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多摩の空に希望の虹を見た(12月13日13:30ころ、京王相模原線若葉台駅近くの車内から)

 昨日(12月12日)のことだった。見るとはなしにどこかのテレビを見ていたら、「子どもの声がうるさい」との「一人の近隣住民の苦情」を受け、長野市の公園の廃止が決まり、公園廃止について荻原健司市長が会見を開いた模様が映し出された。

 この報道に記者は条件反射のように反応した。「一人の苦情」-人数にではない。都市公園が住民の反対によって廃止されることなどありえないからだ。

 都市公園法第16条(都市公園の保存)には「公園管理者は…みだりに都市公園の区域の全部又は一部について都市公園を廃止してはならない」と規定されている。

 この「みだり」の文言は、小生そのものの「みだら」を連想させ、その意味も〝むやみやたら〟と解されるので嫌いなのだが、いずれにしろ、法は都市公園の廃止はそれなりの理由なしに廃止してはならないと規定している。

 長野市の都市公園条例の第14条(都市公園の区域の変更及び廃止)でも、「市長は、都市公園の区域を変更し、又は都市公園を廃止するときは、当該都市公園の名称、位置、変更又は廃止に係る区域その他必要と認める事項を明らかにしてその旨を公告しなければならない」とある。

 市条例が市長に求めている「その他必要と認める事項」として、「地域住民の苦情」は必要ではあるが十分ではないはずだ。法治国家だ。地域住民の賛成や反対で行政や法律が捻じ曲げられてはならない。ましてや、施設は地域住民の平穏な生活を維持するための公園・遊園地であり、児童施設だ。その施設が発する音を〝騒音〟と解釈するのであれば、幼稚園・保育園、小中学校なども〝嫌悪施設〟と判断されることになりかねない。市長は、廃止に至った正当な理由を示さなければならないと考えた。

 それを怠り、報道されていることが事実であれば、市の決定は都市公園法、長野市都市公園条例に違反する恐れがあると思った。

 そこで、長野市の公園緑地課に電話で問い合わせた。担当者は次のように話した。

 「当該遊園地は都市計画法、都市計画条例に基づく位置づけではなく、市独自の都市公園に準じる施設として2004年から運営しているもので、敷地は契約期間の定めがない借地。『子どもの声がうるさい』との苦情を受け、近接する児童センター、小学校、保育園と12の区長会(自治会)と協議を重ねた結果、100人以上の子どもが利用している遊園地で声を出さないで遊ばせるのは不可能という結論に達した。この結論をもとに区長会が『廃止』の決断を行い、市へ廃止するよう要望書を提出し、市は10月1日付で、通学区でもある8区長会に所在する住民への回覧を行った。回覧に対する反対意見は2件寄せられたのみ。遊園地の設置と廃止はいずれも区長会の要望に基づくもので、その決定には瑕疵はない」

 さらに、「市では、開発行為に基づく公園などの公共空間設置基準(3,000㎡以上はその3%)に設置されたものを法律に準じる遊園地として管理している。市内に都市公園は約210か所あるが、遊園地は約520か所もあるのはそのため。市民の方々に都市公園と遊園地の違いをきちんと公開・説明してこなかったことは反省しなければならないが、一人当たりの公園面積は人口減少により増えるが、その分、公園の維持管理費は増大し財政を圧迫する。これは当市だけでなく全国の自治体の課題」とも話した。

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 この公園緑地課の担当者の話をどう受け止めるか。デベロッパーの用地担当、商品企画担当の方はよくお分かりだろう。小生は、この担当者の話を聞きながら、2020年に取材した「THEパームス相模原パークブライティア」の提供公園のことを思い出した。是非、その記事と一緒に読んでいただきたい。ここでは詳述しないが、「児童公園(街区公園)」は問題が山積する。

 今回の問題をセンセーショナルに取り上げたメディアにも問題があるが、これをきっかけに、「児童の健全な遊び」「児童の健全な育成を図る」目的の児童福祉法の改正を含め、再検討する機会にしてほしい。「児童遊園」「児童公園「街区公園」を区別できる人はほとんどいないはずだ。

 一般社団法人日本公園緑地協会「全国中核市等における公園緑地の課題に関する調査研究」(平成28年)は、「500㎡以下の狭小公園については、「公園の統廃合」や「機能分担」等が望まれており少子高齢化・人口減少時代の到来を受け、かつて児童のための公園として整備されてきた小規模公園の利用が極めて低く、社会的ニーズとの乖離がある」と指摘している。

