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「(仮称)北仲通北地区A1・2地区プロジェクト」

 

 住友不動産と大和地所は4月10日、横浜市中区で開発を進めている「(仮称)北仲通北地区A1・2地区プロジェクト」内のホテルと住宅の概要が決定したと発表した。ホテルは、ヒルトンのラグジュアリーブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」、住宅は、住友不動産の最上級賃貸レジデンス「La Tour/ラ・トゥール」となる。

 物件は、横浜市中区北仲通6丁目の商業地域(建ぺい率80%、容積率750%)に位置する敷地面積約9,302㎡、40階建て延べ床面積約97,081㎡。1~16階がホテル(272室)、18~40階が賃貸住宅(224戸)。竣工は2026年11月。設計は久米設計。施工は鹿島建設。

 計画地は、都市再生特別措置法に基づく特定都市再生緊急整備地域の「横浜都心・臨海地域」に位置し、本計画を含む北仲通北地区は、多機能な国際交流拠点・みなとみらい地区と関内地区の結節点として位置づけられている。2階に横浜市役所から続くペデストリアンデッキを整備することで桜木町駅と馬車道駅への回遊性を向上する。

 賃貸住宅は、住友不動産の最上級賃貸ブランド「La Tour/ラ・トゥール」で、平均専有面積100㎡超、最大280㎡、全部屋バルコニーレス。パーティールームやフィットネスなどの共用施設を備え、24時間バイリンガル対応のコンシェルジュサービス、ヴァレーサービスなどラグジュアリーホテル並みのサービスを提供する。

 ホテルは、ヒルトンのラグジュアリーブランド「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」が運営する「コンラッド横浜」で、現在運営中の「コンラッド東京」「コンラッド大阪」、2026年開業予定の「コンラッド名古屋」に次ぐ4軒目の開業となる。約48㎡のスタンダードルームを中心とした全272室の客室のほか、料飲施設4店舗、ジム、スパ、屋内プール、エグゼクティブラウンジやウェディングチャペルに加え、宴会や会議の需要にも対応できる約360㎡のボールルームやミーティングスペースを備える予定。

 

 


 

 

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「カーメスト石川台」(JKK東京のホームページから)

48日付週刊住宅Web版トップ記事を読んで仰天した。黒地紋・白抜き文字の見出しに「『完全禁煙賃貸』人気/大田区石川町で最高倍率…JKK東京」とあるではないか。

物件は、石川町住宅の建て替え事業として建設された「カーメスト石川台」で、東急池上線石川台駅から徒歩9分、大田区石川町二丁目に位置する4階建てA号棟と3階建てB号棟の2棟構成の全118戸(募集戸数:106戸)。専用面積は34.3094.09㎡、家賃は119,400280,900円。抽選は312日(どうして記事は1か月遅れなのか)。

4つのこだわりをテーマとしており、「Comfort」ではシャワーブースタイプや多世代家族の同居を想定したコネクティングルーム、「Health」では完全禁煙棟、「Ecology」では太陽光発電設備、「Community」では共用部をそれぞれ整備している。

記事には、「募集戸数106戸に対して1,019件の申し込みが入り、全体平均倍率が9.6倍となった。同物件は2棟構成だが、専有(用の誤り=記者)部分以外を禁煙としたB号棟の平均倍率は6.2倍、専有(用)部分を含め敷地内全体を完全禁煙としたA号棟の平均倍率は12.1倍という結果となり、A号棟の方が好まれた」とある。

  喫煙家の記者は、これにはぐうの音も出ない-わけではない。むしろ逆だ。A号棟の倍率がB号棟の2倍になった理由を「完全禁煙」と断定するには根拠が希薄だ。A号棟とB号棟のプランを比較してみた。一目で異なることがわかる。

A号棟は62戸で、内訳は1DK1LDK20戸、2K7戸、2DK4戸、2LDK14戸、3LDK15戸、2LDK+1DK2戸。B号棟は44戸で、内訳は1DK1LDK1DKS23戸、2K4戸、2DK6戸、2LDK11戸。

