本となっている。

 伊藤忠ビル周りには樹高10m超、幹周150㎝前後、葉張5mのクスノキのほかマテバシイ、シラカシ、ヤマモモなど常緑樹が多いのだが、全てが伐採される。備考には「ツリーサークル(直径2.5m)内に位置する。建物からツリーサークル縁までの離隔距離1.2m。根鉢確保と作業エリア確保が困難」「大枝(西側)が、切断されている。樹冠上部が、1階部分のネットに接触し、損傷あり。地下の植栽帯に位置する。擁壁が、幹芯から1.7mの距離にある」「小枝に、刈り込み剪定による、枯損が、多数あり」など記載されている。

 こんなことを書くと、再開発に反対する人からは袋叩きに遭うのだろうが、青山通りに面した事務所棟(敷地面積約13,170㎡、容積率1,150%、建物高さ190m)の樹木伐採はやむを得ないと記者は考えている。

 事務所棟は都市計画公園エリアではない。あらゆる開発行為がそうであるように、事業に支障をきたす「支障木」として伐採すると堂々といえばいいではないか。残す気などないのに「現在エリア内にある樹木は上記の調査結果や樹木医の見解をふまえ、事業者として保存・移植・伐採の別や移植難易度を判断しております」(事業者)などと思わせぶりな表現をするから誤解を招く。〝雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋(いか)ラズ イツモシヅカニワラッテヰル〟樹木に難癖をつけ、粗探しをしてどうする。樹木医にも失礼だ。

 それより、やはり問題なのは軟式野球場西側445本、軟式野球場東側281本、合計726本のうち187本の巨木を伐採する計画だ。

 事業者は「今回の計画で、今の時代に即した姿・形で創建当時の広場空間を復元し、『開かれた外苑』というものを継承して行くために、柵で囲まれた空間ではなく、神宮外苑を訪れる誰もが自由に往来できる広場を再整備する計画」としているが、ここにある樹木の多くは樹齢100年超のはずだ。「柵に囲まれた」などと利用者を動物園の禽獣扱いすることには断固反対するが、軟式野球場がなくなるのはやむを得ないと考えている。時代は変わった。

 しかし、伐採される187本の樹木は、これまでのRBA野球大会の取材を通じ何度も目にしている樹木だ。畏怖すら覚える巨木をなぜ伐採しなければならないのかの説明はされていない。

 既存樹木調査データからいくつか紹介する。軟式野球場西側の「つば九郎ハウ巣」の近くには現在、「活力度」Aの5本のユリノキが植わっている。このうち樹高18m、幹回24cm、葉張10mの樹木は「樹勢が良く、適度に剪定管理されている。根鉢ぎりぎりだが、場内移植であればチャレンジ移植は可能である」として移植可能としている一方で、このほかの樹高20m、幹周34.9cm、葉張12.0mの樹木は「根元周辺に構造物が多く、根鉢確保が困難である。幹芯から建物までの離隔距離1.5m、ブロック塀控え柱までの離隔距離1.1m、ブロック塀までの離隔距離2.5m」などとあり、理由を示さず伐採することになっている。

 また、同じ西側の現在はヤクルトスワローズの屋内練習場になっているところには22本の樹高9m、幹周10cm前後、葉張3m、「活力度」Bのヒマラヤシダーが植えられているが、全て伐採される。「備考」には「頂端部が、切断されている。刈り込み剪定による、片枝樹形(西側の中央部・下部の枝がない)であり、内部の小枝に枯れ枝が目立つ。建物が0.5m(西側)の距離にある。植桝内にある。 縁石の押し上げ(小)あり」とある(頂端部を切断したのは人間だ。ヒマラヤシダーに罪はない)。

 軟式野球場東側には樹高20m、葉張25mの「活力度」Bのイチョウがあるが、「根元に、コフキサルノコシカケの子実体あり。幹(南側)に、打音異常(小) H1.0m~2.0mあり。幹(東側)H2.1mに、開口空洞10×5×10/25あり。株立ちの幹分岐部が、全て入り皮である。大枝(南側)に、腐朽あり。露出根に、樹皮欠損あり。株立ちで、立派な樹である」とされているが、これもまた理由は示されずに伐採される。

 その隣には樹高14m、幹周170cm、葉張6mの2本のシラカシがあるが、これも「樹形に乱れがあり(樹幹傾斜、樹冠に偏り、下枝が高い)、大枝に開口空洞・腐朽あり、移植樹として不適である」として伐採される。

