三井ホーム 初の燃えしろ設計で「桜の聖母学院 中学校」木造校舎増築に着手

新校舎 イメージ
三井ホームは6月10日、福島県の学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダムが運営する桜の聖母学院中学校の校舎増築を設計し、5月27日(火)に着工したと発表。耐火RC造の既存校舎に、同社初の燃えしろ設計を採用し準耐火木造校舎を増築する。来年4月から校舎として使用開始する。
「児童・生徒・保護者・職員がぬくもりや親しみを感じることができる校舎にしたい」という学校の想いに応えるため、令和4年の建築基準法改正で可能となった「火熱遮断壁等を使用した耐火RC造の建物への木造増築」に挑戦。木造軸組工法(SE構法)を採用し、同社初の柱や梁の燃えしろ設計を行う。一部内装材(床や壁の一部)と家具(下足箱・交流ホールベンチ)に福島県産の木材を活用する。
施設は、福島県福島市花園町に位置する敷地面積約8,699㎡、2階建て・木造軸組工法(SE構法)、延床面積(増築)約1,466㎡。工事は2025年5月~2026年1月。建築主は学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダム。施設名称は桜の聖母学院小中学校校舎。設計監理・施工は三井ホーム。

エントランス・下足箱 (左)と教室 イメージ
高気密・高断熱アピール 輸入住宅産業協会 団体設立30周年イベント

村井氏(ワールドインポートビルカンファレンスで)
輸入住宅産業協会は6月9日、団体設立30周年基調講演及び設立30周年懇親パーティーを開催。ライフスタイルプランナー資格試験の変更も発表した。
懇親パーティーで同協会会長・村井秀壽氏(スウェーデンハウス代表取締役)は、「フランス・カンヌで開催された住宅博では、わが国から参加した住友林業、大和ハウス工業さんと当社の住宅が高く評価された。食文化もそうだが、ニュージャポニズムとして品質が優れた住宅が再評価されつつある。わが国の住宅市場は苦戦しているが、視点を変え、自信を高めながらアピールすれば輸入住宅も注目されるはず」とあいさつした。
ライフスタイルプランナー(LSP)資格試験は、1998年に開始し、これまで8,319人の合格者を出している。これまで主に学生を対象にしてきたが、学生の受験が減少しているため、2025年からは社員教育向けに重点を移す。受験者向けにネット配信によるセミナーを実施し、セミナー内容から出題する。また、ライフスタイルリフォームアドバイザーについては、LSP資格試験に統合する。試験日は9月6日(日)、東京、名古屋、神戸など6会場で行われる。
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同協会のイベントに久々に参加した。輸入住宅といえば、2006~2007年だったか、東急ホームの輸入住宅「ミルクリーク」が千葉県・土気で分譲戸建てとして最初に分譲されたのを見学したのを思い出す。ずいぶん価格が安く(当時はバブル崩壊後で高い住宅は売れなかった)、合理的な住宅だと思った。その「ミルクリーク」は2020年3月末に事業終了となったのが寂しい。
スウェーデンハウスのモデルハウスや非住宅施設は何度か取材している。村井氏も「当社が一番」と木製三層窓の断熱性とC値(気密性能)の高さを強調したように、高気密・高断熱の性能の高さはどこにも負けないのではないか。
ライフスタイルプランナーの合格率は、主に新入社員向けの基礎試験は約8割、営業経験3~4年向けの上級試験は約4割とか。
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懇親パーティーでは、カナダ林産業審議会・カナダウッド日本代表のショーン・ローラー氏(58)、同審議会沿岸グループ プログラムマネージャーのスコット・アンダーソン氏(62)、カナダ大使館首席補佐官 インド太平洋地域担当特使上級顧問のディビッド・ボストウィック氏(59)ともしばし歓談した。
ショーン氏はわが国と北米の住宅の違いについて、「日本は人口密度が高く、地震が多いので建築規制が厳しい。住宅は木造が中心だがみんな低い。せいぜい3階建てまで。北米は4階から6階建ては9割が木造」と語り、木造の中高層への活用に期待した。
スコット氏は「日本で2×4がオープン化されて50年。その価値が評価されている」と、より一層の普及に力を注ぐようだ。
ディビッド氏は、「話題を変えよう」と注文し、「鳥取がいい。石破さんの出身地・八頭町にも訪れた」と日本通をアピールした。
どうして日本語が流ちょうなのか聞いたら、スコット氏は「3度目の来日。通算24年間」、ディビット氏は「妻が日本人」、ショーン氏は「タレント(能力)があるから」とそれぞれ語った。日本人は、外国語を話せるようにならないといけないということでは意見の一致を見た。(酒席でなく、ゆっくり話したかった)

