野村不動産 裁量労働制を廃止へ 労働基準監督署の勧告受け
野村不動産は2017年12月25日付で本社及び地方4事業場(関西支社、名古屋支店、仙台支店、福岡支店)を管轄する労働基準監督署から、一部職員に適用している企画業務型裁量労働制(裁量労働制)に関する是正勧告・指導を受けたことに伴い、12月26日、対象者の労務時間について精査のうえ適切に対応すると発表した。また、裁量労働制の廃止を決定しており、速やかに実施していくとした。
是正勧告・指導を受けたのは、同制度に基づく「みなし労働時間」が適用されない結果として、時間外労働に関する協定(36協定)を超えた時間外労働が発生し、当該時間外労働にかかる賃金を支払っていないと判断されたため。
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このニュースが12月27日付の朝日新聞朝刊トップで報じられびっくりした。朝日の特ダネかと思ったが、他紙も同様に扱ったようだ。実態がどのようなものであったかは報じられていないのでコメントのしようがない。
一つだけ言えることは、裁量労働制そのものは働き方改革を進めるうえで極めて有効な手段であるということだ。この制度とフレックス制、自宅勤務制などを組み合わせれば、労働時間そのものは大幅に縮小できるはずだ。「みなし労働時間」と認められなかった同社の業務がどのようなものだったのか気になる。
というのも、会社も労働者も労働時間とは何かを明確に把握していたのかどうか、さらにまた労働の質についても労使双方でどのような合意がなされていたのか、報道ではわからないからだ。働く側が「働かされている」「やらされている」というようなプレッシャーを感じるような労働はなくすべきだ。対企業であれ一般の顧客であれ、顧客のための労働が喜びに転化するような環境を整えるべきだ。同社の「プラウド」でいえば、営業マンが四苦八苦しなくても済む商品企画の優れたマンションを供給するということだ。
参考までに。われわれ記者のような仕事は「専門業務型裁量労働制」が採用されているケースが多い。記者にとって労働時間はあってないようなものだからだ。取材し記事を書くのが仕事ではあるが、移動のための時間、頭の中で構成を考える時間を労働時間に含めれば、おそらく記者という仕事は四六時中がそうだろう。
記者などは「残業」という概念がほとんどないが、仮に計れば1週間150時間というのはざらかもしれない。RBA野球の取材では炎天下で食事もとらず8時間くらい動きっぱなしで、帰ってから翌朝までぶっ続けで記事を書いたことがある。朝8時から翌朝の8時まで24時間働いたことになる。
しかし、これを「やらされている」と感じたことは一度もないし、そもそも会社がそのような指示・命令を出すはずがない。もちろん、この「労働」に対して残業の申請(概念がないのだから申請のしようもないのだが)などしたことがない。
それでは、全く休憩を取らないのかといえばそんなことはない。普通の会社員以上にしっかり休憩を取っている。例えば喫煙タイム。記者は記事が一段落すると必ずタバコを吸う。1時間に1回くらいの割合だ。仮に1回につき10分とすると、8時間に80分。労基法で定められている1時間はしっかり休息をとっていることになる。
喫煙は歌唱や水泳の「ブレス」(息接ぎ)と一緒だ。世の中全体が喫煙者を締め出す挙に出ているが、これは〝百害あって一利なし〟と言っておく。喫煙は文化だ。
「ESなくしてCSなし」マンション管理協・関副理事長(野村パートナーズ会長)
マンション管理業協会
関敏昭副理事長(野村不動産パートナーズ会長)が講演
関氏(すまい・るホールで)
当欄既報のマンション管理業協会「マンションいい話コンテスト2017(管理会社編)」で、野村不動産パートナーズ会長・関敏昭氏が「顧客満足度向上の取り組みについて」と題する講演を行った。講演内容は管理業にとどまらずあらゆる業種にも当てはまることなので、以下に紹介する。
関氏はまず、同社がスタイルアクトの管理会社満足度ランキングで9年連続トップとなり、オリコンの2017年日本顧客満足度調査で分譲マンション管理会社として首都圏1位にランクされたことに「現場で日々奮闘している社員を心から誇りに思っている」と述べ、なぜ1位にランクされているかその理由について語った。
「業務内容や提供するサービスは他社がやられていることと同じ、サービス業としてのマンション管理の『見える化』は大切ですし、益々必要なことですが、サービス業であるということは人と人、社員一人一人の日々のレスポンスであったり、ホスピタリティであったり、その質とやる気が一番大切なもの。あらゆる社内施策、コミュニケーションを『社員を大切にする』ことを基盤に進めています。大切にされたことのない社員は、お客様を大切にすることは出来ない。『社員を大切にすること』にフォーカスすることで、安心して顧客対応に集中できる環境を作ることが、経営の役割であり、永遠の課題だと考えています」
社員を大切にする姿勢を最初に示したのは、関氏が同社社長に就任した10年前だ。「仕事への誇りと責任」を引き出すため、従来の「フロントマン」の呼称を「マンションマネージャー」に変更し、お客様の住まい心地や資産をマネジメントする誇りと責任という意味をわかりやすく示した。
