山梨ワイン飲み放題&飲み比べ 2000円~ 東急プラザ渋谷 イベント3/11~3/27
東急不動産SCマネジメントが運営する「東急プラザ渋谷」は3月11日~27日、「ニッポンのいいお酒。第8回山梨ワイン」を開催する。
山梨県上野原市の後援で開催するもので、東急プラザ渋谷での地方自治体との協力は初めてで、イベントでは、山梨県上野原市にあるJR上野原駅南口に隣接するワインショップ「Wine wall Uenohara」がセレクトした山梨ワイン約100 種類を販売するほか、「60分試飲し放題」「3種類の飲み比べ」をワインソムリエの有資格者やワイナリースタッフからのアドバイスを受けながら楽しめる。
また、上野原市が勧める山梨県産のチーズやソーセージなどの加工食品をはじめ、数多くの物産品も販売する。
「60分試飲し放題」は2,000円〜3,500円(税込)、「選べる3種飲み比べ」は2,500 円(税込)。
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上野原市は「コモアしおつ」の取材で数回訪ねている。JR四方津駅は、高尾から中央線で22分、料金は418円。河岸段丘の眺めが素晴らしい相模川(桂川)の谷の部分に位置しており、「コモアしおつ」までは斜行エレベータでつながっている。
イベントは、2時間ワインが飲み放題で2,000円~とは破格の安さだ。小生は3回目のワクチン接種を2月4日に済ませており、取材以外で外出することを控え、外食も行っていないが、これは取材を兼ねて一度訪ねてみよう。
ワインといえば、三菱一号館美術館の隣にあるカフェバーがいい。客席はオープンなのでコロナも気にせず飲める。
〝宮脇檀さんにまた会えた〟 積水ハウス「コモアしおつ」(2013/9/14)
大和ハウス 複合商業施設「COTOE(コトエ)流山おおたかの森」開業
「COTOE(コトエ)流山おおたかの森」
大和ハウス工業は3月7日、千葉県流山市の複合商業施設「COTOE(コトエ)流山おおたかの森」を4月27日(水)にオープンすると発表した。
「コトエ流山おおたかの森」は、つくばエクスプレス・流山おおたかの森駅から徒歩4分に位置。物販棟(3階建て、延床面積:30,930㎡)と飲食棟(2階建て、延床面積:2,090㎡)の2棟から構成。食品スーパーと家電量販店を核テナントとし、ドラッグストアや各種専門店が出店する予定。
3.11から11年 避難生活3.8万人 南三陸町、女川町は人口増に 湾岸39市町村の人口
久慈市小袖海女センター(左は平成23年3月12日 右は平成27年4月27日)復興庁ホームページから
死者数15,899人、行方不明者2,526人、全壊約12.2万戸、半壊約28.3万戸(令和3年3月10日現在、警察庁発表)に達した、平成23年(2011年)3月11日14時46分に発生した東日本大震災から間もなく11年が経過する。震災関連死は3,784人(令和3年9月30日現在、復興庁発表)に上っており、今なお避難生活を送っている人も約3.8万人(復興庁発表)と少なくない。甚大な被害を受けた太平洋岸4県39市町村の人口動態を紹介する。
太平洋岸の被災地39市町村の令和4年(2022年)2月1日現在の人口は約247万人で、前年同月の約248万人より1.3万人(0.5%)、震災前の約260万人より約12.7万人(4.9%)それぞれ減少している。震災前の4県全体の人口減少率6.2%よりは減少幅は小さいが、これは主に人口が約105万人から約110万人に増加している仙台市などの影響と思われる。
県別では、岩手県の湾岸12市町村は前年同月から3.1%減少。県全体の減少率1.4%を上回った。審査以前と比較すると21.2%減少しており、県全体の減少幅10.2%より10ポイントも高くなっている。
市町村別では、釜石市が前年同月より6.2%減少したほか、宮古市も4.3%減少。震災前と比較して大槌町が30.1%減少しているほか、多くの市町村で20%以上減少している。
宮城県の湾岸15市町村の人口は前年同月比0.2%増の約170万人。仙台市が約109万人から約110万人に増加したのが寄与した。震災前と比べても、県全体で2.6%減であるのに対し0.7%減にとどまっている。
市町村別では、仙台市のほか気仙沼市、南三陸町、女川町、七ケ浜町、多賀城市、亘町、山元町が増加。人口減少が続いていた女川町は10.3%、南三陸町は9.6%それぞれ増加に転じ、一方で、人口増が続いていた名取市は0.9%減少に転じた。
福島県の湾岸10市町村では、前年同月比1.7%減の約48万人。震災前から8.7%減少。市町村別では、増加したのは広野町のみで、相馬市は6.8%の減少。
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気になる福島原発関連の警戒区域、避難指示区域などが指定されている南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町などは各自治体から発表される資料・データから判断して、復興の先行きは決して明るくない。
