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 建設物価調査会は5月9日、2025年4月の「建設物価 建築費指数」(東京:2015年平均=100)の暫定値をまとめ発表。集合住宅(RC造)は135.8で前月比0.0%(前年同月比4.5%増)、事務所(S造)は136.4で前月比0.1%減(同3.9%増)、工場(S造)は134.9で前月比0.1%減(同3.1%増)、住宅(W造)は140.8で前月比0.0%(同2.7%増)となった。

 人件費や燃料油価格の上昇による建築資材などの運搬費の値上げが指数動向のプラスに寄与し、一方で長引く建築需要の低迷を背景に販売店間の受注競争も長期化しており、H形鋼などの鋼材価格が続落し、指数動向のマイナスに寄与した。


 

 

 サンフロンティア不動産は5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高1,031億円(前期比29.2%増)、営業利益212億円(同20.9%増)、経常利益204億円(同17.7%増)、純利益141億円(同18.8%増)の大幅増収増益となり、売上高、各利益とも過去最高を記録した。ROEは14.7%(前期13.9%)となっている。

 セグメント別では、不動産再生事業は売上高713億円(前期比39.8%増)、セグメント利益201億円(同28.9%増)。リプランニング事業の物件販売件数が38件(前期25件)と増加し増収増益。賃貸ビル事業は空室率が改善したが、工事費の増加などにより増収減益。

 不動産サービス事業は売上高124億円(前期比19.0%増)、セグメント利益61億円(同8.9%増)。プロパティマネジメント事業、ビルメンテナンス事業、売買仲介事業などが増収増益となった。

 ホテル事業は売上高188億円(前期比10.9%増)、セグメント利益は40億円(同6.8%減)。期末のホテル運営客室数は28棟3,144室、新規開業予定のホテルおよび建設中・計画中のホテルの合計は16棟2,502室。

 2026年3月期業績予想は売上高1,170億円(前期比13.4%増)、営業利益238億円(同12.0%増)、経常利益225億円(同10.0%増)、純利益155億円(同9.4%増)を見込む。年間配当は76円(前期66円)の増配の予定。

 

 日神グループホールディングスは5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高762億円(前期比5.9%減)、営業利益34億円(同2.3%減)、経常利益30億円(同4.8%減)と2期連続して減収減益となった。

 主力の不動産販売事業は売上高285億円(前期比14.6%減)、営業利益8億円(同57.9%減)。マンションの計上戸数は286戸(同26.5%減)、期末完成在庫は26戸(前期末21戸)。

 2026年3月期業績予想は売上高840億円(10.2%増)、営業利益38億円(同10.2%増)、経常利益34億円(同10.8%増)、純利益23億円(同11.8%増)を見込む。

 

 エスリードは5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高947億円(前期比18.0%増)、営業利益145億円(同25.1%増)、経常利益137億円(同21.2%増)、純利益93億円(同24.1%増)と大幅増収増益、売上高・経常利益・純利益は創業以来最高となった。

 セグメント別では、主力の不動産販売事業は売上高657億円(前期比10.4%増)、営業利益は114億円(同12.4%増)。マンションの引き渡し戸数は3,172戸(前期2,644戸)。

 2026年3月期の業績予想は、売上高1,100億円(前期比16.1%増)、営業利益180億円(同23.7%増)、経常利益160億円(同16.4%増)、純利益107億円(同14.7%増)を見込む。年間配当は210円(前期185円)の増配を予定。


 

 

 東急不動産ホールディングスは5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高1兆1,503億円(前期比4.3%増)、営業利益1,407億円(同17.1%増)、経常利益1,291億円(同17.0%増)、純利益775億円(同13.2%増)となり、売上高、営業利益、経常利益、純利益は、ホールディングス体制への移行前も含めて過去最高となった。