 一方で、このシラカシの隣には樹高18m、幹周158cm、葉張7mのムクノキがあるが、「幹(南側)H6.0mに、開口空洞50×10あり。他に開口空洞が2箇所あり。幹に大枝枯損あり。露出根の切断部に、樹皮欠損あり。過去に、ぶつ切り剪定されている。下枝が高い」とあるものの保存されるようだ。

 みなさん、いかがか。事程左様に樹木に敬意を払っているようで、その実、刺身のつま扱いだ。樹木診断と再開発計画は何の関連もない。

 話は横道にそれるが、同じような事例がある。千代田区の神田警察通りの街路樹であるイチョウ30本が伐採されることになっているが(うち数本は伐採された)、千代田区は樹木医の診断ではほとんどが健全木であるにも関わらず、道路整備事業では「枯損木」として死刑に処することを決めた。

 この神宮外苑や千代田区の事例に学んだのか、東京都は同じ轍を踏まないことにしたのか、「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」では「整備工事は樹木を避けて実施する」ことを打ち出した。神宮外苑でも樹木を避けて整備することは可能だと思う。創建時は西洋庭園だったというではないか。直線的でシンメトリックな公園も美しいが、アシンメトリックな曲がりくねったわが国の伝統的な広場のほうがずっといいと記者は思う。

 まだ時間はある。〝絵画館前広場は樹木を避けて整備する〟と打ち出していただきたい。三井不動産の街づくりはたくさん見学取材している。他のデベロッパーに勝るとも劣らない。依怙地を張らないで、都民の声に耳を傾けてほしい。

戦争と同じ「見解の相違」で済ませていいのか 「神宮外苑地区まちづくり」を考える(2023/11/7)

〝喬木は風に折らる〟誤解解く取り組みの見える化急げ 「神宮外苑地区まちづくり」(2023/10/17)

樹木を避けて整備 都の日比谷公園整備PJ/「生き物を殺していいの」 二の句継げず(2023/8/7)

神宮外苑に総力を注いだ「つば九郎ハウ巣」公開 オープンハウス(2022/10/10)

 

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 国土交通省が1130日に発表した令和510月の住宅着工戸数は71,767戸となり、前年同月比6.3%減、5か月連続の減少となった。利用関係別の内訳は、持家は 18,078戸(前年同月比17.2%減、23か月連続の減少)、貸家は31,671戸(同1.0%減、3か月連続の減少)、分譲住宅は21,582戸(同1.2%減、5か月連続の減少)となった。分譲住宅の内訳はマンションが10,174戸(同9.4%増、4カ月ぶりの増加)、一戸建住宅は11,368戸(同8.8%減、12か月連続の減少)となった。

このほか、建築工法別ではプレハブが8,460戸(同24.0%減、5か月連続の減少)と大幅に減少した。

首都圏の総数は同3.8%減の25,813戸で、内訳は持家は同14.6%減の4,034戸、貸家は同5.7%減の11,529戸、分譲住宅は同3.7%増の10,203戸。首都圏マンションは5,063戸(前年同月比9.3増)で都県別では東京都1,926戸(同42.7%減)、神奈川県1,576戸(同358.1%)、埼玉県902戸(同 229.2%)、千葉県659戸(同0.5%増)。

        ◆     ◇

持家の着工戸数は23か月連続の減少となり、110月でも前年同期比10.6%減の189,532戸と分譲住宅の205,401戸(同4.3%減)を下回っている。暦年でも前年に続いて分譲住宅より下回る可能性が大きい。総数も前年を下回りそうだ。

しかし、この数値だけで今の市場を正確に読むことはできない。他の商品ならば、需要が減退すれば供給も減り価格も下落するはずなのに、建築着工・住宅着工にはその図式が当てはまらない。

令和410月の工事費予定額を床面積で割った坪単価は、建築物合計で76.7万円、用途別では居住用が70.5万円、非居住用は87.6万円、構造別では木造が58.3万円、非木造が91.1万円だった。

令和510月は、建築物合計で88.7万円となり前年同月比15.6%、用途別では居住用が81.3万円で同15.3%、非居住用は97.5万円で同11.3%、構造別では木造が70.1万円で同20.2%、非木造が98.2万円で同7.8%それぞれ上昇している。

おおよそ1坪当たり10万円、30坪の住宅で300万円の上昇だ。これをどう理解すべきか。資材、人件費の上昇を価格に転化しているからだろうが、果たしてそれだけか。需要と供給の法則は当てはまるのかそうでないのか、そうでないとすればこの先何が起きるのか。それとも、そもそも需要と供給の法則そのものが間違っているのか。