例えば双葉町。同町は町域の96%が帰還困難区域に指定されており、今年の春ころに復興再生拠点区域の避難指示が解除される見込みだが、問題が山積していることが町民アンケートから分かる。
同町が昨年9月に3,126世帯を対象に実施したアンケート回答者(1,494世帯)の実に43%が70歳以上で、無職は50%を超える。1人、2人世帯が圧倒的に多く、避難先はいわき市の31.9%を筆頭に県外も37.5%に達しており、既に自宅を所有している人が多い。町への帰還意向では、「戻りたいと考えている(将来的な希望も含む)」世帯は11.3%にしか過ぎず、「まだ判断がつかない」世帯は24.8%、「戻らないと決めている」世帯は60.5%に達している。
浪江町も同様だ。今なお帰還困難地域は町域面積の8割を占め、震災前の人口約2.1万人のうち、住民登録をしているのは令和4年2月現在16,163人で、居住しているのは1割も満たない1,827人だ。
また、町が調査している避難町民は令和4年2月現在、19,788人(うち県外5,992人)に上っている。避難町民と3,000人超の差があるのは、避難町民には避難先で生まれた子ども、結婚した配偶者などもカウントしているからとのことだった。
同町が平成30年10月に実施した住民意向調査(回収3,042世帯、回収率40.5%)では帰還意向について聞いているが、「すでに浪江町に帰還している」は4.9%、「すぐに・いずれ帰還したい」は11.8%、「まだ判断がつかない」は30.2%、「帰還しないと決めている」は49.9%となっている。
今後の生活に必要なものとして「医療機関(診療科)の拡充」「商業施設の再開・充実」「有害鳥獣対策の強化」「介護・福祉施設の充実」などを上げ、帰還する場合に不足しているものとして「買い物への支援」「健康や介護に関する支援」「被ばく低減対策」「住宅の修繕や建て替えへの支援」「生活交通の支援」などを指摘している。
東松島市奥松島地区(左は平成23年3月、右は平成28年6月)復興庁ホームページから
南三陸町泊浜地区(左は平成23年4月、右は令和元年9月)復興庁ホームページから
3.11から10年 人口減少幅 拡大と縮小が拮抗 太平洋岸39市町村の人口動態(2021/3/7)
東京都のコロナ感染者約105万人 Excelの制限1,048,575行突破 データ収集できず
東京都の新型コロナ累計感染者は3月5日現在、1,052,108人となった。記者は2年前から、「東京都の新型コロナウイルス対策サイト」にアクセスし、オープンデータ(リソース)をコピーし、Excelに落とし込み、性別・年代別に並べ替え記事化している。
今日(3月6日)も昨日(5日)の感染者10,806人の属性を調べようとサイトにアクセスし、オープンデータをダウンロードしExcelに落とし込んだのだが、画面には「ファイル全体を読み込むことができませんでした」と表示され、「ヘルプの表示」か「OK」をクリックすることを求められた。
「ヘルプ」には「ファイルには、1,048,575を超える行、または16,384を超える列が含まれています。この問題を解決するには、ソース ファイルをMicrosoft Wordなどのテキストエディターで開き、制限内の行数または列数を含む複数のファイルに分けて保存して、これらのファイルをMicrosoft Excelで開きます。ソース ファイルをテキスト エディターで開けない場合は、データをMicrosoft Accessにインポートし、データのサブセットをAccessからExcelにエクスポートしてください」の表示が出て、その先に進むことができない。
何のことやらさっぱり分からないのだが、都のコロナ感染者のオープンデータは、感染者一人当たり1行が充当されている。3月4日現在の累計感染者は1,041,497人(行)で、3月5日の感染者10,806人(行)を加えると制限の1,048,575行を3,728人(行)超えたため、表示されなかったということだ。
これ以上は記者の手に負えない。何とかしてほしい。
「タオル掛け2か所」に拍手喝采 大和ハウス&総合地所 初のJV「新小岩」
「プレミスト新小岩ルネ」
大和ハウス工業(事業比率55%)と総合地所(同45%)が明日3月5日から販売開始する「プレミスト新小岩ルネ」を見学した。駅から徒歩17分と距離はあるが、総武線沿線の〝駅近〟マンションと比べて、坪単価にして100万円前後の差があり、住居表示が「中央一丁目」であることからも分かるように、区役所、小中学校、商業施設などの生活利便施設が整っている。嫌悪施設もない。
物件は、JR新小岩駅から徒歩17分(新小岩駅からバス約6分徒歩2分)、江戸川区中央1丁目の準工業・近隣商業・商業地域な位置する15階建て全122戸。第一期一次(40戸)の専有面積は65.49~78.66㎡、価格は4,588万円~6,888万円(最多価格帯4,900万円台・5,200万円台)、坪単価は260万円。登録受付は3月5日~6日、抽選日は6日。竣工予定は令和5年6月。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
