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別表1

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は8月8日、2024年度の首都圏の不動産流通市場動向をまとめ発表した。

 中古マンション成約件数は36,595件(前年度比3.4%増)、成約坪単価は243.1万円(同7.5%増)、成約価格は4,700万円(同8.2%増)、専有面積は63.80㎡(同0.7%増)、築年数は23.83年(同0.23年増)となった。坪単価は2013年度から10年連続して上昇しており、築年数は1992年の11.19年から約10年増加している。

 中古戸建ての成約件数は18,109件(同3.5%増)、成約価格は3,928万円(同1.1%増)、土地面積は137.61㎡(同1.3%減)、建物面積は102.51㎡(同0.2%減)、築年数は21.74年(同0.22年増)となった。築年数は1992年の12.65年からほぼ一貫して増加している。

 別表1は、中古マンションの成約件数と成約価格の推移を見たものだ。件数は1992年の20,580件から2024年度は77.8%の増加。ただ、2019年の37,912件からここ5年間は頭打ちとなっている。坪単価は2012年の126.7万円を底に12年連続上昇、ほぼ倍増している。

 別表2は、中古マンションの坪単価と専有面積の関係を見たものだ。坪単価が上昇すると専有面積は減少しており、相関関係があることがわかる。

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別表2

 別表3は、中古マンションの駅からの交通別成約件数の推移を見たものだ。居住性能より通勤・通学・通院などの利便性や資産性を重視する消費者の物件選好の変化、デベロッパーの〝駅近〟戦略が奏功しているのか、駅から徒歩10分以内が60%台の後半で推移している。2023年度の成約件数24,741件のうち68.9%を占め、坪単価は284.2万円、成約価格は5,315万円、専有面積は61.86㎡となっている。

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別表3

 別表4は、中古戸建ての駅からの交通別成約件数の推移を見たものだ。マンションとは対照的に、駅から徒歩10分以内は30%を割っており、徒歩10分以内の成約物件の価格は全体の成約価格より約1,000万円高く、土地面積は117.31㎡で、全体の134.70㎡より、約17㎡(5.3坪)狭くなっている。

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別表4

 別表5は、中古のマンションと戸建てを合計した中古住宅の成約件数の推移を見たものだ。着工戸数はマンションと戸建てはほとんど変わらないか、むしろ戸建てのほうが多いのに、中古市場ではマンションが圧倒的多数派を占める。2023年度では、全体の成約件数53,447件のうちマンションは35,907件(67.18%)で、戸建ては17,540件(32.82%)だ。

これほどの差が出るのは、分譲マンションはそもそも二世帯同居を想定していないことと、戸建て居住の子世代が世帯分離によりマンションを購入し、親世代は引き続き戸建てに住み続けるからだと考えられる。一方で、ファミリー向け賃貸の質は低いままで、住宅総数は6,502万戸(2023年10月1日現在)で、うち空き家は900万戸に達している-このいびつな構造をどう理解すればいいのか。

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別表5

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「MEC PANTRY」イメージ

 三菱地所は8月6日、丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)の飲食店を対象に、食材やエネルギーなど増大する飲食店の運営コスト低減を目的に共同調達プラットフォーム「MEC PANTRY」の試験運用を開始し、第一弾プロジェクトとして三菱HCキャピタルと協働し、同日から米の共同調達「丸の内精米店」のサービス提供を開始したと発表した。大手デベロッパーが飲食店を対象に自ら精米事業を展開するのは初めて。

 同プラットフォームは、同社の「新事業提案制度」により生まれたもので、商業部門社員が、エリアに出店している400を超える三菱地所の飲食テナントの増大する食材調達コストに着目し、企画・立案した。三菱HCキャピタルは、ファイナンス面での支援に加え、三菱地所とともに将来的な丸の内エリアの物流管理プラットフォームおよび物流網構築におけるデータ利活用や配送ロボットの活用に向けた検討も行う。

 第一弾は、精米したての新鮮な白米を提供することで、顧客満足度・食材価値の最大化、食材調達コスト抑制による経営効率化への貢献を企図。国際ビルの一角に「丸の内精米店」を新設し、日本各地の農家から直接仕入れた米を受注ごとにオンデマンドで精米し、メッセンジャーサービスや配送マッチングサービス、大手配送業者と連携し、エリア内の各店舗へ配送する。また、生産者や自治体・飲食店舗のプロモーションを販売とセットで展開する。

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「丸の内精米店」イメージ

 

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「ヴェレーナガーデン浜田山」

 大和地所レジデンスは8月6日、分譲中の戸建て「ヴェレーナガーデン浜田山」をメディアに公開した。約4.3haの「柏の宮公園」と神田川に近接する第一種低層住居専用地域に位置する全8戸で、長期優良住宅認定を取得、価格は1億4,000万円台~1億7,000万円台。