 こと住宅に関して言えば、魯迅の「故郷」の「もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる」と一緒ではないか。これほど空き家が増え、人口が減る時代に住宅の需要などどこにあるのか。需要は供給者側が創り出すものだ。他者が切り開いた道をたどるだけではそのうち疲弊し、野垂れ死ぬ。自らが先頭に立ち、道を切り開いたもののみが生き残るような気がしてならない。

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「MEGURO MARC(目黒マーク)」

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 JR東日本ビルディング、ジェイアール東日本都市開発、野村不動産は12月8・9日、品川区西五反田で開発を進めてきた複合開発「MEGURO MARC(目黒マーク)」が2023年10月16日に全棟完成したのに伴う〝まちびらき〟を開催した。今後は一般社団法人MEGUROMARCが街区と周辺エリアのエリアマネジメント活動に取り組んでいく。

 「MEGURO MARC」は目黒駅から徒歩9分、品川区西五反田3丁目に位置する敷地面積約2.2haのJR東日本グループ社宅跡地に完成した、オフィス・商業棟、賃貸住宅・保育所棟、分譲マンション棟の3棟からなる複合開発。3棟のほぼ中心部に1000㎡超の「GARDEN」を設置し、多摩産材ヒノキによる直径2.3m超のツリーサークルを備えた28本のカツラを植樹しているほか、3敷地一体で緑豊かな環境を整備した。生物多様性に配慮した「ABINC(一般社団法人いきもの共生事業推進協議会)」の認証を取得している。

 8日行われたまちびらきセレモニーでは、事業者を代表して東日本旅客鉄道マーケティング本部 まちづくり部門長・髙木浩一氏が「1996年の地区計画策定から27年が経過する。コンセプトは、樹木々に囲まれた広場を中心に、世代を超えた人々が集うつながりの街をつくること。『目黒MARC』の〝MARC〟には回って繋がるという想いを込めた。作って終わりというのではなくて、時代の変化、環境の変化に寄り添いながらエリアマネジメントによって居心地のよい日常とワクワクする非日常を演出し、安心で魅力ある街づくりを進めていく」と挨拶した。

 また、野村不動産事業創発本部長常務執行役員でもある梶貴之氏は一般社団法人代表として「3棟の基点としてこのような中庭・広場GARDENを整備したことを誇りに思う。『MEGURO MARC』は働く方々、住まう方々がこの中庭によって出会いが生まれ、接点が生まれ、温かい輪ができることを期待している。本日はわれわれが大切にしている風景、育んでいきたい雰囲気、風土を味わっていただきたい。今後、われわれも大きな責務を果たしていく」と語った。

 セレモニーでは、賃貸住宅棟に併設されたポピンズナーサリースクール目黒・上大崎によるポピンズキッズコンサートも行われ、2~5歳児の園児25人は「きらきらぼし」と「小さな世界」を披露した。

 「JR目黒MARCビル」は13階建て延床面積約約38,710㎡、事業主はJR東日本ビルディング、設計は日建設計、施工は竹中工務店、鉄建建設。JR東日本などが入居する。

 「目黒MARCレジデンスタワー」は、24階建て延床面積約18,560㎡の194戸の賃貸住宅棟(保育所併設)。事業主はジェイアール東日本都市開発、設計・施工は竹中工務店。

 「プラウドタワー目黒MARC」は、32階建て延床面積約36,630㎡の分譲マンション棟で全301戸。事業主は野村不動産・ジェイアール東日本都市開発、設計・施工は竹中工務店。全戸完売済み。

 一般社団・MEGURO MARCは、街区の敷地管理者のJR東日本ビルディング、ジェイアール東日本都市開発、プラウドタワー目黒MARK管理組合、エリアマネジメント活動の拠点となる施設を保有する野村不動産(ジェイアール東日本都市開発との共同所有)を正会員とし、街区居住者、ワーカー、活動に賛同する人も無料でメンバー登録でき、シェアスペースの利用(有料)も可能。

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髙木氏(左)と梶氏(背後はカツラ)

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GARDEN

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◇        ◆     ◇

 ランドスケープデザインが素晴らしい。どの位置からでも豊かな緑が途絶えることはない。分譲マンション棟だけの緑被率は43.4%に達している(全体では37%)。全ての樹木には名札も付いている。

 カツラの樹木は現在、樹高5~6mだが、20mくらいに育つはずで、ハート形のかわいい葉っぱをたくさんつけ、秋は紅葉する。ツリーサークルの高さも、園庭になる提供公園側は園児座れるよう低くし、だんだん高くする配慮もなされている。

 分譲マンション棟のフォルムも美しい。360度のラウンドバルコニーの施工には竹中工務店の技術が注ぎ込まれているとも聞いた。坪単価650万円超は高いと思ったが(今となっては安いか)、基本性能・設備仕様レベルが評価されたのだろう。

