RBA OFFICIAL
 

04_HARUMI FLAG外観完成予想CG_4.jpg
HARUMI FLAG」全景★

026.jpg
光井氏(「HARUMI FLAG」タワー棟デビューメディア発表会)★

かつて「パークシティ浜田山」で美しい花を咲かせたように~

 「HARUMI FLAG」のマスターアーキテクトとして街全体のデザインを統括する光井純氏(光井純&アソシエーツ建築設計事務所 代表取締役)に2023119日、オンラインによる取材の僥倖に恵まれた。テーマは光井氏がデザインするマンションはなぜ美しいか。光井氏は出張先の故郷・岩国から、1時間にわたって建築物と人、街、自然、美とは何かについて語った。( )は記者 写真提供は★が電通PRコンサルティング、☆が光井純&アソシエーツ建築設計事務所(JMA)

光井氏は1978年、東京大学工学部建築学科を卒業後、岡田新一設計事務所で4年間勤務したのち渡米し、イェール大学大学院で建築学を学び、シーザー・ペリ&アソシエーツ(現ペリ クラーク&パートナーズ)勤務を経て1992年に帰国。シーザー・ペリ&アソシエーツ ジャパン(同)と光井純&アソシエーツ建築設計事務所を設立。国内外の様々なプロジェクトに関わっている。

NTT新宿本社ビル、シーホークホテル&リゾート、九州大学新キャンパス、日本橋三井タワー、あべのハルカスなどの施設のほか、パークコート恵比寿ヒルトップレジデンス、青山パークタワー、幕張パークタワー、オーバルコート大崎、芝浦アイランド、パークシティ浜田山、Brillia L-Sio 萩山など数多くの首都圏を代表するマンションを手掛けている。BCS賞、グッドデザイン賞などの受賞も多数。

14_メインストリートからの完成予想CG.jpg
メインストリート★

15_晴海ふ頭公園からの風景完成予想CG.jpg
晴海ふ頭公園から(完成予想図)★

九州大学 ウエスト1号館(理学系総合研究棟).jpg
九州大学 ウエスト1号館(理学系総合研究棟)☆

NHK大阪放送会館・大阪歴史博物館.jpg
NHK大阪放送会館・大阪歴史博物館☆

東京国際空港(羽田)第3旅客ターミナルビル.jpg
東京国際空港(羽田)第3旅客ターミナルビル☆

あべのハルカス.jpg
あべのハルカス☆

日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワー.jpg
日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワー☆

               

-先生、わたしが2013年以降に書いた記事から「光井純」のワードで検索すると35本ヒットします。これまでマンションは何棟手掛けられたのでしょうか。

光井 進行中のプロジェクトもあるので概算にはなりますが、70棟以上だと思います。そのうち中国、台湾、シンガポールなどの東南アジアを除けば、国内では60棟以上だと思います。

日本に戻って最初に行った仕事はシーホークホテル&リゾートとNTT新宿本社ビルです。そして、縁あって三井不動産の「パークハイム氷川台西」(1997年)のマンションを手伝ったのが、集合住宅としては最初の仕事です。

それから「オーバルコート五反田」(2001年、「オーバルコート大崎」との複合)のデザインコンペがあるというので、応募して競り勝ったのがきっかけで、三井不動産さんとの関係が深まりました。当時、五反田開発を担当されていた現会長の岩沙さん(弘道氏)にデザインを気に入っていただき、意気投合しました。

時代を経るごとに深みを増す建築デザインの在り方と、低層部を張り出すことによってつくられるヒューマンスケールのデザインは、これからの街づくりにとても大事だとする岩沙さんの考え方は、わたしがアメリカで学んだ考え方と一致しました。

それは現在の三井不動産グループの住宅とオフィスなどの複合開発、ミクストユースの街づくりにも基本理念として継承されています。

その意味で「五反田」開発は、その出発点をつくった大事なプロジェクトでした。

-先ほども話しましたが、この10年間のわたしの「こだわり記事」をワードで検索すると、100件ある「隈研吾」は特別として、「光井純」は「安藤忠雄」「青木茂」とほぼ同じの35件です。

そのうち三井不動産関連ですと「SKYZ」に始まり「大崎」「武蔵小杉」「BAYZ」「渋谷大山町」「中央港」「晴海」「幕張」「武蔵小山」「柏の葉」「HARUMI」「白金」「六本木(ホテル)」「豊洲(複合施設)」などです。2013年以前だと「芝浦」「恵比寿」「青山」「浜田山」などが印象に残っています。(このほか、東京建物の「萩山」「聖蹟桜ヶ丘」、フージャースコーポレーションの「府中」「つくば」、オープンハウスの「青山」、伊藤忠都市開発の「松陰神社前」、大和ハウス工業の「有明」、東急不動産の「あざみ野」、総合地所の「名古屋」、相鉄・東急の「横浜」などがあり、モリモトの物件もいくつかあるのに注目)

これが肝心なのですが、「光井純」の次は「吉永小百合」の32件です。わたしもこれには驚いたのですが、つまり先生と吉永小百合さんは美しいということで一致すると。先生のデザインはなぜ美しいのか、人に優しいのか。これが今回の大きなテーマです。

img-1-04.jpg
ブランズシティあざみ野(写真提供:東急不動産)

image002.jpg
デュオ府中駅前(写真提供:フージャースコーポレーション)

光井 (しばし破顔されたあと)吉永さんと一緒? 大変恐縮でございます。わたしの建築は、アメリカで学んだヨーロッパの古典的建築の考え方に大きな影響を受けています。三層構成、シンメトリー、パラディアンコンポジション、ヒューマンスケール、黄金率などです。クラック音楽を学ぶのと同じ側面があるかもしれません。古典をまず学び、それからモダンにつなげていくことが大事です。

ゴーギャンやピカソなどの絵画も学びました。人の肌を描くとき、光が当たっているところは肌色などを使いますが、陰の部分は緑などを使います。色彩の基礎はとても大事だと思います。(光井氏はかなり専門的なことを話されたのだが、これは省略する。何事も基礎が大事だということだ)

-先生、わたしも油絵を描きますのでよく分かります。(ルノワールは肌を描くとき青を使ったと読んだことがある。記者は陰に黒を使って汚い絵をたくさん描いてきた)

光井 主題の絵に暖色を使う場合、陰に黒を使のではなく、補色を使うときりっと締まる。建築も同じで絵画や古典建築のルールを活用しているところはあるかもしれません。

-わたしは建築物を見るときまず注目するのはデザイン(狭義の意匠ではない)で、そのデザインは美しいか、美しくないかです。それと同時に考えるのが機能美です。丹下健三先生は「機能的なものが美しいのではない。美しきもののみ機能的である」と語りました。先生、この考え方はどうでしょう。(これは永遠のテーマ。数十年考えているが、解は見いだせていない)