A号棟は専用面積50㎡超の2LDK以上が半数を占めるのに対し、B号棟は逆に2LDKは25%しかなく、他は面積が44㎡以下の2DK以下だ。家賃は高くても広めの住戸を希望するファミリー層が多いであろうということは容易に想像がつく。倍率は広めの住戸のほうが総じて高い。「全面禁煙」も物件選考要因の一つかもしれないが、すべてではない。JKK東京のリリースを鵜呑みにした業界紙のリテラシーが問われる。JKK東京もそのようなリリースを発表したのか。

JKK東京にも一言いいたい。民間がペット飼育を禁止しようが、専有・専用部を禁煙にしようが勝手だ。しかし、公共住宅が「受動喫煙防止」のためとして敷地全体、専有・専用部を全面禁煙にし、ペット飼育を禁止するのはいかがなものか。

 もう馬鹿馬鹿しくて書きたくなどないが、受動喫煙と発がん発症との因果関係は医学的に証明されていない。国立がん研究センターの「がん発生の要因別PAF」データによると、間接喫煙によるがん発生率は男性0.2%、女性1.2%だ。男性1.9%、女性1.2%の塩分摂取、男性0.8%、女性1.6%の過体重・肥満のほうがリスクは大きい。喫煙、感染性要因、飲酒、その他の要因全てを含めても要因が判明しているのは男性が66.1%、女性が31.2%にしか過ぎない。要するに「日本人のがんの半分以上は原因がわからないまま」(同センター)ということだ。

断っておくが、受動喫煙によるがんの発生・死亡が取るに足りない数字だと言っているのではない。どうして受動喫煙のみをやり玉に挙げるのかということが言いたいのだ。人の嗜好、生き方に土足で踏み込むようなことはやってはならない。

小池都知事は嫌煙家として知られるが、「たばこを吸う人も吸わない人も、誰もが快適に生活できる街づくりというのを目指していきたいと考えております」(平成30420日記者会見)とどう整合するのか。

 もう一つ、気になるのはペットの飼育は禁止で、住宅内では小鳥、魚類以外の動物の飼育は不可になっていることだ。これも理解できない。金魚はよくて、カブトムシ、スズムシ、カメなどはどうしてダメなのか。なぜそこまで規制するのか。面積だけでなく窮屈な生活を強いられるから賃貸を脱出し、分譲住宅に向かうのだ。

 昨年、JKKの「カーメスト興野町」を取材して、そのレベルの高さに驚き、見直したのだが、下方修正する。お金持ちも貧乏人も、お年寄りも若者も、あらゆる階層の人が住めるようにすべきだ。多様な人が住んでこそ豊かなコミュニティが形成される。

公園隣接 分譲に負けない設備仕様 圧倒的人気 JKK東京「カーメスト興野町」(2023/2/18

舎人ライナー江北駅13分の賃貸「カーメスト興野町」98 申込み倍率8.6倍 JKK東京(2023/2/8

課題山積、前途多難 道・街に背を向ける建物「FUN MORE TIME SHINJUKU(2022/11/23)

多様な価値観生かせる多摩ニュータウン 多摩市市制50周年 コンセプトムービー(2022/7/24

レベル高い 天井高は3.5 コスモスイニシア レンタルオフィス第三弾「武蔵小杉」(2020/7/21

二・二六事件の日に 社会的弱者=喫煙者に対する全面攻撃「喫煙室」閉鎖!(2020/2/26

タバコ消費税は税金の三重、四重取りではないか 愛用タバコの総額据え置きには安堵(2019/10/4

喫煙は基本的人権、文化だと思うが…大京 10月から全事業所で全面禁煙(2017/9/28

強まるバルコニーでの禁煙 「共同の利益」に反しないのか(2014/9/27)

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「オーベル練馬春日町ヒルズ]

