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「WEEK NOGIZAKA」

 サンフロンティア不動産は3月15日、日本初となる曜日単位で契約できるシェアオフィス「WEEK」の第3弾「WEEK NOGIZAKA」の入居者を募集すると発表した。

 「WEEKNOGIZAKA」は、東京メトロ千代田線乃木坂駅から徒歩1分、2021年3月31日に竣工する同社の新築オフィスビルプロジェクト「+SHIFT(プラスシフト)NOGIZAKA」の3階と7階の2フロア。規模は3階が14席/97.72㎡(29.56坪)、7階が12席/86.92㎡(26.29坪)。

 詳細はhttps://week-office.com/へ。


 

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「大崎西口F南地区市街地再開発事業」

 住友不動産は3月15日、大崎駅西口F南地区市街地再開発組合とともに品川区大崎三丁目地内(一部、二丁目地内)の「大崎西口F南地区市街地再開発事業」が東京都知事から組合設立認可を受け、3月14日に再開発組合を設立したと発表した。同社は参加組合員として事業に参画する。

 同地区は、JR大崎駅西口の駅前に位置し、老朽化した小規模な木造住宅、集合住宅、店舗併用建物等が混在するエリアで、市街地再開発事業により都市基盤の整備、高度利用と都市機能の更新を図る。

 事業地は、敷地面積約5,050㎡、建物は35階建て延べ床面積約32,850㎡。用途は住宅、事務所、店舗、保育所、公益施設、駐車場など。2025年竣工予定。総事業費は約320億円。


 

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「セキュレア武蔵府中なごみプレイス」

 大和ハウス工業が分譲中の戸建て「セキュレア武蔵府中なごみプレイス」を見学した。いずれもバス便ではあるが、武蔵小金井駅、国分寺駅、府中駅の3駅の中間に位置する全33区画で、未分譲4区画を除く29区画のうち17区画(申し込み含む)が販売済み。好調に推移している。

 物件は、JR中央本線武蔵小金井駅からバス約12分徒歩4分(他に国分寺駅、府中駅からのバス便あり)、府中市新町2丁目の第一種低層住居専用地域(建ペイ率40%、容積率80%)に位置する全33区画。現在分譲中の住戸(6戸)の土地面積は111.31~121.15㎡、建物面積87.82~95.37㎡、価格5,670万~6,690万円。建物は軽量鉄骨造2階建て。

 現地はスバルの社宅跡地。1年半前に入札により土地を取得。昨年9月から建築条件付宅地分譲を開始、これまで8区画を契約済み。建売りは昨年11月からこれまで15棟が完成しており、うち9区画(申し込み含む)が販売済み。合計、未分譲4区画を除く29区画のうち17区画(申し込み含む)が販売済みとなるなど好調に推移している。

 街区全体の道路幅を5~6.5m確保、北側接道の敷地面の高さを南側接道敷地より10~20センチ高くし、さらに駐車スペースの位置を工夫することで日照と風通し配慮しているのが特徴。また、市と景観協定を結び、外壁、外構なども統一し、街区7か所に自然石のコーナーウォールとシンボルツリーを配するなど街づくりにも力を入れている。

 主な基本性能・設備仕様は、エネファーム、食洗器、防犯合わせガラス、樹脂サッシ(室内側)、フラットバルコニー、宅配ボックスなど。

 同社多摩支店多摩住宅営業所 立川店店長・築田浩幹氏は、「3月に入って街並みが整ってきてから動きがよくなっている。小中学校、スーパーなど利便施設が近くに揃っており、道路幅も広い住環境のよさが評価されている。北道路と南道路で約1,000万円の価格差を設け、予算に応じた価格設定にしているのも奏功している」などと語った。

 同社はまた、国分寺駅と府中駅のほぼ中間にある同じ府中市の東京農工大社宅跡地で全27区画の建売住宅「セキュレア武蔵府中ひかりテラス」を6月末から分譲する。家事シェアアイテムを装備する。こちらのほうが「なごみプレイス」より国分寺駅、府中駅へのアクセスがいいことから価格は若干高くなりそうだ。