関氏はトップと社員のコミュニケーションも大事だと考え、トップとしてのメッセージを週1回ファックスやメールで届けた。いまでも1600字のコラムを欠かさず発信しているという。
もう一つ、同社に6つあるスポーツ同好会へ助成金を支給し、活動支援を行った。関氏自ら社交ダンスの顧問に就任して会員と一緒にダンスをするそうだ。社員で車いす陸上競技の西勇輝選手を応援するため4時間かけて応援に駆け付け、金メダルを獲得したときは鳥肌がたったという。社員2,000人規模の全社ボウリング大会を全国の拠点で同時開催、同時進行で行うそうだ。
こうした活動が評価され、同社は平成29年度東京都スポーツ推進企業に選定された。
関氏は最後に、今後のマンション管理について、マンションの老朽化、居住者の高齢化、管理員のなり手不足など事業環境が悪化するのは必至と述べた。
この難問を解決するためにも、「協会で策定した共通見積書式を活用して、提供する業務・サービスを見える化し、追加業務に対しては対価が発生することをお客様に説明して、理解していただくことが大切である。しかし逆を言えば管理会社として約定したことの確実な履行がこれまで以上に求められる」としたうえで、業界で働く社員の処遇の改善が絶対条件だと強調した。
「業界をあげてこの問題に取り組まないといけない。個社の発展はあり得ない。社会インフラにかかわる重要な責任ある業界の社員の苦労が正しく評価され、品格をあげる取り組みを行わなければならない」
そして、「最後は人だ。ESなくしてCSなし。CSなくして業界の未来なし」と締めくくった。
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記者は関氏が同社の社長に就任した10年前からのお付き合いだ。関氏が「社員を大切にする」ことは社長に就任したとき聞いている。RBA野球大会に同社チームが参加しており、部費を出して支援すると話したのをよく覚えている。
その関氏自身が社交ダンスの顧問として一緒に踊り、鳥肌が立つほど西選手を応援し、一緒にボウリング大会に参加していることを聞いて、改めて〝社員を大切にする〟強い姿勢を感じた。
〝企業は人なり〟-言い古された言葉ではあるが、利益を産む源泉は「人」であることを再認識した。管理業協会は、管理員の処遇改善を協会全体として取り組むことを打ち出している。具体策が待たれる。
顧客軽視、管理者不在のマンションを変える 管理協海外研修グループの提案(2017/12/16)
住友建物サービス亀谷氏が最優秀賞 管理協「いい話コンテスト2017(管理会社編)」(2017/12/14)
「横浜北仲」「クオン流山・新浦安」「大山」 2017年 ベスト3マンション
2017年 記者が選んだ 首都圏ベスト3マンション
三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」
スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」
東京建物「Brillia大山Park Front」
2017年の記者が選んだ首都圏ベスト3マンションは、①三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」②スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」③東京建物「Brillia大山Park Front」に決定した。この1年間に見学した105物件の中から話題性、商品企画、売れ行きなどを総合的に判断し、なおかつ記者の独断と偏見も加味して選んだ。
三井不動産レジデンシャル・丸紅「ザ・タワー横浜北仲」
「ザ・タワー横浜北仲」完成予想図
「ザ・タワー横浜北仲」は、第1期730戸を登録完売させて驚かせた。マンション業界関係者ならよほどのへそ曲がりでない限りほぼ全員が今年の掉尾を飾るのにふさわしい物件と考えるはずだ。記者も文句なしに何の躊躇もなくこのマンションを選んだ。
横浜市民にとって「みなとみらい」がもっとも住みたい街なのだろうが、記者はこの街を好きになれない。確かに利便性は高いが、大きなビルやマンションが要塞のように迫ってくる。それに比して街路樹が貧弱だ(まだ成長途上ではあるが)。
「横浜北仲」もこれからの街だが、まだここには品格を備えた歴史的な雰囲気が残っている。すぐそばの「馬車道」には国の重要文化財に指定されている神奈川県立歴史博物館のほか、横浜市の歴史的建造物に指定されている建物がたくさんある。レトロなガス灯の街路灯、レンガ敷の舗道もある。
坪単価は400万円を突破してくるのではと予想していたが、記者発表の段階では390万円と公表された(実際は400万円超という説もあるが記者は未確認)。これは割安感がある。ユーザーもそう判断したのだろう。第1期730戸が登録完売したのも全然驚かない。近い将来、中古の段階ではみなとみらいを逆転するとみている。