 エリアマネジメントの取り組みについて。同社がエリアマネジメント部を創設したのは2020年ということだが、それ以前の2014年の「ふなばし森のシティ」が端緒で、2018年の「Be ACTO」、2020年の「ACTO日吉」、2021年の「南山BASE」、2022年の「ACTO亀戸」が誕生した。

 「Be ACTO」に関連する同社と埼玉大学の共同プログラム「推しの木図鑑」も最高に素晴らしいと思っているのだが、記事は期待したほど読まれていない。なぜだ。

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「プラウドタワー目黒MARC」

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エリアマネジメント会員も利用できるHALL

読みだすと止まらない あらゆる関係者にお勧め 野村不&埼大「推しの木図鑑」(2023/6/24)

天井高2700ミリ 全戸ワイドスパンに高い評価 野村不・JR東日本都市開発「目黒」(2022/7/24)

 

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「playground大手町」

 三菱地所は12月7日、同社の総合スマートサービス「HOMETACT(ホームタクト)」を体験できる「playground大手町」を12月8日にオープンし、mui Labと共同開発したスマートホームでの新たなエネルギーマネジメント体験「HOMETACT Energy Window」を公開すると発表した。

 「HOMETACT」は、同社が独自開発したスマートホームサービスで、専用アプリやスマートスピーカーでエアコンやテレビ、照明、カーテンといった複数メーカーの幅広いIoT機器をまとめてコントロールするもの。「おはよう」「行ってきます」といった「シーン」機能や、時間や位置情報などを実行条件とする「自動モード」の活用で、複数のIoT機器をまとめて動かし、設定どおりの住空間の制御が可能。2021年11月、三菱地所レジデンスの賃貸マンション「ザ・パークハビオ」シリーズに導入して以降これまで3棟に導入済み。もう1棟に導入することが決まっている。

 この種のサービスを行っているところがないことから、同業他社や賃貸管理会社、インフラ事業者など幅広い企業からの引き合い・相談を受けており、施設・システムを公開することで、ワンストップで課題解決に結びつけるのが狙いだ。

 「HOMETACT Energy Window」は、三菱地所とスタートアップ企業であるmui LabがHEMS技術の共同研究や新サービス開発に向けた協業を推進するため2023年8月に資本業務提携したのに伴い提供するもの。従来の住設機器・家電の制御に加え、電気・ガス・水道をはじめとした家庭内でのエネルギー使用量の「見える化」を図っているほか、Tips機能(節電アドバイス)により「行動の習慣化促進」と節電につながる仕掛けを施しているのが特徴。

 記者発表会に臨んだ同社住宅業務企画部 新事業・DX ユニット 統括・橘嘉宏氏は「今までのHEMSとは一線を画す。ZEHにも対応し、Tips機能は世界的に見てもチャレンジできる」と語った。

 「playground大手町」は、東京メトロ大手町駅他直結の「大手町ビルヂング」1階の56㎡。営業時間は平日(土・日・祝日休業)10:00~18:00(予約制)。

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内観

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左から橘氏、廣部氏、大木氏

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 HEMS、EMS、CEMS 、MEMS 、スマートタウン、スマートハウス、ZEH…取材先でいつも聞かされる耳にタコができるフレーズだ。同社の「HOMETACT」は、最初に導入した「ザ・パークハビオ 麻布十番」を取材しているので、どのような機能が盛り込まれているかはわかっており、今回のメディア向け見学会で発表された、消費者の省エネ行動を促そうという狙いの新機能の「HOMETACT Energy Window」もとてもいいと思った。

 ところが、施設について説明した橘氏や共同開発をしたMui Lab代表取締役社長CEO・大木和典氏、同社Creative Director・廣部延安氏からは、「麻布十番」でもそうだったが、わが国の後進性が改めて指摘された。〝ヘムスを開発したメーカーは撤退しつつある〟〝家庭に導入しても使われなくなる〟というものだ。

 HEMSなどが普及しない理由はなんとなくわかる。三菱地所レジデンスが2013年12月、他社に先駆けマンションの各住戸のエネルギー消費量をコスト(燃費・円)に置き換えて「見える化」した冊子「マンション家計簿」を今後首都圏で販売する全ての新築マンション購入検討者に配布すると発表したときに、小生は次のように書いた。

 「記者はこれだけでは不十分だと思っている。単に電気やガスの消費量の見える化だけでなく、日常生活におけるすべての二酸化炭素(CO2)排出量を『見える化』『見せる化』しなければならない。

