大激戦の「築地」マンション ワールドレジも戦線離脱 全体で戸数は100戸減
大成有楽不動産の「アーバンツ銀座築地」55戸に続いて、ワールドレジデンシャル・ニチモリアルエステートの「レジデンシャル築地」41戸の販売計画が見直されることになり、マンションギャラリーは2月3日で閉鎖されることが分かった。
物件ホームページには「諸般の事情により、誠に勝手ながら販売計画の見直しをさせて頂く事となりました」とあり、販売事務所は「これ以上のことはお話しできない」としている。
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記者はつい先日、〝「晴海」より面白い〟と築地のマンションについて記事にしたばかりだ。大成有楽不動産の55戸とワールドレジデンシャルの41戸の戦線離脱で、現段階で分譲されるのは4物件367戸(当初は6物件463戸)となった。
減った分だけ価格が上がるのかどうか…他の近隣エリアの単価はどんどん上昇しており、「銀座」に近接する「築地」は築地市場の再開発計画も絡み混とんとしてきた。旭化成不動産レジデンスの値付け次第では大激戦が一転して大凡戦になる可能性も出てきた。
市場を乱しているのは、激しい用地争奪戦を演じているホテルとリート・ファンドだと思うがどうだろう。翻弄されるのはユーザーだ。
「晴海」より面白い 坪500万円の攻防 目が離せない旭化成不レジ「アトラス築地」(2020/1/17)
モリモト「ディアナコート三軒茶屋」 情報誌の反響〝関東一〟の1,000件突破
「ディアナコート三軒茶屋」
モリモトの台東区初、「PIAS(ピアース)」初の「PIAS(ピアース)浅草」を見学したのだが、軌道を修正して「ディアナコート三軒茶屋」について先に書く。不動産情報サイト「SUUMO」のいま現在の関東圏アクセスランキングで堂々のトップで、件数は1,000件を突破しているという。
物件は、東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩6分、世田谷区三軒茶屋2丁目に位置する8階建て40戸。専有面積は33.52~80.72㎡、価格は未定。販売開始は2月下旬。設計・監理はSKM設計計画事務所。施工は未定。完成予定は2021年5月上旬。
現地は見ていないが、蛇崩川緑道に面し、丸山公園に近接しており、同社がこれまで三軒茶屋エリアで分譲した数物件と比較してもっともよさそうだ。基本性能、設備仕様は、これまでの「ディアナコート」と変わらないようだが、外壁タイルは織部。
これまで反響が1,000件を突破している。「SUUMO」ランキング2位の野村不動産「プラウド文京千駄木ヒルトップ」、3位の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス麻布外苑西通り」を上回っているのだからこれは凄い。坪単価は500万円前後とみた。
「浅草」は、東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩7分、台東区浅草3丁目に位置する13階建て47戸。専有面積は32.03~54.00㎡、価格は未定。完成予定は2021年2月上旬。設計・監理はコモン・リンク。施工はノバック。販売開始予定は2020年2月下旬。
現地は表通りから一歩入ったところ。道路を挟んだ対面にはホテルが建設される模様。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~2450mm、シーザーストーンキッチン天板、食洗機、タンク式Janisトイレ、コロンボ製ドアノブなど。モデルルームレベルは他の「PIAS(ピアース)」と同様高いとだけしておく。
三井不レジ 家の中まで宅配物を届ける「ナカ配サービス」 第一弾は「月島二丁目」
三井不動産レジデンシャルは1月22日、業界初となる家の中まで食材などの宅配物を届ける「ナカ配サービス」を、三井不動産グループ会社が提供するメンバーシップサービス「三井のすまいLOOP」を通じ4月から運用開始すると発表した。1月下旬に分譲開始する「パークホームズ月島二丁目」が第一弾となる。
「ナカ配サービス」は、不在時に来訪があった場合はインターフォンアプリケーション「住まうほん」に着信が届き、「Tebra connect(テブラコネクト)」専用のアプリケーションを通じて施錠・解錠を行い、玄関内への配達の様子を遠隔で確認できるシステム。サービス提供業者のスマートフォンに合鍵を発行することも可能。
同社はまた、不在時でも安心して利用できる家事代行サービスの仕組みを整える。
スマートロックと連携したセキュリティシステムにより家の中まで宅配物を届けるサービスを開始するのは不動産業界初。
「月島」は、都営大江戸線月島駅から徒歩3分の定期借地権付き全46戸。建物は完成済み。
1階集会室にランドリーとワーキングスペース コスモスイニシア「大森町」
イメージ図
コスモスイニシアの新発想コンパクトマンション「イニシア大森町N’sスクエア」のモデルルームを見学した。居住面積の圧縮を図り価格を抑える一方で、広さ約56㎡のカフェ機能付き集会室にランドリーコーナーを設け、ワーキングスペースとして仕事もできるようにしている。当面使わないものは賃料の安い郊外に預けるトランクルームシステム「sharekura」も提案している。
