消費者に分かりづらい長期優良住宅 見直しへ 住宅性能表示と一体化すべき
国土交通省は6月29日、第1回「長期優良住宅認定基準の見直しに関する検討会」(座長:松村秀一・東京大学大学院工学系研究科特任教授)を開催した。令和3年5月に「住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律」が成立・公布されたことを受け、長期優良住宅認定制度に新たに創設される災害配慮基準や共同住宅での認定促進、脱炭素社会に向けた省エネ対策の強化に係る認定基準の見直しなどについて議論するのが目的だ。
先に報告された「長期優良住宅制度のあり方に関する検討会」(同)最終とりまとめでは、平成21年6月に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」(長期優良住宅法)による累計認定戸数は約102万戸(平成30度末時点)にのぼり、良質な住宅の供給に一定程度貢献しているとしながらも、消費者への意識向上につながっているかどうかは住宅事業者間で評価が分かれ、①共同住宅の認定がほとんど進んでいない②住宅性能表示制度と重複する評価項目が多いにも関わらず、別の制度であるために申請者の負担が大きい③建設コストが通常より高くなるにも関わらず、流通市場では認定制度はあまり評価されない④税制優遇などのインセンティブは10年後になくなり、増改築認定の場合は当初からインセンティブがほとんどない⑤賃貸住宅の認定実績がない⑥地価が高い都市部では規模の基準が厳しすぎる-などの課題も指摘されている。
「見直し検討会」は、これら「あり方検討会」が指摘した課題に基づいて、具体的な見直し案をまとめることになる。
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記者は、「あり方検討会」で各委員が指摘した「容積率等の緩和の可能性も検討することが望ましい」「長期優良住宅と住宅性能評価の仕組み自体をなるべく整合できるような形にしたほうがいいのではないか」などの声に賛成だ。
制度・モノサシが異なるといってしまえばそれまでだが、住宅性能評価制度と長期優良住宅制度は分かりづらい。
令和2年度の住宅着工戸数に占める住宅性能評価書交付件数は27.9%の約24.5万件で、長期優良住宅認定件数は12.5%の約10.1万戸しかないのは、消費者にとって分かりづらいのが最大の理由だと考えている。以下、まとまりを欠くが、記者なりの考えを紹介する。
住宅性能表示は、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき10分野・34事項について等級表示することで消費者が住宅の品質を理解しやすいように定めた制度だ。紛争処理体制を整え、消費者保護を図り、住宅ローンの優遇が受けられるという目的には賛成だが、当初からずっと腑に落ちないものを感じていた。
国土交通省のガイドラインには「建築基準法で定める基準を下回る住宅については違法と考えられますので、住宅性能評価書を交付することはできません」とある。
当然のことだ。しかし、逆に考えれば、建基法をクリアすれば「等級1」を取得できる。これは〝違法建築ではありません〟と消費者自らか費用(数万円から20万円と言われている)を払っているようなものだ。そうまでしないと、消費者に信用されない業界は情けないと思った。(それでも違法建築は防げなかった)
言い過ぎかもしれないが、住宅性能表示制度はお上がお墨付きを与えることで、建基法を満たしているに過ぎない住宅でも質の高い住宅であるかのような〝誤認〟を消費者に与えたという疑念をずっと抱いてきた。
長期優良住宅制度も同様だ。全然〝優良〟でないのに「優良」のお墨付きを与えた旧住宅金融公庫時代の「優良(中古)マンション」制度と大差ないといったらこれまた失礼か。
この制度の欠点を一つ指摘する。記者は住宅の価値は緑被率など緑環境や地域との親和性が重要だと考えている。長期優良住宅制度の9項目の評価基準の中に「良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること」とする「居住環境」がある。これは所管行政庁が審査することになっており、各行政庁が定める地区計画、景観条例などに適合させることが求められている。
これまた当たり前のことだ。しかし、地区計画、景観条例などは最低限の条件を定めたものが多く、「長期優良」にふさわしいかどうかは別問題だ。記者は、プレハブ建築協会が取り組んでいる「エコアクション」を高く評価しているが、それでも緑化面積率40%以上を目標にした建売住宅の供給率は2019年度実績で14.5%(前年比7.6ポイントマイナス)しかなく、2020年度目標の50%にはるかに及ばない。
大手ハスウメーカーですらこれが現状だ。建売住宅大手も含めた戸建てはコンクリで地面が固められたぺんぺん草も生えない住宅地がどんどん広がっている。この流れを変えるためにも長期優良住宅にふさわしい独自の指標を設けるべきだ。
住宅の質を計るモノサシは住宅性能表示制度、長期優良住宅制度だけではない。2001年に立ち上げたCASBEE、2012年運用開始の低炭素建築物認定制度、2013年運用開始の建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)、2016年ころから取り組みが始まったZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)などだ。最近はZEHに力を入れているハウスメーカー・デベロッパーが多い。