現地は、企業の事業所跡地で、24時間営業のスーパー・西友に隣接しているほか、小学校は4分、中学校は3分、病院は4分、小松川境川親水公園は2分、区役所は3分。
建物は1フロア3戸の南向きと、1フロア6戸の東向き2棟構成。住戸プランは60㎡台が70戸、70㎡台が52戸。主な基本性能・設備仕様は直床、リビング天井高は2450~2600ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所など。共用施設としては、屋上緑化を施した屋上テラス「エアリ―テラス」のほか、最上階の「スカイラウンジ」、1階の「コミュニティラウンジ」 など。SDGsに貢献するためコンポストを提供し、バルコニーに置いて堆肥にできる取り組みも行う。
販売を担当する大和ハウス工業・中川唯氏は、「沿線でたくさん供給されている〝駅近〟物件の坪単価は300万円をはるかに超えていますが、ここは駅から距離がある分、価格も抑えられています。3年前に当社が分譲した『プレミスト新小岩親水公園』のオーナー様たちは、流行に敏感でインテリアにこだわりを持たれる方が多く、そんな地元の皆様に評価いただけるよう、モデルルームにも力を注ぎました。リビング天井高(2500ミリ)は区内の他の物件より高くはあっても低くはないはずです」と語った。
また、中川氏は電子錠を標準装備していることについて「この単価のマンションで着いているのは珍しく、区内の物件では他にないことも確認しました」と誇らしげに語った。
新小岩ルミエール商店街
小松川境川親水公園
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このマンションについて両社は昨日(3月3日)、プレス・リリースを出した。そのままコピペしてもよかったのだが、そんな記事など何の「か・ち・も・な・い」と判断した。そこで、総合地所の広報担当の方に無理をいって、本日の見学が実現した。両社にお礼申し上げる。
どうしてもモデルルームを見たかった理由はもう一つある。「プレミスト新小岩ルネ」という物件名に閃くものがあった。両社JVは初めてであり、「ルネ」もついているので、総合地所は単なる〝ぶら下がり〟ではなく、商品企画にもそれは現れているはずだと考えたからだ。
その推測はズバリ的中した。坪単価はこれくらいだと思うが、72㎡のモデルルームはよくできていた。大和ハウスのオリジナル・オーダープラン「マイスタイルデザイン」を10階以上の住戸に導入するというのがその一つだ。
それより記者が嬉しかったのは、浴室タオル掛けが2か所あったことだ。どんどん価格が上昇する一方で、いくらもしないタオル掛けが1つに減り、あるいは1つもついていない物件が増えていることを中川氏に話した。
この点について、中川氏は「プレミストブラント向上のため、金額の高い低いで仕様設備に極端な差をつけるのはなくそうという動きが社内で出ています」と語り、タオル掛けは当初計画では1カ所だったのを2か所にし、今後は全ての物件に採用していくとのことだった。
些細なことだが、こうしたデベロッパーの〝良心〟は消費者に響くと記者は確信している。先日見学した大成有楽不動産「オーベル習志野大久保」もそうだった。こちらも当初は1つだった「タオル掛けは2つ必要だね」と担当者同士で話し合って実現したと聞いた。拍手喝采。こうした動きが加速することを期待したい。
これは、ゼネコンにもお願いだ。地価、建築費の上昇でデベロッパーからの〝価格下げ〟圧力が高まっているのは理解できるが、最小限必要なものは譲らないで頂きたい。コストを下げて粗利益率を高めても、売れなければ結局は利益率が下がることになる。その分だけブランド力の低下を招き、現場が苦労する。
嬉しかったことは他にもある。建築現場の仮囲いに、江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画が展示されていたことだ。数えたら138枚あった。素晴らしい作品ばかりだった。捨てないで額装でもして子どもたちにプレゼントしてはどうか。
その小学校の校庭には河津サクラが咲いていた。♪ドキドキドン!一年生 ー サクラさいたら いちねんせい ひとりでいけるかな〜となりにすわるこ いいこかな♪-年甲斐もなく口すさんでいた。
まだある。施工現場の仮囲いの中でタバコを吸っている人の姿が見えたので、「すいません、たばこ吸わせてもらえませんか」と声を掛けたら了承してもらった。図画の話やら最近のマンションの質が落ちていることやらのついでに、たばこのお礼に「長谷工さんの赤羽の施設はいいですよ」と話しかけたら、現場所長さんが「コムレジでしょ。見学を勧められているのですが…」と話した。所長さん、絶対見るべき。
デベロッパーの皆さん、同業の記者の皆さん、どうですか。現場取材をするとこんな嬉しい体験ができる。見学会をどんどんやり、コピペを止めて街に出よう、現場を見よう!