物件は、京浜急行線大森町駅から徒歩4分、大田区大森西五丁目に位置する15階建て全112戸。専有面積は34.05~62.99㎡、坪単価は320万円。竣工予定は2021年1月下旬。事業主は同社のほかニイノ建設。施工は木内建設。
1階部分の約60㎡の集会室に8キログラムを洗えるランドリー8台とカフェ機能を備え、パソコンを使って仕事もできるWi-Fi付きの「ワーキングスペース」を設置しているのが特徴。
また、当面使わない荷物は、賃料が安い郊外のトランクルーム「sharekura」に預けられるようにする。荷物は一箱250円/月。アプリで荷物管理も行える。
販売事務所で
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1階にカフェ機能付きのランドリー、ワーキングスペースを設けたのは、記者もそうだし、おそらく同社関係者、お客さん全てに当てはまることだと思うが、リビングで仕事をする夫、または妻は嫌われ、不和の原因の一つになっているはずで、これを何とかしようという発想から生まれたものに違いない。
洗濯は、共働きの家庭では夜間に行うのがほとんどのはずだが、隣が気になってためらわれる。1階なら夫、または妻は「洗濯に行ってくるよ」と洗濯物と一緒にパソコンを小脇に抱えて出て行っても文句は言われないし、タバコはもちろん、酒だってこっそり飲めるかもしれない。愛やコミュニティも生まれる。同社は、これまでも「イニシア浦安グランプレイス」や「イニシア横浜桜木町」などでも導入している。
同じような事例では、大成有楽不動産「中野」があり、東建「上野」は近隣住民も利用できる「集会所」を設けている。武蔵小山の食堂付きアパート「Stairs(ステアズ)」も参考になるはずだ。
そこで提案だ。そこまでやるなら、もう一歩踏み出し、「専ら居住」の原始管理規約を見直し、例えばSOHO的な利用を可能にし、法人登記もできるようにしてはどうか。
そもそも商業地域の用途は〝何でもあり〟ではないか。ほとんどの用途建築物が許可されるのに、そこに建つマンションの利用を「専ら居住」に縛るというのは合理的でない。
接客ブースに置かれていたポトス(他の観葉植物も全て本物)
「晴海」より面白い 坪500万円の攻防 目が離せない旭化成不レジ「アトラス築地」
「アトラス築地」完成予想図
旭化成不動産レジデンスが2月に分譲する「アトラス築地」を見学した。大成有楽不動産「オーベル」が戦線離脱したとはいえ、5物件408戸がそれぞれ徒歩数分圏に乱立する大激戦区で、もっとも駅に近い同社の値付け次第では、お互いが手を握り合う大凡戦になるのか、それとも大乱戦の展開になるのか。当事者でなくても目が離せない様相を呈している。
物件は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩3分、中央区築地6丁目の商業地域に位置する敷地面積約1,914㎡、11階建て全161戸(事業協力者住戸37戸含む)。専有面積は52.19~88.61㎡、価格は未定。竣工予定は2021年10月下旬。設計・監理は永山建築設計事務所。施工は松井建設。販売代理は野村不動産アーバンネット。
現地は、築地本願寺の南側に位置。従前は狭小住宅が密集し、私道は緊急車両も通れない状況にあったのを、同社が2018年に事業参画し、100名以上の権利関係者から同意を得て、地権者38名と等価交換方式で建設するもの。
敷地は4方接道。住戸は1フロア16戸。うち南向きが8戸、北東・北西向きが5戸、南西向きが3戸。北西向きの中層階以上の住戸からは築地本願寺越しに銀座方面が眺望できる。
主な基本性能・設備仕様は、SI、リビング天井高2500ミリ、ディスポーザー、食洗機、シーザーストーン天板、ハンズグローエ水栓、室内物干し、ピクチャーレール、コロンボ製ドアノブ、御影石玄関、Low-Eガラスなど。
販売を担当する「レジデンシャルサロン」チーフの野村不動産アーバンネット・松谷和則氏は「事前案内会の来場者は約200組。想定以上の数字で、1月11~13日も営業8名×3回転全て満席。『アトラスを見てから』というお客さまも多く、エリアナンバーワン物件として評価をいただいている」と語っている。
ラウンジアート(ベンチは値段が付けられないほど高価な古材「神代木」)
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大成有楽「オーベルアーバンツ銀座築地」55戸の戦線離脱があったとはいえ、5物件408戸がほぼ同時期に分譲される「築地」は大激戦地であることに変わりはなく、「アトラス築地」がエリア全体の販売を左右するキャスティングボートを握っているのは間違いない。
築地駅から徒歩3分ともっとも駅に近いばかりではなく、4方接道の大規模、しかも、一部の北西向き住戸は近接する築地本願寺越しに銀座方面が眺望できる優位性を持っているからだ。
さらにまた、ファサードデザインは上質な設計で定評のあるアーキサイトメビウスの今井敦氏の重厚で印象的なデザイン、ザ・リッツ・カールトンなどのホテルも手掛けた野口真理氏によるグラスアートが彩るエントランス、ジャパンメイドの白磁によって築地の海を表現したアートがほどこされるラウンジなどもユーザーの心に響くはずだ。
こうした物件の特徴をシアタールームでもよく表現している。ソファーは上段と下段含めて12脚で、1脚数十万円はしそうな豪華なものだった。偶然出土したものを建築材に使用した古材「神代木」を利用したベンチを採用するようだが、これなどは数百万円の価値があるのではないか。
