新大阪駅南口エリアまちづくり協議会設立 野村不、東急不、西松建設など参画
対象エリアは青の部分
スリー・ワイ・エム・ディ・オールコーポレーションをはじめとした30者(個人含む)は3月1日、新大阪駅南口エリア(本地区)のまちづくりを検討する組織「新大阪駅南口エリアまちづくり協議会」設立し、運営推進パートナーの野村不動産、計画作成パートナーの東急不動産、西松建設、丸紅都市開発とともに本地区の活性化、街の価値や魅力の向上などの取り組みを行っていくと発表した。本地区の対象エリアは約13ha。
協議会設立の背景・経緯として「本地区において2023年より民間主導の勉強会等を開催し、地権者の皆様と意見交換等を行ってきました。その中で、本地区では駅の乗降客数が多いにもかかわらず、駅から外への人の流れが少ないことや、築40 年の老朽化した建物が増加しているなど多くの課題を抱えていることを共有し、将来のまちづくりビジョンなどを組織として検討する」ためとしている。
今後、勉強会の実施、知名度向上のための各種イベント、行政機関などとの連絡、協議、調整、「まちづくりビジョン」や「地区整備方針」などの策定を行っていく。
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新大阪駅は、取材のために数えきれないくらい乗り降りしたが、駅構内から外に出た記憶はない。どのような街か全然知らない。「うめきた」に負けない街づくりはできないのか。参加企業は「うめきた」にも加わっていない東京の会社ばかりというのはなぜか。13haといえば「HARUMI FLAG」と同じだ。
電話・FAXが主流 アナログ物流業界 24年問題に対応できるのか 大和ハウス勉強会
更科氏(左)と坂田氏
大和ハウス工業は3月1日、物流「2024 年問題」への取り組みと「業界動向勉強会<物流施設事業篇>」をテーマにした業界動向勉強会を開催。同社執行役員東京本店長建築事業本部営業統括部長・更科雅俊氏が同社の物流事業の24年問題の取り組みを説明し、ゲストのHacobu取締役COO・坂田優氏は物流業界の現状と今後の方向性などについて話した。
更科氏は、2007年に事業参入してから物流施設(Dプロジェクト)の開発実績は海外を含み384棟、開発延床面積約1,335haを開発。投資計画も「第7次中期経営計画(2022年4月~2027年3月)」での計画投資額約1兆1,660億円に対し、2年間で約半分のペースで堅調に投資を行っていると説明。2024年度(86期)竣工予定物件は20件で、①災害対策➁ダイバーシティ➂環境配慮➃地域交流-に力を入れていると話した。
2024年4月から施行される年960時間の時間外労働規制に対しては、フレームワークス、アッカ・インターナショナル、Hacobuなどとの連携を強化し、ドライバーの時間外労働の上限規制・割増賃金の引き上げ・作業員の絶対数不足に取り組んでいくとした。
坂田氏は、わが国の企業間物流が買換えているアナログ体質を紹介し、法律改正により事業者に対する荷待ちへの罰則を設けるなど、政策への対応、デジタル技術の活用が求められると話した。
同社が展開するMOVE Berth利用事業者は約4年間で2,715か所から15,855か所へ約6倍、利用ドライバー数は117寝518人から546,300人へ約5倍増加したと報告。①どのような荷物が②どこからどこへ③どのような手段で運ばれているかの情報を蓄積し、活用することが重要と語った。
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大手ハスウメーカーやデベロッパーが24年問題に対応しているであろうことは容易に想像できる。しかし、今回の勉強会では、坂田氏も指摘したように、何年も前から指摘されているアナログ体質が物流業界では解消されていないことがクローズアップされた。29兆円にも達する企業間物流が電話やファックスが中心というのは信じられない。約3兆円の宅配便の再配達の課題は解消されつつあるではないか。
ほんの一握りの大手企業の取り組みが末端まで浸透させるためには何が欠けているのかを知りたかったが、勉強会では分からなかった。
課題山積アナログの物流業界荷待ち・再配達は有料化すべきだが…大和ハウス勉強会(2024/3/2)
総数8か月、持家26か月、分譲戸建て15か月連続減 国交省 令和6年1月住宅着工