この中で、記者はCASBEEとZEHをチェックするようにしている。CASBEEは評価結果を「Sランク(素晴らしい)」から「Aランク(大変良い)」「B+ランク(良い)」「B-ランク(やや劣る)」「Cランク(劣る)」の5段階で評価するもので分かりやすい。東京都の場合は、同様の「マンション環境性能評価」制度を平成17年に設け、断熱性、省エネ性、みどり環境など5項目についてそれぞれ★印3つ(満点は★15個)で評価している。これまで満点を取得したマンションはどれも素晴らしい物件だ。
ZEHは、国土交通省、通産省、環境省など別々の取り組みもあり分かりづらいところもあるが、目指す目標は一つなのでとても分かりやすい。
これらの制度と住宅性能表示、長期優良住宅は相互に関連していることではあるが、消費者は混乱するばかりだ。
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事業者は住宅性能表示制度と長期優良住宅をどのように利活用しているか。事業者のスタンスの置き方、制度の方向性を考えるうえで参考になりそうなので紹介する。
2021年3月期は46,620戸の戸建てを計上した飯田グループ6社は、住宅性能表示制度7項目で全て最高等級を取得しており、それを最大の〝売り〟の一つにしている。一方で、長期優良住宅認定は東栄住宅(2021年3月期は4,954戸)一社のみのはずだ。
住宅トップの積水ハウスは、2019年度の長期優良住宅認定取得率は93%だが、同社は最近ZEHに力を入れており、2020年度のZEH比率が91%に達し、2021年3月末時点で累計60,843戸となったと発表した。
デベロッパーはどうか。三井不動産レジデンシャルは、長期優良住宅認定を取得したマンションは数件あるが、年間数百戸をコンスタントに分譲している戸建てで長期優良住宅認定を受けたのは1件しかない。その理由を同社は「ファインコートの仕様から馴染まないところがいくつかあり、評価をクリアできないのと、維持保全計画は、建売住宅には馴染まない」としている。
では、同社の戸建てのレベルが低いかといえばそうではない。記事にも添付したが、2016年に分譲した首都圏初の〝ススマートウェルネス住宅〟「ファインコート等々力 桜景邸」などは長期優良住宅レベルをはるかに超えていた。
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「見直し検討会」に提出された出口健敬委員(不動産協会事務局長代理)と西澤哲郎委員(住宅生産団体連合会 住宅性能向上委員会SWG1リーダー)の資料について。
出口委員は、集合住宅の現行55㎡の面積要件を単身者の都市居住型誘導居住水準である40㎡に引き下げることを要望している。記者はこれに賛成だ。
住宅の質は基本的には広さではあるが、そもそも面積要件は官主導の住宅金融や税金控除などにはつきものだ。どこかで線を引かざるを得ないのだろうが、合理的な説明がつかないものは多い。記者はローン控除の面積要件を30㎡に引き下げろと20年前から主張してきた。
西澤委員が要望した低層賃貸住宅の可変性に関する認定基準である躯体天井高2,650ミリ以上の基準の緩和には同意しかねる。技術的なことは分からないが、天井高は住宅の質にとって重要だ。最近はコストを削減するためどんどん天井高を低くしているのは残念でならない。賃貸住宅でも躯体天井高2,650ミリというのは譲れないラインではないのか。
この点については、先の出口委員も20mの高さ規制を想定した場合「居室天井高2.45~2.5mを保持しようとすると、1層(階)減り、分譲売上の低下を招き、事業の起点である土地購入の難度が上がります」としているが、これは5m刻みが多い高さ規制に問題がある。1層を3mではなく、3.1とか3.2m刻みにすれば天井高は確保されるはずだ。長期優良など天井高の高いものについては容積の割り増しを行い、質の担保を図るのが合理的だと考える。記者は高さ規制を撤廃すべきというのが持論だ。
また、西澤委員が求めている床面積要因を55㎡以上(現行75㎡以上)に引き下げるというのは基本的には賛成だ。理由は出口委員の要望について書いたのと同じだ。
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住宅性能表示と長期優良住宅の申請に掛かる費用は1件5~10万円として、双方で年間35万件だから5~10万円×35万件=175~350億円となる。もちろん負担するのは他の誰でもない消費者だ。ローン控除などで還元されるとはいえ巨額だ。
長期優良住宅制度の合理化を図り、ハードルを高くして事業者や消費者がチャレンジしたくなるような制度にするか、それともCASBEEのようにランク付けして選択制にしたらいいと思うのだが、どうだろうか。
なぜ伸びない品確法性能表示&長期優良住宅 どうなる中古住宅評価(2015/9/4)
長期優良住宅が「CASBEE」で評価されないのはなぜ(2013/6/13)