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コーナーウォール

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約2.8帖大のテレワークスペース

◇       ◆     ◇

 取材する前は、いわゆるパワービルダーの建売住宅に近づけるために価格を抑制し、基本性能・設備仕様レベルも下げているのではないかと思っていたが、そんなことはなかった。価格はパワービルダーのそれより1,000万円くらい高いはずだが、ユーザーもこの価格に納得しているのではないか。外構・植栽などは一部未完成だが、しっかり造りこみも行っている。

 一つ、強調しておきたいのは、フラットバルコニーについてだ。同社は居室内とバルコニーの跨ぎ部分をフラットにしてから20年くらい経過する。同社商品企画の最大の〝売り〟の一つだと記者は思っているのだが、当たり前と思っているからか、これをパンフレットなどで全然謳っていない。どうしてだろう。マンションも戸建てもこの跨ぎにストレスを感じている人は多いはずだ。

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「セキュレア武蔵府中ひかりテラス」提供公園
 

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オンライン防災訓練

 安否確認参加に過去最高の65%参加-三菱地所レジデンスと三菱地所コミュニティは3月14日、エリアマネジメント組織である一般社団法人奏の杜パートナーズと共同して津田沼「奏の杜」エリアで2,300世帯を対象とした6回目の防災訓練をオンラインで実施した。

 午前9時に地震が発生したことを想定した安否確認イベントにマンション居住者721世帯のうち65%、467世帯が参加。熊本地震後に実施した訓練の時の64%を上回る過去最高を記録した。3時間以上にわたるオンライン防災訓練には230人を超える人が参加した。

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中継司会を務めたフリーアナウンサー・奥村奈津美氏

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安否確認の中継写真

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階段避難中継

◇      ◆     ◇

 記者は過去4度、この津田沼「奏の杜」の防災訓練を取材している。今回は、コロナ禍でオンライン形式となったが、東日本大震災から10年という節目の年であることも影響したのか、安否確認イベントに過去最高の65%の世帯が参加したのはすごい数字だ。

 三菱地所レジデンス、三菱地所コミュニティもそうだか、エリアマネジメント組織、マンション管理組合の主体的な取り組みにエールを送りたい。

 オンライン防災訓練に参加した人の中には関東大震災を経験した人が2%(全体回答者は200人を突破していたのではないか)いらっしゃったのに驚いた。

 中継司会を務めたフリーアナウンサー・奥村奈津美氏は3.11のとき仙台のマンションで被災。ごみ屋敷のように散乱した部屋の様子を紹介し、電子レンジが宙を飛び、飢えと寒さとストレスで1か月に10キロ痩せたことなど生々しい体験談も語った。奥村氏は近く「子どもの命と未来を守る! 『防災』新常識 パパ、ママができる!!水害・地震への備え」(辰巳出版)を出版する。

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2018年3月11日に行われた防災訓練

三菱地所 奏の杜で5回目の防災訓練 他社物件・戸建て含め過去最多の2300世帯対象(2019/3/10)

習志野市「奏の杜」防災訓練に過去最多1,000名 三菱地所グループ&管理組合(2018/3/11)

安否確認47%⇒64%に伸ばす 「ザ・パークハウス 津田沼奏の杜」防災訓練(2016/4/18)

初の防災訓練に350人 習志野市の「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」管理組合(2015/3/1)
 

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左から保護実践、教育普及、子ども・学生部門大賞受賞(同協会ブレス・リリース)

 公益財団法人日本自然保護協会が3月13日行った「日本自然保護大賞2021」授賞記念シンポジウムをオンライン配信で視聴した。大賞を受賞された皆さんの活動はみんな素晴らしい!保護実践部門、教育普及部門、子ども・学生部門の3部門構成という構成もいい。

 同大賞は2014年、日本の自然保護と生物多様性の保全に大きく貢献した取り組みを表彰するため創設され、生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰している。

