エコ・ファースト推進協議会 第9回「エコとわざ」入賞作品発表
エコ・ファースト推進協議会は10月22日、第9回「エコとわざ」コンクール審査結果を発表。応募作品630点の中から環境大臣賞には(大口町立大口中学校2年・下山樹さんの「未来の計は エコにあり」、エコ・ファースト推進協議会優秀賞には仙台市立金剛沢小学校5年・佐藤恵音さんの「とりもどせるり色の海を 脱プラで」、日本ことわざ文化学会賞入賞は東近江市立蒲生西小学校2年・和田昂志郎さんの「せかいじゅうの子どもで エコどもサミット」をそれぞれ選んだ。
各企業賞では、大和ハウス工業賞は川越市立野田中学校3年・藤井隆斗さんの「エコな家 夏はcoolに 冬はポカポカ」、一条工務店賞は磐田市立青城小学校4年・庄司悦梨さんの「木を植えて自然を作ろう人の手で、いのちのバトンつなごうよ」、積水ハウス賞は都城市立沖水小学校4年・坂元律公さんの「リビングで 家族だんらん エコ生活」がそれぞれ選ばれた。
記者の好きなのはライオン賞に選ばれた常滑市立青海中学校1年・佐々音羽さんの「おさがりは 幸せつなぐ エコバトン」だ。
長谷工コーポ 創業80周年記念「テクニカルセンター・マンションミュージアム」完成
「長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム」全景
長谷工コーポレーションは10月22日、創業80周年記念事業として建設を進めてきた多摩市の「長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム」が完成したのに伴う記者内覧会を行った。
施設は、京王・小田急多摩センター駅から徒歩12分、多摩市鶴巻3丁目に位置する敷地面積約17,663㎡、延床面積約8,800㎡。長谷工技術研究所、長谷工グループ技術研修センター、長谷工コミュニティ アウル24センター、長谷工マンションミュージアムからなる3階建て本館と、4階建て住宅実験棟、1階建て多目的実験棟の3棟で構成されている。このほか、地域に開放するビオトープも整備している。
マンションミュージアムは、企画展示や同社主催のコンテスト当選作品の展示、子ども向けイベントなどを開催し、事前予約制で一般に公開する。
長谷工テクニカルセンター・長谷工マンションミュージアム館長・江口均氏は、「これまでの各施設はそれぞれ分散しており手狭になっていたので、いいところはないかと探していたら、たまたま(多摩多摩)ここが見つかった。集合住宅の歴史や未来、建て替えを検討されている管理組合や一般の方々にも案内していく」と話した。
外観
HASEKOライブラリー
実験施設
多目的実験棟
◇ ◆ ◇
ある記者の方が「多摩市、中でも多摩ニュータウンは若者の数が少なく、高齢化が進んでいる」と発言した。
これにはカチンときた。多摩市民として黙っていられない。確かに数字はそうかもしれない。平成29年の多摩ニュータウンの高齢化率(65歳以上)は23.2%となっており、市域別で高齢化率を見ると、多摩市は29.3%で、八王子市の19.2%、稲城市の17.6%、町田市の11.8%と比べ突出して高く、東京都の平均23.3%、全国平均の27.7%よりも高いのは事実だ。
なぜなのか。簡単に言えば、昭和40年代の高度成長期、地方から流入する大量の労働者の住まいを確保するために多摩ニュータウンがつくられ、多摩市は他の市よりも早く開発が進められたからだ。
その矛盾が噴出しているのは言われなくたって理解している。西浦定継・明星大学教授は「何もしなければ多摩NTの人口は50年後に半減する」と警鐘を鳴らしている。
だからこそ多摩市は、そうならないよう「多摩ニュータウン再生」に取り組んでいる。高齢化は進んではいるが、街の美しさと緑の多さはどこにも負けない。元気な高齢者も多いはずだ。その知見を生かせば再生は可能だ。
お願いだから〝オールドタウン〟などと呼ばないでいただきたい。
今回の長谷工コーポの施設が「多摩ニュータウン再生」につながるかどうかは分からない。記者は賑わいを創出するために複合タウンを希望していたのだが、この土地は当初の都市計画で業務用とされているので、そうならなかったのは残念だ。