左からスコット氏、ディビット氏、ショーン氏
スウェーデンハウス 世界初3DキャラクターによるVR内覧サービス モデル来場2.2倍(2021/4/21)
「心に響いた『女性登用は経営トップの決意次第』」輸入住宅協議会・岡田会長(2016/6/29)
内装木質化は熟睡長く、知的労働も向上慶大・伊香賀教授が実証(2016/3/22)
スウェーデンハウス同社初のサ高住「大多喜」オーナーは順天堂大駅伝の総監督(2016/2/1)
藝大×スウェーデンハウスクリスマス(ユール)染織専攻作品展12/25まで(2015/12/15)
スウェーデンハウスまたまた「ミカエル」登場スウェーデン技術者招へい(2014/12/15)
スウェーデンハ網なし木製サッシ3層ガラス窓開発(2013/4/23)
スウェーデンハウス 同社の非住宅で過去最大の社宅建設(2013/3/21)
デザインに木製サッシ ABW採用したワークプレイス 旭化成ホームズ「ASOOM新橋」

「ASOOM新橋」完成予想図
旭化成ホームズは6月6日、港区新橋で開発を進めてきたコンパクトオフィス「ASOOM新橋」が2025年6月1日に開業したと発表した。
デザインに木製サッシを採用し、オープンキッチンや屋上テラス、共用ラウンジ、リフレッシュルームなど居心地を重視したオフィス空間のほか、新しいワークスタイルであるABW(Activity Based Working※)に対応したワークプレイスを提供する。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)★★★★、CASBEE(建築評価認証、スマートウェルネスオフィス評価認証)Aランクをそれぞれ取得。
物件は、都営三田線御成門駅から徒歩4分、JR山手線新橋駅から徒歩9分、港区新橋5に位置する14階建て延床面積約2,378㎡。竣工は2025年5月31日。設計監理はUG都市建築、施工は植木組。
※Activity Based Working(アクティビティ ベースド ワーキング):仕事の内容や気分に合わせて、働く場所や時間を自由に選べる働き方