 7回目の今回は、129件の応募があり、審査の結果、保護実践部門は、熊本県・天草における47年間にわたる長期的かつ総合的な自然環境保全活動を行っている吉崎和美氏が、教育普及部門は、滋賀県に拠点を持つ企業8社の連携によるによる生物多様性びわ湖ネットワーク活動「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」が、子ども・学生部門は、兵庫県相生市の小学生兄弟によるカニの観察活動がそれぞれ大賞を受賞した。このほか、特別賞として3件が受賞した。

◇       ◆     ◇

 大賞を受賞された皆さんの活動はみんな素晴らしい。吉崎さんは、調査研究・実践年数からして70歳近いのではないか。天草の生物多様性を守るため干拓事業をやめさせた実績があるそうだ。プレゼンの最後に「これ以上の環境の衰退を止めないといけない。人間の食べ物は全て自然から得ている。人工でコントロールはできない」と締めくくったのには胸が打たれた。視聴者の「先生のスーツ姿を初めて見た」というメッセージから普段の活動ぶりがよく理解できた。

 生物多様性びわ湖ネットワーク活動は、旭化成ホームズのプレス・リリースで知ったのだが、皆さんは普段はしっかり仕事もされているはずで、企業連携だけでも難しいのに地域や専門家などを巻き込んでいるのが素晴らしい。頭が下がる。この種のSDGsの取り組みは企業価値を測る物差しになるはずだ。それにしてもわが国のトンボの種類200種のうち滋賀県に100種が生息(活動で78種を確認済みとか)するとは驚きだ。

 審査員のイルカさんも絶賛したが、相生市の小学生兄弟のプレゼンが最高に面白かった。独自の6年間の調査・観察で22科75種のカニを確認したという。「どの本にも載っていない、カニの息遣いを伝えたい」という執念・姿勢に脱帽だ。カニはすっぱいものが嫌いで、チョコレートや甘口カレーのルーをよく食べるとか、カニの毛はドライヤーで乾かそうとしてもなかなか乾かないとか、ウンコは匂わないなどの驚きの報告もあった。

 二人はカニカマが大好きだが、カニは食べないと話したのには笑ってしまった。酒のつまみに最高のカニみそを知らないのは分からないでもないが、小生の小さいころは、モズクガニが面白いように獲れたし、やはりカニみそがとてもおいしかったのを思い出す。ご兄弟!そんなにカニを愛するのなら、しっかり食べてやるのもカニのためだとおじさんは思うがどうだろう。

 来年の大賞表彰式が楽しみだ。

滋賀に拠点持つ旭化成など8社で構成する団体 「日本自然保護大賞2021」受賞(2021/3/2)
 

 昨夜の週刊住宅に関する記事は怒りに任せて書いた。Webにアップしたとき、ちょっとやりすぎと思わないではなかったが、一夜明けても怒りは収まらない。むしろ逆だ。今後のことを考えるともう一度整理して書くべきという結論に達した。いくつか問題点を指摘する。

 一つは、このような記事をよしとする同紙の編集部・経営の問題だ。記事を事前にチェックすれば、プロの読者を満足させる内容でないことはすぐわかるはずだ。週刊紙だから取材の目的を明確にし、どこにどのように取材すればいいか、書く担当者が素人であっても指示できた時間的なゆとりはあったはずだ。

 同紙は、前社長の急死をきっかけに破綻し、その後、再刊を望む支援者の出資で復活したことはみんな知っている。その支援者に報いるためにも、旧に倍する努力でもってオピニオンペーパーの役割を果たすべきではないか。残念ながら、貴紙にはその姿勢が欠けているように思えてならない。

 もう一つ、素人記者は無知であることを恥じるどころか居直って、あろうことか現時点で最高レベルの野村不動産「プラウドタワー亀戸クロス」を俎上に上げ、そのレベルの高さには一切口をつぐんでいることが許せない。

 小生は、野村不動産が昨年2月、代表取締役社長・宮嶋誠一氏(4月1日付で副会長に就任予定)と取締役兼専務執行役員・松尾大作氏(同じく社長に就任予定)も出席して記者発表会を行ったときも、昨年末も同物件が最高レベルであることを書いた。