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 市の対応について。瑕疵はないと思うが、問題がないわけでもない。「(法律・条例に)準じた」という文言は微妙で、解釈によってはどのようにも受け止められるからだ。法律と同じ効果・拘束力があると考える人もいれば、法律・条例ではないから、判断は行政に委ねられると解する人もいるのではないか。

 もう一つは、区長会(自治会)は果たして地域住民の代表かという問題だ。記者は千代田区の神田警察通りの街路樹伐採の是非を巡って区と地域住民が裁判で争っているのを取材しているが、区側は町内会長らで組織する街づくり協議会を通じてきちんと説明したと主張し、街路樹伐採に反対する原告らは〝寝耳に水〟とし、町内会の長は住民代表でないと反発している。

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 縷々述べてきたが、今回の問題がわれわれに突き付けているのは生活騒音・臭いとは何か、嫌悪施設とは何かということだ。音でいえば、子どもの声もそうだが道路、飛行機、鉄道、救急車、パトカー、新聞配達(バイク)、風鈴、ピアノ、念仏、夫婦喧嘩、ハイヒール、ネコの交合、年寄りのしわぶき、夫(または妻)のいびき…全てが嫌悪され、臭いでは隣家のニンニク、タバコの臭いを何とかしろという声だ。

 記者は、これらの問題はほとんどすべて人と自然、人と人のコミュニケーションの欠如から発生していると考えている。30年も昔か。横浜ペット裁判を取材したことがある。マンション管理規約でペットの飼育が禁止されているのに、仲介業者の〝大丈夫でしょう〟という説明を鵜呑みにして大型犬と一緒に入居した購入者が、管理組合に訴えられて敗訴した。入居者は退去することになった事件だ。

 そのマンションの現場に足を運んだ。マンションは環七に面していた。居住者に話を聞いたが、玄関を開けっぱなしだと声はほとんど聞き取れなかった。そのマンションの悲劇だったのは、南傾斜の敷地の目の前にマンションが建ったことで、中層階以下の住戸の眺望が奪われたことだった。多分、居住者のストレスは最高潮に達していたはずだ。だからといって、ストレス源の環七や隣接マンションを訴えたところで勝てるはずはない。そのストレスのはけ口に被告をしたと今でも思っている。

 何か起きると弱者を〝寄ってたかって叩く〟世の風潮、白と黒の区別をあいまいにする白内障社会も問題だ。今回の問題は、わが国か抱える社会課題を象徴的に顕在化させたと言える。

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 長野市の行政資料から、一通り都市公園や緑に関する施策を読み込んだ。わが多摩市や江戸川区には劣るかもしれないが、水準以上だと思う。

 同市の平成31年度の一人あたり都市公園面積(遊園地含む)は8.71㎡(目標は10㎡、多摩市は13.64 ㎡、江戸川区は11.31㎡、東京都は約5.76㎡)であり、一人当たりの公園・緑地予算は4.1千円(多摩市は土木費含み3.1万円)だ。

 緑の将来像に「心かよう美しい緑のまち ながの」と描き、緑化施策として①緑化樹木配布②ながの花と緑大賞③ながの花と緑 緑育フェスタ④保存樹木等指定事業⑤保存樹木等管理補助金⑥街路樹愛護会報奨制度などを行っている。

「まちづくりGX」は都市局のメイン事業になるか 国土交通省の会合を傍聴して(2022/11/27)

健全な街路樹を「枯損木」として処分 問われる住民自治 千代田区の住民訴訟(2022/11/12)

「使われ活きる公園」 逆読みは〝使われず危機に瀕する公園〟 国交省「公園検討会」(2022/11/1)

「街のシンボルになる」来場者 公園との垣根なくしたフージャース「つくば」に感動(2021/4/28)

相模原市初の「児童公園(街区公園)以外の提供公園第1号」 トーセイ「相模原」(2020/8/7)

「住宅新報」「週刊住宅」も1面はつまらない 豚のように木に登ろうではないか(2019/3/12)

なぜ農学、環境、家政学者の会合はおおらかなのか 国交省「都市公園あり方検討会」(2015/3/17)

 

カテゴリ: 2022年度

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Nano Cellulose Vehicle(ナノセルロースヴィークル)

昨日は、「SDGs Week EXPO 2022」見学取材でもっとも印象に残った、木製廃パレットや建築足場古材をヴィンテージ家具に変貌させる「PALLET HOUSE JAPAN」を紹介した。今日はとても嬉しくなったブースを紹介する。