 セグメント別では、都市開発事業は売上高3,488億円(前期比4.5%減)、営業利益705億円(同32.7%増)。売上高は「Shibuya Sakura Stage」の通期稼働などで増収となったが、「住宅」では投資家向け売却等の減少などにより減収。営業利益は「Shibuya Sakura Stage」の売却益の計上、分譲マンションの粗利益率の改善などにより増益となった。期末のオフィス・商業施設の空室率は0.3%(同4.5P減)と引き続き低水準を維持。分譲マンションの計上戸数は1,006戸(同273戸減)、完成在庫は185戸(同58戸増)、次期売上予想に対する契約進捗率は76%(同2P増)となっている。

 戦略投資事業は売上高1,108億円(前期比2.6%増)、営業利益52億円(同65.9%減)。物流施設などの投資家向け売却等の減少による減収、インドネシアの分譲マンション計上戸数増などによる増収、北米における費用増加などにより増収減益となった。再生可能エネルギー事業は、全施設稼働後の総定格容量(持分換算前)は2,527MW(同699MW増)。

 管理運営事業は売上高3,658億円(前期比1.5%減)、営業利益250億円(同9.6%増)。リフォーム事業の譲渡や、東急スポーツオアシスの全株式譲渡に伴う連結除外などにより減収となったが、東急ステイを中心とした「ホテル」でのインバウンド需要の取込みなどにより増益となった。

 不動産流通事業は売上高3,454億円(前期比21.0%増)、営業利益508億円(同31.8%増)。「売買仲介」は取扱件数、取扱高の増加により、「不動産販売」は大型案件の取込みなどにより増収増益となった。

 2026年3月期業績予想は売上高1兆2,700億円(前期比10.4%増)、営業利益1,530億円(同8.7%増)、経常利益1,315億円(同1.8%増)、純利益850億円(同9.6%増)を見込む。年間配当金は1株当たり42.0円(前期36.5円)の増配を予定し、ROEは10.1%(前期末9.9%)を予想。

三井不動産 分譲マンション売上高・計上戸数・平均価格・完成在庫の推移

年度

売上高

(億円)

計上

戸数

平均価格

(万円)

完成在庫

(戸)

2000 2,210 4,831 4,575 140
2001 2,409 5,333 4,518 175
2002 2,286 5,118 4,467 485
2003 2,542 5,566 4,567 455
2004 2,974 5,130 5,798 490
2005 1,809 4,341 4,167 236
2006 2,024 4,487 4,510 267
2007 2,346 5,240 4,477 453
2008 2,749 5,206 5,281 826
2009 2,565 4,651 5,515 872
2010 2,660 5,455 4,877 638
2011 2,138 4,512 4,739 380
2012 2,362 4,956 4,765 223
2013 2,955 6,557 4,506 170
2014 2,495 4,858 5,136 83
2015 2,534 4,391 5,772 88
2016 2,772 5,200 5,330 321
2017 2,470 3,707 6,663 108
2018 2,522 3,283 7,683 141
2019 2,360 3,194 7,390 128
2020 2,903 3,775 7,689 150
2021 2,067 3,208 6,442 82
2022 2,356 3,196 7,373 55
2023 2,806 3,280 8,554 24
2024 3,776 3,693 10,225 32
2025 4,000 2,800 14,286  

 ※2025年度は同社の業績予想

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 既報の通り、三井不動産は5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高は13期連続、営業利益、経常利益、純利益は3期連続で過去最高を更新した。また、記者は決算発表の2日前の5月7日付で「三井不動産2025年3月期決算 絶好調マンション 計上3,650戸 平均価格1億円超へ」と題する予想記事を書いた。計上戸数は予想より43戸多い3,693戸となったが、平均価格は予想通り10,225万円となった。今期の計上戸数は大幅に減少する見込みだが、1戸当たり平均価格はさらに上昇して14,286万円になる模様だ。

 別表・グラフを見ていただきたい。2016年度は計上戸数5,200戸で、1戸当たり平均価格は5,330万円、完成在庫は321戸だ。その後、計上戸数は減少しているものの平均価格はほぼ上昇の一途で、2024年度の平均価格はついに1億円を突破した。この9年間で2倍近くに上昇したことになる。

