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「三井ガーデンホテル大手町」

 三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは6月6日、大手町駅から徒歩3 分の宿泊主体のホテル「三井ガーデンホテル大手町」の記者発表会・内覧会を行ない、6月17日(日)に開業すると発表した。同ホテルブランドとしては21番目で、客室数は5,528室となる。

 大手町駅から徒歩3分、東京駅からでも徒歩10分と利便性が高いことから、ビジネスユースのほか観光・レジャー用のニーズも高いとし、「Urban Oasis」をコンセプトに、自然を感じさせる木や緑を共用部分や客室内に多用しているのが特徴。1階に設けたレストランでは滞在スタイルに合わせたオールデイダイニングとする。客室単価は1.7~1.8万円を見込んでいる。

 発表会に臨んだ三井不動産ホテル・リゾート本部 ホテル事業部長・小田祐氏は、「世界都市ランキング3位の東京を訪れる観光客はどこを目指すのかといえば皇居や大丸有が上位に位置する。このエリアにホテルを開業するのが積年の課題だった」と語った。

 施設は、千代田区内神田2丁目に位置する14階建て延床面積約6.238㎡。客室は18㎡のモデレートタイプ(106室)が中心の全191室。建物所有者は中央土地で、三井不動産が賃借し、三井不動産ホテルマネジメントが転借、運営する。

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エントランス

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ベーカリーカフェ(緑はフェイク)

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 どこまでもへそ曲がりの記者は、同社ホテル稼働率が90%を超え、外国人と日本人の宿泊客比率が以前は4:6だったのが最近は逆転し、観光・レジャーとビジネスユースの割合も3:7から6:4くらいになっていると小田氏や三井不動産ホテルマネジメント・足立充社長が誇らしげに語っても心を揺り動かされることはなかった。

 日常的にホテルを取材している他の記者にとっては周知の事実で、旧聞に属する類のことであるくらいは容易に想像できる。

 そんなことより、ビビッときたのは、小田氏が「大丸有にホテルを開業するのが積年の課題だった。2020年度には運営ホテルは1満室を超えるメドが立ち、長期的にはアジアを中心とする海外展開などを考えると燎原の火のごとく拡がるのではないか」と語ったことに対してだった。

 今回オープンするホテルは、先にも書いた通り千代田区内神田2丁目にある。「大丸有」は「道」とか「街」のような普通名詞ではなく固有名詞だ。いまから20~30年前、東京都、千代田区、大丸有まちづくり協議会が定めたエリアのことで、内神田はそれに該当しない。ホテルの傍を流れる日本橋川と鎌倉橋がその境界線になっており、ホテルは大丸有のはずれでも入り口でもない。

 それでも小田氏が「大丸有」を口にしたのは、三菱地所の牙城である大丸有に楔を打ち込めたことが感無量だったのかもしれなないし、大丸有の本丸にある「(仮称)OH-1計画」ではフォーシーズンズホテルを開業することになっており、大丸有の外堀では先に「東京ミッドタウン日比谷」を開業し、八重洲では「ブルガリホテル」を開設することを発表できたのがよほどうれしかったのだろう。

 一方、三菱地所は「大丸有」に「八重洲・日本橋」を加えた投資額にして1兆円を超える「東京駅前常盤橋プロジェクト」を推進中だ。

 三井不動産と三菱地所がそれぞれの不可侵の領域に飛車角クラスの拠点を築くのが面白いではないか。

 しかし、記者はだからといって全面戦争の展開にはならないと読む。そんな無謀な疲弊するばかりの他社を喜ばすような愚を犯さないはずだ。菰田社長と吉田社長はこっそりと陰で手を握っているのではないか。

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小田氏

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 記者のホテルを見る視点、基準が狂っているのかもしれないが、廊下、室内の天井高が2.4メートル(一部最高は2.7メートル)で、トイレ・洗面・浴室は3点セットが採用されているのは理解できない。マンション見学会の3倍くらいの報道陣が駆け付けたのも記者の理解の範疇を超える。

