Zoomによる郊外住宅再生フォーラム(6/6) 大和ハウス・ミサワ・東急不・東大
大和ハウス工業、ミサワホーム、東急不動産R&Dセンターの3社は6月6日、東京大学先端科学技術研究センターと共同でオンライン「郊外住宅地再生フォーラム2020」を開催する。
人口減少と少子高齢化が同時に進行するなかで、郊外住宅地の再生が大きな課題になっており、今後の郊外住宅地再生を効率的かつ有効なものとするための手法やモデルの構築を行う目的で2019年10月に立ち上げた4者によるプロジェクトの状況や取り組みについて共有・議論するキックオフフォーラムとなる。開催概要は次の通り。
日 時:2020年6月6日(土) 14:00~16:00
会 場:Zoomによるオンライン開催
参加費:無料
内 容:①趣旨説明 東京大学 特任講師 後藤智香子氏②事例報告/大和ハウス工業 瓜坂和昭氏、元・東京大学大学院生 秋月優里氏:「上郷ネオポリス」(横浜市栄区)の取り組み/ミサワホーム 石塚禎幸氏、東京大学 特任助教 藤垣洋平氏:新百合ヶ丘(川崎市麻生区)の取り組み/東急不動産R&Dセンター 内田宏氏、東京大学 准教授 樋野公宏氏:こま武蔵台(埼玉県日高市)の取り組み③パネルディスカッション コーディネーター 東京大学 教授 小泉秀樹氏/パネラー(予定) 事例報告者、東京大学 教授 大月敏雄氏、明治大学 教授 園田眞理子氏、東京都市大学 教授 室田昌子氏、東京大学 准教授 高見淳史氏
参加申込:https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/events/20200606-3.html
締 切:6月4日(木)12:00)
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この種のフォーラムは少なくないが、Zoomによるものは初めてではないか。2時間というのは少し短いような気がするが、一般の方も無料で参加できるのでぜひ視聴していただきたい。記者も楽しみにしている。
参考になるかどうか分からないが、関連する記事を添付する。
郊外住宅団地の再生モデルへ 大和ハウス「上郷ネオポリス」コミュニティ施設完成(2019/10/30)
課題山積のマンション・戸建て 再生・活性化の道示す 国交省 住宅団地の再生検討会(2019/4/1)
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〝生きた実験場〟〝やるしかない〟 多摩NT再生 第6回シンポ 藤村氏もエール(2019/2/8)
「里山資本主義」の次は園田眞理子・明大教授「ご当地資本・主義」 3住研究会(2017/4/3)
積水ハウス 「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」
積⽔ハウスは、新型コロナウィルスの感染が拡⼤する中、緊急アンケート「在宅中の家での過ごし⽅調査」を5⽉に実施し、その結果を踏まえた新ライフスタイル提案「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」(TIPS:ヒント・コツ)をまとめ発表した。
調査結果の概要は次の通り。
①在宅時間増加によりストレスが増えた⼈は全体で60.7%。男性よりも⼥性の⽅がストレス増加傾向が⾼い(男性:51.3% ⼥性:70.0%)
②現在在宅勤務中(調査対象88名)の⼈のうち、86.4%が今後も在宅勤務をしたいと回答
③在宅勤務で良かったことは、「時間の余裕が持てる」(50.0%)「家族とのコミュニケーションが増えた」(39.8%)など
「STAY HOME わが家を幸せにする5つのTIPS」は次の通り。
①⼥性の家事の負担を減らすキーワード「共存と両⽴」
②⾃宅を⼿軽にオフィス化する空間アイデア
③外出が⾃由にできないストレスを軽減する「グリーン」
④「⾃分のスペース」を作る、世界で⼀番シンプルな⽅法
⑤⼦どものおうち学習対策に、「複数学び場」のある家
監修した同社住⽣活研究所⻑・河崎由美⼦氏は「家族とコミュニケーションをとる上で⼤切となるのが『共存と両⽴』というキーワードです。今回の調査でも『家事が増えて負担に感じる』のは⼥性の⽅が多いようですが、それを解決するには『楽しさ』を意識してみることが⼤切です」とコメントしている。
調査対象は全国の20〜49歳の⼩学⽣以下の⼦どもがいる男⼥300名(男性150名、⼥性150名)。
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他の同種のアンケート調査とほぼ同じ結果が出た。ストレスが増加するのは当然で、在宅勤務を行っている人がコロナ収束後も芸属したいと思うのもよく分かる。
ストレスの原因は、運動不⾜(37.5%)、家計の出費増(22.7%)、家事量の増加(20.5%)などとあるが、記者は〝見えない敵〟に対する恐怖・不安・その影響が根本にあると思う。「正しく恐れる」ためのエビデンス・情報公開が現状では足りない。
在宅勤務をしている人が今後も継続したいというのもよく分かる。小生も3カ月が経過するが、「質」はともかく記事の「量」は圧倒的に増加した。ZOOM中継を経験して、BtoBもBtoCもCtoCも無限の可能性を秘めていると実感した。
「5つのTIPS」は、同社も「共存と両⽴」するスペースの提案をこれまでも行っているし、新しい商品を発売すると思う。
小生の提案としては「グリーン」だ。同社の「5本の樹」計画もいいが、コストがかからない野草・雑草の効用だ。ぶらぶら散歩しながら道端・公園の雑草を眺め、摘み取って洗面室に飾ることを日課にしている。可憐で強かな雑草はストレスを軽減してくれる。いまは鎮静効果がある「ドクダミ」が咲き乱れている。
住友不動産 With/Afterコロナの販売手法=「リモート・マンション販売」開始
住友不動産は6月1日、With/Afterコロナの新たな販売手法=「リモート・マンション販売」を全国すべての販売物件を対象開始したと発表した。
購入検討の初期段階「情報収集」から「モデルルーム見学」-「申込み・契約」-「重要事項説明」-「引渡し」に至るまで希望に応じて非対面による対応を可能とする。
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この種の販売手法は、先日(5月29日)、三菱地所レジデンスが採用を決定した。今回の住友不動産は「申込み・契約」-「重要事項説明」-「引渡し」まで可能となる。
ここですべてのデベロッパーにお願いだ。緊急事態宣言が解除されても、マンションモデルルーム見学は来場者とスタッフの安全を最優先し、われわれ記者などの見学は断られるケースが増えるような気がする。
当然の対応だと思うし、小生などのような高齢者&基礎疾患によるあれやこれやの〝害毒〟を垂れ流されたくないと考えるのもよく分かる。そうでなくても「掲示板」などでネガティブ情報が氾濫している。
だが、しかし、物件の商品企画・設備仕様・住環境などはオンライン接客では正確に伝わらないはずだ。購入検討者もまたセカンド・オピニオンを求めているのではないか。
小生は、購入検討者向けに記事を書いているわけではないが、読まれてもかまわないように〝劣悪なものは取材しない・書かない〟を基本に、顧客の視線から取材して記事にしている。ミスリードをしないよう注意を払っている。記者の役割はデベロッパーと消費者の橋渡しだと考えている。
取材には万全の態勢で臨みますので、取材に応じていただくようお願いします。
三菱地所レジデンス 全国エリア48物件すべてに「オンライン接客」導入(2020/5/29)
大和ハウス工業 テレワークを想定した空間 戸建て用に提案開始
「快適ワークプレイス」
大和ハウス工業は6月1日、新型コロナ後の「ニューノーマル時代」を見据えた住まい提案として、在宅勤務ができる同社オリジナルのテレワークスタイル「快適ワークプレイス」と「つながりワークピット」の提案を開始したと発表した。
「快適ワークプレイス」は、外の音や情報セキュリティを気にせず、仕事に集中できる空間。当社が開発した快適防音室「奏でる家」の技術を採用した。戸建て住宅「奏でる家」はこれまで約2,200棟の導入実績がある。
「つながりワークピット」は、仕事と家事・子育てを効率よく両立させるためにリビングとつなげたマルチスペース。室内窓で家族の気配を感じつつ、ドアの開閉でオンとオフの切り替えを可能にする。戸建住宅「家事シェアハウス」 のアイテムとしても提案を開始かる。
提案価格は、「快適ワークプレイス」が3畳の納戸空間+71.5万円~(税込み)、「つながりワークピット」は3畳の納戸空間+44万円~(税込み)。
「つながりワークピット」
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この新提案は、5月15日に行われたオンライン音声による「マスコミ向けスモールミーティング」で芳井敬一社長が「テレワークに対応した〝一人になれる〟スペースのニーズは高まるはずで、一次取得層向けのマンションや戸建ての商品開発をきちんとやって落ち込みをカバーしていく」などと語ったことの具現化の一つだろう。
間違いなくヒットすると見た。価格的にも仕様レベルからして安いかもしれない。今回は戸建て用だが、マンションにも導入できるはずだ。この種の「テレワーク空間」提案が販売を左右するはずだ。必須アイテムになる。
「ライフジェニック 反響7倍、契約3倍」 大和ハウス・芳井社長 オンライン会見(2020/5/15)
三菱地所 持続可能性に配慮した調達コードにある型枠パネル 木材使用率100%へ
三菱地所は6月1日、オフィスや住宅などの建設時に使用する型枠コンクリートパネルに持続可能性に配慮した調達コード(注)にある木材(認証材並びに国産材)と同等の木材を使用すると発表した。2020年4月以降配布する見積要項書への記載から開始し、同社グループとして2030年度までにその使用率を100%にする。
当社グループは、長期経営計画2030 で「三菱地所グループのSDGs(Sustainable Development Goals)2030」を設定し、実現のための重要テーマとして「Environment」「Diversity & Inclusion」を掲げている。今回の取り組みはその一環。
同社によると、国内で使用される型枠コンクリートパネルの多くは南洋材(マレーシア、インドネシア等)が原料となっており、先住民の土地収奪や環境破壊等が問題視される違法伐採木材が含まれていることがNGO 等から指摘されているという。
同社は、実地調査を行い、盲点になりやすい点(報酬や日常生活に関する事項等)について、見積要項書に記載することで、発注先に対し協力会社を指導(周知)するよう申し入れを行う。
全員参加型へ ポラス中央住宅 自社契約者対象にリースバック事業開始
ポラスグループの中央住宅は6月1日、リースバック事業を開始したと発表した。
ポラスグループが施工した戸建住宅の既契約者が対象で、リバースモゲージのような厳格な金融機関の審査や年齢、同居人の制限がないのが特徴。
年間10棟が目標で、「ポラスの建物や植栽、分譲地の街並み、コミュニティなどに共感いただき購入いただいた顧客へ次のライフステージを提案する」のが主な目的で、闇雲に増やす予定はないという。
リースバック事業へは、今年4月に戸建て分譲トップの一建設が、5月には戸建て分譲事業の伸張が著しいケイアイスター不動産がそれぞれ参入し、全員参加型の様相を呈してきた。
ケイアイスター不動産 リースバック事業に参入 セゾンファンデックスと提携(2020/5/19)
新型コロナ収束後 リースバックが激増の予感 利用者は足元見られないか(2020/4/23)
〝闇社会〟〝二重就業〟の記事アクセス 1万件突破/北九州「第2波」 どこでも
「新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因」の記事にアクセスが殺到していると書いたが、6月1日現在、ついに1万件を突破した。不動産関係以外では間違いなく過去最多だ。
核心をついたからか地雷を踏んでしまったのか、理由は分からない。いずれ科学的に明らかになるはずだ。
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ところで、いま新型コロナの「第2波のまっただ中にいる」(北橋健治市長)と言われる福岡県北九州市の感染者属性は、東京都とよく似ているようで全く異なる。
別表は、オープンデータによる5月30日現在の北九州市の感染者属性の表・グラフだ。全161人の男女比は、男性74人(46.5%):女性85人(53.4%)だ。都の場合は男性57.3%:女性42.7%(5月31日現在)だから、逆転している。
なぜか。北九州市の20代の女性が24人で、全体の15%を占め、年代別・性別で最多になっているからだ。都も20代女性が多いことはこれまで書いたが、それでも30~50代の男性に次いで4番目だ。
興味深いのは、人数よりも20代女性の職業だ。都の場合は、小池都知事が「接客を伴う夜の街関係者」などと若い女性が絡んでいることを匂わせるが、同市はそうではない。
同市の20代の女性の職業は、医療スタッフ・医療関係スタッフ・介護施設などで約70%を占めている。飲食・接客関係者は皆無だ。他の年代でも、「3密」を連想させる「夜の街関係」は数えるほどしかない。
医療スタッフ・医療関係スタッフ・介護施設関係者は他の年代の女性や男性にも多く、全感染者のうち4割以上を占める。
この結果、当然のように入院・通院患者と思われる高齢者や施設入居者の感染者も多い。70歳以上の高齢者の感染者は30人(うち無職・記載なしは27人)にのぼっている。
つまり、感染者の6割以上の人が医療・介護関係者と患者・施設利用者ということが分かる。急激に感染者が増えているのは、約1割の人が無症状者と軽症者であることと無関係ではない気がする。
北九州市のようなことが他の都道府県でも起きる可能性は高いとみた。データが示している。「正しく恐れる」ことだと思う。クラスター班の活躍に期待したい。
新型コロナ 感染経路不明者が減らない理由 〝闇社会〟〝二重就業〟も一因(2020/5/11)
〝闇社会〟〝二重就業〟の記事にアクセス殺到/目から鱗 「風テラス」坂爪氏の著作(2020/5/28)
業界最強 アキュラホーム 壁倍率15倍の強さ証明 ZOOM中継に視聴5,700名
実験中(同社提供)
「トリプルストロングウォール」
アキュラホームは5月30日、業界ナンバーワンの壁倍率15倍の強靭壁 「トリプルストロングウォール」の実証実験の模様を「ZOOM」アプリを使用して公開。壁1枚だけで一般住宅に使われる壁6枚分の強度を持つことを証明した。約5,700名が視聴した。
実験の結果について、東京大学・稲山正弘教授は、壁の強さを示す数値が81キロニュートン(一般住宅用は61キロニュートンで破壊)に達したことについて「おもしろい結果が出た。一般住宅の壁6枚分の強さがあることを証明した。国内で一番強い、最強の壁。住宅の南側に大開口の空間が実現できる」と評した。
同社・宮沢俊哉社長は「稲山先生には20年近く勉強させていただいた。3,000通りくらいの実験を行ってきた。『最強』とは普及価格帯でやれることが大事」などと話した。
特別ゲストの漫才コンビ・U字工事(福田薫氏・益子卓郎氏)が「うわぁー、すげぇー」などと感嘆の声を上げていた。
同社はこの「トリプルストロングウォール」を採用した新世代木造SE「大空間の家」を4月末より販売開始した。価格は1,547万円(税込・30.05坪)から。
実験前
「大空間の家」
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「ZOOM」なるものを初めて体験する記者は、操作に手間取り途中からの視聴になった。画面には、どこかで見たことのあるような、人相がよろしくない(失礼)、栃木弁を丸出しにした、同社の技術関係者とはとても思えぬ坊主頭の人がだしぬけに飛び出した。別の画面にアクセスしてしまったかと思ったほどだ。
傍で見ていたかみさんが「この人? ユージコージというとても面白い漫才コンビよ」と説明してくれたので納得したのだが、「お久しぶり」などとU字工事さんが東京都出身の宮沢社長に呼び掛けていた。U字工事さんは「建築工事」にも詳しいのかもしれない。
実証実験は、一般住宅に使用される6枚の耐力壁と1枚の「トリプルストロングウォール」を損壊するまで重機で引っ張りあうもので、記者は同様のシーンを「木造耐力壁ジャパンカップ」というイベントで10回くらい経験している。同社の壁が〝日本一〟になったのも何度が見たことがある。
このイベントの参加者は多くて200~300人くらいではなかったか。今回の視聴者は5,700人とは。これまた凄い!
アキュラホーム 第20回木造耐力壁ジャパンカップで総合優勝 大会はいったん幕(2017/9/25)
4月の住宅着工 前年同月比12.9%減の69,000戸 首都圏マンションは7か月ぶり増加
国土交通省は5月29日、2020年4月の住宅着工動向をまとめ発表した。総戸数は69,162 戸(前年同月比12.9%減、10か月連続の減少)となった。使用関係別の内訳は、持家は21,015戸(同17.4%減、9か月連続の減少)、貸家は24,976戸(同15.4%減、20か月連続の減少)、分譲住宅は22,557戸(同3.6%減、6か月連続の減少)。
分譲住宅の内訳は、マンション10,723戸(同 2.3%増、先月の減少から再びの増加)、一戸建住宅11,665戸(同 8.1%減、5か月連続の減少)となった。
首都圏マンションは5,649戸(同11.7%増)で、7か月ぶりに増加に転じた。都県別では東京都3,149戸(同8.5%増)、神奈川県1,598戸(同10.4%増)、埼玉県407戸(同57.1%増)、千葉県495戸(同9.8%増)。
ナイス 2020年3月期 固定資産売却、事業見直しなどで44億円の純損失
ナイスは5月29日、2020年3月期決算を発表。売上高2,514億円(前期比3.0%増)、営業利益12億円(同17.4%減)、経常利益3億円(同54.4%減)となった。売上げは増加したが、資産圧縮を目的とする販売用不動産の売却および評価減等により大幅減益となった。
また、固定資産の圧縮、事業ポートフォリオの見直し、投資有価証券売却損など合わせて52億円の特別損失を計上したことなどから当期純損失は44億円(前期は3億円の利益)となった。
今期業績予想は未定。