敷地60㎡未満の分譲「狭小住宅」 都心部は軒並み50%超 最少の練馬は1.9%(2019/8/19)
首都圏初の〝ススマートウェルネス住宅〟完成 三井不レジ「等々力」(2016/3/24)
小田急不動産 1時間440円のレンタルスペース 本厚木駅30秒にオープン
「ODAKYU RENTAL SPACE本厚木」個室
小田急不動産は7月2日、小田急厚木ホテルビル地下1階にだれでも利用できるレンタルスペース「ODAKYU RENTAL SPACE本厚木」をオープンしたと発表した。
使いたい時にいつでも借りられるドロップイン形式で、WEB会議や作業に集中できる完全個室(1人専用)のワークスペース(7室)と、プロジェクターを完備した最大21名収容可能な会議室(1室)の計8室を設置した。個室の使用料金は1時間440円(税込み)。運営はクルトンに委託する。
施設は、小田急線本厚木駅から徒歩30秒、小田急厚木ホテルビル地下1階。
予約サイトURL:https://upnow.jp/metrominutes/search?keyword=ODAKYU%20RENTAL%20SPACE
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記者は、コロナが発生してから1年4か月、テレワークを行っている。取材などで外出しても店舗内で食事することをやめ、たばこも安全と思われるホテルなどを利用することにしている。ただで喫煙室を利用するのは失礼なのでコーヒーやワインなどを飲むが、1、2本吸うのに千円札も煙のように消えていく。
それと比べ、1時間440円というのはいかにも安い。施設内は禁煙だがホテルには喫煙室はあるはずだ。
京王不動産も会員制サテライトオフィス「KEIO BIZ PLAZA」を展開しており、多摩センターは時間貸しで165円/15分(最低利用料金660円/月)。
これからはこの種のホテルの施設を利用することにしよう。コーヒーを注文すればやはり1000円はかかるのか。
野球を通じて社会貢献「トラバース高谷川球場」完成/無料の野球アカデミー設立
「トラバース高谷川球場」竣工式(屋内練習場で、手前は農園のカボチャ)
当欄既報の測量調査、地盤改良会社のトラバース(本社:千葉県市川市、佐藤克彦社長)は7月3日、社会貢献の一環として自社設計・施工した少年野球グラウンド「トラバース高谷川球場」の竣工式を行った。当日は佐藤社長をはじめ、グラウンド建設とともに設立した「野球アカデミー」のコーチを務める同社副社長・G.G.佐藤氏、同球場の土地所有者、県議会議員、市議会議員など多数の関係者が完成を祝った。当日行われる予定だった野球アカデミーの開校式・野球教室は天候不順のため延期された。
竣工式のあと、佐藤社長は建設に至った経緯について次のように語った。
「当社は会社設立(昭和51年4月)から45年が経過するが、会社の利益は社員と分かち合い、関係者や地域などにも還元しないといけないという三位一体経営を父から教わった。球場を造ろうと思ったのは2年半前だった。江戸川に掛かっている妙典橋(千葉県道179号船橋行徳線)の西岸はきれいに整備され散歩する人たちも多いのに、反対側は青々としたまるで草原のような光景が広がっていた。この土地に球場を造って、青少年野球に貢献できないかと考えた。プロを引退した息子を含め元プロのセカンドキャリア支援に取り組み、社員として採用してきた結果、多くの野球経験者が集まるようになってきた。この人材を活かせば地元からプロを誕生させることができるのではないかと」
「グランド整備に当たっては、6種の石や砂などを埋めたが、水はけが悪かったり球が思ったように弾まなかったりしたので何度も入れ替えた」と悪戦苦闘したことも明かし、「ナイターも可能にしたので、アカデミーにたくさん参加していただきたい」と話した。
昭和14年生まれの地元の大地主という土地所有者(82歳)は、「以前は毎年5月、7月、9月に敷地内の雑草刈りをやっていたが、俺も歳をとった。(土地を貸してくれと)話が持ち込まれたときはいつ相続が発生するかわからないので躊躇したが、俺も高校のとき、ちょこっとだが野球をやったこともあり、トラバースさんのやっていることにも共感したので受けることにした。立派な球場ができてとても嬉しい。従前? ここら一帯はみんな蓮の田んぼだった。賃料? それは勘弁して。たくさんいただいている」と笑顔を見せた。
完成した球場は、東西線妙典駅と原木中山駅の中間くらいの市川市高谷に位置し、千葉県道179号船橋行徳線妙典橋のたもと。敷地面積は約1400坪。グラウンドは左翼・中堅は60m、右翼は50m。芝は天然芝(内野除く)。屋根・夜間照明付きの練習場には佐藤氏が25年前に考案した特許取得日本第一号のキャタピラーで簡単に運べるピッチングマシンが3台装備。
敷地内には約100坪の農園も設置。パクチー、カボチャ、カキ、チンゲンサイ、コマツナ、ユズ、サツマイモ、ネギ、キュウリ、ナス、タカノツメ、ピーマン、モロヘイヤなどを栽培。収穫して関係者などにプレゼントするのだそうだ。水遣り用の井戸を2基掘削している。
アカデミーは、小学生を対象に無料で定期的に開催予定。コーチにはG.G.佐藤氏をはじめ同社のNPB、独立リーグ、社会人野球出身者が務める。外部コーチとして元ヤクルト・西武ライオンズの米野智人氏を招へいする。
天然芝のグラウンド(外野から写す)