施設を一般に公開するのは結構なことだ。しかし、マンションミュージアムを小学高学年向け課外授業の対象にするのはやや難しすぎるのではないか。映像や年表、図表とにらめっこしても集合住宅のことを理解するのは容易ではない。むしろ学生さんや一般の方、業界関係者などが見るといい。戦後の集合住宅の変遷がよくわかるはずだ。同社が編み出した「コンバス」は、問題はたくさんあるけれども開発当初はいかに先進的で機能的だったかもわかるはずだ。
「コンパス」開発当初の広告
「コンパス」の再現(玄関床は塩ビシート、キッチン吊戸棚には耐震ラッチ)
子どもの勉強コーナー
設計担当者のデスク今昔
多摩中央公園
レンガ敷きの遊歩道「パルテノン大通り」(距離は約400m、幅員は約50m、クスノキの街路樹は60本以上)
想定の倍以上1,000名参加 地方と都市を繋ぐ 三菱地所「レジクラマルシェ」
「レジクラマルシェ」(「W Comfort Towers」で)
三菱地所グループの住宅系会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」は10月13日・14日・20日の3日間、地方創生とマンションコミュニティの活性化を目指す「レジクラマルシェ」を開催。3日間で想定の倍以上の約1,000名が集まった。
「三菱地所のレジデンスクラブ」は、今年6月に発足した住まいに関するニーズをワンストップで対応する全国で約60万世帯のユーザー会員組織。
「レジクラマルシェ」は、同組織と農業・水産・加工品を対象としたオーナー制度プラットフォーム「OWNERS」(https://owner-style.com)を運営するukka(代表取締役:谷川佳、小林俊仁氏)が連携して開催した第一弾。「レジクラマルシェ-岩手一関おいしい収穫祭-」と題し、マンションの共用スペースを会場として実施したもの。岩手県一関市農政課の職員をはじめ地元の生産者、ukkaのスタッフ、同社の関係者やマンション管理組合も参加した。
イベントは、10月13日(土)は「武蔵野タワーズ」(587戸)で、14日(日)は「ザ・パークハウス上鷺宮」(261戸)で、20日(日)はW Comfort Towers」(1149戸)でそれぞれ行われた。
ukkaは、2017年9月に創業されたITベンチャー。「100年後に続く食と農のあるべき形を創る」というミッションを掲げ、テクノロジーの技術を活用しながら、生産者と都市消費者をつなぐ新しい食材流通のプラットフォームサービス「OWNERS」を展開している。
OWNERSに掲載される全国から厳選されたこだわり食材のオーナープランに事前登録することで、その食材の1口オーナーとして生産過程や収穫の様子を楽しみながら、最も旬な時期に生産者から直接届けられるサービス。2018年9月現在、登録生産者数は約100名、ユーザー数は約4,000名。
◇ ◆ ◇
3日目の20日、「W Comfort Towers」(1149戸)で行われた「レジクラマルシェ」を見学取材した。ukkaの「100年後に続く食と農のあるべき形を創る」というミッションがいいではないか。
三菱地所コミュニティ都心支店管理2グループ Wコンフォートタワーズ統括所長・野村亮平氏は、「わたしたちが考えていることとukkaの目指すものは共感できる。これからのマンション管理は、居住者の高齢化や理事のなり手不足などから、コミュニティを醸成しづらくなってくる。今回のように双方が協力し合うことでWin-Winの関係が築ける。Wコンフォートでも築14年を迎え、組合の主体的なイベントがしづらくなっているが、イベントの前に行った防災訓練には例年の倍の約200名が集まったように効果もあった。大きな第一歩を踏むことができた」と話した。
30歳のukka谷川代表は「ネットを通じて第一次産業の抱えている課題を解決するのがわたしたちの役割。そのためには、都市の消費者とダイレクトにつなぐ必要がある。従来からある規模の大きい物産展は非効率で、消費者は印象に残らない。それより、もっと暮しに近くコミュニティを育て、シェアできるこれくらいの規模の街単位でのイベントのほうが反響も大きい。人と街、人と人を繋ぎ、地方創生の一翼を担いたい」と語った。
