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「イニシアフォーラム井の頭恩賜公園」(完成予想図)

 コスモスイニシアが分譲中の戸建て「イニシアフォーラム井の頭恩賜公園」を見学した。駅からはややあるが、井の頭公園へ徒歩2分(90m)、敷地西側はサクラの巨木が植わっている児童公園、周囲は建ぺい率40%、容積率80%の1低層、プランはリビング天井高4mなど-素晴らしい戸建てだ。

 物件は、中央線吉祥寺駅南口から徒歩19分~20分(バス8分・徒歩5~6分)、三鷹市下連雀1丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%=角地により緩和あり、容積率80%)に位置する全10区画。敷地面積は120.01~143.20㎡、建物面積95.96~108.35㎡、価格は12,000万円台~16,000万円台。建物は竣工済み。構造・規模は木造(在来)・2階建て。施工はタカマツビルド。

 9月下旬から分譲を開始しており、これまで第1期1次4戸は分譲済み。

 従前敷地は資材置き場。相対取引で取得。主な特徴は、敷地内無電柱化、インターロッキング舗装、2階リビングの天井高は4m超、高窓(ハイサイドライト、1・6号棟除く)。通風窓付き玄関ドア、2台カースペース(4区画)、フィオレストーンキッチン天板、Low-E複合サッシ、珪藻土壁、浴室タオル掛け2か所など。

 担当者によると、吉祥寺・三鷹駅圏では同社のほか3社の分譲戸建てが1億円台半ばで今日杞憂されており、来場者のうちこの価格帯に手が届く人は少ないということだった。

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リビング

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玄関・ホール

◇       ◆     ◇

 何に価値を見出すかだが、記者は三鷹市に住んでいた時から井の頭公園はしょっちゅう利用していた。動物園にも子どもを連れて行ったし、今でも花見はここが一番だと思う。この公園まで徒歩2分(90m)というのが素晴らしい。10年前、野村不動産が「プラウドシーズン井の頭公園」(20戸)を分譲したが、公園近接戸建ては10年ぶりの供給だ。

 三方道路の角地で敷地西側は「下連雀さくら児童公園」と名がついているように、さくらの巨木が数本植わっており、そのほかイチョウ、サルスベリ、ナツメなどの高木もある。この借景もまた素晴らしい。周囲は1低層なので住環境も担保されている。

 同社の最近の分譲戸建てでよく採用しているリビング天井高4m、〝魅せる〟玄関などプランもいい。

 これらから総合的に判断して、南側道路に面した4戸の価格は2億円で、その他の住戸も1億円の半ばと読んだが外れた。外れはしたが、記者の評価は間違っていないと思う。通勤に井の頭公園を利用するのはきついが、休みの時などは散歩に絶好だ。

 通勤はバス利用だろうが、最寄り駅の「明星学園入口」から吉祥寺駅までは山手線と同じくらい数分置きに運行されているので苦にならないはずだ。物件力があるのだから、この特性をしっかり伝えられるかどうかだろう。吉祥寺・三鷹駅圏でマンションが分譲されたら坪単価は600万円をくだらない。20坪で12,000万円、30坪だと2億円近いはずだ。

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現地

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現地

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現地

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植栽

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「下連雀さくら児童公園」

見事な擁壁緑化建ぺい40%容積80%全18棟のコスモスイニシア「尾山台」完成(2022/10/4)

半年で330~340戸成約驚嘆すべき売れ行き全678戸の野村不「吉祥寺」(2019/5/21)

一頭地を抜くコスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布桜坂」「成城」(2018/4/20)

商品企画の勝利即完の可能性もコスモスイニシア戸建て「グランフォーラム青葉台」(2019/2/15)

 

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「ザ・パークハウス ステージ 稲毛海岸ヴィラ」

 三菱地所レジデンスは10月21日、大規模一戸建て街区「美浜の杜シティⅡ」内に位置する「ザ・パークハウス ステージ 稲毛海岸ヴィラ」の事前案内会を10月26日から開始すると発表した。