隣接地にはアパの2,400室という巨大ホテルが建つが、設計が久米設計、デザインが新居千秋都市建築設計で、市の都市美対策審議会景観審査部会で侃々諤々の論議を経て決定されたはずだ。立派なものになることを期待したい。
坪単価390万円では計れない「ミクストユース」の価値あり三井レジ他「横浜北仲」(2017/11/16)
スターツ「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」
「クオン流山おおたかの森」完成予想図
「QUWON(クオン)新浦安」完成予想図
あとの2物件は各人各様、相当意見は分かれるはずだ。そのうちの1物件に記者は「クオン流山おおたかの森」&「QUWON(クオン)新浦安」を選んだ。ともに街づくりに力を入れた物件で、商品企画は甲乙つけがたいので双方を1つとして選定した。
まず「流山おおたかの森」。この種のコンペでは、大手デベロッパーが選定されるケースが多いが、スターツは住友不動産、野村不動産の各グループ提案より入札価格では低かったにも関わらず、総合的な評点で上回った。千葉が発祥の企業として、持続可能な街づくり提案を行った熱意、意気込みが評価されたということだろう。これを記者も高く評価した。
年末に第1期84戸の分譲を開始したが、これは全192戸の4割を越す比率だ。坪単価210万円というのは超割安だと思う。
沿線では大量のマンションが供給されており、価格競争が激化している。この物件のあおりを受けないことを祈るばかりだ。
「QUWON(クオン)新浦安」は、3.11後の街のブランド復活をかけた意欲的な物件だ。地盤改良の解析と工事のために約1年、24億円を投じた。そして敷地内に18,000本の砂杭を打ち、さらに敷地外周部に2,280本の杭を打っている。低層の全4棟170戸に免震工法を採用している-こんなマンションはほかにない。
坪単価260万円は高いか安いか-これはユーザーが判断することだからこれ以上書かないが、第1期88戸がほぼ完売している。竣工は平成30年7月下旬。時間の経過とともに評価されるマンションだと思う。徒歩15分のハンディが何だ。戸建ての着工も待たれる。
超割安 免震、日建、横入り玄関…質も高い スターツ「クオン流山おおたかの森」(2017/11/9)
〝オールスターツ〟「QUWON(クオン)新浦安」始動 新浦安ブランド回復のシンボル(2017/8/9)
東京建物「Brillia大山Park Front」
「Brillia大山Park Front」完成予想図
最後の1物件は、悩みに悩みぬいた末に「Brillia大山Park Front」を選んだ。決め手は、同社の女性社員を中心とする企画集団「Bloomoi(ブルーモワ)」だ。プロジェクトチームが立ち上げられた2012年からずっと応援しており、要するに好きなのだ。同社の「Brillia Tower 代々木公園CLASSY」も候補の1つだったのだが、もっと高値挑戦(坪単価520万円)してほしかったので選外とした。
〝女性活躍〟などといやらしい文言は使いたくないのだが、かといって、スローガンは立派でもあらゆる問題を隠ぺいするイチジクの葉っぱのような〝1億総活躍〟も使いたくないし、「2030」(2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする政府目標)は夢物語なので、まだ賞味期限ではないと考え、エールを送る意味も込めてこの物件を選んだ。偏見のそしりは免れないが受けて立つ覚悟はある。
もちろん女性チームが好きという理由だけでベスト3の一つに選んだわけでは決してない。別掲の記事を参照していただきたい。
公園に面している立地条件もさることながら、モデルルームの出来が出色だ。昨年2月、「理想のリビング空間」としてメディアに公開された「アイランドキッチン」「ブルーモワライブラリー」「ブルーモワポケット」「壁面収納」を提案しているのがそれだ。みんな機能的で美しい。美しい=機能的と論じた丹下健三と同じだ。
もう一つ、この物件の面白いのは、この最強の女性集団の商品企画意図を汲み、第1期86戸を完売した加覧憲一氏をトップとする男性中心の販売チームも立派なのだが、構成員はRBA野球では最弱の東建・東建不販チームに所属することだ。その一人、磯田隼人氏は人事異動で来年はチームから離脱することも決まった。野球チームは存続の危機にあるとみた。
関係のないことまで書いたが、「Bloomoi(ブルーモワ)」がヒットするということは、男性の企画集団には何かが欠けているということであり、警鐘でもある。考えたほうがいい。
「Bloomoi(ブルーモワ)」のプロジェクトリーダー野口真利子氏に最初にお会いしたのが7年前。もう一人、プロジェクトマネージャーの田所照代氏とはそれよりさらに数年前にインタビュー取材している。また取材して記事にしたい。テーマは「がんばれ東建野球チーム」にしようか。
東京建物「Bloomoi(ブルーモワ)」が企画 機能的で美しい 公園隣接の「大山」(2017/9/25)
東京建物 働く女性の「Bloomoi /ブルーモワ」に期待(2012/11/5)
記者が選んだ「2016年ベスト3マンション」(2016/12/27)
「お客さま目線・営業が売りやすいプラン」 明和地所の建築担当・大竹佳織氏