同社には、他の地方自治体からも「うちもやりたい」という声がたくさん寄せられているという。
谷川氏
◇ ◆ ◇
参考までに、マンションコミュニティについて以下に触れておく。
国土交通省は平成28年、「マンションの管理の適正化に関する指針」を改正し、マンションコミュニティについて「マンションにおけるコミュニティ形成は、日常的なトラブルの防止や防災減災、防犯などの観点から重要なものであり、管理組合においても、建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)に則り、良好なコミュニティの形成に積極的に取り組むことが望ましい」と明文化した。
その一方で、「マンション標準管理規約及び同コメント」の改正点として、「従来、本条第十号に掲げる管理費の使途及び第34条の管理組合の業務として、『地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成(に要する費用)』が掲げられていた。これは、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資するコミュニティ形成について、マンションの管理という管理組合の目的の範囲内で行われることを前提に規定していたものである。しかしながら、『地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成』との表現には、定義のあいまいさから拡大解釈の懸念があり、とりわけ、管理組合と自治会、町内会等とを混同することにより、自治会費を管理費として一体で徴収し自治会費を払っている事例や、自治会的な活動への管理費の支出をめぐる意見対立やトラブル等が生じている実態もあった。一方、管理組合による従来の活動の中でいわゆるコミュニティ活動と称して行われていたもののうち、例えば、マンションやその周辺における美化や清掃、景観形成、防災・防犯活動、生活ルールの調整等で、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされる活動は、それが区分所有法第65条に定める管理組合の目的である『団地内の土地、附属施設及び専有部分のある建物の管理』の範囲内で行われる限りにおいて可能である」などと財産管理団体としての管理組合と自治会、町内会活動を混同しないよう求めた。
また、指針改正の前、平成24年から27年にかけ11回行われた国土交通省「マンションの新たな管理ルールに関する 検討会」の第9回目で次のようなやり取りがあった。そのまま引用する。
【安藤委員(安藤至・日本大学大学院総合科学研究科准教授)】 私は村辻委員のご意見よりもさらに厳格にとらえるべきだと考えております。先ほど、防災の取り組みにバーベキューを組み合わせるという話ですが、これに全員が喜んで参加しているのかということが知りたいですし、また全員が喜んで参加するようなイベントであれば、参加費を本人たちから徴集すれば良いと思います。仮に、防災訓練には参加したいがバーベキューには興味がない人、かつ区分所有者の方からしたら、自分たちのお金が目的外に使われている状況なわけですから、これは明確にすべきです。勝手に流用されては困るという考え方もあるのです。
また、防災がそれほどまでに大事なのであれば、防災訓練の参加を現時点で、ちゃんと強制して行っているのかについても気になります。全員参加しているのでしょうか。それをせずに、参加できる、そして参加したい人だけで防災訓練を行い、気の合った人たちだけでバーベキューをやるというようなことにもし管理組合のお金を使っているのであれば、それこそまさに目的外使用であり、この最高裁の判例とかの考え方からすれば、もう完全に逸脱していると考えております。
【吉田委員(吉田修・弁護士)】 今の村辻先生、安藤委員のご意見に賛成なんですが、特に外部の専門家を管理者に呼ぶということを今後考えていかなければいけないという場合に、そういう外部の管理者の人が勝手に恣意的にお金を使っちゃいけないんだよと、財産管理のために必要最低限のことしか使ってはいけないんだということがなければならないと思います。これは会社法等のことでお考えいただければ簡単だと思うんですけれども、会社法の場合に、取締役が目的外使用すれば、これは特別背任とか業務上横領ということになるわけです。
