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「内幸町一丁目街区」完成予想図

 三井不動産など事業者10社は3月24日、都心最大級の延床約110万㎡の日比谷公園と一体となった「内幸町一丁目街区」の街づくり「TOKYO CROSS PARK構想」を発表した。

 再開発エリアは北地区・中地区・南地区の3つの地区で構成。北地区の事業者は三井不動産と帝国ホテルで、敷地面積は約2.4ha、29階建て延べ床面積約15万㎡のホテル・宴会場棟と46階建て延べ床面積約27万㎡のオフィス・商業・サービスアパートメント・賃貸住宅を整備する。完成予定はホテル棟が2036年度、オフィス棟が2030年度。

 中地区の事業者はNTT都市開発、公共建物、東京電力パワーグリッド、三井不動産で、敷地面積は約2.2ha、46階建て延べ床面積約37万㎡のオフィス・ホテル・ホール・宴会場・産業支援施設を整備する。完成予定は2029年度。

 南地区の事業者は第一生命保険、中央日本土地建物、東京センチュリー、東京電力パワーグリッドで、敷地面積約1.9ha、43階建て延べ床面積約31万㎡のオフィス・商業・ホテル・ウェルネス促進施設を整備する。完成予定は2028年度。

 事業者10社が共創し、隣接する約16haの日比谷公園と街区を道路上空公園でつなぎ、日比谷・内幸町エリアの回遊性を高め、緑と水の豊かな空間に人々が集まり、安心・安全に心地よい時間を楽しむことができる、ウォーカブルな街づくりを実現する。

 また、分野横断型の「第三世代」スマートシティ実現に向けたDTC(デジタル・ツイン・コンピューティング)を活用した高度な都市OS(情報基盤)の実装に取り組むほか、国が掲げる「2050年カーボンニュートラルの実現」に向けた電気・熱エネルギーのCO2排出量実質ゼロの実現を目指す。

 街区のマスターデザイン・空間づくりには、ロンドンを拠点に活動するPLP アーキテクチャーを起用する。このほか設計は日建設計、山下設計、NTTファシリティーズ。

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基壇部上広場(完成予想図)

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街区と日比谷公園を結ぶ道路上空公園

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公園側からの完成予想図

 

 

 

 


 

 

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「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」(右側が「赤羽北ザ・マークス」)

 大和地所レジデンスは323日、分譲開始からわずか6か月で全89戸を完売した「ヴェレーナグラン赤羽北フロント」が竣工したのに伴うメディア向け現地建物見学会を行った。駅から徒歩3分で坪単価300万円前後という立地・価格の安さが人気の要因だが、高さ規制がない工場地域立地を巧みに生かした天井高3m超のスキップフロア住戸、約20畳大の床下収納付きなど商品企画がユーザーに支持された。

物件は202010月から販売開始し、20213月までに全戸完売している。隣接する全96戸の「赤羽北ザ・マークス」は20219月に販売開始し、20222月までに完売。「フロント」と「ザ・マークス」の販売間隔は約6か月あるが、双方合わせて185戸をわずか1年余りで完売したことになる。

同じころに分譲された板橋区の三菱地所「ザ・パークハウス板橋大山楠ノ杜」187戸とともに城北エリアで圧倒的な人気を呼んだ物件だ。

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基壇部の植栽

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スキップフロア・ルーフテラス付き住戸

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床下収納・スキップフロア住戸

        ◆     ◇

 この物件と隣接する「赤羽北ザ・マークス」の現地・モデルルーム見学を含めて、今回が3度目の取材だ。物件特性などはこれまで書いた記事に修正を加える必要はないと思うので、そちらを参照していただきたい。

 完成した建物を見学して確認できたのは、記者はてっきり擬石だろうと思っていた外壁(マリオン)や外構には本物の自然石を用いていることだった。東邦レオが施工した外構の植栽もよくできていた。

 専有部では、案内役の同社建築企画第1部主任・山内康平氏は、「プレミアム住戸とスタンダード住戸で設備仕様レベルの差をつけていたが、スタンダードからプレミアム仕様に変更された方が目立った」と語った。

最初の取材では確認しなかった浴室のタオル掛けは2か所にきちんとついていた。ルーフバルコニーの人工芝は1㎡当たり約1万円する高額なものを使用していることも山内氏は明かした。