 注目すべきなのは、今期の業績予想だ。営業収益は前期比224億円増の4,000億円で、計上予定戸数は前期比893戸減の2,800戸だ。この通りだと、1戸当たり平均価格は4割近くアップの14,286万円になる。

 平均価格が大幅に上昇するのは、同社が幹事会社となっている「HARUMI FLAG SKY DUO」1,455戸(事業比率は未公表)、「パークコート ザ・三番町ハウス」193戸、「パークシティ高田馬場」325戸などの大規模・高額マンションが計上されるからだ。期初の計上予定戸数に対する契約進捗率は88.5%に達しているので、計画通り引き渡しが完了するのは間違いない。

 今期だけでなく、価格上昇は来期以降も続く。 「パークコート青山高樹町 ザ タワー」85戸、「パークシティ中野」807戸、「パークシティ小岩 ザ タワー」731戸、「パークタワー向ヶ丘遊園」241戸などか続々竣工する。

 三井不動産レジデンシャルの販売用不動産は用地取得関係費の期末残高は2.5兆円に上っている。同社だけでなく、大手デベロッパーは軒並み都心部の高額・再開発にシフトしている。野村不動産も総額23,560億円相当分(戸数換算19,760戸)の分譲用地のストックを確保していると公表した。競争は激化するが、よほどの景気変動がない限り、都心部の高額マンション坪単価は3,000万円以上、20坪で10億円以上になると記者は見ている。

 完成在庫について。記者は5月7日付の記事で、「完成在庫数は3Q末の9戸を上回るか下回るかは不明だ。販売戦略上『三田』は未分譲住戸が数十戸ある模様で、そうだとすると〝完成在庫〟としてカウントされる可能性もある」と書いた。期末の完成在庫数は32戸だ。同社はこの32戸に「三田」が含まれているかどうかはコメントしなかった。

 そこで提案だ。完成在庫の定義を変更してはどうか。野村不動産ホールディングスは数年前から完成在庫を「販売中」と「未販売」に分けて公表している(今期末は「販売中」が248戸で、「未販売」は279戸)。同社に倣って「販売中在庫」と「未販売在庫」にわけてはどうか。

三井不動産2025年3月期決算増収増益売上高、営業利益、純利益は過去最高更新(2025/5/10)

三井不動産 2025年3月期決算絶好調マンション計上3,650戸平均価格1億円超へ(2025/5/7)

「HARUMI FLAG」タワー棟第1期573戸平均15.3倍で即日完売坪単価421万円(2023/7/18)

 

 

 三井不動産は5月9日、2025年3月期決算を発表。売上高2兆6,253億円(前期比10.2%増)、営業利益3,727億円(同9.7%増)、経常利益2,902億円(同8.4%増)、純利益2,487億円(同10.8%増)となり、売上高は13期連続、営業利益、経常利益、純利益は3期連続で過去最高を更新した。

 セグメント別では、賃貸は国内外オフィスの賃貸収益や既存商業施設の売上の伸長により売上高8,723億円(前期比573億円増)、事業利益1,764億円(同73億円増)。期末における首都圏オフィス空室率(単体)は1.3%(当第3四半期末の2.5%から1.2pt改善)となった。

 分譲は、売上高7,580億円(前期比1,304億円増)、事業利益1,670億円(同318億円増)。国内住宅分譲は「パークタワー勝どきサウス」「三田ガーデンヒルズ」などの引渡しの進捗等により増収増益。マンション3,693戸(前期3,280戸)と戸建て417戸(同420戸)の計上戸数は4,110戸(同3,700戸)で、1戸当たり平均価格は10,063万円(同8,497万円)となり初めて1億円を突破した。完成在庫はマンション32戸、戸建ては22戸。一方、投資家向け・海外住宅分譲などは前期に高利益率物件を売却した反動などにより増収減益。セグメント全体では1,304億円の増収、318億円の増益となった。国内の新築マンション分譲の次期計上予定戸数2,800戸に対する契約進捗率は88.4%となっている。