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手前の鎌倉橋より内が大丸有

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通常の無垢材(左)と「Gywood(ギュッド)」

 すてきナイスグループは、スギ、ヒノキ、マツなどの国産針葉樹の軽くて、断熱性が高く、暖かくて美しい特長を保持しながら、表面だけをほどよい硬さにすることで、針葉樹の弱点であった傷つきやすさを解消した表層圧密テクノロジー「Gywood(ギュッド)」を開発した。

 平成28年度・29年度林野庁補助事業「新たな木材需要創出総合プロジェクト事業」のうち都市の木質化に向けた新たな製品・技術の開発・普及部門に選定されたプロジェクトで、東京大学、京都大学、京都府立大学、宮崎県木材利用技術センター、ベターリビングとともに開発・研究を行ってきた。

 「Gywood(ギュッド)」は、無垢材の表層部のみを高密度化するため、優れた形状安定性、硬いのに軽い、硬いのに温かい、硬いのに衝撃吸収性がある、軽くて切りやすいのにクギききがよい、無添加無垢材という7つの物理的特長を持つ「無垢の新素材」。

 同社・日暮清社長は、5月31日行った同社グループ業況・事業展開説明会で「まだ開発途上だが、用途は多様で、わが国の地域創生や林業・木材産業の復権に貢献することを目指す」と語った。

 

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「グローイングスクエア武蔵境ストロングスマート」

 細田工務店は6月5日、築後100年以上の古民家の古材をモデルハウスなどに活用した「グローイングスクエア武蔵境ストロングスマート」の見学会を報道陣向けに行った。価格は未定としているが、すぐ近くには玉川上水が流れる一角で、いったいいくらの値を付けるか。

 物件は、JR中央線武蔵境駅から徒歩17分(バス5分、バス停徒歩2分)、西東京市新町5丁目の第一種住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全17区画。敷地面積は110.0~115.56㎡、建物面積は91.86~103.44㎡、第1期(8戸)の価格は未定だが、南道路の住戸は6,000万円台の後半になる模様。規模・構造は木造軸組(在来)工法2階建て。建物は外構を残しほぼ完成済み。

 現地は、玉川上水へ徒歩2分、小金井公園も徒歩圏の住宅街の一角。従前の敷地は700~800坪くらいあり、築100年以上の古民家が建っていたところで、オーナーが住まなくなって10数年が経過しているが、その後はケア施設や学童クラブなどとして利用されてきたという。同社が相対で敷地を取得した。

 開発に当たっては、近隣住民の惜しむ声を生かすために古材の一部をモデルハウスに残すことを決定した。

 建物の解体は、同社の大工チームが建てた順とは逆に1本ずつはがしながら行い、保管し、再生利用した。

 再利用に使用したのは、天井板、戸襖、化粧柱、丸太梁、壁面化粧板など。

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外構にも古材が使用されていた

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 モデルハウスは2階リビングの約28坪。玄関に入ると、壁には額装が施された一服の絵のような下見板が飾られ、天井板からは昔から使われていたと思われる時代物の照明が吊るされていた。

 2階のダイニングには丸太梁が化粧梁として、洗面所の鏡廻りの額装が、床柱には落とし掛け材がそれぞれ採用され、高さ40センチの小上がり部分には大工さんも名前が分からないという硬そうな材質が用いられていた。

 この価値をどう見るかだが、古民家風デザインが好きな人にはたまらないのではないか。記者ならもっと徹底してやるが。

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玄関(左)と2階洗面所

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キッチンからダイニング・リビング写す

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ダイニング天井(天井高は3150ミリ)

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 現地の近くに流れる玉川上水の両岸には緑が生い茂り、ひんやりとした冷風が古民家風のモデルハウスを見学したばかりの記者の火照ったほほを撫でた。

 川の水量は太宰治が入水心中したほどではないが、つがいの鯉が泳ぐには十分すぎで、付かず離れず、波風ではなくて穏やかな波紋でもって、「ここは住みいいよ」とまだ梅雨前だというのに季節外れの、あるいは〝色鯉〟は季節に関係ないのか秋波をまき散らしていた。

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玉川上水(中央に鯉が泳いでいる)

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新小岩駅南口-(これが美しいか)