 物件は、京王井の頭線浜田山駅から徒歩10分(1~7号棟)~11分(8号棟)、杉並区浜田山二丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する在来工法2階建て全8戸。敷地面積は127.65~137.80㎡、建物面積は94.51~102.10㎡、第1期6戸の価格は14,990万~17,490万円。竣工は2024年6月~7月。施工は東栄住宅。

 これまでのエントリー数は370件、7月2日からオープンしたモデルハウス来場者は45組。第1期6戸を8月4日に分譲し、2戸に申し込みが入った。来場者の約3割が杉並区居住者で、年代は30~40代のパワーカップルが中心。

 全戸とも長期優良住宅認定を取得しており、太陽光発電システムを搭載し、TESハイブリッド暖給により一次消費エネルギー削減率は22%で、ZEH水準をクリア、ウルトラファインバブル熱源機を採用している。1階の天井高は2600ミリ。

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リビング

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 物件の特徴の一つは、建ぺい率40%、容積率80%1低層で、約4.3haの「柏の宮公園」に近接し、8号棟は神田川に隣接しているなど緑豊かな閑静な住宅街に位置していることだ。駅からの徒歩時間約10分の大半は公園と、「パークシティ浜田山」に沿ったケヤキの街路樹が見事な通りを利用できる。「三井の森公園」にも近い。参考までに、「パークシティ浜田山」について触れた、光井純氏のインタビュー記事を添付する。

 このアプローチの良さを加味したら、価格は2億円超もあるかと思ったが、安全策を選択したようだ。

 施工が東栄住宅というのにも注目したい。東栄住宅は飯田グループの中ではもっとも早くから長期優良住宅取得に取り組んできた。大和地所レジデンスが11月に分譲する「ヴェレーナガーデン横浜鴨居」(33区画)の施工も東栄住宅だ。

 飯田グループでは、一建設はこれから引き渡す自社分譲戸建ての8~9割を長期優良住宅認定とし、飯田産業は大和ハウス工業の分譲戸建ての設計・施工を埼玉の物件で担当する。飯田グループの動きから目が離せない。

「HARUMI FLAG」で美しい花を咲かせたい光井純氏建築美を語る(2023/1/30)

 

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「house matsubara」

 Japan.asset management(Jam)は8月5日、空き家リノベラボ「house matsubara」を公開した。「築60年・既存不適格・借地権付き・検査済証なし」という厳しい条件が付いている空き家をJamが借り上げ、オーナーと共同投資により1階を店舗に、2階を住宅にコンバージョンしたもの。参加者全員に自家製漬け込み酒サワーなどが無料で供された。

 物件は、京王井の頭線東松原駅から徒歩4分、世田谷区松原6丁目の第一種低層住居専用地域に位置する建築面積33.12㎡、延床面積62.38㎡の木造2階建て。築年数は60年(昭和38年)。改修竣工は2024年3月。

 プロジェクトメンバーは、企画・設計:Jam、BIM設計:MAKE HOUSE、リーシング:omusubi不動産、底地権アドバイザー:市萬、施工:Rrise、テナント運営:Botany。

 プロジェクトスキームは、Jamが建物オーナーと期間8年間の定期賃貸借契約を結び、Jamは転借人Botanyと契約期間3年間(再契約可能)の定期賃貸借契約(転貸)を締結。賃料の20%~40%程度を建物オーナーに固定賃料として支払う。工事費は700万円程度。

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店舗エントランス

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天井

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文様入り窓ガラス(左)と配電用碍子

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 公開されたのは1階の店舗部分で、面積は1低層地域で許可される50㎡未満。耐震補強を施し、床を撤去し土間空間とすることで天井高を3m近く確保。ガラス窓、柱、梁、天井板、配電用碍子など一部は従前のものを使用、デザインとして取り込んでいる。

 店舗はカフェ&バーで、コーヒー、ティーのほかクラフトソーダ、クラフトフルーツ、30~40種の自家製漬け込み酒サワーなどが提供される。

 この日は、1杯無料ということだったので、記者はアフリカ産ハニーブッシュサワーを頂いた。アルコール度数は4%。値段を聞き忘れたが、病みつきになりそうだ。昨年、三菱地所ホームの「KIGOCOCHI(キゴコチ)」ショールームで頂いた「KAMOSHIKA Drinks(カモシカ飲料)」と少し似ていた。

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Botanyさん

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 Jamのホームページにはオーナーへのインタビュー記事も紹介されている。一部を紹介する。

 オーナーKさん:母が相続した家になります。元々、祖父母が建てた戸建住宅で、母も結婚までの少しの間住んでいたそうです。やがて祖父母が亡くなって、おじが引き継いで暮らしていたのですが、そのおじも高齢で使わなくなり、2018年ごろ空き家となりました。 

