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「Asu-haus(アスハウス)横浜青葉モデル<榧日(ひび)>」

 旭化成ホームズは2月4日、高断熱・高気密住宅ブランド「Asu-haus(アスハウス)」の賃貸住宅実証実験棟「横浜青葉モデル<榧日(ひび)>」が完成したのに伴うメディア向け見学会を行った。横浜市青葉区の戸建て住宅街の一角に位置する、木造2階建て長屋建て店舗兼用住宅3戸で、職住一体の暮らしを提案しているのが特徴。今後年末まで入居者調査を通じて木造事業を本格的に立ち上げるかどうかを決定するという。

 建物の特徴は、①断熱等級7、耐震等級3、全館空調を全住戸標準採用し、快適性と省エネを両立②職住一体の新しいライフデザインを提案する店舗兼用賃貸住宅③駅から離れた低層エリアの緑豊かな環境を生かしつつ、地域のコミュニティ形成を図り〝オールドニュータウン〟の課題解決につなげる-この3つで、賃貸オーナー・入居者・地域社会の〝三方良し〟の持続可能な賃貸事業モデルの構築を目指す。

 物件は、東急田園都市線あざみ野駅から徒歩21分(バス5分徒歩4分)、横浜市青葉区大場町の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する敷地面積約320㎡、木造軸組工法2階長屋建て全3戸。専用面積は78~82㎡(店舗面積は規制により3戸で50㎡以下)、想定家賃は31~32万円。入居は3月予定。

 運営に当たっては、賃貸住宅の企画・運営や不動産・都市プロデュース、公共空間活用、店舗運営などを展開する株式会社まめくらしとコラボし、コミュニティ支援イベントを行う。

 今後、2026年12月にかけて、設定家賃での入居状況や入居者ニーズ、地域コミュニティとの形成など入居者調査を通じ、提案が市場に受け入れられるかどうかを検証し、木造住宅市場に本格的に参入するかどうかを決めることになっている。

 同社は1972年の創業以来、戸建住宅「ヘーベルハウス」と賃貸住宅「ヘーベルメゾン」を中心に事業展開してきたが、今後は人びとの「いのち・くらし・人生」全般を支え続けるLONGLIFEな商品を通じてウェルビーイング向上をサポートするライフデザインカンパニーを目指している。

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門扉「榧日(ひび)」の銘板は、同地に樹齢600年の榧木が公園に植えられていることから付けたのだそうだ。昔は榧場もあったという

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エントランス(階段のところの葉っぱの形は見えないか)

◇      ◆     ◇

 上段の記事は同社が昨年12月に発表したリリースのコピペだ。記者は読まなかったので、現地に着くまで何の見学会か知らなかったのだが、物件の外観・外構デザインを見て、「Asu-haus(アスハウス)甲州街道モデル」の〝続編〟だと分かったとき、企画意図を理解した。内観も見て、堅牢ではあるが、いかにも鉄骨とコンクリからなる〝へーベル〟のイメージを劇的に変えると確信した。素晴らしい!の一言だ。プロジェクトにかかわった担当者の熱意がストレートに伝わってきた。写真もたくさん紹介する。下手な記事より写真を観ていただきたい。先に書いた東京建物&三井ホームの木造賃貸マンション「Brillia ist 洗足池の杜」と一緒に読んでいただきたい。

 担当者の一人で、体重は川畑文俊会長と同じ100キロくらいありそうな同社GREENOVATION推進室企画グループ・新井一弘氏に声を掛け、〝へーベルのイメージを劇的に変える〟と話したら、その答えがまた素晴らしい。新井氏は「いえ、ヘーベルのイメージがいいから、私たちも全力で取り組める。お客さんもいい印象を持っていただける」と語った。

 新井氏のこれまでのキャリアは知らないが、肩書に一級建築士とあるから「へーベル」一筋だったはずだ。顔には〝こんな住宅を手掛けたかった〟と書いてあった。

 また、同じグループで一級建築士なのも同じ保田陽子氏にも話を聞いたが、嬉々として企画意図を語った。写真にあるエントランスの葉っぱの文様デザインは保田氏の〝遊び心〟がなせる業のようだ。

 どこかで会ったことがあると思っていた同室シニアアドバイザー・白石真二氏は、「Asu-haus(アスハウス)甲州街道モデル」でしばし歓談した方だった。時間があったら、じっくり話し合いたかった。とても楽しい方だ。

 GREENOVATION推進室室長・藤原純一氏は約20分間、住戸1階のクリ材の床に正座して企画意図などを説明した。最高等級の高気密・高断熱を強調したのもさることながら、「心豊かな幸せな暮らしを提案した。地域の元気な人を増やしたい。2日前に行った家開きには近隣の方192人が参加してくれた。どんな人が入居してくれるのか楽しみ。プロジェクト開始から2年が経過する。これでやめるのか継続するのか決める」と腹をくくった様子だったのが印象的だった。

 検証の結果、どうなるか記者は分からないが、多分、川畑会長も大和久裕二社長も〝ゴー〟サインを出すと思う。1低層の様々な問題を解決するのは喫緊の課題だ。チャンスを生かさない手はない。

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エントランス

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エントランス

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つくばい(記者ならこれを水琴窟にする)

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藤原氏(左)と新井氏

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保田氏(左)と白石氏

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内観(土間)

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内観(1階住居部分、床はオーク材、またはナラ材)

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土間(手前)と大谷石の沓脱-なぐり仕上げの框(床はナラ材)

◇        ◆     ◇

 前段で「Brillia ist 洗足池の杜」の記事と一緒に読んでいただきたいと書いた意図は2つある。一つは、建築物の木造・木質化に積極的に取り組んでほしいという願いだ。

 もう一つは、この日参加した20名のメディアに対しての叱咤激励だ。小生は50年近く、年間100件から200件、分譲も賃貸もマンションも戸建ても大手も中小も差別なく取材してきた。だからこそ多少は物件の良否がわかる。まず、前段に書いた通りになるはずだ。

 他の記者の方たちはどうかというと、若い人もいたが、それなりの年齢を重ねたベテランの人も少なくなかった。

 しかし、資料も配布され、各氏から十分説明を受け、物件も見たはずなのに、それでも担当者に延々と質問する記者がたくさんいた。都市計画法、建築基準法の基本である用途規制や建築規制を知らないからそのようなことになる。

 この光景を見て、同社が昨年行った「アトラスシティ千歳烏山グランスイート杜ノ棟」見学会を思い出した。このときも多くの記者が駆けつけていたが、都の「マンション環境性能表示制度」や坪450万円の意味することを理解できた記者はほとんどいなかった。自分が見たものの価値判断ができなければいい記事など絶対書けない。厳しいことを言うが、言わないと分かってもらえないのであえて書いた。嫌われても全然平気、依拠するのは読者の方だ。

木造化率に惚れた東京建物同社初の木造賃貸マンション「洗足池」施工は三井ホーム(2026/3/4)