共用ラウンジ

ABWを採用したワークプレイス/リラックスルーム

緑に囲まれた屋上テラス/屋上テラスからの眺望
ポラス 柏駅圏で全92区画の分譲戸建て 好調スタート 集会所は法人化して寄付

「ビー・グレイス柏 未来隣区」1期・2期(完成予想図)
ポラスグループの中央グリーン開発は6月6日、全92区画の分譲戸建て「ビー・グレイス柏 未来隣区」のメディア向け見学会を行った。柏駅からは距離がややあるが、大規模開発であることを生かし、コミュニティを醸成する集会所を設け、居住者が街づくりを行う仕掛けを施している。集会所とデルハウスは出色の出来だ。
物件は、JR常磐線・東武アーバンパークライン柏駅から徒歩22~23分、バス12分バス停から徒歩9分(自転車で柏駅から約8分)、柏市篠籠田の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)に位置する開発面積約16,000㎡、全92区画。1期(13戸)・2期13戸の土地面積は120.28~137.22㎡、建物面積93.57~98.12㎡、価格は3,990万~5,690万円(中心価格帯は4,000万円台後半から5,000万円台前半)。建物は2025年4月完成済。構造は木造2階建(在来工法)。施工はポラテック。
現地の従前は林地。コロナ禍の最中に42区画を取得し、その後隣接地の50区画を取得。全92区画として開発した。公道の入り口から最大比高差は約10mの高台立地。
主な基本性能・設備仕様は、ZEH水準、リビング天井高2700ミリ、食洗機・浴室乾燥機・電動シャッター・床暖房・宅配ボックス・エコワン・雨水タンクなど。共用施設として平屋建て木造集会所(延床面積56.51㎡)を設け、かまどベンチ、シェアサイクルを備えている。
同社千葉支店取締役支店長・小林亮一氏は「この規模の住宅地開発は当社グループとして10年ぶり。希少性が高いので、知恵を出し合い、ハード・デザインに加え、集会所を設けるなどコミュニティも重視し、災害時の共助を育む『未来輪区』とネーミングした。今年3月28日から第1期13戸を販売開始し、これまでに12戸を成約、5月に分譲開始した第2期13戸も4戸が成約の見込み。7月に第3期を分譲する予定で、それまでは成約したい」と語った。
同社設計部企画設計課課長・剣持翔太氏は、「設計のポイントはサステナブルを形にしたこと。コミュニティを醸成する施設として集会所を設置し、各住戸のLDKを美南が゛羽ではなく道路面に配した。景観協定を結び、街並みを入居者の方々が創りやすいような仕掛けも施している」と話した。
同社開発千葉支店流山事業所営業課2係チームリーダー・伊香龍人氏は、「売れ行きは好調に推移している。検討者は近くのマンションや、駅の反対側の停止条件付土地分譲や、その他周辺の分譲戸建てと比較されている。購入者の半数は柏市内、子育て世代が中心なのはメインターゲットとして設定した通り。好立地ではないが、集会所を設置した理由などをきちんと伝えており、総合力として他には負けない。高い評価を頂いていることにそれが表れている」と語った。

モデルハウス(マンションに標準装備しているピアキッチン付き)

集会所

左から剣持氏、小林氏、伊香氏
◇ ◆ ◇
価格は予想した通りだった。同社の物件の手前には、総合地所などの「ルネ柏ディアパーク」(389戸)のマンションが分譲開始された。坪単価は250万円前後だ。当然、マンションとも競合しているはずだ。どちらがいいかは検討者が判断することなので、記者はコメントしない。
ただ、今回の分譲戸建ての特徴である集会所はとてもよくできている。なによりいいのは、床と壁にニュージーパインと呼ばれる本物の木が使われており、床はナグリと浮造りの中間くらいの仕上げになっている。素足で歩くととても気持ちがいい。集会所は法人化して、柏市の管理団体に寄付することになっている。共用施設のままだと区分所有の問題が発生するからで、入居者は管理費として2,500円/月負担する仕組み。
3棟のモデルハウスは、同社グループのそれと同じようにふんだんに本物の木を多用しているのは変わらないが、それぞれリビング階段、小上がりスペース、縁側デッキ、ピアキッチン(同社のマンションに標準装備)、中二階、銘木壁付きSTAIR LIVINGなど、企画意図を明確に伝えている。同等の価格帯の戸建てやマンションと比較して出色の出来だと思う。
駅からの距離、戸数の多さなどからして常識的には完売まで2~3年かかるはずだが、そんなに時間をかける予定ではないようだ。

モデルハウス

デッキ付きモデルハウス

モデルハウス

集会所(左は提供公園)