 -ちょうど昨年末に空き家特措法が改正されて、維持管理の不十分な空き家に対して固定資産税の軽減措置を外すことも含めて指導が入るようになったばかりですね。税負担リスクについてのご相談が増えているので、法改正が意識改革にはなっているようです。

 Kさん:まさに意識改革になっていましたね。一番初めは、借地権自体が売れないかと考えました。借地権の更新料が結構大きな金額でしたから、更新前に手放すことも考えていたんです。色々と売却の可能性を探ったのですが、なかなか欲しいという方がいらっしゃらず、話がまとまりませんでした。

 それで他に使い道がないかなということでインターネットで調べて、せたがや空き家活用ナビに相談してみました。すると複数社からお声がけがあり、具体的な提案までいただいたのは御社含めて2社でした。

 もう一社の提案は、10年借り上げで家賃収入が月5000円ほどという条件で、お断りしました。5000円だと保険料もまかなえないですし、ましてや借地料などという金額でさすがに現実的ではない。「10年後に家が返ってきます」というお話だったのですが、私は正直この家が10年後あるのかどうかもわかりませんでした。10年先の未来を見いだせなかったんですね。

 その後、話だけでもと思って御社に相談したんです。初めの提案では、自分の持ち物件として空き家を活用していただくならものすごく良いビジネスだなと思いました。ただ私たちの場合、借地権の更新料と内装造作の費用を地主さんにお支払いしたばかりで、毎月の借地料という負担もあるという、そこからのスタートです。なので、空き家の状態が悪く改修費がかかるとはいえ、提案された初期投資額を負担に感じました。もちろん、毎月の家賃をいただけて8年後にはお返しいただけることについては魅力的だなと思っていました。

 なので、借上期間中のメリットがもう少しあればというところだったのですが、その後臨機応変に改修内容や負担区分を調整していただけて再提案いただいたので、「これであれば空き家のままにしておくよりは」と思って進めることにしました。

 −実際に出来上がってみていかがですか?

 Kさん:今回このように再生してもらってびっくりしました。 こんなに変わるのかというぐらい変わっていました。築60年の建物が再生されて次の方に引き継がれて使っていただけるんですから、私としては本当にやってよかったなと思います。 

木質化PJ「KIGOCOCHI(キゴコチ)」マンションリフォーム提案三菱地所ホーム(2023/10/14)

 

 


 

 

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 三井不動産は8月5日、記者説明会を開催し、2030年を見据えた新たなグループDX方針「DX VISION 2030」を策定したと発表。今年4月に公表した新グループ長期経営方針「&INNOVATION 2030」で示した事業戦略①コア事業の更なる成長②新たなアセットクラスへの展開③新事業領域の探索・事業機会獲得-を支えるインフラの1つにDXを位置づけ、現在のDXの年間投資額200億円を2030年には350億円に拡大する。

 記者説明会に臨んだ同社執行役員DX本部長・古田貴氏は、2017年を同社のDX元年として位置づけ、これまでの成果として主要システム刷新率は92%、クラウド移行率は96%、社員IT満足度調査は86%に達し、DX本部人材はエキスパートの中途採用は80名超、プロパー、出向を含む本部人材は2009年の15名から140名超に増員したと話した。

 「DX VISION 2030」では、現在の年間DX投資額200億円を2030年には350億円に拡大し、リアル×デジタルの「&Customer」、AI/デジタル人材変革を目指す「&Crew」、デジタル基盤の変革による「&Platform」により顧客ニーズに合わせた体験価値の向上を推進し、不動産デベロッパーの枠を超えた「産業デベロッパー」として、社会のイノベーション・付加価値の創出に貢献すると述べた。

 DX推進の具体的な取り組みとして、同社DX本部DX二部DXグループエンジニアリングマネージャー・山根隆行氏は、DX本部のエキスパートが事業部門へ6か月間異動し、また、事業部門のビジネス人材をDX本部へ1年間異動することなどを通じて双方向で理解度を深め、人材の育成に力を入れていくと説明した。

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古田氏

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「DX VISION 2030」記者説明会(東京ミッドタウン日比谷で)

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 この前の三井不動産レジデンシャルが行った吉永小百合さんの新CM発表会には、最前列に席を取り、一言一句を聞き逃すまいと耳を傾け、ボイスレコーダーにも記録し、ほとんど吉永さんが話した通りに記事で再現した。メディアはテレビ局9社をはじめ約80人だった。

 この日の「DX VISION 2030」記者説明会へのメディアの参加者は40名を超え、CM発表会よりは少なかったが、関心の高さがうかがえた。記者は、スマホすら満足に扱えないアナログ人間なので、話を聞いてもさっぱりわからないだろうからいつものように最後列に座った。古田氏らの話はさっぱりわからなかった。耳が遠くなったばかりが理由ではない。