光井 丹下先生は巨匠ですので、私も学生時代は「形態は機能に従う」など巨匠の考えを学びました。美しいものは機能的であると。自然界では人間も動植物も何百万年の進化の歴史の中で理想的な形になってきました。しかしながら、人間の作為的なデザインは、自然が積み重ねてきた進化の時間に追いついていないのではないかと思うこともあります。ですから、そう簡単に「美しいものは機能的」とはおこがましくて言えない。

また、わたしは「モノ」として建築を見過ぎてしまうと人が不在となってしまうのではないかという反省がずっとあり、常に人を中心に据えながら建築デザインを考えています。

その場所にいる人の暮らしに思いを馳せて、どんな暮らしをするんだろう、どんな故郷になるんだろうと。そこには川があり山があり、海や森もある。建築デザインはその場所にあったものにならなければならない。

美しく機能的ということで「場所」や「人」から逸脱してしまい、建築だけの普遍的なあるいは自律的な価値を探求し過ぎることによって、近代・現代建築の理論は、建築デザインの中核を成す「人」や「場所性」を置き去りにしてきたのではないかと不安に思っています。

ですから、わたしは街の中で建築物は「人」や「場所」に対してどんな役割を持っているか常に考えデザインすることにしています。人が建物の中にあって美しいと感じるデザインが重要です。どんな人が暮らしていて、どんな子どもが生まれて、どんな生活をするんだろうと思うことが、ご指摘された「優しい」建物に繋がっていると思います。

-ちょっと横道にそれますが、小林秀雄は「美しい『花』がある、『花』の美しさといふ様なものはない」といいました。これは言葉が独り歩きし、いろいろ解釈があるのでしょうが、わたしは「花が美しいのではない、花を美しく感じる心が肝心」と解釈しているのですが、いかがでしょうか。先ほど先生が仰った人が肝心、次代に継承する自然を大事にしないといけないということに繋がるような気がするのですが…。(「花」は世阿弥の世界観を小林秀雄が論じたもの)

光井 私もそう思います。人間も、数十億年の自然との関係の中で進化してきました。その進化の過程で生物としての形や仕組みも変化してきました。しかしながら常に自然の中で育まれ、生物としての感性は遺伝子の中に組み込まれて綿々とつながっています。花や山、森を我々が見たときには、その背後にある自然の均衡を、直感的に美しいと感じている。

だから花の美しさを感じる心は、実はわれわれの体の中にある自然そのものだということです。(なるほど。光井氏のデザインを「美しい」「優しい」と感じるのは、光井氏が人を中心に据え、いつも自然や街との関連性を重視するヒューマンスケールを追求しているからだと得心した)

-先生はこの前(110日)も「近景・中景・遠景」から建物がどう見えるかが大事だと仰いました。わたしは先生の作品は遠景からでもすぐ分かります。その象徴的なマンションが「青山パークタワー」(2003年)だと思っています。あの建物は「青山」だからすっきりと街に馴染んでいるのではないかと。(三井不動産のプレスリリースには「ランドスケープデザインは『青山に森を創る』をテーマに、敷地の2/3以上の約5,000㎡を緑地とし、その中に高さ19m・樹齢200余年のケヤキをシンボルツリーとして、また10,000本の樹木・草花を植樹しました」とある)

青山パークタワー.jpg
青山パークタワー☆

光井 そうですね。アメリカの街のシルエット、例えばマンハッタンを見ると、ロックフェラーセンターとかエンパイヤステートビルが核となって大きな山形のシルエットを作っています。マンハッタンという都市全体が、人々の活動や暮らしを包み込みながら、息づく山のような風景を、何百年にもわたる街づくりの試行錯誤の中でつくりあげている。

青山で言えば、渋谷は谷にあり、「青山パークタワー」は丘の上に建っています。丘の上に建つ建物は、周りの建物・風景の中心として象徴となる。建築家は、遠景から風景の中での建物の役割を見つけて、その役割にふさわしいデザインに到達しなくてはなりません。(そんなマンションはどれだけあるか。100のうち10あるかどうかではないか)

-先生のこれまでのマンションで、衝撃を受けたのは「パークコート恵比寿ヒルトップレジデンス」(2000年)でした。「芝浦アイランド」(2007年)にも驚きましたが、もっとも好きなのは「パークシティ大崎」(2015年)です。あの工場街のイメージを一新された。

光井 大崎地区のデザインでは、古典建築が持っている構成要素の基本をベースにしながら、ヒューマンスケール、リズム、分節、コーナー、スカイライン、陰影、ディテールなどの手法に基づいて丁寧に一つひとつデザインを進めました。

-先生、話の腰を折って申し訳ありません。いま、陰翳観を話されました。あのとき(110日)、実は午前中に東急不動産さんの「千代田富士見」の記者発表会がありまして、デザイン監修を担当されている隈研吾さんが谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を持ち出して、デザインに陰翳を盛り込んだという趣旨の話をされました。わたしなどは「陰翳礼讃」はやたらとトイレ・厠の話が出てくるので〝なんだ、これは〟と思ってしまうのですが、建築家にとって「陰翳礼讃」はバイブルなのですか。

光井 陰翳は建物の表情をつくる上でとても大事です。建築物は太陽の位置や、大気の状態によって刻々と表情を変えるので、陰翳を考えながらデザインをすることはとても有効です。一方で壁面に張り出しなどをつくると、陰影を生み出すだけでなく、雨が降ったときには水が切れて汚れないという効果があります。庇をうまく作ることで影が生まれる。日陰や木漏れ日があったりすると人間はほっとします。機能的にも省エネに貢献します。

-大変失礼な質問です。これまでデザインされた建物の中で、これはまずかったなどというものはないのでしょうか。

光井 どの花が美しいかと同じ論理で、花はがけ地、水辺、森の中とか、それぞれの場所の制約の中で一生懸命咲いています。それぞれが美しく、どれが一番だと比べることはできません。建物も同様に、敷地の特性、気候、場所の文化や歴史などをしっかりと研究しながら建築家が様々な思考を巡らせ時間をかけて取り組んだら、それぞれの場所でその場所でしか咲かない美しい花になれるのだと思います。(これまた含蓄のある言葉だ。デベロッパーや建築家は考えないといけない)

-住宅都市についてです。わたしはこの前の先生のお話を聞きながら、デザインコードに沿った街づくりとして「幕張ベイタウン パティオス」とUR都市機構が整備した「ベリコリーヌ南大沢」などと比べました。いずれも素晴らしいと思っているのですが、「HARUMI」はちょっと違う、これまでにないものになるのではないかと想像しました。

光井 当初、「HARUMI」のタワー棟は、西の運河に寄って計画されていました。これに対して、私はこの広大な敷地を選手村として一体的に開発・利用するというチャンスは今後ないだろうから、レガシーとして残るようにできないかを考え、タワー棟を街の中心軸に据え、シンメトリーを提案して実現しました。