建設現場
江戸川区立第三松江小学校3年生が描いた図画
小学校に咲いていた河津サクラ
レンタブル比67% わが国初の社会人・学生・賃貸の複合 長谷工「コムレジ赤羽」(2022/3/2)
圧倒的人気呼ぶか モリモト「たまプラーザ」と「用賀」
「ディアナコートたまプラーザ」
モリモトが3月下旬に分譲する「ディアナコートたまプラーザ」(44戸)と「ピアース用賀」(35戸)に注目しており、モデルルーム見学をお願いしたのだが、コロナ禍でもあり、お客さん対応に限定しており、同業などからの見学申し込みを全て断っているとのことだった。物件概要、現地地図だけで判断して、人気化は必至だ。見学が可能になるころには完売している可能性が高い。
「たまプラーザ」は、東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩5分、横浜市青葉区美しが丘1丁目の第2種中高層住居専用地域に位置する6階建て44戸。専有面積は33.57~105.39㎡。設計・監理はスペーステック一級建築士事務所。外観共用部デザイン監修はアーキサイト メビウス。施工は風越建設。
現地もモデルルームも見学していないので、いい加減なことは言えないが、間違いなくたまプラーザの一等地だ。坪単価は最低で430万円、平均すると400万円台の半ばか。同駅圏の最高値を更新するはずだ。端正な外観デザインが美しい。
「用賀」は、東急田園都市線用賀駅から徒歩2分、世田谷区玉川台一丁目の第1種住居地域、第2種低層住居専用地域に位置する6階建て34戸。専有面積は36.64~78.78㎡。設計・監理はケプラー都市建築設計。デザイン監修は南條設計室。施工は新日本建設。
こちらも立地はおおよその察しが付く。記者は2014年分譲の「ディアナコート用賀翠景」と2018年分譲の「ディアナコート用賀」を見学している。今回は「ピアース」なのでコンパクトが中心のようだ。坪単価は500万円を超えないとは思うが、超えても驚かない。
「ピアース用賀」
プラン・デザイン秀逸 地所レジ、住友に勝てるか モリモト「ディアナコート用賀」(2018/3/6)
自然素材が見事に調和 モリモト「ディアナコート用賀翠景」(2014/10/24)
レンタブル比67% わが国初の社会人・学生・賃貸の複合 長谷工「コムレジ赤羽」
「コムレジ赤羽」
長谷工コーポレーションは3月2日、わが国で初と思われる「社会人棟」「学生棟」「賃貸棟」からなる複合共創型レジデンス「コムレジ赤羽」が竣工したのに伴う記者内覧会を行った。赤羽駅から徒歩8分の全340戸で、レンタブル比率(有効率)は実に67%で、ICTを積極的に活用し、それぞれの棟が緩やかにつながる仕掛けが随所に施されている。建物の一部をRC造と木造のハイブリッド構造とするなど木質化の取り組みも行っている。付加価値の高いレジデンスだ。
物件は、JR赤羽駅から徒歩8分、北区赤羽南二丁目の準工業地域に位置する敷地面積約5,197㎡、RC造8階建て(一部木造、鉄骨造)全340戸。竣工は2022年2月下旬。事業主・設計は長谷工コーポレーション。施工は長谷工・不二建設共同企業体。敷地は大日本印刷の施設跡地。
「社会人棟」は全168戸で、専用面積は16.41~16.50㎡、賃料は107,000円/月、共益費は13,000円/月。シャワー室か浴室付き。
「学生棟」は全112戸で、専用面積は13.50~17.85㎡、現在募集中の住戸(56戸)の賃料は80,000円/月~95,000円/月。シャワー室か浴室付き。
「賃貸棟」は全60戸で、専用面積は29.20~58.54㎡、現在募集中(18戸)の賃料は128,000円/月~260,000円/月、共益費は24,000円/月~30,000円/月。食洗機を標準装備。
貸主はいずれも長谷工ライブネットで、敷金・礼金・更新料は1か月(学生棟の礼金は150,000円)。家具・家電はベッド・チェア・エアコン・照明・冷蔵庫・電子レンジなど。インターネットは無料。契約は普通借家契約で、契約期間は2年間。
地域や大学・企業とも連携したコミュニティ形成の取り組みを進めていくのが大きな特徴で、それぞれが緩やかにつながる共用部分に工夫を凝らしているほか、学習プログラム「GAKU家」を通じて様々なイベントを開催していく。