 ところが、質疑応答で驚嘆すべき数字が飛び出した。ある記者の方が「DX投資額350億円…」と質問したのだが、胡乱な記者の頭脳もすぐ反応した。350億円といえば、同社の売上高2兆2,691億円(2024年3月期)の1%を超えるではないか(2030年でも1%くらいか)。広報担当者にも確認した。350億円は累積ではなく、年間投資額だ。

 ものすごい額だとは思ったが、この額の意味するところが分からなかった。そこで、家に戻り、ChatGPTに次のように質問した。「売上高2兆2,691億円の三井不動産は、現在の年間DX投資額200億円を2030年には350億円にすると公表しました。この数値は同業、さらには他業種と比較してどのような意味を持つか説明してください」

 回答は瞬時に返ってきた。一部を紹介する。

1. 業界内での競争力の向上

 三井不動産は、不動産業界の中でも大手であり、業界の中ではかなりの規模の企業です。現在の年間DX投資額200億円から2030年までに350億円に増加させるという計画は、業界内でのデジタル技術の導入において積極的な姿勢を示しています。このような投資の増加は、より高度なデジタルソリューションを導入し、効率的な業務運営や顧客体験の向上を目指す意図を示しています。

2. デジタルシフトの推進

 不動産業界は、他の業界に比べてデジタルシフトが遅れているとされていますが、三井不動産のような大手企業が大規模なDX投資を行うことで、業界全体のデジタル化を加速させる可能性があります。特に、顧客との接点やプロセスのデジタル化(例:バーチャル内見やAIによる物件推薦)に注力することで、市場全体のデジタル化の流れを先導する役割を果たすことができるでしょう。

3. 業界外の他業種との比較

 他業種と比較すると、特にテクノロジー業界や金融業界では、より高い割合でのDX投資が行われていることが一般的です。例えば、テクノロジー企業は売上の大部分をデジタル関連の投資に回すことが多く、金融業界でもデジタル化は必須の戦略となっています。それに対して、不動産業界のDX投資は比較的少ないことが多いですが、三井不動産のような大手がこのような投資額を計画することで、業界全体の投資水準が引き上げられる可能性があります。

4. 長期的な戦略的アプローチ

 2030年までの長期的な計画での投資額の増加は、三井不動産が将来にわたって持続的な成長を目指し、デジタル技術を駆使してビジネスモデルを進化させる意図を持っていることを示しています。これは、短期的な利益追求だけでなく、長期的な競争優位性の確保を目指した戦略的なアプローチであると言えます。

まとめ

 三井不動産のDX投資額の増加計画は、業界内での競争力を高めるとともに、不動産業界全体のデジタル化を加速させる可能性があります。他業種と比較しても、大規模な投資が行われることで、業界全体のデジタルシフトが進むことが期待されます。また、長期的な視点での投資は、将来の成長に向けた戦略的な準備を示しています。

 ◇      ◆     ◇

 瞬時に回答が返ってきたのはさすがだ。しかし、350億円の意味するものへの具体的な回答はなかった。ChatGPTは文字を理解し考えているのではなく、情報を処理しているからだろうが、このあたりにChatGPTの限界を感じる。

 一つ例示する。この前の吉永小百合さんのTVCMのセリフだ。記事にもしたのだが、吉永さんは「あなたはいつだって、今がいちばん好き」「ずっと昔から、そして今からも」は、日本語文法的には問題がある。「あなたは」は主語だが、述語の「好き」の間には目的語がないと意味は通じない。この点をChatGPTに聞いたら、「ご指摘の通り…何に対して『いちばん』と感じるのかが明確でない可能性があります…『今がいちばん好き』の『今』が何を指しているのかが曖昧です」と返ってきた。小生のような馬鹿もそうだが、ChatGPTも鋏と一緒、使いようだ。

「私もいつか住みたい」吉永小百合さん三井不レジシニア向け「PWS」CM発表会(2024/7/31)

他に比肩するものなし三井不レジシニア向け「パークウェルステイト西麻布」開業へ(2024/7/30)

吉永小百合さん「あなたはいつだって、今がいちばん好き」に胸キュン(2024/7/29)


 

 

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3日目(提供:日本ツーバイフォー建築協会、以下★印は同協会提供)

 昭和女子大学の環境デザイン学科中山榮子教授の総合演習(プロジェクト)「2×4で茶室を建てよう 建て方実習2024」を8月2日、見学した。実習は同学科1~4年生18名が千利休がつくったといわれる2畳の茶室「待庵(たいあん)」を模してツーバイフォー工法(2×4)で建築するもので、日本ツーバイフォー建築協会が部材を手配しているほか、建て方を指導する指導するフレーマー(大工)を3名派遣している。同様の実習は2017年の平屋住宅建築に続き2回目。