 「足が弱って目が見えなくなって、耳も聞こえなくなった」「90になって独り暮らし? えらいわね」「夜になると寂しい」「そうよね」「だから、電気をつけっぱなしで寝るの」「そう、それがいい。テレビをつけっぱなしという人もいるわよ」「でも、しょっちゅう、2時間おきくらいに起きちゃうの。トイレに行きたくなる」「まだまだ若いわよ」「子どもの世話になりたくないからね。子どもだって、親のために生きているわけじゃないし」「そうよね、わたしも姑で苦労したもの」「そーなの」「生きているうちが花よ」

 新小岩駅前のアーケード街「ルミエール商店街」の真ん中に置かれたベンチで二人の後期高齢者と思われる女性が話し合っていた。

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 次の取材まで時間があったので、約1時間、商店街を歩いた。ネオン、看板、立て看とそのコピーをいくつか紹介する。

 「コピー5円」(この前のホテルオークラは40円だった)「仏花80円」(花屋)「さらば膝の痛み」(整骨院)「生サーモン(左の店)冷シャンプー(左の店)」「2階ですけど、どうかご安心してお入りください。物件情報量と情熱だけは、どこにも負けません」(間口が狭い宅建業者)

 「100円」(回転寿司)「「らぁ麺420円」「4円パチンコ」「古着100円」「新発売いきなり値引き 本体一括0円」(モバイル)「6月羽ばたく飛翔」(トートロジーのパチンコ屋)「万引き警戒」「禁止拍照」「防犯カメラ作動中」「2人に1人ががんと言われています」(何屋だったか。記者も〝お前はダニだ〟と言われたことあり)「閉店セール オール¥30」「24時間営業 大漁」「喫煙ルーム 未成年の方の入室はご遠慮ください」(コンビニ)

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「ルミエール商店街」
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 駅前の喫煙コーナーには「葛飾区きれいで清潔なまちをつくる条例」が平成13年3月に施行されたことが紹介されていた。

 その条例には、「まちを汚す行為」として、区内の道路・公園その他の公共の場所で「吸い殻・空き缶等をみだりに捨てること」「歩行喫煙をすること」「飼い犬等のふんを放置すること」「落書きをすること」が禁止され、「区の責務」として「きれいで清潔なまちづくりを推進するための施策を総合的に実施する」こと、「区民等の責務」や「事業者の責務」には市が推進する施策に協力することが書かれている。

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「守ろうよ わたしの好きな 街だから」

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 平成18年に施行された景観法の第一条(目的)には、「この法律は、我が国の都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため、景観計画の策定その他の施策を総合的に講ずることにより、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、もって国民生活の向上並びに国民経済及び地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする」とある。

 しかし、「良好な景観」「美しく風格のある国土」「潤いのある豊かな生活環境」「個性的で活力ある地域社会」「国民経済及び地域社会の健全な発展」とは何かについては、全文を読んでも全く書かれていない-〝カオスが美だ〟という説もある。

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新小岩駅(左)と秋葉原駅のホームの階段(どっちがきれいか)

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「ルピアグランデ浦和美園」完成予想図

 ポラスグループの中央住宅は6月1日、グループ最大級のマンション「ルピアグランデ浦和美園」の第1期分譲(50戸)を6月16日(土)から販売開始すると発表した。坪単価は150万円。同社オリジナルの「ピアキッチン」付きを約4割に高め、食洗機、ディスポーザー、バックカウンター・吊戸棚、98センチの廊下幅、複層ガラスなどを標準装備。この単価でこれほどの設備仕様を確保しているマンションはまずない。それをいかに訴えられるかがカギを握る。

 物件は、埼玉高速鉄道線浦和美園駅から徒歩8分、さいたま市岩槻区美園東一丁目に位置する15階建て全340戸。専有面積は65.41~83.39㎡、第1期(50戸)の予定価格は2,400万円台~4,500万円台、坪単価は150万円。竣工予定は2020年1月下旬。施工・設計は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、総開発面積約313ヘクタールの「みそのウイングシティ」の一角で、徒歩1分には約14,000㎡の浦和美園4丁目公園が完成し、竣工までに保育園や学童クラブ、クリニック、小学校などが開設される。

 建物は、ほぼ南東向きで、平置駐車場が238台、サイクルポートが340区画、近隣住民にも開放する「パームガーデン」、街とつながる「エントランスガーデン」などを整備する。敷地面積12,000㎡には約13,000本の樹木を植栽する。