国土交通省は2月29日、令和6年1月の新設住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は58,849戸(前年同月比7.5%減、8か月連続の減少)で、内訳は持家14,805戸(同11.0%減、26か月連続の減少)、貸家24,681戸(同2.7%増、6か月ぶりの増加)、分譲住宅19,039戸(同16.1%減、先月の増加から再びの減少)。分譲住宅の内訳はマンション9,020戸(同24.8%減、先月の増加から再びの減少)、一戸建住宅9,867戸(同6.7%減、15か月連続の減少)。
首都圏マンションは4,442戸(前年同月比33.1%減)、都県別では東京都3,287戸(同19.7%減)、神奈川県459戸(同66.8%減)、埼玉県574戸(同22.0%減)、千葉県122戸(同71.6%減)。
課題山積 アナログの物流業界 荷待ち・再配達は有料化すべきだが…大和ハウス勉強会
物流業界がアナログ業界であることは以前から聞いていた。この日(3月1日)の物流業界をテーマにした大和ハウス工業「業界動向勉強会」で配布されたHacobuの資料にもその後進性が示されていた。国土交通省は「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律」を改正し、荷待ちルールなどを守らない事業者の罰則強化を図るようだが、魑魅魍魎の世界をどう変えるのか。
資料によると、物流は企業間物流と宅配便ラストワンマイル(宅配便をこう定義づけているようだ)に分けられ、前者の市場が29兆2,750億円、後者が2兆9,250億円。圧倒的多数を企業間物流が占める。関係する業種はメーカー、メーカー倉庫、流通事業者、小売事業者で、それぞれfirst、second、third の運送業者と電話・ファックスでやり取りするのが主流になっている。
このアナログ的なコミュニケーションが様々な問題・課題を抱えているようで、国土交通省が調査した「荷待ち時間の発生有無に対する認識」では、「発生している」は荷主出荷(n:296)が24.0%、荷主入荷(n:297)が20.6%、実運送(n:1022)が73.4%、元請(n:599)が54.5%となっている。認識に大きなずれがあることが分かる。これは男女間、恋人同士でもよくあることだ。捨てられるときは、永遠に待っても返事すらないのが普通だ。
もう少し詳しく知ろうと、元データである国交省のアンケート「R3年度トラック輸送状況の実態調査結果」を調べた。対象者は運送委託者(荷主)が5,200社、運送事業者が5,000社で、回答数は前者が666 社(回収率12.8%)、後者が42社(同19.7%)だ。運送委託者(荷主)の概要は、従業員数50人以下が79.7%、資本金5,000万円以下が86.2%となっており、中小・零細企業が大多数を占めている。
記者はこの回収率の低さに驚いた。どこかの調査機関のアンケートなら分からないではないが、市場改善を図るための国の調査であるにもかかわらずこの低率だ。回答しないその理由を聞きたい。
調査は86ページに及ぶもので全てを紹介することはできないが、問題が山積していることが分かる。例えば「荷主等に対して燃料費上昇分を不当に据え置くことが勧告・公表の対象となることについて質問をしたところ、実運送では67.6%、元請では71.1%が『知っている』との回答であったが、実運送では32.4%、元請では28.9%が『知らない』と回答」とある。また、「標準貨物自動車運送約款について質問をしたところ、『知っている』が49.5%であったが、『改正された約款の存在も内容も知らない』と答えた荷主企業が49.8%で半数を占めていた」「『トラック運送業における下請・荷主適正取引推進ガイドライン』について質問したところ、ガイドラインの存在について知っているとの回答が半数以上の52.7%を占めたが、『ガイドラインの存在も内容も知らない』との回答が47.3%もあった」とある。
「標準運送約款」「ガイドライン」がどのようなものか、記者はもちろん知らないが、マンション標準管理規約を知らない管理組合が多いのと一緒。守るべきことを知らなければ業務改善ができるわけがない。
今後の課題や国に対する要望も多数寄せられている。以下に列挙する。