 ガソリンから上下水道、生ごみ、食品、酒・たばこ、耐久消費財、旅行・レジャー、医療、交通移動手段などすべての消費財・サービスも含めてCO2の排出量を提供できるようにし、低炭素社会を構築すべきだ」

◇      ◆     ◇

 あれから10年だ。三菱地所レジは追跡調査を行っていないようだが、「マンション家計簿」の発行部数は数十万冊に達しているはずだ。この取り組みが「HOMETACT」の開発に繋がったのだろう。

 そこで、家計簿について考えてみた。かつて専業主婦が圧倒的多数を占めていた時代は、主婦向け雑誌は年末になると別冊付録の「家計簿」を販促につなげた。いま主婦向け雑誌がどうなっているか分からないが、ネットで調べた。ある社の360人を対象とした調査では、約6割の人が家計簿をつけており、うち女性は74%、既婚は63%、子育て世帯は37%で、お金を管理しているのは「自分」が71%という結果が出ている。立派というほかない。男性の人は正直に申告しているのだろうか(小生は領収書を受け取ることはほとんどない。そんなものをかみさんに渡したら、どこでどれだけ酒を飲んだか全て捕捉されるではないか)。

 ただ、子育て世帯は37%しかないことに注目する必要がありそうだ。家計簿をつける余裕などないのだ。一昨日の三井不動産レジデンシャルの記者発表会でも時間に追われている子育て世代(とくに女性)の実態が報告された。代わりにバーコードやQRコードをかざせば自動的に収入、支出項目ごとに記録されるようにすればいいと思うが…もう実用化されているか。そのデータをAIが解析し、アドバイスできるようにすれば生活は劇的に変わる。

 それはともかく一つ提案がある。アレクサはいいとは思うが、「おはよう」「行ってきます」「ただいま」「お休み」と声を掛けても、合成語とすぐわかる、小生のかみさんと一緒、どこかトゲのある「分かりました」としか答えない。その時々の雰囲気、様子によってもっと感情を露わにすべきだ。昔、夜中というより朝まだき、家に帰ったら「お父さん、今日も朝帰り」と息子に言われたことがある。金輪際酒など飲まないという誓いは1か月くらい持続した。

 これがアレクサだったら効き目はない。それより、鬼より怖いかみさんとか子どもにすべきで、起床の音楽はボレロがお勧めだ。小生は独身のとき、朝起きて身支度をし、出勤するまでの約15分間、この曲を聴くのを日課としていた。ぴったり15分間だ(朝食は会社の傍にあった喫茶店)。化粧に1時間くらい割く女性もいるそうだが、これは時間の無駄。多くの男性は女性の心を見ている。

 お休みの曲は、小生の記憶をたどると♪ねんねんころりよおころりよ~♪に勝るものはない。

 子どもの個室などない薪炭の時代だ。いつも祖母と一緒に寝ており、この童謡を聴きながら、しわくちゃのおっぱいをまさぐると、焼きもちを焼いた雄の飼い猫が布団に潜り込んできて、祖母と小生の間に入り、すぐゴロゴロと寝息を立てた。三人・匹が川の字になって眠りに落ちた。朝は、雄鶏のけたたましい〝コケコッコー〟で叩き起こされた。

 アレクサに頼っていては、いつまでたってもAmazonの支配から抜けだせない。高畑充希さんが「次に行こう」と呼び掛けているではないか。

スマホ一つで住設機器・家電など操作・ 管理 三菱地所 スマートホームサービス開始(2021/11/4)

三菱地所グループ 「マンション家計簿」が地球温暖化防止活動環境大臣賞(2015/12/2)

三菱地所レジデンス 「マンション家計簿」全マンションに導入(2013/12/19) 

 

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綱町三井倶楽部

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檜木田氏

 三井デザインテックは12月5日、綱町三井倶楽部でプレスセミナー&懇親会を開催し、パンデミックによる社会の大きな変化を受け、価値観が反転したNew Normal社会が日常化した現在のWell-Beingを叶える「クロスオーバーデザイン3.0(2023年)を発表した。

 セミナーの冒頭、同社代表取締役社長・檜木田敦氏は「セミナーは2019年11月以来4年ぶりの開催。この間、価値観、ライフスタイルは大きく変化した。当社は2020年7月、三井不動産リフォームと統合し、新生デザイン会社として事業領域を広げていく。今回発表する『クロスオーバーデザイン3.0(2023年)』」はWell-Beingつながる価値観を提案するもの」と挨拶し、懇親会では「クロスオーバーデザイン3.0によってどんどん出番が増える」と乾杯の音頭を取った。