見学を開始して1時間くらい経過したころか。出店者はわが国を代表する大企業や官公庁の大きなブースが競い合うように並んでいたが、一番隅っこに1ブース1坪くらいの大学・教育機関コーナーがあった。大半は全国の大学だったが、だからこそひときわ目立ったのは杉並区立浜田山小学校5年生と立命館慶祥中学校のブースだった。

浜田山小学校の「緑のカーテンをつくろう」プロジェクトは、SDGsの言葉すらなかった10年前から〝地球温暖化が大変だから〟〝わたしたちにもできることがあるはず〟として5年生(今年は133名)の教育プログラムに取り組んでいるもので、ゴーヤの土づくりから定植-摘心・誘引-温度測定-エコ調理まで行っている。活動を広げるため、育てたゴーヤの苗を各家庭に販売し、出展費用2万円をねん出しているというから凄いではないか。

ゴーヤの緑のカーテンづくりは、全国の小・中学校でも浸透しているはずだが、その成果・効果をきちんと報告しているところなんてあるのだろうか。

立命館慶祥中学校は北海道江別市に位置することから、市のPRに貢献しようと特産品などを紹介していた。生徒さんが来場者に説明する光景はなんとも微笑ましいものだった。

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浜田山小学校5年生「緑のカーテンをつくろう」

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 ドランカーの記者にとって、もっとも嬉しかったのは全国の棚田で生産された米を原料にした名酒が試飲できたことだった。110cc100円。「むかつく」「泣かす酒」「上勝」「棚田」の4銘柄を飲んだ。「むかつく」は山口県長門市の地名「向津具(むかつく)」で、「泣かす酒」も山口県周南市の「中須地区」に由来するというから面白い。ラベルだけで売れるのではないか。

 日本の棚田共同展示コーナーでは、全国の美しい棚田212か所を紹介する家の光協会「全国棚田ガイド」(2017年刊)を正価2,500円のところ特別価格1,000円で買った。1か所見開き2ページで、美しい棚田の様々な情報が得られる。

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試飲した日本酒

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 絵画を趣味とする小生の興味を引いたのは、NTT ArtTechnologyのデジタル絵画だった。世界の名作49作品をデジタル処理し、光通信によって配信するサービス。見た目には本物とほとんど変わらない。オフィス、病院、その他の公共施設向けで、レンタルプランは初期費用が57,300円~、月額費用は80,000円~。価格が安くなれば一般家庭へも普及するかもしれない。

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デジタル絵画

           

 山梨県身延町の和紙のものづくり技術に種子を漉き込んだ再生紙・シードペーパー「花咲く和紙」も夢がいっぱい詰まったアイデア商品だ。紙としての役割が終わっても、水に浸すと発芽し、花が咲き、土に還る。なんだかわれわれ人間の一生のように思えてくるではないか。

 種子はなんでもいいわけではないとのことだが、太古の種子が発芽した例もある。そのうち何代も先の家族にメッセージとして贈る時代がやってくるかもしれない。

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「花咲く和紙」

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 昆虫ビジネスが脚光を浴びているようだ。今回の「SDGs Week EXPO 2022」でもコオロギ(オールコセイ)やバッタ(弘前大学)を養殖し、食用に利用するブースが展示されていた。コオロギのかりんとうを試食したが、少し硬く甘かったので酒のつまみにはどうか。ポテトチップスのようにスライスしたものは普及するのではないか。

 バッタは、わが国でも佃煮として食用として利用されていた。エスカルゴ、ハチ、サワガニ、スズメ…などもそうだが、慣れないと食べられない。これが課題だ。

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「コオロギは地球をすくう」

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 甲子化学工業の廃プラスチックとホタテ貝殻を混ぜ合わせて製作したヘルメットのデザインが素晴らしかった。普通のヘルメットよりやや重く感じたが、様々な形態に加工できるそうで、いろいろな用途に応用できると思った。もう少ししっかり取材すべきだったか。カキ殻を消臭剤にしたブースもあった。

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ホタテ殻を用いたヘルメット

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これまで小さなブースばかり紹介してきたが、このほかにも注目すべき出展は数えきれないほどある。環境省の電動部材すべてに次世代半導体材料 GaN(窒化ガリウム)を使用した電気自動車All GaN Vehicle(オールガンビークル)、車体に CNF(セルロースナノファイバー)を活用した Nano Cellulose Vehicle(ナノセルロースヴィークル)、住友商事マシネックス/近畿大学 リエゾンセンター/ナニワ炉機研究所による光合成に起因するほぼ全ての植物から形成できる固形燃料バイオコークス、エプソンの使用済みの紙から新たな紙を生産するオフィス製紙機「PaperLab」などには人だかりができていた。