・納入日や納入時間は、納入先の要望によるため断ることが出来ない。納入先によっては待機場所が無く、待ち時間が多くなる場合がある。
・ 零細企業では、運賃や条件等の要望が受け入れてもらえない現状があり、運送事業者から言われるまま対応するしかない。
・ 送料無料を廃止しなければ、運送業界の待遇は改善されないと思う。物流にはコストがかかっていることを認識させる必要がある。
・送料無料に対し、運賃は運送事業者に支払うものであるという認識が浸透してほしい。
・荷物を運んでもらえないと困るので、運送事業者の言いなりになっている。顧客と運送事業者との板挟みになることも少なくない。
・繁忙期では明らかにドライバーの疲労がみられる。物流量に対してドライバーが不足している。
・出荷先・納品先との相互理解が必要であると考える。
・荷主への罰則がないと、協力を求めても改善は実現しない。
・荷受・荷卸先、倉庫等関係者が多く、荷主との交渉では(労働時間は)改善されない。
・時間帯指定が多く、保有車両の削減ができない。
・最低運賃が設定されない限り、低運賃の事業者と競争となる。
・休息をとるための駐車スペースがないため、沿道の空きスペース活用してトラック専用の駐車場の整備をして欲しい。
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課題・要望はみんなよく理解できる。テレビショッピングで当たり前となっている「送料無料」もそうだ。あらゆるサービスがそうであるように「無料」はありえない。小生はAmazonで書籍をよく購入するが、本体(書籍)より送料のほうが高いものも少なくない。いまネットで調べたら、「モデルハウス先着10,000組へQUOカードなど゜20,000円進呈」とあったが、「進呈」は正確ではない。「裏金」処理のように収支があいまいにされることもあると思うが、普通は商品に価格転嫁されているはずだから、これは消費者負担だ。わが住宅・不動産業界も多くの問題を抱えている。
「荷待ち」「再配達」の有料化について。宅配便は、送り主と受け手が契約を結んでおらず、送り主が一方的に送るケースも少なくないので、再配達料金を受け手が支払う義務はないような気もするが、企業間物流は、きちんと契約を書面化(データ化)すれば、荷主-配送業者-受け手それぞれの責任の所在が明確になり、契約を履行しない事業者が荷待ち、再配達料を負担するのが当然だと思うが…。
電話・FAXが主流 アナログ物流業界 24年問題に対応できるのか 大和ハウス勉強会(2024/3/2)
待ったなしアナログ一掃建設DX取り組み加速セーフィー 360°カメラ提供開始(2024/1/30)
宅配ドライバーの負担軽減へ Amazon&三井レジリース「置き配」で協業(2023/3/3)
「物流」に「AI」ドライバーに「愛」大和ハウス&日立物流コンテスト説明会(2022/12/1)
アナログの世界に楔 IoT活用で物流市場を変える Hacobu多業種と連携し課題解決構想(2019/9/22)
抜群に美味しい「ザファーム」のミニトマト 「ららテラスHARUMI FLAG」
「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」サラダコーナー
昨日(2月29日)行われた三井不動産「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」プレス説明会・内覧会で2,000円分の食事券(商品券)を頂いた。消費しないと申し訳ないので、野菜サラダが食べ放題で、飲酒も可能な1階のレストラン「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」を利用した。東京2020大会選手村でも提供されたGAP認証食材を活用しているのが〝売り〟の一つになっている店だ。
注文したのはパン、飲み物付きの「SALAD LUNCH SET(サラダランチセット)」1,400円。白のグラスワインをお願いし、大きな皿いっぱいにミニトマト、ごぼう、ニンジン、カボチャ、レタス、玉ねぎ、ダイコン、カボチャ、ピーマンなどを盛った。
糖尿の記者は食べ物にこだわりはない。酒(主に焼酎だが日本酒、白ワイン、ビールもよく飲む)だけで1日の摂取カロリーの半分以上を占めているはずで、カロリーの高い肉や炭水化物などはあまり食べない。よく食べるのは魚だが、トマトも必需品だ。トマトだけは一般的な家庭の消費量の数倍は食べているはずだ。しかし、外ではあまり食べない。〝まずい〟というイメージしかないからだ。