また、顔認証、ランドリーの稼働状況、フィットネススタジオの混雑状況、CO2濃度確認、カフェテリア決済などICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を積極的に採用しているのも特徴の一つ。
内覧会で、同社都市開発部門不動産投資事業部事業部長・浅野武彦氏は、「2017年に当社の若手が取り組み始めたのに端を発している。『コムレジ』には、コミュニティとコンプレックス(複合)の意味が込められており、これまでにない『賃貸』のコミュニティをどのようにして育てるかをハード・ソフト両面で実現しようというプロジェクト。新しい試みとして一部木造化も図った。共用部の設備などはすべてコミュニティに欠かせないもの。当社が保有する施設でもあり、今後もどんどんアップデートしていく」と語った。
ツドイラウンジ・パーティルーム
エントランス
中庭
フィットネススタジオ
◇ ◆ ◇
数えたわけではないが、浅野氏は数分間のあいさつの中で〝コミュニティ〟の言葉を5回は使った。いうまでもなく、わが国の格差社会はどんどん進行し、家族間のコミュニティすら希薄になっていることを考えると、浅野氏がコミュニティを強調するのは分からないではないが、言うは易く行うは難し。社員、普通の賃借人、学生が交じりあうことなど不可能ではないかと思った。これまで見学した集合住宅のうち、サ高住と賃貸マンションなど2つの組み合わせはあったが、今回のように3つが同じ敷地内に収まっているのは初めてだった。
なので、同社に聞いたら、同社も「当社の調べでは他にはない」とのことだった。入居後1年経ってから、この共創プログラムがどのように評価されているか知りたい。
内覧会では、入居者すべてが出入りできるエントランス、社会人・賃貸棟のみ利用可のエントランス、フィットネススタジオ(115㎡)、サウンドルーム(38㎡)、学生は立ち入れない飲酒可能のツドイラウンジ・パーティルーム(220㎡)、ワーキングルーム(10室)、ゲストルーム(23㎡、2室)、カフェテリア、共用ランドリー、シェアリビングなどの共用施設を見学した。
その多彩さと広さに驚いたのでレンタブル比率(有効率)を聞いた。何と67%だった。このレンタブル比率が全てを物語っている。一言でいえば、極めて付加価値が高いということだ。分譲マンションだったら、坪単価370万円の価値があると思う。この高さをどうアピールできるか。
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前段ですべてを言い尽くしたはずだが、木質化とリーシングについても触れたい。
木質化は、学生棟の北東側の一部で行われており、1階はRC造、2階から5階までが木造のハイブリッド構造だ。構造柱(管柱)はスギ集成材、垂木はスギ製材、梁、大引、母屋はカラマツ集成材を採用している。
もう一つ、カフェ棟の天井部分にはカラマツの不燃化を施した木ルーバーが使用されていたが、ルーバーの総延長は1,073.1mもある。カフェ内は木の香りが心地よかった。このカフェ棟と中庭を包み込むようなコの字型の住棟配置もいい。設計を担当したのは同社エンジニアリング事業部第一設計室だ。波を打つデザインもいい。
社会人棟のリーシングでは、1フロア24戸に対して同じ業種は1つに限定しているとのことだ。なるほど。1フロアに競合会社の社員が入居したら企業も入居者も問題が起きたら困る。それを避けようということか。
一部木造の学生棟(1階と2階以上では外観も異なるのが分かる)
学生棟 シェアリビング
カフェ棟(天井はカラマツ材のルーバー)
カフェ棟
北区初のZEH 近鉄不「赤羽」/涙が出るほど嬉しかった「お父さん、頑張ってね」(2020/6/25)
読売・積水・マリオット 「コートヤード・バイ・マリオット名古屋」開業
「コートヤード・バイ・マリオット名古屋」
読売新聞東京本社、積水ハウス、マリオット・インターナショナルの3社は3月1日、わが国で6軒目となる「コートヤード・バイ・マリオット」ブランドのホテル「コートヤード・バイ・マリオット名古屋」を同日に開業したと発表した。
同ホテルは、名古屋市伏見地区の中心部に位置。土地建物は読売新聞東京本社が所有し、積水ハウスはプロジェクトマネジメントと建物の設計・施工を担当、グループで一棟借りし、運営管理はマリオット・インターナショナルが担当する。