佐藤社長
関係者で記念撮影
佐藤鯱用が考案した日本で初の特許を取得したバッティングマシン
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「牧田さん、これ見てよ。私が息子のために25年前に日本で初めて特許を取得したピッチングマシンだ。最初、ボールは奥さんが入れる役割を果たしていたが、嫌がったので自動的に補給できるように改良した。デッドボール? 全然ない。コントロールはいい。130キロは出る」
佐藤社長は自慢げにこう話した。記者は事前にピッチングマシンがあるのを確認していたが、〝大きな仕事をしているのに中古を買うなんて何と中途半端な〟と思った。そんな歴史ものだとは全然知らなかった。
G.G.佐藤氏は「そう。わたしはこれでプロになった。これを使って市川からプロを育てたい」と語った。
ついでに聞いた。「佐藤さん、もうすぐオリンピック。北京の悪夢を再現する外野手はいませんか」「大丈夫。わたしみたいなへぼな選手は一人もいない。みんな素晴らしい選手ばかり」(日本代表の外野手は柳田・吉田・栗原・近藤・鈴木誠也の各氏)
土地所有者との交渉役を務めた創価高校-創価大野球部出身の越口誠氏は、「最初に土地を貸してくださいとお願いに行ったときは、ほとんど相手にされなかった。その後、市会、県会議員さんなどの協力も得て、当社のことも分かっていただき建設が実現した。元プロや独立リーグ、社会人野球経験者の入社も増えている。今回の球場建設も含めて野球を通じて業界を明るくしたい」と語った。越口氏は高校時代、通算49本の本塁打記録を残している。
カボチャ
農園
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トラバースは、RBA野球大会第30回、31回大会に参加(昨年の32回、今年の33回大会はコロナの影響で中止)。通算成績は8勝3敗、勝率.727の高率を残しているが、「元プロの出場は1人」という大会規定の壁と寄る年波には勝てないのかベスト8どまり。
記事はRBA野球大会ホームページhttps://www.rbayakyu.jp/の検索欄で「トラバース」を入力していただければ100本近くヒットするはずだ。
トラバース 自社設計施工の少年野球グラウンド整備 地域貢献の一環として無償提供(2020/12/23)
G.G.佐藤さんの実父 トラバース社長・佐藤克彦氏がポラス分譲地で絵画展(2019/2/6)
圧巻の眺望「メムズ竹芝」 眼下の浜離宮-隅田川-ビル街…「ウォーターズ竹芝」
「ウォーターズ竹芝」
水辺や「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」を中心とした街づくりを推進するタウンマネジメント組織・一般社団法人竹芝タウンデザインなどは6月29日、「ウォーターズ竹芝」の報道陣向け内覧会を行った。記者は、施設内のラグジュアリホテル・メズム東京、アトレ竹芝、オートグラフ コレクション、干潟などを約2時間にわたって見学した。
「ウォーターズ竹芝」は、東日本旅客鉄道が開発した敷地面積約23,030㎡、26階建てオフィス高層棟、6階建て劇場棟、10階建て駐車場棟からなる延床面積約108,500㎡の複合施設。オフィス棟には14階までの全フロアにヤクルト本社が、15階以上はJR東日本グループの日本ホテルが運営する「mesm Tokyo Autograph Collection(メムズ東京 オートクラブ コレクション)」265室が、劇場棟は「JR東日本四季劇場」がそれぞれ入居している。施工は清水建設。開業は昨年4月。
竹芝エリアでは昨年10月、敷地面積約12,156㎡、40階建て延べ床面積約182,052㎡のソフトバンク本社が入居する「東京ポートシティ竹芝」が開業している。
また、近接エリアでは東京建物の32階建て免震タワーマンション「ブリリアタワー浜離宮」420戸が建設中。
「メムズ東京」ロビーラウンジから
勝どき、晴海のマンション群(「メムズ東京」ロビーラウンジから)
「BANK30」
「BANK30」
「BANK30」
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圧巻は「メムズ東京」だ。16階のロビーラウンジは、高さ約9m、幅数十mの180度吹き抜け空間で、眼下の浜離宮恩賜庭園から再開発計画が楽しみな約23haの築地卸売市場-隅田川-「勝どき ザ・タワー」「THE TOKYO TOWERS」などのタワーマンションが近景に広がり、遠景には都心のビル街や東京スカイツリーなどが眺望できる。緑や川・海などの景観や、都心の夜景が楽しめるラグジュアリーホテルはたくさんあるが、すべてを満たすホテルはまずない。「京都ブライトン」は6階吹き抜け、水天宮の「ロイヤルパーク」は5層吹き抜け空間があるが、外の景色は見えない。
客室は、40㎡台のchapter1から95㎡のchapter3、180㎡のchapter4まで。95㎡のchapter3を見学したが、客室のほか43㎡のバルコニー付きだ。ルームチャージは約20万円。chapter4は60㎡のバルコニー付きでルームチャージは100万円~とか。
バー&ラウンジ、ダイニング「シェブズ・シアター」などはカジュアルなもので、バンケットルーム(宴会場)は180㎡の1室のみで、大宴会などは想定していないようだ。