 住戸プランは、「ピアキッチン」付きを132戸(全体の約38%)採用。廊下幅約98センチを確保し、ダウンライトを天井の中央ではなく一方の壁側に寄せることで〝ギャラリー〟空間を演出。ディスポーザーもシンクの端に寄せることで、シンク下の収納スペースが有効に使えるようにしている。このほか、食洗機、「かくれんBOX」などを標準装備、埼玉県初のセキュリティシステム「ワイレモ」を導入している。

 見学会に臨んだ同社取締役事業部長・金児正治氏は「12年前、イオンモールがオープンしたのと同時期に172棟の戸建てを分譲したエリア。ここで340戸の大規模マンションを分譲することになって感慨深い。街のランドマークになるよう隣接する戸建て街区との複合開発として位置づけた。2018年3月期のマンション事業の売上高は102億円となり、初めて100億円を突破した。近くシニア向け、コンパクト、つなぐをコンセプトにした新しいファミリー向けも投入し、果敢にチャレンジしていく」などと語った。

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「パームガーデン」

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 この日は、梅雨入りはまだなのに初夏のように暑かったのだが、金児氏と同社マインドスクェア事業部 マンションディビジョン部長・中島教介氏、販売代理の長谷工アーベストの担当者がそれぞれ熱く語ったのに圧倒された。

 中でも、中島氏がピアキッチンについて触れ、「これまで分譲したマンションのピアキッチン付きは人気が高く、早く売れてしまい、購入できなかったお客さん数十組から『次のピアキッチン付きを待つわ』と仰っていただいている」と語ったことに驚愕もし、さもありなんとも思った。

 ピアキッチンは同社が初採用したときから称賛し、折に触れ記事にもしてきた。ショートスパンでは採用が難しいからだろうが、これまでの供給物件では3割くらいしか設置されてこなかったのではないか。

 今回は一挙に4割近くに増やす。大正解だ。見出しにはあみんさんの「待つわ」を取った。ただ、いつまでも待たされたらそっぽを向かれるぞ!

 キッチンの天井高もしかり。一般的なマンションのキッチンの天井高は2200ミリくらいしかない。床下に通す排水管は勾配を持たせなければならないからだが、ピアキッチン付きはリビング天井高(今回は2500ミリ)と同じ高さで設置できるのが特徴だ。その他の商品企画レベルも高い。

 しかし、その一方で注文もある。記者は同社のマンションを8割くらいは見学している。最近では「新小岩」「西大宮」「妙典」などだが、きめの細かい商品企画は舌を巻くほどだ。

 一つだけ例を示す。引き戸がいいのは言うまでもなく、最近はどこもソフトクローズ機能付きにしている。これをいち早く採用したのが同社だし、開閉両方をソフトクローズ式にしたのは同社が初めてではなかったかと記憶している。今回の物件はそうではなかった。収納もこれまでの物件と比べ仕上げレベルは明らかに劣る。

 坪150万円だからと、他社と同じだからと納得してしまう部分もあるが、同社の戸建てと同様、マンションでも圧倒的な差別化を図り、今後参入する事業でも存在感を示そうとするのであれば、利益率を落としてでも仕様レベルを上げるべきだ。外観も、大規模マンションは分棟はともかく分節手法を用いたデザインにすべきというのが記者の持論だ。

 さらに言えば、商品企画レベルの高さをパンフレットやホームページでは訴え切れていないと思う。それしかないのならともかく、価格の優位性だけでは訴求力は弱い。

 ついでに、同業の記者にも一言。その商品が優れているか劣っているのか、判断するにはたくさん商品をみないと分からない。ハウスメーカーの記者はデベロッパーのマンションをほとんど見ないのではないか。

 見る目を養わないと、いつまでたってもニュース・リリースを引き写すことしかできない。リライターに成り下がっていいのか。

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ピアキッチン

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ディスポーザーの位置に注目

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 産休・育休から復帰したわが娘のようなマンションディビジョン部の西牟田奈津子氏に約1年ぶりにお会いし、二人の初々しい新入社員を紹介され舞い上がった。もう10年くらい前か、西牟田氏が商品企画開発に熱心だったので、当時、業界の最先端を走っていた大京に頼んで、あるマンションのモデルルームを一緒に見にいったことがある。いまは完全に立場が逆転した。教わるのは記者だ。

