駅2分 南向き全55戸とも8m以上のワイドスパン ポラス中央住宅「東大宮」
「ルピアコート東大宮」
ポラスグループ中央住宅が分譲中の「ルピアコート東大宮」を見学した。駅から徒歩2分と近く、東西軸が長い敷地形状を生かしたワイドスパンのプランが最高に素晴らしい。〝マンションは商品企画〟の見本だ。
物件は、JR宇都宮線(東北本線)・湘南新宿ライン・上野東京ライン東大宮駅から徒歩2分、さいたま市見沼区東大宮5丁目の近隣商業地域に位置する12階建て全55戸。専有面積は56.29~72.92㎡、第2期(8戸)の価格は3,848万~5,348万円、坪単価は220万円。竣工予定は2020年10月下旬。売主は同社のほかアートランド。施工はファーストコーポレーション。販売代理はアートランド。設計事務所はアトリエ禅。
現地は駅から徒歩2分。道路を挟んで西側はJRの線路、敷地南側約12m先には同じ高さで幅は半分くらいのマンションが建っており、一部は日影の影響を受ける。
敷地は、東西軸が約45mの細長い形状で、住戸は1フロア5戸。プランは東南・東西向きの72㎡台がそれぞれ1スパン、他は56㎡台、61㎡台、64㎡台。スパンは最低で8m、最大は8.5m。全55戸のうち44戸は玄関・浴室・トイレいずれか、あるいは2か所に窓が付く。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400mm、収納付きピアキッチン(22戸)、食器棚、食洗機、プッシュプルドア、両面ソフトクローズ機能付き引き戸、玄関ミラーなど。
同社マインドスクェア事業部マンションディビジョン主任・西牟田奈津子氏は、「敷地の従前は2つの駐車場。両方を取得できたのでこのようなプランにすることができました。全戸とも8~8.5mのワイドスパンは市内で当社だけ。昨年11月からモデルルームをオープンしまして、当初は〝価格が高い〟(「蓮田」は175万円)と感じていらっしゃったお客さまもいましたが、最近の相場(「大宮」は坪300万円をはるかに超える)を理解していただきました。来場予約は土曜、日曜はすべて満席。共用部分には不燃化を施した本物の『西川杉』を採用し、ソファーなども国産材。日影の影響は受けますが、前建との距離を確保していますので、日当たりはよい。玄関には初めて〝チラッ〟と見える鏡(幅5センチ)を付け、プッシュプル、〝ただいま動線〟の回遊動線、とどかない錠などのユニバーサルデザイン、コンセント付きL字型出窓、バルコニー水栓、3人乗り自転車が置ける駐輪場、こたつも置ける畳コーナーも採用しました。東南、南西角住戸が最もよく売れていますが、まんべんなく売れています」とよどみなく話した。
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販売事務所で図面集をみせてもらい、その非の打ちどころのないプランに絶句するしかなかった。記者の拙い記事を読むより間取りプランを見ていただきたい。南向き全55戸を8~8.5mスパンにしたマンションなど最近はほとんど見たことはない。設備仕様レベルもこれまでの同社の物件と同じだ。
価格について「坪220万円でどうですか」と聞いたら、西牟田氏は「どんぴしゃり」と答えた。これもまた嬉しいではないか。少しはデベロッパーの戦略、ユーザーの懐具合を理解しているから当たるのだ。この単価でこの設備仕様で坪220万円に抑えられるデベロッパーは皆無だろう。同社に拍手喝采。
ついでだが、同社の「ルピアグランデ浦和美園」(340戸)の建物が完成した。これほどの戸数があるとキャンセルは出るものだが、残りは数えるほどだという。3月末までに完売する可能性が高い。わずか2年間でこれほどの戸数の郊外マンションを売り切る自信があるデベロッパーもまた皆無ではないか。
モデルルーム
分譲マンション販売好調 今後はホテル、倉庫などに注力 大成有楽不「新川崎」
「オーベル新川崎ガーデンズ」
大成有楽不動産が分譲中の「オーベル新川崎ガーデンズ」を見学した。JR横須賀線・湘南新宿ライン新川崎駅から徒歩6分の公園に面した全36戸で、昨年12月に分譲開始し、これまでに21戸が成約するなど好調なスタートを切った。
物件は、JR横須賀線・湘南新宿ライン新川崎駅から徒歩6分(JR南武線鹿島田駅から徒歩6分)、川崎市幸区鹿島田二丁目の第一種住居地域に位置する6階建て全36戸。専有面積は58.27~71.81㎡、坪単価270万円。竣工予定は2020年7月上旬。設計・監理はジムス建築設計事務所。施工はライト工業。昨年12月に第1期26戸を供給、21戸が成約済み。