 大成有楽不動産が近く分譲開始する「オーベル練馬春日町ヒルズ]を見学した。練馬春日町駅から徒歩6分の第一種低層住居専用地域に位置し、練馬城址公園(「としまえん」跡地)へも徒歩5分。南向き70㎡超のワイドスパンが特徴だ。

 物件は、都営大江戸線練馬春日町駅から徒歩6分、練馬区春日町三丁目の第一種低層住居専用地域に位置する敷地面積約2,279㎡、3階建て全31戸。専有面積は68.40~80.07㎡、価格は未定だが、坪単価は300万円台の後半、400万円には届かない模様。竣工予定は2025年1月下旬。設計・監理はアーバンライフ建築事務所。施工は南海辰村建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。

 現地は、駅からフラットの高台の一角。従前は賃貸マンションで、周辺は低層戸建て・マンション街。2029年度開園予定の練馬城址公園(前豊島園遊園地)には徒歩5分。

 建物は3棟構成で、南向き24戸、東向き5戸、西向き2戸。住戸プランは東向きを除きすべて専有面積70㎡超、6,250~6,500ミリのワイドスパンが特徴。

 主な基本性能・設備仕様は、リビング天井高2,550ミリ(1階)・2,400ミリ(2・3階)、顔認証、食洗機、O-range LABOなど。

 モデルルーム(コンセプトルーム)オープンから5週目で、来場者は60件超。

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「OBER LOUNGE(オーベルラウンジ)」

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「OBER LOUNGE(オーベルラウンジ)」

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「OBER LOUNGE(オーベルラウンジ)」(「練馬春日」のキッチン仕様)

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 都心へのアクセス(新宿まで直通23分、池袋へ21分、渋谷へ33分)の良さを考えたら坪単価は400万円を突破しても不思議でないと考えていたが、同社はファミリー向けとして平均専有面積を70㎡以上確保したことから、単価は抑制気味で300万円台の後半に設定する模様だ。

 現地も確認した。閑静な住宅地だ。単価設定にも納得した。価格は8,000万円台の前半に落ち着くのではないか。高台なので南側の眺望も確認したかったが、工事用シートに覆われていたのでできなかった。図面によると、南側の隣地は4m前後低い戸建て住宅街のようだ。

 一部完成した練馬城址公園も見学した。「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京– メイキング・オブ・ハリー・ポッター」は好きな人にはたまらないのだろう。城址公園も年々成長する。

 同社本社1階に先月オープンした「OBER LOUNGE(オーベルラウンジ)」は、天井高が約3m超あり、とても気持ちがいい。コンセプトルームは、都内の坪単価にして500万円前後の物件を想定したもので、全体として設備仕様レベルは高い。今回のような「練馬春日町」レベルの設備も設置している。

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現地

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一部完成した練馬城址公園(「としまえん」跡地)

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わが家の玄関(左から散歩の帰りに摘んだハナニラ、1か月前の大和ハウスの記者懇の帰りにもらった鉢植え、廃棄する予定の葉っぱを観葉植物レンタル会社からもらって10年くらい経過するポトス…みんなただ)

 閑話。皆さんは群馬県の県庁所在地が前橋市であることをご存じか。本日、RBAスタッフから指摘されて初めて知った。そんな筈はないと、県庁に電話した。文化財保護課の担当者は「確かに明治時代の一時期、高崎城跡に県庁を置いていましたが、その後はずっと前橋市です」とのことだった。65年間も高崎市だと思い込んでいた。

 小生は地理が得意で、中学生のときは、47都道府県の地形や県庁所在地はもちろん主な都市名や山、川、産業、特産品などを覚えるのが好きだった。福島県は郡山市でなく福島市で、山口県は下関市でなく山口市であることも間違えなかった。祖母がファンだった三波春夫の「大利根無情」(舞台は千葉県だが)を覚えたのは中学1年のころで、いまでも数少ない十八番の持ち歌だ。24歳のときに結婚しようと思った彼女の出身地も群馬県だった(見事に捨てられたが)。