「メムズ東京」は、「Exactly like nothing else(唯一無二)」の価値である水辺と浜離宮恩賜庭園を臨む立地環境を生かした〝五感を楽しむ〟がコンセプト。マリオット・インターナショナルと提携することで、JR東日本グループのホテル全体の底上げを狙う。
「アトレ竹芝」は、同社初の〝駅外〟施設で、新業態のラグジュアリーオーシャンビューラウンジ「BANK30」は、海を目の前にショーと映像、音楽のセッションの3つのエリアで構成されており、料理、酒などはリーズナブルな値段だ。
干潟は、JR東日本が整備したもので、広さは150坪くらいか。ハゼなど10種以上の魚が釣れ、マイクロプラスチックごみ、オイルボール(油の固まり)なども流れ着くので、海の汚染状況が勉強できる。
〝小さなごみのようなものがマイクロプラスチックごみです〟
干潟で釣れるハゼなど
干潟
「東京ポートシティ竹芝」
三井不動産 総延べ床面積70万㎡の「MFLP船橋」全体完成
「三井不動産ロジスティクスパーク船橋(MFLP船橋Ⅲ」
三井不動産は6月30日、千葉県船橋市の「三井不動産ロジスティクスパーク船橋(MFLP船橋Ⅲ」が完成したのに伴う記者発表・内覧会を行った。7月1日には、約20,000㎡の緑地空間「MFLP船橋・&PARK」も竣工し、一般に開放する。
「MFLP船橋Ⅲ」は、敷地面積約58,800㎡の8階建て延べ床面積約270,000㎡。各階の倉庫・トラックバース面積は約27,000㎡と業界最大級の規模で、事務所の天井高は全フロア約3.6mを採用し、緑地空間を一望できる開放的なオフィス環境を実現。倉庫内は全館空調を実装し快適な労働環境を整備。トラックバースは国際基準である45ftコンテナ車両にも全フロア対応可能とするほか、免震構造・72時間対応の非常用発電機等のBCP対策や、車番認証システムを採用したトラックゲート、フラッパーゲートや顔認証システムによる入退館管理など、オフィスビル同等のセキュリティ計画も完備している。
「MFLP船橋」は、8年間かけて開発してきた事業で、2016 年10月竣工の「MFLP 船橋Ⅰ、2019年10月竣工の「MFLP 船橋Ⅱ」、2020年12月竣工の「三井不動産アイスパーク船橋」、2020年12月竣工の「MFLP 船橋・&GATE」と合わせ総延べ床面積約70万㎡の施設全体が完成したことになる。施設は、RE100 やSDGsの達成に向けた取り組みのほか、と「BELS」で「5STAR」を取得している。
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記者は、この日の取材を楽しみにしていたのだが、昨日、第2回目のコロナワクチンの接種を受けており、朝起きたら気分が悪く、急遽取材をキャンセルし、オンライン視聴に切り替えた。1回目は日常生活にほとんど問題なかったが、体温も朝は36.6°(記者の平熱は36.2°)あり、昼過ぎには37.5°まで上昇した。いま夕方は落ち着いてきており、味覚も食欲も飲酒の欲求も普段通り。左肩は腫れて痛い。
なので、上段の記事はほとんどコピペ。しかし、質疑応答の場面で、面白いやり取りがあった。物流施設を「嫌悪施設」として理解されているのか、一般紙の記者の方が「近隣対策」について質問した。
なるほど。これには一理ある。詳しくは分からないが、倉庫の建設が許可されるのは準住居地域、近隣商業・商業地域、準工業・工業地域、工業専用地域しかないはずだ。住居系ではまず許可されない。
逆に、いまは工業系でも商業系でもマンションがどんどん建設されている。そうしたところは物流施設を歓迎しないというのもよくわかる。この質問に対して、三木氏がどう答えるか注目したのだが、三木氏は「当社のこれまでの物流施設で反対されたものは1件もない」と言い切った。
同社は2021年3月の段階で、開発中を含め全国47か所で事業展開している。1か所も近隣住民などからの反対がないのは驚きだ。
記者は、もちろん立地条件にもよるが、物流施設とオフィス、マンション、商業施設などとの複合開発の可能性は大きいと考えている。同社の2019年7月に開業した「三井不動産インダストリアルパーク羽田(MFIP 羽田)」を見学した際、設計業の梓設計が本社機能をここに移したのを聞いた。
細部はまだ手付かずだったが、天井高は5mもあったのに驚愕した。京浜急行空港線穴守稲荷駅から徒歩7分だから、オフィス立地もありかとそのとき思った。
実は、今回の「MFLP船橋」の「Ⅰ」の竣工見学会が2016年に行われたとき「ここにマンションを建設したら坪単価180万円で売れる」と関係者と談笑したのを覚えている。同社は駅から徒歩3分の「パークホームズLaLa南船橋ステーションプレミア」(231戸)を坪単価210万円で分譲し、早期に完売している。
物流施設を複合施設にする場合は、容積率などの大幅緩和を行えばコスト的にも見合うはずだ。
もう一つ。物流施設で「CASBEE」で最高「S ランク」を取得している物件はほかにあるのか。
EC拡大 多様化する顧客ニーズ コロナ禍でも伸びる三井不ロジスティクス事業(2021/3/4)
駅前4.5haの再開発も三井不グループに決定 三井不レジ「南船橋」人気加速か(2020/10/23)
梓設計が本社機能 三井不 街づくり型「インダストリアルパーク羽田」満床稼働(2019/7/5)