 同社の戸建てで初めて「ZEH』を導入。ハイブリッド給湯・暖房システム「TESハイブリッド暖給(リンナイ製)」を設置するほか、創エネのためにIGNITURE ソーラー(フラットプラン)導入による太陽光発電システムを設置する。また、生物多様性保全への取り組み「BIO NETINITIATIVE(ビオ ネット イニシアチブ)」の戸建て版を採用している。

 稲毛海岸では、1960年代より、三菱地所レジデンスと三井不動産レジデンシャルが共同で街づくりを推進しており、一戸建て街区「美浜の杜シティ」と分譲マンション「ザ・ガーデンズ稲毛海岸」の完成を経て、今回が最終章となる「美浜の杜シティⅡ」では、全157区画のうち同社が90区画を分譲するもの。

 物件は、JR総武線稲毛駅から徒歩18分~19分(バス6分・徒歩4~5分)、千葉市美浜区稲毛海岸2丁目に位置する全90区画。建物面積は101.72~111.99 ㎡、価格は未定。販売開始は2025年1月上旬。建物完成予定は2024年11月中旬。構造・規模は木造枠組壁工法(2×4工法)・2階建て。施工は三菱地所ホーム。

◇      ◆     ◇

 2019年に分譲開始された全253区画の「稲毛海岸 美浜の杜シティ」は見学取材している。素晴らしい物件だった。問題の価格がいくらになるかだが、マンションほど自信がないので予想はやめておく。ヒントになるのは、前回は5,000万円前後が中心で、先日見学取材した野村不動産のマンション「プラウド新浦安パークマリーナ」は坪単価320万円で絶好調だ。2022年竣工した三菱地所レジデンスの新浦安のマンション「ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ」は坪222万円だった。

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街並み(完成予想図)

三井不レジ&三菱地所レジ初の戸建て〝共演〟全253区画の「稲毛海岸」分譲(2019/10/8)

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「ブランシエラ伊勢市駅前」

 長谷工不動産は10月20日、わが故郷・伊勢市の一等地のマンション「ブランシエラ伊勢市駅前」第1期30戸の抽選販売を開始した。

 物件は、JR・近鉄山田線伊勢市駅から徒歩3分、伊勢市宮後一丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率600%)に位置する14階建て全102戸(一般62戸、非分譲40戸)。第1期(30戸)の専有面積は64.99~95.72㎡、価格は3,560万~5,950万円(最多価格帯4,100万円台)。竣工予定は2026年1月。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

◇        ◆     ◇

 現地はよく知っている。従前は三重交通のバスターミナル・三交百貨店で、百貨店は2001年5月に閉店となった。

 全体敷地はA・B・C地区に分かれており、A地区は三交イン伊勢市駅前「本館」(129室)として2016年に、B地区は三交イン伊勢市駅前「別館」(37室)などとして2023年にそれぞれ開業している。

 今回のマンションは「伊勢市駅前C地区市街地再開発事業」(0.3ha)として令和2年に都市計画決定されている。

 百貨店が閉店となってからほぼ四半世紀。ここまで再開発計画がまとまらなかったのは、地権者の調整がうまくいかなかったからだと聞いている。一般分譲の約半数が供給されたのだから何よりだ。坪単価は200万円を割っており、ぎりぎりの採算ラインか。

 令和6年地価公示で、伊勢市の住宅地価格は平成26年度比で18.0%下落しており、人口10万人以上の244市のうちワーストの桐生市の19.0%下落に次いでワースト2にランクされており、隣接の松阪市も17.3%下落のワースト3に入っている。

令和6年地価公示バブル期の〝半値戻し〟上昇20市のみ福岡県4市がベスト10入り(2024/4/6)

またショック全国10万人以上259市の地価公示下落率最大はわが故郷・伊勢市(2023/3/25)

 

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 相鉄不動産は先に全335戸の「グレーシアウエリス横浜ゆめが丘」のうち第1期として103戸を供給し好評を得たと発表したが、坪単価は315万円程度とみられ、「坪300万円超」とした記者予想が的中した模様だ。