仮に一般的な都市開発として都があの土地を売却したとすれば、分割され、ばらばらに開発されていたかもしれません。選手村として使われるという運命が「HARUMI FLAG」を実現させた。このような街は今後出てくる可能性は極めて少ないと思います。

-「HARUMI」で注目しているのは、駐車場、電柱が地下化され、先生も強調された「地上は緑で覆われている」という点です。いまそのような街はあるか考えたのですが、「広尾ガーデンヒルズ」は緑に覆われてはいるが、駐車場、電柱は地上です。先生の作品で緑が多いのは「パークシティ浜田山」(2010年)ではないかと思いますが、いかがでしょうか。(質問した時点で「浜田山」が地下駐車場、電柱地下化されていることを失念していた)

_94W6323.jpg
パークシティ浜田山☆

_G3A1374.jpg
パークシティ浜田山☆

050-051.jpg
パークシティ浜田山☆

KP6L2683.jpg
パークシティ浜田山☆

KP6L2977.jpg
パークシティ浜田山☆

光井 「浜田山」は力を尽くしたマンションで、駐車場、電柱は地下化され、地上は緑で覆われています。理想的な街づくりができたと思っています。あのような開発のプロトタイプとして挙げられる例は、バンクーバー、サンフランシスコ、ポートランドなどの街でしょうか。

世界の優れた街の開発では、基本的には駐車場などは地下に潜らせて、地上は人の空間にするということが当たり前になっているのです。「HARUMI」も駐車場と電柱を地下化したのは都やデベロッパーの素晴らしい決断でした。諸外国のどこの街にも負けないものをつくろうとしたということです。そういった点からも「HARUMI」も「浜田山」と同じように素晴らしい街になるでしょう。

-最後の質問です。今後、どのような仕事、街づくりをしたいかについてです。

光井 子どもたちの故郷になって、親から子へバトンタッチできるような街、ずっと住み続けたくなるマンションを作りたいですね。

-先生、いまそんなマンションはありません。(もともとが狭いし)世帯分離によって子どもはどんどん去っていく。

光井 これからは変わると思います。「浜田山」「HARUMI」もそうですが、〝他にはない〟〝ずっと住み続けたい〟と思える未来の世代のために良質な住環境を残していきたい。その場所にしかない、美しい花を咲かせたい。

(光井氏はインタビューの冒頭、「わたしはいま故郷・岩国にいます。前日は東京の本社、その前は広島です。どうしたら地方の街おこし、再生によって元気な街を作れるか、毎日のように考えています」と語った…「毎日考える」ぐさりと胸を衝かれた。先生ですら毎日考える、われわれは怠惰な毎日を過ごしていいのか…)

013.jpg
光井氏★

               

以上、約1時間のインタビューの要約だ。本当は全文を紹介したかったのだが、余裕がない。光井氏は同社のホームページで次のように述べている。こちらも参照していただきたい。

建築を「モノ」としてではなく、文化の一部、そして、優れた街並みの一部となって街と共に成長する、あたかも生き物のように捉えてデザインすることである。この考え方を受け継いで、敷地をとりまく自然環境、街並み、文化、歴史、そして建物に関わる人々、その他多くの設計条件に対して、的確なレスポンス[応答]を行いながら設計を進めていくことを大切にしている。

               

「『パークシティ浜田山』と同じような素敵な街になる」と光井氏が話した「浜田山」は2007118日付の記事で次のように書いた。

「建物外観は光井純氏が総合監修を担当。屋上緑化、地下駐車場、免震構法の採用のほか、スラブ厚280300ミリ、リビング天井高2600ミリ、床、建具・面材は全て天然石、タイル、突き板仕様で、トータルとしてのグレードが極めて高いのが特徴だ。

高級マンションとしては、広尾ガーデンヒルズが連想されるし、同社の億ションなら『麻布霞町パークマンション』があるが、記者は、立地・コンセプトの違いはあるにせよ、ほぼ同等の価値があると思う。ランドスケープデザインが特に優れている。同社の記念碑的なマンションになるのは間違いない」

本当にそうなのか。いまどうなっているか確認しようと、インタビューの翌日120日に現地を見学した。

「浜田山」の全体敷地は約25,000坪。従前は三井グループの運動場として利用されていた。記者はRBA野球大会の取材で何度か訪れている。

1998年だった。勝てば東京ドームという三井不動産V.S.三井不動産販売(現三井不動産リアルティ)の準決勝戦が行われた。三井不リードの最終回、一打逆転の場面で三井不・志村亮投手が三井不販の主砲・江川尚志氏を三振に斬って取った場面が忘れられない。江夏の9球ではなく7球くらいだったと思うが、江川氏ファウルを打つなど粘ったが、最後は空振り三振。「志村さんは本気で投げてきた。最後は球が消えた」と話した。勝った三井不は優勝した。

当時も運動場は緑に覆われていたが、この日見た「浜田山」は成長途上だった。既存樹の巨木はたくさん残されていた。低・中層住宅地であり、街路樹や敷地内の樹木は冬季の日照を確保する目的もあるのだろう。常緑樹は少なく、高木はケヤキ、サクラ、コブシなどの落葉樹が主体だったが、春から秋にかけては緑にあふれ、四季折々の花が咲き、紅葉を楽しませてくれることはすぐわかった。

HARUMI」が完成すれば素晴らしい街になるだろう。「浜田山」で美しい花が咲いたように、「HARUMI FLAG」にもその場所でしか咲かない美しい花が咲くことを期待している。

IMG_5545.jpg
「浜田山」の外周の既存樹のケヤキ(従前は2段植栽によって内と外は閉ざされていた)

IMG_5519.jpg
駐車場が地下化されていることが分かる(記者は車に乗らないが、この価値は計り知れないと思う)

IMG_5513 (2).jpg
エントランスの植栽は3段(こんなマンションはそうない)

IMG_5539.jpg
もう絶句!(モンドリアンの絵画を見るよう)

IMG_5542.jpg IMG_5543.jpg
シンメトリーのデザイン例(右の写真の下部は水盤。景色が映り込む)

IMG_5535.jpg
隣接の「三井の森公園」

HARUMI FLAG」最終章のタワー棟分譲へ 光井純氏「街」について語る(2023/1/12

街の価値を評価したい 三井不レジ他「パークシティ大崎 ザ タワー」(2013/11/27

感動的なマンション 三井不動産レジデンシャル「浜田山」(2007/11/8

 都の民設公園第1号「萩山 四季の森公園」開園祭り(2009/10/5

 

 

 アットホームは1月26日、現在賃貸物件で一人暮らしをしているZ世代(17~26歳)400名(男性126名、女性272名)を対象にライフスタイルや価値観、求める住まいに関する調査結果をまとめ発表した。

