賃料は「調布並み」でも申し込み殺到 三井ホーム「稲城」の木造5階建て賃貸

「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」
三井ホームは12月8日、わが国最大級の木造5階建て(1階はRC造)賃貸マンション「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」のメディア向け完成現場見学会を行った。
物件は、京王相模原線稲城駅から徒歩3分、稲城市百村の第2種住居地域(建ぺい率80%、容積率200%)に位置する敷地面積約1,499㎡、5階建て(1階:RC造、2~5階:木造)延べ床面積約3,738㎡の耐火ハイブリッド構造賃貸マンション51戸。間取りは2LDK(50.82~56.10㎡)48戸と3LDK(69.89~96.14㎡)3戸。募集対象の2LDK・3LDK47戸の賃料は122,000~150,000円。共益費は8,000円。設計・施工は三井ホーム。デザイン監修はアーキヴィジョン広谷スタジオ。着工は2020年11月。竣工は2021年11月。
この物件についてはこれまで2度書いているので、そちらを参照していただきたい。今回の見学会では、同社担当者が〝安かろう悪かろうの木賃アパート〟〝木は燃える〟などのイメージ・課題が払しょくされたと胸を張り、何と賃料は「稲城」ではなく4割増しの「調布」の相場価格で募集したところ瞬く間に埋まったことを聞き、口から心臓が飛び出すほど驚いた。さらにまた、「現しにしないといけないというのは木造コンプレックスの裏返し」という言葉に頭をどやされたような気がした。リアル取材の大切さを改めて学んだ。
まずは、同社施設事業本部事業推進室営業推進グループ長&事業推進グループ長・依田明史氏が見学会の冒頭で語った内容を紹介する。
依田氏は、これまでこの種の賃貸マンションは「アパート」としてしか募集できなかったが、プレハブ協会と大手の募集サイト運営会社がマンションの定義を決め、首都圏不動産公正取引協議会の了解を得た結果、今年12月6日からは「マンション」として募集することが可能になったインパクトは大きく、「木造=安い」というイメージ・課題が払しょくできたと話した。
次に、劣化対策等級3、断熱等性能等級4、一次エネルギー消費量等級5、ZEH-Mなどを取得し、エンジニアリングレポートで鉄筋と同等の性能があることが可能となり、建物売却時の価格に反映されると強調。
そして、これまで行った現場見学会には不動産業、建設業、金融機関を中心に千数百人が参加し、11月12日から47戸を対象に入居者を募集したところ、9割強の申し込みがあり、賃料は「稲城」(6.5千円/坪)ではなく「調布」(8.4千円/坪)に設定したことについて、「かなり気をもんだが、びっくりするほどの反響を頂いた」と話した。
さらにまた、入居募集の際にアンケートをとったら、「稲城だから」という回答(30%)の次に「木造に興味がある」と回答した人は20%に上ったことについて「これほど木造に理解を示される方が多いのに驚いた」と述べ、「木造の概念を払しょくできた」と締めくくった。「払しょく」は少なくとも3度は使ったはずだ。

エントランスホール(木は本物で、三井不動産グループの北海道の社有林のトドマツ)

510号室のリビング(床はシート張り)

天然木のサイン
◇ ◆ ◇
記者はこの賃料設定に驚いた。分譲マンションの相場は、「調布」は坪単価350~360万円で、「稲城」の事例はないが、仮に同地で分譲したら坪単価は260~270万円だろう。同社の賃料設定と符合する。
驚いたのはほかにもある。見学会で公開された90㎡台の非賃貸住戸では、分譲マンション並みの性能を有することを実証する実験が行われていたが、同時にエアコン一つで全館空調を実現する実験が行われていたことだ。スペースは約半畳大で、いま市場に出回っている他社商品よりコストがかなり抑えることができる手応えがあるようで、三井不動産レジデンシャルの分譲マンションに採用することを視野に入れているとのことだった。
さらにもう一つ。RC造と比較してコスト・工期を約1割削減したのもさることながら、これまでの現場見学会、入居募集活動で、RC造1階のエントランスで受け付けを担当したスタッフは足腰の痛みを訴えたのに対し、木造部分の2階以上で対応した担当者はそれほどでもなかったということを聞いた。木の快適性はここでも証明されたということか。