なので、恐る恐るミニトマトを食べたのが、実に美味しかった。ミニトマトによくある水っぽさがなく、甘みと酸味のバランスがとてもいい。食べ放題とはいえ何度もお代わりするのは失礼だし、恥ずかしいとは思ったが、ミニトマトだけ4~5回、1回につき数個のお代わりをした。全部で30個くらいか。勧められるままにワインのお代わりもした。
勘定を済ませ店を出ようとしたら、ミニトマトを含めた野菜を納入している「THE FARM(ザファーム)」の代表取締役・武田泰明氏を紹介された。お礼を述べ、写真撮影の許可も得られたので紹介する。
ザファームは千葉県香取市にあり、農園のほかグランピング、コテージ、 おふろcafé、キャンピング場、ドッグラン施設も備えている。
ミニトマトは「あまばんが」のブランドで地元を中心に販売されている。オンラインショップで購入することができる。1kg 2,685円(税別)、2kg 4,908円(同)だ。糖度は8度以上で、一般的なものより2~3度高いとあった。
かみさんに聞いたら、「アメーラは1㎏1万円するものも売られており、美味しいか分からないけど、その値段なら安い」とのことだ。アメーラ(これは固有名詞か)にも負けないはずだ。
武田氏
「SALAD LUNCH SET(サラダランチセット)」
店内(一つだけ気になったのはカボチャの周辺のグリーンがフェイクだったこと。記者ならニンジン、パセリ、クレソンなどを水盤に活ける)
「ららテラスHARUMI FLAG」3月1日オープン三井不動産
「ららテラスHARUMI FLAG」3月1日オープン 三井不動産
「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」
三井不動産は3月1日、HARUMI FLAGエリア内のライフスタイル型商業施設「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」をオープンする。オープンに先立つ2月29日、プレス説明会・内覧会を行った。初年度は240万人の来館、売上高50億円を目指す。
施設は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩16分、船橋駅からバス(BRT)11分の晴海五丁目ターミナル(マルチモビリティステーション)から徒歩1分、中央区晴海五丁目に位置する敷地面積約11,300㎡、3階建て延床面積約19,800㎡。店舗数39店舗。「三井ショッピングパーク ららテラス」としては国内10店舗目。
約13haの土地に約5.600戸の住宅と商業施設が整備され、約12,000人の住む新しい街「HARUMI FLAG」居住者を中心に地域の「生活」(日用品や生活必需品)「子ども」(習いごと保育施設)「医療」(かかりつけ医)「趣味」(スキマ時間利用)を支える。
施設はサステナブル社会の実現に向けて太陽光パネルの設置、屋上緑化、近接する水素ステーションを活用した水素燃料電池利用などを行い、「ZEB Oriented(物販等)」 認証を取得している。
1階には、都心エリア最大級で、エリアのニーズを踏まえて冷凍食品は既存店の約2倍用意したスーパー・サミットや三井のリハウス、東京2020大会選手村でも提供されたGAP認証食材を活用する本格レストラン「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」が入居する。
2~3階には四川料理店、つけ麺ラーメン店、ハンバーグ店などレストラン・カフェ6店舗、ダイソーのほか、健康食品店、寝具、衣料品店など物販7店舗、ポピンズナーサリースクール、MONEY DOCTOR PREMIERのほかフォトスタジオ、会員制フィットネスクラブ、内科、産婦人科、小児科、動物病院、ゴルフスクール、買い取り専門店、英会話、そろばんなどのサービス24店舗が入居する。
プレス説明会・内覧会にで同社常務執行役員商業施設本部長・若林瑞穂氏は「住宅の入居、BRTの試験運行も始まり、区立小・中学校も4月に開校し、新しい街が動き出す。施設は東京2020のレガシーも継承し、『ららぽーと豊洲』との相乗効果によって活気ある街づくりに貢献する。また、水素エネルギーのかつようによりサステナブルな社会実現のための取り組みもおこなっていく」と挨拶した。