 同社は、3月の同物件ウェブサイトの公開以来2,700件超の問い合わせがあり、相鉄線沿線や神奈川県内を中心に、東京都23区も含め幅広い年代の600件以上の来場があったとし、来場者の評価ポイントは①駅徒歩1分の立地(84%)②シネコン併設、約130店舗が集う大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」近接(55%)③横浜市営地下鉄ブルーライン下飯田駅徒歩5分。2路線利用可能(48%)④ゆめが丘総合病院、クリニックモール新設など、安心の医療サポート環境(42%)-などとリリースした。

◇        ◆     ◇

 同社のプレス・リリースでは価格について触れていないが、12月以降に販売する予定の住戸(9戸)の専有面積は55.80~81.62㎡で、予定価格は5,100万円台~7,900万円台としている。

 これから推測すると、坪単価は302~332万円で、平均値は315万円くらいになる模様で、記者が7月にモデルルームを見学した際の記事で「坪300万円を突破する可能性が高いと見た」と書いたのが的中した。

 比較する物件がほとんどなかっただけに、的中はとてもうれしい。「駅1分」「大規模商業施設近接」の威力をまざまざと示した。

坪300万円超か駅前&すべて完結する「ゆめが丘ソラスト」近接相鉄不「ゆめが丘」(2024/7/22)

 

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「プラウド新浦安パークマリーナ」(手前は「日の出おひさま公園」)

 野村不動産が分譲中のマンション「プラウド新浦安パークマリーナ」を見学した。駅からはややあるが、大型商業施設が揃うシンボルロードから少し入った公園に隣接しており、全218戸のうち残りは37戸(先着順9戸含む)と好調。

 物件は、JR京葉線・武蔵野線新浦安駅から徒歩21分(バス約5分・徒歩6分)、浦安市日の出四丁目の第一種低層住居専用地域に位置する敷地面積約19,405㎡、4階建てⅠ~Ⅲ街区218戸(募集対象外住戸1戸含む)。先着順で分譲中の住戸の専有面積は80.01~90.17㎡、価格は7,098万~10,798万円(最多価格帯7,500万円台)、坪単価は約320万円。竣工予定は、Ⅰ街区は2024年9月竣工済、Ⅱ~Ⅲ街区は2024年12月下旬。施工は三井住友建設。

 現地は、ニューコースト新浦安、ケーズデンキ、ケーヨーデイツー、フォルテ新浦安などの大型商業施設が建ち並ぶ幅員約50mのシンボルロードから少し入ったところで、従前敷地は社宅。建物は約5,000㎡の「日の出おひさま公園」に隣接。公園に面したⅠ街区(アリーナヴィラ)はシンボリックなラウンド形状となっている。

 マンション設計段階から野村不動産パートナーズと連携し、発電出力112KWの大規模太陽光システムを導入。同社グループの一括受電スキーム「enecoQ」を採用することで、共用部だけでなく、専有部にも太陽光発電による電力供給を可能にし、電気とガスを組み合わせたハイブリッド給湯器(年間約4万円の光熱費を削減)を備えている。

 このほか主な基本性能・設備仕様は、「ZEH-M Oriented」水準、「低炭素建築物」認定、コンクリバルコニー隔て板(一部除く)、二重床・二重天井、リビング天井高2450ミリ、サッシ高2300ミリ、ディスポーザー、御影石キッチン天板、食洗機、幅広リビング収納(約1畳大)、Low-Eガラス、浴室タオル掛け2か所など。

 共用部は約2,800㎡超の2つの中庭と、それぞれ機能が異なる2つの木造共用棟を採用。駐車場設置率は100%。

 販売開始は今年1月からで、これまで177戸を成約。残りは40戸(うち先着順11戸含む)。11月に第4期(戸数未定)を供給する。

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モデルルーム

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リビング収納

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 同社が新浦安エリアでマンションを分譲するのは、2008年竣工の「プラウド新浦安」(733戸)、2009年竣工の「プラウドマリーナテラス」(179戸)、2011年竣工の「プラウド新浦安パームコート」(550戸)に次いで今回で4物件目。同駅圏でのマンション供給は、2022年竣工の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ」(528戸)以来となる。