 なぜ間違って覚えたか…いまだにわからない。

 

 

 


 

 

Screenshot 2024-04-09 at 14-40-36 【取材ご案内(三井不動産他)】木や森の魅力を体感し、持続的な共存と未来を考えるイベント 東京ミッドタウン[...].png 

三井不動産とディスカバー・ジャパンは416()421()、企業や個人が環境や社会・文化と向き合い、木や森との持続的な共存と未来を考えるイベント「木と生きる」を東京ミッドタウン日比谷で開催する。イトーキ、エステー、大林組、カリモク家具、サントリーホールディングス、神宮外苑地区まちづくり、ソニー、ダイキン工業、竹中工務店、東京都、トヨタ自動車、日建設計、乃村工藝社、パナソニックグループ、三井物産、三井ホーム、MUJIHOUSE、良品計画の18団体・企業が共同参加する。

 イベント初日には、建築家・藤本壮介氏と、日本の再発見を通して、”ニッポンの魅力、再発見”をコンセプトに持つDiscover Japanの統括編集長・髙橋俊宏氏による「木と生きる」をテーマにしたトークセッションのほか、様々なシンポジウム、イントロダクション、パネルエキシビジョン、ワークショップが行われる。

木や自然を題材に様々な角度で読み解いていくシンポジウムや、木とのかかわりあい方をインスタレーションで表現するイントロダクションエリア、共同参加団体の取り組みを展示するパネルエキシビジョン、木に直接触れられる作品を作るワークショップなど様々な“木を知る”体験を通じ、「木と生きる」未来を考えるきっかけを創出するのが狙い。

        ◆     ◇

 東京都が共同参加しているのに林野庁が入っていないのは不思議だが、素晴らしい企画だ。神宮外苑問題が耳目を集めている時だけになおさらだ。16日にはプレス内覧会も行われるのでしっかり取材したい。トヨタ自動車、サントリー、パナソニックグループなどの取り組みも興味がある。上海に本社があるトヨタサントリーミドリエ園芸有限公司の動きに注目している。トヨタが新しい事業を始めるならキーワードは「みどり」ではないか。

 

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 東京株式市場の日経平均株価が2月22日、3万9,098円の終値を付け、1989年12月29日の史上最高値3万8,915円を34年2か月ぶりに更新した。その後も4万円台をマークするなど上昇基調にある。一方、令和6年の地価公示は全用途で前年比2.3%上昇し、圏域別・用途別でも変動率はいずれも前年度を上回り、上昇率は拡大傾向にある。

 ただ、バブル期の平成元年と比較すると、住宅地は札幌・仙台・広島・福岡の地方四市が25.6%上昇しているのみで、全国平均では48.2%マイナス、大阪圏は51.4%と半値以下となっている。地価公示は〝半値戻し〟と言えなくもないのが現状だ。

 別表1は、バブルの絶頂期にあった平成元年と令和6年の全国住宅地の圏域別平均価格を比較したものだ。これによると、平成元年は250,800円/㎡、令和6年は130,000円/㎡となっており、48.2%マイナスとなっている。東京圏は47.3%下落している。

 唯一上昇しているのは札幌・仙台・広島・福岡の地方四市のみで、平均25.6%の上昇。札幌は34.5%、仙台は41.0%、福岡は58.7%それぞれ上昇し、広島市は17.5%下落している。

 人口10万人以上の244市のうち、平成元年比で住宅地価格が上昇しているのは別表2に示した20市のみ。上昇率トップは福岡県春日市の87.9%、2位は同県大野城市の72.0%、3位は同県福岡市の58.7%で、ベスト3を福岡県が独占。同県筑紫野市も41.1%上昇し6番目に入るなど福岡県の4市が上昇率上位10市に入っている。

 このほか、愛知県、沖縄県の上昇が目立つ。愛知県は刈谷市、安城市、豊田市、岡崎市、春日井市、東海市の6市が、沖縄県は宜野湾市、沖縄市、那覇市、浦添市の4市がそれぞれ上昇20市に入っている。