 その商品企画レベルは、省エネ性と居住性能を飛躍的に高める全館空調(床快full)、間取りの可変性を実現した「Mi-liful(ミライフル)」、断熱性能の高い樹脂サッシとLow-Eガラス、電気室への浸水を防ぐ止水扉など他社の追随を許さない。大げさに言えばマンションの歴史を塗り替えた記念碑的なマンションだ。

 そんなマンションなのに、週刊住宅の記事によれば、地元業者は他の物件と十把一絡げにして「そこそこの売れ行き」とみているようだ。亀戸のポテンシャルを引き上げるためにも、この誤解を解くべきだ。「亀戸」で坪単価350万円は確かに高いと思う。第一次取得層の取得限界を超えている。それがゆえに「そこそこ」であったとしても、もう一度しっかりと物件特性を伝えるべきだ。

 そこでお願いだ。この記者をモデルルームに呼んで、レクチャーしていただきたい。本人は「定点観測を続けたい」と言っているではないか。ここでしっかり「最高レベル」マンションとはどのようなものなのか認知させることは、今後続々供給される御社の城東エリアの再開発マンションにもつながるだろうし、デベロッパーは記者を育てる役割を担っているはずだ。

 記者の方にも再度言いたい。昨日はかなり辛辣なことを書いた。二度と立ち直れなくなったらどうしようかという心配もないわけではないが、これしきのことでへこたれるようではそもそも記者になる資格がない。人は過ちを犯すものだ。今回の蹉跌を糧に一流の業界紙記者を目指してほしい。

 そのためには、昨日も書いたが評論家などの言葉を信じないことだ。小生は業界紙の記者になってからすぐ、この業界には〝評論家〟と呼べる人は、故・佐藤美紀雄氏(2005年9月17日死去)しかいないことを知った。佐藤氏の死後も佐藤氏を超える〝評論家〟は一人も出現していない。〝御用評論家〟ばかりだ。

 そんな人たちに頼らず、ジャーナリストとして自立の道を歩んでいただきたい。

いい加減にしろ 野村不「亀戸」を知らず、地元の賃貸業者に取材する週刊住宅記者(2021/3/12)

 わが業界紙のひどい記事については再三再四その都度指摘してきたが、「週刊住宅」3月8日号の「都内城東マンション市況/好調の波、来ている/地元業者「錦糸町は活況」、亀戸で大型タワー建設工事進む」の長ったらしい見出しの記事には悲しいやら情けないやら腹が立つやら…。そうでなくてもコロナ禍でストレスは爆発寸前なのに、いい加減にしろといいたい。編集部のチェック機能はどうなっているのだ。

◇       ◆     ◇

 この週刊住宅記者は、「本紙で連載を持つ櫻井幸雄氏が21年2月15日、ダイヤモンド不動産研究所(ダイヤモンド社)で東京・城東エリアにおける新築マンション市況に関する記事寄せている」(そのまま。意味不明)と書き起こし、「櫻井氏の記事を読んで亀戸に興味を覚えた。私事で恐縮だが、江東区で生まれて育った。そのため亀戸は小さいころから馴染みがある。そこで亀戸に足を運び、地元の不動産業者を訪ねてみた。亀戸は新築マンションで賑わっているのか、実際に取材して話を聞いてみようと思ったのだ」と取材の目的を明かしたうえで、本文でいきなり「JR亀戸駅のそばで大規模なマンションが建築中であった。マンション名は『プラウドタワー亀戸クロス』、価格は未定」と書いている。

 冗談にも程がある。貴殿、あるいは貴女はそれでも業界紙の記者か。「プラウドタワー亀戸クロス」を知らないのは記者として失格。もぐり同然だ。野村不動産に聞けば、これまでの販売状況などについて教えてもらえるはずだ。これを怠って、どうして何も知らないはずの街の不動産業者(失礼)にアポなしで飛び込み取材を敢行するのか。相手だって迷惑だ。コロナに罹ったらどうするのだ。