現地は、平間緑道緑地・FUSOグリーンガーデンに隣接。住戸はすべて南西向き。1フロア5~7戸。50㎡台と60㎡台がそれぞれ1スパン、あとは70㎡台。
主な基本性能・設備仕様は、「オレンジラボ」収納、直床、リビング天井高2400~2500mm、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、洋室引き戸、扁平梁、換気機能付き玄関ドア、室内物干しポールなど。
同社マンション事業本部マンション事業部事業室主任・堀内文普氏は、「極めて順調。これまで分譲された物件は駅から距離があったり準工だったりしたが、ここは公園に隣接。品川へ13分、横浜も一駅という利便性も評価されている」と話している。
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「グランツオーベル中野」と「オーベルアーバンツ銀座築地」のレベルが高く、この物件も販売好調と聞いたので見学した。
確かに住環境はいい。「鹿島田」のイメージは〝準工〟だが、ここはマンション化が進んでいる住宅地。
価格は高いような気がしないわけでもないが、新川崎駅圏の同じ距離圏の物件が坪単価283万円で早期完売したとのことで、お客さんも納得の価格なのだろう。武蔵小杉とは坪100万円近く安い。
「オレンジラボ」収納について。他社が男性用の靴を互い違い、女性用を二段重ねにして工夫していると堀内氏に話したら、「従来の一般的な下足入れの幅は1.2mなのに対し、当社は1.5m。奥行きもきちんと確保しているので、従来型だと34足しか入らないが、当社は50足以上入る。そんなことする必要ない」と一蹴されてしまった。なるほど。
今後の予定物件についても聞いた。堀内氏は「新築分譲マンションに加えてこれからはホテル、倉庫などにも力を入れていく」とのことだった。
大成建設が施工した「国立競技場」の施設管理を同社が代表企業として受注したのには驚き、かつ納得もした。どのようにして盛り上げるのか、こちらも注目だ。
モデルルーム
来場者殺到 眼前に桜並木が美しい石神井川 コスモスイニシア「板橋 桜レジデンス」
「イニシア板橋 桜レジデンス」(建物は完成予想図)
コスモスイニシアが2月上旬に分譲する「イニシア板橋 桜レジデンス」を見学した。都営三田線板橋区役所前駅から徒歩9分の全152戸で、全戸南向き、桜並木が美しい石神井川に隣接していることから問い合わせ・来場が殺到しており、販売担当者は「この1、2日で新規、再来のお客さんは40件。メチャ忙しい」と確かな手応えを感じていた。
物件は、都営三田線板橋本町駅から徒歩8分、板橋区本町の商業地域に位置する15階建て全152戸(うち一般分譲対象外住戸36戸含む)。専有面積は43.65~70.28㎡、予定価格は3,800万円台~6,500万円台、坪単価は296万円。第1期販売を2月上旬に行う予定。竣工予定は2021年2月下旬。売主は同社のほかセコムホームライフ。施工は大豊建設。
現地は、従前戸建てなどが建ち並んでいた一角。駅からのアプローチは旧中山道の「中宿商店街」を通ることから、これも〝売り〟の一つになっている。敷地南側は桜並木が美しい石神井川。建物は全戸南向き。敷地内に「お花見テラス」を設置するほか、歩道には枯死したためか欠けている2本のサクラも補植する予定。
住戸プランは、40・50・60㎡台が中心で、最大は70㎡台の南東・南西向きプランがそれぞれ2スパン。全体的にグロスを抑えているのが特徴。
主な基本性能・設備仕様は、両面アウトポール設計、標準階のリビング天井高2450mm、食洗機、ミストサウナなど。
販売担当の同社分譲事業部分譲二部一課プロジェクトマネージャー・武田悠氏は、「昨年11月からの来場者数は約200件。この2月1、2日だけで新規・再来は、接客ブース6つ3回転全て満室の40件。すごい人気。(価格が高い)北区居住者の方は(板橋区は価格が低いので)すぐ決断される」と話していた。
玄関
モデルルーム
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特徴の一つである実用新案登録済みの「ウェルカムホール」について。同社は数年前からマンションも戸建ても〝魅せる玄関・ホール〟に力を入れており、これが人気を呼んでいるのだが、今回も一部の住戸を除き採用している。