三菱地所レジデンスの坪単価は222万円だったので、ずいぶん高くなった印象を受けるが、最近のマンション価格の高騰からして納得もした。

 モデルルームはラグジュアリータイプの約90㎡で、サッシ高2300ミリ(一部除く)、フィオレストーンキッチン天板(コンフォートタイプは御影石)、幅広のリビング収納(1畳大)、エコカラットの玄関アクセント壁(オプション)、百数十万円はしそうなダイニングテーブルセットなどが目を引いた。

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現地

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現地

ZEH、ランドプラン、共用施設…単価では計れない価値あり三菱地所レジ「新浦安」(2022/1/16)

県企業庁の最後のマンション処分用地野村不「プラウド新浦安パームコート」(2010/2/9)

早期完売間違いない 野村不動産「プラウド新浦安」(2007/1/17)

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右からAさん、Cさん、Bさんご家族

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは10月20日、市街化調整区域内での開発要件を満たした3戸全ての敷地面積が165㎡以上の広い庭とデッキ、中高木を配した松戸市の分譲戸建て見学会を実施した。分譲地は、2023年グッドデザイン賞、2023年キッズデザイン賞、子育て支援大賞2024の国内アワードと、LICC2023(The London International Creative Competition)とAMP2024(The annual Architecture MasterPrize)の海外アワードを受賞している。

 分譲地は、松戸市内の市街化調整区域内に立地する全3戸。2022年9月に分譲し、2戸は2か月で完売し、残りの1戸も翌春に完売している。価格は5,000万円台前半から中盤。

 敷地面積は開発要件である全戸165㎡以上を確保し、住戸の中央部には3戸が共同利用できるセントラルデッキを配置することで、井戸端会議やバーベキューなど多目的に楽しめるスペースとしている。

 各住戸のプライベートゾーンも他の家族にも開放し、コミュニティゾーンとプライベートゾーンを緩やかにつなぐことでコミュニティが醸成されるよう工夫している。紳士協定による「土地利用協定部分」を設け、デッキや樹木の維持管理も分担して行うことになっている。

 福岡県の田主丸緑地建設が監修した豊富な樹木を配しているのも特徴の一つで、シンボルツリーのサルスベリのほか、ハナミズキ、シマトネリコ、カツラ、モミジなどの中高木がたくさん植えられている。

 見学会には3家族のご夫婦と0歳~5歳のお子さん6人が参加。Aさん宅のご主人(37)は「ガチャ的なところがあったが、大丈夫だろうと。田舎育ちなので庭とデザイン、それと私は身長が185センチあるので、1階のリビング天井高が2700ミリ確保されていた空間が購入の決め手。いいご家族と巡り会えた」と語った。

 Bさん宅のご主人(35)は、「都内の社宅に住んでいたが、こういうのもいいのではないかと。人間関係がうまくいくか不安もあったが、とてもよかった」と話した。

 Cさん宅のご主人(27)は「子どもが走り回れるのがとてもいい。飲み会やバーベキューをやったりして楽しんでいる。道具の貸し借りなどもやっている」と語った。

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同社プレスリリース

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同社プレスリリース

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 調整区域での開発規制、ランドスケープデザイン、子育て、相隣関係(コミュニティ)…あらゆる視点からアプローチが可能な見学会だったが(ポラスは国内外のアワードに受賞した商品企画力をアピールしたかったのだろうが)、記者は、3家族のうちのAさん宅のご主人(37)がいきなり語った「ガチャ」に鋭く反応した。

 「ガチャ」とは、Weblio辞書によると「景品が入ったカプセルを購入する形式であり、株式会社タカラトミーアーツの登録商標。ガチャガチャなどともいう。カプセルの中身を選択することはできず、何が入っているかは取り出すまで分からない、という点が主な特徴となっている」とある。