高さ740ミリ、広さ20畳大の床下収納は課題がないわけではない。高さは1歳児でも80cmを超えるそうだから、布団や衣服など軽いものはともく、大人が重い荷物を出し入れするのは相当骨が折れる。台車・滑車・リフトが必要かもしれない。

このことと関連するのだが、居住性能の高いマンションは床下やロフトの高さ規制1.4m以下を緩和し、容積率の割り増しを行うべきだ。

 嬉しかったのは、小生のブログ記事を購入者の方が読んでくださっていることを広報担当者から聞かされたことだ。小生は、独断と偏見に満ちた記事かもしれないが、一般の人が読まれても誤った選択をしないよう心掛けてきた。嘘は書いていない。これからもプロパガンダそのものの歯が浮くような、目を覆いたくなるようなパブリシティ記事など絶対書かないことを約束する。

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1階ラウンジ(外の水景の水音が聞こえるそうだ)

反響3000件超 ランドスケープ抜群 三菱地所レジ他「板橋大山大楠ノ杜」(2021/12/11

天晴れ!大和地所レジ 仕入れの妙 商品企画にも生かす「赤羽北フロント」(2020/9/9

大和地所レジ 早期完売「フロント」 隣接の「赤羽北ザ・マークス」坪300万円超えるか(2021/8/4

「フロント」に続き「ザ・マークス」も分譲へ 大和地所レジ 必見の「赤羽北」(2021/7/14

 

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「庭のホテル 東京」1階ロビー(右は光壁、床は手織りカーペット)

 野村不動産グループホテルの「庭のホテル 東京」は3月25日、リニューアルオープンする。2009年の開業以来初の大規模改装を行い、2つの庭と「和」をコンセプトにした客室を新設したほか、リラグゼーションスペースの拡充、ニューノーマルに対応した設備強化を実施。リニューアルオープン前の3月22日、内覧会が行われた。〝プラウドに〟匹敵するレベルの高いホテルだ。

 ホテルは、JR水道橋駅から徒歩3分、千代田区神田三崎町1丁目に位置する敷地面積約1,708㎡、免震15階建て全229室(リニューアル前は238室)。客室面積は18㎡~36㎡。このほか和洋2つのレストラン、ファンクションルーム、リフレッシュラウンジ、ワークアクトルーム、ランドリーコーナー、ビジネスコーナーなど。開業は2009年5月。設計は石井建築事務所(建物)、山田雄太郎造園事務所(庭園)施工は大成建設。リニューアル施工はベネフィットライン。

 同ホテルは、1935年開業の日本旅館「森田館」をルーツとしており、従前の「東京グリーンホテル水道橋」を建て替えたもの。「美しいモダンな和」がコンセプト。2019年3月、野村不動産グループに入った。

 今回のリニューアル工事では、顧客の声を反映させるため1年半前にプロジェクトチームを立ち上げ、客室や共有スペースなど既存施設の改装・改修に加え、旅館がルーツの「庭のホテル」にふさわしい2つの庭を新設し合計4つとしたほか、「和」のコンセプトルーム、リラクゼーションスペースの増強、ニューノーマルに対応した最新設備の充実を図っている。

 22日のプレス説明会で、野村不動産ホテルズ代表取締役社長・青木秀友氏は、「創業が1935年、昭和10年というルーツを持つこのホテルは2019年に野村不動産グループ入りし、その直後コロナに見舞われたが、お客さまの応援が励みになり社員一丸となって頑張ってきた。リニューアルでは新しい時代に対応すべく様々なニーズを取り込んだ。更なる飛躍を目指す」と語った。

 また、創業者の祖父母と両親とともにホテル・旅館業に携わってきた同ホテルズとホテル運営会社UHMの顧問・木下彩氏は、「ホテルを建て替えた後にリーマン・ショック、3.11などに襲われ、かなり苦戦した。リニューアルしたホテルは従前の基本的なコンセプトが守られており、自画自賛したい」と話した。

 総支配人・海老沼悟氏は、稼働率やADRについてのメディアの質問に「現状はコロナの収束が見えない段階だが、5年後くらいには稼働率85%、ADR2万円を超えたい」と語った。

 このホテルとともに2019年に野村不動産の傘下に入った「東京グリーンホテル後楽園」は昨秋閉店した。

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「シグネチャーツインルーム」

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3階「ラウンジテラス」(パース)