 ①価値観について5段階で聞いたところ、「タイムパフォーマンス(タイパ)や効率性は重要だ」「流行のものよりも自分がいいと思ったものを優先したい」「ものを買う時、コスパ(質に対する価格の安さ)を重視する」について約7割が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答。「環境に配慮した取り組みをしている企業やサービス、ブランドに好感を持つ」は49.8%、「口コミを重視する」は60.8%だった。

 ②情報を収集する際に利用するものについては、「GoogleやYahoo!などの検索サイト」(84.3%)が1位で、「Twitter」(66.5%)、「You Tube」(64.5%)、「Instagram」(63.8%)と続き、最も信頼するものは「GoogleやYahoo!などの検索サイト」(70.9%)が圧倒的多数で、「Instagram」は15.2%だった。

 ③家電などの機器については、「テレビ持っていない」(20.8%)、「掃除機持っていない」(26.3%)、「トースター持っていない」(54.0%)、「電気ケトル持っている」(68.8%)などと回答。

 ④休日の家での過ごし方については、「動画配信サービスで動画を見る」(72.3%)「SNSを見る・投稿する」(69.3%)が上位となり、以下、「テレビを観る」(47.3%)「音楽を聴く」(46.3%)「家事」(38.3%)「ゲーム」(34.8%)「寝だめ」(27.3%)「オンラインショッピング」(25.0%)「勉強する」(23.8%)「読書」(21.0%の順。

 ⑤「推し活・オタ活」については、「推し活・オタ活をしている」は49.8%で、そのうち約4割が部屋の中に「推し」に関するスペースを持っており、そのスペースは半数近くが4㎡以上と回答した。

 ⑥住まいの価値観については、「隣人とはできるだけ顔を合わせたくない」(81.3%)、「ライフステージに応じて違った場所に住みたい」(64.3%)、「浴槽は必要ない」(22.5%)、「インテリアは多少お金をかけてもこだわりたい」(44.5%)と回答した。

 ⑦重視する住まいの条件は、「通勤・通学に便利」が51.5%でトップとなり、以下、「間取り・広さ」(48.3%)、「スーパーマーケットが近い」(43.8%)「最寄駅から近い」(37.5%)「治安が良い」(35.8%)「セキュリティ」(33.8%)などと続き、「日当たり」は32.3%、「築年数」は29.3%となっている。

 ⑧重視する住まいの設備は、「独立洗面台」(37.5%)「モニタ付インターホン」(33.8%)「インターネット無料」(33.0%)「2口以上コンロ」(27.3%)「オートロック」(24.3%)「宅配ボックス」(21.8%)「温水洗浄便座」(19.3%)などと続く。

 ⑨不動産会社に求めることでは、知らない番号から電話がかかってきた場合、「すぐに出る」と答えた人はわずか1割で、半数以上は「すぐには出ずに番号を調べてからかけなおす」と回答した。

◇        ◆     ◇

 以上は同社のプレス・リリースをコピペしたものだ。記者は普段、アンケート調査はみない。回答を誘導する質問項目が潜り込んでいたりするからだ。

 しかし、アットホームは思いもよらぬアンケートを実施するので、テーマにもよるがチェックすることにしている。今回のZ世代のライフスタイル、価値観に関する調査は非常に面白い。懇個のマンションの商品企画や接遇、営業活動に参考になる。関係者はしっかり読むことをお勧めしたい。

 Z世代の3~4倍も生きているスマホすら満足に扱えない記者にとっては、驚愕の回答だ。

 「Twitter」「Instagram」は利用したことがないし、「You Tube」は仕事などで求められるときしか利用しない。「推し活・オタ活」は初めて聞く言葉だ。早速、Z世代が重視する「検索サイト」で調べた。それでもよく分からない。そのスペースが4㎡以上ということは1.2畳大以上だ。23区のマンション坪単価は350万円以上するから420万円以上だ。もう理解不能。

 テレビや掃除機を持っていないというのにも驚いた。新聞も読まないのだろうか。小生は独身のころ新聞は数紙購読していた(西鉄の記事が読みたくて「西スポ」を3日遅れで読んでいた)。掃除機はなかったが、雑巾とバケツを持っていた。たまには掃除もした。

 「浴槽はいらない」というのは同感だ。小生は風呂が嫌いだからだ。シャワー室があれば十分。これからの単身者向けマンションは浴槽なしでも売れるとみている。

 〝時は金なり〟-「タイムパフォーマンス(タイパ)」(タイパも初めて聞く言葉)はとても重要だとは思うが、「Google」「Yahoo!」「Twitter」「You Tube」「Instagram」などに費やす時間は無駄で、害をもたらすこともある-といったら袋叩きにあうのだろう。先日も痛ましい事件があった。Z世代の皆さんには、とにかく本(世界の名作)をたくさん読んでほしい。美しい生き方を教えてくれるのは書籍だと思う。

 住まいで重視することで、「日当たり」は32.3%というのは納得できる。小生は北向き3畳間に間借りしたことがあるが、隣の住宅の屋根に鏡を置いて、日照を取り込んだことがある。あと10年もすれば太陽光追尾システムが安価で利用できるようになり、北向き住戸は値付けの際のマイナス要因にならない時代がやってくるはずだ。

 

3a10a061-8b89-4677-bd98-c054f2f864ed.jpg
「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」

 三井不動産、日鉄興和不動産、ヤマト運輸は1月26日、都内最大級の物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」を着工したのに伴う記者説明会を開催し、三井不動産取締役専務執行役員ロジスティクス本部長・三木孝行氏、日鉄興和不動産代表取締役副社長・企業不動産開発本部長・吉澤恵一氏、ヤマト運輸常務執行役員(東京地域統括兼EC業統括)・阿部珠樹氏、板橋区長・坂本健氏が出席して、同日、板橋区と「災害時における防災施設整備等に関する4社基本合意書」を締結したと発表した。

 施設は、日鉄興和不動産が2021年6月に日本製鉄の工場跡地を取得後、板橋区との行政協議を重ね、その後、三井不動産が参画、街づくり型物流施設として整備するもの。都営三田線西台駅から徒歩約10分、板橋区舟渡4丁目に位置する敷地面積約93,200㎡、地上6階建てS造延べ床面積約256,100㎡。設計は日鉄エンジニアリング、施工は日鉄エンジニアリング・佐藤工業。竣工予定は2024年9月末。

 周辺5km圏内には約106万人が居住しており、雇用確保に有利な立地であるうえ、首都高速5号池袋線「中台」出入口までは約2.7㎞とアクセスに優れ、延床面積は都内最大。建物は免震構造、72時間対応の非常用発電機などのBCP対策、オフィスビル同等のセキュリティ対策、ドローンドローン事業者向け賃貸用R&D区画、ZEB認証など、業界トップレベルの施設スペックを整備する。

 板橋区との「災害時等における防災施設整備等に関する4者基本合意書」では、河川氾濫時における水害に強い安心・安全な街づくりの実現を目指し、施設に隣接する「板橋区立・舟渡水辺公園」と一体となる約3万㎡の公開空地、水害時の緊急一時退避場所や避難路などを整備し、1,000人の緊急一時退避場所を確保する。テナントとして入居するヤマト運輸は、災害時の支援物資の保管・配送拠点として活用する。