 一方、平成元年比で下落しているのは224市で、75市が下落率50%以上となっている。下落幅がもっとも大きいのは鹿児島県鹿屋市の73.2%で、2番目は千葉県木更津市の68.5%、3番目は栃木市の68.4%。

 県庁所在地では、58.4%下落の千葉市をはじめ下落幅が大きい順に甲府市、鳥取市、奈良市、福井市、和歌山市、大阪市、高松市、水戸市、岐阜市、青森市、神戸市、前橋市、京都市、富山市、秋田市が40%以上の下落となっている。横浜市は39.7%、名古屋市は6.8%の下落。(別表3

 別表4には過去10年比で上昇率が大きい50市、別表5には過去10年間で下落幅が大きい50市をそれぞれ紹介した。

 10年比で上昇しているのは168市で、上昇率が大きいベスト3は福岡市、大野城市、札幌市の順。いずれも上昇率は80%を超えている。沖縄県の3市がベスト10入り。

 10年比で下落しているのは90市で、下落幅ワースト3は群馬県桐生市、三重県伊勢市、同県松阪市の順。

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※表は国交省のデータをもとにRBAタイムズが作成したもの

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 地価公示は遅行指標で、実勢地価と大きく乖離することもあるので廃止すべきというのが記者の持論だが、それなりに参考にもなる。地方四市がバブル期と比較して上昇しているのは、バブルの〝恩恵〟を受けていなかったからで、現在のマンション価格は札幌、仙台、福岡は坪400万円を突破し、福岡市の一等地は500万円以上となっている(広島市は不明)。沖縄県も首都圏富裕層に人気で、坪400万円を超えてきている。 県庁所在地で最大の下落率となっている千葉市は坪400万円に届くがどうかが現状だ。

 情けないのは、わが多摩市と故郷の伊勢市と隣接の松阪市。多摩市が平成元年比下落率でワースト6番目に入っているのには驚いた。多摩そごう⇒三越が撤退し、京王プラザホテル多摩が閉店、恵泉女学園大学も閉校が決まった。ニュータウン再生の取り組みの遅れが致命傷だと思う。マンション坪単価は東武野田線と同じ250万円とはどういうことだ。

 伊勢市については昨年も書いた。ワーストワンから脱出したのはうれしいが、1つランクを上げたに過ぎない。三重県最大の売り場面積を誇っていた「ジャスコ伊勢店」が入居していた駅前ビルは平成8年に閉館。平成13年には三交百貨店も閉店。隣接地では現在、長谷工コーポレーションが再開発マンションを建設中だが、記者は売れる値段として坪150万円とみているのだが…。全国区の伊勢神宮、赤福、伊勢うどんがあるのに、観光客は〝素通り〟。みんな鳥羽・志摩に向かう。先日、帰省しようとホテルを探したら禁煙でシングルの〝素泊まり〟でも2万円だ。帰るのを断念した。宿泊料金だけは2倍、3倍に上昇している。

 松阪市も同様。やはり三交百貨店が平成14年に閉店になってからは下り坂の一途のようだ。わが国を代表する国学者・本居宣長、三井グループの家祖・三井高利の生誕地として知られるが、今は昔。駅前には松阪牛の元祖「和田金」があるが、記者も含めて地元の人はほとんど利用しないはずだ。

 起死回生の打開策は見いだせないのか。

またショック全国10万人以上259市の地価公示下落率最大はわが故郷・伊勢市(2023/3/25)

 

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「ルピアコート大宮The VISTA」

 ポラスグループ中央住宅は4月4日、大宮駅から徒歩10分圏の平均専有面積70㎡以上としては8年ぶり、同社の大宮駅圏としては5棟目となるマンション「ルピアコート大宮The VISTA」のメディア向けモデルルーム見学会を開催した。専売特許の「ピアキッチン」のテーブル・カウンターに、樹齢350年以上の天然木・ヨーロピアンオーク材を用い、防災の取り組み「マモルピア」を採用しているのが特徴。同社は「価格は未定」としているが、坪単価400万円を超えるかどうかが最大の関心事だ。