玄関・ホールの幅は狭いもので1390mm、広いタイプだと2000mm以上もある。その分だけ居室面積が狭くなるが、実によくプランニングされている。モデルルームは63㎡だが、広く感じさせるのはこのプランニングがいいからだ。トイレドアノブを壁面までセットバックさせているのはいつもの通りだ。
〝玄関は住宅の顔〟だ。尺モジュールを良しとしているデベロッパーは考え直したほうがいい。
もう一つ、なかなかいい提案だと思ったのは「つむユニ」だ。約5.5畳大の子ども部屋に2段ベッドを設えている。
同じような提案は、伊藤忠都市開発、三菱地所レジデンス、日本土地建物「武蔵境」などでも見た。居住面積を狭くするのならこのような提案をするのは当たり前だと思う。意外と価格の高いのがネック(伊藤忠都市はポイント制だったか)だが…。
さらにもう一つ、面白い提案があった。板橋区は子どもも楽しめる、つまり記者も夢中になったあの力道山時代の、殴ったり蹴ったりの乱闘となり全身血みどろの凄惨なものではなく、笑いを誘うおじいちゃんプロレスラーが中心の「いたばしプロレスリング」が人気だそうだ。
ネットで調べた。「いたばしプロレスリング」は「地域密着の活動は区行政の目に入り公認されるまでに至った。実際に板橋グリーンホール大会に区長や区職員を招待して収益の一部を板橋区に寄付している」(ウィキペディア)とあった。
同社は地域活性化イベントとして2月24日(天皇誕生日振替休日)に行われるプロレス大会に〝協賛〟し、「イニシア板橋マン」を登場させる。
ついでに「中宿商店街」について。記者も往復で約1時間かけて観察した。「十条銀座」もそうだが、区内にはまだまだ昔を彷彿とさせる商店街が健在だ。米屋、総菜店、和菓子店、焼き鳥屋、居酒屋、時計屋、食堂…などがある。昼食を取っていなかったので、居酒屋に入りビールともつ煮を注文した。わが多摩センターにはこんなレトロな呑み屋はない。社に帰らなくてよければ酔いつぶれていたかもしれない。
エントランスアプローチ
いたばしプロレスリング ポスター
高層ZEH-M プラン秀逸 日本エスコン「レ・ジェイド大倉山」
「レ・ジェイド大倉山」
日本エスコンが2月に分譲する「レ・ジェイド大倉山」を見学した。環境省の「平成31年度 高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」に採択されたマンションで、断熱性、省エネ性に優れているのもさることながらプランが秀逸。価格次第では申し込みが殺到しそうだ。
物件は、東急東横線大倉山駅から徒歩12分、横浜市港北区大倉山五丁目の準工地域に位置する6階建て全25戸。専有面積は61.22~80.10㎡(防災倉庫面積含む)、価格は未定。竣工予定は2020年11月上旬。設計・監理はDAN総合設計。施工は大勝。
現地の用途地域は準工だが、マンション化が進んでいるエリアで嫌悪施設はほとんどない。敷地はスーパー成城石井の跡地で、桜並木が美しい太尾新道・太尾堤緑道に面し、対面に太尾小学校(徒歩3分)がある。
建物は、1フロア3~5戸。1部住戸を除き5~6面採光・開口。角住戸比率は80%。全住戸とも完全アウトフレームのワイドスパンが特徴で、中住戸は吹き抜け付き。
主な基本性能は、「ZEH-M Oriented」レベルをクリアしているほか、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、吊戸棚、御影石キッチン・洗面室天板、Low-E樹脂ガラス、住戸前防災倉庫、スロップシンクなど。
1月11日にモデルルームをオープンし、2週間で約50組が来場。接客ブース3席はすべて満席だという。
リビング
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対応してもらったのは、昨年末に「豊田」を見学したときと同じかわいい女性のSさん。笑顔を絶やさず、記者の指摘することをすべてメモにする姿勢には感心した。
マンションの販売現場と言えば、慇懃無礼な来場者アンケートを半ば強制し、最近は価格に上乗せさせる〝来場者プレゼント商品券〟を無理やり押し付けるデベロッパーがほとんどだが、本来はお客さん(記者はお客さんではないが)の声をしっかり聴き、商品企画に反映させるのが仕事のはずだ。
Sさんには「樹脂サッシ枠を採用しているマンションは少ない。普通のアルミサッシ枠との熱の伝わり方をきちんと伝えられたら、お客さんは感動するはず」と伝えた。きっと実践してくれるはずだ。パンフレットだけではZEHのよさはなかなか伝えにくい。