SDGs Week EXPO 2022」は、主にBtoBを対象とするイベントだからやむを得ないが、ハウスメーカー・デベロッパーの出展はほとんどなったのは残念だった。

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バイオコークスのブース

「世界でうちだけ」 10年で半額、20年で全額買戻し PALLET HOUSE JAPAN2022/12/08

カテゴリ: 2022年度

大和ハウス工業は128日、同社の100%子会社・大和リゾートの全株式・貸付債権をジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ(JHRA)がアセットマネージャーを務める恵比寿リゾートへ譲渡し、大和リゾートが運営するホテル「ロイトン札幌」を信託受益権化し、譲渡することを決定したと発表した。株式譲渡、債権譲渡の総額は556億円。譲渡実行日は202343日。

株式譲渡、債券譲渡について同社は、ホテル業界の環境変化、施設の老朽化、新型コロナの影響などから経営環境が大きく悪化していることから、「大和リゾートのホテルが持つポテンシャルを最大限に引き出すためには、ホテルを専門分野として不動産投資運用を行なう資産運用会社であるJHRAの専門的な知識やノウハウを活用することが大和リゾートの価値最大化とサステナブルな成長に資すると判断し、『ロイトン札幌』についても、事業展開における効率性を勘案した」としている。

大和リゾートは1973年設立。現在全国で24か所のホテルを運営。20223月期の売上高は188億円(20203月期は462億円)、経常損失56億円(同1億円)、純損失69億円(同10億円)。

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「WORK×ation Site 北海道ボールパークFビレッジ」オフィス(完成予想図)

 三菱地所は12月8日、北海道日本ハムファイターズの新球場「北海道ボールパークFビレッジ」内にワーケーションオフィス「WORK×ation Site 北海道ボールパークFビレッジ」を来年3月に開設すると発表した。施設は和歌山県・南紀白浜、長野県・軽井沢、静岡県・熱海、静岡県・下田、神奈川県・箱根に続く「WORK×ation プロジェクト」6拠点目。

 施設は、北海道北広島市Fビレッジの新球場「ES CON FIELD(エスコンフィールド)HOKKAIDO」のレフトスタンドに位置する「TOWER 11(タワー・イレブン)」の延床面積82.8㎡。構成はパークサイド1室(46.7㎡)、フィールドサイド1室(36.1㎡)の2部屋。各部屋にWi-fi、プロジェクター、ホワイトボード、ディスプレイ、OAタップ、文具などを設置する。

 同社は、フレキシブルなワークスタイルに対応する商品・サービスを提供するため2018年8月からワーケーション事業を展開しており、今回の施設はFビレッジ内での野球観戦をはじめとした様々なアクティベーションとのコラボレーションにより「イノベーション創出体験」「新たな観戦体験」を創造する。

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 球場内でのこの種の施設は、三井不動産などが東京ドーム内のプレミアムラウンジをワークスペースとしてワークスタイリング会員向けに提供するのを取材している。アンチ巨人の記者だが、素晴らしい施設だと思った。横浜スタジアムにもあると聞いた。

 北海道日本ハムファイターズの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」では、徒歩1分の日本エスコンのマンション「レ・ジェイド北海道ボールパーク」全118戸が分譲開始からわずか8か月で完売し話題となった。

 また、デベロッパーの野球がらみの話題では、ヤクルト村上選手が三冠王を達成したことから、トップスポンサーである〝好立地、ぞくぞく〟のオープンハウスが「東京の家 3億円」をプレゼントして、3億円を超える広告・宣伝効果(記者の予想)をあげた。

購入者の4割が道外 日本エスコン 日ハム新球場に隣接マンション118戸完売(2022/9/21)

東京ドームをワークスペースとして提供 通年利用検討か 三井不動産ほか(2022/4/20)

村神様 祝56号!三冠王も確定 オープンハウス「1億⇒3億円の家」に大幅増額(2022/10/4)

 

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PALLET HOUSE JAPANのブース

 12 月7日(水)~12月9日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催されている日本経済新聞社主催「SDGs Week EXPO 2022」を半日かけて見学取材した。会場の広さは約26,000㎡、出展ブースは350くらいあったか。一通り回った中でもっとも印象に残ったのは、産業廃棄物でもある木製廃パレットや建築足場古材をヴィンテージ家具に変貌させる事業を展開しているPALLET HOUSE JAPANのブースだった。

 素晴らしい作品が展示されていた「WOOD DESIGN AWARD 2022」のコーナーを見た後だった。一見して廃材を利用したものであることが分かるテーブルに目が吸い寄せられた。「いいデザインですね」と声を掛けたら、大町浩社長は、記者が尋ねもしないのに次のようにまくし立てた。