ただ、専有部の設備仕様レベルは他の物件と比べ突出しているとはいいがたい。ほとんど横並びではないか。記者が特に注目したのはトイレで、便器は5物件ともLIXILのサティスSタイプ(DV-S716-R2)だったことだ。まさか各社が〝談合〟したわけではないだろうが、設備機器の流通はどうなっているのか。
さて、肝心の価格。競合物件担当者は一様に「アトラスさんは坪500万円を切る」と見ているようだが、記者は坪500万円を割ることはないとみた。
指標となるのが、2017年分譲の駅直結「アネシア築地」だ。記者は坪500万円を突破かと書いたが、最終的には495万円くらいに落ち着いた模様だ。
その「アネシア」より、今回の物件のほうが価値は高いと記者は読んだ。いま人気の日本橋・人形町エリアの条件のいいマンションは坪500万円を突破している。約23haもある築地市場跡地の再開発を考えれば「築地」が「日本橋・人形町」より上位と見るのが妥当だ。同社が高値に挑戦すればするほど競合他社は〝割安感〟をアピールできるので歓迎するはずだ。
だが、しかし、やはり坪500万円を切るかもしれないという予想も捨てきれない。同社が高値追求したマンションは数えるほどだからだ。販売事務所は大和ハウス工業と呉越同舟の同じビルの上と下。大和ハウスより価格を抑えて、顧客を総取りする戦略に出る可能性も否定できない。
こうしてみると、大和ハウスと、旭化成不動産レジデンスの対決とも見えるし、ここに販売力では他社を圧倒する野村不動産アーバンネットも絡み、三つ巴の戦いと考えることもできる。大和ハウスと旭化成不動産レジデンスが激突すれば漁夫の利を得るのは駅からもっとも遠いコスモスイニシアだろう。
どちらかといえば護送船団方式の「HARUMI」より「築地」のほうがはるかに面白い。
ガラスアート
大成有楽不動産「銀座築地」 同業他社に一括売却か(2019/11/27)
余裕しゃくしゃくか 〝孫の手〟のように細かい点に工夫 大成有楽不「銀座築地」(2019/11/14)
築地のポテンシャル下げる足の引っ張り合いはしない」 ワールドレジ・松本部長(2019/11/19)
あの「青山」の美しい流線形 今度は「銀座築地」 大和ハウスがエリア最高峰(2019/11/8)
販売好調 小田急不他「海老名」第一弾完成 2棟約2,400㎡の駐車場屋上緑化
「リーフィアタワー海老名アクロスコート」
小田急不動産と小田急電鉄は1月16日、小田急線海老名駅とJR相模線海老名駅間の約3.5haの大規模複合開発エリア「VINA GARDENS」で建設を進めていた免震タワーマンション「リーフィアタワー海老名アクロスコート」(304戸)が完成したのに伴うメディア向け竣工見学会を行った。全体で3棟約900戸の第一弾で、坪単価258万円ながら、2018年1月から販売開始2年目で279戸を成約。近接する第2弾の「リーフィアタワー海老名ブリスコート」(302戸)も昨年6月からの販売ですでに104戸を契約するなど極めて好調に推移している。
物件は、小田急線海老名駅から徒歩3分、海老名市めぐみ町に位置する敷地面積約5,035㎡、31階建て全304戸。専有面積は45.25~120.65㎡、価格は3,200万~1億6,488万円(最多価格帯5,700万円台)、坪単価は258万円。事業主は小田急不動産、三菱地所レジデンス、小田急電鉄。基本設計・デザイン監修はアール・アイ・エー。設計・施工は三井住友建設。建物は2019年10月に竣工。
分譲開始は一昨年の1月から。今年1月末現在、最上階の1億円以上のプレミアム住戸7戸を含む279戸が成約済み。
購入者の居住地は海老名市が約37%で、他は県央の6割(横浜市は2割前後)。約5割が持家からの住み替え・買い増し、60歳以上も2割超。家族数はDINKSが約4割、勤務地は厚木市が多いのが特徴。
昨年6月から分譲開始した、駅から徒歩5分の坪単価252万円の「リーフィアタワー海老名ブリスコート」(302戸)もすでに104戸を成約済み。
2025年度の全体計画完了までには、もう1棟のタワーマンション約300戸のほかオフィスやサービス施設などが整備される予定。
高層住居からの眺望(右側が小田急線)
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凄い売れ行きだ。海老名駅圏で大量のマンションが販売されるのに注目したのは2017年だった。小田急は3棟で約900戸を分譲すると発表し、その他のタワーマンションを含めると全体で約2,000戸に達した。わが多摩センター駅圏ではかつて5年間で約2,000戸が分譲されたが、それに匹敵する戸数だった。正気の沙汰でないと思った。坪単価の高さにも驚愕した。多摩センターの最高値坪単価250万円を超えたからだ。
他物件の売れ行きは分からないが、〝苦戦〟の声は聞こえない。本厚木駅前の三菱地所レジデンスの物件も残りは10戸足らずだそうだ。
2017年に開業した駅前の商業棟
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記者がもっとも注目したのは、5階建て自走式駐車場(居住者用169台・来客用2台)の壁面緑化と屋上緑化だった。屋上緑化は約1,200㎡で、芝生広場、ハーブなどの植栽、遊具の設置を行っている。購入者の評価も高いそうだ。
近接する「ブリスコート」の駐車場もほぼ同規模の駐車場が整備されるので、双方を合わせると約2,400㎡(727坪)。