ニュージーパインの床
柏駅圏最大389戸 18坪(62㎡)の新型3LDKに注目総合地所「ルネ柏ディアパーク」(2025/2/16)
FRK新理事長に元慶大野球部主将で〝日本一〟の遠藤靖氏(三井リアルティ社長)
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遠藤氏(ザ オークラ東京で)
不動産流通経営協会(FRK)は6月5日、総会を開き、新しい理事長に三井不動産リアルティ代表取締役社長・遠藤靖氏(61)を選任した。遠藤氏は、桐蔭学園から慶大に進み、野球部主将として85年秋のリーグ優勝、学生日本一に導いた功労者。通算31勝を挙げながら読売巨人軍のドラフト1位を蹴って三井不動産に入社した〝RBAの星〟志村亮氏の高校時代を含め3年先輩。遠藤氏は、総会後の懇親会で次のように挨拶した。
このたび太田理事長のあとを受け、新たに理事長を拝命いたしました遠藤でございます。開宴に先立ちまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本日は、ご来賓の国土交通省の平田研不動産・建設経済局長をはじめ、日頃からたいへんお世話になっております 関係諸官庁の皆様、友好団体の幹部の皆様、マスコミの皆様、そして会員の皆様には、ご多用中にもかかわらず、このように多数ご出席を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
先ほど、第 56 回定時総会および臨時理事会を開催し、私ども新役員が選任されましたことを、まずはご報告申し上げます。太田前理事長には、令和 5 年から 2 年間、当協会の理事長として、当協会ならびに不動産流通市場の発展に多大なご尽力をいただきましたことをあらためて感謝申し上げる次第です。
さて、足下の不動産流通市場は高い価格水準を維持し、順調に推移しております。 一方で、世界各地における紛争、為替や物価の著しい変動など、社会・経済環境は大きく変動しております。 この重要で難しい不動産流通市場の重要性を高めるために、現状の課題を 3 点ほどお話ししたいと思います。
まず一点目としては長年の課題でもあります、既存住宅流通促進のための税制改正です。本年 12 月には令和 4 年度から 4 年間の住宅ローン減税の期限が到来ます。今後の税制改正要望につきましては、関係諸団体と協力して、しっかりと活動して参りたいと存じます。
次に 2 点目として、新たな不動産流通制度・システムの構築です。国土交通省の旗振りの下、デジタル技術を活用した役所調査の実務展開などにも、ご協力できればと考えております。
3 点目は、安心安全な仲介サービスの提供であります。 消費者の皆様から信頼され、高く評価されるように、その担い手となる営業従事者への教育研修には、これまで以上に注力して参りたいと考えております。
課題は以上 3 点でありますが、今後とも関係団体の皆様と連携しつつ、会員相互の結束のもと、協会活動の一層の充実を図り、不動産流通業の発展に寄与して参る所存でございます。
皆様のご支援、お力添え賜りますよう、お願い申し上げます。
最後になりましたが、本日ご出席の皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。 ありがとうございました。
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遠藤氏が三井不動産リアルティ副社長に就任した時のRBAタイムズWEB版の記事に対するアクセス数は、2025年5月27日現在、17,943件(6月5日現在18,069件)で、2013年以降2025年までのアクセスランキングで何とベスト10入りしている。遠藤氏が副社長に就任する2年前に書いた、慶大後輩の志村亮氏が〝快投〟したときの記事に対するアクセス数はベスト19位の16,351件(6月5日現在16,384件)だ。この差は縮まるのか拡大するのか。
このアクセス数は、もちろん大手デベロッパーやハウスメーカーの歴代社長・会長などの累計アクセス数には歯が立たないだろうが、1本当たりのアクセス数は誰にも負けない。野球の力はそれほど大きいということだ(G.G.佐藤氏を紹介した記事はベスト12位)。

不動産協会理事長・吉田淳一氏(左)と遠藤氏
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元三井不動産リアルティ(当時、三井不動産販売)社長で、初代日本郵政不動産社長の岩崎芳史氏(82)にもお会いした。空手2段(2018年は初段だった)の体力は衰えておらず、とても元気だった。「100歳まで生きる」とか。
岩崎氏は三井不動産の横浜支店長時代、地域密着に徹しマンション事業で圧倒的な力を誇っていた大京に肩を並べるまで成長させた功労者だ。大企業の弱点である〝大男総身に知恵が回りかね〟を克服した。現在の三井不動産社長・植田俊氏の結婚式で仲人役を務めたのは岩崎氏で、遠藤氏も横浜支店に勤務していたそうだ。
ちなみに、岩崎氏が日本郵政不動産の社長に就任した時の記事は6月5日現在6,369件だ。遠藤氏や志村氏には大きく離されているが、数だけが問題ではない。