 もう一つ。帰りの電車でも同社のこれまた育休明けのかわいい神田氏と話すことができたのが何よりうれしかった。阿波踊りより一緒に酒を飲みたい。

 販売事務所の入口で、サッカーワールドカップ日本代表に選ばれた浦和レッズの槙野選手の等身大に近いボードに接することができたのは、フェイクの観葉植物を見たのと同程度の印象しか受けなかった。

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左端が新入社員の塚本雅美氏と、右端が川尻裕貴氏(左から2人目が槙野選手)

 

 

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「SHINTO CITY(シント シティ)」

 東京建物、住友不動産、野村不動産、近鉄不動産、住友商事、東急不動産は531日、さいたま市新都心エリアで埼玉県最大級の総戸数約1,400戸の分譲マンション「SHINTO CITY(シント シティ)」の開発に着手したと発表した。2018 年秋にモデルルームをオープンする予定。

埼玉県内で駅徒歩5 分以内かつ1,000 戸以上の物件は22 年ぶりの供給で、約2,880 ㎡の緑地空間やオープンスペースを確保し、居住者のコミュニティを支援する。開発に当たって、共用施設は1 万人以上の生活者を対象に実施した「幸せに関するアンケート」に基づく意見をもとに商品・ソフトサービスをHITOTOWAと提携して提案する。

物件は、JR京浜東北線・東北本線(宇都宮線)・高崎線さいたま新都心駅から徒歩5分の都市計画事業北袋町一丁目土地区画整理事業施工地区7 街区に位置する総開発面積26,000 ㎡超の15 階建て約1,400戸。第I・第II街区は約1,000戸で、専有面積は66.40 ㎡~92.15 ㎡。施工は長谷工コーポレーション。竣工予定は第I街区が202012月下旬、第II街区が202112月中旬。

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まだ先の話だが、果たして単価はいくらになるか。坪単価230万円くらいだったらよく売れると見たが、そこまでは安くないはずだ。坪250万円はないのではないか。

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芳井氏

 

プレハブ建築協会は531日、通常総会を開き、樋口武男会長(大和ハウス工業会長)の任期満了に伴う新会長に芳井敬一氏(大和ハウス工業社長)を選任した。

芳井氏は、総会後の記者会見で「業界の経験は浅いが、様々なニーズの変化に迅速に対応し、プレハブ住宅の生産の合理化や長期優良住宅の普及などに積極的に、前向きに取り組み、大役を果たしたい」と語った。

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 答えは返ってこないだろうと思ったが、芳井氏は神戸製鋼のラガーマン出身なので、いま大騒ぎの例のアメフトの件について聞いてみた。

 芳井氏は「ラグビーとアメフトはぜんぜん違う。アメフトは分からないので、あのプレーや処分について答えようがない」と語った。

 関西学院大学卒の前会長・樋口武男氏ならどう答えただろうか。30分間くらい熱弁をふるったのではないか。

 

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不動産流通経営協会 懇親会(ホテルオークラで)

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榊氏

 不動産流通経営協会(FRK)は5月31日、定時総会後の懇親会を開いた。

 冒頭、同協会・榊真二理事長(東急リバブル社長)は、「平成30年度の税制改正に際しましては、住宅土地税制などの期限延長のほか、当協会が長年要望してまいりました、宅建業者による買取再販事業に際しての不動産取引税の減額措置の敷地への適用などを実現していただきました。

 この制度改正は、売買価格に占める割合が高い既存住宅の取引の活性化に大きく寄与するものと期待している」と税制改正を評価し、昨今の不動産流通市場については「平成29年度の首都圏におけるレインズデータを見ますと、成約件数は約6万9千件と、前年度比2%減少の水準に留まったものの、平均成約件数はマンション、戸建て、土地ともに前年度を上回っております。

 一言で言えば、取引件数が高い水準を維持している中で、価格も堅調に推移している状況と申せましょう。本年4月以降の市況についても、昨年度に続き税制改正や低金利政策の下支えなどにより、概ね順調に推移していくものと考えております。