 物件は、JR大宮駅から徒歩8分、さいたま市大宮区下町2丁目の商業地域に位置する15階建て全56戸(地権者住戸3戸含む)。専有面積は40.00~70.59㎡、価格は未定だが、坪単価は400万円前後になる模様。入居予定は2025年10月下旬。施工は埼玉建興。販売代理は長谷工アーベスト。

 現地は、駅東口の氷川参道、大宮区役所・図書館に近接。敷地は東西軸が長いT字形で、住戸は長辺と短辺の結節点に位置し、1フロア4戸の西向き(東側は共用施設、西側は駐車場)。

 住戸プランは北西角の70.59㎡の3LDK(13戸)、中住戸の50.40㎡の2LDK(13戸)・66.50㎡の3LDK(14戸)、南西角住戸の3LDK(14戸)が中心。

 主な基本性能は、ZEH-M Oriented、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、バックカウンター・収納付きピアキッチン(41戸)、食洗機、浴室・シューズインクローク窓付き(一部除く)、浴室タオル掛け2か所、ウルトラファインバブル「やさしい水工房」、実用新案のマイギャラリー、とどかない錠、変身クローク、かくれんBOX、FUTONクローク、まもるんスペースなど。

 見学会に臨んだ同社マンションディビジョン部長・中島教介氏は、「都心部では価格高騰が続き、郊外部でも少しずつ上昇しているが、駅力の弱い物件は苦戦するケースもある。また、グロスを抑制するため専有圧縮型も増加しているが、当社は長く住み続けられるようファミリータイプはピアキッチンを標準装備とし、70㎡を確保するよう差別化を図っており、ブランド力も浸透している。今後は、用地取得から分譲開始までの期間を7か月くらいにし、建築費を抑制するため支持層が強固な都内西側でも展開していく。今回の物件は『大宮駅圏』としては5物件目。価格は未定だが、最近の『浦和』の坪383万円、『大宮』の坪370万円を超える高値にチャレンジする。ハード・ソフト両面で防災・減災に取り組む『マモルピア』も装備した」などと坪単価400万円を匂わせた。

 販売担当の長谷工アーベスト担当者は、1月からの反響数は700組、3月30日からオープンしたモデルルームは4月中旬まで100組の予約が入っていると話した。居住地、年齢とも幅広い支持を得ており、5月中旬に分譲する第1期は即日完売を目指すという。

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ピアキッチン

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ピアキッチン

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ピアキッチン

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中島氏

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 〝売り〟の一つである、全住戸の77%(41戸)に標準装備しているピアキッチンについて。これまでは集成材たったのを、ドイツ産の樹齢350年超の無垢のヨーロピアンオークを今回初めて採用したという。寸法は、キッチンカウンター部分が2400×350ミリ、テーブル部分が850×1500ミリ。厚さはいずれも50ミリ。新木場の老舗・東京木材企業から特注で仕入れたという。

 料亭などでよく目にするものだ。「100万円はしないはず」と質問したら「いい線」とのことだ。このピアキッチンとバックカウンター・収納を合わせたら価格は百数十万円で収まるかどうか。これだけで20坪にしたら単価を7~8万円アップさせる要因となるが、設備仕様レベルを落とし、オプションにするよりは良心的だ。(軽くて傷もつきにくいナイスの「Gywood®」もいい。提携を申し込むべき)

 坪単価について。正直に言って高いと思う。しかし、浦和駅東口駅前の再開発マンションは坪500万円をはるかに突破するはずだ。これと単純比較はできないが、駅力などを考慮すると大宮で坪400万円はありうる単価だと思う。第1期の即日完売を狙うというが、戸数は何戸になるのか。