「クリオ東神奈川」プラン1
明和地所「クリオ レジダンス八王子ザ・マークス」の商品企画がいいと先に書いた。販売担当の井野真利雄氏が商品企画は同社の女性が担当したことを明かし、「お客さまの評価も高い。間取りがいい」と自画自賛したマンションだ。
詳細は記事を読んでいただきたいが、〝男性優位〟のイメージが強い同社にあって、このような素晴らしいプランを編み出す女性はどんな人だろうと気にかかり、会わずにはいられなくなり、同社にインタビューをお願いしたら実現した。同社開発事業本部マンション事業建設二部 建設課課長・大竹佳織氏(45)だ。もちろん一級建築士。
大竹氏は平成6年入社。それまで同社には建築系の女性の新卒採用は行っておらず、「試験的に女性を採用することになったようで、プロパーとしてはわたしが初めての採用だった」ようだ。
いつも心がけているのは「お客さま目線」「特性に合った商品企画で、営業が売りやすいプラン」だ。「設備メーカーの新商品は必ずチェックし、現場にもよく足を運びます。営業マンとのコミュニケーションを密にしており、企画意図はしっかり伝えますし、営業マンの声もよく聞きます」と大竹氏は話した。
「八王子」の物件ではマンションとしては珍しい(記者は初めて見た)セラミックトップのキッチンカウンターを採用しているが、日ごろからメーカーとの良好な関係を構築できているから実現したにちがいない(相当高いはず)。
「用地を仕入れてから販売までを短期間で準備する制約がありプレッシャーになるが、お客さまや営業から喜ばれるのが何よりうれしい」と語った。
これまで担当した物件をいくつか挙げてもらった。「クリオ東小金井パークフロント」(89戸)「クリオ溝の口ガーデンコート」(78戸)「クリオ東神奈川」(74戸)「クリオ ラベルヴィ川崎南幸町」(37戸)などだ。
「東小金井」は記事にもした。いい物件だった。コンパクトの「川崎南幸町」も瞬く間に売れたと聞いている。
「溝の口」も「東神奈川」も売れ行きがよかったそうだが、知らなかったのでパンフレット・図面集を貰って眺めた。植栽・外構が優れている「溝の口」はともかく、「東神奈川」のプランがいいのにびっくりした。JR東神奈川駅から徒歩3分の商業地域に立地する11階建て74戸(坪単価300万円)だ。
プラン1~3を見ていただきたい。プラン1は北西向きの専有面積約66㎡の3LDKだ。専有圧縮型ではあるが、大きなポーチ、バルコニーを確保し、スパンは北西側が7,100ミリ、北東側が9,300ミリ。採光・開口部は6か所ある。
専有面積約66㎡の南西角住戸のプランが2だ。スパンは南西側が9,300ミリ、北西側が7,200ミリ。採光・開口部はこちらも6カ所。
プラン3は東南向きの専有面積約68㎡の中住戸だ。もっとも売りづらい住戸と思われるが、完全アウトフレームにすることで柱型が住戸内に出ないようにし、スパンも6,500ミリ確保している。このほか中住戸プランでは南西向き約70㎡と、北西向き約56㎡があるが、それぞれスパンは6,800ミリ、6,700ミリだ。
用途が商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)で高さ規制は31mなのでリビング天井高は2,400ミリ(2~11階)しかなく、収納が少ない、専有圧縮型という難点はあるが、それらを補って余りあるプランだ。
「クリオ東神奈川」プラン2
「クリオ東神奈川」プラン3
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「用地を仕入れてから販売までを短期間で準備する」というのは同社の〝伝統〟だ。もう20年くらい前からそうしているのではないか。当時、高杉仁専務から「うちは仕入れから半年で着工・分譲できるんだ」と豪語したのをよく覚えている。
この伝統はそろそろ改める時期に来ていると思う。同社には〝レミントンハウス〟〝ワイドスパン〟という歴史もある。もう少し商品企画に割く時間をとって〝企画の明和地所〟と評価されるような会社になってほしい。
〝タワマンに負けない〟商品企画光る 明和地所「クリオ レジダンス八王子ザ・マークス」(2017/12/11)
再開発進む駅前一等地&公園に隣接 明和地所「クリオ東小金井パークフロント」(2015/3/6)
横浜市内最高単価520万円に納得 三井不レジ「パークコート山下公園」が好調
「パークコート山下公園」完成予想図
三井不動産レジデンシャルが分譲する横浜市初の〝パークコート〟シリーズ「パークコート山下公園」を見学した。ホテルニューグランドの隣接ブロックで、山下公園へは徒歩2分、北側住戸からは横浜港が見下ろせる。横浜市民なら垂涎もののマンションだ。残りもわずか。
物件は、みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩2分、横浜市中区山下町30番地に位置する15階建て全93戸(販売総戸数89戸、事業協力者戸数4戸含む)。専有面積は53.67~188.06㎡、来年2月分譲予定の第2期(戸数未定)の予定価格は9,000万円台~40,000万円台(71.86~188.06㎡)、最多価格帯16,000万円台。坪単価は520万円。入居予定は平成31年3月下旬。設計・監理・施工は大林組。7月から分譲開始されており、残り未供給は14戸のみ。