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15階「ルーフトップテラス」(パース)

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「庭のホテル 東京」

◇        ◆     ◇

 説明会を含め約2時間施設を見学したが、野村不動産のマンションブランド〝プラウド〟にふさわしい質の高いホテルだと思う。

 何から書いていいやら迷うほどだが、まず、最大の特徴の一つである4つの庭園について。1階の「中庭」、2階の「石庭」(新設)、3階の「ラウンジテラス」、15階の「ルーフトップテラス」(新設)とも素晴らしいのだが、庭とレストラン、ラウンジ、ファンクションルーム、リフレッシュラウンジなどをつなげたランドスケープデザインが秀逸だ。一つひとつ紹介する余裕はないが、「ラウンジテラス」は庭屋一如のコンセプトを見事に具現化している。室内側の52.7㎡の「リフレッシュラウンジ」はサッシを閉めても自然の水音が聞こえる仕掛けが施されている。

 その意図は分からないが、1階の「中庭」には貴重石と言われる「虎石(トライシ)」があるのには驚いた。確かに阪神タイガースのユニフォームのような文様があった。これはタイガースファンにお勧めだ。前泊では頬擦りをして願掛けをするもよし、後泊では勝っても負けてもここに腰かけて祝い酒かやけ酒を飲むのに最適だ。相手のジャイアンツファンだって泊まる価値はある。足蹴にし、尻に敷くのもいいではないか。「東京ドームホテル」に負けないレベルだ。

 客室では、新設した36㎡の「シグネチャーツインルーム」(6室)がいい。和がコンセプトで、玄関と水回り部分はナグリ床で、浴室はヒノキ風呂で、茶棚には組子細工が施されている。他のタイプも3点セットの水回り、建具・家具の面材、アメニティなどは宿泊特化型とは比較にならないほど上質だ。

 もう一つ、強調したいのは全体的に本物志向の仕上げ・設備になっていることだ。客室カウンターには御影石、オリジナル特注マットレス、リフレッシュラウンジには組子細工の間仕切り、エレベーターホールの枯盆栽、ロビーの手織りカーペット…などだ。

 このほか、「エコマークアワード2021」で「優秀賞」を受賞したように、脱プラ、無料ウォーターサーバー、節水型バスタブ、分別ごみ箱など環境配慮の取り組みも行っている。

 コロナ禍でのリニューアルオープンであり、数えきれないほどあるホテルとの競合は避けられないだろうが、ラグジュアリーホテルに見劣らない設備仕様レベルの高さや共用施設の充実、旅館のよさを取り込んだランドスケープデザインなど他にはない優位性をどうアピールするかがポイントだろう。

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2階「ファンクションルーム」(天井部分はアカマツ材)

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「虎石」(堆積岩か)

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格子細工をあしらった茶棚(左)と枯盆栽

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「リフレッシュラウンジ」

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2階「石庭」(手前のテーブル・オブジェはナグリ仕上げ)

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3階自販機コーナー(手前の手洗いカウンターは御影石、右奥は無料のウォーターサーバー)

 今回の地価公示は、全国平均で全用途平均・住宅地・商業地のいずれも、2年ぶりに上昇に転じた。住宅地については3大都市圏・地方圏のいずれも2年ぶりに上昇に転じ、商業地についても、地方四市では上昇率が拡大、東京圏・名古屋圏で上昇に転じるなど、新型コロナウィルス感染症の影響が徐々に緩和されるなか全体的に昨年から回 復が進んだと考えられる。

 住宅市場に関しては、需要が引き続き堅調である一方で供給が限られており、高値安定の状況が続いている。共働き世帯の増加やテレワークの浸透等による住まいへの関心の高さから、旺盛な需要は当面継続するだろう。

 顧客のニーズは多様化しており、用地取得も都心・郊外や住宅地・商業地を問わず幅広く行う必要がある。ただし、用地取得競争は激しくなっており、このような環境下では以前にも増して再開発を含めた多角的な開発手法が必要となる。また中古住宅の売買についても、グループ会社における今期業績を上方修正するなど、強い需要が継続している。 ただし、金利の上昇、住宅ローン控除の縮小、原油や資材の高騰に伴う建築費の上昇については、注視しておく必要がある。