 説明会に出席した各氏は次のようにコメントした。

 三井不動産・三木孝行氏 弊社は「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)」を旗艦ブランドとして物流施設を展開しており、昨年で10年の節目を迎えました。これまで、街づくり型物流施設として「MFLP 船橋」「MFIP(三井不動産インダストリアルパーク)羽田」などを開発してまいりました。本施設は次世代のフラッグシップとなる大型プロジェクトであり、関係各社とともに、ロジスティクスを通じて街づくりに貢献し、地域社会のより良い未来を切り開いてまいります。

 日鉄興和不動産・吉澤恵一氏 弊社は、日本製鉄の工場周辺(東京都板橋区、大阪府堺市)における物流施設の開発を契機に、2018年より「LOGIFRONT」のブランド名で物流事業を展開し、これまで「LOGIFRONT 越谷」、「LOGIFRONT 尼崎」など首都圏、近畿圏を中心にテナント企業のニーズを踏まえた物流施設の開発を進めてきました。本計画では、板橋区さまの地域防災をはじめとしたニーズを踏まえた計画となっており、関係各社と連携のうえ実現に向けて取り組んでまいります。

 ヤマト運輸・阿部珠樹氏 現在推進する中期経営計画「One ヤマト2023」では、成長を続けるEC市場や法人領域、保冷配送領域などのニーズに対応し続けるため「ネットワーク・オペレーション構造改革」に取り組んでいます。この構造改革の一環として、今回の「MFLP・LOGIFRONT 東京板橋」と、2022年7月に新設した都内の拠点を活用して、新たな保冷輸送ネットワークの構築を進めてまいります。

 板橋区長・坂本健氏 区は「災害に強い首都『東京』形成ビジョン」のモデル地区に「舟渡・新河岸地区」を位置付け、水害に強いまちづくりに取り組んできました。本計画は、官民連携の取り組みにより、水害時に機能する施設をはじめとして、多くの地域貢献を実施する施設計画となっております。区の更なる安心・安全の実現に「板橋区立・舟渡水辺公園」との一体整備イメージ向けて、取り組んでまいります。

06_「災害時等における防災施設整備等に関する4者基本合意書」締結発表の様子.jpg
左から三木し、坂本氏、阿部氏、吉澤氏

05_板橋区立・舟渡水辺公園との一体整備イメージ.jpg
ヘリポートを備えた公開空地

◇        ◆     ◇

 三木専務の〝十八番〟がまたまた飛び出した。「一言でいうと唯一無二。都内最大級」「日本初、世界初」だと。

 「唯一無二」は三木氏の専売特許ではないが、これまでも「当社は最早や後発ではない」「物流施設は嫌悪施設ではない」(2018年5月)などの名言を発している。

 三木氏の発言を補強するかのように、報道陣の質問に答える形で吉澤氏は「街づくり型の施設にするには三井さんはベストパートナー」と、阿部氏は「『船橋』『羽田』を見学し、そのスペックの高さに感動した」とそれぞれ述べた。

 記者は物流のことはよく分からないのだが、市場規模は不動産業の半分くらいの約24兆円と言われている。どうして〝後発〟の三井不・三木氏のような発言が飛び出すのか。同社が突出しているためなのか、それとも既存の物流業界が遅れているということなのか。不動産業も物流業も圧倒的に中小企業が多いことと関連はあるのか。

IMG_5628.jpg
新河岸川から現地を望む(ここに施設と同等の基本性能・スペックを備えた〝パークホームズ〟を分譲したら飛ぶように売れるのではないか。坪270万円でどうか)

◇        ◆     ◇

 板橋区の隣接区・北区は、漫画家・清野とおる氏を起用して「住めば、北区東京。」のポスターを発表して話題になったが、街づくりの取り組みでは記者は板橋区に軍配を上げる。2021年に策定した「板橋区住まいの未来ビジョン2025」では、「東京で一番住みたくなるまちとして評価されるまちを目指すため『ずっと住むなら、板橋区』を基本的な考え方」に街づくりを進めていくと宣言した。

 坂本区長も出席されていたので、これは絶好のチャンスだと、話を聞いた。

 坂本氏は、2022年4月から開始された国土交通省「マンション管理計画認定制度」で全国初の認定を受けた「高島平ハイツ」を早速取り上げ、「きちんと管理されているマンションが中古市場で適正に評価されるのが狙いで、『高島平』はそれまで1,700万円だったのが3,800万円に値上がりしている」と話し、令和3年4月1日に施行した「東京都板橋区都市づくり推進条例」については「従来は網にかからなかった大規模土地開発などを対象にし、緑環境など良好な景観を残すように取り組んでいく」と語った。

 実は、記者は坂本区長とメールでやり取りしたことが一度ある。物件名などは明かせないが、あるマンションの敷地南側に区の所有地があり、そこに不法投棄された粗大ごみが集積・保管されていた。デベロッパーは区と話し合いを行っても解決できず、困り果てていた。ゴミ捨て場が目の前では売れないと。

 そこで、記者は「調整区域でもあるまいし、街の真ん中にゴミ捨て場をつくるのはいかがなものか」と区長宛てにメールを送った。区長からは「善処します」との回答があった。その後どうなったか知らないが、デベロッパーから「改善されました」との報告を受けた。

 このエピソードには続きがあって、ある住宅評論家は「マンションの敷地の前には公園がある」と書いていた。

「最早、後発でない」「嫌悪施設でもない」 三井不 ロジスティクス本部長・三木氏(2018/5/21)

 

IMG_5614.jpg
「ブランズ上目黒諏訪山」

 東急不動産は1月26日、全19戸にEV充電器付き駐車場を設置した「ブランズ上目黒諏訪山」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を行った。アドレスは上目黒三丁目だが、「目黒諏訪山」にふさわしい最高レベルのマンションだと思った。

 物件は、東京メトロ日比谷線・東急電鉄東横線中目黒駅から徒歩6分、目黒区上目黒三丁目の第一種低層住居専用地域に位置する地下1階・地上3階建て全19戸。専有面積は約127~188㎡、価格は3億円台~5億円台。坪単価は800万円強。建物は2022年11月に竣工済み。施工は淺沼組。設計・監理は坂倉建築研究所。

 現地は、数億円以上しそうな戸建てや低層マンションなどが建ち並ぶ高級住宅街の一角。敷地は、植物家の邸宅などが建っていた敷地跡地。

 1年半くらい前から販売しており、現在、残りは1戸で、価格は36,000万円(131.33㎡)。これまで契約済みの住戸の購入者は約4割が目黒区内、約7割が都内という。駐車場賃料は約4万円/月。全て申し込み済み。