小田急バス&ブルースタジオなりわい賃貸「meedo」街びらき想定の倍2000人超(2025/7/14)

まるで武蔵野リゾート断熱等級7を初めて体感旭化成ホームズ戸建て甲州街道モデル(2025/6/6)

マンション円滑化法容積緩和の適用第一号旭化成不レジ「千歳烏山」販売好調(2025/7/24)

ブルースタジオ小田急電鉄の社宅再生リノベ「ホシノタニ団地」完成(2015/6/26)

 


 

 

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「NOEN(ノエン)市川」

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは2月20日、〝NOEN(ノエン)〟シリーズ第2弾の分譲戸建て「NOEN(ノエン)市川」(全21棟)をメディアに公開した。市川市国府台の風致地区に位置し、緑豊かな「苑(エン)」を楽しみ、住民同士の「縁(エン)」を育むため、散歩道"フットパス"や森やフットパスを借景とする、それぞれの魅力を持つ4つの街区を開発したもので、究極の恋愛小説と言える伊藤左千夫「野菊の墓」の舞台となった「矢切の渡し」の地名が今も残る「矢切」が最寄り駅なのも特徴の一つ。

 物件は、北総鉄道北総線矢切駅から徒歩15分、市川市国府台3丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する開発面積約3,820㎡の全21戸。従前は畑。敷地面積は126.10~131.12㎡、建物面積は94.07~99.57㎡、価格は4,780万~6,790万円。私道は約959㎡。フットパスは約59m(幅2m)。構造は木造2階建て。施工はポラテック。

 昨年4月から物件ホームページを開設し、これまでの反響数は148件、モデルハウス来場者は48件。分譲開始は昨年6月からで、これまで11戸を成約。購入者は県内居住者は8組(市川市民は6組)、都内居住者は3組。

 2023年に分譲した「NOEN柏・逆井」に続く「NOEN」シリーズの第二弾で、今回も自然農場を持つestplus17のグリーンコーディネーター小西範揚氏と、エクステリアメーカーのYKK APとコラボレーションしている。地役権を設定し、植栽、インターロッキング、飛び石、ベンチなどを配置したフットパスを演出。住民が共同で実の成る植物を育て、収穫できる共用の「エディブルガーデン(食べられる植栽)」スペースも設けている。

 見学会で、同社京葉事務所部長代理・三浦隆史氏は「仕入れは2024年。地価、資材などが高騰しているときで、ポラスらしい付加価値の高い商品にしようと購入した。素晴らしい記事を期待している」と語った。

 設計を担当した同社設計部企画設計課1係参事・近藤智氏は「設計に当たって2つの課題があった。市の『市民あま水条例』に適合させることと、風致地区規制に対応すること。建てられない敷地の『壁』をどう克服するか腐心した。借景の森(公園緑地)も取り込んだデザインとした」と、誇らしげに語った。また、同部街並みデザイン室プロダクトコントロール係係長・小山慶氏は、フットパスを設けるにあたっては、土留めフロックを設置しなければならなかったが、家の内と外をつなげ、インターロッキング私道にもコミュニティを育む工夫を凝らしたことなどを説明した。

 販売担当の同社京葉事業所営業課1係主任・鴻森岳氏は、反響、販売状況などについて説明し、「60歳以上の方も多く、ポラスグループ分譲戸建ての顧客層と異なるのも特徴」と話した。

 用地仕入れ担当の同社京葉事業所用地開発課主査・北川正俊氏は「この国府台は古い歴史を持つ。9つの教育機関がある文教エリア。私も国府台高校の出身。江戸川のロケーションを訴求すれば売れると判断した」と語った。

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フットパス

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フットパス

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内観パース

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フットパス(記者撮影)

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現地

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右側(敷地の西側)は市が所有する公園緑地

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左から三浦氏、近藤氏、小山氏

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左から鴻森氏、北川氏

◇        ◆     ◇

 「矢切」といえば、「矢切の渡し」=伊藤左千夫「野菊の墓」だ。貧農の出の小生は小さいころ、両親とも先生で、とても可愛い同級生の女の子が大好きで、おててつないで家に帰ったこともあった。ノートに相合傘を描き、傘の下に双方の名前を書いて結ばれることを祈った。ノートは真っ黒になり、涙で滲んだ。成人してからほとんど会わなくなったが、嫁いだのは、この前の三井不動産の舟運プロジェクト「&CRUISE」でも書いたのだが、渡し舟が交通手段になっていた母の実家の臨家だった。彼女は今ではただのおばあさんになったと人づてに聞いてはいるが…。小説を読んだのは大学1年生の時だった。滂沱の涙が流れたのを今でも思い出す。

 そんなわけで、取材の案内が届いたとき、「物件」はどうでもいいと思った。同社の物件は数えきれないほど取材しているし、「ノエン」でいえば、「柏 逆井」を取材している。最高の分譲地だった。

 なので、まだ見たこともない「矢切の渡し」は絶対見ようと決めた。取材現場から-矢切の渡し-矢切駅まで車で送ってくれた同社広報には感謝申し上げる(同業の記者の方はどうして見ようとしなかったのか)。現地には、歌手・細川たかし氏自筆の「矢切の渡し」の歌碑があったが、イメージは全然異なるので興ざめした。それでも主人公と女の子がここで別れたかと思うと、感慨深いものがあった。

 取材の帰り。電車の中でスマホから「青空文庫」(記者は、この青空文庫の出版に携わっている方々はノーベル文学賞ものだと思う)で少し読んだ。もう駄目だった。年を取って涙腺も緩んでいるのだろうが、周囲の人に変だと思われるのも嫌で閉じた。クライマックスの場面の一つを転載する。

 「民子はしばらくたって、矢切のお母さん、私は死ぬが本望であります、死ねばそれでよいのです……といいましてからなお口の内で何か言った様で、何でも、政夫さん、あなたの事を言ったに違いないですが、よく聞きとれませんでした。それきり口はきかないで、その夜の明方に息を引取りました……。それから政夫さん、こういう訣です……夜が明けてから、枕を直させます時、あれの母が見つけました、民子は左の手に紅絹(もみ)切れに包んだ小さな物を握ってその手を胸へ乗せているのです。それで家中の人が皆集って、それをどうしようかと相談しましたが、可哀相なような気持もするけれど、見ずに置くのも気にかかる、とにかく開いて見るがよいと、あれの父が言い出しまして、皆の居る中であけました。それが政さん、あなたの写真とあなたのお手紙でありまして……」

 さて、ここからが本題。同社担当者から、反響はポラスの戸建て分譲では珍しい60歳以上の年配者の反響・購入が多いと聞かされとき、ピンとくるものがあった。小生と同じだ。物件名の「市川」や所在地の「国府台」より、最寄り駅が「矢切」に感応した購入検討者が多かったのではないかということだ。