 オフィス市場に関しては、市場全体で稼働率が下げ止まってきた一方、賃料はまだ下落傾向にある。好調な企業業績を受けオフィスの拡張移転を選択するケースも増えているが、働き方のニーズは多様化しており、オフィスに集まる意義 やオフィスが生み出す価値を再定義し、フレキシブルな働き方を実現するオフィスやサービスの提供を続けていく。

 商業・ホテル市場に関しては、コロナの影響により厳しい事業環境が続いているが、商業施設は日用品を中心とした 地域密着型を中心に、ホテルは宿泊に留まらない新たな使い方を提示するなど、事業としての体力を蓄えながら需要 の回復に備える。

 物流市場に関しては、eコマースニーズのさらなる拡大を踏まえ、コロナ下においても地価は上がり続けているが、旺盛な投資意欲はなお継続すると考える。

  社会や人々の価値観はコロナ禍を経て大きく変化しており、不動産関連商品・サービスも同時に変化がしてゆく必要がある。当社は、グループ全体でDX やサステナビリティの取組みを強力に推進しながら、これまで同様、お客様に寄り添い、ニーズを的確に捉えた独創性の高い商品・サービスの提供を続ける。

 地価公示は、不動産の取引動向や中期的な展望を反映したものであり、様々なマクロ指標と合わせて今後も重要指標のひとつとして注視していく。

 

 令和4年地価公示は、全国全用途平均・住宅地・商業地のいずれも2年ぶりに上昇に転じた。新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和され、昨年からは全体的に回復傾向が見られた。

 今回の地価公示では景況感の改善が見られるものの、足元の緊迫する国際情勢により、経済情勢含めた先行きは不透明な状況にある。不動産市況や社会・生活への影響を注視しつつ、成長に向けた投資を継続していき たい。

 オフィスは、一般的に「毎日同じ人が集まって作業をする場」であったが、多様化するワークスタイル、ライフスタイルへの対応がテナントニーズに加わってきている。

 4月からは「フレキシブル・ワークスペース事業部」を新規設置し、オフィス・ラウンジ等のワークスペースの整備や、複合的に利用できるサービスの開発・提供など、ハードとソフトの両面から多様な働き方を支える商品・サービスを拡充していく。

 住宅は、都心物件の人気が続く一方、テレワーク需要による郊外の広い物件の引き合いも継続して旺盛である。名古屋駅徒歩圏の大規模マンション「ザ・パークハウス名古屋」、ZEH-M Ready基準に適合した「ザ・パーク ハウス新浦安マリンヴィラ」、木材の持続可能性に配慮した「ザ・パークハウス高輪松ヶ丘」などの販売が好調。

 住宅においてもライフスタイルの多様化によって、ワークスペースの設置や気候変動対策の取り組みのニーズが強まるなど、物件検討時に重視する価値や優先順位も多様になっている。

 また当社では、DXで目指すまちづくりのビジョンを示した「三菱地所デジタルビジョン」を策定し、リアルとデジタルが一体となったまちづくりを推進している。5Gを必須の社会基盤と位置づけ、丸の内エリア全域の5G化を進めているほか、ロボットを活用しやすくする「ロボットフレンドリー」な環境づくりにも取り組む。

 さらに脱炭素社会の実現に向けた取り組みにも、ESG先進企業として引き続き注力していく。丸の内エリアや 主要都市における保有ビルの再エネ電力への切り替えといった継続した活動により、従来の中間目標を前倒しで達成見込みとなったため、先般、CO2等温室効果ガスの削減目標とRE100 達成目標を新たに制定した。具体的には、2050年までにCO2等温室効果ガスネットゼロ達成のほか、2025年度再エネ導入100%達成を目指す。

 今後も事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するとともに、空間やサービスに求められる本質的な価値を追求し、価値創造を図っていきたい。

 

 

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「唯・巧・居(いこい)の家(全4棟)」

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは3月17日、2020年に松戸市で開発・販売した、戸建分譲住宅「唯・巧・居(いこい)の家(全4棟)」が第28回千葉県建築文化賞(住宅の部)で「入賞」を受賞したと発表した。

 同賞は、建築文化や居住環境に対する県民の意識の高揚と、うるおいとやすらぎに満ちた快適なまちづくりを推進することを目的に実施されているもので、一般建築物の部と住宅の部に分かれている。ポラスグループが同賞を受賞するのは今回が初。