 記者は一度も試したことはないが、昔の駄菓子屋のくじ、グリコのおまけみたいなものだろう。Aさんとほぼ同年代の二男にせがまれて何度も買わされたことがある。大きな段ボール箱いっぱいになったのではないか。

 そのガチャを住宅購入に例えたAさんの感性に驚いたのだ。考えてみればその通りだ。マンションも分譲戸建ても〝向こう三軒両隣〟に誰が住むか、住んでみないとわからないし、それぞれが退去するまでわからないケースも少なくないはずだ。分譲住宅の利点でもあるし難点だ。

 ポラスは、分譲時にコンセプトを示し、庭やデッキの管理を紳士協定によって維持することを条件にすることで、この「ガチャの不安」の解消を企図した。すべてのデベロッパーはこの住宅購入検討者の「ガチャの不安」に向き合わないといけない。くじ引きで人の人生が左右されてはならない。Aさんの言葉を肝に銘じたい。

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現地

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プライベートガーデン

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 市街化調整区域での分譲戸建て住宅の取材は、最近では4件目(うちポラスが3件)だ。市街化調整区域内で分譲戸建てが許可されたのは、都市計画法法第34条第11号の規定と「松戸市における宅地開発事業等に関する条例」に適合させたためで、1戸当たり敷地面積が165㎡以上となっているのもそのためだ。

 3家族ともご主人が地方出身(奥さんはどうかはわからない)というのにも納得だ。小さいときから街のコミュニティが機能していた恵まれた環境で育ったに違いない。薪炭時代に生まれ育った記者の田舎は、臨家との垣根などなく、数十メートルも離れているのに夫婦喧嘩、親子喧嘩などは筒抜けで、味噌や醤油の貸し借り、土産物のおすそ分けなども日常だった。酒乱の男などは長老の一喝でナメクジみたいに縮み上がったものだ。大人が道路端で囲む焚火で経済を学んだものだ。

 この3家族のお子さんがどんな大人に育つか。とても楽しみだ。ポラスを含めたすべてのハウスメーカー・デベロッパーにはアワードの受賞ニュースも結構だが、優れた住宅の商品企画によって人の暮らしはどうなったかの報告もしてほしい。 

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セントラルデッキ

駅距離と調整区域開発要件(165㎡)逆手に取った企画秀逸ポラス「八千代緑が丘」(2024/6/15)

敷地100坪建物30坪の平屋ミラースHDの戸建て「南栗橋」企画ヒット(2022/11/13)

調整区域の市民農園付き200㎡邸宅ポラス「ハナミズキ春日部・藤塚」企画秀逸(2020/7/3)

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PDFはこちら 文書2.pdf

 東京都港区の課税標準額が1億円超の納税義務者(以下、億万長者)は令和6年7月末現在、1,523人となり前年度から131人増加したことが分かった。納税義務者に占める億万長者の割合は1.0%となり前年度より0.1ポイント増加、初めて1%台に達した。8年前の令和28年の957人(納税者に占める割合0.7%)の実に約6割増だ。億万長者が納めた1人当たり所得割額は約2,500万円と桁違いで、得割額総額は約380億円。区全体の所得割額の36.2%を占めている。

 また、課税標準額が1,000万円超の納税者の割合は19.8%(前年度比1.2ポイント増)で、所得割額に占める割合は76.9%(同4.2ポイント増)となった。

 令和5年度の東京都の納税義務者数は約757.1万人(23区531.5万人、市町村225.6万人)で、課税標準額が1億円超の納税者は5,584人(23区5,173人、市町村411人)となっており、都民の億万長者の27.3%の人が港区に住んでいることになる。

 港区の億万長者の増加に拍車をかけているのが高額マンションの供給増だ。専有面積が30㎡でも億ションとなる三井不動産レジデンシャル「三田ガーデンヒルズ」(1,004戸)、世界貿易センタービル他「ワールドタワーレジデンス」(389)、森ビル「麻布台ヒルズ」(約1,400戸)などの高額マンションが今年末から相次いで竣工する。三井不動産レジデンシャルのシニア向け「パークウェルステイト西麻布」(全400室)の入居も始まった。