 些細なことだが、モデルルームの観葉植物はほとんどが本物。こうした仕掛けがじわじわと浸透し、ブランド力を高める。

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1階共用部

Low-Eの効果体験じわじわと浸透する〝まじめな〟取り組みポラス「大宮」(2023/4/22)

〝駅近〟の半値か6掛け駅徒歩22分(徒歩2分バス約11分)大成有楽不「大宮」 (2024/2/9)

 

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「ミッドタワーいわき」

 日本エスコンは4月3日、福島県いわき市駅前の免震再開発マンション「ミッドタワーいわき」(216戸、権利者住戸10戸含む)が4月1日までに全戸完売したと発表した。

 物件は、JR常磐線・磐越東線いわき駅から徒歩3分、いわき市並木の杜に位置する21階建て全216戸(権利者住戸10戸含む)。専有面積は62.89~131.57㎡。価格は3,500万円台~12,000万円台。駐車場は自走式222台。設計・監理は熊谷組、UG都市建築。施工は熊谷組・加地和組・堀江工業特定建設工事共同企業体。入居予定は2024年12月下旬。売主は同社(事業比率49%)のほかフージャースコーポレーション(同51%)。

 「いわき駅並木通り地区第一種市街地再開発事業」(並木の杜シティ)の住宅棟として2022年秋、分譲開始された。

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 このマンションは、販売開始前の記者見学会で取材している。いわき駅圏の一等地だ。坪単価は聞いていたが、「書かないで」という約束だったので書かなかった。坪200万円の前半、210万円くらいではなかったか。

 いまではありえない単価だが、当時としてはそんなに安いとは思わなかった。それが1年半で完売とは。凄い数字だ。

シニア層もターゲットいわき駅前の免震再開発フージャースコーポ・日本エスコン(2022/9/17)

 

 マンション管理業協会(理事長:高松茂・三井不動産レジデンシャルサービス会長)は4月2日、マンション管理適正評価制度の登録マンションのデータを解析した結果を横浜市立大学(国際教養学部・齊藤広子教授)、同大(データサイエンス学部・鈴木雅智准教授)が2024年3月21日に開催された戦略的都市づくり研究会公開シンポジウム「持続可能な郊外地域づくり」で報告したと発表した。

 横浜市立大学による調査分析は、同協会のマンション管理適正評価制度に登録があるマンションと国土交通省公表の不動産取引情報とをマッチングさせ、登録があるマンションとそうでないマンションとを比較し、市場で価格に与える影響を紹介したもの。

 それによると、同制度で総合評価水準が★3以上の場合、評価を取得していない物件と比べ価格は高いとし、★5のマンションの場合、11%の価格プレミアムが生じていることが確認できたとしている。

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 マンション管理協のリリースからはシンポジウムの詳細は分からないが、★5つのマンションが市場価格より11%プレミアムが生じているというのはよく分かる。記者が期待していた通りの結果が出たようだ。レインズのデータによると、今年2月の首都圏中古マンションの平均成約価格は4,859万円(専有面積64.34㎡)だ。これと単純比較はできないにしろ、プラス11%といえば5,393万円になる。ものすごい数字だ。

 この点について、記者は先月14日に行われたマンション管理協の記者懇親会で、登録件数は2024年2月末で3,336件に達しているのだから★5つや4つのマンションは相場と比べて高く売れるとか、売り出しから成約時までの期間が短くなったとかのデータを公表すべきと質問したが、管理協はデータ数が少なくて公表できる段階ではないと答えている。

 齊藤教授などはどうして調べたのか。n値も公表して欲しい。登録不動産業者のみが閲覧できるレインズデータを一般に開放すべきだと思う。そうすれば一発で調べられる。⇒マンション管理協に問い合わせたら、管理協の登録物件と国交省の取引情報をマッチングさせた結果、首都圏(1都3県)で427棟2,567戸のデータを分析することができたとのことだった。嬉しいのは★3つでも基準値を上回っているとのことだ。同制度が加速度的に普及することに期待したい。齊藤氏と鈴木氏にもエールを送りたい。