全館空調の実験(エアコンは普通のものだそうだ)
外貌の呪縛を解き放つか 「現しを求めるのは木造コンプレックス」三井ホーム小松氏
「木」の中層マンション「MOCXION(モクシオン)」第一弾 三井ホーム「稲城」見学会(2021/7/7)
木造マンションの試金石目指す 三井ホーム5階建て延べ床3,700㎡の賃貸着工へ(2020/9/29)
日本橋川に面した大規模再開発 三井不&野村不「日本橋一丁目中地区」着工

「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」
三井不動産と野村不動産は12月7日、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」を12月6 日に着工したと発表した。東京八重洲・日本橋エリアで進行中の数か所の市街地再開発事業の一つで、日本橋川を臨むテラス・デッキ、賑わいを創出する広場を複数設け、既存の日本橋船着場の舟運ネットワークとも連携するなど、両社はリーディングプロジェクトを目指す。
同プロジェクトは、東京メトロ銀座線・東西線・都営地下鉄浅草線日本橋駅に直結する総面積約3.0haの規模で、両社は地権者、参加組合員、業務受託者として参画。業務施設・業務施設からなる4階建てA街区、住宅・商業施設からなる7階建てB街区、オフィス、商業施設、ホテル、居住施設、MICE施設、ビジネス支援施設などからなる52階建てC街区で構成。都市計画・事業コンサルタント・基本設計・実施設計・監理は日建設計。デザインアーキテクトは日建設計、PELLI CLARKE PELLI ARCHITECTS,INC。施工は日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業建設共同企業体。竣工予定は2026年3月末。
メインタワーのC街区には、オフィス・居住施設・ホテル・MICE・ビジネス支援施設などを整備。39~47階には、全197室のヒルトンの最上級ラグジュアリーブランド「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が入居するほか、48~51階にはビジネスパーソンの中長期的な滞在にも対応し、コンシェルジュサービスも備えた約100 戸の居住施設を予定している。5~8 階には都心最大規模を誇るMICE施設を設置する。
A街区は、1930年(昭和5年)に竣工した貴重な近代建築物として中央区指定有形文化財に指定されている日本橋野村ビル旧館の風格ある外観を保存活用する。
B街区には、日本橋川沿いの賑わいにつながる商業施設、多様なライフスタイルに対応可能な約50戸の住戸を予定している。
また、環境負荷低減への取り組みとして、C 街区地下に「電気」と「熱」を供給するエネルギーセンターを設置し、施設全体の省エネルギー化を推進する。
デザインアーキテクトには日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワーをデザインした「ペリ ク ラーク ペリ アーキテクツ」を起用。着物・川・暖簾をイメージした日本橋の街並みに調和し、国際金融拠点に相応しいグローバルデザインを実現する。
現在、八重洲・日本橋エリアでは、同プロジェクトのほか「TOKYO TORCH」「八重洲一丁目北地区」「八重洲一丁目東地区」「八重洲二丁目中地区」「TOKYO MIDTOWN YAESU」「日本橋一丁目東地区」「日本橋室町一丁目地区」などの再開発計画が目白押し。

オフィスエリア テラス
東京都の外国人 コロナ前より8.3%減 区別トップは江戸川3.5万人 新宿抜く

今日も取材は1件もなし。しょうがないので、暇に飽かせてコロナ禍で激減している東京都の外国人の動向を調べてみた。令和3年10月の外国人は約52.3万人で、コロナ前の令和元年10月と比べ実に約4.7万人、8.3%も減少した。区・市部でもっとも多いのが江戸川区の3.5万人で、2年前トップだった新宿区を抜いた。国籍別でもっとも多い中国人はこの2年間で約2.0万人、8.7%減少している。
東京都の住民基本台帳による令和3年10月現在の外国人は522,732人(令和元年同月比8.3%減)で、23区は435,020人(同9.3%減)、市部は86,408人(同2.3%減)となっている。
区・市部でもっとも外国人が多いのは江戸川区で35,424人(5.3%減)。以下、新宿区34,572人(同18.6%減)、足立区33,241人(同3.8%減)の順。増減率から推測すると、2年前にトップだった新宿区は足立区に抜かれて3番目になるのは時間の問題だ。足立区を筆頭に減少幅が小さい城東エリアは居住費が安いためか、あるいは外国人のコミュニティが存在するためか。新宿区、豊島区、中野区など都心部の減少が目立つのはやはりコロナの直撃を受けたためか。
国籍別でもっとも多いのは中国の206,110人(同8.7%減)。居住地は江東区、足立区、江戸川区でそれぞれ1.4万人台。2位の韓国は84,028人(同10.7%減)。居住地は新宿区の8.7千人、足立区の6.9千人がやや抜けている。3位はベトナムの34,815人(同6.2%減)。居住地は江戸川区、豊島区、足立区、新宿区が2千人台となっている。
フィリピンは32,709人(同3.0%減)で、地域別では足立区、江戸川区、大田区2~3千人台。ネパールは24,566人(同6.2%減)で新宿区、大田区、豊島区が2千人台。台湾は17,465人(同15.5%減)で1.5千人の新宿区が多い。アメリカは17,384人(同10.0%減)で、居住地は2.5千人の港区が突出しており、世田谷区、渋谷区がそれぞれ1.8千人、1.3千人。インドは12,967人(同3.4%減)で、地域別では5.1千人の江戸川区と2.4千人の江東区で全居住者の58.2%を占めている。
上位10か国で唯一増加しているのはミャンマーで10,678人(同7.1%増)。政情不安の反映か。
この2年間、市部で外国人が増えているのは立川市、青梅市、昭島市、東村山市、国分寺市、東大和市、東久留米市、稲城市、あきる野市など。
女性比率の高いのは港、目黒、世田谷 男性が多いのは台東、中野、江戸川 23区人口