これほど広い面積を屋上緑化したマンションはかつてあったかどうか。国土交通省の平成29年度の調査によれば、「バスタ新宿・JR新宿ミライナタワー」の屋上緑化面積は約3,893㎡だ。これまでの最大では「六本木ヒルズ」の約18,000㎡(屋上緑化というより緑化面積)がある。これよりは小さいが、分譲マンションに限れば過去を含めて10棟あるかどうかではないか。
駐車場の屋上緑化
億が建設中の「リーフィアタワー海老名ブリスコート」
第1期167戸成約 小田急不ほか「海老名」のタワーマンション好調(2018/4/13)
伊藤忠都市開発 新宿に常設の「ギャラリークレヴィア新宿」2月10日開設
「ギャラリークレヴィア新宿」
伊藤忠都市開発は2月10日(土)、常設の「ギャラリークレヴィア新宿」を都営新宿線・大江戸線・京王新線駅直結(JR新宿駅徒歩5分)の「新宿マインズタワー」20階にオープンする。開業に先立つ1月10日、メディア向けに公開された。
〝MORE CREATIVE〟をコンセプトにモデルルーム2タイプのほか、トークイベントやマンション生活に役立つセミナーなどを行う「CAFE SPACE」、インテリアなどの書籍・雑誌が読めるLIBRARY、個性的な独立型商談ブース(9部屋)、授乳室、キッズスペースを備える。
新築マンション市場購入者に占める共働き世帯の割合が高まり、仕事帰りでも気軽に立ち寄ることができ、効率的に物件見学や比較検討ができるようにしたもので、同社も今後都心エリアでの開発に注力しており、交通利便性の高い「新宿」を総合ギャラリーとして開設したもの。広さは約150坪。年間来場者目標は1,000組。
モデルルームの第一弾は、3月に分譲する「クレヴィア赤羽ステーションテラス」(88戸)の46㎡タイプ。物件は赤羽駅から徒歩8分で、坪単価は330~340万円の予定。
常設ギャラリーについて説明する丹羽氏(左)と同本部兼リノベーション事業チーム・谷豊氏
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デベロッパー各社は、個別のマンションモデルルームから常設モデルルームを設置する方向にある。都心部だけでも20カ所はある。
〝さすがクレヴィア〟と思ったのは、「CAFE SPACE」ではオリジナルのコーヒー、紅茶だけでなく山梨県富士吉田市で採掘・製造したナチュラルミネラルウォーター300ccを振舞われることだ。水までオリジナルというのは聞いたことがない。
この日(10日)、ギャラリーについて説明した同社都市住宅本部都市住宅事業第一部の丹羽誠氏(25)がまた素晴らしかった。身長が186cmもあったのでもしやと思い、野球をやっていたのではと聞いたらどんぴしゃり。名門国学院久我山の外野手で、在学中にベスト8まで進んだとか。
松典男社長!マンション販売力ではトップクラスの伊藤忠ハウジングは今年、RBA野球大会で優勝を狙える戦力が整いつつあります。丹羽さんを季節限定で伊藤忠ハウジングにトレードしてやっていただきたい。チームが優勝してもしなくても、丹羽さんは身長が高い分の成長を遂げるはずです。お願いします。
商談ブース
左から同社オリジナルコーヒー、ミネラルウォーター、マグカップ
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同社は同日夕、メディア向け内覧会とは別に広告代理店、設計会社など関係者向けのイベントを行った。メディア向けは10人くらいしか集まらなかったが、夕方のイベントは酒や食事も提供され、著名人のトークショーなどもあったためか数十人の参加者でごった返した。
記者は事前取材申し込みをしておらず、詳細を紹介できない。前段の数倍面白い記事が書けたのに…〝蛇の生殺し〟だ。残念。
夕方に行われた関係者向けイベント
〝北千住に負けるな〟割り負け京王線の希少免震 日鉄興和不「つつじケ丘」
「リビオつつじヶ丘 タワーレジデンス」
日鉄興和不動産が3月に分譲する「リビオつつじヶ丘 タワーレジデンス」を見学した。京王線つつじが丘駅から徒歩2分の免震17階建て全105戸(非分譲住戸36戸含む)。坪単価380万円でほぼ完売した三菱地所レジデンス「千住ザ・タワー」184戸を超えるかどうかが記者の最大の関心事だ。
物件は、京王線つつじヶ丘駅から徒歩2分、調布市東つつじヶ丘一丁目に位置する17階建て全105戸(非分譲住戸36戸含む)。専有面積は33.36~78.28㎡、価格は未定。竣工予定は2021年11月下旬。設計・施工は淺沼組。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地は、スーパーマーケットの跡地で、道路を挟んですぐ京王線の線路が走る商業地域の一角。
建物は17階建て、2階建て商業棟との複合。住居は2階以上。コンパクトからファミリータイプまで1フロア6~7戸。ほとんどは眺望が開ける東向きと南向き。4戸ある78㎡の住戸からは富士山が眺望できそう。モデルルームは白の「つつじ」をイメージした木目調を強調した明るいデザイン。
担当者は、記者の「京王線は他の沿線と比べ割り負けしている。三菱地所レジデンスさんの坪単価380万円の『北千住』には負けてほしくない」という挑発に乗り、「わたしも『北千住』には負けたくないと思いますが…沿線の他物件はみんな価格が低いので…これから価格を決める」と語っている。
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以下は、京王線に40年以上住む記者の我田引水の手前勝手、牽強付会の記事であることを了承していただきたい。しかし、極力客観的データに基づき、一般のお客さんをミスリードしないように心掛けたつもりだ。