 これは、情報・メディアリテラシーの問題だ。パンフレットには「矢切の渡し」、伊藤左千夫など一言も触れられていない。なぜ、文京区や大森、千葉県でいえば、ここ市川市もそうだが我孫子が人気なのか考えていただきたい。開発事業者は、その土地の価値を最大限に引き出すには、その地域の歴史と文化に敬意を払い、継承するには何が必要かを考えないといけないということだ。

 物件名に「野菊の墓」を入れたら売れるものも売れなくなるだろうし、「矢切の渡し」までは2.1㎞、徒歩なら約30分、自転車で約10分あるが、ホームページ、パンフレットに小説を紹介していたら反響数は数倍に達していたのではないか。

 「市民あま水条例」は悪くないが、高さ十数センチもある土留めブロックでかさ上げしないといけないというのは厳しすぎるのではないか。世田谷区の「雨にわ」のように他の方法があるのではないか。緑被率(樹冠被覆率)を規制に盛り込むのも効果的だと思う。

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矢切の渡し現場(対岸は東京都柴又当たりか)

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三井不国内初の舟運プロジェクト「&CRUISE」船内はほぼ100%再生材他社も見習え(2026/1/28)

「樹冠被覆率」の導入に大賛成 SMiLE・増田氏とロッシェル・カップ氏がセミナー(2026/2/10)

「雨にわ」の普及・実証事業グリーンインフラ大賞「国土交通大臣賞」受賞(2025/1/29)

初めて見た30%・50%×200㎡の分譲戸建てまるで別荘ポラス「柏逆井」(2023/5/2)


 

 

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「ファインコート世田谷桜上水ブリーズシティ」

 三井不動産レジデンシャルは2月13日、パッシブデザインの考えを取り入れた分譲戸建て「ファインコート世田谷桜上水ブリーズシティ」(21戸)の物件HPを公開したと発表した。YKK APと協業検討し、自然エネルギーを最大限に活用する「ウィンドキャッチ窓」を全棟LDK空間に実装する。全棟ZEH(ZEH17棟、NearlyZEH4棟)取得済み。

 当該地域のアメダスデータによる風配図をもとに、分譲地周辺の建物状況も考慮の上、夏・冬、日中・夜間の風向きに対して最適な窓配置と窓の開き方まで細密にシミュレーションし設計したもの。基本性能として採用している太陽光発電・高効率給湯器・蓄電池・EV対応コンセントなど機械設備の力を積極的に活用する“アクティブデザイン”と融合させる。

 物件は、京王電鉄京王線桜上水駅から徒歩13~14分、世田谷区上北沢一丁目の第一種低層住居専用地域に位置する全21棟。敷地面積は92.60~99.33㎡、建物面積は89.55~99.30㎡。構造・規模は木造・2階建て。竣工は2026年4月~6月。設計・施工は三井ホームエンジニアリング。

三井ホーム ゼロエネルギー目指す実験住宅「ミディアス」リニューアル(2014/7/8)

 

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左から岡村氏、吉村氏、柳沢氏、伊香賀氏(新橋プレイスで)

 小林住宅と創建は1月30日、「究極の睡パ住宅」実証実験に関する記者発表会&実験デモンストレーションを行った。睡眠研究の第一人者である柳沢正史氏(筑波大学教授)と共同で、住宅環境の違いが睡眠の質にどのような影響を与えるかを検証するのが目的で、同一条件の立地、間取り、インテリアを備えた一般的な内断熱工法(断熱等級4)と小林住宅・創建の外断熱工法(断熱等級6)の住宅2棟を隣り合わせて建築し、被験者にそれぞれ宿泊してもらい、睡眠の質に影響を与える「温度」「音」「換気」「光」に関わるデータを集積・解析、検証結果を10月に報告する。この種の取り組みはわが国初と思われる。

 実験棟は、創建が分譲中の「ルナつくば陣場」に建設したもので、一般的な住宅は断熱等級4で、窓はアルミ樹脂複合サッシ・ペアガラス、換気システムは第三種換気(自然換気+機械換気)、総隙間面積は275㎠(C値2.1cm/㎡)。外断熱住宅は断熱等級6で、窓は樹脂サッシ・トリプルサッシ、換気システムは第一種換気(機械給気+機械排気)、隙間面積は36㎠(C値0.2㎠平/㎡)。

 実験は、真冬と真夏の2回にわたって行い、公募(20~70歳未満で、睡眠に不満を持つ健常者)によって選出された被験者20人が、1人2棟でそれぞれ2~3日間夜間に睡眠をとり、計4回の生態データ(脳波、心拍、呼吸、体動)とアンケートのデータと、住宅内の温度、湿度、照度などを掛け合わせて相関性のデータを獲得し、評価・解析する。

 プロジェクト発表会で、創建代表取締役社長・吉村卓也氏は、「睡眠時間はOECD33か国の平均は8時間18分なのに対し、わが国は最低の7時間22分。睡眠不足による経済損失は15兆円といわれている。気候変動の影響で四季は二季になりつつある。今回の実験では、住宅性能の違いで睡眠の質はどう変わるのか、世界的権威である柳沢先生と伊香賀先生の協力を得て、科学的に実証する」と語った。

 慶應義塾大学名誉教授・伊香賀俊治氏は、「柳沢さんとは石川県で一緒に仕事してからのおつきあい。世界的な権威である柳沢さんによる研究結果に大きな期待を寄せている」と話した。

 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の機構長を務める柳沢正史氏は、睡眠の質の低下は万病のもと、睡眠不足による経済損失は15兆円、子どもの睡眠不足は脳の発達に影響している可能性が高い、室温18℃以上で発症・転倒が有意に減少するなどと語り、今回の研究は「科学的な信頼性を高めるため、同じ人が両方の環境を体験するクロスオーバー試験とした。外断熱による環境が、〝ぐっすり眠れる〟につながることを実証する」と述べた。

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治験のデモンストレーション

◇        ◆     ◇

 素晴らしい実験だ。記者は、外断熱マンションがわが国で分譲されてからずっと取材してきた。体験宿泊も経験している。しかし、住宅購入検討者は実際に体験しないと、どれだけの価値があるかを理解するのは難しいだろうとずっと考えてきた。

 その意味で、一般的な断熱等級4の住宅と断熱等級6の外断熱住宅双方を同時に体験できる実験は多分わが国初だと思う。どのような結果が得られるか楽しみだ。

 デモンストレーションでもその差が大きいのを体験した。詳細は省くが、温度などは記者が体験し、各種のデータが示している通りだった。外気温は6.5℃くらい、エアコンの設定温度は22℃だったが、外断熱はエアコン1台で居室はもちろん2階の床温度も同じで、トイレ、洗面、その他などもほとんど18℃以上に保たれていた。一方の断熱等級4の住宅もリビングなどは22℃くらいだったが、その他のところは13℃くらいだった。