建物外観は、日本の伝統美とホテル前を流れる堀川からインスパイアされたアート作品を随所に配置したインテリアデザイン。オールディダイニング CRUST(クラスト)は、開放感ある高い天井とゆったりとした座席が特徴。会議なら最大500名、宴会なら最大250名まで利用可能な広さ440㎡のセントラルボールルームを備える。
客室は全360室で、デラックスキング (25~27㎡) 170室、デラックスツイン (28㎡) 56室、プレミアムキング (28㎡) 40室、プレミアムツイン (28㎡) 84室、コートヤードスイート (56㎡) 10室。
開業イベントで積水ハウス取締役専務執行役員・石井徹氏は、「2017年に読売新聞東京本社から当社の事業計画提案を選定していただいた、約20年ぶりに名古屋中心部にオープンする外資系シティホテル。隣接する岐阜県、三重県で展開している『Trip Base 道の駅プロジェクト』との相乗効果によって、中部エリアに新たな魅力を付加し、広く中部圏の経済活性化にも寄与しいく」とあいさつした。
マリオット・インターナショナル 日本・グアム担当エリアヴァイスプレジデント、カール・ハドソン氏は、「国内で著名な読売新聞と積水ハウスとのパートナーシップにより、コートヤード・バイ・マリオット名古屋の開業を迎えることができ大変嬉しく思っている。名古屋の街を訪れるビジネスやレジャー旅行者の皆様に最高峰のおもてなしを提供していく」と語った。
テープカット
セントラルボールルーム
客室ツイン
記者動員力は西武が完敗 東京ドーム&三井不 オープン戦前のプレス内覧会に98人
メイン
東京ドームと三井不動産グループは3月1日、明日(2日)から始まるプロ野球オープン戦(巨人-西武)を前に、プレス内覧会「TOKYO DOME RENEWAL 2022」を実施した。取材に駆け付けた報道陣は98人(主催者発表)で、関係者を含めるとその倍はあった。西武ライオンズは昨年3月8日、同じようなセレモニーを実施したが、これほど多くはなかった。記者・関係者動員力では巨人が圧勝か。設備仕様レベルはさて…。
オーロラビジョン
報道陣
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記者がもっとも注目したのは、「THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ)」だ。2008年に開設したものをフルリニューアルしたものだ。3階の31番ゲートに設けられた専用のエントランスを小生は誰よりも先に入った。一番乗りを果たしたのは記者だ。敵地に堂々と乗り込む心意気は負けない。
エントランスを入った途端、脚がすくんだ。広い廊下の両脇には制服を着た女性数人が歓待してくれた。アテンダントと呼ぶのか。一流ホテル・旅館と変わらない〝おもてなし〟に〝アンチ巨人〟の記者も脱帽した。
廊下の壁などには巨人の歴史や伝統がよく分かる写真、トロフィーなどが飾ってあった。水原さん、川上さん、長嶋さん、王さん、松井さん、最近では阿部さんや坂本さんの写真やユニフォームなどか飾ってあった(記者が確認できなかっただけか、森さん、広岡さん、江川さん、桑田さんなどはなかった)。
座席(客室)は全28室。定員は8~12人で広さは28㎡が中心。全て法人向け年間契約で料金は非開示。今期は全て契約済みとか。ワインボックス、ビールサーバーが付いており、テーブルはシート張りだが脇は突板。椅子、ソファーなどは合成皮革。カウンターは〝パークホームズ〟仕様の人造大理石。全面折れ戸開口の観覧席付き。
「THE SUITE TOKYO」に隣接する「プレミアムラウンジ」も大幅にリニューアル。ビュッフェメニューには後楽園飯店料理長が監修する「フカヒレの姿煮入り汁そば」のほか、東京ドームホテルの料理が食べられる。
メインビジョンは、面積としては国内スタジアムで最大規模という横幅約125m、面積約1,050㎡。従来比で約4.4倍に拡大し、画質なども国内プロ野球場最高レベルという。このほか、右中間、左中間の外野フェンスにリボンビジョンを設置し、場内のLED照明約650台をDMX連動によって制御するシステムを導入している。
新しい観客席の取り組みでは、4人席×18区画の全72席の白が基調の「THE 3rd PLATINUM BOX」のほか、4~8人席の半個室の「MASU CABANA(マス カバナ)」(84席)、ペア観戦用の「CRAFT COUNTER(クラフト カウンター)」(48席)など。バックネット裏の黒が基調の「ダイヤモンドボックス」も160席から290席に増設している。