 続いて登壇した同社フェロー・見月伸一氏は、2015年の空間の融合を具現化した「クロスオーバーデザイン1.0」、2016年のアナログ要素のポテンシャルを引き出した「身体性伴う情緒的な体験」提供する「クロスオーバーデザイン2.0」を振り返り、今回の「クロスオーバーデザイン3.0」について次のように説明した。

 パンデミックを経て価値観が反転したNew Normal社会が日常となり、SDGsの社会通念化とAIが急速に普及しつつある現代において、ダイバーシティ&インクルージョンがますます重要性を増し、自分らしく居られるWell-Beingな環境を創造することが求められている。

 そのためには、既成概念にとらわれない「UNCONVENTIONAL」の発想で、リトリート・コミュニティ・イマーシブの3つの掛け離れた要素を融合し、化学反応を起こす「CROSSOVER INNOVATION」を当社は推進していく。

 トークセッションでは、世界的なフラワーアーティスト ニコライ・バーグマン氏、見月氏、同社ワークスタイルデザイン室 コンサルティング第1グループ長・酒井慎太郎氏がWell-Beingな社会などについて語り合った。

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見月氏

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トークセッション(左から見月氏、ニコライ氏、酒井氏)

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ニコライ氏の作品(左上がもう一つのターナー、右上がローレンスの作品)

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懇親会(大食堂)

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 同社のこの種のセミナーほど楽しい取材はない。何か楽しいかと言えば、何の資格もない〝記者〟と名乗るだけで、ジョサイア・コンドルによる歴史的建造物の「綱町三井倶楽部」の敷地内に堂々とただで入れることだ。

 完成は大正2年だから110年が経過する。その間、関東大震災では大きな被害を受け、戦後も米軍に撤収されたようだが、現在もほぼ原形をとどめている。その美しさに圧倒され、畏怖すら覚える。 

 同社もホテル関係者も鷹揚なもので、自由に動き回って館内の絵画や家具・調度品を撮ろうとおとがめは一切なし。今回も新しい発見があった。地階「BAR」の横に据えられている幅1.5m、高さ2mもある螺鈿仕上げの大鏡。値段を聞いたが「値はつけられない」代物だという。

 明治末期の作品だという英国Mappin社製のスプーンセットもケースの中に収められていた。ネットで調べた。同社は1897年にビクトリア女王から「王室御用達」の認定を受け、今でもMappin&Webbの職人が英国王室のクラウンジュエラー(王冠を作成する職人)として任命されているとか。

 クロスも調べた。張り替えられたように見えたが、ビニールクロスではなく紙か布クロスのようだった。

 肝心のセミナーはどうか。同社が手掛けたマンションやホテル、とくにマンションは数えきれないほど見学しており、その卓越したそのデザイン力に感服している(RBAホームページで「三井デザインテック」を検索すると2013年以降の約40件がヒットする。トータルするとアクセス数は約20万件)。

 しかし、小生は自分が見たものだけしか信じない質で、座学は苦手で、セミナーの中身を理解したかと問われれば、正直よく分からない部分もあった。「クロスオーバーデザイン3.0(2023年)」は、デザインとアート・音環境などを多用したインタラクディブな空間を創造するのだろうと解した。

 食べ放題&飲み放題の懇親会では、バランタインファイネストをかなり飲んだ。100年物のワインやウイスキーもあるようだが、われわれメディアには供されなかった。札幌から2時間くらいのホテルが1泊75万円(120㎡)と聞いたが、坪単価は2万円強だ。△△△ホテルだって坪2,000円超だ。ありえない話ではない。マンションの今後のデザインについて話を聞けなかったのは残念だった。

 檜木田社長も触れた、様々なアワードを受賞した東銀座の新社屋はコロナ禍で見学は断られたが、改めてお願いしレポートしたい。

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階段室

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大鏡

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螺鈿文様

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スプーンセット

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クロス(左)と床の文様

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小生が買っている記者が食べたデザート…こんな甘いものを食べるから記事も甘くなるんだ(小生はひとかけら食べただけで気持ちが悪くなる)

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小生も頂いたコーヒー(茶器は自宅にはないが、たくさん見たことがある)

 

もう一つのターナーを見た 三井デザインテック 綱町三井倶楽部でセミナー&懇親会(2019/11/20)

ターナー発見 椿姫 乾杯の歌に「ブラヴォー」 三井デザインテック セミナー・懇親会(2017/12/4)

デザインが企業・経営者、住宅を変える三井デザインテックが第2回セミナー(2016/10/20)

コンドルが設計した「綱町三井倶楽部」を観た三井デザインテックがセミナー(2015/10/22)