〝劣等生〟の管理組合&管理会社も積極登録目指せマンション適正管理評価制度(2024/3/16)


 

 

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仲井氏

 新入社員の皆さん、当社に入社いただきありがとうございます。本日は入社式ではありません。新入社員歓迎会です。よって、皆さんの入社を心より歓迎いたします。

 そして、当社を選んでいただいて心より感謝申し上げます。

 さて、みなさんは今日から社会人としての一歩を踏み出されるわけですが、社会人の定義って何なのか考えたことありますか。明確な定義はないようですが、私は「社会人とはなんらかの価値を社会に提供する人」であると考えています。

 価値の提供の仕方は千差万別ですが、皆様が積水ハウスグループを選んだということは、積水ハウスグループが持っている資産、つまり、当社の先輩たちが培った技術力や専門知識、ノウハウ、ブランド、顧客基盤などを活用して、社会に価値を提供することを選んだことに他ならないと理解しています。これらを大きく活用し、価値を提供していってほしいと思います。

 そして、今、ここで、皆さんに自信をもって言えることは、先ほど申し上げた当社の資産は世界的に見ても素晴らしいものが沢山あるということです。

 それは何故かというと、1960 年に創業した当社の歴史にあります。当社は戦後の住宅難を解消すべく、住まい手の命と財産を守るために設立された会社です。したがって、耐震性について最高の技術を有しており、期せずして阪神淡路大震災、東日本大震災等において全壊・半壊ゼロという実績でした。そして、この技術を施工しているのが積水ハウス建設であります。ミリ単位の厳しい施工基準をクリアして建物の基礎・建方という主要構造部を直接施工し、つくり上げる会社を100%子会社として有しているハウスメーカーやビルダーは世界的にみても珍しく、恐らく当社だけでしょう。それだけ当社は品質にこだわっている会社といえます。その技術力と施工力が相まって、良質な住宅を世の中に提供しているということです。

 そして、これら良質な住宅ストックは、わが国にとって立派な社会資本であると考えています。ですが、そうではない脆弱な住宅ストックは残念ながら多く存在しています。

 循環型社会を推進するには、良質な住宅ストックをもっともっと建てて、それを長年にわたって維持管理していく必要があります。その役割を担うのが、積水ハウスリフォームやカスタマーズセンターであり、積水ハウス不動産の賃貸住宅管理事業です。各社も良質な住宅ストックの形成、サステナブルな社会の実現に向けては非常に重要な会社です。

 また、当社は耐震性だけでなく、防火性能や耐衝撃性能、ユニバーサルデザインや空気環境をコントロールする技術など、様々な技術があります。おそらく60 年以上にわたり、徹底してお客様のことを考え、愚直に住宅の技術のことを考えてきた会社は世界的にみても稀有な存在であり、今、その技術を積極的に海外に移植しようとしています。

 積水ハウスのテクノロジーをデファクトスタンダードにしたい。アメリカやオーストラリアの住宅を見てきましたが、我々の住宅品質は秀でており、必ず当社の技術が受け入れられる時代が到来すると確信し、国際事業を推進しています。

 最後に、皆さんに覚えて頂きたい言葉は「イノベーション&コミュニケーション」です。この言葉は当社のグローバルビジョン“「わが家」を世界一幸せな場所にする”ためにも重要です。お客様を幸せにするアイデアが浮かんだら、是非、先輩や同期など周りの人とのコミュニケーションをとり、そのアイデアをさらにブラッシュアップしてください。また、積極的にコミュニケーションをとってアイデアの種を見つけてください。「イノベーション&コミュニケーション」を合言葉に積水ハウスの未来をともに築いていきましょう。

 そして、お客様を幸せにするだけでなく、みなさんが幸せになれるよう、一つだけ私からのアドバイスです。家族や友人を大切にしてください。

 以上で、私の歓迎の挨拶とさせていただきます。

※新入社員グループ合計950名(積水ハウス544名、グループ会社406名)


 

 

 

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