今日は1件の取材も入っていないので、この前、コスモスイニシア「イニシアテラス目黒学芸大学」を取材したとき、「目黒区」は女性の人気が高いことを話題にしたので、その裏付けをとるため男女比の人口構成を調べてみた。
令和3年1月現在の同区の人口は約28.1万人で、男性は約13.3万人、女性は約14.8万人だ。男性を1とした場合、女性の人口割合は1.116となっている。
他区はどうかというと、比率が高い順では港区がトップで1.121となっており、次いで目黒区、以下、世田谷区(1.111)、文京区(1.104)、中央区(1.099)、杉並区(1.084)、渋谷区(1.082)の順。
逆に男性が多いのは台東区(0.955)、中野区(0.983)、江戸川区(0.084)、新宿区(0.094)、千代田区(0.095)の順。23区平均は1.038で、10区が女性の比率が平均を上回っている。
26年前の平成7年はどうだったか。女性比率が高いのは港区(1.121)、渋谷区(1.103)、中央区(1.094)、目黒区(1.094)、千代田区(1.091)、文京区(1.077)の順で、男性比率が高いのは江戸川区(0.950)、足立区(0.967)、大田区(0.974)、江東区(0.981)の順。23区平均は1.012)で、12区が区平均を上回っている。
平成7年と令和3年を比較して、女性比率が高まったのは練馬区(0.068ポイント、以下同じ)、世田谷区(0.060)、江東区と大田区(0.051)、板橋区(0.044)などで、逆に女性比率が低下したのは千代田区(0.096ポイントマイナス、以下同じ)、中野区(0.045)、台東区(0.044)、新宿区(0.043)など。
さて、皆さんはこの数値をどうみられるか。いい加減なことを言うと〝お前、それ差別だ〟と言われかねないので言葉を選ばないといけないが、女性比率が高い区は住宅地としても人気が高いエリアということは間違いなさそうだ。
平成7年から女性比率を下げた千代田区は大学の郊外への移転が進んでいるためか、新宿、渋谷、中野区などは新型コロナ禍で外国人を中心に人口が減少しているのと関係があるのかどうか。
いずれにしろ、目黒区の人口に占める女性の割合が高いことは証明できた。年代別では、14歳以下の年少人口の男女比は男性のほうが上回っており、30歳を超えると女性比率が目立って高くなっていることからも、生産年齢以上の女性が移り住んでいることは容易に推測される。目黒区に限ったことではないが、いわゆる〝おひとり様〟も圧倒的に多いことが分かる。
どうして目黒区が女性に〝人気〟なのかは詳細な分析が必要だが、区内には中目黒、青葉台、駒場、鷹番、碑文谷、自由が丘、緑が丘など良好な住宅地を形成しているところが多く、交通便も東急東横線、東急目黒線などでターミナル駅まで十数分圏と近いのもその要因ではないか。
また、良好な住宅地を形成し、都心に便利な割にはいかがわしい街が少ないことも挙げられるかもしれない。住居費は高くなっても安全・安心を優先する賢い選択(男性が愚かという意味ではない)をしていると記者は思う。
蛇足だが、美しい地名のところに住んで、雄をおびき寄せる意図があるのかどうかは不明で、もちろん記者をごみのように捨てた彼女は目黒区に住んでいたことと関連があるのかどうかも分からない。
行政サービスが他区とどう異なるかについては調べていただきたい。
土地の価値を最大限に引き出す好物件 コスモスイニシア「目黒学芸大学」
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「イニシアテラス目黒学芸大学」コリドー
コスモスイニシアが分譲中のタウンハウス「イニシアテラス目黒学芸大学」を見学した。駅から徒歩4分の第一種低層住居専用地域に位置するメゾネット型全15戸で、目黒通り沿いのインテリアショップ3店とコラボしたインテリアデザイン、限られた空間を有効利用したプランがいい。モデルルームには全て本物の観葉植物を配することで全体の美しさを引き立てている。土地の価値を最大限に引き出した好物件だ。
物件は、東横線学芸大学駅から徒歩4分、目黒区鷹番二丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率70%、容積率150%)に位置する地下1階地上3階建て全15戸。専有面積は60.94~87.05㎡、坪単価は480万円。2021年7月に竣工済み。施工は新三平建設。
11月13日から販売を開始し、これまでに供給した全11戸を成約。残りの4戸は年明けに分譲する予定。9月上旬から建物内モデルルームをオープン、約2か月で130件の来場者を集めている。
現地は、駅前東口商店街から一歩入った1低層の住宅街。住戸プランは全戸南向きで、地階・1階の66㎡が8戸、2階・3階の80~87㎡が3戸、60~65㎡が4戸。広いプライベートアプローチ、DEN、SOHO利用、グレーチング床のバルコニー、ルーフバルコニー、アトリエスペース、吹抜け、グラステラスなど多彩なプランを用意している。
モデルルームは、目黒通り沿いのインテリアショップ「karf」、「ACME Furniture」、「souks」の3社とコラボ。「karf」はアンティーク家具を多用した北欧タイプ、「ACME Furniture」はミリタリーグリーンを壁クロスに用いた個性的な空間演出、「souks」は木・ガラス・金属・レザー・大理石などの異素材を組み合わせた斬新なデザインとなっている。
一級建築士で同社分譲事業部分譲一部プロジェクトマネージャー・岡端知子氏は「全戸南向きで、構造、設備、デザインなどが高い評価を頂いている。残り4戸は60㎡、65㎡のタイプで年明けに分譲する予定」と語っている。