 本年度の4月には、改正宅建業法が全面施行され、建物状況調査がスタートしたところでありますが、この新たな仕組みは、既存住宅に対する消費者の信頼を高め、流通市場を活性化するうえで、大きな効果が期待されるところでございます。

 当協会も、その担い手である宅建業者が混乱して消費者に不便をかけることのないよう、現場の意見を吸い上げるとともに、行政、業界関係者としっかり情報共有しながら、定着を図ってまいりたいと考えております」と述べた。

 また、不動産流通市場の活性化、円滑化を進めるための重要な活動として、「政策提言」と「調査研究」に取り組んでいるとし、「当協会におきましても、昨年度、米国において不動産テックビジネスがどのように成長し、それらが不動産取引上で、どのような使われ方をしているのか、つぶさに見聞してまいりました。

 一方、近年、不動産流通市場を取り巻く社会・経済環境も大きく変化し、消費者のライフスタイルや価値観などが多様化していく中で、消費者が期待するレベルも益々多様化・高度化してきております」とし、これまで実施した「住宅市場ポテンシャル調査」や「ひとり住まいの持ち家ニーズ調査」結果などを踏まえ、「『住宅取得という夢の実現』をお手伝いすることを使命とする不動産流通業といたしましても、こうした潜在的なニーズをどのように顕在化させていくか、さらには多様化するお客さまのニーズにどのようにお応えするのか、会員の皆様とともに知恵を絞ってまいります」と述べた。

 最後に、「消費者にとって 不動産取引が、分かりやすく、安心し、満足していただけるものとなるよう、不動産取引の透明性をさらに高め、不動産流通の発展と内需の拡大に全力で取り組んでまいります」と締めた。

 続いて、来賓として登壇した国土交通省 土地・建設産業局長・田村計氏は、「国土交通省は平成28年度から小さなインプットで大きなアウトプットが得られる生産性革命を推進しているが、今年はさらに進化、深める年にしたい」として、コンパクトシティ、人手不足対策、スポンジ化、都心部の余剰駐車場活用、ストック活用、山林取引の透明性などについて言及した。

 乾杯の音頭を取った同協会副理事長・田中俊和氏(住友不動産販売社長)は、「インスペクション制度がスタートしたが、現場は混乱なく、いいスタートが切れた。既存住宅の魅力を発信し、前に進めたい」などと語った。

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田村氏(左)と田中氏

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 目的・理由は明かせないが、懇親会の途中、会場を抜け出しホテルにA4の文章4枚のコピーをお願いした。費用は172円。スーツのポケットをまさぐり、手のひらに糖尿の薬とともに数個の100円玉のほか50円玉、10円玉、1円玉を示し、払おうとした。ところが、1円玉は1個しかなく、171円を差し出し、「1円まけてもらえないか」と頼んだら認めてくれた。

 ホテルオークラに料金を値切ってまけてもらったことがなによりも嬉しかった。記者は何が嫌かと言えば、ポケットに小銭がジャラジャラと入っていることで、何が嬉しいかと言えば、小銭が過不足なく料金として払えることだ。

 ある男性は「ホスピタリティを考えたら、当たり前のこと」と話したが、記者はそうではないと思う。余分の金を払ってでもサービスの提供を受けようと考えさせるのが本物のプロだ。手数料の値引きを売りにするような宅建業者は疑ってかかるべきだ。

 コピーを取ったことで、1円まけてもらったことで、どこよりも早く榊氏の挨拶をほぼ完ぺきにホームページにアップすることができた。

 

 

 

 

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「3Dティンバーフレーム」を搭載した浜田山ホームギャラリー

 三菱地所ホームは5月28日、記者発表・見学会を行い、①二対の壁柱と梁、隅柱、金物を組み合わせたオリジナル「3Dティンバーフレーム」を搭載した浜田山ホームギャラリーを公開②建築とグリーンを一体で考える新しい空間デザイン「ボタニカル リラクゼーション」の発売③国産材FSC認証材を注文住宅の床構造用合板に標準採用④「定額制戸建リフォーム」発売開始-の4つを発表した。