「ZEH」について説明は省くが、居住性の高いマンションだ。プランがいい。角住戸比率が80%なので採光・開口部は多いのは当然だが、西向き中住戸(61㎡)の間口は7.8m。リビング・居室3室すべてに窓が付くほか、吹き抜けに面した玄関にも滑り出し窓が付く。窓枠はLow-E樹脂サッシなので断熱性能も高い。モデルルームのカラーリングもいい。
さて、価格。2月半ばには決定するそうだ。いったいいくらになるか。坪310万円で即日完売した野村不動産「プラウド大倉山サウスコート」40戸は見ていないが、居住性能を考えたら日本エスコンの物件は負けないはずだが…。
ベッドルーム
「二度とできない設備仕様レベル」長島部長 総合地所「横浜戸塚」第1期108戸成約
「ルネ横浜戸塚」
総合地所は1月29日、全439戸の大規模マンション「ルネ横浜戸塚」を昨年12月に販売開始し、第1期108戸が成約したと発表。同日、報道陣向け見学会を行った。同社分譲事業部営業一部部長・長島恵一氏は「長谷工コーポレーション施工で当社分譲では二度とできない設備仕様レベルの高さ」と胸を張った。
物件は、東海道本線戸塚駅から徒歩12分、横浜市戸塚区吉田町に位置する敷地面積約16,470㎡、7階建て全439戸。第2期(戸数未定)の専有面積は64.62~86.53㎡、予定価格は3,400万円台~6,200万円台、坪単価220万円。完成予定は2021年1月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
昨年12月1日に第1期137戸を抽選分譲し、これまでに108戸を成約。来場者数は約600件。来場者の属性は、年代は30歳代が45%、40歳代が20%、現居住地は戸塚区が約50%、年収は500万円台約20%、600万円台約15%、700万円台約15%。
現地は、スーパー・ダイエーの跡地。道路を挟んだ西側は桜の名所である柏尾川。敷地に隣接して大型複合商業施設・イオンスタイル戸塚が建設される。
建物は5棟構成で、全体の約75%331戸が南向き、約25%108戸が西向き。共用部には「KOKUYO」が監修する木造建築のワーキングラウンジを設置。スマホアプリで荷物の受け取りが可能な戸別宅配ボックスを全住戸の玄関前に採用したほか、ルネオリジナルキッチンやユーズスタイルなど最新の仕様設備を採用しているのが特徴。
主な基本性能・設備仕様は、リビング天井高2400ミリ、直床、食洗機、ディスポーザー、バックカウンター、両面アウトフレーム、物干しポールなど。このほか、玄関通風窓、可動式間仕切り収納「UGOCLO-ウゴクロ-」、ホーローパネルのコミュニケーションボードを標準装備。
引き出し付きクローゼット
モデルルームに置かれていた本物のポトス(2週間に一度の水やりで十分)
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「長谷工コーポ施工で当社分譲では二度とできない設備仕様レベルの高さ」と同社分譲事業部営業一部部長・長島恵一氏が胸を張ったのに納得した。〝簡にして要〟とはこのことを言う。
確かに、戸塚駅からのアクセスはフラットで、敷地西側には魚も泳ぐという柏尾川が流れ、絶滅危惧種のミズキンバイが自生している環境はいいし、設備仕様レベルは高いと思う。
マンション見学会の責任者はいつもこうであってほしい。
柏尾川
屋敷林と公園に面した立地抜群 三井不レジ「パークホームズ中野本町」
「パークホームズ中野本町ザ レジデンス」
三井不動産レジデンシャルが分譲中の「パークホームズ中野本町ザ レジデンス」を見学した。敷地約1,844㎡の邸宅跡地の7階建て全46戸で、南側は臨家の屋敷林、東側は道路を挟んで公園という恵まれた立地条件にあり、早期完売は間違いない。
物件は、東京メトロ丸ノ内線中野坂上駅から徒歩8分(同中野新橋駅から徒歩5分)、中野区本町3丁目に位置する7階建て全46戸。専有面積は60.50~86.91㎡、現在分譲中の住戸(2戸)の価格は7,888万円・8,758万円(60.50㎡・68.98㎡)、坪単価は410万円。竣工予定は2020年9月上旬。設計は日建ハウジングシステム。事業主は同社のほか東レ建設。施工は松井建設。すでに第1期20戸が供給済み。
現地は一軒の邸宅跡地。敷地南側は臨家の屋敷林、東側は奥行き約105m、広さ約7,000㎡の本二東郷やすらぎ公園。歩いて1、2分の小学校は建築中。