 「唯・巧・居(いこい)の家)」は、JR新松戸駅から徒歩10分の全4棟。高層マンションや商業施設、低層住宅が密集・混在しているエリアで、同社は隣家や街との距離感をデザインし直し、繋がりや関わり方を選択・調整する上で影響を与える「程」加減を、「縁庭(へりにわ)」「斜庭(はすにわ)」「路庭(みちにわ)」の3つの庭で生み出した斬新な提案が評価された。

 

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「プラウドシティ大津京」

 野村不動産は3月18日、琵琶湖に近い滋賀県大津市の分譲マンション「プラウドシティ大津京」が建物を利用する人々の心身の健康(ウェルビーイング)・快適性などに配慮した建築物として認定される「Fitwel(フィットウェル)認証」を取得したと発表した。

 同認証は、米国疾病予防管理センター(CDC)と米連邦政府一般調達局(CSA)が主導して2017年に開発したもの。わが国では2例目で、住宅での認証は国内初。

 12の評価項目のうち、評価の高かったのは、近隣の公共交通機関や商業施設、緑や遊び場の充実などの「立地・周辺環境の良さ」、EVホールのサインや階段のステッカー、階段の利用を促進する仕掛けなど「身体活動を活発にするための仕掛け」、ヨガスペースの設置、すべての共用スペースで自然を眺められる窓を設置などの「快適に住まうための共用スペース・サービス」の3項目。共用部には滋賀県産材のスギ材を多用している。

 物件は、JR湖西線大津京駅から徒歩11分の15階建て全357戸。専有面積は63.83~174.16㎡。竣工予定は2023年11月中旬。施工は長谷工コーポレーション。

 エントリー開始後1,000件超の反響があり、今年1月のモデルルームオープン後、360組の来場者を集め、2月下旬から販売を開始した第1期では100戸を供給。約7割の申し込みがある。購入者は地元大津市在住が4割で、京都や大阪府在住者の評価も得られているという。

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コーチエントランス(緑が本物だったら凄い)

 

 

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「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」

 三井ホームは3月17日、同社が設計・施工した木造マンション「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」が、カナダ林産業審議会(COFI)主催の第4回「COFI 木造建築デザインアワード~Big & Tall Wood Challenge ~」を受賞したと発表した。

 受賞したのは、「ツーバイフォー工法を軸に、一般に流通する材料の組み合わせで構成した国内最高レベルの高強度耐力壁「MOCXwall(モクスウォール)」(壁倍率30倍超)を開発・採用するなど、我が国において希少な中層共同住宅の木造化促進に寄与する普及性の高いプロジェクトにより、木造マンションという新たなカテゴリーを生みだした点が高く評価された」ため。

 受賞したのは、このほか「中央区日本橋3丁目プロジェクト」(東京都中央区)、「髙惣木工ビル」(宮城県仙台市)、「ファミリーホスピス京都北山」(京都府京都市)、「桐朋学園宗次ホール」(東京都調布市)、「星野リゾート BEB5軽井沢」(長野県北佐久郡)、「日立建機株式会社土浦工場事務管理棟」(茨城県土浦市)、「流山市立おおぐろの森小学校」(千葉県流山市)。

外貌の呪縛を解き放つか 「現しを求めるのは木造コンプレックス」三井ホーム小松氏(2021/12/9)

賃料は「調布並み」でも申し込み殺到 三井ホーム「稲城」の木造5階建て賃貸(2021/12/9)

「木」の中層マンション「MOCXION(モクシオン)」第一弾 三井ホーム「稲城」見学会(2021/7/7)
 

 

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「HOTEL THE LEBEN OSAKA」

 タカラレーベンは3月17日、グループ創業50周年記念ホテル「HOTEL THE LEBEN OSAKA」のメディア向けオンライン発表会を行った。「上質な非日常」をコンセプトに107の客室は全て30㎡以上とし、ルームチャージ制を採用、朝食はオーダーにより客室ドアまで届けるのが特徴。ホテルは3月24日に開業する。

 ホテルは、大阪メトロ御堂筋線心斎橋駅から徒歩8分、大阪市中央区南船場2丁目に位置する全107室。客室面積は30㎡~88㎡。ルームチャージ制を採用し、当面の宿泊料金は15,000円を見込む。運営は昨年9月、国内60か所のホテルの運営を行っているソラーレ ホテルズ アンド リゾーツと共同で設立したレーベンホテルズが行う。