前段で「京王線は割り負けしている」と書いた。これは記者だけでなく、他のデベロッパー担当者もそう思っているはずだ。
マンションの利便性は、これまでは新宿、渋谷、池袋、東京、あるいは中核都市の立川、横浜、浦和、大宮などが起点となっていたのに、ここ10年くらい前から東京・大手町一色になった。ために単価的に低水準だったエリアが注目され、冒頭に書いたように「千住ザ・タワー」は、大手町へ16分の利便性が評価されたのか残り1戸と信じられない売れ行きを見せている。
記者は、住宅地としては「北千住」より上位で、利便性でも新宿へ18~21分の「つつじケ丘」は「北千住」と同程度の評価が妥当と考えている。
記者の主張を裏付けるデータもある。国土交通省のデータだ。
JR・私鉄各線の主な路線別の1カ月当たり(平日20日)遅延証明書発行日数でもっとも少ないのは東武東上線の3.0日で、第2位が東武伊勢崎線の4.2日、第3位が京王井の頭線の3.3日、以下、相鉄線4.2日、大江戸線4.9日、京王線5.0日の順。
沿線人気が高い中央快速は18.8日、山手線は17.0日、東急東横線は15.1日、小田急線は14.8日だ。これまで遅延が少ないと言われていた京急線でも5.7日だ。最悪なのは中央・総武線各駅停車の19.2日。
混雑度だって多沿線は軒並み180~190%台なのに対して京王線は120~160%台にとどまっている。スマホや新聞がかろうじて読める(読めないか)混雑度だ。
このことからも、いかに京王線が決められた時間にきちんと目的地に着く、住みよい街であることがわかる。
まだある。京王電鉄は、令和4年完成を目指し京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業を行っているが、新しく整備される7駅(代田橋駅・明大前駅・下高井戸駅・桜上水駅・上北沢駅・芦花公園駅・千歳烏山駅)の駅舎の外観デザインを昨年決定した。駅は一変する。
記者の街のポテンシャルを図る「ホテルの有無」「百貨店の有無」「歴史・文化」という3つの物差しで測ると京王線はどうなるか。
「ホテル」とは結婚式・宴会ができるホテルの意味で、起点の新宿を除き京王線には調布、多摩センター、八王子と3カ所ある。中央線も小田急線も東横線、田園都市線だって1つか2つだし、東武東上線・伊勢崎線には1カ所もない。
百貨店はどうか。これは時代の流れか、3つも4つもあった京王線はゼロになり、まだ2つもある中央線・立川に圧倒的に負ける。しかし、百貨店は他沿線も少ないはずだ。
3つ目の歴史・文化・飲食の充実度だが、これも京王線は他に負けない。コンサートホールは5つも6つもある。酒は多摩市限定の「原峰のいずみ」がある。
どうだ、みなさん。マンションのパンフレットは広告代理店に丸投げしているのだろうが、別のモノサシに改めたほうがいい。〝駅近〟と〝大きさ〟のみの希少性や、データがあいまいな〝住みたい街ランキング〟などは辟易だ。
ここまで書いてきたのだが、実際の市場はどうか。沿線の最高値マンションは、2017年竣工の三井不動産レジデンシャル「パークリュクス渋谷西原」の坪単価400万円で、2017年竣工の野村不動産「プラウド府中ステーションアリーナ」の坪360万円が続く。いま分譲中の同じ「つつじケ丘」の物件は坪300万円を大きく割り、坪300万円を超える「調布」の物件も〝苦戦〟が伝えられている。坪単価300万円の厚い壁がある。
日鉄興和「つつじケ丘」は、京王線で2棟目か3棟目となる免震は強調材料だが、設備仕様レベルはLIXILのトイレ「サティス」以外はやや物足りない。よって「北千住」を超えるのは微妙と読んだ。野村「府中」は超えてほしいが…。
記者が選んだ 2019年「話題のマンション」28物件(21~28)
野村不動産「プラウドタワー武蔵小金井クロス」716戸
「musako」(小杉)を越えた「musako」(小金井)
「プラウドタワー武蔵小金井クロス」
「武蔵小金井」も「武蔵小杉」も「musako」と呼ぶのを全然知らなかったが、「プラウドタワー武蔵小金井クロス」のメディア向け見学会で坪単価が約370万円と聞き、ここ数年ずっと負けていた「武蔵小杉」に追いつき、追い越したかと納得もした。「武蔵小杉」は坪360万円が相場だ。
「武蔵小杉」を超えたと言えば「豊洲」もそうだ。東急不動産他「豊洲」が坪400万円を突破して追い抜いた。
モリモト「ピアース神楽坂レジデンス」55戸
完成在庫ほとんどなし 〝中堅の星〟
「ピアース神楽坂レジデンス」
年間800戸以上供給して完成在庫ほぼゼロ 快進撃続くモリモトのマンション(2019/9/7)
取材して当たりはずれがないのがモリモトだ。同社のマンションは年間5物件くらい見学しているが、〝これはいかがなものか〟と思ったのはここ数年間で繁華街立地の「蒲田」の1物件しかない。その「蒲田」が瞬く間に売れたのには驚いた。プランがよかったのだ。
この「神楽坂」の坪単価は505万円。神楽坂駅圏最高値だ。55戸のうち30~40㎡台のコンパクトが7割を占め、残りは億ション。その億ションが全て売れ、残りは数戸。
〝中堅の星〟などと書くと森本社長にまた怒られるかもしれないが、記者は大手数社以外を全て「中堅」と呼ぶ。悪しからず。
モリモト「アールブラン高津レジデンス」88戸
他社なら7階建てを敢えて6階建て
「アールブラン高津レジデンス」