「麻布霞町」を超えるか三井不レジ「パークマンション三田綱町ザフォレスト」(2014/7/4

カテゴリ: 2023年度

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この日、会場に展示されたニコライ・バーグマン氏の作品

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ニコライ氏

 「ビニール(フェイク)はよくない」-世界的なフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン氏は12月5日、綱町三井倶楽部で行われた三井デザインテック主催のセミナー後の懇親会で世にはびこるフェイクグリーンを強く批判した。

◇        ◆     ◇

 この日(12月5日)は、かつては4日に1本空けていたバランタインの12年物ではなく普及版の〝ファイネスト〟をかなり飲んだので、これ以上書けないが、〝フェイクグリーンをやめよ〟としつこく書いてきた甲斐があった。

 バークマン氏は、昨年末に完成した三井不動産他「Otemachi One Garden」の開園イベントでフラワーライブパフォーマンスを演じ、つい先日に開業した「麻布台ヒルズ」にも「Nicolai Bergmann Flowers & Design・NOMU」を出店した。日本語はぺらぺら、日本人より日本人らしく、と同時に外からも日本人を捉えられるから、生け花のような流儀にとらわれない想像力が圧倒的な支持を得ているのだろうと理解した。

  だからこそ、今回の三井デザインテックのセミナー「クロスオーバーデザイン3.0(2023年)」のテーマである、かけ離れた要素を融合し、化学反応を起こすという「UNCONVENTIONAL」(既成概念を超えた)発想と合致し、トークセッションの主役に招かれたのだろう。

 「ビニール(フェイク)はよくない」をどう受け止めるかは、デベロッパー、ハウスメーカーの担当者だし、消費者のみなさんだ。「麻布台ヒルズ」にはフェイクグリーンなど1本もない。〝貧乏人はフェイクでいい〟は絶対に間違っていると記者は思う。

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作品(部分)作品に用いられている主な花はグロリオサ、アジサイ、アンスリウム、アランダ、シンビジウム、モカラ、オンシジウム、ユーフォルビア、ムサラキシキブ

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ターナーの作品(綱町三井倶楽部にはこの種の著名なアーティストの作品がさりげなく飾られている。小生は飲むのも目的だが、しっかり事前にチェックしている)

皇居と大丸有の緑のネットワーク形成 物産・三井不「Otemachi One Garden」完成(2022/12/17)

メタボ増えたが、あらゆるデータが向 三菱地所「本社オフィス体験・懇親(2023/11/12

木質化空間の〝匂い〟は心身にどのような影響をもたらすか 三井不×東大(2023/10/29

第一園芸 独自に考案したオフィス空間デザイン 三井デザインテック新本社に採用(2021/8/11)

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麻布台ヒルズ外観(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills)

 森ビル「麻布台ヒルズ」を見学した。その開発規模もさることながら、70万円の万年筆、200万円台のソファ、100万円台の椅子、2,000円の耳かきほどの小さじ、5,000円のブラシ、10,000円の化粧石鹸、7,000円のお椀などに目を回し、1,000で10円のお釣りが出たグラスワイン1杯を飲んだだけで一挙に酔いが回った。

 最大の収穫は、ウェーブを多用した低層部のファサードデザインだ。ロンドンオリンピックの聖火台を手掛けたトーマス・ヘザウィック氏(英国)によるもので、商業エリアのデザイナーとして参画している藤本壮介氏らによる内観もアール形状を多用していた。ウェーブ、アール形状は建築物の世界的潮流ではないかと強く感じた。

 施設は、東京メトロ神谷町駅(直結)と六本木駅(2~3分)とをつなぐ開発区域面積約8.1ha、敷地面積約63,900㎡、延床面積約861,700㎡、オフィス面積約214,500㎡、緑化面積約2.4ha、住宅戸数約1,400戸。用途は事務所、住宅、店舗、ホテル、文化施設、インターナショナルスクールなど。就業者数約20,000人、居住者数約3,500人、想定年間来街者数2,500~3,000万人。施工は清水建設、三井住友建設、大林組他。2023年11月24日(金)に開業した。

 スケールは約6.9haの東京ミッドタウン六本木を上回り、約12haの六本木ヒルズに匹敵する。64階建て「森JPタワー」の高さ約330mは、現在建設中の62階建て三菱地所「トーチタワー」の385mに次ぐわが国2番目の高さとなる。

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(プレス・リリースより)

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桜麻通り(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills)