岩崎氏
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元住友不動産ステップ(当時、住友不動産販売)の野球部スポークスマン兼スコアラーだった越智千明さんにもお会いした。胸には名刺ではなく手書きのネームプレートだったので、オヤッと思ったが、やはりそうだった。今年3月、定年の65歳で退社し、現在は居住地の川崎市の審判団体に属し、毎週日曜日はスタッブ10人とともに3試合の審判をこなしているという。

越智氏
RBAタイムズWEB版アクセスランキング100(2013年~2025年)
三井不リアル副社長に学生野球日本一に導いた慶大卒の遠藤靖氏(02/03/2019)
〝RBAの星〟三井不・志村亮氏(51)が12年ぶり登板抜群の制球力健在(20/11/2017)
G.G.佐藤ら元プロ7人擁すトラバース参戦第30回RBA大会最多69チーム(12/05/2018)
10年計画で収益の柱に 「自由を愛し、自然体」郵政不・岩崎社長 空手初段も取得(2018/5/21)
木造寺院・ホテル・商業複合「東京建物三津寺ビル」が日本不動産学会長賞受賞

「東京建物三津寺ビルディング」
東京建物は6月4日、宗教法人三津寺との共同事業として建築した「東京建物三津寺ビルディング」が「日本不動産学会長賞」を受賞したと発表した。「歴史ある建造物の保存」「地域の賑わい創出」「日本文化発信」を同時実現したのが評価された。
同ビルは、大阪市中央区心斎橋筋二丁目に立地。用途は寺院、ホテル、物販店舗。設計・施工は大成建設。着工は2021年1月6日、竣工は2023年9月29日。
2024年の首都圏億ションは4,157戸 供給量の約10% 東京カンテイ調査
東京カンテイは6月2日、全国の億ション供給動向をまとめ発表した。2024年に全国で供給された億ションは5,531戸で、このうち首都圏は約75%の4,157戸(前年4,180戸)を占めている。都県別では、東京都がもっとも多く3,625戸で、次いで大阪府753戸、神奈川県329戸の順。宮崎県で初めて2戸供給されたため、累計の億ション空白県は山形、鳥取、香川、徳島、佐賀の5県となっている。
2024年12月末時点の累計供給戸数は68,351戸で、分譲実績が確認されたのは42都道府県。圏域別では首都圏が54,569戸、近畿圏が8,899戸、中部圏が2,221 戸、地方圏が2,662戸。都道府県別では東京都の48,183戸が最多で、全国シェアは70.5%となっている。
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面白いデータだ。全国で供給されるマンションは、投資向けやコンパクトを除けば約10万戸(首都圏は約5万戸)だろうから、そのうち約5%(首都圏は約10%)が億ションと捉えることができる。
気になったのは、全体市場をどこまで捕捉しているかだ。不動産経済研究所の調査では、首都圏の2024年億ション供給戸数は3,648戸(前年4,174戸)となっている。不動研は着工戸数の半分も捕捉できていないので少ないのは分かるが、東京カンテイとの差はそれほどでもない。東京カンテイに非分譲住戸をカウントしているのかどうか聞いたが、同社はデータをカウントする際に総戸数をカウントしているが、クローズド販売など一般分譲されない億ション戸数は含めないとのことだ。例えば、「グラングリーン大阪」のように全484戸のうち236戸しか一般分譲されなたかった物件は、残りの戸数はカウントされていないということだ。
だとすれば、実際の億ションの供給戸数は、同社発表戸数より数千戸多い可能性もあるということだ。「供給」の定義を考えないといけないかもしれない。
もう一つ、同社はバブル期を1988年(昭和63年)から1992年(平成4年)の5年間としているが、これには異論をはさまざるを得ない。
バブル発生はもう少し前の1886年(昭和61年)ころだと思う。この年、民活第一号マンションの「西戸山タワーホウムズ」が分譲されたが、モデルルーム来場者は5万人を突破し、申込者は、北は北海道から九州まで全国に及んだ。完全に〝バブル〟だと思った。業界関係者もそう見ているはずだ。
バブルが崩壊したのは1990年(平成2年)9月だ。これも間違いない。同年8月、湾岸戦争が勃発したのを機に株価が暴落し、9月のマンション月間契約率は確か50%を割ったはずだ。その後、マンションの値引き・解約が相次いだ。
ただ、マンションは土地の仕入れから着工・分譲までかなりずれがあるから、単純に供給が多かった1988年(昭和63年)から1992年(平成4年)の5年間をバブル期としたのも分からないわけではない。そのように断ればよかった。
同社は今後、億ション市場についてレポートするとしている。期待したい。かつて同社は詳細な億ション市場動向をまとめ発表している。用途地域別では、住居系エリアが大多数を占め、商業・工業系は数えるほどしかなかったのを覚えている。いまはその逆で、商業系が過半を占めているのではないか。消費者のニーズが居住環境より利便性を重視するように変化したのか、デベロッパーがそのように誘導したのかは分からない。
日本エスコン「グラン レ・ジェイド三宿通り」10戸(一般分譲5戸)早期完売