 マネジメントは、売上高4,862億円(前期比234億円増)、事業利益716億円(同53億円増)。リパーク(貸し駐車場)における前期比での稼働向上の一方で、システム関係費用の増加などにより増収微減益、仲介・アセットマネジメントなどは、リハウス(個人向け仲介)における取引単価向上・AUMの拡大等により増収増益となった。

 施設営業は売上高2,240億円(前期比295億円増)、事業利益386億円(同122億円増)。ホテル・リゾートのADRが大幅に上昇したことや、東京ドームにおける稼働日数・来場者数の増加などが増収増益に寄与した。

 新築請負・リフォームなどのその他は、売上高2,846億円(前期比13億円増)、事業利益65億円(同24億円増)。

 期末総資産は9兆8,598億円(前期比3,7033億円増)、有利子負債は4兆4,160億円(同143億円減)。

 次期業績予想は売上高2兆7,000億円(前期比2.8%増)、営業利益3,800億円(同1.9%増)、経常利益2,850億円(同1.8%減)、純利益2,600億円(同4.5%増)。売上高、営業利益、純利益は過去最高の更新を見込む。次期年間配当は33円(前期比2円の増配)で、増配は5期連続となる見込み。ROEは8.2%(前期7.95%)を予定。

 

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「ミライネス柏の葉キャンパス」(北道路側から)

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは5月9日、分譲戸建て「ミライネス柏の葉キャンパス」のメディア向け見学会を行った。戸建ての開発が今後加速するとみられる区画整理事業地内に位置する全5戸で、樹木やウッドデッキを配した中庭を取り囲むように配棟し、協定によりフェンスをなくしコミュニティの醸成を図っているのが特徴。

 物件は、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅から徒歩15~16分、柏市正連寺字出山の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する全5戸。土地面積は170.00~172.00㎡、建物面積は102.71~112.39㎡、価格は7,490万~7,990万円。構造・規模は在来工法2階建て。建物は5月に完成済み。施工はポラテック。

 昨年9月から予定広告を開始し、今年3月までの問い合わせ件数は約100件、4月から契約を開始し、3戸が成約済み。来場者は約30件で、6割が千葉県居住者。うち半数が柏市内。残りは流山市のほか東京、埼玉、神奈川など。

 現地は、千葉県が施行している約272.9haの柏北部中央地区一体型特定土地区画整理事業地内に位置。周辺は戸建て住宅地で、地区計画により最低敷地面積は150㎡(45坪単価)以上に定められている。

 主な特徴は、全戸敷地面積が50坪以上、全棟ZEH、長期優良住宅、離れ(2戸)、「小路」、「ウッドデッキ」など。

 企画意図について同社設計部シニアマネージャー街並デザイン室室長・松井孝治氏は、「当社グループは街並み景観を大事にしており、それぞれがしのぎを削っている。当社は千葉エリアを担当しており、今回はプラスαの取り組みとして家と外を一体的に設計し、コミュニティを育む境界レスとしたほか、『離れ』を2戸設けるなど豊かな空間を演出した」と語った。

 また、同社ガーデンヒルズ事業部設計部企画設計室1係係長・水野貴裕氏は、「用地は2年前に取得。テーマは光と緑とコミュニティ。南側の3戸は前建の視線を気にされる方もいるので、中庭はあえて中央に配し、住戸間のフェンスもなくしコミュニティに配慮した」と話した。

 販売担当の同社ガーデンヒルズ事業部ウッドガーデン事業所営業課課長・石田和広氏は、「周辺はハウスメーカーの停止条件付宅地分譲が多く、土地代だけで5,000~6,000万円している。建売りは差別化を図れるかどうかが課題。価格は値ごろ感があり、完全ZEHとし、中庭や『離れ』の提案がお客さまから高い評価を頂いている」と語った。