 実習では、パソコンソフトで作成した設計図をもとに、学生は事前研修で材料や構造などを学び、初日の8月1日は床を、2日目の2日は壁を、3日目の5日は小屋組みを行う。

 通常の現場では、クレーンや電動のこぎり、くぎ打ち機などを使って組み立てていくが、授業ではフレ―マーの指導を受けながらハンマーでくぎを打ち、のこぎりを使って作業を行った。

 授業を受けた2年生の学生は、「面で建てられるというのがすごい。座学では学べないものを学びました。将来は、永山さん(祐子氏=建築家・昭和女子大卒業生)のような建築家になりたい」「見た目以上にくぎ打ちは簡単だった。自宅で棚などをつくっていた経験が生きました」などと感想を語った。ハンマーやのこぎりを使うのは初めての人も多く、「手を打っちゃった。痛い」(2年生)と赤くはれた手を見せた人もいた。

 同大学は「本学の環境デザイン学科でも、設計やインテリア・設備系だけでなく、最近では施工・管理部門にも進出しており、この実習で得た経験が将来のキャリアにつながる一助となればと考えています」とコメントしている。同大学のプレスリリースによると、2023年度の同大学卒業生の実就職率 は95.9%となり、「2024年実就職率ランキング」(大学通信調べ)で全国の女子大学で1位となり、私立大学では全国5位とあった。

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実習風景(手を打たないかはらはらしてみていた)

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「左端のくぎ打ちは左利きの人はいいんですが、右利きの人は苦労します。右端のくぎ打ちは逆です」

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「金物はこの位置に固定するんです」

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「2×4で茶室を建てよう 建て方実習2024」2日目終了時(昭和女子大キャンパスで)

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キャンパス内の庭園

◇      ◆     ◇

 記者は2017年のときも取材しているが、今回(8月2日)はくぎ打ちやのこぎりの扱い方に四苦八苦する学生さんをみていろいろ考えさせられた。

 記者が小さい頃は薪炭時代で、ハンマーもくぎものこぎりも日常的に使っていた。槇割りは欠かせない作業で、中学の「技術」の授業では椅子なども制作した。ただ、「技術」は男子のみで、女子は「家庭」だった。今でも公立学校では男子は「技術」、女子は「家庭」のようだ。家父長制が色濃く残っていた記者の小・中学校時代とそれほど変わっていないようだ。

 とはいえ、大工さんのハードな仕事を考えると、女性が大工になるのはハードルが高すぎる。先日の大東建託「匠マイスター技能選手権」でも実感したが、男性の大工さんは1枚30キロもする部材などを軽々と持ち上げて作業するそうだ。この日(2日)も、授業の指導者の大工さんは長さ90ミリのくぎを瞬発(1発)で板に打ち込んだ。

学生さんはどうかというと、初めてだから当然といえば当然だが、50発で打ち込む人はまれで、だいたい100発かかった。くぎが曲がったりする人は百十発かかっていた(くぎをまっすぐ打ち込むのは男性でも難しい。2×4の建物は33坪で8万本、くぎだけで重さは330キロを使用するそうだ)。

 しかし、感想を聞いた3人の学生さんはみんな建築家(建築士)を目指すというから心強い。参考までに2015年に開かれた日本建築士会連合会女性委員会の「第24回全国女性建築士連絡協議会(略称:全建女)」を取材したときの記事を添付する。とても頼もしく思えた。建築士は女性だからというハンディは少ないのではないか。

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1日目(★)

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2日目(★)

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カメラがとらえたプロの〝瞬発〟(文字通り瞬間だった。学生から歓声の声が飛んだ)

◇        ◆     ◇

 取材の帰りだ。三軒茶屋駅前の世田谷通りに植わっている街路樹だ。中世のコルセット(拘束着)そのものの支柱が樹木の胴や根元を締め付けていた。樹種はトウカエデかモミジバフウか、樹脂は樹齢は数十年か。強剪定されているためこぶだらけで、車道も歩道も緑被被覆率は大きくないのが明らかだ。

 昭和女子大の庭園には世田谷区の保存樹木が何本も植わっており、区は樹木を大事にする数少ない区だと思っていたが、街路樹はやはり道路の付属物の扱いしか受けていない-そうではない。世田谷通りは都道だ。ここに限ったことではなく、都のとくにプラタナスの街路樹虐待は前後に絶する。ひどいの一言だ。

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三軒茶屋駅前の街路樹

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拘束着そのものの街路樹支柱

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根元も絞められていた

昭和女子大生、家を建てる3日間で3畳大の平屋建て建築2×4協会が協力(2017/8/6)

〝女性だからこそ〟安心・安全の居住環境づくりを女性建築士が全国大会(2015/3/2)