 案の定、その業者には「うーん、どうだろうな。新築マンションが売れているという話も聞くけど、ウチは賃貸中心だから、よくわからないな」と言われ、その後も2軒回って大した成果は得られなかったようだ。

 当たり前だ。素人同然の記者が、同じ不動産業者とはいえ業態がまるで異なる業者に取材して成果が得られるはずがないではないか。

 それでも懲りないこの記者の方は「亀戸を根城に定点観測を続けてみたい」と結ぶ。やめたほうがいい。マンションの「マ」の字を知らなくて、地元業者を百回だろうと千回だろうと回ってもプロの読者に読んでもらえるような記事ネタは一つもつかめないだろう。そんな記事ばかり書いていたら、根城どころか、生計を維持するための「塒」(ねぐら)すら確保することはできないだろう。(どこかにどっぷり住みついていたらご同慶の至りだ)

 それより、どこでもいい(とはいえプラウドは欠かせないが)。デベロッパーに頼んで週に2~3件くらい現場を回れば、1年後にはマンション専門記者に育つかもしれない。記者の仕事を甘く見てはいけない。

 もう一つアドバイス。評論家だろうが何とか不動産研究所だろうが、人のしゃべることや書いたものは疑ってかかるべきだ。自らが現場に赴いてしっかり確認することが記者の基本だ。この基本を忘れると、それこそ「か・ち・も・な・い」=「価値もない」記事を垂れ流すことになる。

 参考までに小生の「プラウドタワー亀戸クロス」に関する記事を添付する。異論反論があるなら指摘していただきたい。

 全て読んだわけではないが、同紙の他の記事では、中身が何もない住宅リフォーム市場記事もひどく、3.11に関する記事も各社のあれやこれやの取り組みやオンラインによるインタビュー記事でお茶を濁している。

 3.11に関する記事は、住宅新報も1面で三井不動産の「わたす日本橋」の取り組みを紹介している。補足取材も行ったようで「週刊住宅」よりはましだが、これもまたプレス・リリースが基本だ。記事の中には「三井不動産の社員が足で稼いだ食材や物品を販売」「現地へ出向くことに大きな意義がある」とあるではないか。

 コロナ禍で現場取材は難しいのだろうが、心を揺り動かすような現地からのレポート記事は書けないのか。〝記事は足で書く〟-小生は耳にタコができるほど聞かされた言葉だ。

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昨日道端で摘んだ草花。黄色の花の名前が1時間調べたのに分からない。誰か教えて(紫の花はムラサキナバナ)

南三陸町産の杉材のえも言われぬ香りに感動 三井不動産「わたす日本橋」(2021/3/11)

価格上昇・専有圧縮 質の低下…マンション市場データは消費者目線欠落していないか(2021/3/3)

候補はなかったわけではない 記者が選ぶ「ベスト3」「話題のマンション」(2020/12/25)

凄い!全館空調、二重&樹脂サッシ採用 野村不「亀戸」934戸 単価300万円台半ば(2020/2/19)

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「クレヴィア新宿若松町」

 昨年12月から販売を開始した伊藤忠都市開発の「クレヴィア新宿若松町」が好調な売れ行きを見せている。都営大江戸線若松河田駅から徒歩3分の149戸(販売対象住戸71戸、事業協力者住戸78戸)で、坪単価496万円ながらすでに半分以上の40戸を成約している。

 物件は、都営大江戸線若松河田駅から徒歩3分、新宿区若松町の商業地域、第1種住居地域に位置する13階建て全149戸(販売対象住戸71戸、事業協力者住戸78戸)。専有面積は25.50~80.85㎡。先着順で分譲中の住戸(5戸)の価格は4,098万〜7,398万円(専有面積25.50~54.01㎡)。坪単価は496万円。竣工予定は2022年2月下旬。販売代理は伊藤忠ハウジング。デザイン監修はレーモンド設計事務所。設計・監理・施工はアイサワ工業。