「karf」モデルルーム

「souks」モデルルーム

「ACME Furniture」モデルルーム

2階・3階の住戸は全てルーフバルコニー付き

コリドー植栽マス
◇ ◆ ◇
同駅圏では、モリモトが昨年分譲した全戸100㎡以上の億ション「ディアナガーデン鷹番」の現地を見ている。坪単価は500万円を突破していた。今回の物件は、住居表示は同じ「鷹番」だか、モリモトの物件とは駅の反対側で、タウンハウスなので坪500万円はしないと予測した。その通りだった。普通の低層マンションだったら、この単価では分譲できないはずで、リスクも伴う。価格を抑制し、かつ一定のニーズがあるタウンハウスにしたのは大正解だろう。
東西軸が長い敷地形状を生かし、全戸南向きを実現し、住戸南側には植栽帯(グラステラス)、北側には石とタイルを敷き詰め、植栽マス・壁面緑化を施した広いコリドーを演出しているのも目を引いた。
そして何よりいいのは、地域のインテリアショップとコラボして、それぞれ個性的なデザインを提案していることだった。使用されている家具・什器、クロスなどはそれほど高価なものではないと見たが、随所に本物の観葉植物を配することで、居住空間の美しさを一層引き出している。
同じような緑の演出は、同社の「イニシア中央湊」でも見学しており、そのときも岡端氏に説明を受けた。双方とも岡端氏が商品企画・デザインに深く関わっているはずだと思い、改めて名刺の肩書を確認したら「一級建築士」とあるではないか。深くかかわっているどころか、これは間違いなく岡端氏が主導しているプロジェクトだ。ただの一級建築士ではない。今回は、モデルルームのコーディネートも行っており、販売のプロでもある。
デベロッパーの皆さん、インテリアデザイナー・コーディネーターの皆さん、記者はこれまで何度も〝フェイクを止めよ〟と書いてきた。おもてなしの欠片もない、100円ショップで売っているようなまがい物の観葉植物がどれほどモデルルームを貧相なものにしているかを考えた方がいい。コスモスイニシアを見習ったほうがいい。
モデルルームで驚いたものは他にもある。階段下をオープンスペースにし、シェルフで“見せる収納”を実現したのは同社の「代々木上原」でも見たのだが、今回は何と地階・1階の8戸を洗濯機置き場にしているではないか。階段下の床を下げ、そこにトイレを設けていた戸建てを見学したことはあるが、洗濯機置き場というのは初めて見た。意表をつくアイデアだが、これはとても合理的な考えだ。約1畳大のデッドスペースを毎日使うスペースに転換させると同時に、その分だけ新たなスペースを生み出した。これまた凄い!