 また、区内には建て替えや再開発マンションが目白押しで、この数年間に4,000~5,000戸が計画されており、坪単価は2,000~3,000万円以上となると予想される物件も少なくない。

 このほか、港区の課税状況で興味深い数値がある。これまで課税標準額が10万円以下の納税者は3,000人前後で推移していたが、令和6年度は637人に激減、構成比も2~3%台から0.4%へ下げた。これは、定額減税による所得割が非課税になったことの影響と思われる。

アッパーミドル・富裕層さらに増加 5人に1人が課税標準額1,000万円超東京都港区(2024/9/18)

コロナ禍でも億万長者は11.4%増の1,392人令和5年度の港区所得割額は2.4%減(2023/10/15)                                          

 

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ブルースタジオ「はちくりはうす」

日本デザイン振興会は1016日、応募があった5,773件から「2024年度グッドデザイン賞」1,579件を発表した。最高賞である「グッドデザイン大賞」の候補となる「グッドデザイン金賞」20件には、住宅・不動産業界からはブルースタジオ・竹村眞紀「障害者シェアハウス+シェア店舗『はちくりはうす』」が選ばれた。また、「グッドデザイン・ベスト100」には大和ハウス工業「神社・地域と共に歩む老人ホーム『黒鶴稲荷神社+アズハイム大田中央』」、東急不動産・石勝エクステリア・東急コミュニティー「生物多様性保全に寄与する長期景観管理計画」が選定された。「グッドデザイン大賞」1件は115日に決定・発表される予定。以下、主な住宅・不動産会社の受賞作。順不同

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「黒鶴稲荷神社+アズハイム大田中央」

ブルースタジオ 「障害者シェアハウス+シェア店舗『はちくり』」「総合住宅展示場のセンターハウス」

東栄住宅 「木造住宅用制震ダンパー/東栄セーフティダンパー」「地盤改良工法/R-Evolve パイル」「宅地開発手法/簡単に地図から消せる道」

住友不動産  「プレミアム.J 立川」「南麻布レジデンス」

日鉄興和不動産 「グランリビオ浜田山」

大東建託 ROOFLAG(ルーフラッグ)賃貸住宅未来展示場」

相鉄不動産 木造マンション「KNOCKSゆめが丘」

AQ Group 「木造平屋建て 構造実験棟」

三菱地所グループ 「ベネチ庵/アラビ庵」「MUFG PARKLIBRARY」「田町タワー」「ザ・パークハウス グラン 神山町」「ザ・パークハウス 南麻布」 「ザ・パークハウス 京都河原町」

ミサワホーム 「be in harmony

トヨタホーム 「トヨタホーム 国立ブリックコート」

旭化成ホームズ 「子育て共感賃貸住宅『ヘーベルメゾン BORIKI』」

MIRARTHホールディングス(ミラースHD) 「レーベン上田中央 GALLDEA」「『防災重要事項説明書』の発行・説明」

三井不動産レジデンシャル 「パークタワー勝どきミッド/サウス」「パークホームズ西池袋」「パークホームズ吉祥寺北 ザ ガーデン」「SOCO HAUS KORAKUEN」「パークアクシス新宿百人町」「すまいとくらしから循環型社会を実現『くらしのサス活 Circular Action』」

近鉄不動産 「ローレルコート上本町五丁目」

日本エスコン 「SEVENS VILLA 軽井沢」「TOPAZ 江坂」

野村不動産ホールディングス 「森を、つなぐ」東京プロジェクト」「プラウドシティ豊田多摩平の森」「プラウド阪急塚口駅前・ソコラ塚口クロス」「シビックプライドを醸成する取組『街の推し応援活動』」

大和ハウス工業 「神社・地域と共に歩む老人ホーム『黒鶴稲荷神社+アズハイム大田中央』」「公園一体広場+研究施設&ホテル『Research Gate -TONOMACHI-』」