◇        ◆     ◇

 もっとも驚いたのは、トーマス・ヘザウィック氏のわが国初の〝作品〟という低層部ファサードデザインだった。アシンメトリックな曲線美を強調しているようで、部分的には伝統的なシンメトリックな技法を用いている。全体として大河のような、あるいは交響曲のような印象を受けた。外観だけでなく、壁や柱、内観デザインもアール加工が施されている。

 神谷町から六本木一丁目までの緩やかな傾斜地のヒルトップに位置する64階建ての「森JPタワー」、54階建ての「レジデンスA」、64階建ての「レジデンスB」も圧迫感をそれほど感じさせないのは、低層部のデザインや足元のせせらぎを配した植栽計画にあるのではないか。稜線美が屹立している山の印象を和らげている富士山がそうだ。

 このウェーブ、アール形状は建築物の世界的潮流ではないかと上段で書いたが、ここ数年、記者は曲線美を強調したマンションやオフィス・商業ビルをたくさん見学しているからだ。主だった記事を添付する。

 もう一つ、気になるのはレジデンスだ。取材を申し込んだが断られた。森ビルはクローズドで販売するのだろう。記者はこれまでマンションの坪単価の最高峰は東京駅の坪3,000~5,000万円(建設されればだが)だと予想してきた。今回、麻布台ヒルズを見学して同クラスに格上げする。「うめきた2期」が上回る可能性があるが、街並みの美しさは現段階ではここが一番ではないか。

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ガーデンプラザ外観(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills)

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GREEN_麻布台ヒルズアリーナ(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills)

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中央広場外観(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills

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フードマーケット(ⒸDBOX for Mori Building Co., Ltd. - Azabudai Hills)

まさに紙わざ ヒントは「6」 坂茂氏が設計した芝浦工大のレストラン&カフェ(2022/10/25)

目がくらむ白17か所目の藤本壮介氏「西参道」 日本財団「THE TOKYO TOILET」PJ(2022/3/31)

第1期211戸を半年で販売済み 三井不レジ「神宮北参道」全体の坪単価は900万円弱(2021/11/10)

三菱地所 常盤橋PJの街区名称「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」に決定(2020/9/17)

あの「青山」の美しい流線形 今度は「銀座築地」 大和ハウスがエリア最高峰(2019/11/8)

日比谷の新しい顔曲線美に震えた三井不動産「東京ミッドタウン日比谷」竣工(2018/1/30)

マンションはアートだ 三井不レジ「パークコート青山 ザ タワー」竣工(208/4/11)

非日常の極み 三井不レジ「パークコート青山 ザ タワー」は坪単価950万円(2016/10/18)

 

 

 

 

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山梨県北杜市須玉町 森林整備活動現地 (左)企業の森づくり活動呼称

 三菱地所ホームは11月30日、山梨県北杜市、金ヶ岳山外二字恩賜林保護財産区、有限会社藤原造林との間で「森林整備協定」を11月21日に締結し、同社社員による森づくり活動「三菱地所ホームの青空オフィスYAMANASHI BASE」を始動したと発表した。

 同社はこれまでも、FSC認証を受けた山梨県産材の供給を受けており、新築注文事業での構造材に占める国産材比率は平均80%を超えている。

 今回の協定では、同市須玉町の山林2haで同社社員が植林や下刈りなどの森林整備活動を行い、カーボンニュートラルや国内林産業や木材産業に関する課題認識や知見を深める講演や研修を実施する。

 「三菱地所ホームの青空オフィスYAMANASHI BASE」の活動期間は2023年11月21日~2029年3月31日まで。植林、下刈り、森林・林業体験を行う。

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「森林整備協定」締結式

◇        ◆     ◇

 記者はこれまで4度、北杜市に取材で訪れている。とても楽しい取材ばかりで、なによりも田園風景がきれいで、空気と水と酒「丸の内」が美味しいのに身も心も洗われたのを思い出す。取締役会長・吉田淳一氏(当時常務執行役員)も参加されたイベントでは、お互い田んぼの肥溜めに落ちたことなどを話し合い大笑いもした。

 この日(11月21日)の協定書締結については同社から取材の案内が届いていたのだが、別の取材が入っており取材できなかった。「YAMANASHI BASE」はいい取り組みだ。メディア向け見学会はやらないのだろうか。

住友林業が施工し、新素材研究所が設計した清春芸術村ゲストハウス「和心」公開(2019/4/7)

積水ハウス×山梨県×森林協会 県産材の利活用で協定締結 「甲州檜」の家発売(2017/12/16)

〝ケロ、ケロ、ケロ〟カエルも歓迎 三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)

三菱地所グループ「空と土プロジェクト」体験ツアーに同行取材(2012/1/10/19)

 

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