モデルルームの観葉植物(そんなに高価でもないし、手入れなども簡単)

階段下の洗濯機置き場(左)と収納
パーカーズとコラボの第三弾 コスモスイニシア「中央湊」の緑の質と量に感動(2019/6/3)
モリモト 全戸100㎡以上の億ション「ディアナガーデン鷹番」14戸分譲(2020/2/29)
「ザ・ロアハウス」⇒「テラス」第一弾 一低層のコスモスイニシア「代々木上原」(2021/2/12)
コスモスイニシア タウンハウス「吉祥寺」好調/「字か小さい!」「あんたがアホ」(2019/3/18)
敷地の難点を逆手に取る手法ヒット コスモスイニシア「ザ・ロアハウス杉並高井戸」(2014/4/18)
コスモスイニシア タウンハウス「代々木初台」見学会(2013/7/31)
まちづくり・観光・環境分野で連携 三菱地所&長野大学
三菱地所と長野大学は12月3日、東北信地域を中心とした長野県内の地域課題解決や地域活性化の促進に向け、連携協力に関する協定を2021年12月1日に締結したと発表した。
両者は、2022年度以降に①先進的都市開発やまちづくりに関する講座等の開講②三菱地所が手掛ける都市開発プロジェクトなどのフィールドワークやインターンシップの実施③先進的なまちづくり事例や事業スキームに関する共同研究や情報交換――などを通じてまちづくり・観光・環境分野を中心に将来を担う高度職業人の育成のための教育プログラムを実施する。
◇ ◆ ◇
昨日は、オリックス不動産と立命館アジア太平洋大学の産学連携に関する協定書締結の記事を書いたばかりで、先週も積水ハウスと琉球大学の共同検証プログラムを紹介した。みんな結構なことだ。地方なのがとくにいい。山林、漁業、観光資源が豊富なわが三重県の大学ともどこか連携していただけないか。
第1期は全227戸の約6割の135戸 大和ハウス他「王子神谷」圧倒的な人気

「プレミスト王子神谷」
既報の大和ハウス工業・京浜急行電鉄・長谷工不動産「プレミスト王子神谷」が大きな人気を呼んでいる。12月4日~12月11日まで登録申し込みが行われる第1期分譲戸数は135戸で、全227戸の6割近い。坪単価は300万円を突破し、310万円くらいになった模様だ。
第1期の専有面積は66.91~82.58㎡、価格は5,698万~8,998万円(最多価格帯6,300万円台)。登録受付期間は2021年12月4日(土)~2021年12月11日(土)。抽選日は12月11日(土)。
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記事を書いた10月27日の段階では「人気必至」としたが、その段階では価格は決まっていなかったので「価格は未定」とした。しかし、大和ハウス工業京本店統括マンション事業部東京マンション事業部第二課販売事務所長・松本諭吉氏から、坪単価は300万円を突破し、第1期の供給戸数は100戸を超えたいと聞いていた。その通りになった。
東京駅を起点とする湾岸も含めた城東・城北エリアのマンションは相対的な割安感があるためかどこも人気だ。記者は山あり谷ありの城西、多摩エリアもいいと思うが…。
中高層マンション群の最前列 駅近の公園隣接 大和ハウス「王子神谷」(2021/10/27)
「HARUMI FLAG」「SUN」1期465戸・「SEA」2期166戸 平均8.7倍で即日完売