現状において、どこからどこまでをどうするのかということはなかなか線引きができない。
それはそうなんですけど、基準はつくっておかないとあいまいになってしまうと思います。
ですから、バーベキューにしても、例えば最低限の文章を回すとか何とかというところまでは、通常なんだと思います。ところが、そこから上のところについては有志が有料でもって参加するんだとか、どこか線引き的なことは基準としてつけておかないと、今後、外部の専門家を管理者として入れたときに、チェックする基準がなくなってしまいますので、財産管理として必要最低限のところは、ある程度抽象的な基準として明確にしておくべきではないかと思います。
【村専門委員(村裕太・三井不動産レジデンシャル開発事業本部都市開発二部部長)】 新築のマンションの分譲の立場から申し上げたいと思うのですが、昨今の購入者のご意向として、このコミュニティの形成というのは非常にニーズが高いというか、ご希望が多いことでございます。おそらく意識としては、震災等で自助、公助以外に共助をしていかなければいけないという部分があったりとか、防犯、防災とか、各先生からご指摘があったようなこともあるのですが、コミュニティの形成が良好なマンションというものが、よく清掃が行き届いていたりとか、設備の保守、維持がちゃんとできていたりと同等になるぐらい、やっぱり資産価値を高める、もしくは維持するのに必要なソフトだという認識がご購入者の方に強いからだというふうに私ども分譲主としては思っておりまして、逆に、売り主としてはコミュニティの形成に必要ないろいろなイベントなどを企画したりサポートしたりというようなことをむしろ積極的にお勧めしたり、お手伝いをしたりというようなことをやっております。おそらく購入者は今そういう意識をお持ちなのだと思います。
【安藤委員】 今、村専門委員がおっしゃったことが仮に正しいのであれば、別に管理組合がお金を出さなくても、住人全員が自分たちで進んで町内会に参加し、町内会の経費でそのような取り組みをするはずですので、まさに管理組合と町内会とを混同する必要がないということを、ご説明されたのではないでしょうか。
記者は、マンションコミュニティ形成については、「自分勝手の合理主義を貫けば、居住者間はもちろん地域や街のコミュニティをズタズタに切り裂き、活力をそぎ、やがてはそのマンションの価値すらも減じることにつながるはずだ。マンション単体で価値を維持・向上させるのは絵空事に過ぎない」というのが持論だ。
迷走する「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」コミュニティや議決権などめぐり激しい論議(2012/8/20)
マンションコミュニティを否定するのか 国交省マンション管理検討会(2015/4/4)
〝赤坂の隠れ家〟 本物志向の大和ハウス「プレミスト赤坂翠嶺」
「プレミスト赤坂翠嶺」エントランス
大和ハウス工業が11月に分譲するマンション「プレミスト赤坂翠嶺」を見学した。販売担当の販売事務所長・島田隆弘氏が「六番町? その比ではない」と豪語した通り、設備仕様レベルは高い。全19戸(非分譲1戸含む)の小規模物件だが、すでに半数くらいに申し込み要望が入っているという。
物件は、東京地下鉄丸ノ内線赤坂見附駅から徒歩6分、千代田線赤坂駅から徒歩6分、港区赤坂四丁目の敷地面積約457㎡の第2種住居地域に位置する11階建て全19戸。専有面積は65.81~71.12㎡、価格は未定だが坪単価は650万円になる模様。施工は日本国土開発。竣工予定は平成31年3月上旬。
現地はかつて政財界人がよく利用したというヒルトップの料亭跡地。住戸は1フロア2戸(11階は1戸のみで非分譲)。全戸南向き。4~5層くらいまでは前建の影響を受けるが、それ以上は開けている。
デザイン監修は、同社の人気マンション「プレミスト九段」を手掛けたデザイン・ファーム合同会社代表・向井裕氏。モデルルームのインテリアデザインは数多くの高額マンションを担当している三井デザインテック・黒須理枝氏。
主な設備仕様は、挽き板フローリング、突板建具家具、リビング・キッチン・居室床暖房、バキューム式ディスポーザー、ミーレ社製食洗器、電子コンベック、ウルトラ・セラミックストーンのキッチン天板、リビング天井高2600ミリなど。
販売担当の同社東京本店マンション事業部第一事業部営業第一課販売事務所長・島田隆弘氏は、「周辺はコンパクトマンションが中心。当社の物件は1フロア2戸だが、四方に緑を配したランドスケープデザイン、一枚一枚手張りの外壁、隠れ家を演出したエントランス、料亭の土間をイメージしたアプローチ、光天井、ロートアイアン格子、版築、本物の木の庇などを使用したホール、竹林の庭などしっかり造りこんだ。キッチンはセラミック製、浴室のタイルは600角、バルコニーの手摺はロートアイアン…どこにも負けません」と話した。
外観模型
モデルルーム(サッシ廻りは天然石)
◇ ◆ ◇
島田氏が豪語するだけのレベルにある。冒頭の「六番町」とは、同社が2年前に分譲したマンションで、記者は「三井不動産のパークマンションに負けない仕様」と書いた。
その「六番町」と今回の「赤坂翠嶺」の仕様レベルについては、何とも言えない。同社内でも意見が分かれるのではないか。
だが、本物志向で美しいというのは共通している。模型写真を見ていただきたい。「六番町」もそうだったが、シンメトリーの外観が美しい。組子・格子をデザインに取り込み、手張りでタイルを張ったという。バルコニーに本物のロートアイアンを使用するマンションは最近見たことがない。
モデルルームの出来もいい。三井デザインテック・黒須氏を起用したのにも力が入っていることをうかがわせた。
もう一つ。モデルルームはホテル・オークラと繋がっている新紀尾井町ビルにあるのだが、ここでは「プレミスト代々木公園パークフロント」35戸の接客を兼ねており、坪単価675万円ながら残りは2~3戸と聞いてびっくりした。
この仕様レベルで大規模なマンションを見たいのだが…。
モデルルーム キッチン
三井不動産 ミッキーマウス スクリーンデビュー90周年記念イベント実施
三井不動産は10月18日、ミッキーマウスのスクリーンデビュー90周年記念に合わせ、「ディズニー ミッキー90周年 マジック オブ カラー(Disney Mickey 90th Anniversary Magic of Color)」を11月16日から開催すると発表した。
東京ミッドタウンを皮切りに約1年間かけて各地の施設・店舗で、ミッキーマウス90周年関連商品を販売するスペシャルポップアップショップや、90体のミッキーマウス立像の展示を展開し、限定商品を販売する。
詳細は専用ホームページ http://www.magic-of-color.jpへ。
高評価に驚愕 コスモスイニシア 7件目「MIMARU京都 新町三条」に体験宿泊
「MIMARU京都 新町三条」
コスモスイニシアが11月8日(木)オープンするアパートメントホテル「MIMARU京都 新町三条」に体験宿泊した。関係者に試泊してもらい、アンケートなどによる声を開業に生かそうという試みだ。
ホテルは、京都市営地下鉄烏丸線・東西線烏丸御池駅から徒歩5分、京都市中京区新町通三条上る町頭町105に位置する敷地面積約1046㎡の5階建て全69室。運営はコスモスホテルマネジメント。
試泊したのは約40㎡のファミリータイプ。記者は第一弾の「上野」と「京都六角」も取材しているので驚きはしなかったが、一般の方ならこの広さに驚くはずだ。ラグジュアリーホテルのツインくらいの広さがある。
しかし、ラグュアリーホテルと根本的に異なるのは、子どもが喜びそうな大人使用も可能な2段ベッド付きの寝室のほか、リビングルームがあり、冷蔵庫・食器類などを備えたミニキッチンがあり、洗濯乾燥機が置いてあることだ。設備仕様を含め、いわゆるコンパクトマンションに限りなく近い。共用部には喫煙室はあるが、レストランなど飲食施設もルームサービスもない(もちろんケータリングは可能)。
つまり、家族、あるいはグループで連泊するお客さんをメインターゲットにしているホテルだ。料金設定もルームチャージ制で、定められた人数以内であれば、たくさん泊まったほうが一人当たりの宿泊費は安くなるというのがミソだ。
記者は、チェックインを済ますとすぐ先斗町と祇園に繰り出し、かみさんと一緒に食事をし、11時前に戻り、翌日は大阪の取材に朝早く出かけたので、キッチンも洗濯機も冷蔵庫も使わなかった。洗面の水栓は確かグローエ、家具類は無印か。
ホテルの〝売り〟の一つである持ち出し可能のスマホは、日本語設定方法が分からず(分かっても使い方を記者は知らないし、かみさんも頼りない)、これも使わなかった。
建物は間口が広く、外観は黒(濃紺か)が基調で同じ色の格子が美しい。
◇ ◆ ◇
興味深いのは、わが国では極めて珍しいこの種のホテル利用者がどのような感想を抱いたかだ。早速、口コミサイトをチェックしてみた。概ね評価が高いのにびっくりした。
「とても良い(76%)」「家族の夕食を作るためにキッチンを利用することを強くお勧めします」「今までに滞在した最高のホテル」(以上「上野」)、「とても良い(85%)」「この値段はあり得ない」「お部屋に乾燥機付洗濯機が入っているのは、本当に有難かった」「部屋は最高でした!」(以上、「京都六角」)。
いったい何を基準に評価するかが問題だが、「上野」は上野駅圏でもっともいいと思うホテルより総合点で上回っていたのに2度驚いた。
さらに驚いたのは、同社から紹介された「トリップアドバイザー」のサイトでは、「MIMARU東京 日本橋水天宮前」が都内の名だたるラグジュアリーホテルを抑え堂々の2位にランクされていることだ。自慢でもないが、記者は「マンションの究極はホテル」だと思っているので、いいホテルは泊まるようにしてきた。このサイトでベスト30に入っているうち10近くは宿泊している。トップにランクされている渋谷のホテルはコーヒーしか飲んだことはないが、系列の銀座のホテルの朝食バイキング(デザート)をかみさんは絶賛した。
これも何を基準にしているか調べなかったが、もう「凄い!」としか言いようがない。口コミの凄さは記者でもわかる。
同社の「MIMARU」は「京都新町三条」で7施設目。当分は〝空白区〟のこの種のホテルで独走するのか。間違いなく2番手、3番手が現れる。「マンション? もうあきまへんわ。ホテルに勝てない」タクシーの運転手さんもホテルラッシュにあきれ返っていた。
ファミリールームタイプ
寝室
ロビー
〝家族に愛されるホテル目指す〟 コスモスイニシア「MIMARU京都 堀川六角」開業(2018/4/13)
骨太ニッチ〟アパートメントホテルで独走 コスモスイニシア第一弾「上野」開業(2018/2/20)
三菱地所ホーム 国産材使用率82%に 2×4住宅メーカーでトップクラス
三菱地所ホームは11月以降の全ての受注物件に国産材の壁枠組を採用する。これにより、国産材使用率は82%となり、ツーバイフォー工法による住宅メーカーとしてはトップレベルに引き上げる。
同社の市川ホームギャラリーの施工事例によると、構造材の使用割合は、国産壁枠組が32%、国産合板が35%、国産床枠組が15%、輸入材が18%。
同社は、2015年以降、JAS規格、構造計算指針の改定などで、輸入木材以外でも設計しやすい環境が整いつつあり、品質管理を十分行った材料を使用すること、輸入材の価格が上昇し、コスト的にも対応できるようになってきたことから標準採用したといっている。
◇ ◆ ◇
記者は木造ファンだから、とても嬉しい。ことの当否はともかく、消費増税に伴うエコポイント制が復活しそうだ。記者は、是非ともこのような国産材を採用した住宅建設のメーカーと消費者にこそ税の減免税措置を取るべきだと思っている。
◇ ◆ ◇
わが国の森林・林業が危機的状況にあることは言うまでもないことだが、国土に占める森林の割合が66%に達しているのに、林業関係のGDPは2,016億円(平成28年)しかなく、もはや「林業」と呼べないような悲惨な状況にある。林業従事者も昭和55年の14.6万人から4.5万人に激減している。
参考までに。林野庁の平成31年度予算概算要求は3,452億円(平成30年度当初予算額比15.2%増)なのに対し、防衛予算は5兆2,926億円(同7.2%増)。自衛隊員は約25万人(定員)。国を守る人と山を守る人の数字がこんなに違っていいのか。国破れて山河在りはどういう意味だ。
三菱地所ホーム 第一次取得層向け「エアロテックFit」発売開始(2018/10/16)
三菱地所ホーム 「エアロテックFit」記念キャンペーン 坪50万円台の定額制企画設計(2018/10/16)
三菱地所ホーム 「エアロテックFit」記念キャンペーン 坪50万円台の定額制企画設計
オーセンティック
先に書いた「エアロテックFit」の発売を記念したキャンペーン商品「SMART ORDER Fit SELECTION」について。
同社の企画設計注文住宅「WIZE-H(ワイズ エイチ)」の価格をさらに抑えたもので、大小20パターンかライフスタイル、家族構成などにわせてプランニングできる定額制企画設計住宅。
「エアロテックFit」を搭載するほか、間取りが自由に選べ、長期50年保証「ロングサポート50」が受けられる。
キャンペーンは10月18日(木)~2019年3月31日(日)。販売価格(税別)は1,430万円(24.04坪)~1,610万円(32.56坪)。販売目標は30棟。
モダン
三菱地所ホーム 第一次取得層向け「エアロテックFit」発売開始(2018/10/16)
三菱地所ホーム 国産材使用率82%に 2×4住宅メーカーでトップクラス(2018/10/16)
三菱地所ホーム 第一次取得層向け「エアロテック Fit」発売開始
「エアロテック Fit」
三菱地所ホームは10月16日、①従来商品より約25%価格を抑えた100㎡前後の住宅を対象とした全館空調システムの新バージョン「エアロテック Fit」の発売②『エアロテックFit』の発売を記念したキャンペーン商品「SMART ORDER Fit SELECTION」の発売③壁枠組に国産材を標準採用することで国産材採用比率を82%に高める-の3つを発表するとともに、来月17日には同社関西圏初のCLTを採用した「ORDER GRAN(オーダーグラン)」をオープンすると予告した。
冒頭、挨拶に立った代表取締役社長・加藤博文氏は、「昨日、安倍首相が来年10月の消費増税を決断された。駆け込み・反動減も予想されるが、何らかのアクションを起こそうと今日の商品発表会となった。今年ほど(暑くて)『エアロテック』が評価された年はなかった。新商品『エアロテック Fit』は第一次取得層の方に手が届く100㎡前後の住宅向けで、新築はもちろんマンションエアロテックリフォーム、分譲マンション、分譲戸建て、賃貸などに展開していく。『SMART ORDER Fit SELECTION』は性能を維持しながら1.500万円前後で提供する企画型住宅。壁枠組に国産材を採用することで国産材採用比率を80%に引き上げる。これは三菱地所グループのESGの取り組みに添うもの」と語った。
加藤社長(写真はインスタ映えする5月撮影)
◇ ◆ ◇
さて、記事は発表通りに紹介する。
「エアロテック Fit」は満を持しての発売だと受け止めた。従来は延床面積215㎡(65坪)を1システムで対応する1機種だったのを、室外機を従来の2台から1台に減らし、コストダウンを図るなどし、延床面積115㎡(35坪)以下でも対応できるようにした商品。従来は200万円弱だったものを150万円で提供する。
第一次取得層向けの受注促進を図るとともにマンションエアロテックリフォーム、分譲マンション、分譲戸建て、賃貸向けに展開していく。
月田徹執行役員は、ダクト配管について「設計図面を公開するのは初めて。よく見ていただきたい。一般的には設備工事担当が行うものを当社の意匠設計担当でできる。これが強み」とアピールした。(見ても何が何やらさっぱりわからなかった)
分譲戸建てでは、三菱地所レジデンスが来年分譲する千葉県・稲毛海岸の「ザ・パークハウス ステージ」で初めて採用することが決まっている。
「エアロテックFit」の受注目標は200台/年。