現地は、開業90周年を迎えたクラシックホテル・ホテルニューグランドの隣接地で、3方道路の角地。日本郵船氷川丸まで徒歩4分、海の見える丘公園まで徒歩6分、横浜県庁まで徒歩9分。
敷地は明治屋の跡地。建物の基壇部はニューグランドと調和させるため凸凹のある花崗岩を用い重厚感を演出し、上層部は縦と横のラインを強調したグリット構成とし、一部ガラスカーテンウォールとするなどシンボリックな外観になっている。
共用部デザインには、アトリエG&B・西川隆夫氏、三井デザインテック・堀内健人氏、マリエンバード工房・野口真里氏をそれぞれ起用してアーティスティックな空間を表現。
約115㎡のプレゼンテーションルームは三井デザインテック・小野京子氏が担当。南部鉄の玄関ドア把っ手、UVコートシートフローリング、突板鏡面塗装ブックマッチ貼りLD建具家具などが標準仕様。リビング天井高は約2600ミリ。
販売を担当する同社横浜支店営業室のレジデンシャルサロン所長・工藤史年氏は、「(圧倒的人気で第1期730戸を即日完売した)『ザ・タワー横浜北仲』とは趣が異なり、明治屋の跡地になりますが、横浜港とホテルニューグランドを身近に感じられるこの場所に住みたいと仰る方が多い。価格以上の価値をこの物件に感じていただいている」と話している。
レジデンシャルサロンからは横浜港を眺めながら商談できる
ラウンジ
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この物件の存在は「北仲」の取材のとき初めて知り、その後、三井デザインテックが行った記者懇親会場で小野京子氏と歓談し、モデルルームのデザインを担当していること聞き取材することを約束した。小野氏は「武蔵小山」も担当しているそうだ。
小野氏に「坪600万円でどうですか」とあてずっぽうで訊ねたのだが、そんなに外れていなかった。みなとみらいや横浜駅圏では坪400万円を突破してきているが、山下町は格別だ。ニューグランドは最高だし、山下公園は何時間でも過ごせる。周辺のイチョウ、ケヤキなどの街路樹は樹齢にして100年はありそうで、至るところに歴史を感じさせる街並みを発見することができる。
強気な単価設定かもしれないが、その土地の価値を最大限に引き出す役割をデベロッパーが担っているとすれば、市内最高峰の坪520万円(バブル崩壊後)は納得だ。
現地の隣接地には、2002年に竣工した相模鉄道の記念碑的なマンション「プライマリーナ山下公園グレーシアタワー」156戸が建っている。免震を採用した当時としては最高のマンションだった。坪単価は200万円強ではなかったか。4年前には同社の「パークホームズ横濱山下公園」も取材した。坪単価は250万円だった。
プレゼンテーションルーム
プレゼンテーションルーム(把っ手がなければドアか壁か区別がつかない)
坪単価390万円では計れない「ミクストユース」の価値あり三井レジ他「横浜北仲」(2017/11/16)
ターナー発見 椿姫 乾杯の歌に「ブラヴォー」 三井デザインテック セミナー・懇親会(2017/12/4)
「パークコート渋谷大山町」 低層住宅街の大規模物件、単価は470万円(2014/12/3)
「パークホームズ横濱山下公園」 立地絶好、即日完売の可能性大(2013/5/20)
メタボと労働環境、健康経営を考える 大京「BMI改善支援宿泊研修」から
栄養バランスがいい簡単料理に挑戦する参加者
当欄で既報したように、大京のBMI値注⑴が30以上の社員を対象とした「BMI改善支援宿泊研修」を取材した。グループ社員の健康維持・増進の取り組み「大京健康プログラム(Daikyo Health Program)2018」の一環として1泊2日の日程で行われたもので、15名が参加した。
参加者は「感嘆」「簡単」「感短」をコンセプトに、専門のトレーナーから減量を成功させるための基礎知識を学び、ダイエットウォーキングや簡単ヘルシー料理の調理実習などを行った。
同社グループは、社員の健康は一人ひとりの生活の基盤であるだけでなく、永続的に企業が発展していくうえで大切な「財産」であるという考えから、社員・家族の健康増進や制度の拡充を目指す「健康経営の取り組み」を推進している。
「大京健康プログラム(Daikyo Health Program)2018」では、社員の健康をはかる指標として肥満度の判定に国際的に使わる体格指数BMI=〔(体重㎏)÷身長m2〕の数値が適正化(18.5~25の範囲)になることを目指している。
このほか、1食当たり500kcal前後、塩分2g前後、化学調味料などを使用しない「置き弁」の導入、全社員と家族を対象とした「健康川柳」、ウォーキングイベント、クッキングスクール、健康講座(一部予定)などを実施している。
こうした取り組みが評価され、今年、経済産業省と東京証券取引所が主催する「健康経営銘柄2017」に選出された。
〝いつも料理する人どれくらいですか〟(3人くらいが手を挙げた)
講師の話を夢中になって聞く参加者
〝手を切らないでね〟