「HARUMI FLAG」全景
三井不動産レジデンシャルを幹事会社とする「HARUMI FLAG」の住宅分譲街区の売主10社は12月2日、「SUN VILLAGE」第1期465戸と「SEA VILLAGE」第2期166戸の合計631戸の登録申し込みが5,546組に達し、最高倍率111倍、平均倍率8.7倍で即日完売したと発表した。
今回分譲の「SUN VILLAGE(A棟・B棟・C棟・D棟・F棟)」第1期465戸(第一工区はタワー棟733戸除く全1,089戸)の専有面積は61.06㎡~116.58㎡、価格は4,990万~22,920万円(最多価格帯5,900万円台)、「SEA VILLAGE(A棟・B棟・C棟・D棟・E棟)」の第2期166戸(全体は686戸)の専有面積は85.37~123.01㎡、価格は7,980万~17,590万円(最多価格帯8,700万円台)。11月12日(金)~11月21日(日)まで申し込みを受け付けていた。
2022年1月上旬から「SUN VILLAGE」第1期2次、「PARK VILLAGE」第2期のパビリオン見学会を開始し、3月中旬に販売する予定。
「HARUMI FLAG」は、総開発面積133,906㎡、総計画戸数5,632戸(分譲住宅街区4,145戸、賃貸住宅街区1,487戸〈シニア住宅、シェアハウス含む〉)、店舗・保育施設(区画数未定)、商業施設などで構成。オフィシャルサイトを開設した2018年10月31日(水)から49,000件を超えるエントリーかあり、2019年4月27日(土)にオープンした「HARUMI FLAGパビリオン」の見学者数は12,000組を超えている。
◇ ◆ ◇
今回の「SUN VILLAGE」第1期465戸と「SEA VILLAGE」第2期の坪単価について広報事務局に問い合わせた結果、坪単価300万円との回答が得られた。「勝どき」駅前の坪単価425万円の「パークタワー勝どきミッド/サウス」が人気になるのだから、「HARUMI FLAG」もこれくらいの人気になるのは想定できることではある。記者は今年2月、東京BRTプレ運行に試乗したが、新橋駅に30分圏というのは魅力だ。ルート変更もありそうなので、東京駅へ30分もありうるのではないか。
全戸供給までまだまだ先は長く、将来のマンション市況が読めない部分も多いが、現段階で事業者は東京都との合意に基づき、当初想定していた分譲単価(坪単価250万円=記者の推定)を上回る価格についてその半額を都に支払う可能性が高まった。この問題について小池都知事は2019年7月26日、「最終的な住宅分譲販売収入が当初の想定を1%以上上回った場合、増収分の半額を特定建築者が東京都に追納することで合意した」と発表している。
記者はこの〝利益折半〟はいかがとは思う。土地は都民のものだ。だが、もうこれ以上書かない。日本不動産研究所が「開発法」を採用し、「価格時点」つまり2016年時点で坪単価250万円とはじいたのに瑕疵はないとすれば、事業者がいくら儲けようと勝手ということだ。
東京オリンピック・パラリンピック選手村裁判12月23日に判決(2021/11/19)
選手村裁判が結審 「HARUMI FLAG」利益は消費者(購入者)に還元すべき(2021/9/9)
東京BRT初体験 虎ノ門~晴海の終点まで28分 信号31か所、待ち時間6.6分(2021/3/1)
杉乃井ホテルの実地型学習を提供 オリックス不&立命館アジア太平洋大が協定