〝街路樹虐待は自分の首を縛るようなこと〟藤井・千葉大名誉教授強剪定を批判(2024/7/24)


 

 

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「自然の中で生き抜くためのキャンプスキル」サマーキャンプ

 KIDZUKI(三菱地所ホーム)Mokurin Tamagawa Puroject(玉川学園)723日、同学園キャンパス内で中学部1年生24名を対象としたサマーキャンプにて、「自然の中で生き抜くためのキャンプスキル」と題し、自然の中で自分たちの力で身を守るための「想像力」「協調性」「防災力」を育むプログラムを実施した。

 防災×アウトドアのプロフェッショナルであるアウトドアライフアドバイザー寒川一氏を講師に招き、生き抜くために必要なものについての座学をはじめ、木、水、土を使った浄水と火起こしや煮沸、テント張りなどのフィールドワークを行い、キャンパス内で1泊した。プログラムの模様は午前中の一部がメディアに公開された。

 本プログラムは、三菱地所ホームと玉川学園が環境教育(木育)の視点で、複合的な協力を行い、新たな木の価値の創造や環境・社会課題の解決、持続可能な豊かな未来の実現を目指すもの。 2022年に協定を結びスタートさせた「KIDZUKI×Tamagawa Mokurin Project」の取り組みの一つ。

 サマーキャンプは毎年中学部一年生を対象とし実施されている。音楽や読書などいくつかの玉川学園の夏季プログラムの中から生徒自身が好きなものを選んで参加できるようにしたもので、本プログラムが一番人気であった。

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寒川氏

        ◆     ◇

 午前9時から寒川氏の授業が始まった。寒川氏は東日本大震災や能登半島地震のなどの事例を紹介し、「いざというときに必要なものは何ですか」と生徒に問いかけた。生徒は「体を清潔にするもの」「食料」「水」「服」「スマホ」「メンタル」などと答えた。(記者は「メンタル」にドキッとした。核心をついていると思った)

 火起こし(焚火)は、今から60数年前の記者の小さい頃の田舎は「日常」風景だった。大人も子どもも焚火を囲んで、焼き芋を焼きながら世の中のことを語り合った。当時は、火吹竹にむせ返り、悪態をつきながら毎日のように風呂焚き番をこなした。今回の火起こしで皆さんが四苦八苦しながら取り組む姿は何かを学んでくれるはずと、頼もしく思えた。

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地下水をくみ上げる施設

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キャンパス内の森

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「このシュロが火起こしに役立つんです」寒川氏

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森から土を採取する生徒

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火起こし

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〝そう、そう、親指と人差し指を合わせてひし形の空間をつくり、そこから息を吹き込むと火が付くんだよ〟

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 有意義な話を聞かせてくださった寒川先生と玉川学園の先生方、三菱地所ホームの広報をはじめとする関係者の方々、そして何よりも楽しい時間を過ごさせてくださった24人の生徒の皆さん、本当にありがとうございました。そのお礼の意を込めて本プログラムで気付いたことなどを以下に述べます。

 第一は、玉川学園が素晴らしい学校であるということです。お世辞じゃありません。これほど豊かな森に包まれた学校は、地方にはあるかもしれませんが、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)にはまずないはずです。皆さんの誇りだと思います。

 当サイトではこれまで、〝街路樹が泣いている〟などみどりの大切さについて記事を書いてきました。木を大切にすることは、人間を大切にすることと同じだと考えているからです。

 この日の東京や神奈川の気温は36℃を超えました。周りの建築物やコンクリで固められた道路などの表面温度は50℃~60℃になっているはずです。猛烈な暑さを感じる体感温度指数は100%です。

 ところが、火起こしに使う枯れ枝などを探しに森にわけ入ったときの温度は32℃くらいだったと思います。みどりは外気温を20度以上も下げてくれるんです。太陽と水と土だけで何百年も生き、暑くても寒くても文句など言わずすくっと立っている姿を美しいと思いませんか。なのに、街路樹や公園の樹木は粗末に扱われています。

 そして、一番驚いたのは、学内で利用される水はすべてキャンパス内に設けた井戸から地下水をくみ上げ、ろ過し、飲み水にも使用できるようにしているということです。このような学校は全国的にも珍しいのではないかと思います。触ってみました。水温は15℃くらいでした。自然の冷蔵庫です。昔は、井戸水でスイカを冷やしたもんです。

 詳しいことは書きませんが、私たちの主食の米はもちろん、牛肉や豚肉、その他の食料品や生活用品には大量の水が使われています。水問題は世界的に深刻化しています。木もそうですが、水を大切にする取り組みが欠かせないと思います。