 現地は、阪急阪神不動産が分譲した「ジオ若松河田」の隣接地。敷地北側は都市計画道路予定地。

建物は内廊下方式で、住戸プランは南向きの50~80㎡台の2LDKタイプと、25~53㎡台のワンルーム~2LDKのコンパクトタイプの混在型。

 主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450ミリ(Bタイプ1戸は3000ミリ)、ディスポーザー、食洗器、シーサーストーン天板など。

 販売代理の伊藤忠ハウジング・大倉嘉隆氏は、「絶好調。昨年12月から販売を開始し、すでに折り返し点を過ぎた」と話している。

◇      ◆     ◇

 単価を聞いて驚いた。2016年に日本エスコンの「Grand Le JADE若松町レジデンス」31戸を見学している。レベルの高いマンションだったが、坪単価は400万円台の前半だった。それより100万円近く高くても売れるとは…。

 ただ、設備仕様レベルは高い。販売対象住戸はどちらかといえば、ファミリータイプよりコンパクト住戸のほうが多い。このまま順調に売れるのだろうか。

◇       ◆     ◇

 取材の主目的は、同社の常設「ギャラリークレヴィア新宿」にある「クレヴィア渋谷富ヶ谷」のモデルルームを見学することだった。

 この物件については、同社のプレス・リリースをコピペして記事にしているので参照していただきたい。「富ヶ谷」アドレスで、坪単価600万円にふさわしいレベルにあると思う。

 細部にもデザインにこだわっているのが特徴だ。例えば、バルコニーの手すり壁の裏側もタイル張りにしており、住戸の玄関にはオリジナルのガラスアートを配している。オプションのテレワーク用の個室もよくできていた。

 販売も順調で、伊藤忠ハウジングのプロジェクトマネージャー・尾林拓氏は「販売対象22戸のうち11戸を供給し、現在4戸を先着順に分譲中。2LDK、3LDK中心に予定通り進捗している。モデルルームはRBA野球チームの大倉が担当している『新宿若松町』と共通で、『新宿若松町』も好調」と話した。

 尾林氏が「大倉」の名前を出さなかったら、そのまま取材を終え、「渋谷富ヶ谷」の記事だけに済ます予定だったが、予定を急遽変更して「新宿若松町」をメインにすることに決めた。

 大倉氏は、RBA野球屈指の強打者でチームの主砲だ。記録は取っていないが、これまで5年くらいの通算打率は5割に達するのではないか。昨年、チームにはすごい投手も加入したというから、期待通りに活躍すれば優勝できる戦力があるとみた。いま伊藤忠都市開発(伊藤忠ハウジング)はマンション事業でもっとも〝元気〟がある会社の一つだ。

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「クレヴィア渋谷富ヶ谷」

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「クレヴィア渋谷富ヶ谷」(左上が玄関のガラスアート)

伊藤忠都市開発 建て替えマンション「渋谷区富ヶ谷」分譲開始(2021/2/24)

伊藤忠都市開発 新宿に常設の「ギャラリークレヴィア新宿」2月10日開設(2020/1/10)

ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)

 三菱地所レジデンスは3月11日、組織改正を発表。それぞれ4月1日付。

 首都圏分譲マンション事業で都心部を強化し、機動的な組織体制を構築するため「第一 用地部」「第二用地部」「第三用地部」及び「第一計画部」「第二計画部」「第三計画部」を、「第一用地部」「第二用地部」及び「第一計画部」「第二計画部」へ用地・計画各3部体制から各2 部体制へ再編し、再開発事業の強化を図るために再開発事業部門を新設する。

 また、分譲マンションの販売に関連する機能集約化による販売力強化並びに顧客ロイヤルティ向上を目的として「第四販売部」を新設。関東以北における事業機能を首都圏第一事業部門に集約するため、「札幌営業所」は2021年3月末に、「仙台営業所」は同6月末に廃止する。さらに、再開発事業の強化を図るために再開発事業部門を新設する。