左から深谷氏、米山氏、似内氏
オリックス不動産と立命館アジア太平洋大学(APU)は12月2日、観光事業経営とグローバル大学の連携で地域活性化と人材育成を目指す「友好交流に関する協定」を締結し、2022年4月から同社が運営する「別府温泉 杉乃井ホテル」で有給型インターンシップを開始すると発表した。
同社は、杉乃井ホテルをはじめ全国で47の旅館・ホテル・水族館などを運営しており、先に「うめきた2期」のホテル事業担当幹事会社として3つのホテル運営会社をヒルトン大阪と阪急阪神ホテルズに決定した。地域と施設の長期的なブランド価値を向上させる「地域共創プロジェクト」を各施設で推進していく。杉乃井ホテルは現在もAPUの学生アルバイト約100名を受け入れている。
APUは、大分県別府市に2000年4月学部、2003年4月大学院をそれぞれ開学。学生数は5,744名(うち2,651名は国際学生)。教員数は166名(専任教員のみ)。
「自由・平和・ヒューマニティ」「国際相互理解」「アジア太平洋の未来創造」を基本理念に掲げ、世界95か国・地域から学生を受け入れてきた。観光学分野の教育研究にも力を入れており、大分県と県内外22市町村と包括連携を結んでいる。2023年には「持続可能な観光と社会」を研究テーマとする「サステイナビリティ観光学部」の設置を予定している。
協定締結式に臨んだオリックス不動産取締役社長・深谷敏成氏は、「APUの学生さんに実地型学習を提供する機会を設け、観光学の基礎学習とビジネス実務体験を一気通貫で感じていただけるよう、特徴あるカリキュラム作りをサポートしていく」と述べた。
APU副学長・米山裕氏は、「本学では人材育成における実際の課題やその解決に取り組む実践を非常に重視しており、今回の協定によって学生が大きく成長すると確信している」と話した。
杉乃井ホテル&リゾート代表取締役・似内隆晃氏は、「今回の産学連携は初の試み。今回の協定を通じ『他にはない体験価値』を提供するとともに、ホテル全体のホスピタリティの向上を図り、『訪れるお客さま』『地域』『当社施設』にとっての好循環を作ってまいりたい」と述べた。
◇ ◆ ◇
別府温泉は、高校のとき修学旅行で行ったきりだが、もちろん「杉乃井ホテル」の名前は知っている。同社によると、ホテルの客室総数は802室、従業員数は900名。客室数:従業員数は1:1.12だ。
旅館・ホテルといっても、ラグジュアリーホテルからビジネスホテルまであり、付帯施設も千差万別、まさに玉石混交の業界だ。一口には論じられないのだろうが、この杉乃井ホテルの従業員の多さにびっくりした。従業員全員ではないにしろ地域の雇用をホテルが支えていることなど考えてもみなかった。
そこでネットで調べてみた。最高のホスピタリティを提供していると記者が思う「ザ・リッツ・カールトン東京」 は客室245室で、従業員数は420名とある。客室数:従業員数は1:1.71だ。これが伝説の「クレド」を生んだ源泉なのか。
わが国トップクラスの客室数を誇るホテルはどうか。客室数:従業員数は1:0.15だ。客室料金を低く抑えられる秘密はこんなところにも表れている。
住宅市場は好調だが コロナ禍で増加する住宅ローン リスク管理債権


新築分譲住宅市場も中古住宅市場も好調に推移している。新型コロナの影響が心配されたが、ウィズ・アフターコロナを見越した在宅勤務・テレワーク・フレックスの浸透により、郊外部のマンションや戸建ても売れ行きはむしろコロナ前よりよくなっている印象を受ける。
このまま堅調な市場が続くのかどうかはいまひとつ読めないが、コロナの打撃を受けている飲食業、旅行・観光業、その他サービス業などの経済への影響はこれからと思われ、住宅ローン破綻が懸念される。
別表は、住宅金融支援機構のここ10年間のリスク管理債権推移を見たものだ。住宅金融公庫時代の直接融資による既往債権貸付金残高は平成23年度は21兆4,972億円だったのが平成27年度には11兆4,692億円とほぼ半減し、年々積みあがっていた買取債権貸付金残高(12兆8,323億円)と逆転した。その後も、既往債権は減少し続け、令和2年度は6兆1,837億円となっている。買取債権は増加し続け、令和2年度は18兆64億円となっている。
一方、既往債権のリスク管理債権額は平成27年度に1兆1,373億円となり、貸付金残高に占める割合は9.92%と10%を割り、その後も比率は徐々に減少していたが、令和2年度は9.14%と前年度の9.05%から0.09ポイント上昇している。
買取債権のリスク管理債権比率は、平成28年度から令和元年度までは1%以下で推移していたが、令和2年度は1.53%と前年度より0.67ポイント上昇。
令和2年度の既往債権と買取債権を合わせたリスク管理債権額は8,414億円(前年度比10.2%増)で、貸付金残高24兆1,900億円(同1.3%増)に占める割合は3.48%(同0.28ポイント増)となっている。
この数字をどう見るかだが、東京商工リサーチの調査によると、全国107行の2021年3月期のリスク管理債権は7兆6,831億円(前年度比16.0%増)で、4年ぶりに7兆円台に乗せ、リスク管理債権比率は1.33%で、前年の1.19%より0.14ポイント上昇している。
この東京商工リサーチの調査結果からして、同機構の既往債権のリスク管理債権比率は極めて高い水準にある。令和3年度がどうなるか注視する必要がありそうだ。一方の買取債権比率も令和3年度はコロナの影響で高まるのは間違いない。今後の景気・金利動向から目が離せない。