「グラン レ・ジェイド三宿通り」
日本エスコンは6月2日、最上位ブランド〝グラン〟を冠した「グラン レ・ジェイド三宿通り」が販売開始からほぼ1か月、5月31日に完売したと発表した。
物件は、東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩14分・三軒茶屋駅から徒歩14分、世田谷区池尻一丁目に位置する6階建て全10戸(会員優先分住戸5戸含む)。一般分譲5戸の価格は20,990万~25,490万円。平均坪単価は820万円。入居予定は2026年3月。
外観は、カーテンのように波打つデザインにより外壁が光と影のコンストラストを演出し、平均専有面積100㎡超で、ルーフバルコニーや専用ガレージ付き住戸など多彩なプランを用意。一般エントリーを4月1日に開始し、これまでのエントリー数は約520件。販売開始は4月21日から。
全戸にホワイエ(屋内廊下)土地の価値を最大限引き出す日本エスコン「渋谷富ヶ谷」(2017/4/24)
ライトコート付きのプラン秀 日本エスコン 首都圏初の〝グラン〟「若松町」(2016/11/4)
東京建物、読売広告社「空間メディア事業」新会社 イベント・街のにぎわい創出へ

左から川村氏、神保氏、菊地氏(大手町ファーストスクエアカンファレンスで)
東京建物、読売広告社、プライムプレイスの3社は6月2日、3社による新会社「WonderScape株式会社」を設立し、大型デジタルサイネージやイベントなどにより都市空間に付加価値を創出する「空間メディア事業」を開始したと発表した。2030年までに年間約5件・50億円投資し、売上高約30億円を目指す。
WonderScapeには、「Scape(まちの風景)」に「Wonder(驚き・不思議)」を与えたいという思いが込められており、同社は今後、全国主要都市で東京建物グループが所有する物件に加え、第三者が所有する物件においても大型デジタルサイネージの設置を進めるとともに、連動したイベントを展開し、まちのにぎわい創出に貢献していく。第一号案件として、地下鉄「大手町」駅直結の大規模複合ビル「大手町タワー」で約300インチの大型デジタルサイネージ「大手町タワービジョン」の稼働を開始した。
報道関係者向け新会社設立・事業戦略発表会に臨んだ東京建物取締役専務執行役員・神保健氏は、「従来、街づくりは建物を建てることなどハード面が重視されてきたが、10年くらい前から人々の賑わいや都市の活力を生み出すという形に変わってきた。最近では、大阪駅前に4.5万㎡の公園をつくる『グリーングラン大阪』が最たる例」と新会社を立ち上げた背景について説明し、「『空間メディア事業』は都市空間を情報発信媒体(=メディア)として活用することと定義づけている」と語った。
読売広告社代表取締役社長・菊地英之氏は、「当社は不動産会社や住生活関連会社などの顧客が多いのが強み。今回も、東京建物さんと2021年から共同で取り組んでいる『都立明治公園』が縁となった。市民が街に対して持つ愛着や誇りを可視化する『CIVIC PRIDE』指標を通じて知見を積み上げてきた。このケイパビリティを新会社でも生かしたい」と話した。
プライムプレイス代表取締役社長執行役員・川村崇氏は、「当社は東京建物グループのプロパティマネジメント事業を展開しており、商業施設の受託件数は全国で64施設に上っている。その8割以上はグループ外」と語った。
新会社は、東京都中央区八重洲一丁目4番16号 東京建物八重洲ビル、株主は東京建物(56%)、読売広告社(34%)、プライムプレイス(10%)。社員は7名でスタート。社長には神保氏が就任した。