 発表会に臨んだ同社・加藤博文社長は、住宅着工が伸び悩む中、2017年の2×4工法のシェアは過去最高の11.3%に達するなど健闘しているとし、4つの新発売・開発を通じて他社にない独自性を発揮して受注拡大に結び付けたいなどと話した。

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加藤社長

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 発表会には加藤社長を始め、月田徹執行役員が商品企画について、中島秀敏取締役常務執行役員がリフォーム事業などについて説明したが、冒頭、前座であるはずの司会役を務めた経営企画部広報戦略グループ・横須賀直人氏が絶妙な弁舌を披露して主役の座を奪った。加藤社長も「へんな紹介をされて、やりづらくてしょうがない」と脱帽した。

 書きたいことはたくさんあるが、まずは横須賀市の話を紹介する。「本日は分かりやすい(最近、同社は『三菱地所ホームはやすい』というキャッチコピーの広告を展開中)記者発表にするために、お茶とお菓子を提供させていただきました。(お菓子で買収できるなどと)甘いことは考えておりませんが、食べていただきながらお話を伺っていただければ理解が深まると思います。説明にはインスタ映えする加藤社長などを揃え、心を込めて説明させていただきます。どうか大きな記事を書いていただきたい」(多少、記者が手を加えました)

 そのお菓子を食べながら聞く記者は皆無だったはずで、記者も朝食を食べ、血糖値が下がりだしたときにお菓子を食べるわけにはいかないし、普段からほとんど食べないが、せっかくなので家に持って返った(これは〝住みやすい〟でも〝暮らしやすい〟でもなく〝値段が安い〟か)。

 横須賀氏は記者発表会の司会の見本だ。もっともっと発表会を仕掛けるべき。

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横須賀氏

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会見場で報道陣に供されたお茶とお菓子

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 さて、何から書くか。もう業界各紙が書いているはずなので最小限にとどめたいのだが、横須賀氏が「大きく書け」というから、声を大にして言いたいことから書く。

 「ボタニカル リラクゼーション」が最高にいい。木や植物の効用などについては街路樹を含め人一倍書いてきたつもりだが、植物を家の中に取り込む仕掛けは同社が一歩も二歩も他社をリードした。同社は初年度の販売目標として「3D」「ボタニカル」「定額戸建リフォーム」とも20~30棟と少なめな数字を上げたが、三菱地所グループ全体で取り組めば飛躍的に伸ばせると確信している。施工能力を高め、営業部隊を拡充すべきだと思う。

 その傍証を紹介する。記者は、マンションや分譲戸建ての販売事務所・モデルルームのフェイクの観葉植物をやめよと口を酸っぱくして言ってきた。

 それが通じたかどうかは分からないが、最近では、積水ハウス「品川」、東建「一番町」、大成有楽不「鷺沼」、コスモスイニシア「練馬田柄」「成城」、ポラス「法典」、住友不動産「中野」などは本物の観葉植物を配していた。例外なく売れ行きも好調だ。

 「浜田山ホームギャラリー」では、キッチンでハーブを植え、食べることも隠し味にできることも提案しており、犬猫用のワンニャン草も植えられるようにしていた。手入れが不要の自動潅水システムを採用したのもいい。壁は一部フェイクもあったが、ぜひ、メンテフリーの「サントリーミドリエ」(他社もあるかもしれないが)を参考にしていただきたい。決して高くない。何しろ坪単価120万円だ。お金持ちにそれくらいの提案をしないでどうすると言いたい。

 水の音が聞こえる機器も提案されていたが、ならば一歩進めて「五感に訴える」仕掛けもいいのではないかと思う。

 朝は富士山8合目の涼風とコケコッコーの声で目覚め、昼はチャイコフスキーの舟歌を聴き、夜は「吠えろライオンズ」(ヤクルトファンは東京音頭)で酒を飲み、寝るときは冷え切ったスープのような夫婦仲を劇的に改善する催淫剤のじゃ香の香りを嗅ぎながら、深海魚のつがいの画像を観るのは最高ではないか。外観の格子デザインには1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)を採用しているくらいだから、全然問題ないはずだ。