IMG_5607.jpg
地下1階の駐車場

◇        ◆     ◇

 内覧会では、住戸の案内はなかったので設備仕様レベルは分からないが、ホームページからして、同社がかつて分譲した高額マンションブランド〝プレステージ〟並みだと判断した。

 坪単価は高いような気がしないわけでもないが、外観デザインを見たとたん、価格に見合う価値があると判断した。設計・監理に坂倉建築研究所を起用していることからも、相当力を入れた物件であることがわかる。

 EVについては、車のことはさっぱりわからないのでコメントのしようがない。数年先には当たり前になるのか…。

IMG_5611.jpg
樹齢80年はありそうな敷地内のソメイヨシノ

IMG_5548.jpg
開業式典会場(グランドホワイエ・ホールで)

 住友不動産グループは1月25日、1月31日に全面開業する複合施設「羽田エアポートガーデン」の開業式典と商業エリア特別内覧会イベントを実施。数百名の関係者とともに、報道陣も同社にとって過去最多の約151名が参加した。施設は、昨年12月に先行開業していたホテルと、31日開業する約80店舗からなる商業施設やバスターミナルと合わせ全体が開業する。

 式典の冒頭、住友不動産ホテル事業部長兼住友不動産ヴィラフォンテーヌ社長・桝井俊幸氏は「約3年開業を延期しておりましたが、関係者の皆様のご支援により昨年12月、『ヴィラフォンテーヌ羽田空港』のプレミアとガーデンのホテルを先行開業することができました。

 そして今般1月31日に商業施設、バスターミナルなど全体開業を迎えます。羽田エアポートガーデンは、日本の玄関口・羽田空港第3ターミナルに直結する住友不動産グループの総力を結集して完成させた大規模複合施設です。日本の玄関口にふさわしい機能と世界に良質な暮らしを提供していきます。

 また、街づくり推進計画に基づく羽田イノベーションシティや多摩川対岸のキングススカイフロントなどとの連携により地域社会の持続的な発展に寄与していきます。『ここは、新しい羽だ。』-このメッセージに私どもの決意を込めました。皆様のご期待に応えていきます」と挨拶した。

 来賓代表として登壇した国土交通省航空局長・久保田雅晴氏は、「『羽田エアポートガーデン』は、2010年10月の『羽田空港跡地まちづくり推進計画』で示された、24時間国際空港にふさわしい宿泊機能を備えた街づくりを行うという方針に基づき、住友不動産グループによって進められたプロジェクトです。

 この3年間、新型コロナの影響で空港事業は壊滅的な影響を受けました。大変ご苦労があったと思います。改めてご苦労に感謝いたすとともに、開業のお祝いを申し上げます。

 羽田空港はわが国を代表する国内最大の玄関口として大きな役割を果たしており、『羽田エアポートガーデン』は多様なお客様の宿泊機能、国際交流機能、観光機能も有しています。今後、外国人や地方、地域の方々に満足いただける施設、サービスが提供されること確信しています。おもてなしの精神で高いサービスを提供されることを期待しています」と祝辞を述べた。

 式典にはこのほか、国土交通省東京航空局局長・藤田礼子氏、国土交通省東京国際空港長・村田有氏、東京都大田区長・松原忠義氏、川崎市副市長・加藤順一氏なども出席した。

 施設は、京急線・東京モノレール「羽田空港第3ターミナル」駅直結の敷地面積約43,000㎡、12階建て延床面積約91,500㎡。事業者は住友不動産100%子会社の羽田エアポート都市開発。敷地所有者は国で、期間50年の定期借地権付き。設計・施工は日建設計・西松建設。竣工は2020年3月。

IMG_5566.jpg
関係者のフォトセッション

IMG_5573.jpg
書道パフォーマー・岡西佑奈氏によるパフォーマンス

◇        ◆     ◇

 この日(25日)、関係者には「一人4食を目安」に14の飲食店舗の試食が無料で提供された。食にはあまり関心がない記者ではあるが、一通り店舗を見て回った。1食数百円のラーメンから数千円もするハンバーグ店もあった。鰻丼は瞬く間に完売となり、4食を平らげた剛の者もいたとか。

 小生は酒を飲ませてくれる店を探したのだが、1店もなかったので「五代目 花山うどん」で1,790円の定食「上州麦豚のかけ」を頂いた。うどんはわが故郷の「伊勢うどん」が一番おいしいと思っているのだが、この「花山うどん」は組子をふんだんにあしらった店舗デザインがいいし、出汁が美味しいうえ黒豆茶、黒七味が抜群だった。黒豆茶はお代わりをしたほどだ。

 しかし、あとがいけなかった。うどんがタヌキそのものの容器に盛られていたので、文福茶釜だとは思ったが「上州・群馬とタヌキの関連ってあるんですか」と聞いてしまった。

 「群馬県の舘林の茂林寺の伝説に文福茶釜がありまして…」

 ギョッ。今は昔。記者が20代前半のころだ。永遠の愛を誓ったはずの彼女からある日だしぬけに、殺し文句の三下り半の、そして有無を言わせぬ決然とした「花を愛せる人になって」との一言でもって、鼻をかんだチリ紙のようにポイと捨てられた。彼女が舘林近くの出身であることが一挙に蘇った。店の由来などは聞かないことだ。

 それにしても、今回開業する「どうとんぼり神座」「梅蘭」「茂助だんご」「獺祭」…店舗の暖簾や商品名などは外国人に読めるのかしらん。「うどん」「焼き鳥」は英語で何と訳すのか。「Japanese noodles」「Grilled chicken」で通じるのか。

IMG_5591.jpg IMG_5596.jpg
「五代目 花山うどん」

IMG_5585.jpg
「大江戸 フードホール」

IMG_5602.jpg IMG_5600.jpg
「茂助だんご」(左)と「Bakery MIYABI」

スイート、温浴施設が素晴らしい 住友不「ヴィラフォンテーヌ羽田空港」(2022/12/21開業(2022/10/7)

 

 


 

 

IMG_5504.jpg
「フレーべスト朝霞本町 アドバンスト・ヴィラ」

  ポラスグループ中央住宅は1月20日、グループで初めてインテリア産業協会の「令和4年度住まいのインテリアコーディネーションコンテスト」(部門優秀賞)を受賞した分譲戸建て「フレーべスト朝霞本町 アドバンスト・ヴィラ」(全9棟)のメディア向け見学会を行った。価格は2年前の同社グループの市内での分譲事例より1,000万円くらい高いにもかかわらず、分譲開始した昨年11月からこれまでに全戸完売。「無垢の木のある暮らし」をテーマに自然素材をふんだんに採用し、太陽光発電、蓄電池、樹脂サッシ、ハイブリッド給湯器、IoT、HEMSなどの技術を取り入れた設備仕様が評価された。

 物件は、東武東上線朝霞駅から徒歩14分、朝霞市本町1丁目の第一種住居・第一種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する敷地面積100.08~118.96㎡、建物面積95.84~115.89㎡、価格は6,390万~7,490万円。建物は木造2階建て在来工法。