 それともう一つ。香川県出身の寒川氏は、14(中学2年生)の時に2週間かけて四国一周旅行をしたのが「僕の原点」と話していました。

 金持ちだとか貧乏だとか、学校の成績がいいとか悪いとか、背が高いとか低いとか、そんなことは大人になったら全然関係ありません。自分とは何か、どうしたら人間らしい美しい生き方ができるか、自分にしかできないことは何か、今回のサマーキャンプはそのヒントを与えてくれるはずです。余談私は、小学高学年から中学生のころはいつも廊下に立たされていました。それでも〝おれはおれだ〟というメンタルは持っていました。

「木」を媒介とした取り組みに関する協定 三菱地所ホーム&玉川学園(2022/10/2

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 オープンハウスグループは8月1日、「これから家を買うなら注目しておきたい駅ランキング~共働き子育て世帯編~」を発表した。LIFULL(ライフル)の「『理想の住宅立地』に関する調査」と同社の独自データを掛け合わせ、通勤1時間以内、乗り換え1回+徒歩15分以内、家賃との差額は+3万以内などを条件に、夫婦と子ども1人の3人家族で75㎡の新築戸建てを購入するならどこがいいかをあぶりだしたもの。首都圏の東京、神奈川、埼玉、千葉のそれぞれのベスト3は、マンション価格が〝暴騰〟している〝コスパ&タイパの両立する穴場〟駅圏がランクインした。

 LIFULLの最新調査で判明した重視する(妥協できない)3大条件は、①通勤距離より駅からの近さ②理想の(許容できる)通勤電車時間は30分以上1時間未満③乗り換えの許容回数は1回-であることに着目し、同社の顧客が求める条件(2021年購入契約者9,516組アンケート調査)をかけ合わせ、共働き子育て世帯の求める住まい選びの3大条件は①通勤は1時間未満、乗り換え1回以内+徒歩15分未満(駅チカ)②現在の住まいから2㎞圏内③家賃との差額は+3万以内-とし独自ランキングを作成した。各都県の上位3駅は次の通り。75㎡換算で、住宅ローンは変動金利35年(金利:0.32%)、フルローン、ボーナス払いなし。

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◇        ◆     ◇

 記者はこの種のランキングをあまり信用しない。住宅購入検討購入者のことなど全然考えていないと思えるからだ。SBIアルヒの「本当に住みやすい街大賞」がその典型だ。毎年のようにお笑いタレントを起用し、面白おかしく発表していたのに、昨年は何の説明もなしにやめてしまった。無責任そのものだ。

 さて、今回の同社ランキングはどうか。他のランキングと異なるのは、実際に同社が扱っている新築戸建てとローン支払い額、家賃相場を紹介しながら、駅圏を選んでいることだ。

 東京都の3駅については次のようにコメントしている。「1位は今大人気の綾瀬駅の隣駅、北綾瀬駅。駅周辺は、2025年に向けて再開発が完成し始め、高級タワマンも建築中と、ますます魅力があふれる街として人気になりそうです。始発駅なので出勤時に座れるのも大きなポイントです。2位の武蔵小金井、3位の東小金井は、乗り換えなしで東京駅に出られるという都心部への出やすさと教育施設や公園なども多く、暮らしやすさですでに人気が出ているものの、2027年完成に向けて再開発が進んでおり、今後も人気が上がり続けそうです。特に武蔵小金井は数が少ないものの、始発電車があるため通勤時に座れる可能性もあります」

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須藤氏

 

 一つ一つの駅圏について記者はコメントする立場にないが、記者発表会に登壇した同社開発事業部営業推進部長・須藤光輝氏の自分のケースを交えた説明がとても面白かった。記事化することの了解を得たので紹介する。

 須藤氏は2020年、西大井駅圏の同社の分譲マンションを坪単価420万円かで購入した。「(同社本社がある東京駅1分のJPタワーまで)ドア・ツー・ドアで35分。妻も働いており、神奈川県の馬車道まで1時間」と話した。また埼玉の「穴場」として紹介した「三郷中央」について、「千葉県トップの流山おおたかの森より都心に近い。街も美しい。私の部下が住んでおり、部下は『今の(静かな)環境がいいからあまり知られたくない』と話しています」と語った。

 〝いじわる爺さん〟そのものの記者はチクリと批判した。「『西大井』を選択したのは夫の須藤さんの希望を優先したということか。住むなら『馬車道』のほうが絶対いい。『三郷中央』を穴場とおっしゃったが、私は約30年、毎年RBA野球大会の取材で駅を利用しているが、飲食店など生活利便施設が貧弱」と。

 -まあ、しかし、住宅選好は何を重視するかで異なってくる。住めば都だ。この種のランキングは参考にとどめ、家族のライフスタイルしっかり見定め考えてほしい。

〝めっちゃ〟10連発井上咲楽さん LIFULL HOME'S「住みたい街ランキング」発表(2024/1/31)