建物は、「緑」「塀」「門」「奥」「軒」の日本建築の伝統美を承継したデザインが特徴で、石積みの擁壁を設け、深い軒裏のデザインは木調仕上げ。住戸は東向き。主な基本性能・設備仕様はリビング天井高2450mm、直床、食洗機、ディスポーザー、フィオレストーンキッチン天板、Low-Eガラスなど。
販売を担当する同社都市開発三部事業室レジデンシャルサロン所長・日髙裕喜氏は、「立地環境が評価され、地元以外の小田急線、京王線沿線などの広域居住者からの反響も多い」と語っている。
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公園に面した同社のマンションは、一昨年見学した「パークホームズ荻窪ザ レジデンス」以来だったが、今回の販売責任者もまた同じ日髙氏だった。日髙氏は笑って答えなかったが、これほど住環境に恵まれているのなら記者だって売る自信はある。
坪単価もぴったりだと思う。現地を見学したときは冷たい雨が降っており、他のマンション取材などで2万歩くらい歩いており、駅から7分の距離は遠く感じられ〝こんなに遠ければ坪単価350万円でも高い〟と感じたが、立地条件を確認して〝これなら坪400万円を突破しても間違いなく売れる〟に上方修正した。
近く2期の分譲も始まるが、完売するのは時間の問題だ。
東側の公園と新宿方面の眺望(左端はモリモトのマンション)
久々に1低層の〝パークホームズ〟 三井不レジ「荻窪」売れ行き好調(2018/12/9)
大激戦の「築地」マンション ワールドレジも戦線離脱 全体で戸数は100戸減
大成有楽不動産の「アーバンツ銀座築地」55戸に続いて、ワールドレジデンシャル・ニチモリアルエステートの「レジデンシャル築地」41戸の販売計画が見直されることになり、マンションギャラリーは2月3日で閉鎖されることが分かった。
物件ホームページには「諸般の事情により、誠に勝手ながら販売計画の見直しをさせて頂く事となりました」とあり、販売事務所は「これ以上のことはお話しできない」としている。
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記者はつい先日、〝「晴海」より面白い〟と築地のマンションについて記事にしたばかりだ。大成有楽不動産の55戸とワールドレジデンシャルの41戸の戦線離脱で、現段階で分譲されるのは4物件367戸(当初は6物件463戸)となった。
減った分だけ価格が上がるのかどうか…他の近隣エリアの単価はどんどん上昇しており、「銀座」に近接する「築地」は築地市場の再開発計画も絡み混とんとしてきた。旭化成不動産レジデンスの値付け次第では大激戦が一転して大凡戦になる可能性も出てきた。
市場を乱しているのは、激しい用地争奪戦を演じているホテルとリート・ファンドだと思うがどうだろう。翻弄されるのはユーザーだ。
「晴海」より面白い 坪500万円の攻防 目が離せない旭化成不レジ「アトラス築地」(2020/1/17)
モリモト「ディアナコート三軒茶屋」 情報誌の反響〝関東一〟の1,000件突破
「ディアナコート三軒茶屋」
モリモトの台東区初、「PIAS(ピアース)」初の「PIAS(ピアース)浅草」を見学したのだが、軌道を修正して「ディアナコート三軒茶屋」について先に書く。不動産情報サイト「SUUMO」のいま現在の関東圏アクセスランキングで堂々のトップで、件数は1,000件を突破しているという。
物件は、東急田園都市線三軒茶屋駅から徒歩6分、世田谷区三軒茶屋2丁目に位置する8階建て40戸。専有面積は33.52~80.72㎡、価格は未定。販売開始は2月下旬。設計・監理はSKM設計計画事務所。施工は未定。完成予定は2021年5月上旬。
現地は見ていないが、蛇崩川緑道に面し、丸山公園に近接しており、同社がこれまで三軒茶屋エリアで分譲した数物件と比較してもっともよさそうだ。基本性能、設備仕様は、これまでの「ディアナコート」と変わらないようだが、外壁タイルは織部。
これまで反響が1,000件を突破している。「SUUMO」ランキング2位の野村不動産「プラウド文京千駄木ヒルトップ」、3位の三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス麻布外苑西通り」を上回っているのだからこれは凄い。坪単価は500万円前後とみた。
