大激戦の「築地」マンション ワールドレジも戦線離脱 全体で戸数は100戸減
大成有楽不動産の「アーバンツ銀座築地」55戸に続いて、ワールドレジデンシャル・ニチモリアルエステートの「レジデンシャル築地」41戸の販売計画が見直されることになり、マンションギャラリーは2月3日で閉鎖されることが分かった。
物件ホームページには「諸般の事情により、誠に勝手ながら販売計画の見直しをさせて頂く事となりました」とあり、販売事務所は「これ以上のことはお話しできない」としている。
◇ ◆ ◇
記者はつい先日、〝「晴海」より面白い〟と築地のマンションについて記事にしたばかりだ。大成有楽不動産の55戸とワールドレジデンシャルの41戸の戦線離脱で、現段階で分譲されるのは4物件367戸(当初は6物件463戸)となった。
減った分だけ価格が上がるのかどうか…他の近隣エリアの単価はどんどん上昇しており、「銀座」に近接する「築地」は築地市場の再開発計画も絡み混とんとしてきた。旭化成不動産レジデンスの値付け次第では大激戦が一転して大凡戦になる可能性も出てきた。
市場を乱しているのは、激しい用地争奪戦を演じているホテルとリート・ファンドだと思うがどうだろう。翻弄されるのはユーザーだ。
「晴海」より面白い 坪500万円の攻防 目が離せない旭化成不レジ「アトラス築地」(2020/1/17)
業界一丸となって応援 「新生ナイス 経営方針発表会」参加者の声
杉田社長を中央に小林氏(左)と矢吹氏
ナイスは1月24日、ナイスパートナー会連合会と合同の「経営方針発表会」を開催した。恒例だった「新春経済講演会」を一連の事態を受け変更したもので、同社代表取締役社長・杉田理之氏が新生ナイスグループの経営方針を発表したほか、経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO・冨山和彦氏による「デジタル(AI)革命とローカル型企業の明日」と題する講演、情報交換会(懇親会)を行った。
参加者は、会費制だったにもかかわらず従来とほとんど変わらない約1,600名が参加し、「新生ナイス」にエールを送った。
同社は3月31日付ですてきナイスグループ(代表取締役社長・杉田理之氏)に吸収合併され、消滅することが決まっている。
「経営方針発表会」(グランドプリンスホテル新高輪で)
◇ ◆ ◇
記者は他の取材があったため、杉田社長の〝決意表明〟は聞けず、懇親会からの参加となった。ただで飲ませてもらう分の〝お返し〟をしないと失礼だと思い、以下の通り「新生すてきナイスグループ」に対するエールの声を拾った。(順不同)
後藤木材(本社:岐阜県岐阜市)代表取締役会長・後藤直剛氏(初代ナイスパートナー会連合会会長) ナイスは木材商社の草分けとして業界を支えてきた。多くのことを教わった。(有価証券虚偽記載は)運が悪かったとしか言いようがない。(他の多くの不祥事と比べて)大きな問題ではない。私利私欲に走ったわけでもない。これを機会にわれわれも盛り上げていきたい
クロダ(本社:長崎県諫早市)取締役会長・黒田隆雄氏(2代目ナイスパートナー会連合会会長) (一連の事態となり)謙虚に取り組んでいる。だからこそこんなに人が集まる。お客さんは逃げていない。売り上げはむしろ伸びている。社員は前の時代と一緒〝愚直なナイス〟を実践している。凄いこと。(創業)70周年、いいですね
平方木材(本社:群馬県前橋市)代表取締役・平方宏氏(現ナイスパートナー会連合会会長) 創業70周年を迎えた新生ナイスを業界が一丸となって応援していく
田村森林組合代表理事組合長・矢吹盛一氏 田村市はいわき市と郡山市のほぼ中間。3.11のときは事務所が倒れるのではないかと思えるほど大きく揺れた。津波だけならまだしも…原発被災は読めなかった…わたしのところの強度が強いのが特徴の〝田村杉〟が福島代表として国立競技場の東ゲートに採用されている(ナイスは国立競技場に採用された47都道府県の木材を全て調達した)