「大手町タワービジョン」
◇ ◆ ◇
記者発表会後、第一号案件の「大手町タワービジョン」の見学会も行われた。天邪鬼の記者は、同社担当者の説明をほとんど聞かず、1日約6万人が行き交うという地下通路を通る人々を観察した。デジタルサイネージを正面から見る人は、目に留まっているはずだが、立ち止まって凝視する人はなく、目線を上げる人は10人に1人いるかどうかだった。逆から来る人が立ち止まるシーンはまったくなかった。
考えれば当然だ。街中に広告が氾濫しており、デジタルサイネージも当たり前になっている。一方で、発表会で配布された資料には、広告売上高の対前年比伸び率が媒体別に示されていたが、伸びているのはインターネット広告のみだ。それでも2015年は15.7%だったのが2024年は6.4%となっているように伸び率は鈍化している。その他では、屋外広告はコロナ禍での落ち込みを取り戻しつつあるが、新聞、テレビは横ばいかむしろ下落している。みんな情報源はネットで、SNSが情報を拡散しているのが現状だ。
そこで、結論付けたのはデジタルサイネージだけでは大きな効果は期待できないのではないかということだ。広告マーケティングのイロハはAIDMAだ。Attention(注意)-Interest(興味)-Desire(欲求)-Memory(記憶)-Action(行動)へどうつなげるかだ。新会社関係者もそんなことは百も承知のはずで、メディアミックスを通じてイベントなどへ人の動きを誘導するはずだ。「大手町タワー」でいえば、どこに見負けない「大手町の森」がある。三菱地所の「大手町仲通り」の様々なイベントと連携すれば、日本一のストリートになる。他にも展開すれば30億円をはるかに突破できるのではないか。
発表会では、公共空間の活用もテーマの一つになっていたが、記者は否定的に見ている。公園利用など公共施設・空間の利活用はたくさんの規制がある。そう簡単ではないはずだ。

3,600㎡の「大手町の森」
めっちゃ楽しい 三菱地所など「仲通り綱引き大会2025」 ソニー生命 2年ぶり4度目V(2025/5/22)
国交省「TSUNAG 認定」トリプル・スター 東京建物/三菱地所など/積水ハウス(2025/3/19)
〝負けたらあかんで東京に〟返上「グラングリーン大阪」南館3/21オープン(2025/3/17)
Park-PFI活用「都立明治公園」来園者240万人突破東京建物/公園を考える(2025/2/7)
時とともに成長する「うめきた公園」美しい「JAM BASE」先行街びらき(2024/9/4)
4月の住宅着工 持家、貸家、分譲住宅とも大幅減少
国土交通省は5月30日、令和7年4月の新設住宅着工戸数をまとめ発表。着工戸数は56,188戸となり、前年同月比26.6%減、3か月ぶりの減少。内訳は持家が13,635戸(前年同月比23.7%減)、貸家が24,939戸(同27.9%減)、分譲住宅が16,148戸(同29.7%減)。分譲住宅の内訳は、マンションが7,709戸(同36.9%減)、一戸建住宅が8,169戸(同22.8%減)。