◇ ◆ ◇
暴飲暴食を避け、よく眠る(睡眠)・よく動く(運動)・バランスよく食べる(食事)-研修プログラムはわかりやすく、ごく当たり前の内容だった。
専門家が考案したメニューで参加者も作った、BMI値の数値が高くない人にも勧めたい簡単料理「千切りキャベツのお好み焼き」を紹介したい。
①キャベツ1/8玉を千切りにしてボウルに入れる。②卵を1個入れてかき混ぜ、塩、コショウで少し味付けする。③フライパンにサラダ油を入れて具を少し焦げ目ができるまで焼く。焼きあがったら裏返してふたをして蒸し焼きにする。④出来上がったら青のり、ソースなどをかけて召し上がれ!-記者も食べたがものすごくおいしい。酒のつまみにもなるし弁当のおかずにもなる。1人前の費用は100円もかからないのではないか。
散歩(運動)についても専門家のアドバイスを紹介する。漫然と歩くのではなく、周囲の風景などを観察したりして歩くことが五感を高めるために大事だということだ。これは記者も実践している。外に出たらまず交通に注意して歩くこと。そして街並みを観察し、建物のデザイン、街路樹をチェックする。たまにはユニバーサルデザインの視点で道路・店舗を見る。これは皆さんにもお勧めだ。見えないものが見えてくる。
これで材料費は1人前400円くらいとか
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取材の目的は、前段の簡単料理やウォーキングの注意点を紹介することでも、メタボ(肥満、高血糖、高血圧、脂質異常症)の人たちが研修で悪戦苦闘する姿を伝えることでもなかった。
同社が「健康経営銘柄2017」に選定された24社のうちの1社であるのはうれしいことだし、その取り組みの一端を報道陣に公開するのは大英断ではあるが、会社の建前と研修参加者の本音にはギャップがあるのではないかと仮説を立て、それを探るのが取材の本旨だった。
残念ながらその目的は達せられなかった。写真を撮ることは一部を除き許可されていたが、撮られる側にしてみれば面白くないのはわかりきったことだ。個人情報も絡むナーバスな問題に切り込むなどという傲慢な手前勝手な姿勢は通用するはずがなかった。
それでも今後の取材には十分参考になった。肥満=メタボリックシンドロームという固定観念を捨てることが必要だし、改善を目的とした食事療法、運動療法などは効果があるのは理解できるが、それよりも労働環境を含めた生活リズムの改善が先決だと思う。
労働時間短縮や休日の増加なども大切であるが、ストレスを誘発する労働の質や働き甲斐、さらには家事労働などに踏み込み、自発的主体的に取り組めるような労働・家庭環境を整える必要があるのではないか。
〝散歩は五感を働かせて〟
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企業と労働者の間には「労働と健康」に関する認識に相当のギャップが明確に現れたデータを紹介する。
厚労省は昨年、過労死等防止対策推進法が施行されたのを受けて「過労死等防止対策白書」を初めて公表した。全体として労働時間(パート含む)は年々短くなっているが、仕事の量や質にストレスを抱える労働者が多く、精神障害に係る労災申請が増加していることなどが報告された。
記者が驚いたのは、同省が労働時間、労働条件などについて企業1万社と労働者2万人にそれぞれアンケートを行ったのだが、回答は企業が1,743件(回答率17.4%)で、労働者は19,583件(同97.9%)だったことだ。
この乖離は何を意味するのか。「自己責任」などと言って、他人の不幸を我がことと省みない企業体質がここにある。
大京健康プログラムの重要性がますます高まってくる。
注⑴ BMI(ボディー・マス・インデックス)について
計算方法は世界共通だが、肥満の判定基準は国によって異なっている。日本肥満学会では、統計的にもっとも病気にかかりにくいBMI指数22を標準体重とし、25以上の場合を肥満、18.5未満を低体重としている。
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〝ハイ、空を見て、腰を回しましょう〟BMI値25未満目指す 大京グループ宿泊研修(2017/12/6)
坪260万円はすごく安いと感じたが…東急不他「心斎橋SOUTH」竣工 見学会
「ブランズタワー・ウェリス心斎橋SOUTH」(右が「NORTH」)
東急不動産(事業比率75%)は12月20日、NTT都市開発(同25%)と共同で建設を進めてきた大阪市営地下鉄長堀橋駅から徒歩1 分(心斎橋駅から徒歩7分)の30階建てマンション「ブランズタワー・ウェリス心斎橋SOUTH」が竣工したのに伴う記者見学会を行った。
物件は、大阪市営地下鉄長堀橋駅から徒歩1 分(御堂筋線心斎橋駅から徒歩7分)、大阪市中央区東心斎橋一丁目に建つ30階建て全202戸。専有面積は40.02~126.74㎡、価格は2,700万円台~1億3,600万円(平均5,100万円台)、坪単価は260万円。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。入居予定は2017年12月下旬。