〝72㎡より64㎡のほうが有効面積は広い〟ワイドスパンで差別化 モリモト「高津」(2019/1/28)
今年の「ベスト3マンション」と「話題のマンション」を合わせると全部で31物件。偏りのないようにまんべんなく選んだつもりだ。企業別でもっとも多いのは東京建物の5物件(JV含む)で、野村不動産4物件、住友不動産、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、モリモトが各3物件。
結果的にそうなっただけで、意識して選んだわけではない。いかにモリモトが優れた物件を供給しているかが分かってもらえるはずだ。
この「アールブラン高津レジデンス」も残り数戸。相対的に単価相場の高いエリアだが、徒歩10分で坪単価270万円の88戸を竣工までに売る自信のあるデベロッパーはどれだけあるだろうか。
旭化成不レジデンス「アトラス荻窪大田黒公園」41戸
あまりにも安い 自社社宅跡地の公園隣接低層
「アトラス荻窪大田黒公園」
自社社宅跡地 公園借景取り込むプラン秀逸 旭化成不レジ「荻窪大田黒公園」(2019/1/19)
見学したのは今年1月だった。現地は旭化成グループの社宅跡地で、地元の人なら知らない人はいない「大田黒公園」に隣接する第一種低層住居専用地域立地。記者は坪500万円でも売れると予想したが、記事でも書いたように坪460万円くらいで分譲されたようだ。当然のように早期完売した。
高値を追求しないのは同社の伝統か。15年前に竣工した駅直結の同社の「アトラスタワー北千住」は確か坪220万円だった。瞬く間に売れた。その後も2008年竣工の「アトラスタワー向ヶ丘遊園」(251戸)は坪210万円、2009年竣工の「ステーションプラザタワー」(285戸)は坪260万円、2011年竣工の「アトラスタワー茗荷谷」(244戸)は坪381万円…。
「宮益坂」と「築地」はいくらになるか。川畑社長は「適正な価格で」と語っている。
東京建物など6社JV「SHINTO CITY」1400戸
先は長いが…すでに500戸超成約
「SHINTO CITY」
東建など6社JV「SHINTO CITY」第1期350戸 昨年の一挙販売戸数を上回る(2019/1/11)
取材したのは昨年の11月。坪単価は250万円に収まると予想したが、さすがに未着工を含めトータルで1,400戸もあるためか、第一期の350戸は坪240万円を下回った模様だ。記者が惚れたのはアプローチのケヤキの街路樹だ。
1年間で500戸超の成約というのは順調に推移していると言えそうだ。
三菱地所レジデンス他「ザ・パークハウス本厚木タワー」163戸
〝快進撃〟三菱地所はここから始まった
「ザ・パークハウス本厚木タワー」
地元富裕層を中心に人気 坪単価260万円の三菱地所レジ「本厚木タワー」(2019/1/16)
「北千住」は「ベスト3マンション」で紹介したが、「本厚木」も全住戸を供給、残りはわずか12戸。これまた凄い。
何を尺度とするかだろうが、この1年間を振り返って、メディアにもっとも露出度が高かったデベロッパーは三菱地所ではないか。
同社は、年初のこの「本厚木」を始め「北千住」と常設モデルルームの「高輪」の記者発表3連発と、容姿端麗・眉目秀麗 三菱地所×隈研吾の 「CLT PARK HARUMI」、CLT使用量では国内最大 「みやこ下地島空港」、わが国初のCLT高層「高森」などで圧倒的な存在感を示した。
また、「ラグビーワールドカップ2019 日本大会」の公式スポンサーとして〝三菱地所を、見に行こう。〟を内外にアピールした。他社に影すら踏ませなかったのではないか。吉田社長は高笑いしているはずだ。おっと、「上尾」では地団太を踏んだか。
日本エスコン「レ・ジェイド豊田 マスターヒルズ」63戸
約2.5~3.9畳大のFテラス付きヒット
「レ・ジェイド豊田 マスターヒルズ」
3帖大の「Fテラス」ヒット 日本エスコン「豊田」 坪236万円も割安(2019/11/8)
日本エスコンが中部電力グループ入りをしたのを全然知らなかった。中電が名鉄不動産でも三交不動産でもなく、大阪が創業の同社と組むのは、名鉄も三交も瞬く間に追い抜いた同社の成長性を評価したのだろう。
「レ・ジェイド豊田 マスターヒルズ」も差別化が図れている。専有でなくて共有部分の約2.5~3.9畳大のFテラス付きがヒットした。残りはわずかだ。
三交不動産「プレイス和光市本町」22戸
坪285万円でも瞬く間に売れた
「プレイス和光市本町」
売れ行き好調 完成販売 駅に近く環境もよい三交不「プレイズ和光市本町」(2019/1/10)
わが故郷・三重県の三交不動産の「プレイス和光市本町」だけは、多少、我田引水、牽強付会的なところがないわけではないが、駅から徒歩2分の閑静な低層住宅地に加え、水準以上の設備仕様が評価された。2カ月くらいで完売したのではないか。
三菱地所レジデンス「北千住」にぶつけた「プレイス北千住」78戸もあとわずか。来年2月の竣工まで完売するのは間違いない。
東海の日本エスコンと三交不動産の物件で今年の「話題のマンション」28物件を締める。終わりよければすべてよし。伊勢は津で持つ津は伊勢で持つ、尾張名古屋は城で持つ-ここまで辛抱強く付きあっていただき感謝いたします。来年も全力でマンション現場を追い続けますのでよろしくお願いいたします。
記者が選んだ 2019年「話題のマンション」28物件(11~20)
東京建物他「白金ザ・スカイ」1247戸
会心の単価予想700万円超 的中!