 「このような廃材を利用して家具を製作しているのは世界に2つ(もう一つはどこか話さなかった)。釘などが残っているので製品にするのは結構難しい。珍しい事業であることからテレビなどメディアで取り上げられるようになり、今年は11本。時間にしたら2時間超。昨年からだと18本。関西企業ではうちがもっとも露出度が高いでしようね。わたしは『吉本』出身で、坂田利夫の2番弟子(1番ではなかったようだ)」

 肝心の値段を聞いた。「このテーブル? 15万円くらい。10年間使ってくれたら半額で、20年間なら売った値段で買い戻す特約付き。こんなことをしているのは世界中でもうちしかない。もともと廃材なので、全額で買い取っても再販できる自信がある」

 なるほど。さすがもと芸人だ。落ちもある。「(会社が)潰れたらごめんね」

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大町氏(こんなポーズを記者は注文したわけではない。念のため)

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PALLET HOUSE JAPANのブースは日本ウッドデザイン協会のブースの隣にある

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 同社のホームページで調べた。創業は2014年3月。「誰もやらない、誰もやれない」を理念に、世界的インテリアブランドを目指すという。本社所在地は大阪府東大阪市水走3-3-7、TELは072-966-8010、営業時間は年中無休(AM10:00 〜PM6:00)。

 「坂田利夫」と言われても、あああの人かとしか思い浮かばない記者だが、日本だけではなく「世界初」の企業と巡り合うことができた。これも何かの縁か。現場取材はこれだから楽しい。「SDGs Week EXPO 2022」は3日間で6万人の来場者を見込んでいる。

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吉田氏(左)と日比野氏(提供:三菱地所)

三菱地所と東京藝術大学は126日、包括連携協定を125日に締結したと発表。産学連携を強化することで、大手町・丸の内・有楽町エリア(大丸有)で、アートが有する力を介することで企業・個人のクリエイティビティを高め、ビジネスアイディアの発見と新しい産業の創出を促進するのが目的。

今後、大丸有エリアでの「藝大アートセンター」構築に向けて、双方のリソースを活用し、ビジネスセンターに求められるアートの役割について研究し、社会人・学生向けプログラムを研究・提供する寄附講座を開講する予定。

両者は2007年以来「藝大アーツイン丸の内」を開催しており、様々なアートイベントでの連携を深めてきた。

三菱地所執行役社長・吉田淳一氏は「藝大との協業をより一層強化し、双方の知見・ノウハウを活用すると共に、アートを触媒として、大丸有エリアに立地する企業や近接するアカデミアとの連携・協業を推進することで、日本の豊かな未来を創造していく」とコメントしている。

東京藝術大学学長・日比野克彦氏は「三菱地所と藝大の目指す社会は、イメージする力を基盤に構築していくという共通したところがある。三菱地所が持つまちづくりの知見を元に、丸の内地域でのアートアクションの実践や、アート×エコビジネスによるアート・リーディングプログラムを作り、社会的課題の解決へ、そして未来の地球へ貢献していく。アートは個々の違いをそれぞれの特性として認識し、その差異がひとりひとりの心を動かすことができるもの。すべての人たち、すべての領域を滲ませることができるのがアート」とコメントしている。

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「都市の生物多様性フォーラム」(左からアナウンサー木佐彩子氏、八木氏、菊池市、河村氏、仲井氏、村松氏、今森氏、河口氏=神田スクエアで)

 積水ハウスが11月30日に開催した「都市の生物多様性フォーラム」をアーカイブで視聴した。12月7日(日本時間8日)にカナダで開幕するCOP15(生物多様性条約第15回締約国会議)第2部を見据えた基調講演やディスカッションが行われた。同フォーラムは昨年11月の第1回に続く第2回目。

 基調講演では、積水ハウス代表取締役社長執行役員兼CEO・仲井嘉浩氏は、同社「5本の樹」計画と琉球大学のビッグデータシステムを共同検証し、世界初の都市の生物多様性の定量評価システム「ネイチャー・ポジティブ方法論」をオープンデータ化してから1年経過したことを踏まえ、「この1年間で予想外の嬉しい取り組みが3つあった。一つは都市緑化機構さんと連携して企業緑地の生物多様性評価を強化すること、二つ目は教育分野への展開、三つ目は東京大学とのウェルビーイングの共同研究が始まったこと」などと同社の生物多様性の取り組みが前進していることを報告した。