現地は、昨年3月に入居済みの隣接する36階建て「ブランズタワー・ウェリス心斎橋NORTH」246戸の隣接地。建物は制震構造で、住戸プランは40~60㎡台が約7割。昨年3月から分譲を開始し今年9月までに完売している。
同社住宅事業ユニット関西住宅事業本部開発部事業企画グループ部長・澤浩正氏ら関係者によると、同社は2013年から大阪御堂筋線でのマンション事業を強化するためプロジェクトチームを立ち上げ、これまで積極的に展開してきており、同線での供給シェアは15~20%に達する〝マーケットリーダー〟の役割を果たしているという。
坪単価は「NORTH」が240万円、先に竣工した「ブランズタワー御堂筋本町」276戸が300万円で、現在分譲中の「ブランズタワー梅田North」 653戸が340万円という。「梅田North」もすでに4割が成約済みと好調のようだ。これからの新規物件は軒並み坪300万円を突破すると話した。
屋上からの眺望
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大阪のマンション市場は全くわからない。「心斎橋」は東京でいえば銀座の外れ「東銀座」をイメージすればいいという。もともとオフィス街でマンションはあまり建たなかったエリアのようだ。
それにしても単価は安い。仮に同規模のマンションが東銀座で建設されたら坪700~800万円にはなるはずだ。坪260万円は、浦和や大宮より安く、わが街・多摩センターと同じ郊外マンション並みだ。
すぐ近くの長堀橋駅から心斎橋駅まで地下の商店街でつながっており、心斎橋まで歩いたが、人通りは銀座の3分の1もなく、とにかく若い女性の姿が少なかった。せわしなくスマホを操る人も東京ほどではない。(行きは現地が分からず、若い女性に声を掛けたら『わたしもよくわからない』と言いながらスマホで検索して教えてくれた)
地下鉄の車内放送では(そこが最寄を示す)民間施設の宣伝をやっていたが、あれはやめるべき。
心斎橋の地下商店街
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アベノミクスではなく「あべのハルカス」にも登った。記者は東京の超高層マンションやビルにいつも登っているので、「わが国最高層」と言われてもピンとこない。百貨店のこともよくわからないし、人出が多いのか少ないのかもコメントのしようがない。
ビル内にある「やさい家めい」で食事をしたが、ものすごく量が多くお酒もおいしかった。いまその時もらったパンフレットを見たら、本家は表参道ヒルズとあった。
あべのハルカス展望台から都心方向の眺望
2層の吹き抜けステージ空間
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安藤忠雄氏が発案した「新梅田ビル」の積水ハウス「希望の壁」と、同ビル内に開設された「絹谷幸二 天空美術館」を観たくて訪れた。「希望の壁」は高さ9m、長さ78m。隣の「新・里山」はすっかり冬支度を済ませているのに、この壁は青々とした観葉植物が威勢よく壁面を飾り、バラのような花も咲いていた。絶句した。
絹谷氏はむかしからのファンで、以前、名古屋で買ってボロボロになるまでつけていた絹谷氏デザインの同じネクタイをまた買った。値段は据え置きだった。大阪-新梅田ビルは人でごった返していた。ここなら坪500万円でも安いのではないか。
「希望の壁」
壁面の花
「絹谷幸二 天空美術館」カフェラウンジ
人でごった返す「新梅田ビル」
早期完売間違いなし 三鷹駅直結の相鉄不・三菱地所レジ「グレーシアタワー三鷹」
「グレーシアタワー三鷹」完成予想図
相鉄不動産と三菱地所レジデンス(事業比率は未公表、幹事会社は相鉄不)は12月21日、JR三鷹駅直結のタワーマンション「グレーシアタワー三鷹」のモデルルームを2018年1月6日にオープンすると発表した。坪単価は450万円前後の予定で、すでに約5,000件の問い合わせがあり、人気は必至だ。同日、報道陣向けの見学会を行った。
物件は、JR中央線三鷹駅(南口)から徒歩1分、三鷹市下連雀3丁目に位置する26階建て全184戸(事業協力者住戸39戸含む)。容積率は650%(総合設計により緩和措置あり)。専有面積は40.06~90.66㎡、予定価格は5,000万円台(予定)~17,000万円台(最多価格帯8,000万円台、坪単価は450万円戦後になる模様。入居予定し2019年4月下旬。販売代理は三菱地所レジデンス、相鉄不動産販売。施工は五洋建設。設計・監理はタカハ都市科学研究所。デザイン監修は三菱地所設計、メック・デザイン・インターナショナル。
三鷹駅直結で、商業施設、オフィスなどとの複合再開発物件。公開空地を確保していることなどから都の総合設計制度の容積率の緩和措置(650%)を受けている。
住戸は6階以上で、ファミリー向け3LDK 住戸を中心とした全15タイプ。中層階以上の西向き住戸からは富士山が眺望できる。角住戸比率は約46%。設備仕様は相鉄の「良水工房」を採用しているほか、水栓はグローエ社製、キッチン天板は御影石(シーザーストーンに変更可能)、パウダースクラッチの建具・面材、イタリア製TSJ社塗装建具など。