コスモスイニシア 「イニシア芦屋レジデンス」「コスモグラシア蔵前テラス」「古材を活用した買取再販リノベーションマンション」

伊藤忠都市開発 「クレヴィア新御徒町」

阪急阪神不動産 「ジオ四天王寺一丁目」

リストデベロップメント・リビタ 「複合シェアオフィス「12 KANDA

東京建物 MEIJIPARK(都立明治公園)」「Brillia 京都鞍馬口」

ポラスグループ 「フレーベスト秋津 -OKUNIWA-」「アンテナモデル」「リーズン馬込沢 SuBaCoプロジェクト」「ベルフォート北本」「東京ストリームサイト」「国産無垢再生パネル」「未来輪区 ~共助と共生を育む街~」「『ステイパス』のある風景」「開発する全ての戸建て分譲地・入居者を対象としたコミュニティ支援プログラム」「育実(はぐくみ)の丘大宮」「南の台木造倉庫」「令和最小限住宅4×4『造りすぎない家』」「SPDスリム中間水切り」

東急不動産ホールディングス 「REEN AGENDA for BRANZ」「コンフォリア東新宿」「東急プラザ原宿『ハラカド』」「Forestgate Daikanyama

大京 「リジェ南山」「コンパクトマンション向け可動テーブル一体型キッチン」

モリモト 「ディアナコート祐天寺レジデンス」「ピアース用賀テラス」

安田不動産 「デュシタニ京都・植柳コミュニティセンター」「「plaNECT 薬王寺」「HAMACHO FUTURE LAB

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「ブランズ自由が丘」

生物多様性育む植栽管理計画 導入第一号 東急不動産「ブランズ自由が丘」(2024/6/4)

 Screenshot 2024-10-15 at 19-33-46 環境性能の高いCLT使用量2028年8倍増で脱炭素に貢献|土地活用のことなら - 大東建託.png
CLTを採用した賃貸住宅共用部イメージ図

 大東建託は10月15日、環境性能が高く住宅の脱炭素化を促進するCLT工法を採用するとともに、ZEH仕様にするため太陽光パネルを搭載した新商品「CLT DK-ZEH」を2024年10月から販売開始し、同社のCLT使用量を2028年までに現在の8倍とする目標を策定したと発表した。

 配布資料によると、記者説明会に臨んだ日本CLT協会業務推進部・小玉陽史氏は、なぜCLTが話題になるかについて、国内森林資源は積極活用する時代に突入しており、2050年カーボンニュートラルに向けて世界各国が走り出していることなどを指摘。「(同工法の採用を考えている顧客が)特に知りたいこと」として、コスト的には54㎡のヴィラ型宿泊施設を例にとり、木造軸組工法+CLT屋根の坪単価は134万円であるのに対し、木造在来工法は136万円、S造は158万円であることを紹介。このほか、環境性能が優れ、国の支援策、助成制度があることなどを上げた模様だ。

 また、同社技術開発部次長・岡本修司氏は、同社のCLTの取り組みとして、2019年9月、国内初のCLT賃貸住宅商品「Forterb(フォルタープ)」を開発、その後、2020年には日本最大級のCLT大屋根の未来展示場「ROOFLAG」をオーブンし、2023年にはLCCM認定を取得したCLT工法による戸建て賃貸住宅の建設、2024年には「ForterbⅢ」の販売を開始したことなどを話したと思われる。

Screenshot 2024-10-15 at 19-34-05 環境性能の高いCLT使用量2028年8倍増で脱炭素に貢献|土地活用のことなら - 大東建託.png
CLT材(スギ)

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 どうして上段で「配布資料によると」「模様だ」「思われる」などと書いたか。理由を説明しよう。実は、記者が説明会場となっていた経団連会館に着いたのは10時30分。開始まで30分あるので、カフェで煙草を吸って5分前に会場に向かったところ、途中で同業の記者の方から「今終わったよ」と告げられた。開始は11時ではなく、10時だったのを確認しなかった記者がばかだった。