 驚いたのは小林住宅経営企画室室長・岡村顕司氏や同社、創建関係者の説明だった。岡村氏は「被験者の方はバイアスがかかっている可能性が高いので、実験は公平を期し、予断を持たれないように説明は最小限にする」と語った。

 また、記者は断熱等級4の住宅は、実験終了後に分譲するのだろうと考えたので、「いったい価格差はどれくらいにするのか」と聞いたところ、関係者は「レベルの低い住宅は売らない。壊す。これは(吉村孝文)会長、(吉村)社長の判断」と語った。これには絶句した。建物を建てるのと壊すのに数千万円かかっているはずだ。さらにまた、外断熱住宅は大工さんの働きやすさにもつながるのだそうだ(なるほど。内装段階では温度差、湿度差は明らかだろう)。

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実験棟

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どちらが「断熱等級4」か「断熱等級6」かは見た目には分からない

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 実験は素晴らしいが、別の視点からさらに研究をしていただきたい。まず、睡眠時間と「愛」「自由」について。1日当たり平均睡眠時間がもっとも長いのは南アフリカの9.13時間で、2位は中国の9.01時間、3位はアメリカの8.51時間だ。

 記者は、アパルトヘイト政策で「自由」は白人しかなかった南アフリカの国民がいつからもっとも睡眠時間の長い国になったのか知らないが、同国は平均寿命(66.14)も幸福度ランキングでも世界最下層だ。同国の中にポツンと位置する小さな国レソトは「天空の王国」「アフリカのスイス」と称されるが、平均寿命は57.37歳で世界194位だ。覇権を争う中国とアメリカが2位、3位なのはなぜか。

 これ以上深入りしないが、何が言いたいかといえば、調査機関によって、その尺度によってデータはどのようにでも変化するということだ。

 記者はどうか。もう30年近く糖尿病の定期検診を受けている。お医者さんが金科玉条のごとく発するのは「睡眠をよくとれ」「バランスのいい食事をしろ」「運動をしろ」「酒とたばこをやめろ」だ。もっとも肝心な「愛」について語ることはない。

 そこで、記者は反論した。〝先生、生きようが死のうが私の権利だ。酒とたばこは文化だ。私は文化を否定するような生き方はしたくない。女と同じ、酒は2合を容認してほしい〟と。先生は黙りこんだ。つまり、2合(号)までは黙認するということだ。その後、糖尿の数値は薬と、かみさんの2合の計量カップ(これ以上は飲ませてくれないので、外で隠れて飲んでいるが)のお陰で、ずっと数値は安定している。

 ものはついでだ。この日、登壇した先生方に睡眠時間と酒の量について質問した。伊香賀先生は「睡眠時間は7時間、酒はビール1本」とか(信じられないが素晴らしい)。柳沢先生は「この日はつくばから来たので5時起きだったが、いつもは7時間。酒は医学的に1日1合とされているが、なかなか守れない」旨話した。吉村会長は「タバコは60本吸っていたが、かみさんに〝やめろ〟と言われてやめた。かみさんに感謝している。酒はもともと飲めないと話した(さすが。立派な会社に育て挙げたのは奥さんとご本人の決断力か)。息子さんの吉村社長は「10年位前までは酒は一升、体重は100キロあったが、父に諫められて今は毎日2合くらいで、会合などでは3~4合。体重は10キロ減って90キロ」と語った。

 要するに、睡眠時間や酒とたばこの量と「自由」「幸福度」「愛」との相関関係はあるようでない、致死量である閾値などないということだ。柳沢先生、伊香賀先生、記者は住宅の質にとって重要なのは広さや断熱・遮音・耐震性能も重要だが、仕上げ材(ほんものか偽物か)、デザイン(白か黒か、右か左か中道か)、緑環境、夫婦の愛情関係などがとても重要だと考えている。長寿は自然環境や労働環境、食生活などの影響も大きいはずだ。(わが国は長寿国だから、生涯睡眠時間は他国に負けないはずだ。睡眠は貯蓄できないのか…できるはずはない)

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 言いたくはないが、言わざるを得ない。この日、午前中の発表会に集まったメディアは20人くらいか。また、発表会場の新橋から送迎バスで送ってくれるつくばの実験デモンストレーションに参加した記者はその半分の10人くらいだった。

 この前のタカラレーベンの「人間洗濯機」の発表会は54人、一昨日の三井不動産の「舟運プロジェクト」は約40人だった。この差は何だ。何度も言う。ものを見ない記者は間違いなくAIに職を奪われる。世の中は進歩しているように見えるが、メデイアは間違いなく退行している。

業界の垣根超えた「断熱・省エネリフォーム推進TF」発足住友不など7社・団体(2025/8/1)

野村不動産分譲マンション全戸(全棟)を「断熱性能等級6」標準化(2024/5/25)

敷地180㎡、建物119㎡以上で3~4,000万円台に感嘆創建「ルナつくば陣場」(2023/6/1)

効果てきめん三菱地所ホーム全館空調「エアロテック」記者も宿泊体験(2017/10/30)

内装木質化は熟睡長く、知的労働も向上慶大・伊香賀教授が実証(2016/3/22)

                               

 

 


 

 

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「CONTEQUA(コンテクア)石神井公園」

 ポラスグループのポラスタウン開発は12月19日、分譲戸建て「CONTEQUA(コンテクア)石神井公園」(8戸)のメディア向け見学会を行った。石神井公園へ徒歩7分の住宅地の一角で、価格は、ポラスグループのまとまった規模の分譲戸建てとして最高となる全戸1億円超。7月から完成販売を行っており、3戸が成約済み。順調な売れ行きを見せている。

 物件は、西武池袋線石神井公園駅から徒歩15分、練馬区石神井台3丁目の第一種低層住居専用地域・第一種住居地域(建ぺい率50%・60%、容積率100%)な位置する全8戸。土地面積は110.10~139.79㎡、建物面積は93.35~99.78㎡、現在分譲中の住戸(5戸)の価格は10,780万~11,580万円。構造・規模は木造2階建て。施工はポラテック。建物は2025年6月に完成済み。

 現地は、駅から富士街道を南に下った道路から一歩入った住宅街の一角で、道路の対面は区立石神井中学校。その先は徒歩7分の石神井公園。

 敷地の従前は駐車場で、敷地は東側と北側にそれぞれ接道。主な基本性能・設備仕様は、長期優良住宅認定、YKK APとコラボした外構、リビング天井高2700ミリ、2200ミリハイサッシ、挽き板フローリング、銘樹モクトーン、エコカラットプラス ディープバサルトなど。

 ポラスタウン開発埼玉中央事業所設計一課主任・紋谷敬一郎氏は、「用地を仕入れた段階では9戸を予定していたが、狭小住宅とは差別化を図るため8戸とし、良好な住宅地にふさわしく門柱、フレーム、植栽などを多用して外構デザインに力を入れ、屋内空間は設備仕様レベルを上げ、インテリアにも工夫を凝らし質感を感じられるように仕上げた。性能も長期優良住宅としてしっかり造りこんだ。当社グループが掲げる住まい価値創造企業にふさわしい上質な空間を実現した」と語った。

 販売担当の同社埼玉中央事業所営業課主任・櫻本光氏は「完成販売にしたのは、当社のブランド力がないこともあるが、モノに自信があったから。反響は4か月で想定の3倍の300件以上。世帯主の年収は1,000万円以上、リモートワークの方の問い合わせも多いのが特徴。競合物件はほとんどない」と話した。

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モデルハウス

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モデルハウス

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モデルハウス

◇        ◆     ◇

 現地取材の楽しみの一つに価格(単価)予想がある。この日もいつものように価格を予想した。たまたま新米の同業記者の方が傍にいたので声を掛け、「ポラスさんがそこまでの値を付けるかどうかは疑問だが、価格は1億2,000万円だと私は思う。物件を見て価格を予想できるようにならないとダメ。そのためにはとにかくモノをたくさん見るしかない」と話した。

 結果は上段の通り。ほぼ的中した。予想より約1,000万円低かったが、紋谷氏も「1億2,000万円の値をつけたかった」と本音を漏らした。やはり、都内の高額分譲戸建ての実績がないのが影響したということだ。

 商品企画については、紋谷氏が何度も強調したように、外観・外構、インテリアデザインなどは訴求力があると思う。当初9戸予定だったのを8戸にしたのは大正解だと思う。

 読者の皆さんは、1億2,000万円は当てずっぽうと思われるかもしれないが、記者なりに根拠があった。石神井公園駅圏の分譲戸建ての最高峰は、2016年分譲のコスモスイニシア「グランフォーラム石神井公園」(8戸)だと思う。多分、後にも先にもこの物件を上回るものはないはずだ。

 このほか、同駅圏の分譲戸建ては見ていないが、コスモスイニシアとパナソニックホームズのそれぞれ荻窪駅から徒歩15分くらいの1億数千万円台の「南荻窪」を見学している。「南荻窪」と「石神井公園」とでは3,000~5,000万円の差があると見たからだ。

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外構の植栽

23区内・南荻窪で2013年以来の大規模分譲パナソニックホームズ(2025/5/27)

コモンスペース中央に全5棟差別化できているコスモスイニシア「南荻窪」(2025/4/19)

価格に見合う価値ありコスモスイニシア「グランフォーラム石神井公園」(2016/12/3)

カテゴリ: 2025年度

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「SI(エス・アイ)事業」「浜松」モデルハウス

 積水ハウスと遠州鉄道は12月9日、積水ハウスの「SI(エス・アイ)事業」を採用したメディア向けモデルハウス見学会を行った。同事業のモデルハウス見学会は初めてで、東京から往復で約3時間、交通費約16,000円をかけて取材し、記事化する〝価値〟はあったと思う。この事業の利点も課題も見えたような気がする。

 「SI(エス・アイ)事業」は、建物の「S(=スケルトン)」部分の基礎、躯体、接合部、施工を積水ハウスグループが、「I(=インフィル)」部分の設計、外装や内装、設備はパートナー企業が担う仕組み。2023年9月から開始しており、これまでパートナー企業は12月9日に発表した遠州鉄道と埼玉県の大賀建設を加え10社となった。受注目標は2025年度までに年間300棟。

 〝目玉〟の「ダイレクトジョイント(DJ)構法」は、建物の基礎部分と柱を金物とアンカーボルトで直接つなぐことで、従来の木造工法の弱点を解消するもの。この構法を採用することにより、一般的な在来工法の幅約3600ミリ(2間)のLDK空間を幅4550ミリに広げることが可能になり、在来工法では4枚の耐力壁が必要なのに対し、2枚の耐力壁で同レベルの耐震性を確保できる。

 遠州鉄道取締役社長・丸山晃司氏は「当社は『遠鉄ホーム』のブランド名で、静岡県西部を中心に新築住宅事業を展開しており、5,500棟以上の建築実績があります。南海トラフ地震が懸念される今、SI 事業に参加し、DJ 構法の高い耐震性と、弊社が培ってきた設計力・提案力を融合させることで、より安全・快適な住まいづくりをお届けいたします」とコメント。

 見学会で積水ハウス経営戦略本部戸建事業戦略部SI戦略室エグゼクティブ・スペシャリストの樋口雅信氏は「在来工法は基礎と土台を接合する精度が欠ける課題があるが、ダイレクトジョイント構法は金物で直接接合して精度・強度を高めている。当社のシャーウッドと同じ施工方法。壁倍率は7.3倍で、耐震性を高めるとともに大開口を実現した」と語った。

 また、遠州鉄道遠鉄ホーム設計課課長代理・大瀬浩太氏は「当社は過去30年間で5,500棟、年間にして200棟の注文・分譲戸建てを供給している。コラボレーションモデルは高強度の構造を生かし、LDKは約21帖を確保するとともに窓面を大きくし内と外をつなぐ設計にした。アクセント壁などに天竜杉や遠州綿紬を採用した。価格は坪80万円台を予定している。価格はハウスメーカーよりは安く、地域の相場よりは高い」と話した。

 建物は、浜松駅から車で約20分の浜松市中央区上島4丁目、土地面積約183㎡、2階建て延床面積約117㎡。1階天井高は2500ミリ、2階は2400ミリ。

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基礎と土台の部分

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「ダイレクトジョイント(DJ)構法」のプレートが基礎部分に埋め込まれている

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樋口氏(左)と大瀬氏

◇        ◆     ◇

 モデルハウス見学会の案内状が届いたとき、当然、交通費・時間のコストを計算し、それを上回る価値がある情報を提供できるかどうかを計算した。結果は〝取材すべき〟となった。百閒は一見にしかず。同社の「SI(エス・アイ)事業」に関するプレス・リリースでは分からなかったことが分かり、同時に課題も見えた。

 「S(=スケルトン)」はさすがというべきか。記者は、「耐力壁ジャパンカップ」というイベントを10回以上取材してきた。木造建築の耐震性を向上させるには接合部分がもっとも重要だということを知った。「ダイレクトジョイント構法」はその課題を解消したものだ。 樋口氏は、「基礎を観ていただければ、当社施工であることは見る人が見れば分かる」と話したが、これは分からない。基礎のコンクリに塗装が施されていることなど誰もチェックなどしないはずだ。〝見る人〟とは〝プロ〟だと思う。

 課題も分かったような気がした。全体の外観から受けた印象は、積水ハウスのこれまで見てきた『シャーウッド』とは違った。コストを抑制する企図があったのだろう。ほとんど総二階建てで、二階にバルコニーはなし(これはこれで需要者のニーズに応えるものだと思うが)。階段幅は尺モジュールだった。

 しかし、柱、梁型がほとんどなく、シンプルなLDK空間提案はとてもよく、GRAFTEKT(グラフテクト)を採用したグレーを基調としたシステムキッチンは素晴らしいと思った。

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、GRAFTEKT(グラフテクト)製キッチン&テーブル一体型システムキッチン

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、GRAFTEKT(グラフテクト)製キッチン

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天竜杉を採用した天井

◇        ◆     ◇

 取材の帰り。駅前の遠鉄デパート前で、一袋300円(3~5個)、重さ1キロ以上の富有(富裕)柿だか次郎柿だかを何のためらいもなく買った。多分、都内のスーパーの半値以下。何を買ってもいつもかみさんに〝こんなのを買ってきて〟と怒られるのに久々に褒められた。

 記者が大好きな絹谷幸二のネクタイもこの前、ネットで3本を通常価格の3分の1の値段で買った(うち1本は恥ずかしくて身につれられるものではないが)。素晴らしい。ただ、肝心の坪単価80万円のモデルハウスが高いのか安いのかは、さっぱりわからない。

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見学会後の記者発表会(左から遠州鉄道取締役 不動産事業本部長・鈴木憲之氏、同社住宅事業部長・渡邊一弘氏、積水ハウス常務執行役員 経営戦略担当・廣田耕平氏、同社経営戦略本部 戸建事業戦略部長・板倉浩二氏)

「S(スケルトン)」は積水ハウス、「I(インフィル)」はパートナー企業のSI事業(2023/8/28)

AQ Group 木造耐力壁の強さを競うカベワングランプリ 3年連続トーナメント優勝(20224/10/12)

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「ヴィラージア舞浜 憧憬の邸宅」

 ポラスグループ中央住宅は12月4日、千葉県浦安市の分譲戸建て「ヴィラージア舞浜 憧憬の邸宅」(12戸)のメディア向け見学会を行った。周辺物件は土地面積70㎡前後、価格6,000~7,000万円が中心であるのに対し、土地面積を全戸100㎡とし、街並みを整備し、デザインにこだわり、本物の木など自然素材を多用して差別化を図ったのが奏功、価格は8,000万円前後に設定したにもかかわらず、第1期の販売対象5戸のうち4戸に販売当日に申し込みが入るなど好調なスタートを切った。

 物件は、JR京葉線舞浜駅から徒歩15分(東京メトロ東西線浦安駅からバス17分徒歩5分)、浦安市富士見5丁目の第一種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する全12戸。土地面積は100.55~136.57㎡、建物面積は90.94~99.73㎡、価格は7,490万~8,990万円(第1期6棟)。完成予定は2025年12月中旬。施工はグローバルホーム。構造・規模は木造2階建て(2×4工法)。

 8月から広告を開始し、これまでのエントリー数は187件。11月1日からモデルハウスを公開し、11月28日から第1期6戸のうち5戸の販売を開始。当日、4戸に申し込みが入った。

 エントリーの属性は、47%が市内居住者で、そのほか近隣の江戸川区、船橋市居住者など広域から集客できている。居住形態は57%が賃貸、マンションは18%、戸建ては9.5%。

 主な基本性能・設備仕様・デザインは、長期優良認定住宅認定、塗り壁調や石積・木調デザイン、有孔ブロック、リビング天井高2.7m、CPガラス、ソフトクローズ開き戸、挽き板フローリング、食洗機、床暖房など。

 見学会で登壇した同社マインドスクェア事業部東京東事業所部長・伊藤雄一氏、同部営業企画設計課2係係長・大島一麿氏は、「都心近郊のリゾートスタイル」をコンセプトに、市の景観条例に適合させるために1年くらい時間をかけ企画を練り、リゾートのような街並みをデザインし、塗り壁調、石積み調、有孔ブロック、寄棟、片流れ、シダーパネル、エコカラット、調光可能なLEDダウンライトなどを採用したことなどを話した。

また、同部東京東事業所営業課課長・佐野渉氏は、予想を上回る反響であり、他社にはないデザイン、天井高、自然素材を多用した商品企画が評価されたことなどを強調した。

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モデルハウス

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モデルハウス

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現地

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「駒沢公園第三モデルハウス」完成予想図

 三井ホームは11月17日、同社の木造住宅の新工法「MOCX WALL(モクスウォール)」を初採用した「駒沢公園第三モデルハウス」構造見学会を行った。壁倍率30倍以上の耐力壁を確保しつつ、独自開発した釘を採用することで、これまではツーバイフォー工法では難しかった大空間・大開口を実現するもの。「MOCX WALL工法」は昨年10月から販売されている商品。商品特性をアピールするため、LDKを道路側の2階に配し、約6mのコーナーサッシ&約4.3mの天井高とし、リビングとバルコニーとの段差〝またぎ〟をなくしているのが特徴。

  見学会で同社技術研究所研究開発グループチーフマネージャー・上迫弘幸氏は、「『MOCX WALL』は『モクシオン稲城』をはじめとする木造マンションのために開発した当社の独自工法で、建物の強度を維持しつつ、設計・デザインの自由度を高めたもの。ねじと釘のいいとこ取りをしたのが重要なポイントで、壁倍率を確保するため、一般的な釘より太くし、スクリュー加工を施したオリジナルのNX釘を採用している。これにより、壁量を減らし、下がり壁をなくし大開口を実現した」と語った。

 また、同社注文住宅事業推進室開発グループマネージャー・大川洋平氏は、「メインターゲットはアッパーミドル・富裕層。土地価格の上昇・敷地条件などを考慮し、リビングは2階に設けたのが特徴の一つで、さらに、最近の富裕層向けモデルハウスは安全性・プライバシーの観点から外と内を閉じるのがトレンドとなっているが、今回のモデルハウスは逆に、道路に面した2階の角に大開口のコーナーサッシを設けることで視認性を高めかつ、バルコニーには植栽を施すことでプライバシーの確保も図っている」話した。

モデルハウスは、敷地面積約238.40㎡(約72坪)、1階床面積126.05㎡(約38坪)、2階床面積118.13㎡(約35坪)、合計延床面積244.18㎡(約73坪)。「MOCX WALL工法」は昨年10月から販売されているが、モデルハウスを建設するのは今回が初めて。「MOCX WALL」は今後の標準仕様としていく。

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上迫氏(左)と大川氏

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従来の釘(左)とオリジナルのNX釘(抜くときは自力で抜けるのか聞くべきだったか)

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◇        ◆     ◇

 見学会では、初めて知ったことが2つあった。一つは〝またぎ〟解消。記者はもう20年以上も昔からリビングとバルコニーの段差〝またぎ〟を解消するフラットサッシを採用すべきと主張してきた。一時期、マンションでは流行したが、フラット化を実現するためには階高を上げないとできないためか、採用するところが最近は減っているように思う。大手ハウスメーカーはとっくの昔に標準化していると思っていたが、そうではないようだ。フルフラットを標準化しているハウスメーカーが伸長するのはよくわかる。

 もう一つ。記者団から「天井高4.3mは業界初か」という声があったことだ。2階建てだろうが3階建てだろうが、天井高をどれだけ確保しようと自由だ。最近の分譲戸建てはリビング天井高を高くするのが当たり前になっている。ハウスメーカー担当の記者の方はデベロッパーの分譲戸建てなど全く見学しないからこのような声が飛ぶのだろう。ここにコスモスイニシアの「田園調布」「井の頭公園」の記事も添付する。

 住宅着工の持家がどんどん減少しているのは、このような業界と記者のレベルと関係があるのかと疑いたくなるような見学会でもあった。

◇        ◆     ◇

 同社は、プロトタイプの価格については「決まっていない」と話した。記者はおおよその見当は付くが、マンションほど自信はないので書かないことにする。同業他社の最近の「駒沢ハウジングギャラリー」のモデルハウスの記事を添付する。参考にしていただきたい。

外観・内装とも黒・グレーが基調玄人の虜になるか旭化成ホームズ「FREX asgard」(2025/3/4)

「希」に見る設計依頼 1か月で来場100組超大和ハウス富裕層向け「MARE」(2021/6/2)

〝生活を紡ぐ(life knit)〟積水ハウスの新提案モデルハウス「HUE(ヒュー)」(2023/7/27)

「木」の中層マンション「MOCXION(モクシオン)」第一弾三井ホーム「稲城」見学会(2021/2/7)

三菱地所ホーム木造の常識を覆す新構法「FMT」富裕層・非住宅用途に照準(2020/9/4)

〝三菱地所を、見に行こう。地所ホームで家を建てよう〟赤坂に素晴らしい施設(2017/7/13)

井の頭公園に2分隣接地も公園リビング天井高4m超コスモスイニシアの戸建(2024/10/23)

一頭地を抜くコスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布桜坂」「成城」(2018/4/20)

圧巻の1・2階の天井・サッシ2.72mだからこそ不満も 大和ハ「xevoΣ PREMIUM」(2018/9/29)

商品差別化の武器になるノンレールサッシ 大和ハウス工業(2005/8/19)

「ノンレールサッシ」の普及・促進を(2004/9/6)


 

 

カテゴリ: 2025年度

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「リーズン船堀アイ・ラウンジ(REASON FUNABORI I-LOUNGE)」

 ポラスグループ中央住宅は11月11日、江戸川区の分譲戸建て「リーズン船堀アイ・ラウンジ(REASON FUNABORI I-LOUNGE)」のメディア向け見学会を行った。埼玉・千葉を本拠にする同社としては珍しい狭小敷地の3階建て全10戸で、9月12日からの完成販売を行い、これまでに6戸を成約するなど、好調な売れ行きを見せている。厳しい斜線制限をクリアし、2階リビング天井高を2700ミリ確保下商品企画と、マンションとの価格的競争力もあることが人気の要因で、土地柄もあり外国人の関心も高いようだ。同社は今後、この種の3階建てを増やす意向だ。

 物件は、都営新宿線船堀駅から徒歩16分、江戸川区松江4丁目の準工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する全10戸。現在販売中の住戸(4戸)の土地面積は71.50~79.94㎡、建物面積は99.46~109.54㎡、価格は6,490万~7,790万円。建物は2025年7月完成済。構造は2×4工法3階建て。施工はグローバルホーム。

 建物の完成を待って9月12日から販売を開始し6戸を成約。反響数は192組。半数は地元で、約3割は外国人。

 現地は、船堀駅北口の遊歩道「船堀グリーンロード」を抜けた町工場、2~3階建て住宅が建ち並ぶエリアの一角。敷地は北西側の幅員5mの道路に接道。敷地中央に幅員4.5mの私道(コミュニティ道路)を設け、建物は道路を挟んでそれぞれ5戸ずつ配置(1棟は2階建て)。主な基本性能・設備仕様は、カースペース・セミビルトインガレージ、2階リビング天井高2700ミリ(1・3階は2400ミリ)、食洗機、挽板フローリング、床暖房、ソフトクローズ機能付きドアノブ、外水栓、バルコニー水栓など。

 同社戸建分譲設計本部設計二部参事・本堂洋一氏は、「23区で初めての3階建てで、高度地区、斜線制限を受けながら、設計には時間をかけ工夫を凝らした。外観や木を取り込むなど空間デザイン性も高めており、同業他社の3階建てと一線を画す建物に仕上げた。この種の3階建て供給エリアを都内で広げられるのではないか」と語った。

 また、物件の企画・販売を担当する同社戸建分譲千葉事業所市川営業所主任・松田英明氏は「営業所は昨年11月オープン。江戸川区での分譲は2か所目。駅に近いマンションか駅からはややあるが戸建てかを検討されているお客様が多い。土地柄、外国人の方も多く約3割。翻訳アプリ、アンケート、フリー見学などコミュニケーションを取るのに苦心しているが、年収は1,000万円以上の方が多く属性が高いのが特徴」と話した。

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本堂氏

◇        ◆     ◇

 記者はこれまで3階建ての分譲戸建てを見学・取材したことは数えるくらいしかない。同社の3階建てを見学するのは初めてではない気がしたので、検索したら2017年8月に見ていた。ただ、3階建ては圧倒的に少ないはずで、年間2,700~2,800戸のうち数%とのことだった。

 23区内の分譲戸建ては、低層住居専用地域などを除き3階建てが普通になっている。松田氏も話したように、23区内のマンションの坪単価は400万円を突破している。20坪で8,000万円以上だ。駅からの距離はともかく、価格的には十分競争力がありそうだ。

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「船堀グリーンロード」

周囲の街並みに配慮大和ハウス 3階建て分譲戸建て「セキュレア文京目白台」(2020/6/29)

ペンシル戸建てと一線画す都心ど真ん中に3階建て分譲大和ハウス「四谷三栄町」(2019/6/29)

ポラス学生コンペ実物件化モデルハウスを公開 ミニ開発の難点を解消(2017/8/12)

 

 


 

 

カテゴリ: 2025年度

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「フォレストレ大和田GXgrade」

 ポラスグループのポラスマイホームプラザは10月3日、ZEH水準を上回る「GX志向型住宅※」の要件を満たした分譲戸建て「フォレストレ大和田GXgrade」(全17戸)のメディア向け見学会を行った。「GX志向型住宅」の要件を満たしている分譲戸建てを見学するのは初めてだったが、ZEH水準の断熱仕様で、延床面積に対する開口・窓面積比率を一般的な住宅の約半分の12.4%にすることでGX志向型に対応しているのが特徴。また、同社初の床下に大容量の貯水用タンクを搭載しているのに驚いた。

 「GX grade」の特徴は、①ハイブリッド給湯器や太陽光パネルによって、ZEH水準の住宅と比較し、年間85,259円(うち太陽光発電分75,369円)の水道光熱費を削減②住宅の室内は、断熱等級5と比較して冬場で1.8~2.0度の差がある③高出力・高効率を実現させた太陽光モジュールを採用④ハイブリッド給湯器「ECO ONE X5」を採用⑤アルミ樹脂複合フレームとLow-E複層ガラスにより国内最高レベルの断熱性能を実現したアルゴンガス入り窓を採用-していることなど。

 また、レジリエンスの取り組みでは、①太陽光発電時でもスマートフォンの充電や家電の使用が可能②床下に大容量貯水タンク「マルチアクア」を搭載していることで常時36Lの水を貯蔵。水道水を普段使いしながら、災害時は4人家族3日分の飲用・調理用水が確保される③大型パントリーや保安灯を設置することで、多めの食材をストックでき、停電時も足元を照らすことができる。

 見学会で、同社営業企画設計課課長・内野貴通氏は、「昨年、子育てグリーン住宅支援制度が創設されたのをきっかけにGX住宅開発に取り組んでいる。GXは世界的課題でもあり、分譲戸建てで取り組むことで業界をリードしていく。注文住宅検討者や未来志向のお客様にアピールできており、補助金(160万円)も販売促進材料になっている」と話した。

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内野氏

 また、同社営業企画設計1課係長・髙橋健太郎氏は「コンセプトは〝街と人のかけがえのない出逢い〟。ハード面だけでなくソフト部分のレジリエンスの取り組みを重視しているのが特徴」とし、細かな点についても配慮していることを説明した。

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高橋氏

 ポラス暮し科学研究所住環境Gグループ長・野田将樹氏は「当社グループは年間供給している2,500~2,600戸の分譲戸建ては全てZEH水準だが、この物件は性能の高い樹脂サッシと2重天井断熱を採用し、ZEH水準の断熱材と、高性能のサッシを採用することでGX型に対応できているのが特徴。延床面積に対する開口・窓面積比率は通常20%前半だが、この物件は12.4%。窓面積を半分にしたことが正解かどうかは分からないが、私は違和感を覚えなかった。2027年に予定されている改正ZEH基準の先行チャレンジになる。また、床暖房も搭載していないが、搭載してもGX型住宅に対応できることが確認できている。ちなみに省エネ率基準は35%以上だが、ここは42%確保できている。現在、30棟を対象に実証実験を行っているが、ほぼ狙い通りの数値が得られている」と語った。

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野田氏

 続いて、同社・森田昌久部長は同社の歴史や今後の展開について「当社グループの中では歴史の浅い会社だが、埼玉県子育て応援住宅供給量ではトップの418戸を供給しており、GX型住宅の取り組みを行っているのは当社のみ。今後も子育て、GX、レジリエンスに力を入れていく。蓄電池搭載も考えている」などと話した。

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森田氏

 物件は、東武アーバンパークライン大和田駅から徒歩14~15分、さいたま市見沼区堀崎町の第一種中高層住居専用地域に位置する全17戸。土地面積は100.10~109.45㎡、建物面積は93.46㎡~95.93㎡、価格は4,490万~5,990万円。

 今年8月に第1期として10戸を分譲開始し、これまでに4戸が成約済み。反響数は61件。顧客の属性は年齢は30代後半、年収は900万円前後、注文住宅を検討している近隣居住者が中心。

 同社はこのほか、昨年から「北浦和」(12戸)「桶川」(2戸)などを含めGX志向型37戸を分譲しており17戸が成約済み。GX志向型にすることで、ZEH水準よりコストは100万円アップするが、補助金や光熱費の削減で吸収できるのがセールスポイントになっているようだ。

※「GX志向型住宅」は、①断熱等性能等級6以上②再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率35%以上③再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率100%④高度エネルギーマネジメントの導入の4つを満たすことが必要

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「マルチアクア」

◇        ◆     ◇

 各氏がプレスリリースや配布資料に基づいて説明したのを、ふむふむと頷きながら聞いていたのだが、野田氏が話の途中で、リリースにも配布資料にもない窓面積比率に言及したのにびっくりした。ちょうど、大腸ポリープを切除したことで腹痛から解放されたときのように、ずっと疑問に思っていたことがストンと腑に落ちた。

 なぜ腑に落ちたかについて、少し長くなるが説明する。記者は、2025年度の子育てグリーン住宅支援事業にGX志向型住宅と長期優良住宅とともに、ZEH水準住宅も対象になったのにはいささか驚いた。良質住宅の普及に誘導しようという意図は分からないでもないが、政府は2030年までにすべての新築住宅がZEH水準を満たすことを目標に掲げている。つまり、ZEH水準はあと5年で当たり前になる。当たり前になる住宅に対して国費を投入するのは如何なものかと思ったからだ。

 この事業に、全国分譲戸建てシェア約3割を占める飯田グループホールディングスが敏感に反応した。同社は一昨年の「飯田グループホールディングスTCFDレポート2023」で、「2025年の『ZEH水準比率100%』等の検討を始めております」と謳っており、今年6月、2025年4月以降に確認申請を取得した新築分譲戸建住宅全棟でZEH水準に対応し、達成率が100%となったと発表した。

 これはこれで結構なことだが、制度は全体的な住宅の質・快適性は問われないから、断熱等級を上げるには延床面積を小さくし、さらに熱の出入りが激しい窓面を少なくすればいいことになる。

 記者はここに注目している。住宅の開口・窓面積と質・快適性との相関関係はいまひとつ分からない。ただ、最近はめっきり減ったが、各デベロッパーはかつて〝ワイドスパン〟〝ワイドサッシ〟〝ハイサッシ〟を3点セットにしてマンション広告で謳っていた。その効果があるのだろう。しかし、窓面積を広くすることは断熱性能を低くすることにつながり、断熱性能を高めるには窓面積を小さくすればよいことになる。住宅の質・快適性と窓面積はトレード・オフの関係にあるといっても言い過ぎではないと思う。

 そうした疑問をずっと抱いていたので、今年7月に行われた中央住宅「ひととき 流山市松ヶ丘・南柏」見学会で、同社不動産ソリューション事業部不動産開発部企画設計課課長・村田嵩胤氏に質問したところ、村田氏は「様々な仕様を引き算すればZEH水準は可能。当社は居住性・快適性を犠牲にするようなことはしない。足し算で居住性を高めることが重要」と語った。

 この日の野田氏の話と村田氏の考えは矛盾するようだが、森田氏が「GXに取り組んでいるのはポラスグループの中で当社のみ」と語ったことで説明がつく。「窓面積を小さくすることが正解かどうかは分からないが、国土交通省が改正を考えているZEH基準の先行チャレンジプロジェクトになるのではないか」(野田氏)。同社にはぜひとも実証実験の結果を報告してほしい。

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モデルハウス(左の窓は幅1間、高さ2400ミリ)

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現地

仕様レベルの引き算でZEH水準は可能手放しで喜べないデベロッパーの対応(2025/8/2)

住宅性能評価の分譲戸建てシェア74% 飯田GHは「ZEH化50%」に舵切りを

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