取材の帰りは、BRTを利用して晴海五丁目ターミナルから新橋駅(日テレタワーに直結)に着いたのだが、所要時間は11分ぴったり。停留所が3か所しかなく、信号も2か所くらいか。遅延はほとんどないのではないか。
(日テレタワー
同社商業施設本部アーバン事業部長・牛河孝之氏(左)と若林氏
2階ピクトグラム
2階喫煙室
共用部
スーパー・サミット
「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」エントランス
晴海五丁目ターミナル(マルチモビリティステーション)
晴海五丁目ターミナルから勝どき駅方面臨む(右端のマンションは2009年竣工のコスモスイニシア「ザ・晴海レジデンス」。坪単価は210万円くらいだったはず)
ランドスケープ&デザイン、共用施設…最高に素晴らしい「HARUMI FLAG」板状棟
「グラングリーン大阪」9月6日まちびらき うめきたMMOが公園指定管理者に決定
全景パース(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
三菱地所を代表企業とするグラングリーン大阪開発事業者JV9社(構成企業:三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急阪神電鉄、大林組)は2月26日、JR大阪駅前で開発を進めるうめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の先行まちびらき日を2024年9月6日に決定しし、事業者JVの組成する「一般社団法人うめきたMMO」(MMO)がうめきた公園指定管理者として指定されたと発表した。
MMOは、JR大阪駅前に誕生する約45,000㎡の「うめきた公園」のパークマネジメントとまち全体のエリアマネジメントを一体的に行う目的で2023年6月1日に設立された。今回の決定を受け、2024年9月6日から「うめきた公園」の指定管理を開始する。
パークマネジメントとエリアマネジメントの一体的な取り組みとして、公園と民地での植栽管理水準の統一による良質な景観形成、周辺道路の管理運営・利活用の連動、イベントなどによるまち全体の賑わい形成、まちの魅力と企業価値を共に成長させる。
プロジェクトは、オフィス、ホテル、中核機能施設、商業施設、都市公園、住宅を有する複合開発事業。先行まちびらき時には、うめきた公園の一部(サウスパークの全面・ノースパークの一部)、北街区のホテル「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」、商業施設、中核機能施設「JAM BASE」がオープン予定。
青々とした天然芝を舞台に、日常を彩るプレイスメイキングを展開(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
うめきた公園サウスパーク(提供:グラングリーン大阪開発事業者)
先行まちびらき範囲(平面図)
芳紀十八 乙女の絹肌を見た 北山杉の手摺り ナイス本社ビル木質化 新たな発見
節(しみ)ひとつない長さ約9メートルのすべすべ肌の北山杉(2階)
ナイスの本社ビル木質化リノベーションの一つである本社屋外装木質化と、北山杉を活用した階段手摺り・家具などを見学した。木質化リノベーションは2022年から進められているもので、そのとき見学取材しているのだが、また新たな木の魅力に触れることができた。
本社ビルの外装木質化工事は2023年12月に完成。スギ本来の長所を維持しつつ表面硬度を高めた同社オリジナルの「GywoodⓇ」、耐久性の高い飫肥杉の赤身部分のみを用いた「ObiREDⓇ」、凸凹形状を生み出す「凸凹GywoodⓇ」技術を採用し、木の持つあたたかみを演出したもので、木材使用量は約11.2㎥、炭素貯蔵量は二単価酸素換算で6.5t-CO2。塗装を施した部分と無塗装の部分に分け、経年による変化を検証し、需要拡大、商品開発に生かす。
北山杉の活用は、北山林業の持続的かつ健全な発展や、北山杉の利用促進に関する相互連携等を図ることを目的に締結された「建築物等における北山杉の利用促進協定」に基づいて実施されたもので、2023年2月に完成。1階ロビーや2階の接客スペースに北山杉の磨き丸太(枝締め・本仕込み)が採用されている。