 これを受け、国際自然保護連合日本委員会事務局長・道家哲平氏は、多くの国・団体から「情報開示義務がなければ、政府も企業(金融)も、目隠しして空を飛ぶようなもの」との声があることを紹介し、COP15では企業の生物多様性の取り組み状況を開示し、義務化すべきという論議が行われる可能性を示した。

 このほか、環境省大臣官房 総合政策課 環境教育推進室長・河村玲央氏は同省の環境教育プログラムについて、都市緑化機構企画調査部主任研究員・菊池佐智子氏は同機構の「SEGES(シージェス)」の「育てる」「都市オアシス」「計画(つくる緑)」についてそれぞれ報告した。

 このあと行われた、積水ハウスESG経営推進本部環境推進部スペシャリスト・八木隆史氏が司会役とする、写真家・今森光彦氏、千葉大学非常勤講師でNPO法人生態教育センター理事、生態計画研究所主席研究員・村松亜希子氏、立教大学特任教授で不二製油グループ本社CEO補佐・河口眞理子氏3氏によるディスカッションでは、生物多様性の取り組みは点から線へ、さらに面的に広げなければならないことが強調された。

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仲井氏

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 フォーラムの全てを紹介する余裕はないが、出身地・大津市の45年間も管理が放棄された、シカやイノシシも避けて通る山林や耕作放棄された農地を取得し、自ら農業も行っている写真家の今森氏が興味深いことを話されたので紹介する。

 今森氏は写真を撮るときは被写体と距離を置き、冷静な目で俯瞰的、鳥瞰的に眺め、そしてその被写体の中に入り込むようにして、中から見える世界を切ると話した。そうすると自然と人間の関係性がよく分かるのだという。

 記者が好きな作家・丸山健二氏は、同じようなことを語っている。丸山氏は、小説を書くうえでもっとも大事なのは人間やものを徹底して観察することだとし、例えていえばカメラだと話している。サングラスをかけているのは、目を保護するためでもあるが、じろじろ眺めていることが相手に悟られないからだという。丸山氏の小説には、人間だけでなく動植物、あるいは無機物を主人公にしたものが多い。

 生物多様性を考えるとき、今森氏や丸山氏のような視点が必要だと思う。人間と自然界の関係性をしっかり捉えることだ…小生などは自分の物差しでしかものごとを測れないが…。

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 演壇に飾られていた樹木がまた素晴らしい。同社に樹種を聞いた。シラカシ、アオキ、コナラ、イスノキ、ナンテン、サツキツツジ、ユズリハ、ハクサンボク、アセビ、タブノキ、カクレミノ、ソヨゴ、アオダモ、アカマツ、ドウダンツツジ、シャリンバイだそうだ。

画期的 世界初の生物多様性定量化システム公開 積水ハウス&琉球大学(2021/11/17)

ネガティブにならざるをえない 無残な街路樹 ネイチャー・ポジティブを考える(2021/11/17)

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 国土交通省は11月30日、2022年10月の新設住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は76,590戸(前年同月比1.8%減)で3か月ぶりの減少。利用関係別内訳は持家21,834戸(同18.7%減)で11か月連続の減少、貸家31,996戸(同7.3%増)で20か月連続の増加、分譲住宅21,841戸(同4.8%増)で3か月連続の増加。分譲住宅の内訳はマンション9,298戸(同10.2%増)で3か月連続の増加、一戸建住宅12,462戸(同1.4%増)で18か月連続の増加となった。

 首都圏マンションは4,633戸(前年同月比37.9%増)で、都県別では東京都3,359戸(同62.5%増)、神奈川県344戸(同33.1%減)、埼玉県274戸(同60.6%減)、千葉県656戸(同690.4%増)。

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 記者が注目しているのは、持家と分譲住宅の着工戸数だ。1~10月では持家は212,008戸(前年同期比10.7%減)で、分譲住宅は214,645戸(同5.6%増)となっており、分譲住宅が2,637戸上回っている。残り2か月。分譲住宅が持家を上回れば2006年(平成18年)以来16年ぶりとなるが…。

 もう一つの注目点は近畿圏とその他地方のマンションの着工戸数だ。今年1~10月では、近畿圏は20,704戸(前年同期比16.0%増)で、その他地方は20,591戸(同19.4%増)と拮抗している。

 その他地方の着工戸数が近畿圏を上回ったのは平成20年以降で平成20年、同29年、令和3年の3度ある。今年はどうなるか。

 

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イメージ図(提供:積水ハウス)

 東京大学大学院農学生命科学研究科と積水ハウスは11月30日、生物多様性と健康に関する共同研究を2022年12月1日から開始すると発表した。身近な庭の自然とのふれあいが、居住者の自然に対する態度・行動や健康に及ぼす影響を総合的に検証するもので、この種の試みは世界初となる。