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中庭

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南道路の住戸から

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中庭

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離れ

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ウッドデッキ空間

◇        ◆     ◇

 ポラスグループの〝コモン〟を演出した分譲戸建てはかなり見学している。今回も差別化は図られていると思う。気になったのは、同社の建売りとは真逆の、街並みの統一感などまるでない周辺の停止条件付きと思われる住宅街だった。敷地面積だけでも100坪はありそうな豪邸もあれば、敷地全体がコンクリで固められている住宅もあった。

 購入した土地にどのような建物を建てようと勝手ではあるが、建物と外構・街並みは不可分だ。柏市の地区計画では1低層の敷地面積は最低150㎡(45坪)確保するよう求めているが、緑化基準はまったくない。ハウスメーカーもまたそれに倣ったのだろう。

 今後、区画整理事業地内では大量の住宅が建設されるのだろうが、てんでんばらばらの街にならないか心配になった。行政もハウスメーカーも美しい街並み形成にもっと力を入れるべきだ。

 

三井不動産 分譲マンション売上高・計上戸数・平均価格・完成在庫の推移

年度

売上高

(億円)

計上

戸数

平均価格

(万円)

完成在庫

(戸)

2000 2,210 4,831 4,575 140
2001 2,409 5,333 4,518 175
2002 2,286 5,118 4,467 485
2003 2,542 5,566 4,567 455
2004 2,974 5,130 5,798 490
2005 1,809 4,341 4,167 236
2006 2,024 4,487 4,510 267
2007 2,346 5,240 4,477 453
2008 2,749 5,206 5,281 826
2009 2,565 4,651 5,515 872
2010 2,660 5,455 4,877 638
2011 2,138 4,512 4,739 380
2012 2,362 4,956 4,765 223
2013 2,955 6,557 4,506 170
2014 2,495 4,858 5,136 83
2015 2,534 4,391 5,772 88
2016 2,772 5,200 5,330 321
2017 2,470 3,707 6,663 108
2018 2,522 3,283 7,683 141
2019 2,360 3,194 7,390 128
2020 2,903 3,775 7,689 150
2021 2,067 3,208 6,442 82
2022 2,356 3,196 7,373 55
2023 2,806 3,280 8,554 24
2024        

 

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 三井不動産の2025年3月期決算が5月9日に発表される。同社が2024年5月発表した期末業績予想では、賃貸・分譲・マネジメント・施設営業セグメントで事業利益は過去最高となる見通しだ。記者が注目しているのは国内分譲マンションだ。今後、上場デベロッパーの期末決算が発表されるが、同社の数値が飛びぬけて高くなりそうだ。

 同社の2025年3月期3Q決算では、国内分譲マンションは売上高2,008億円、計上戸数2,150戸、1戸当たり平均価格9,340万円、完成在庫9戸(戸建ては25戸)となっている。期末では三菱地所レジデンスとのJV「三田ガーデンヒルズ」1,001戸(事業比率は非公表)が計上されることになり、同社予想では売上高3,800億円、計上戸数3,650戸となっている。戸建てを含む国内分譲事業の売上高は4,200億円(戸建て400億円)、計上戸数は4,100戸(戸建て450戸)、営業利益は960億円、営業利益率は22.9%を予定している。

 この通りだと、マンションの売上高は前期比35.4%増となり、2000年度以降で最高だった2004年の2,974億円を1,000億円近く上回ることになる。1戸当たり平均価格は、2000年以降で最高だった2023年度の8,554万円を上回り1億円を突破することになりそうだ。平均価格が1億円を突破するのは業界初となる。

 完成在庫数は3Q末の9戸を上回るか下回るかは不明だ。販売戦略上「三田」は未分譲住戸が数十戸ある模様で、そうだとすると〝完成在庫〟としてカウントされる可能性もある。いずれにしろ、予定していた計上戸数3,650戸をクリアし、平均価格が1億円を突破しても〝売れ残り〟を出さない-こんなことはかつてなかった。