北山丸太は、昭和以降に和室の床柱としてピーク時の平成元年には約24万本が生産されたが、和室の減少により需要が低迷し、育林から加工まで一般的な丸太の数倍以上の手間がかかる後継者の高齢化、担い手不足から技術の伝承が大きな課題といわれている。
北山杉の1階手摺り
外装木質化
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百聞は一見に如かずとはこのことを言う。北山杉は東山魁夷の版画、その他写真・映像などでたくさん見てきたが、実際に仔細に眺め、触れ、香りをかぐのは初めてだった。もう50数年も昔の、あのすべやかなしみ一つない絹肌の、まさに芳紀十八、乙女とのほろ苦い出会いがよみがえった。
育林から加工まで一般的な丸太の数倍以上の手間がかかるという600年の歴史を持つわが国の伝統技術の凄さも伝わってきた。
「枝締め」とは「伐採する前の年の冬11~3月頃、枝を適度に打ち落として太りを抑えます。こうすることで木肌が引き締まり、表面の干割れを抑え、また色艶、光沢を良くする効果が得られる」(京都北山丸太生産協同組合ホームページ)作業のことで、「本仕込み」とは「伐採した丸太を山で立たせたままの状態で皮を剥き、天日で乾燥させるもの」(京都市ホームページ)とある。
北山杉を用いたソファ、テーブル
外装
外装
素晴らしいの一語 市民に開放を ナイス 本社ビル木質化リノベ/対照的な歩道の雑草(2022/6/27)
「みなとみらい21中央地区」に世界初のゲームアートミュージアム 大和ハウス・光優
「みなとみらい21中央地区 52街区開発事業」
大和ハウス工業と光優は2月21日、世界初のゲームアートミュージアム、地域熱供給プラント、オフィスを併設した「みなとみらい21中央地区 52街区開発事業」を2月22日に着工すると発表した。
事業は、「中央地区」「新港地区」「横浜駅東口地区」から構成される「みなとみらい 21地区」で一番広い「中央地区」での開発で、横浜高速鉄道みなとみらい線新高島駅から徒歩約2分、横浜駅から徒歩約10分に位置する敷地面積約11,818㎡、29階建てオフィス棟と3階建てミュージアム棟の延べ床面積約113,898㎡。設計は久米設計。事業主はオフィス棟がDKみなとみらい 52街区特定目的会社、ミュージアム棟が光優。施工はフジタ・大和ハウス工業特定建設工事共同企業体。着工は2024年2 月22日。竣工予定は2027年5月30日。オープン予定は2027年7月。
敷地の南側には世界初となる最先端のCG技術を用いた体験もできるミュージアム、敷地の北側には様々な業種に対応可能なオフィスと店舗などを構えるオフィス棟、地下には脱炭素社会の実現に向け、地域熱供給プラントを設置する。
また、ミュージアム棟とオフィス棟の間にデッキを設け、周辺の街区との繋がりも形成するなど、『まちを楽しむ回遊性の強化と国際的魅力あふれるビジネス・文化・交流複合拠点を整備した「SMARTOASIS」の実現』をコンセプトに、事業全体の緑地率約 30%を目指す。
ChatGPTを活用したAI査定サービス試験運用 三菱地所・三菱地所ハウスネット
三菱地所と三菱地所ハウスネットは2月22日、ChatGPTを活用した住まいのAI査定サービス(ベータ版)の試験運用を2月20日から開始したと発表した。
サービスの対象となるのは、住宅系会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」の一部会員で、顧客が営業担当者に質問するような双方向コミュニケーションが可能で、住まいの価格査定結果をはじめ、住まいの所在エリアのマーケット状況、類似物件の売出事例などの情報を提供する。ベータ版の質問は選択式だが、今後フリーテキストでの入力も検討予定。将来的には、対象の会員を広げることや会員以外も利用できるサービスを展開することも検討している。
両社は2023年9月、住宅購入検討者向けサービス「KAUnSELL(カウンセル)」を共同開発したが、技術開発に当たってはプライスハブルジャパン(PriceHubble Japan)の支援を受けている。PriceHubbleは、スイスを拠点とする200名を超えるスタッフが在籍する不動産テック企業で、デジタルソリューションは全世界1,300社以上に採用されている。