「白金ザ・スカイ」
坪単価700万円を超えるかどうか 東京建物ほか 山手線内最大級「白金ザ・スカイ」(2019/7/29)
事業比率は非公開だが、事業主は東京建物を筆頭に長谷工コーポレーション、住友不動産、野村不動産、三井不動産レジデンシャル5社連合。
詳細は添付した記事を読んで頂きたい。11月に分譲開始した第1期1次と2次で合計300戸。戸数が多いので現段階では何とも言えないが、億ションを中心に高額住戸が中心だったことを考慮すると絶好のスタートを切った。
何が嬉しいかといえば、同業の記者との坪単価の賭けに小生が勝利したことだ。小生は「坪700万円以下はあり得ない」と予想し、同業記者は「坪650万円以下」と言い張った。そこで、予想を外したほうが焼き鳥を奢る賭けが成立した。
同社に正確な坪単価を問い合わせ中で、現段階で回答はないのだが、坪700万円を突破したのは間違いない。今後は中低層住戸も大量に供給されるので単価は下がることもありうるが、平均では700万円を維持するのではないか。
この前一緒に飲んだが、お金を払わせるのはかわいそうなので割り勘にした。いちばん飲んだのは小生だが、もっと飲みたかった。
東急不動産他「ブランズタワー豊洲」1152戸
第1期400戸! 坪単価は400万円突破!
「ブランズタワー豊洲」
「愛」をテーマに坪400万円に挑戦 7月下旬にモデルオープン 東急不ほか「豊洲」(2019/6/14)
東急不ほか 全1,152戸の「豊洲」事業説明会に40名超の報道陣 〝愛〟に反応(2019/2/18)
売主は東急不動産・NIPPO・大成有楽不動産・JR西日本プロパティーズの4社。11月上旬に分譲開始された第1期分譲は450戸で、坪単価は410万円くらいになった模様だ。
マンション取材で何が面白いかといえば単価予想だ。記者はすべて取材する前に予想する。正確な単価の前後5%以内を的中とみなせば、的中率は7割くらいに達するはずだ。これがギャンブルだったら蔵は2つも3つも建つ。
なぜ予想するか。市場をしっかり把握できているかどうかを確認するためだ。自慢じゃないが、あの「東京ミッドタウン六本木」の入札価格を1,800億円と予想し、ズバリ的中させた(落札価格は1,850億円でその誤差はほんの3%弱)。前述の「白金」だって、この「豊洲」も「月島」もほとんど的中させた。
「豊洲」については、業界内では坪400万円はありえないとするのが支配的だったが、記者は2月のプロジェクト発表会で次のように書いた。
「『豊洲』は中央区でなく江東区だが、ポテンシャルは負けていないと思う。『月島』が434万円なら400万円超はありうるような気がするがどうだろう。『月島』は制振で『豊洲』は免震。規模もはるかに大きい。チャレンジしてほしいが、戸数が1,230戸(本日発表は1,152戸)もあるのでそんな勇気があるかどうか」
東急不動産が売主にもなっている「晴海」との競合はあるようでないと見た。
忘れていた。このマンションのテーマは「愛」だ。これまたいい。記者のモットーは〝記事はラブレター〟〝人生は愛〟だ。
コスモスイニシア「イニシア中央湊」36戸
パーカーズとのコラボ 緑の量と質に感動
「イニシア中央湊」モデルルーム
パーカーズとコラボの第三弾 コスモスイニシア「中央湊」の緑の質と量に感動(2019/6/3)
〝モデルルームのフェイクの観葉植物をやめよ〟ともう数十回くらいは記事にしてきたが、最近は本物の植物を配置するところが増えてきた。とても嬉しい。
コスモスイニシア「イニシア中央湊」がその筆頭だ。売り出してすぐ半数に申し込みが入り、モデルルームはこれから分譲する「銀座築地」に変更したので営業活動はしていないようだが、残りはわずかのはずだ。
もう、これ以上書かないが、デベロッパーはコスモスイニシアと積水ハウスを見習うべきだ。
タカラレーベン「レーベン上尾GRAN MAJESTA」183戸
地所レジから販売直前で専有卸受け完売
「レーベン上尾GRAN MAJESTA」
地所レジから専有卸受け分譲 タカラレーベン「上尾」1年で全183戸完売の勢い(2019/7/30)
このマンションには驚愕した。今年の「話題のマンション」ナンバーワンはこの物件か。「上尾」で183戸をほとんど何もしないで(失礼。しかしフェイクの観葉植物を含めモデルルームもほとんど地所が設えた)売ったのは前代未聞、空前絶後の快挙だ。添付した記事を読んで頂きたい。
同社の島田社長は呵々大笑し、一方の地所の西田社長は「北千住」「本厚木」「和光」などが好調なので痛くもかゆくもないかもしれないが、ひょっとしたら頭から湯気が出るほど怒り心頭状態ではないか。
味を占めたタカラレーベンは虎視眈々と他の物件も狙っているのではないか。檄を飛ばす島田社長の顔が浮かぶ。
野村不動産「恵比寿ヒルサイドガーデン」88戸
恵比寿駅圏最高峰 坪900万円弱で完売
「恵比寿ヒルサイドガーデン」