 主な基本性能・設備仕様は、太陽光発電、蓄電池、樹脂サッシ、Low-Eガラス、ハイブリッド給湯器、IoT、HEMS、桐壁、オーク・チェリー・メープルなどの天然木突板床仕上げ、シナ天井・現し化粧梁、16段階段ステップ、ソフトクローズ機能付き引き戸・開き戸、家具付きなど。長期優良住宅の認定も取得している。

 昨年8月から物件ホームページを立ち上げ、11月12日から販売開始。これまで全戸完売している。資料請求は180件で、来場者数は60件。

 同社戸建分譲設計本部設計一部営業企画設計課課長・古垣雄一氏は「市内でもっとも人気の高いエリアなので、価格は高くなっても、グレードを上げ、質の高いモデルハウスに仕上げました」と語った。

 同社戸建分譲第一事業部朝霞事業所営業課課長・棚澤一生氏は「駅徒歩圏の100㎡、2階建て、省エネの3本柱を売りに、価格に見合う仕様、デザインにしたのが共感を呼びました。都内からの反響もあり、マンションからの住み替えが多く、〝待ってました。マンションは手狭、広い戸建てを探していた〟というお客さまもいらっしゃいました」と話した。

 「インテリアコーディネーションコンテスト」で受賞したのは、事例分野 スタイリング部門。インテリアコーディネートを担当した同社インテリア部松戸ショールーム係長・髙島(旧姓:加藤)里実氏は「このようなコンテストに挑戦するのは初めてでしたが、受賞できて大変うれしく思います。設計担当者の協力もあり、自然素材を多用してイメージ通りの空間ができました」とコメントを寄せた。

IMG_5487.jpg IMG_5491.jpg
リビング

◇        ◆     ◇

 朝霞事業所が分譲する戸建てとして最高値で、同社グループが市内で分譲した物件より1,000万円くらい高かったことを古垣氏も棚澤氏も心配したようだ。至極ごもっとも。記者もそう思う。

 だが、しかし、マンションと比べてものすごく安いとも感じた。東上線のこのところのマンション価格(坪単価)は上昇の一途で、埼玉県に入っても坪300万円を突破してきている。コロナ前と比べて2割以上値上がりしているのではないか。

 今回の現場でマンションを分譲するなら、記者は230万円(もっと高いか)くらいだろうと予想するが、設備仕様レベルは並かそれ以下だろう。それでも20坪で4,600万円。70㎡台だと5,000万円を突破する。23区なら20坪で7,000~8,000万円だ。

 今回の戸建てはどうか。敷地も建物も30坪だ。マンションなら7,000万円近い。確かにグロス価格は取得限界だろうが、基本性能・設備仕様レベルは極めて高い。1階の天井高2700ミリというのに来場者は驚愕するはずで、床の突板仕上げ、桐壁、現し化粧梁…。それと、最近記者は知ったのだが、同社の戸建ての引き戸・開き戸は全てソフトクローズ機能付きだ。おまけに25万円くらいするイチョウのダイニングテーブルなど家具付とは。

 今の住宅購入検討者は、マンション、戸建て、さらに中古も含めて選択肢の幅を広げ、賢明な選択をしているのではないか。価格は市場に聞けということだ。

IMG_5498.jpg
マルチルーム(手前は髙島氏)

 

 

 

 

e360668a-6c32-43f4-b347-2e25154f8972.jpg
「三田小山町西地区第一種市街地再開発事業」

 三井不動産レジデンシャル、日鉄興和不動産、三菱地所レジデンス、首都圏不燃建築公社の4社は1月19日、「三田小山町西地区第一種市街地再開発事業」の権利変換計画が2022年12月21日に東京都知事の認可を受けたと発表した。

 プロジェクトは、東京メトロ南北線・都営地下鉄大江戸線麻布十番駅に近い区域面積約2.5haの規模。北街区と南街区に分かれており、北街区は42階建て住宅A棟と8階建て事務所棟、南街区は31階建て住宅B棟と16階建て住宅C棟で構成。約1,400戸の共同住宅のほか、オフィスや店舗、保育園、公園を一体で開発する。事業推進コーディネーター施設建築物設計者はアール・アイ・エー、特定業務代行者は戸田建設、大成建設。竣工予定は2028年。

三井不レジ・日鉄興和・三菱地所レジ・首都圏不燃公社 麻布十番駅近接の2.5ha再開発(2020/9/19)

三井不レジ他「パークコート麻布十番ザ タワー」竣工 単価だけでは計れない価値あり(2010/5/26)

住友不動産 都心再開発2物件「大崎」と「麻布十番」(2008/7/8)

 

 


 

 

クレヴィア西葛西_外観完成予想CG.jpg
「クレヴィア西葛西」

 伊藤忠都市開発は1月19日、「クレヴィア西葛西」のコンセプトルームを「ギャラリークレヴィア有楽町イトシア」1月21日にオープンし、可動収納やT字型ウォールドアを採用することで間取りを1LDKから3LDKまで自在に可変できる「間取りのない家」プランを提案すると発表した。販売開始は2月下旬。

 「間取りのない家」プランとは、キャスター式で設置位置を移動できる「可動収納」と、住戸内の間仕切りを自在に変更できる「ウォールドア」とを組み合わせ、広々とした1LDKから、間数を増やした3LDKまで、ライフスタイルに合わせて変更することを実現したプラン。具体例として1LDKは夫が30歳の夫婦のみ、2LDKは夫が36歳の夫婦と子ども2人(幼児・小学生)、3LDKは夫が50歳で夫婦と子ども2人(中学生・小学生)を提案している。

 物件は、東京メトロ東西線西葛西駅から徒歩6分、江戸川区西葛西六丁目に位置する12階建て49戸。専有面積は33.43~71.71㎡。坪単価は350万円を想定している。竣工予定は2024年2月中旬。設計・監理は三輪設計。施工は川村工営。

 「低炭素建築物」認定を取得し、スマートフォンで住宅設備や家電を操作できる「loT」設備を導入している。

1.jpg
エントランス

◇        ◆     ◇

 同社は、プレス・リリースで〝画期的な住まい〟と謳っているが、同様のプランは同社を含めてたくさん見学取材している。その多くはウォールドアが開発されていなかったころのものなので、あるいは今回の物件は〝画期的な住まい〟なのかもしれない。

 ライフステージにより間取りが変えられるのは当然といえば当然だ。田の字型プランから脱却できない業界に問題がある。

「カスタムプラン144+」秀逸 単価も割安 伊藤忠都市開発「クレヴィア浅草」(2017/2/1)

三井不レジ 可動間仕切りで間取り自由自在 「駒沢」に初採用(2014/5/27)

マンションの間取りは「自分で作る」時代へ(2013/10/4)

 