新しいサービスとしては、ドーム内の全売店、客席販売、チケット販売などで完全キャッシュレス化を実施。一部にはパナソニックの技術を利用した顔認証入場・決済も行う。
場内(一部場外)にはグラフィックデザイナー・河村康輔氏によるデザインを施し、「非日常的な空間」を演出している。
「THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ)」ゲート
ゲート前の報道陣
ゲートエントランス
客室
プレミアムラウンジ
プレミアムラウンジのメニューの一部(「強くあれ巨人(焼酎芋・麦)」もあった)
王さんの「756号」の写真
金田さんの写真もあった
◇ ◆ ◇
以下は、西鉄時代も含めて西武ライオンズファン・アンチ巨人歴六十余年の記者が書くことだから、相当の偏見に満ちた記事であることを承知の上で読んでいただきたい。
まず、西武ドーム(今季からベルーナドームに変更)との比較。立地は東京ドームと比較にならないし、施設は冬はより寒く夏はより暑い西武が完敗。
完全キャッシュレス化、顔認証も東京ドームはさすがだと思うが、スマホをまともに扱えない小生などはどうなるのだろう。付添人がいないと観戦できない。
後楽園飯店の「フカヒレ」はいくらか分からないが、確かに後楽園飯店の中華はおいしい。(西武ドームの応援はいつも池袋の西武デパートの弁当を買っていくので、比較は困難)。売店では、東京ドームがサントリーの「TOKYO CRAFT」ビールを売っているのがいい。小生はあまりビールを飲まないが、この「TOKYO CRAFT」は別格だ。最高においしい(これは好みがあるが)。
ここまで書いてくると、どうも西武のほうが劣勢だが、西武が勝っている(我田引水かもしれないが)とすればデザインだ。西武カラーはジャイアンツカラーより美しい(これまた好みの問題か)。
観客席だって西武は負けていない。西武の観客席はすり鉢状なので階段のステップは緩やかで、縦も横も移動は比較的楽だ。しかし、一方の東京ドームの階段幅は狭く、ステップもかなりきつい。席と席の間隔も西武のほうが広いような気がする。
「THE SUITE TOKYO」は、そもそも西武にはそんな席はないので比べられない。東京ドームは全28室とも契約済みだとか。ご同慶の至りだ。
気になる料金だが、非開示ということなのでさっぱり分からない。10人くらい利用できるから、一人1.5万円として1.5×10(人)×70(年間試合数)=1,050万円になる。マンション単価予想なら自信があるのだが、これは当たっているかどうか自信はない。
2勝1敗ペースで勝てれば、お金持ち巨人ファンにとっては安い買い物だが、過去10年間の巨人の戦績は1,410試合742勝603敗65分、勝率.552だ(西武は.517)。
つまり、勝ったり負けたりだ。〝球界の盟主〟を標榜するチームのファンのストレスは相当なものだろう。年間1,000万円の価値は果たしてあるのか。
「THE 3rd PLATINUM BOX」(3塁側で「白星」を願ってか)
「ダイヤモンドボックス」は黒づくし
3塁側ベンチ(大和ハウスの広告も。積水ハウスはライト側のフェンスに以前から広告がある)
五感で楽しむ観戦体験へ 「東京ドーム」大規模リニューアル 三井不動産など(2021/12/14)
開幕前に西武〝日本一〟 素晴らしいボールパーク化工事完了 人材流失に終止符 更新(2021/3/9)
二重・樹脂サッシ&タオル掛け2か所に感動 大成有楽不「習志野大久保」 1期1次即完
「オーベル習志野大久保」
大成有楽不動産が分譲開始した「オーベル習志野大久保」を見学した。駅から徒歩9分のマンションや戸建てが建ち並ぶ住宅街の一角で、坪単価(170万円台半ば)から判断してコストパフォーマンスが高いマンションだ。線路に近いことから二重サッシ(一部除く)を採用し、居室側は樹脂サッシにすることで省エネ性にも配慮している。
物件は、京成本線京成大久保駅から徒歩9分、習志野市大久保2丁目の第一種中高層住居専用地域、第一種住居地域に位置する6階建て全82戸。先着順で分譲中の第1期2次(15戸)の専有面積は57.83~77.46㎡、価格は3,288万~4,388万円(最多価格帯3,700万円台)、坪単価は170万円台の半ば。竣工予定は2023年1月下旬。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。