モデルルーム
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シアターやパンフレットでも強調しているように、1995年以降、東京都所在で分譲された12,547物件のうち20階建て以上+最寄駅から徒歩1分以内+駅直結はわずか約0.2%の22物件しかない希少性を最大の売りにしている。
記者はこの22物件をほとんどすべて見学している。ごく一部を除いてことごとく早期完売している。この物件も売る前から早期完売が約束されたマンションだ。
そのためか、この規模の物件にしては販売事務所やモデルルームの設備仕様は普通で、シアタールームもなし、模型も小ぶりなもので、販売経費をかけない姿勢がありありだ。坪単価もかなり抑制したようだ。
この商品企画はともかくとして、数年前、相鉄不が京王線の調布駅前の再開発を分譲したときも驚いたが、いよいよ同社は中央線三鷹の一等地で大手を出し抜くようになってきた。すごいの一言だ。
プランで注文を付けるとすれば、例えば30坪(100㎡)から40坪(132㎡)くらいでも欲しい人はたくさんいるのではないか。天井高2450ミリもやや低い。このエリアの高さ規制はないはずだ。(駅北口の野村不動産の物件は完売まで時間がかかったが、あれはリーマンの影響をもろに受けたから。三鷹駅直結の億ションだったら2億円でもまちがいなく売れる)
個人的には、この物件の西側に建つモリモトのマンションに購入を考えたほどほれ込んだ。当時の坪単価300万円は超割安だと思った。記事には「玄関ドアは重厚感のある突き板仕様で、廊下は全て大理石張り、建具はイタリア製。フローリングはチーク、ゼブラウッド、タモの3種からセレクトできる。都心部の億ション仕様と何ら遜色がない」と書いた。
共用部
甲府駅北口で駅から最も近いマンション 1カ月半で約7割を販売 マリモ「甲府駅前」
「ポレスター甲府駅前プレミア」
マリモが分譲している「ポレスター甲府駅前プレミア」を見学した。1995年以降の分譲マンションでは駅から最も近い物件で、分譲開始の10月末から1カ月半で全84戸のうち約7割が契約・申し込み済み。50歳代以上の高齢者の購入が目立ち、女性の単身・親子の購入比率が高いのが特徴。
物件は、JR中央本線甲府駅から徒歩2分、山梨県甲府市北口1丁目に位置する15階建て84戸。現在分譲中の第2期(残6戸)の専有面積は71.32~85.60㎡、価格は3,090万~4,210万円(最多価格帯3,800万円台)。完成予定は2019年3月末。設計・監理はマリモ。施工はナカノフドー建設。
現地は、甲府駅北口から徒歩2分の中高層ビル・マンションが建ち並ぶ商業地域で、敷地は元財務省所有の跡地。東側道路(武田通り)と北側、西側の3方道路に面している一等地。
建物は全戸南向き。一括受電、スラブ厚250ミリ、戸境壁220ミリ、天井高2500ミリ、4枚建てワイドサッシ、引き戸の多用、引っ越し無料サービス、食材宅配受取サービスなど。
販売を担当する同社営業本部東日本営業部おもてなし課の営業員は、「当社としては甲府駅エリアで9棟目のマンション。これまで約600戸を供給している。これほどのスピードで売れているのは、希少立地の資産性の高さと、車がなくても生活できる利便性に加え、これまでの実績による他社との差別化を図っているのが大きな要因。女性の親子、単身者の購入が多いのが特徴。中心市街地活性化基本計画区域内に位置しているため、購入する世帯に50万円の補助が出るのも後押ししている」などと話した。
モデルルーム
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市内中心部に移住すると50万円の補助が出るという話。市の制度によると、平成26年5月から平成31年3月末までに市が定めた区域内で住宅を建設・購入した場合、最高50万円を補助する。中心市街地への定住を促進するためだ。住宅購入への意欲向上に、公的な制度も一役買っているともいえる。
現地(北西側から写す)
青木茂建築工房が設計した賃貸住宅「HYGGE kanda heim」にギャラリー開設
青木茂建築工房が設計・監理を担当した大田区蒲田の賃貸住宅「HYGGE kanda heim」に併設した「GELLERY TEBUKURO」12月20日オープンする。
「HYGGE kanda heim」は大田区蒲田の商店街に建つオーナーのミトンデザイン住戸を含めた22戸の賃貸共同住宅。1階にオーナーが運営するギャラリー「GELLERY TEBUKURO」とカフェ「Cafe Slik」を併設。賃貸住戸はDIYが可能な内装の仕様となっており、入居者が自由に空間をカスタマイズできる。
「GELLERY TEBUKURO」は、不定期で展覧会を中心に企画開催をするギャラリーで、オーナーが全国で出会ったクリエイターによる良質な作品や活動を紹介する。「Cafe Slik」は添加物を使わず卵の力だけでふわふわに焼き上げた手作りシフォンケーキと、ティーコーディネーターが選ぶスペシャリティティーの店。
詳細はミトンデザインHP:http://mittendesign.jpへ。