 この他、「サステナビリティ推進グループ」、「C・DX 企画部」をそれぞれ新設する。

◇       ◆     ◇

 都心部や再開発に力を入れるというのは納得できる。都心部の高額では同社だけでなく、住友不動産も野村不動産も三井不動産レジデンシャルに圧倒的に負けている。3社が束になってもかなわないのではないか(これは失礼か)。「ザ・パークハウス グラン」はどうしたのだろう。再開発も他社と比較するとやはり弱い。

 札幌、仙台から撤退…地方のことはよくわからないが、各社が入り乱れて用地争奪戦を展開しているのではないか。そんなところで血みどろの戦いをしないというのも賢明な選択ではないか。「金持ち喧嘩せず」といったらこれまた失礼か。


 

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「リーフィアレジデンス上原」

 小田急不動産(事業比率40%)・大和ハウス工業(同30%)・三菱地所レジデンス(同30%)の3社は3月11日、分譲中のマンション「リーフィアレジデンス上原」の記者見学会を行った。代々木上原駅から徒歩9分の第一種低層住居専用地域の高台立地の4階建て全65戸。雁行設計と吹き抜けを多用することで居住性を高めているのが特徴。販売も順調に進んでいる。

 物件は、東京メトロ千代田線・小田急小田原線代々木上原駅から徒歩9分(小田急小田原線東北沢駅から徒歩3分)、渋谷区上原三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率150%)に位置する4階建て65戸。専有面積は62.03~125.10㎡、現在先着順で分譲中の住戸(3戸)の価格は10,990万~21,700万円(63.19~121.03㎡)。坪単価は非開示だが635万円くらいか。建物は2021年2月に竣工。設計・施工は第一建設工業。デザイン監修は西山建築デザイン事務所。

 現地は、南側と東側(私道)に接道。高さ規制が10mの第一種低層住居専用地域だが、敷地四方に空地を設けたことから12mに緩和されており、建物は内廊下、逆梁ハイサッシ(2400ミリ)を採用、南側を雁行設計とし、中庭、吹き抜けを多用することで、全戸多面採光としているのが特徴。

 住戸の主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、メーターモジュールの廊下、シーザーストーン天板、バックカウンター・収納(一部)、食洗器、ディスポーザーなど。

 平均専有面積は88㎡、約4割が100㎡以上。昨年6月から販売を開始しており、これまでに7割が契約済み。購入者の8割が都内居住者で、うち4割が渋谷区居住者。

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エントランス

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「リーフィアレジデンス上原

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中庭

◇      ◆     ◇

 小田急不動産の都心部マンションの見学は久々だったが、デザイン性が高いのは昔のマンションと同じだった。レベルの高いマンションだと思う。皆さんはご存じないかもしれないが、記事に「モンドリアンの絵画のよう」と見出しを付けた、デザイナーズマンションの走りの一つといえる2003年竣工の「コアロード六本木フロンテ」30戸を思い出した。

 デザイン監修の山建築デザイン事務所はどこかで聞いたことがあるような気がしたので、「RBA」で検索したら記者がほれ込んだモリモトの「ディアナコート浜田山」がそうだった。

 今回は、水の流れ、ゆらぎを表現したエントランスの御影石トレンチ加工、1階のエレベータホール、ラウンジに面した中庭のデザイン・植栽、車寄せなどが秀逸だ。

 もう一つ、大きな特徴は借景だ。南側の道路を挟んだ対面はエネオスの〝迎賓館〟で、まるで公園のようなクスの巨木などが植わっている。

 単価は記者の予想だが、そんなに的を外していないはずだ。建築費は上昇しているが、同じ駅圏の最高レベルの三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス代々木上原」の647万円を上回ることはないと読んだからだ。

 同社にこれから都心部のマンションの供給を増やすのかどうかは聞き忘れた。

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1階エレベーターホール

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1階ラウンジ

これを見よ比肩するマンションなしモリモト「浜田山」(2016/3/6)

駅4分の1低層息をのむほど美しいサペリの建具三菱地所レジ「代々木上原」(1018/12/14)

 

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