わずか7年間でオフィス面積と肩並べる360万㎡開発 三井不のロジスティクス事業(2019/11/6)
ワクチン接種効果 高齢者の感染・比率が激減 気掛かりな20歳未満の年少者の激増
PDFはこちら 感染者比率.pdf
東京都の新型コロナ感染者は、70歳以上の高齢者の実数も感染比率も減少する一方で、20歳未満の年少者の実数、比率が増加するなど対照的な動きを見せている。高齢者や医療従事者へのワクチン接種が進んでいる効果がはっきり表れているが、年少者にも感染しやすいといわれる変異株の影響か、気掛かりな材料だ。
別表・グラフは、東京都の5月8日以降の新型コロナ感染者の推移を見たものだ。感染者は5月上旬では1,000人を超える日もあったが、その後は漸減し、6月14日には209人まで減少した。1週間ごとの感染者は5月上旬の5,000~6,000人台から6月の第3週は2,644人へ減少した。
この間の大きな特徴は、70歳以上の感染者・比率が確実に減少していることだ。5月8日は91人(比率8.1%)で、5月26日は83人(比率11.2%)にのぼっていたのが、この10日間では感染者は30人を割っており、比率も数%台に減少している。6月24日は2.5%、25日は2.7%と3%を割った。
都のデータによると、約311万人の65歳以上を対象としたワクチン接種者は6月24日現在、 1回目が1,660,474人、2回目が605,415人となっており、1回目接種者は53%となっている。また、約56万人の医療従事者を対象としたワクチン接種者は6月25日現在、1回目が494,036人、2回目が423,361となっている。
しかし、一方で気になるのは20歳未満の年少者の実数と感染比率の増加だ。5月9日は132人(比率12.8%)と100人を超えたが、その後は徐々に減少し、比率も10%前後で推移してきた。
ところが、6月23日には92人(比率14.9%)に増加し、実数・比率は増加傾向にある。変異株は若年層へも感染しやすいと報告されていることを裏付けているのか。
感染経路不明率も6月8日に60%を超えたのをきっかけに25日までの18日間で60%を割ったのは6月23日(58.3%)しかなく、18日間の不明率は62.8%に達している。都のデータでは、6月25日現在の7日間移動平均値は114.5%と増加傾向を示している。
隈研吾氏の〝十八番〟外観は吉野杉のルーバー 日本財団「THE TOKYO TOILET」PJ
「鍋島松濤公園トイレ」(撮影:永禮賢氏、提供:日本財団)
日本財団は6月24日、誰もが快適に使⽤できる公共トイレを渋⾕区内17か所に設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の9カ所目となる、建築家・隈研吾氏がデザインした「鍋島松濤公園トイレ」のメディア向け見学会を行い、同日から⼀般利⽤を開始した。
タイトルは「森のコミチ」で、緑豊かな松濤公園に、集落のようなトイレの村をデザイン。ランダムな角度の耳付きの吉野杉の杉板ルーバーに覆われた5つの小屋は「森のコミチ」で結ばれて森の中に消えていくというもの。
⼦育て、着替え、車いすなど多様なニーズにあわせて、村を構成するひとつずつのトイレの、プラン、備品、内装も異なるそれぞれの個室を分棟とすることで、公園に開かれた⾵通しの良い、通り抜けのできる「公衆トイレの村」としている。
隈研吾氏は、「今回様々な候補地がありましたが、⼀番緑の深い鍋島松濤公園に設計することで、これまでの公共トイレのイメージを払拭できると思い、この場所を選びました。トイレだけでなく、動線となる道も含めて設計しています。建築物に加えて、その周辺の環境など、トータルな体験として捉えていただければと思います。 また、従来の公共トイレは全て均⼀なデザインでしたが、今回はお子さんが利⽤できるトイレや、イベントの多い渋谷の街に合わせて着替えができるトイレなど、小さな5つのトイレを設計しています。これまでの公共トイレと異なり、様々な人に使⽤いただける点も大きな特徴です」と述べた。
⽇本財団常務理事・笹川順平氏は、「プロジェクトは、今回の鍋島松濤公園トイレで9か所⽬になります。このプロジェクトは建築までが半分、適切に維持管理しながらご使⽤いただくことが残りの半分だと考えています。従来の公共トイレに持たれている〝暗い・汚い・臭い・怖い〟といったイメー ジを取り払うモデルケースになることを⽬指すべく、ご使⽤いただく皆さまにもご協⼒いただけますと幸いです」と語った。
「THE TOKYO TOILET」は、日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴であるはずの公共トイレが利用者に不評であることから、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に使⽤できる公共トイレを2021年秋までに区内17カ所に設置するもの。プロジェクトには建築家の隈研吾氏、伊東豊雄氏、安藤忠雄氏、坂茂氏、槇文彦氏、クリエイティブディレクターの佐藤可⼠和氏など16人の専門家が参画している。トイレの設計施⼯は⼤和ハウス⼯業、現状調査や設置機器・レイアウトの提案はTOTOが担当している。