越年しても発表されないSBIアルヒ「本当に住みやすい街大賞」なぜか(2024/1/13)

城東エリアも坪単価400万円超へ駅1分×沿線最大住友不「シティタワー綾瀬」(2023/11/14)

幸福とは何か人口0.6%のモニタにバイアスはないか「幸福度」1位の鳩山町(2022/9/8)

頂門の一針、蜂の一刺しにならないがアルヒ「本当に住みやすい街大賞」批判(2021/12/12)

三井不レジ馬車道駅直結の商業・文化施設「横浜北仲ノット」完成(2020/6/18)

全国5,000人の女性の声反映東武鉄道「ソライエ流山おおたかの森」大健闘(2018/8/9)

 


 

 

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鈴木氏(左)と茂庭氏

 飯田グループホールディングスの中核企業である一建設は8月1日、記者説明会を開催し、長期優良住宅認定制度に対応した分譲戸建住宅の供給(引渡し)を2024年8月から全国の営業エリアで順次開始すると発表した。対象となるのは、今年度供給目標戸数10,500棟の8~9割になる模様。飯田グループ全体で同様の対応をするかどうかは未定だが、標準仕様となるのは間違いなさそうだ。

 長期優良住宅認定制度は、2009年6月からスタートした「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき認定するもので、令和5年度末までの一戸建ての累計認定実績は約156万件。「長期優良住宅」として認定を受けるためには、8つの認定基準にクリアする必要がある。認定物件は地震保険料の割引、住宅ローン金利の優遇、不動産取得税、固定資産税などの特例措置が受けられる。

 同社は、2022年4月以降の「住宅性能評価」の5分野のうち「劣化対策等級3」「耐震等級3」「断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6」など7項目で最高等級を取得しており、長期優良住宅認定を受けるための条件をクリアしている。

 分譲戸建ての供給(引渡し)を行うのは、2024年4月1日以降の確認申請分で、群馬を中心とする北関東や埼玉県の物件が先行し、順次全国で開始する。対象となる住宅は、2025年3月期の供給目標10,500棟の8~9割になる模様。

 記者説明会に臨んだ同社執行役員東日本第3戸建事業本部本部長・鈴木里司氏は「2025年から施行される東京都の『太陽光パネル設置義務化条例』をにらんで検討を進めてきたもので、体制が整った。一部、3階建てや土砂災害警戒区域に指定されているエリアを除き、当社が供給する物件の8~9割が対象となる。物件を仲介する会社からは『売り』になると評価していただいている。トータルで供給増につなげたい」と語った。

◇        ◆     ◇

 長期優良住宅認定は間違いなく販売促進に結びつくと思う。飯田グループ全体で取り組むかどうかだが、同社経営企画部部長・江角大樹氏は「他社のことは現段階で何とも言えないが、TCFDレポートも発表しているのでグループ全体に広がるのではないか」と話した。同社グループでは東栄住宅は早くから長期優良住宅に取り組んでいる。

 もう一つ、ZEHについて。飯田グループHDが2023年7に公表したTCFDレポートでは「2025年の『ZEH水準比率100%』等の検討を始めております」としているように、現段階で同社グループの分譲戸建ては「ZEH水準」をほぼ満たしていると思われる。

 記者は「ZEH水準をZEHに引き上げる計画はないか」と質問した。一建設設計部次長・茂庭光広氏は「太陽光パネルを搭載して創エネに対応することは現段階では考えていない」と答えた。

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 皆さんは、全国47都道府県でただ一つ島根県には飯田グループHDの営業拠点がないことをご存じか。江角氏が明らかにした。理由を尋ねたら「島根県は私の出身ですが、注文住宅が中心でして…」と話した。ネットで調べた。大和ハウス工業は山形県には一つも事業所がなく、滋賀県は全国唯一の「ドトールコーヒーなし県」のようだ。

全住戸に7本の中高木設備はほとんど自前製品一建設の分譲戸建て「大泉学園」(2024/7/27)

 

国土交通省は731日、20246月の新設住宅着工戸数をまとめ発表。総戸数は6,285戸となり、前年同月比6.7%減、2か月連続の減少となった。利用関係別では、持家は19,181戸(前年同月比5.6%減、31か月連続の減少)、貸家は28,233戸(同6.2%減、2か月連続の減少)、分譲住宅は18,361戸(同8.6%減、2か月連続の減少)。分譲住宅の内訳は、マンションは8,241戸(同2.1%減、3か月ぶりの減少)、一戸建住宅は10,007戸(同13.8%減、20か月連続の減少)。

首都圏マンションは4,333戸(同71.2%増)で、都県別内訳は東京都2,049戸(同87.8%増)、神奈川県1,074戸(同78.7%増)、埼玉県505戸(同18.9%減)、千葉県705戸(同226.4%増)。

 

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