一般社団法人アジアサイエンスカフェ(本部:神奈川県川崎市)会長・小林一氏 アジア人起業家のためのインキュベーションセンターの運営と支援活動を行っている。シェアオフィスを7年間やっている。日本もアジアも木の国です
征矢野建材(本社:長野県松本市)取締役総括本部長・岩垂智昭氏 新生ナイスの今後の展開に大いに期待しています。旧態依然の体制を脱却し、再生へ向け社員共々一丸となって取り組んで頂きたい。弊社もワンチームの一員として、アカマツ、桧、杉、カラマツなど長野県産材の利用・普及に努めていきます
左から岩垂氏、北信地域材加工事業協同組合代表理事・峯村宗次氏、瑞穂木材代表取締役・宮崎正毅氏
三菱地所 新「長期経営計画2030」発表 「大・丸・有」10年間に6~7000億円投資
三菱地所は1月24日、今年4月からスタートさせる向こう10年間を指向した経営計画「長期経営計画2030」を発表し、同社吉田淳一社長が同計画と同日発表した大手町・丸の内・有楽町エリア(大・丸・有)における2020年以降のまちづくり「丸の内NEXTステージ」について約1時間30分にわたって説明、質疑にも答えた。
「長期経営計画2030」策定の背景として、吉田社長は現在進行中の2017年度から今年度末の中期経営計画はすべて数値目標を達成する見込みであり、これを土台に、新たにスタートさせる計画は、時代が非連続的、かつ急速に変化し続けている現在、的確に対応するためには中長期的な視点で考える必要があるとし、以下の戦略を打ち出した。
経営計画では、「社会価値向上戦略」と「株主価値向上戦略」を両輪に据えた経営を実践するとし、社会価値向上戦略では、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを実行し、まちの利用者や従業員を含む全てのステークホルダーへのより高い価値の提供を行い、株主価値向上戦略では、ROA・ROE・EPSのKPIを掲げ、高効率で市況変化に強い事業ポートフォリオへの変革を、「国内アセット事業」「海外アセット事業」「ノンアセット事業」の3つ領域で展開し、計画の実現を目指す。
また、ノンアセット事業をはじめとする不動産市況の変動に強い収益の拡大と柔軟な資本政策を組み合わせ、ROA・ROEの底上げを図り、2030年度計画でROA%、ROE10%、EPS200円の推知目標を掲げた。
「大・丸・有」の2020年以降のまちづくりを「丸の内NEXTステージ」と位置付け、イノベーション創発とデジタル基盤強化を通じ、個人のクオリティオブライフ(以下、QOL)向上と社会的課題の発見・解決を生み出すまちづくりを推進。有楽町エリア及び常盤橋エリアを重点的に整備し、2030年までに約6,000~7,000億円を建て替え及びソフト整備に投資し、再構築を推進すると語った。
モリモト「ディアナコート三軒茶屋」 情報誌の反響〝関東一〟の1,000件突破
「ディアナコート三軒茶屋」
モリモトの台東区初、「PIAS(ピアース)」初の「PIAS(ピアース)浅草」を見学したのだが、軌道を修正して「ディアナコート三軒茶屋」について先に書く。不動産情報サイト「SUUMO」のいま現在の関東圏アクセスランキングで堂々のトップで、件数は1,000件を突破しているという。
物件は、東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩6分、世田谷区三軒茶屋2丁目に位置する8階建て40戸。専有面積は33.52~80.72㎡、価格は未定。販売開始は2月下旬。設計・監理はSKM設計計画事務所。施工は未定。完成予定は2021年5月上旬。
現地は見ていないが、蛇崩川緑道に面し、丸山公園に近接しており、同社がこれまで三軒茶屋エリアで分譲した数物件と比較してもっともよさそうだ。基本性能、設備仕様は、これまでの「ディアナコート」と変わらないようだが、外壁タイルは織部。
これまで反響が1,000件を突破している。「SUUMO」ランキング2位の野村不動産「プラウド文京千駄木ヒルトップ」、3位の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス麻布外苑西通り」を上回っているのだからこれは凄い。坪単価は500万円前後とみた。
「浅草」は、東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩7分、台東区浅草3丁目に位置する13階建て47戸。専有面積は32.03~54.00㎡、価格は未定。完成予定は2021年2月上旬。設計・監理はコモン・リンク。施工はノバック。販売開始予定は2020年2月下旬。
現地は表通りから一歩入ったところ。道路を挟んだ対面にはホテルが建設される模様。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~2450mm、シーザーストーンキッチン天板、食洗機、タンク式Janisトイレ、コロンボ製ドアノブなど。モデルルームレベルは他の「PIAS(ピアース)」と同様高いとだけしておく。
三菱地所レジデンス 新社長に宮島正治・代表取締役専務執行役員
宮島氏
三菱地所レジデンスは1月23日、新社長に代表取締役専務執行役員兼三菱地所グループ執行役員・宮島正治氏が4月1日付で就任すると発表。現代表取締役社長執行役員・脇英美氏は三菱地所代表執行役 執行役専務 再開発事業部担当に就任する。
宮島氏は1964年5月26日生まれ。東京都出身。1987年4月、三菱地所入社。2014年4月、住宅業務企画部長、2016年4月、三菱地所レジデンス取締役専務執行役員兼三菱地所グループ執行役員、2017年4月、現職。
トータルブレイン故・久光龍彦氏の「お別れの会」2月12日
2019年12月29日死去したトータルブレイン代表取締役・久光龍彦(ひさみつたつひこ)氏の「お別れの会」が下記の通り行われる。
~記~
1.日時:2020年2月12日(水)午前11時30分~午後1時00分
2.場所:ホテルニューオータニザ・メイン宴会場階「芙蓉の間」
3.主催:株式会社トータルブレイン 代表取締役佐々木睦氏
4.喪主:久光美映子さん(故人の妻)
※式典等は執り行わず、随時献花を受け付ける。同社は香典、供花、供物、弔電などを辞退し、当日は名刺を受付に提示することをお願いしている。
同社はまた、ホームページに故・久光龍彦氏への追悼メッセージのコーナーを掲載。故人に贈る言葉などを受け付けている。
問い合わせ先はトータルブレイン電話:03―5575―7761 ホームページはhttp://totalbrain.co.jp/
〝業界の名物男〟逝く トータルブレイン社長・久光龍彦氏 享年79歳 死因は…(2020/1/6)
三井不レジ 家の中まで宅配物を届ける「ナカ配サービス」 第一弾は「月島二丁目」
三井不動産レジデンシャルは1月22日、業界初となる家の中まで食材などの宅配物を届ける「ナカ配サービス」を、三井不動産グループ会社が提供するメンバーシップサービス「三井のすまいLOOP」を通じ4月から運用開始すると発表した。1月下旬に分譲開始する「パークホームズ月島二丁目」が第一弾となる。
「ナカ配サービス」は、不在時に来訪があった場合はインターフォンアプリケーション「住まうほん」に着信が届き、「Tebra connect(テブラコネクト)」専用のアプリケーションを通じて施錠・解錠を行い、玄関内への配達の様子を遠隔で確認できるシステム。サービス提供業者のスマートフォンに合鍵を発行することも可能。
同社はまた、不在時でも安心して利用できる家事代行サービスの仕組みを整える。
スマートロックと連携したセキュリティシステムにより家の中まで宅配物を届けるサービスを開始するのは不動産業界初。
「月島」は、都営大江戸線月島駅から徒歩3分の定期借地権付き全46戸。建物は完成済み。
1階集会室にランドリーとワーキングスペース コスモスイニシア「大森町」
イメージ図
コスモスイニシアの新発想コンパクトマンション「イニシア大森町N’sスクエア」のモデルルームを見学した。居住面積の圧縮を図り価格を抑える一方で、広さ約56㎡のカフェ機能付き集会室にランドリーコーナーを設け、ワーキングスペースとして仕事もできるようにしている。当面使わないものは賃料の安い郊外に預けるトランクルームシステム「sharekura」も提案している。
物件は、京浜急行線大森町駅から徒歩4分、大田区大森西五丁目に位置する15階建て全112戸。専有面積は34.05~62.99㎡、坪単価は320万円。竣工予定は2021年1月下旬。事業主は同社のほかニイノ建設。施工は木内建設。
1階部分の約60㎡の集会室に8キログラムを洗えるランドリー8台とカフェ機能を備え、パソコンを使って仕事もできるWi-Fi付きの「ワーキングスペース」を設置しているのが特徴。
また、当面使わない荷物は、賃料が安い郊外のトランクルーム「sharekura」に預けられるようにする。荷物は一箱250円/月。アプリで荷物管理も行える。
販売事務所で
◇ ◆ ◇
1階にカフェ機能付きのランドリー、ワーキングスペースを設けたのは、記者もそうだし、おそらく同社関係者、お客さん全てに当てはまることだと思うが、リビングで仕事をする夫、または妻は嫌われ、不和の原因の一つになっているはずで、これを何とかしようという発想から生まれたものに違いない。
洗濯は、共働きの家庭では夜間に行うのがほとんどのはずだが、隣が気になってためらわれる。1階なら夫、または妻は「洗濯に行ってくるよ」と洗濯物と一緒にパソコンを小脇に抱えて出て行っても文句は言われないし、タバコはもちろん、酒だってこっそり飲めるかもしれない。愛やコミュニティも生まれる。同社は、これまでも「イニシア浦安グランプレイス」や「イニシア横浜桜木町」などでも導入している。
同じような事例では、大成有楽不動産「中野」があり、東建「上野」は近隣住民も利用できる「集会所」を設けている。武蔵小山の食堂付きアパート「Stairs(ステアズ)」も参考になるはずだ。
そこで提案だ。そこまでやるなら、もう一歩踏み出し、「専ら居住」の原始管理規約を見直し、例えばSOHO的な利用を可能にし、法人登記もできるようにしてはどうか。
そもそも商業地域の用途は〝何でもあり〟ではないか。ほとんどの用途建築物が許可されるのに、そこに建つマンションの利用を「専ら居住」に縛るというのは合理的でない。
接客ブースに置かれていたポトス(他の観葉植物も全て本物)
世界初、自動運転バス・タクシー・モビリティを活用したMaaS実証実験 三菱地所など
多くの報道陣にカメラを向けられ恥ずかしそうな「Robocar® Walk」(丸の内パークビルで)
三菱地所など7社は1月20日から2月1日、世界初の空港リムジンバス・自動運転タクシー・自動運転モビリティを活用した「マース」(MaaS=Mobility as a Service)実証実験を実施する。20日、メディア向けに出発セレモニー・撮影会など行った。
午前9時30分に東京シティエアターミナルで関係者によるセレモニーが行われたのち、11時には自動運転タクシーに乗ったモデルの外国人男性客が丸の内パークビルに到着し、さらにアプリを利用して自動運転モビリティを利用し「丸の内仲通り沿い店舗」に到着するまでの様子が公開された。
実証実験を行うのは東京空港交通、東京シティ・エアターミナル、日本交通、日の丸交通、三菱地所、JTB、ZMPの7社。
ZMPが開発した「Robocar® Walk」の運用費用は月額10万円/台、初期費用は500万円~。
自動運転タクシーで丸の内パークビルに到着したモデルの外国人客
◇ ◆ ◇
QRコードなるものを一度も利用したことがなく、スマホも満足に扱えず、MaaSの何だかさっぱりわからない記者はちんぷんかんぷん、あっけにとられるほかなかった。
車の自動運転は却って危険ではないかと思えてならず、道行く人に「こんにちは」と黄色い声をかけ、たどんのような黒目の片方をだしぬけにピンクのハート型に変えたのを見て、〝かわいい!〟などと女性が殺到したらモビリティはパニック状態に陥るのではないかと心配もした。
それよりも、駅や歩道や建築物のバリアを解消するのが先決ではないのか。京王新線新宿駅のホームからJR新宿駅の中央線ホームまでに7回も階段・エスカレーターを上り下りしなければならない。
それにしても、値段と重さが記者のものより数倍、いや数十倍もしそうなカメラを抱え、モビリティなるものを追っかけるメディアの人たちは何者だ。人数だってマンション取材の2倍、3倍の60名もいた。「北千住」が坪単価380万円で売れたことのほうがよほど報道する価値があると思うが…。
モビリティに乗り込む外国人客
この後すぐ、右目がピンク色のハート型に変わった
記者はロボットより報道陣の数に驚いた
〝木を愛する人は美しい〟 アキュラホーム 1,000万本の木のストローPJ 始動
「1,000万本の木のストロープロジェクト」イベント(ベルサール八重洲で)
アキュラホームは1月15日、同社・宮沢俊哉社長が主宰する全国工務店グループSABM(Smart Alliance Builder Member)とともに、環境貢献活動として取り組むカンナ削りの「1,000万本の木のストロープロジェクト」を始動すると発表。趣旨に賛同する約50人を招き、製作体験イベントも行った。
木のストローは、わが国の伝統技術である大工仕事のカンナ削りをヒントに木材(間伐材)を厚さ0.15㎜にスライスしたものをストロー状に巻き上げることに成功し開発したもの。2018年12月に発表して以来、森林保全や廃プラ問題を解決するソリューションとして国内外から注目され、G20大阪サミットやその他、国内外のイベントなどで採用されている。
プロジェクトは、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催の機会をとらえ、世界的な普及を加速させるのが狙い。有馬孝禮・東大名誉教授、末松孝弘・ザ・キャピトル東京ホテル東急支配人、高田光雄・京大名誉教授、中西哲也・元サッカー選手、長野麻子・林野庁木材利用課長、堀木エリ子・和紙作家、三井所清典・芝浦工大名誉教授、吉田倬郎・工学院大名誉教授など多くの人が賛同している。
製作体験では、〝カンナ社長〟宮沢氏がカンナ削りのプロの腕前を披露し、一般の参加者は嬉々としてストローづくりに励んだ。
カンナ削りを実演する宮沢社長
◇ ◆ ◇
記者が参加したのは、後半の製作体験イベントからだったが、最高に面白かった。参加者の男女比は3:7くらいで、外国人も10名くらい参加していた。
特に目立ったのは20~30歳代の〝美しい〟女性だった。〝木を愛する、環境を大事にする〟女性は身も心も美しいことを改めて確認した。
何人かに声も掛けた。30代の女性は「環境問題はわたしもそうですが、むしろ主人のほうが熱心。スーパーのレジ袋などは受け取らないことにしています」と話し、20代のカップルは「〝木のストロー〟というワードを初めて知り、面白そうなので参加した。1万人が登録しているユーチューブに流します」と出来栄えに満足していた。
関係者から、熟練者は5時間で100本製作すると聞いたので、時給1,000円として5,000円÷100本=50円と単価をはじいた。この原価では木のストローが一般家庭に普及するのは難しいかもしれないが、内職ならする人がいるのではないか。
帰り際に、同社広報課長・杉山正純氏が胸に付けていたSDGsに目が留まり、「これは当社オリジナルの木で作ったもの。売りものじゃありません。予備があります。内緒で上げます」と貰った。この後取材した三井不動産「六本木」ホテルの記事で紹介した。〝穴掘り3年、鋸(ノコ)5年、墨付け8年、砥ぎ一生〟の「カンナ削り全国大会」の記事と合わせて読んで頂きたい。
杉山氏が付けていたこのSDGsバッジを貰った(左)と大工歴約60年の山徳工務店・石田成徳氏(72)
アーティスティック! 建築・芸術家共演「三井ガーデンホテル六本木」1月24日開業(2020/1/17)
横浜版「SDGsストロー・ヨコハマ」1本50円で販売開始 麦わらストローはどうか(2019/11/7)
アキュラホーム&キャピトル東急 世界初の「木材ストロー」開発・導入へ(2018/12/11)
厚さ数ミクロンのカンナ削りの技を競う「第30回全国削ろう会 小田原大会」(2014/11/10)