 東京都千代田区が進めている「神田警察通り」の街路樹であるイチョウ並木の伐採工事の是非を問う住民訴訟の第2回口頭弁論が1月17日、東京地裁であり、大きな争点となっている「枯損木」の判断について、区側弁護士は「『枯損木』として処分を決定したのは、慣例となっている東京都積算基準(道路編)の施工単価表に基づき、施工単価名称(枯損木伐採工)を引用したもの」と従来からの主張を繰り返した。次回の審理は3月16日に行われる予定。

◇        ◆     ◇

 記者は開廷時間に間に合わず傍聴できなかった。上段は住民側代理人弁護士・大城聡氏の説明によるものだ。区は、健全なイチョウ並木を「枯損木」として「神田警察通り沿道整備推進協議会」に説明し、工事契約書にも「枯損木」と記載したのは「慣例」によるものであって、違法ではないと主張したようだ。

 「慣例」とは、古くからしきたりとして行われてきたことを指し、「社会規範」の一つとして適法であるとされている。

 本当にそうなのか。記者は、健全な街路樹を「枯損木」として殺処分することはあるのかについて東京都とつくば市の担当者に聞いたことがあるが、双方とも否定した。

 どちらかが嘘を言っていることになる。調べればすぐわかることだ。区側が嘘をついていることになれば、慣例ではなく異例であるから、これは完全に住民側が勝訴する。

 仮に、都側が嘘をついていることになれば、樹木診断制度は根底から崩れる。樹木医は国家資格ではないが、それに準じるものとして自治体が街路樹の再生・伐採の際などに診断を仰ぐのが通例となっている。その結果いかんにかかわらず、伐採を決行する単なる手続き、口実として利用されているとなれば、樹木医を管轄する日本緑化センターはもちろん、全国の樹木医2,910名(令和3年12月1日現在)を愚弄するものだし、公費の浪費だ。住民側に理がある。

 もう一つ、住民の監査請求に対して監査結果で、工事契約書に「枯損木」と記載したことを区側は認めながら、「同じ契約書に添付された図面には『枯損木』とではなく『高木』と記載されており、本件街路樹が『枯損木』ではないという点については、本件工事契約の発注者である区と請負者である大林道路とが共通認識に立っていたものであって、本件工事契約に錯誤による瑕疵があったとはいえない」と住民側の主張を退けたことについて。

 皆さんも、監査結果は変だと思わないか。「高木」とは「低木」「中木」と同じように街路樹が大きいか小さいかを示す文言であるにすぎない。人間にあてはめたら背が高いか低いかだけで、健康なのか不健康なのか判断できないように、その街路樹が健全なのか枯損木なのか分からないではないか。「本件街路樹が『枯損木』ではない」と監査委員が断定した根拠は全くない。区側の主張を忖度した結果としか考えられない。

 小生は街路樹の味方で、住民側にも区側にも与しないが、これほど区側に不利な〝事実〟が明らかになると…結審も見えてくる。

 

健全な街路樹を「枯損木」として処分 問われる住民自治 千代田区の住民訴訟(2022/11/12)

 

 


 

 

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は1月13日、2022年12月の首都圏不動産流通市場動向をまとめ発表した。中古マンションの成約件数は2,835件で前年比1.6%減少し、5か月連続で前年同月を下回った。成約㎡単価は69.94万円(230.8万円)で前年比9.0%上昇し、20年5月から32か月連続、成約価格は4,373万円で同6.2%上昇し20年6月から31か月連続で前年同月を上回った。専有面積は62.52㎡で前年比2.5%縮小し、21年6月から19か月連続で前年同月を下回った。

 地域別では、成約件数は東京都区部以外の各地域が前年比で減少が続き、横浜・川崎市と埼玉県は12か月連続で前年同月を下回った。成約㎡単価はすべての地域が前年比で上昇が続き、東京都区部は32か月連続、横浜・川崎市と埼玉県は31か月連続、千葉県は29か月連続、神奈川県他は25か月連続、多摩は22か月連続で前年同月を上回った。

 中古戸建て成約件数は1,036件で前年比マイナス10.5%の2ケタ減となり、12か月連続で前年同月を下回った。成約価格は3,872万円で前年比8.7%上昇し、20年11月から26か月連続で前年同月を上回った。地域別動向では、成約件数は千葉県以外の各地域が前年比で減少が続き、東京都区部と多摩、埼玉県は12か月連続で前年同月を下回った。成約価格はすべての地域が前年比で上昇し、千葉県は22か月連続、神奈川県他は18か月連続、東京都区部は12か月連続、埼玉県は8か月連続で前年同月を上回った。

◇      ◆     ◇

 中古マンション、中古戸建とも成約件数は減少を続ける一方で、成約価格と㎡単価は上昇し、新規登録件数、在庫件数が増加し続けている。このデータをどう読むか。

 中古マンションの成約件数だが、コロナ前の2019年はほぼ毎月3,000件前後で推移しており、減少が顕著というよりはコロナ前の水準に戻ったと解すべきだろうと思う。

 それより注目すべきなのは価格・単価の上昇と面積の縮小だ。2022年12月と2019年12月を比較すると、価格は2019年12月の3,550万円から23.2%、㎡単価は27.4%それぞれ上昇し、逆に専有面積は3.3%減少している。

 価格・単価上昇率は異常とは言えないまでもかなり高く、専有面積の縮小と合わせ、市況は高止まり、踊り場に差し掛かっているのではないか。

 単価水準は平均的な需要層の取得限界に近付いている。記者は無理なく取得できる坪単価は今も昔も坪250万円とみており、それでも活況を呈してきたのは低金利のお陰だ。

 その肝心の金利が転換期を迎えた。日銀の金融緩和政策の軌道修正だ。長期金利の変動幅を従来の「±0.25%程度」から「±0.5%程度」に変更したのは、明らかに住宅市場にはマイナスだ。1.5%の変動幅自体は大きくないが、物価高もあり住宅購入検討者のマインドを冷やすことになるのは間違いない。中古マンション価格は4,000万円を超えると鈍くなると言われており、現状でもそれをはるかに超えている。価格を引き下げようにも、専有面積圧縮も限界だ。この先、どう動くか注視が必要だ。

 ひとつだけ楽観的な見方をすれば、新築マンション市場は引き続き供給減少が続き、価格も上昇する気配を見せており、その分だけ中古価格の割安感は増すことだ。基本性能・設備仕様レベルも現在分譲されている物件より10年くらいの物件のほうが相対的に高いものも少なくない。一筋縄では計れない市場に突入するのではないか。

 中古戸建ても同様のことが言えそうだが、成約価格は中古マンションと約500万円の差がある。これが今後の市場にどのような影響を与えるか。

 いずれにしろ、ここ1~2か月の動向から目が離せない。これまでの市場のターニングポイントはカレンダー変わりにあったからだ。年明けとか年度変わり、ゴールデンウイーク、夏休み明けだ。

 

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン