坪400万円の大台に乗るか 全戸角住戸 大和ハウス「プレミスト梅田」
「プレミスト梅田」完成予想図
大和ハウス工業が11月下旬に分譲する「プレミスト梅田」を見学した。先に同社マンション推進事業部開発推進部部長・藤原淳一氏が「価格は未定だが、坪単価は大阪府の過去最高になる」と語ったように、モデルルームは東京都内の億ションにひけをとらない。果たして坪400万円の大台に乗るかどうか。
物件は、阪急梅田駅から徒歩5分、JR大阪駅から徒歩8分、大阪市北区中崎西二丁目に位置する16階建サウス棟58戸と17階建てノース棟75戸の合計133戸。専有面積は54.73~122.40㎡、価格は未定。竣工予定は平成32年3月上旬。施工は大末建設。販売代理は日本住宅流通。
空間デザイン・設計に浅井謙建築研究所、ラウンジ家具にCASSINA、庭園デザイン監修に石勝エクステリア、ラウンジフロアに@aromaをそれぞれ起用している。
サウス棟は1フロア3~4戸構成、標準階の住戸の専有面積は50~60㎡台、最大で約113㎡(2戸)。ノース棟は1フロア2~5戸構成、専有面積は50~70㎡台が中心、最大が122㎡(2戸)。いずれも内廊下方式を採用し、全戸角住戸プラン。
販売担当の同社マンション事業部営業部第二課 販売事務所長・三浦大輔氏は「来週から一般向けに告知する。この3連休(6~8日)の事前案内会も8組×3クールは全て満室。価格は未定だが、『梅田』はまだ伸びる余地がある」と話した。
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最初に断っておく。記者は関西圏のマンション市場は全く分からない。しかし、この1年間で8物件を見学した。坪単価610万円の関西圏最高値の東急不動産「ブランズ芦屋 ザ・レジデンス」を筆頭に、坪342万円の三井不動産レジデンシャル他「北浜ミッドタワー」、坪362万円の野村不動産他「プラウドタワー北浜」などだ。
「芦屋」はともかく、大阪府での過去最高高値マンションは坪370万円止まりのようだ。その価格を上回ると冒頭の藤原氏は明言した。だから最低でも坪380万円と記者ははじき、ひょっとしたら坪400万円の大台に乗るのではないかと予想した。
坪単価が大阪府内最高値なのに専有面積は50~70㎡台が圧倒的に多く、50㎡台の浴室が1317、主寝室が6畳大というのはいま一つ理解できないが、三浦氏は「大阪では3~4億円というのはなかなか理解されない」と語ったように、大阪の市場性を考慮したのか。仮に坪400万円と計算すれば、ほとんどが8,000万円前後で、いわゆる億ションは4戸しかない。
その億ションになりそうな122㎡のモデルルームはとてもよくできている。天井高が2600~2800ミリと高く、玄関を入ってすぐ正面に大きなバルコニーが広がり、リビング・主寝室のドアは親子ドア(幅は1200ミリくらいか)が採用されていた。
庭園デザイン監修に石勝エクステリアを起用しているように、ランドスケープデザインも優れていると思った。
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大阪駅前の再開発の最終章ともいうべき三菱地所を代表企業とする9社による敷地面積約46,000㎡の「うめきた2期地区」の計画も先に発表された。
開業は2027年春だから、現段階でどのようなマンションが建設されるか分からないが、このままの社会・経済状況が続けば坪単価は500万円をはるかに突破すると記者は読んでいる。
絶滅危惧種の大阪弁でいつもまくしたてていた〝能弁雄弁御三家〟の和田勇氏と矢野龍氏は第一線を退いた。唯一、残っていらっしゃる樋口武男・同社会長兼CEOに〝負けたらあかんで東京に〟と挑発したい。富裕層向けはどんどん高値追求していいというのが記者の持論だ。
販売事務所の模型
大阪府の最高坪単価に 大和ハウス「梅田」 東急不「芦屋」には及ばず(2018/9/15)
坪単価270万円に納得 梅田に16分の近さ 住友不動産「シティテラス千里桃山台」
「シティテラス千里桃山台」
住友不動産の「シティテラス千里桃山台」を見学した。同社が先に「昭和40年代に建築されたメゾネット集合住宅の建て替え事業として完成した」と発表したマンションで、周辺相場より20万円くらい高い坪単価270万円でも売れ行きがいいのに納得した。コピペなどしなくてしっかりものを見ないといけないことを改めて感じた。
物件は、北大阪急行南北線桃山台駅から徒歩3分、大阪府豊中市新千里南町三丁目に位置する15階建て全277戸(非分譲住戸44戸含む)。専有面積は70.09~75.13㎡、発売済み未契約住戸の価格は5,500万円台~6,200万円台。坪単価は270万円。平成30年7月31日完成済。問合せ件数は約3,000件、来場は2,000組超で、7割超を販売済み。
「千里ニュータウン」の玄関口・桃山台駅前で、都心の主要エリアへスムーズにアクセスできる御堂筋線直通の沿線、閑静な住環境でありながら商業や公益、教育などの施設が整備されている立地が評価されているという。
販売担当の嶋田成希氏は「都心のマンションにひけをとらない質の高さが評価されている」と話した。
モデルルーム
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関西圏のマンション市場はさっぱり分からないのだが、この1年間で8物件を見学した。いずれもレベルの高い物件だったが、一般的なマンションの価格は首都圏の半値以下、直床が多く、天井が低く、グレードもそんなに高くないという印象を受けた。
しかし、今回の「千里桃山台」はリビング天井高が2500ミリ、ディスポーザー、食洗器、ミストサウナ、Low-Eガラス、スロップシンクなどが標準だった。
最近の首都圏マンションは、価格を抑えるディスポーザーやスロップシンク、ミストサウナなどは付けず、食洗器をオプションにする例が増えているが、同社は基本的には食洗器は標準装備するという。
坪単価270万円はわが多摩センターより高い…しかし、新大阪に10分、梅田(地下鉄)に16分の交通便ならこれくらいして当然か。これからの梅田のマンションは坪400万円を突破するのは間違いない。
御堂筋線は東京の中央線のような沿線と勝手に理解した。
積水ハウス GPIFが採用する4つのESG指数全てに採用
積水ハウスは10月5日、世界最大の年金資産規模を持つ年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が 新たに採用した環境株式指数「S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数」に選定されたと発表した。
今回の選定により、同社はGPIFが採用する4つ全てのESG指数に選定されたことになる。4つのESG指数全てに採用された企業は68社。
4つのESG指数は、「S&P/JPX カーボン・エフィシェント指数」のほか「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」、「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、「FTSE Blossom Japan Index」。
ESGは、「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「ガバナンス(Governance)」のの英語の頭文字を合わせた言葉。企業の投資価値を測る非財務情報として利用されている。
〝総合展示場からの脱却〟に拍手喝さい ポラスが宿泊可能な単独展示場 開設
「体感すまいパーク船橋」
ポラスグループは10月5日、先月9月8日にオープンした「体感すまいパーク船橋」を報道陣に公開した。
同施設は、〝探せる・試せる「家づくりのぜんぶ」〟をコンセプトに、4つの注文ブランドのモデルハウスを揃えた宿泊体験可能な同社初の単独展示場で、インテリアショールームを設けたほか、土地仲介部門、工事部門、アフターサービス部門などワンストップで対応が可能な京葉エリアの複合拠点とする。モデルハウスへの宿泊体験は11月後半から開始予定。
見学会に臨んだポラテック取締役木造住宅事業部事業部長・森田昭廣氏は、「総展(総合住宅展示場)は、メーカーにとっては集客メリットがそれなりにあるが、ネットの時代で情報は入手しやすくなり、モデルハウスはその確認の場となっており、お客さんにとっては営業マンを選べない難点もある。今回の施設は、それぞれ分かれていた各部門を1つに集約し、ワンストップで対応できるようになった。集客数などは想定を上回り、順調なスタートが切れた」と話した。
所在地は、船橋市西船1丁目の敷地面積約2,793㎡の会社施設跡地などで、モデルハウス4棟を建設したほか、5階建て既存建物は改修しインテリアショールーム、営業、仲介、工事、アフターメンテナンスなどの事務所とした。総工費は土地購入費も含め14憶円。注文営業のポラテックのほか、土地仲介、アフターメンテナンス部門、住宅資材センターが入居する。人員は34名。
モデルハウスは、和モダンの「PO HAUS(ポウハウス)」(本体価格3,093万円、延床面積47.59坪、坪単価65万円、以下同じ順)、2×6の「HaS casa(ハスカーサ)」(2,450万円、37.81坪、64.8万円)、一流大工・職人の「北辰工務店」(2,076万円、41.62坪、49.9万円)、リーズナブルな「MOK HOUSE」(1,350万円、29.55坪、45.7万円)の4棟。
同じような単独展示場として「体感すまいパーク柏」もオープンした。
「PO HAUS(ポウハウス)」(左)と「北辰工務店」
「HaS casa(ハスカーサ)」(左)と「MOK HOUSE」
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この種の施設に拍手喝采したい。記者は昨年9月、以下のような記事を書いた。少し長いが、そのまま引用する。
「ご存知のようにtvk ハウジングプラザ横浜は45社が出展する日本最大の住宅展示場だ。様式も和、洋、折衷、多国籍、無国籍何でもありで、形状もまるでルービックキューブ、レゴのようで、色彩といえば万国旗、満艦飾そのものだ。住宅展示場の集客力が落ちてきており、派手さで他社を出し抜こうという浅はかな狙いはエスカレートする一方だ。記者は訪れるたびに歌舞伎町の歓楽街(キャッチバーに捕まり多額ではないが少額でもないお金を払ったことがあり、それ以来足を向けない)や雄琴の温泉街(車中から眺めただけで行ったことはない)を思い出す。歩くのも恥ずかしくなるほどだ。だから住宅展示場は好きになれない。
取材を終え、このように考えながら歩いていたら、『牧田さん』と後ろから声を掛けられた。客引きではないかとビクッとして振り向くと、何と先日のRBA野球大会で決勝トーナメント進出を決めたS林業のYさんで、名字がまたかの遊郭街として知られたYと一緒。
馬鹿なことを考えていたからだろうが、グラウンドでのユニフォーム姿とは全く異なるYさんの美男子ぶりに記者は惚れ惚れした。毎年1,000名くらい参加するRBA選手とは比較にならないほど凛々しい。眉目秀麗とはこのYさんのような男のことを言う。プロ野球でいえば西武・金子クラスだ。Yさんのすごいのは、野球ができるということにとどまらない。本業でも同社の全国ベスト3に入る営業マンだと同僚から聞いている」
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住宅建設・購入を検討している人は、記者のような印象を展示場で受ける人は少なくないはずだ。歌舞伎町はまだ人通りが多いが、住宅展示場はどこか場末の閑古鳥が鳴くフーゾク街そのものだ。
最近は、モデルハウス内に仲介部門を設けたり、コーヒーサービスを行ったりするところもあるようだが、基本的には火器は厳禁で、イベントなども制約があるはずだ。旧態依然のモデルハウスはいずれ立ち行かなくなるとずっと思っていた。
大手のマンションデベロッパーはここ数年、ワンストップで対応する店舗展開に力を入れている。ハウスメーカーでは三菱地所ホームが昨年、宿泊体験できるモデルハウス「ORDER GRAN AKASAKA」をオープンした。記者も宿泊体験した。
今回ポラスが同じように4棟とも宿泊体験を可能にするという。この流れは止まらない。総合住宅展示場はとっくに曲がり角を過ぎている。カフェなど飲食サービスくらいはすぐにでもやるべきだ。
4棟の中では、好みはあるだろうが、やはり単価が一番高い「PO HAUS(ポウハウス)」に宿泊希望が集中するのではないか。2番目は「HaS casa(ハスカーサ)」、以下「北辰工務店」、「MOK HOUSE」の順だ。どう調整するのか見ものだ。
末長組の矜持を見た 傾斜地だからこそ生きる技術力 「ロイヤルシーズン西麻布」
「ロイヤルシーズン西麻布」完成予想図
末長組が分譲中の「ロイヤルシーズン西麻布」を見学した。同社が得意とする傾斜地の自社施工マンションで、PRC構造により柱・梁型を極力なくした空間と多面採光を実現し、無垢・挽き板をふんだんに用いているのが特徴。坪単価620万円は割安感がある。
物件は、東京メトロ日比谷線六本木駅から徒歩8分・広尾駅から徒歩9分、港区西麻布3丁目の第二種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する8階建て(建築基準法上は地上5階、地下3階建て)全43戸。現在分譲中の第2期(9戸)の専有面積は49.48㎡~93.38㎡、価格は7,080万~20,200万円。坪単価は620万円。竣工予定は平成31年3月中旬。施工は末長組。販売代理はライフコーディネーター。約3分の1が分譲済み。
現地は、ゆるやかな南下がりの傾斜地で、南側と北側に接道。それぞれの出入り口との比高差は4層分。南側道路のはす向かいはルーマニア大使館。
建物は、吊り橋などに採用されているPC鋼線をコンクリ内に埋め込むことで躯体の強度を高めたPRC構造(プレストレス鉄筋コンクリート構造)とF2システム(PRC構造+耐震壁付ラーメン構造)を採用して、住戸内に柱・梁型が極力出ないようにしている。また、コンクリだけで防水できる工事も施している。
住戸プランは43通り。エレベーターを4基設置し、各住戸の独立性を高めるとともに、吹き抜けを随所に設けることで多面採光を実現している。
設備仕様は、ドアに無垢のウォールナットを採用しているほか、床は大理石とウォールナットの挽き板、ディスポーザー、オリジナル食器棚、サッシ下とその周りの壁の大理石張り、Low-E複層ガラスなど。
販売担当のライフコーディネーター受託営業部長・佐藤義典氏は、「末長組は傾斜地が多い川崎市高津区で造成工事を請け負ってきた50年の歴史がある会社。多面採光が基本的理念で、土地が平らなところではやらないし、他社施工も請け負わない。差別化ができないし、コスト的にも難しい。傾斜地だからこそ技術力が生きる。2~3年前に都心のマンションも手掛けるようになった。仕入れ-施工を一貫して行っているからこそこの価格で分譲できる」と話した。
モデルルーム
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末長組のマンションを取材するのは「溝の口CASA」以来6年振りだ。その記事を添付したのでぜひ読んでいただきたい。信じられないだろうが、その物件は91戸に対して7基エレベーターが設けられていた。単純計算して13戸に1基の割合だった。今回は4基だから11戸に1基だ。
エレベーターを設置すれば避難階段も同数だけ設置することになる。これだけでも工事費が嵩むことが容易に想像できる。普通のマンションは50戸に1基ついていればいいほうだ。
出隅入隅が多いのにも驚いた。採光・開口部は、ペントハウスタイプの120㎡のタイプが11カ所なのはともかく、専用エレベーター付き151㎡のタイプが9カ所(うちコーナーサッシが3カ所)、49㎡のタイプでも6カ所だ。
無垢のウォールナットを採用したリビングドアと居室ドアは内にも外にも開くもので、リビングドアの重さは60キロだという。1枚数百万円もするドアをたくさん見てきたが、今回のドアはシンプルで美しい。
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同社の企業理念をホームページから引用する。
「末長組の思いは、創業以来一貫して変わっていません。まず、私たち自身が住みたいと思える住まいをご提供しよう。つくり手である私たちが心底好きになれるものでなければ、 住んでいただく方にご満足いただくことなど到底できない、と」
先に書いたサッシ下とその周りの壁の大理石張りは、窓を開けたとき吹き込む雨などにより床が劣化するのを防ぎ、メンテもしやすいよう、長年の経験からそのようにしていると聞いた。同社の矜持を見た。
北側からの外観
傾斜地を得意とする末長組の「ロイヤルシーズン溝の口CASA」(2012/8/24)
積水ハウスが新商品 「LDK発想」から脱却 約30畳大の〝ファミリースイート〟提案
「IS ROY+E Family Suite (イズ・ロイエファミリースイート) 」
積水ハウスは10月3日、新コンセプトモデル「IS ROY+E Family Suite (イズ・ロイエファミリースイート) 」を発売すると発表した。
同モデルは、企業では日本初の「幸せ」を研究する住生活研究所の「住めば住むほど幸せ住まい」研究の成果と先進技術を具現化し、「わが家だけのファミリースイート」を提案するコンセプトモデル。
従来の「LDK発想」から脱却し、家族が思い思いに過ごし、家族みんながワクワクできる「新しいリビングのあり方」を提案している。
仕切りの少ない業界随一最大7mスパンの大空間リビングを、同社標準梁の約10倍の強度をもつ高強度梁により可能となった進技術と、設計士集団の「設計提案力」によって、30~40坪のコンパクトな住宅でも約30畳大のリビングを実現した。
構造は軽量鉄骨造。販売地域は全国(沖縄県を除く)で、価格は3.3㎡当たり69.5万円から(本体のみ・税抜)。
三菱地所レジデンス 最高値更新の坪850万円 「ザ・パークハウス渋谷南平台」
「ザ・パークハウス 渋谷南平台」完成予想図
三菱地所レジデンス(事業比率50%)・大林新星和不動産(同30%)・東急不動産(同20%)は10月6日、「ザ・パークハウス 渋谷南平台」(総戸数100 戸)のモデルルームをオープンする。坪単価は850万円で、三菱地所レジデンスが2014年に分譲して人気になった「ザ・パークハウス グラン千鳥ヶ淵」の坪単価800万円を越える同社としてはバブル崩壊後の最高値マンションで、設備仕様は〝グラン〟に匹敵する。
物件は、JR山手線渋谷駅から徒歩7分、渋谷区南平台町の第二種住居地域(建ぺい率70%、容積率300%)に位置する10階建て全100戸(事業協力者住戸30戸含む)。専有面積は56.44~215.30㎡、予定価格は1.2億円台~7.1億円台。坪単価は850万円。施工は東急建設。竣工予定は2019年11月中旬。販売開始は10月下旬。
現地は、高級住宅街として知られる「南平台」の一角で、「セルリアンタワー東急ホテル」へは徒歩3分の立地。敷地は元JTの事務所跡地。南平台アドレスでは11年ぶりの分譲。
建物のデザイン監修はSKM設計計画事務所取締役副代表・桐本将和氏で、共用部にはイタリア「Minotti」社のインテリアを配置。ロートアイアンをふんだんに用いたマスターラウンジからは、高さ約2m×幅約3mの「稲田石」を配した庭園が眺められるようにする。
また、車寄せで専属スタッフが入出庫を代行するバレーサービス を「ザ・パークハウス」で初導入。「セルリアンタワー東急ホテル」の会員制フィットネスクラブが利用でき、「東急百貨店」の様々なショッピングサービスも受けられる。
プランは1LDK(56.44 ㎡)~3LDK(215.30 ㎡)まで全23タイプ。室内廊下には60cm×60cm角の天然石、フローリングには天然の突板を採用する。
マスターラウンジ
215㎡の玄関・エントランス(広さは3m×3m。天井が低いのは気になったが)
215㎡のモデルルーム
ドレッシングルーム
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表参道駅に近い「青山ギャラリー」に入ったとたん、甘い花の香りが鼻腔をくすぐり、心を満たした。添付した写真の生花が放つ香りだった。生花は毎週、花屋さんにアレンジしてもらうのだという。
この瞬間、「千鳥ヶ淵」を超えるかもしれないという予感は、間違いなく超えるという確信に変わった。
一事が万事。あとは観なくても容易に想像がついた。シアターや模型、モデルルーム、担当者の話などから、この物件に賭ける三菱地所レジデンスの意気込みがストレートに伝わってきた。坪単価850万円も納得した。
わがデベロッパーは、寺院の造花のように豪華ではあるが、100円ショップで買ったようないかにも安物のフェイクを飾り立てることに何の痛痒も感じず、アンケートと称して個人情報を慇懃無礼に聞き出し、販促費に計上し、結局は購入者が負担することになる「来場者プレゼント」などと詐称ギリギリの商品券を配布する-こんな無礼なことはやめるべきで、きちんと対応するのがおもてなしではないか。価格が高い安いの問題ではない。このマンションを見習うべきだ。
青山ギャラリーの生花
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渋谷の再開発については触れるまでもないが、渋谷駅圏では、三井不動産レジデンシャルが期間70年の定期借地権付き「パークコート渋谷 ザ・タワー」505戸(販売戸数355戸)を近く分譲するし、旭化成不動産レジデンスの渋谷駅直結の「宮益坂ビルディング」建て替えマンションもある。
「渋谷」は定借付きだから価格は異なるはずだし、「宮益坂」はコンパクトが中心になりターゲットは異なるが、地所レジとしては後塵を拝するわけにはいかない。仕様レベルを上げ、機先を制す狙いだと読んだ。
最高価格の7.1億円台の215㎡のモデルルームには、カリマンタン エボニーの突板壁が採用されていた。カキノキ科カキノキ属の広葉樹で、心材は比重が1を超え水に沈む高級家具材のようだ。紫檀や黒檀などと比べ木目の濃淡がでるので美しい。一時期シャム柿が流行したが、それとは異なる。
什器・調度品も同様。見学に同行してもらった同社の女性広報担当は「これはバカラ、これはフェラガモ、あれはエルメス」などと言い当てた。この日は野球の取材でラフな格好をしていたが、ハイヒールの値段は記者が普段履いている革靴より数倍もした。
〝グラン〟を冠しなかったのは、共同事業物件のためで、担当者は「仕様レベルはグランと同じ」と話した。7.1億円の住戸には複数の申し込みがあるはずだ。同駅圏の最近の高級マンションでは、鹿島の「センチュリーフォレスト」と同クラスか。
キッチン
「駅2分」だけじゃない ワイドスパンなどプラン秀 明和地所「日暮里」「神田」
「クリオ神田」完成予想図
明和地所の「クリオ日暮里セントラルマークス」と「クリオ神田」の共通モデルルームを見学した。いずれも駅から徒歩2分の商業地エリアに立地するが、プランがなかなかいい。価格も抑制気味で、単身者、DINKSなどに支持されそうだ。
「日暮里」は、JR日暮里駅から徒歩2分、荒川区西日暮里2丁目に位置する敷地面積304㎡の14階建て41戸(住戸は36戸)。専有面積は32.34~70.00㎡、坪単価は370万円。施工は坂田建設。竣工予定は2020年5月下旬。
「神田」は、JR神田駅から徒歩2分、千代田区鍛冶町2丁目に位置する敷地面積507㎡の14階建で52戸(住戸36戸、事業協力者住戸14戸、事業協力者店舗1戸、管理事務室1戸)。専有面積は32.34~60.45㎡。価格は未定だが、坪単価は420~430万円位になる模様。竣工予定は2020年12月下旬。施工は未定。
「クリオ神田」(左)と「クリオ日暮里セントラルマークス」
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同社のコンパクトマンションシリーズ〝ラベルヴィ〟にしなかったのは、専有面積60㎡以上の3LDKもほぼ1フロアに1~2戸含まれているためで、同社は3LDKのニーズもあると読みプランニングしたと思われる。
そのプランがいい。間取り図を紹介したが、「日暮里」の53㎡の2LDKは北向きだが3面最高で、33.00㎡の1LDKは間口が7.0m。70.00㎡の3LDKは7.5mスパンの東南角住戸。
「神田」も、南向き60.45㎡の3LDKの間口は7.7mで、32.34㎡の1LDK専用ポーチ付きで北西角住戸。
同社は2018年3月期末で契約残高393億円(857戸)を確保。未契約住戸は172億円(403戸)で、完成在庫は10億円(22戸)。完成在庫は2019年3月期にはゼロを目指す。
「クリオ日暮里セントラルマークス」の53㎡のプラン
「クリオ神田」の60㎡のプラン
人数も構成比率も過去最高を更新 東京都港区 課税標準額1000万円以上の納税者
東京都港区の平成30年度特別区民税課税標準額1,000万円以上の納税義務者数は22,163人で、全納税義務者に占める割合は前年度の15.0%を0.7ポイント上回る15.7%となり、人数も比率も過去最高記録を更新した。
全納税者の総所得金額は1兆3,007億円で、前年度の1兆2,312億円から5.6%増加した。
長谷工グループ 第4回「長谷工の森林」CSR活動に70名参加
「長谷工の森林(もり)」プロジェクト
長谷工グループ9月29日(土)、長野県茅野市の「長谷工の森林(もり)」で第4回森林整備活動を実施した。
「長谷工の森林」プロジェクトは、創業80周年記念事業の一環として2017年にスタートしたCSR活動で、長野県茅野市と和歌山県田辺市で開催している。
4回目となる今回はグループ社員とその家族70名が参加。地元業者による大木伐採のデモンストレーション見学と森林内散策を行いながら、生物多様性の意義や重要性を学んだ。