2月14日に抽選分譲し、即日完売した第1期(14戸)の専有面積は57.83〜77.98㎡、価格は2,998万〜4,298万円。問い合せ件数は304件 来場者数は63組(2月16日現在)。
現地は、幅員約4~7mの緑道が整備され、立派なケヤキやサクラの街路樹(一部除く)が植えられているハミングロードから一歩入った中層マンションや戸建てが建ち並ぶ住宅街の一角。市立中学校が隣接(徒歩2分)し、市立小学校へも徒歩6分。
建物は全82戸のうち69戸が南向きで、敷地南側には駐車場を挟んで京成線の線路が走っていることから、線路側に面した住戸は二重サッシを採用し、居室側は樹脂サッシとして遮音性と断熱性を高めている。
主な基本性能・設備仕様は、直床、床暖房、リビング天井高2450ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所、同社オリジナルの「オレンジラボ」、物干し金物のほか、LDKに隣接するスペースにホームライブラリ―(38戸)、マルチスペース(5戸)、こもルーム(6戸)を提案。共用部には「キッズスペース・ラウンジ(集会室)」のほか、Wi-Fi環境が整った900誌以上の雑誌が手持ちのスマホを利用して無料で楽しめる「J:COM ブックス スポット」や「スタディルーム」2室、コープみらいの「宅配サービス」の配達物を一時置きできる鍵付きの「食配ステーション」を採用している。
タオル掛け2か所
現地近くのハミングロード
◇ ◆ ◇
同社のマンションは、数年間ほとんど全てといっていいくらい見学している。特別な理由はない。プレス・リリースをそのまま記事にするのはためらわれるからで、さらにいえば同社を含めて芙蓉グループのデベロッパーが好きだからだ。東京建物、安田不動産、中央日本土地建物、ヒューリックなどだ。それぞれ旧グループが異なり社風も微妙に異なるが、共通するのは何事も〝真面目〟〝一生懸命〟に取り組んでいることだ。
RBA野球にそれはよく表れている。生き馬の目を抜くような戦略を取ることはなく(これは欠点でもあるが)、現有勢力で精いっぱい戦っている。大成有楽は〝出ると負け〟を繰り返しているが、応援したいチームだ。
マンション事業も同様だ。同社は「オレンジラボ」に象徴されるように、生活者目線の商品企画に力を入れている。それがマンション購入検討者に評価されているはずだ。
しかし、今回の見学では危惧することが一つあった。坪単価は相場からしてこんなものだろうと思うが、利益率を高めるために基本性能・設備仕様レベルを落としているのではないかということだった。
モデルルームを見学して危惧は杞憂であることが分かった。その一つは前段で書いた二重・樹脂サッシを採用していることだった。敷地から線路まで20m以上あったので、それほど騒音は気にならないはずだが、同社はきちんと対応している。樹脂サッシのよさは住んでみればよく分かるはずだ。
もう一つ、安堵したのは浴室のタオル掛けを2か所に設けていたことだ。これまで何回か書いたが、建築費の上昇などを吸収し、グロス価格を抑制するためにタオル掛けを2つから一つに減らすどころか、1つもつけないマンションが増えている。特に千葉方面は多いような気がする。
なので、恐る恐る浴室を覗いたらちゃんと2つ付いていた。嬉しくなってそのことを、物件の説明を受けた同社マンション事業部・平井氏に伝えたら、平井氏は「最初の仕様では1つしかなかったのですが、2つないとファミリーは不便だよねと話し合って2つ付けることにしました。」と話した。この言葉に記者は感動した。
読者の皆さんは〝たかが、そんなこと〟というかもしれないが、記者は逆のことを考える。タオル掛けは1本せいぜい2万円くらいのはずだ。それを削ってでもコストを下げ、利益を上げようとする姑息な手段を取るデベロッパーやゼネコンが許せないのだ。顧客主義とは真逆だ。
一事が万事という言葉もある。タオル掛け1本をけちるようなデベロッパーは他でも消費者が見逃してしまうステルス値上げをしているのは間違いない。
この記事を読む購入検討者の方には、ついていなければ文句の一つや二つぶつけてみることを勧める。十中八九は〝無料〟で付けてくれるはずだ。タオル掛けが付いているかついていないか、1つか2つか、デベロッパーの良心を計る簡単なモノサシだ。
建設現場