THE TOKYO TOILETの特設ウェブサイトはhttps://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/thetokyotoilet
撮影:永禮賢氏、提供:日本財団
撮影:永禮賢氏、提供:日本財団
※以下は全て記者写す
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上段は、日本財団のプレス・リリースをほとんどコピペした記事だ。隈氏は、実際にはたくさん面白い話をされた。忠実に再現したいのだが、申し訳ない。その後、別の取材があり、うちに帰ってから酒も入ってしまったので、記事を書けなくなった。
とりあえず、写真だけを紹介します。続きは明日、明後日にします。
(続き)
隈氏の木の格子デザインはたくさん見学してきたので、今回も鉄やコンクリではなく木がふんだんに採用されているのではないかという予感はあった。その通りだった。ただ、使用されている木の名前はわからなかった。スギのようには見えたが、木目が密で、記者の田舎・三重のスギとは異なっていた。
直接、隈氏から吉野杉であることを聞き、納得もした。三重のスギも美しいと思うが、関係者の間では吉野杉のほうが建築材としては使用部位にもよるが優れていると評価されているのだろう。
トイレの個室に採用されているメタセコイア、サクラ、コナラ、ケヤキ、イチョウなどの木片は、「相模原津久井産材」の廃材・端材になるものをそのまま生かしたことも聞いた。
素晴らしい公園トイレに仕上がったのは、隈氏と笹川氏のやり取りからもよく伝わってきた。
公衆トイレについて隈氏は、「1990年にバブルがはじけて、東京の仕事が全部キャンセルとなり、仕事がなくなったとき、いちばん最初に頼まれた仕事は高知県の梼原(ゆすはら)町の公衆便所でした。町長さんから『隈さん、公衆トイレの設計できる? 』と聞かれ、『公衆便所すごく得意です』と答えました。木を使った建物の設計は公衆便所から始まりました。私の人生にとっても大きな転機でした。30年たってもう一度公衆便所に出会え、公衆便所を通じて新しい都市像を提案できた。縁の深さを感じている」と語った。
笹川氏は、「最初に先生の事務所に伺い、依頼したときは断られると思ったが、『これまで関わったプロジェクトの中で一番面白そうだ』と仰っていただいて、とても嬉しかった。これまでの9か所のプロジェクトの中で自然との共生をテーマにしたのは今回が初めて。もっと驚くことに、トイレを楽しもうというコンセプトも今回が初めて」と返し、嬉しさを隠しきれない様子だった。
高知県梼原町は、隈氏の作品がたくさんある町として知られているが、公衆トイレが最初の案件だったのを初めて知った。
隈氏はまた、自らが審査委員長となり、在学生を対象とした東大赤門脇のトイレデザインコンペを行い、採用案も決定したと話した。
この件に関し、ネットで調べた。隈氏は講評として次のように述べている。
「小さな公共トイレを入り口にして、これほどに深い世界にはいってゆけるとは、僕自身正直なところ全く予想していなかった。
『インクルーシブな社会の実現』が重要であるということについて、反論する人はいないであろう。しかし、その総論に賛成な人も、それが具体的にどんなトイレのプランニングになり、どんなデザインになるべきかと問われると、はたと考え込んでしまうだろう。それほどに、僕らは無意識にトイレを使い、無意識に様々な人たちをエクスクルード(排除)したり、差別したりして、毎日を過ごしているのである。建築に携わり建築を作っている人間が、実はその問題に対して最も無意識で、無知であったかもしれない。
審査していて、その事実をつきつけられ、僕自身にとっても貴重な体験をさせていただいた。
大学という場所は、専門家を育てる場所である以上に、専門家が傲慢と偏見に陥りやすいことを教えるべき場所でもある。今回のコンペは、小さなトイレを通じて、そのとても大事なことを発信できたように、僕は感じた」
この隈氏の言葉は重くて深い。これまで9か所すべてのトイレを見学してよかった。「THE TOKYO TOILET」プロジェクトは凄い展開を見せてきた。「無意識にトイレを使い、無意識に様々な人たちをエクスクルード(排除)したり、差別したりして、毎日を過ごしている」われわれの意識を劇的に変えるはずだ。
今回採用されたスギの学名「クリプトメリアヤポニカ(Cryptomeria japonica)」は「隠れた日本の財産」というではないか。隈氏の作品は5年、10年、20年と時間が経過することで色合いが変化し、周囲の風景によく馴染み、同化していくに違いない。
隈氏(左)と笹川氏
「鍋島松濤公園」入口
〝汚い・臭い・暗い・危険〟公共トイレ利用率13.5% 日本財団 18歳意識調査
安藤忠雄氏が担当した「神宮通公園トイレあまやどり」(撮影:永禮賢氏、提供:日本財団)
⽇本財団は6月22日、オリンピックを契機に⽇本の「おもてなし」⽂化としても注⽬の⾼まる「公共トイレ」をテーマに実施した「第38回18歳意識調査」結果をまとめ発表した。
調査は、2021年5月14日~18日、全国の17歳~19歳男女1,000名を対象にインターネットにより実施したもので、外出した際に公共トイレを利⽤すると答えた⼈は70.5%に上る⼀⽅で、設置場所によって利⽤率やイメージに大きな差があることが明らかになった。