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業界の名物広報マンと呼ぶべき司会役の同社経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏は、「前回(7月)同様、会場の都合でお菓子は用意できませんでしたし、インスタ映えも、もう4回目になりますので割愛させていただきますが、グッドニュースを加藤社長はじめ分かりやすく説明いたしますので、いつも以上に大きく書いていただきたいと思います」と切り出した。
そして最後には、11月17日(日)にオープンする同社関西圏初の「ORDER GRAN(オーダーグラン)」について、「その前日、金曜日に発表会を行います。紅葉の見ごろです。紅葉を見がてらぜひ参加していただきたい。CLTを採用した自慢作です」と話した。
三菱地所ホーム 「エアロテックFit」記念キャンペーン 坪50万円台の定額制企画設計(2018/10/16)
三菱地所ホーム 国産材使用率82%に 2×4住宅メーカーでトップクラス(2018/10/16)
ボタニカルが最高4つの商品・開発を発表 三菱地所ホーム(2018/5/30)
「Bloomoi(ブルーモア)」の提案前面 坪330万円弱で好調 東建「Brillia 浦和仲町」
「Brillia 浦和仲町」完成予想図
東京建物が分譲中の「Brillia 浦和仲町」を見学した。JR浦和駅から徒歩4分の全72戸で、坪単価330万円弱ながら好調な売れ行きを見せている。
物件は、JR浦和駅から徒歩4分、さいたま市浦和区仲町一丁目に位置する13階建て全72戸(うち事業協力者用住戸4戸、提携企業向け分譲7戸含む)。専有面積は56.05~86.14㎡、中心価格帯は6,000万円台、坪単価は330万円弱。竣工予定は2019年12月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。
7月から販売開始されており、未供給を含め残りは10戸未満と思われる。
現地は、駅前の商業エリアの一角。敷地南側は現在、他社のマンション販売事務所など低層の建物が建っているのみで、高層マンションの日影の影響は受けそうだが開放感がある。
建物は全戸南向き。二重床・二重天井、ディスポーザー、フィオレストーンキッチン天板、食洗機、専有部Wi-Fi(無線LAN)、玄関窓・窓サッシなどが標準装備。
子ども部屋(奥に机と椅子)
◇ ◆ ◇
三菱地所レジデンス・大栄不動産が2015年に分譲し、人気となった「ザ・パークハウス 浦和タワー」の坪単価が330万円台で、埼玉県内のマンションとしては最高値を付けた。その後、昨年分譲された野村不動産「プラウド浦和東仲町ガーデン」第1期70戸が坪単価300万円で即日完売した。
今回の同社の物件は、坪単価330万円弱というのには驚いたが、それでも売れ行きが好調なのは〝駅近〟がそれだけ高い評価を受けたのだろうが、商品企画も優れている。
同社の女性スタッフが中心となって立ち上げた、働く女性のためのプロジェクト「Bloomoi(ブルーモア)」を全面に押し立て、室内に風を取り込むため、ルーバーバルコニー、スリット入りリビングドア、玄関窓・窓サッシをそれぞれ採用するなど、〝光と風〟を取り込んだプランをアピールしている。
記者はそれより、71㎡のやや狭い3LDKのプランで、柱・梁型が出ている約5畳大の北側居室を子ども部屋として提案している「Bloomoi(ブルーモア)」の提案力に舌を巻いた。
昨年見学した「大山」でもそうだった。普通ならデッドスペースになるはずの柱・梁型スペースに机と椅子がうまく収まるようにしている。限られたスペースをどう生かすか。普段苦心しているからこそできる技だ。
同じように、リビング側に多目的に利用できる〝ワーク・スタディスペース〟と呼ぶ「リビングDEN」を設置しているのもそうだ。家事をしながら子どもを見守るだけでなく、在宅勤務にも利用できるようにしているのがみそだ。
浴室のタオル掛けも2本あった。記者などはどうでもいいようなことだが、マット、タオルケット(夫婦は別)を掛けるには複数必要とか。なるほど。
モデルルームの入り口
現地
埼玉県の最高単価マンション 地所レジ・大栄不「浦和タワー」好調スタート(2015/12/14)