 「3D」は、旭化成ホームズが先にモデルハウスを建設した「のきのま」と発想が近いものだが、それぞれ一辺4.5メートル、3.5メートル、サッシ・天井高約2700ミリの大開口は圧巻。ただ、これは緑などで視界を遮ることができる100坪くらいの敷地でないと難しい。狭小敷地では、外からは見えないが、内からは見える遮光フィルターはどうか。

 「定額リフォーム」は30坪で540万円。これも同業他社と比較して安いはずだ。エアロテックはオプションだが、これを搭載して飛躍的に伸ばせるのではないか。

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2週間に1度の水やりでOK

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こちらは自動潅水

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ハーブが育てられるキッチン(これはフェイクだが)

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ワンニャン草(右隣りは犬猫の棲家)

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1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)を採用した格子デザイン

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浜田山の道端で摘んだドクダミ

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フェイクの馬と本物のはずの騎手(京王線新宿駅でJRAのイベント=これを見ていただければ「フェイクをやめよ」という意味が分かってもらえるはず)

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「グランフォーラム国立 松景の邸」

 「語り尽くすには3~4時間かかります」-コスモスイニシア「グランフォーラム国立 松景の邸」の担当者、同社レジデンシャル本部 分譲事業部 分譲二部 プロジェクトマネージャー・吉田和子氏はこう語った。この記事でその特徴・魅力を全て書き記す能力を記者は持ち合わせていないのが残念だが、先に紹介した「グランフォーラム田園調布本町 桜坂」と「グランフォーラム成城学園前」を合わせ商品企画担当者必見の三部作だ。

 物件は、JR中央線国立駅北口から徒歩4分、国立市北一丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全12区画。土地面積104.20~172.93㎡、建物面積98.61~140.97㎡、価格は10,000万円前後。建物は竣工済み。施工は西武建設。構造・工法は木造(枠組壁)2階建て。

 現地は、駅北口の商業エリアを抜けた文教地区の低層住宅街の一角で、敷地は元社宅・マンション跡地。従前の「北一丁目第一遊園」内に植わっていた樹齢100年は越しそうな市の保存樹に指定されている赤松3本を地元住民の希望に沿って残し、さらに木の階段など整備を整備し、また、電線類を地下に埋設するなど景観の保全・向上を図ったために、街区内を幅5メートル以上のインターロッキング舗装としたにも関わらず、その道路は私道ではなく公道として国立市が認めたのが大きな特徴。

 建物は、こう配屋根の最大4.3メートルの2階リビングとし、デザインはシンメトリーとアンシンメトリーを巧みに組み合わせ、リビング壁にはエコカラット、主寝室、寝室には外国製のアクセントクロスを採用。

 吉田氏は「赤松を伐採することも考えましたが、残してほしいという地元の方々の声を取り込んだ結果、ゲートツリーにもなり素敵な街になりました。袋小路状のインターロッキング舗装が公道になるなんてあり得ないこと。価格は1億円を超えますが、窓の位置も近隣の戸建て居住者の意向に沿って設置していることなどを説明すれば、『注文よりいいわね』と分かっていただける」と街の出来栄えを興奮気味に話した。

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「北一丁目第一遊園」(提供公園)内の赤松

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一緒に植わっているハナモモ

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モデルハウス リビング

◇       ◆     ◇

 まず、全体敷地図を見ていただきたい。このような形状の道路と建物の配置にするかどうか、記者は専門家でないので分からないが、かつて宮脇檀がこのように「道から創った」街づくりを思い出した。

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 ランドスケープデザインも秀逸だ。一部の擁壁はコンクリと本物の石のように見えるタイルをアクセントとして採用。シャープなこう配屋根と高級感がするタイルを多用している。

 モデルハウスはビルトインカーポート付きで価格は1億3,998万円。インテリアデザインは同社の提携デザイナーが担当。黒の建具・家具をシンメトリーやアンシンメトリーに配置、寝室には全体として全く違和を感じさせないエコカラット壁紙が採用されていた。

 価格だが、国立駅近の戸建て分譲は20年振りとのことだが、この商品企画なら1億円超えも納得できる。分譲は始まったばかりだが、すでに2戸が成約済みで、近く価格の高い住棟が分譲される。

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主寝室(左)と子ども部屋

一頭地を抜く コスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布 桜坂」「成城」(2018/4/20)

 

 

 

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