 お詫びをするため会場に着いたら、広報担当の方が同社技術開発部CLT開発課課長・末廣英章氏を紹介してくれた。木造ファンの記者が一番聞きたかったのは、CLTと親和性があるはずの2×4のほかに、在来工法や鉄、コンクリなどとの混構造によるハイブリッド建築物についてだった。

 なぜかといえば、AQ Groupは今春、純木造8階建て新社屋を完成させたが、建設に当たっては特殊金物などを使わず、プレカット工場で製材・加工され、普及している一般流通材をモジュール化、グリット化させて完成させたからで、坪単価も145万円で収めたからだ。

 この点について、末廣氏は「当社の賃貸住宅の8割は2×4なのでCLTとの親和性は高い。在来工法とは床など水平方向での組み合わせは可能だが、柱、壁などは難しい。しかし、岡山県では水回りを在来工法にしてCLTを採用した事例がある。当社も開発を進めたい」と語った。ぜひとも在来工法とCLT工法の連携を進めていただきたい。

 ハイブリッドについて。記者は、建築物に限らず森羅万象、すべての事象を測る物差しは〝美しいかそうでないか〟〝本物か偽物か〟-ただそれだけだ。絶対的な美など存在しないし、本物か偽物かも見方にもよるので怪しいものだが、誰が何と言ったって、「木」は美しい。同社の「ROOFLAG」もそうだし、直近では隈研吾氏の作品「日本アロマ環境協会(AEAJ)3階グリーンテラス」も、日建設計が設計・監理を担当した「木材会館」も最高に素晴らしい。

 CLT協会もすべての「木」にかかわる関係者にお願いしたいのは、木の環境性能やコストだけでなく、「木」が人にもたらす視覚・嗅覚・触覚などの効果を可視化・数値化していただきたいということだ。AIを活用すれば瞬時にはじき出せるのではないか。そうなれば、毎度毎度、他の工法と比べてコストが高いとか低いとかなどの論議は吹っ飛ぶはずだ。

 コンクリファンにも元気づけの一言。今から14年昔だ。長谷工コーポレーションの日本初の長期優良住宅認定マンション「ブランシエラ浦和」のネイキッドルーム(技術展示)記者発表会が行われたのだが、「打放しコンクリートに記者の目は吸い寄せられた。思わず触ってみた。ツルツルだった。ひび割れもムラも気泡痕も砂利のザラザラ感など全くなかった。特殊な型枠を用い、この日のために表面を研磨したのだろうと思った。

 この疑問を同社技術推進部門長期住宅企画推進室チーフスタッフ・小林仁司氏にストレートにぶつけた。そうではなかった。広報IR担当執行役員の岡田裕氏は『当社の技術担当スタッフが〝ほおずりをしたいぐらい〟と語ったぐらいで、私も驚いている。鏡のように蛍光灯の光が反射しているでしょう』と語った」と記事にした。コンクリも負けるな。

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Screenshot 2024-10-12 at 15-37-48 賃貸マンション「(仮称)洗足池プロジェクト」着工 主要構造部・共用部で木材使用、令和6年度優良木造建築物等整備推進事業に採択 東京建物株式会社.png
「(仮称)洗足池プロジェクト」

東京建物と三井ホームは1010日、主要構造部や共用部に木材を使用した5階建て賃貸マンション「(仮称)洗足池プロジェクト」を着工したと発表した。プロジェクトは、令和6年度優良木造建築物等整備推進事業に採択されている。

主要構造部や共用部内装に木材利用、建築時のCO2排出量を削減するとともに、天然素材の風合いを感じられる住まいを提供するほか、太陽光パネルの設置など省エネ・創エネの取り組みにより環境負荷低減。ZEH-M Oriented取得。三井ホームの木造技術ブランド「MOCX(モクス)」を採用している。

物件は、大田区東雪谷一丁目の敷地面積約1,117㎡、木造枠組壁工法、一部RC造・5階建て延床面積約           2,075㎡の42戸。事業主は東京建物、設計・監理・施工は三井ホーム。竣工予定は20263月。

 

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