調査によると、「デパートや映画館など商業施設内のトイレ」の利⽤率が57.1%ともっとも⾼かったのに対し、「公園内や歩道にあるトイレ」は13.5%と低い数字となった。「公園内や歩道にあるトイレ」は、他の設置場所と⽐べ「汚い(67.6%)」、「臭い(28.6%)」、「暗い(23.4%)」、「危険(22.8%)」といったネガティブなイメージが特に強く、「綺麗」や「安全」といったポジティブなイメージを想起する⼈は約3%に留まっている。
とりわけ、⼥性の場合は「危険(27.2%)」というイメージを持つ⼈が多く(男性では18.4%)、安全⾯や防犯⾯の改善を求める声も多く寄せられた。
公共トイレの現状が「おもてなし」⽂化の象徴としてふさわしいかという質問には約3 割が「そうは思わない」と回答。その理由として掃除不⾏き届き(71.2%)、⼊ろうと思えないような外観(36.9%)、盗難などの利⽤者のモラル(30.3%)などが挙げられた。
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「公共トイレ」が嫌われているのは、国土交通省などの調査でも明らかになっているが、若い人も同じであることを今回のアンケートは示している。
だからこそ、記者は同財団の渋谷区の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトを支持し、応援したい。6月24日には、隈研吾氏が設計・デザインを担当した「鍋島松濤公園トイレ」が公開される。隈氏は何を語るか楽しみだ。
「THE TOKYO TOILET」の第1号が開設されてからもうすぐ1年が経過する。同財団と渋谷区には、他の公共トイレと比べ、利用者にどのような変化があったか、維持管理費などはどれだけ差があるのか公表してほしい。
コンセプトは温故知新 デザインはNIGO®「神宮前」 日本財団 渋谷区公園トイレPJ(2021/5/31)
三井不レジ・野村不・三菱地所レジ JR三河島駅前の再開発 都市計画決定
三井不動産レジデンシャル、野村不動産、三菱地所レジデンスは6月21日、事業協力者として参画している「三河島駅前北地区第一種市街地再開発事業」の都市計画が同日決定されたと発表した。住宅予定戸数は約760戸(一般住宅、シニア住宅)。2026年度の竣工を目指す。
同事業は、JR常磐線三河島駅北側に位置する老朽化した木造建築物が多い約1.5haの区域で、再開発により駅前にふさわしい拠点性・利便性を備えた施設として住宅・商業・業務施設・体育館を一体で整備する。
これまでの経緯は、1999年1月に協議会発足、2004年6月に準備組合設立が設立されている。2022年度に再開発組合設立認可(予定)で、2023年度に建築工事着工(予定)、2026年度に竣工(予定)する。
三菱地所「丸の内ストリートギャラリー」 オールナイトニッポンで音声ガイダンス
三菱地所と彫刻の森芸術文化財団は6月21日、「第42回丸の内ストリートギャラリー」の作品全16点中13点を対象に、有楽町に本社を構えるニッポン放送の「オールナイトニッポン」とのコラボ企画として、同番組パーソナリティによるアート作品の音声ガイダンスサービス「丸の内ストリートギャラリーガイダンスproduced by オールナイトニッポン」第3弾を開始したと発表した。
同企画では、丸の内仲通り各所に配置されたアート作品の台座にある二次元コードをスマートフォンで読み取ることで、各パーソナリティが作品を紹介する音声ガイダンスを聴くことができる。
音声ガイダンスを担当するのは女優・歌手・タレントのファーストサマーウイカ、HIPHOPユニット・Creepy Nuts、フリーテレビプロデューサー佐久間宣行、お笑いコンビ・三四郎、お笑いコンビ・マヂカルラブリー、YouTuber芸人のフワちゃんの各氏。
三菱地所は、1972 年から丸の内仲通りに彫刻を展示する「丸の内ストリートギャラリー」を実施しており、「第42回丸の内ストリートギャラリー」はその一環。
同企画は2022年3月末まで実施する。公式サイトはURL:http://www.allnightnippon.com/project/marunouchi/
「われは南瓜」(草間彌生)
「コズミック・アーチ'89」(鹿田淳史)
Hard Boiled Daydream (Sculpture/Spook) #1」(金氏徹平)
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いい企画だ。コロナ禍で外出もままならないが、記者は東京駅に行ったら、三菱一号館美術館の広場に面した丸の内ブリックスクエア1階のワインバー「マルゴ丸の内」に寄ることにしている。オープンタイプなので安心して安くておいしい、ほかなら倍くらいの値段のワインが飲める。
この広場には、公式サイトにも紹介されているアギュスタン・カルデナスの「拡散する水」(カラーラ産 白大理石)、エミリオ・グレコの「うずくまる女」(ブロンズ)、バーナード・メドウズの「恋人たち」(ブロンズ)が展示されている。
バーナード・メドウズ「恋人たち」
エミリオ・グレコ「うずくまる女」
アギュスタン・カルデナス「拡散する水」
「街の欠片」(記者写す)
「街の欠片」(記者写す)
三菱一号館美術館前の広場(「マルゴ丸の内」から撮影。「拡散する水」も写っている)