恵比寿駅圏の最高峰 坪900万に迫る 野村不「恵比寿ヒルサイドガーデン」が人気(2019/4/19)
「恵比寿ヒルサイドガーデン」は、確かに恵比寿駅から徒歩5分と近く、飲食街を抜けた住宅街の入り口で、しかも傾斜地。敷地内と隣接地には既存の立派な巨木が植わっている。
しかし、坪900万円弱というのは、これまでの恵比寿駅圏の単価相場を大幅どころか突き抜けている。それをものともしない。いつの間にか完売になっていた。これが「プラウド」か。凄いの一言だが、宮嶋社長は〝これがうちの実力だ〟とうそぶくか。
大和ハウス・コスモスイニシア「プレミスト東京王子」222戸
坪200万円 23区ではありえない価格
「プレミスト東京王子」
販売順調に納得 坪単価200万円は希少 大和ハウス「東京王子」(2019/4/14)
JR・東京メトロ南北線王子駅からバス約8分、徒歩3分。最近の〝駅近〟志向からすれば苦戦必至と見たが、坪200万円はストライクゾーンだと思った。
戸数が多いので竣工の2020年2月中旬までに完売するのは難しいだろうが、逆に竣工すればこの物件の特徴が理解されるはずだ。前方が幅約100mの隅田川・スーパー堤防というのは得難い。
ポラス中央住宅「ルピアコート新越谷」85戸
新越谷駅圏最高値の坪210万円
「ルピアコート新越谷」
主婦目線の商品企画が抜群 ポラス 全85戸の「新越谷」販売好調(2019/4/12)
「話題のマンション」記事の冒頭に書いた「ルピアコート稲毛」と一緒に読んで頂きたい。この「新越谷」は知らない人は皆無の同社のおひざ元。2月の第1期52戸が即日完売し、6月までに完売したのは当然か。
至れり尽くせりの設備仕様に仕上げた商品企画は言うことなし。新越谷駅圏最高値の坪210万円でも記者はものすごく安いと思った。
新日本建設「エクセレントシティ本八幡駅前」90戸
千葉県最高値 坪300万円強 完売
「エクセレントシティ本八幡駅前」
顔認証、食洗機、ミストサウナ標準 販売好調 新日本建設「本八幡」「幕張本郷」(2019/4/4)
坪単価300万円といってもみんな当たり前と受け取るかもしれないが、こと千葉県に限って言えばバブル崩壊後は供給されたことがないのではないか。
それを更新したのが同社の「エクセレントシティ本八幡駅前」だ。しかし、〝20坪で6,000万円〟の壁が厚いことを熟知している同社はコンパクト中心に抑えた。71㎡は1スパンしかない。全90戸を完売したのはさすがというべきか。
モリモト「アールブラン武蔵新田」79戸
〝オールジャパン〟に負けない
「アールブラン武蔵新田」
モリモト・武蔵新田vsオールジャパン(三菱・三井・野村)・矢口渡 多摩川決戦(2019/3/29)
売れ行きがいいからか、経費を節減するためか、大型案件が少ないためか、最近のモリモトはモデルルームを設けない物件が増えてきた。記者はこれが不満なのだが、「アールブラン武蔵新田」はしっかりモデルルームを作り、販売している。
どこがいいかは記事を読んで頂きたい。4月から販売を開始し、残りは1ケタ。2020年3月の竣工までに完売となる可能性が高い。
これだけなら「話題のマンション」に入れない。〝たかだか79戸のマンションを竣工までに売ったからと言って話題とは何事か。うちを見くびるな〟と森本社長に一喝されそうだ。
どうして入れたか。隣駅の矢口渡では三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャル・野村不動産のいわば〝オールジャパン〟の「ザ・ガーデンズ 大田多摩川」378戸が分譲中で、モデルルームは双方が隣り合わせ。
そもそも戸数が全然違うので、例えは適当でないかもしれないが、野球で言えば西武・ソフトバンク・広島vs巨人(どこでもいいが)だ。結果は火を見るより明らかだ。
記者が驚いたのは、モリモトは自社のワイドスパンと、どことは表示はしなかったが「一般的な間取り」を並列して、堂々と販売事務所に張り出していたことだ。
双方ともまだ販売中なのでどっちが勝ってどっちが負けたなどとは書かないが、オールジャパンを敵に回して残り1桁というのは凄いではないか。
京阪電鉄不動産「ファインシティ新越谷」179戸
設備機器の〝見える化〟徹底も奏功
「ファインシティ新越谷」
「ESSE」とコラボ 設備機器・収納の〝見える化〟徹底 京阪電鉄不「新越谷」(2019/12/7)
記事にも書いたが、この会社は取材のし甲斐がある。担当者は奥歯にものが挟まったようなものいいをしない。本音で語ってくれる。
この物件の敷地は、長谷工コーポレーションの研究所だったところで、同社が分譲するということは、それほど関係が深いということだ。
東武伊勢崎線は、京王線もそうだが、利便性が高いのに正当な評価をされていない。千代田線「北千住」が坪380万円で売れるのだから、その北千住から15分の半蔵門線とも日比谷線とも呼べる「新越谷」がどうして半値以下なのか。東武さん、ブランディングを見直していただきたい。