「浅草」は、東京メトロ銀座線浅草駅から徒歩7分、台東区浅草3丁目に位置する13階建て47戸。専有面積は32.03~54.00㎡、価格は未定。完成予定は2021年2月上旬。設計・監理はコモン・リンク。施工はノバック。販売開始予定は2020年2月下旬。
現地は表通りから一歩入ったところ。道路を挟んだ対面にはホテルが建設される模様。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400~2450mm、シーザーストーンキッチン天板、食洗機、タンク式Janisトイレ、コロンボ製ドアノブなど。モデルルームレベルは他の「PIAS(ピアース)」と同様高いとだけしておく。
三井不レジ 家の中まで宅配物を届ける「ナカ配サービス」 第一弾は「月島二丁目」
三井不動産レジデンシャルは1月22日、業界初となる家の中まで食材などの宅配物を届ける「ナカ配サービス」を、三井不動産グループ会社が提供するメンバーシップサービス「三井のすまいLOOP」を通じ4月から運用開始すると発表した。1月下旬に分譲開始する「パークホームズ月島二丁目」が第一弾となる。
「ナカ配サービス」は、不在時に来訪があった場合はインターフォンアプリケーション「住まうほん」に着信が届き、「Tebra connect(テブラコネクト)」専用のアプリケーションを通じて施錠・解錠を行い、玄関内への配達の様子を遠隔で確認できるシステム。サービス提供業者のスマートフォンに合鍵を発行することも可能。
同社はまた、不在時でも安心して利用できる家事代行サービスの仕組みを整える。
スマートロックと連携したセキュリティシステムにより家の中まで宅配物を届けるサービスを開始するのは不動産業界初。
「月島」は、都営大江戸線月島駅から徒歩3分の定期借地権付き全46戸。建物は完成済み。
1階集会室にランドリーとワーキングスペース コスモスイニシア「大森町」
イメージ図
コスモスイニシアの新発想コンパクトマンション「イニシア大森町N’sスクエア」のモデルルームを見学した。居住面積の圧縮を図り価格を抑える一方で、広さ約56㎡のカフェ機能付き集会室にランドリーコーナーを設け、ワーキングスペースとして仕事もできるようにしている。当面使わないものは賃料の安い郊外に預けるトランクルームシステム「sharekura」も提案している。
物件は、京浜急行線大森町駅から徒歩4分、大田区大森西五丁目に位置する15階建て全112戸。専有面積は34.05~62.99㎡、坪単価は320万円。竣工予定は2021年1月下旬。事業主は同社のほかニイノ建設。施工は木内建設。
1階部分の約60㎡の集会室に8キログラムを洗えるランドリー8台とカフェ機能を備え、パソコンを使って仕事もできるWi-Fi付きの「ワーキングスペース」を設置しているのが特徴。
また、当面使わない荷物は、賃料が安い郊外のトランクルーム「sharekura」に預けられるようにする。荷物は一箱250円/月。アプリで荷物管理も行える。
販売事務所で
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1階にカフェ機能付きのランドリー、ワーキングスペースを設けたのは、記者もそうだし、おそらく同社関係者、お客さん全てに当てはまることだと思うが、リビングで仕事をする夫、または妻は嫌われ、不和の原因の一つになっているはずで、これを何とかしようという発想から生まれたものに違いない。
洗濯は、共働きの家庭では夜間に行うのがほとんどのはずだが、隣が気になってためらわれる。1階なら夫、または妻は「洗濯に行ってくるよ」と洗濯物と一緒にパソコンを小脇に抱えて出て行っても文句は言われないし、タバコはもちろん、酒だってこっそり飲めるかもしれない。愛やコミュニティも生まれる。同社は、これまでも「イニシア浦安グランプレイス」や「イニシア横浜桜木町」などでも導入している。
同じような事例では、大成有楽不動産「中野」があり、東建「上野」は近隣住民も利用できる「集会所」を設けている。武蔵小山の食堂付きアパート「Stairs(ステアズ)」も参考になるはずだ。
そこで提案だ。そこまでやるなら、もう一歩踏み出し、「専ら居住」の原始管理規約を見直し、例えばSOHO的な利用を可能にし、法人登記もできるようにしてはどうか。
そもそも商業地域の用途は〝何でもあり〟ではないか。ほとんどの用途建築物が許可されるのに、そこに建つマンションの利用を「専ら居住」に縛るというのは合理的でない。
接客ブースに置かれていたポトス(他の観葉植物も全て本物)