 同研究科は、都市の生物多様性の保全や生態系サービスの活用に関する研究を行っており、2020年に緑地の利用頻度と家の窓からの緑の景色という2つの自然経験の尺度が、都市住民のメンタルヘルス(自尊心、人生の満足度、幸福度、鬱・不安症状、孤独感)とどのように関連しているのかを検証。その結果、緑地の利用頻度が高い人だけでなく、窓から緑が良く見える家に住む人もこれら5つのメンタルヘルス尺度が良好な状態にあるという結果が得られたとしている。

 今回の共同研究では、同科保全生態学研究室が構築した分析手法と同社の「5本の樹」計画を組み合わせて研究することで、「生物多様性の豊かな庭の緑」が「人の健康・幸せ」にどのような影響を与えるかを科学的に検証する。

 同科准教授・曽我昌史氏は共同研究について「積水ハウスの保有する全国の植栽データによって、これまで検証が難しかった『庭の生物多様性と健康および自然に対する考え・行動の関係性』が世界で初めて総合的に検証されることになります」とコメントしている。

 積水ハウスは2001年から「5本の樹」計画として〝3本は鳥のため、2本は蝶のため〟に、地域の在来樹種を植える取り組みを行っており、2019年から行っている琉球大学久保田研究室・シンクネイチャーとの共同検証では、生物多様性の劣化が著しい都市部で植樹を行ってきた効果が確認されている。

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 「5本の樹」計画で樹木を植える際、顧客が望む樹種を積水ハウスに聞いた。別表がそれだ。同社によると、地域によっては樹種が異なるとのことだ。以下に特徴を紹介する。

 ソヨゴは常緑の中木で、赤い実がなることから庭木として人気も高い。シラカシは常緑樹で、地質にもよるが樹高は20mくらいになる。強剪定すると枝葉が繁茂するので注意が必要とされる。

 イロハモミジはよく知られた落葉樹。基本的には剪定は行わないとされている。アオダモはバットの材利用としてよく知られた落葉広葉樹。樹高も10mくらいにしか成長しないので、庭木としてよく植えられる。

 エゴノキは落葉小高木。白い小さな花が咲き、庭木や公園などによく植えられる。ヤマボウシも庭木や街路樹によく用いられる落葉樹。初夏に白い花を咲かせる。クロガネモチは常緑広葉樹。冬季に真っ赤な実を付ける。美しい樹形を描く。街路樹としても用いられる。

 

カテゴリ: 2022年度

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左から加藤氏、秋葉氏、佐藤氏、坂村氏、浦川氏(羽田イノベーションシティで)

  大和ハウス工業、日立物流、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の3者は12月1日、ロジスティクスデータ活用コンテスト「大和ハウス工業 スマートロジスティクス オープンデータチャレンジ」を2022年12月9日から開催すると発表した。同日、メディア向け説明会を実施した。大和ハウスグループはこれまでこの種のコンテストを3回行っており、今回が4回目の開催。

 コンテストは、日立物流の安全運行管理ソリューション「SSCV-Safety」(Smart & Safety Connected Vehicle)から得られる実際の物流(ロジスティクス)システムのデータを公開(オープンデータ化)し、その有効利用方法を競うもの。AIをはじめとしたデジタル技術を用いた新たなサービスやアプリケーションの提案を、国内外問わず一般の方から募集する。

 また、コンテストの趣旨への理解を深めてもらうためのTRON(トロン)シンポジウム「2022 TRON Symposium -TRONSHOW-」(開催日:2022年12月7日~12月9日、場所:東京ミッドタウン)の中で、「『大和ハウス工業 スマートロジスティクス オープンデータチャレンジ』シンポジウム」(12月9日(金)15時00分~16時30分)を開催する。

 物流業界では人手不足や長時間労働といった課題を抱えており、コンテストを通じて大和ハウス工業と日立物流が目指す「スマートで安全な物流」を、デジタル技術と開発者の知恵を借りして実現するのが目的。

 説明会の冒頭、大和ハウス工業取締役常務執行役員 建築事業本部長・浦川竜哉氏は、「労働時間の上限規制が適用される2024年問題をはじめ、人手不足、労働環境など物流業界は大きな課題を抱えており、今回のコンテストが持続可能な物流業につながることを期待している」と語った。