 過去の数値を見てみると、リーマン・ショックの影響を受けた2009年度は計上戸4,651戸に対して完成在庫は872戸で、在庫率は18.7%に達していた。戸建てを含む住宅事業の営業利益率は3.8%だった。

 

 大東建託は5月2日、2025年3月期決算を発表。売上高1兆8,423億円(前期比6.4%増)、営業利益1,188億円(同13.4%増)、経常利益1,294億円(同19.1%増)、純利益938億円(同25.7%増)と大幅増収増益となった。

 セグメント別では、建設事業は工程の順調な進捗と、施工量平準化などにより完成工事高は5,409億円(同9.9%増)、営業利益は471億円(同63.1%増)となった。完成工事総利益率は価格改定効果の寄与により前期比1.9ポイント増加の25.3%となった。 

 不動産賃貸事業は、一括借上物件の増加を背景に家賃収入が増加したことや「連帯保証人不要サービス」による収入拡大などにより売上高1兆1,646億円(同3.1%増)、営業利益803億円(同2.1%減)となった。入居者斡旋件数は、前期比2.1%増の344,855件。2025年3月末の家賃ベース入居率は97.8%(同0.1ポイント減)。

 不動産開発事業は、投資用マンションや買取再販事業が好調に推移したことにより売上高513億円(同64.8%増)、営業利益51億円(同142.0%増)となった。

 2026年3月期業績予想は、売上高1兆9,700億円(前期比6.9%増)、営業利益1,250億円(同5.2%増)、経常利益1,270億円(同1.9%減)、純利益900億円(同4.1%減)をそれぞれ見込んでいる。

◇        ◆     ◇

 同社が当日午後行った決算説明会をZoomウェビナーとして視聴した。時間は約1時間30分。事前に決算短信、説明会資料を読み込んでいたのでとても分かりやすかった。

 説明会に参加したアナリスト、メディアの関心の対象が異なるので当然だが、質疑応答ではROE20%、賃貸事業の利益率の減少、不動産開発事業の見通し、トランプ関税リスク、労務費・運搬費上昇、M&A、技術者の確保・育成など多岐にわたった。

 記者は、デザイン性の優れたマンションを供給してきたアスコットの役割に関心があるのだが、同社代表取締役社長執行役員CEO・竹内啓氏は「レジデンス、ホテル、物流などへの不動産投資残高は2025年3月期末で1,945億円。前期の58億円から大幅に増加した。このうちアスコットへの投資は約500億円。投資案件に対する出口もほぼ固まっており、今期は売上高1,300億円、利益は140億円を予定している。近い将来、コア事業の賃貸に続く第2の柱に育てる」と語った。

 もう一つ注目したのは、中期経営計画に対する取り組みで、社会課題解決型施設の建設は2023年度4施設7億円から2023年度は67施設147億円に伸ばしたことだ。〝大東建託グループらしい街づくり〟事例として千葉市との連携プロジェクトを紹介した。

 この他、建設・賃貸事業では価格転嫁ができ、空き家などのリスクも少ない大都市圏に人材を集中させるため、今年1月に営業拠点を約3割削減したと語った。一方で、営業担当者数は期末計画で3,000人(前期比30人増)とし、5年前から取り組んでいる外国人技術者の育成では約560人の実績があることを明らかにした。

 M&Aについては「成長するために時間を買うというスタンス」と答え、販管費の1,969億円(売上高販管費率10.7%)の削減は課題の一つであることも明らかにした。

 記者は、セーフティネット住宅制度について質問したかったのだが、場違いだと考え質問を控えた。2024年3月末現在、全国のセーフティネット住宅の登録戸数は895,982戸で、同社が管理する登録戸数は855,483戸、比率は95.5%に達している(現在の全国登録戸数は947,595戸)。同社が管理する賃貸住宅は高齢者や外国人だからといって入居を拒否しないそうだ。

セーフティネット登録住宅90万戸の96%は1社に集中氷解した疑念と深まった謎(2024/3/28)

 

 

 

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