 羽田みらい開発SPC統括責任者、鹿島建設開発事業本部事業部長・加藤篤史氏は「『HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)』は、当社や大和ハウス工業さんら9社連合の先端技術と日本文化の融合をキーワードに、新産業創造・発信拠点として開発を進めているもので、デジタル基盤整備、クリーンエネルギー、無人自動車運転、警備ロボットの実装を進めている」と街づくりについて説明した。

 東洋大学情報連携学部INIAD学部長、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所長・坂村健氏は「データの公開はここ10年間で世界的に広がっており、本流・潮流になっている。私も関わった東京都の新型コロナのオープンデータもその一つ。大和さんはこの種の取り組みでもっとも積極的」と称えた。

 日立物流執行役専務 営業統括本部長・佐藤清輝氏は、「2015年の半年間に同じ事務所で3件の漫然運転による事故が起きたのがSSCVを開発するきっかけ。ドライバーを被害者にも加害者にもさせない、事故を未然に防止するのが目的。2016年以降、社内の1,300台に導入したが、事故はゼロ、コストはCO2排出量を7.4%削減し、車両コストは9,000円/月/1台削減した。最初は〝どうして監視されなきゃいかんのだ〟といった声もあったが、家族も安心なことからみんな喜んでもらっている。システムのリース料は1事務所当たり月額1,000円。物流業界は99%がアナログの世界。みんながシステムを共有することでドライバーのなり手が増え、収入も増えるようにしたい」と語った。

 フレームワークス代表取締役社長CEO・秋葉淳一氏は「以前から佐藤さんに話をうかがっており、オープンデータはとても大きな価値があると思っている。ドライバーだけでなく、いろいろなケースで活用ができるのではないか」と話した。

 コンテストの応募期間は2022年12月9日(金)~2023年6月30日(金)。表彰式は2023年8月の予定。募集内容は、日立物流の安全運行管理ソリューション「SSCV-Safety」から得られデータ・映像を活用した作品(アプリケーション、Webサービスなど)と研究論文。賞金総額: 500万円(最優秀賞200万円、優秀賞50万円×4本)、その他特別賞。

 詳細は専用サイトhttps://daiwa-open-challenge.jp

◇        ◆     ◇

 大和ハウス工業から説明会の案内が届いたときは、物流はよく分からないし、車の免許を持たず、スマホすら満足に扱えず、ユビキタスやトロンの意味もさっぱり分からないので、スルーしようかと考えたが、説明会会場の未来都市「天空橋」で何か新しい発見もあるかもと取材を申し込んだ。

 結果は大正解。知らないことばかりに衝撃を受け、必死になって説明者の言葉をメモした。

 とりわけ、日立物流の佐藤氏の話は〝目からうろこ〟だった。佐藤氏の強い意志、熱意が技術者を動かしたのだろう。同社の経営理念には「日立物流グループは 広く未来をみつめ 人と自然を大切にし 良質なサービスを通じて 豊かな社会づくりに 貢献します」とある。

 「SSCV-Safety」には、①車両の位置情報②加速度情報③ドライバーのバイタルデータ(測定日時、体温、血中酸素濃度、血圧(最高血圧・最低血圧)、自律神経機能値、運転中の疲労度と注意レベル)④ヒヤリハット発生イベントデータ(イベントの種別、日時、位置情報など)⑤ヒヤリハット発生時の映像-が搭載されているが、ヒヤリハット発生時の映像を瞬時に「伐り出し」できるものは他にないということだった。

 記者はドライバーだけでなく他の用途にも活用できないかと質問した。佐藤氏は「バスでのトライアルは始まっており、消防車、生協、弁当配達などから引き合いがある。個人? 可能性としてはあるが…」と話した。

 佐藤氏の話を聞きながら、記者は4年前の大和ハウス工業のTVCM「物流×AI」を思い出した。役所広司さんは「物流×AI」の「AI」を日本語の「愛」に置き換え〝物流の未来を変えるんだ 「愛」をローマ字にすると「AI」になるんだ 「AI」は、そうなんだ、「愛」なんだ〟と躍った-〝ドライバーを被害者にも加害者にもさせない〟-これも「愛」だ。

 書き忘れた。隣接の「羽田エアポートガーデン」もいいが、「羽田イノベーションシティ」もまたいい。喫煙所は各所にある。マンションを建設したら申し込みが殺到すると思うが、地区計画はどうなっているのか。

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羽田イノベーションシティ

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何かのイベントのようで数百人の女性が詰めかけていた

大和ハウスの新TVCM 「物流×AI」が最高に面白い(2018/1/5)

スイート、温浴施設が素晴らしい 住友不「ヴィラフォンテーヌ羽田空港」12/21開業(20222/10/7)

 

カテゴリ: 2022年度
 

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