 説明会で、同社取締役兼常務執行役員 レーベンホテルズ取締役・秋澤昭一氏は、「当社が50年で培った空間提案などのノウハウを注ぎ込んだ集大成のプロジェクト。2021年に発表した事業計画の7つの柱のうちの一つである流動化事業の一環、グレーを基調に上質な非日常、シンプルでラージをコンセプトにした。コロナ禍での開業ではあるが、2025年の大阪万博、IR(複合リゾート)計画を見据え、開発・所有、リート売却・運営など複合的な展開を行っていく」と語った。

 ホテル支配人・立岡秀海氏はホテルの第一の特徴として、空間のゆとりを強調。客室は30㎡以上をスタンダードとし88㎡まで7タイプを用意、仕様ではシモンズのベッド、今治のタオルを採用すると説明。43㎡以上のレーベンスタイルルームは寝室とリビングの間に仕切りを設けるとした。

 また、宿泊料金については世界基準のルームチャージ制を導入。朝食はオーダー制で客室入口まで届け、SDGsの取り組みとして脱プラのアメニティ、完全オーダー制によるフードロス対策、抗ウイルス・抗菌の全館光触媒施工、防災体験プランを販売するなどと話した。

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テラス

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エントランス

◇        ◆     ◇

 約1時間の説明会は、コンセプト、特徴などが余すところなく語られたと思う。客室面積30㎡以上、ルームチャージ制の導入、オーダー方式による朝食の客室ドアまでのサービスなどは差別化につながるはずだ。

 ひとつだけ残念だったのは、建具・家具、アメニティ、その他設備仕様レベルが説明や画像では伝わってこなかった点だ。同社はメディア向け試泊も行った。泊まるべきだったか。

 それと、秋澤氏や立岡氏はシンプルなデザインで、ニュートラルなポジションを強調したが、記者は「非日常」の演出では他を圧倒する同社のマンションモデルルームをそのままホテルでも採用したら関西の人に受けると思った。「上質な非日常」-いま必死でそのようなホテル、マンションはあったかと考えているのだが、思い浮かばない。

 50周年記念マンションプロジェクトの一つ「レーベン福岡天神ONE TOWER」は見学取材し、記事にしているので参照していただきたい。最高レベルのマンションだし、「非日常」の極みだ。

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レーベンスイート(「博多天神」では壁は本物の大理石だった)

福岡の最高峰 第1期100戸 圧倒的な人気 タカラレーベン50周年「福岡天神」(2022/3/15)

 

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「レーベン東川口GRANDEST

タカラレーベンが埼玉建興とともに埼玉県内初のPPP(官民連携)分譲マンション「レーベン東川口GRANDEST」(143戸)を販売開始してから1か月が経過するが、販売は極めて好調に推移している。第1期分譲は全戸の5割程度の85戸を供給。驚異的な反響を呼んでいる。

物件は、東京メトロ南北線(埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線)・JR武蔵野線東川口駅から徒歩1分、川口市戸塚二丁目の商業地域(建ぺい率100総合設計により80%、容積率400%569%)に位置する敷地面積約2,109㎡の地下2階地上18階建て全143戸(他にキッチンスタジオ1戸、市行政施設1区画、交番1区画など)。次期分譲予定の第2期(戸数未定)の専有面積は56.1477.13㎡、価格は未定。建物竣工予定は202311月中旬。設計・監理はGA建築設計社。施工は埼玉建興。デザイン監修はウイ・アンド・エフ ヴィジョン。昨年12月にモデルルームオープン。これまで全体の5割程度が進捗済。

現地は、駅前ロータリーに隣接。徒歩時間は駅から1分だが、歩けばほんの数十秒(30mくらいか)。従前は市営の駐輪場。

埼玉県内の分譲マンションとしては初の「PPP(官民連携)事業」であるのが特徴。20209月に実施された市のプロポーザルでは 、駅前広場の整備と市の行政施設、交番を設けることのほか、事業者は川口市に強い地元業者が求められたため、同社は川口市に本社を置き、共同事業の実績もある埼玉建興とともに共同提案した。

建物は地階が駐輪場、行政施設、タワーパーキングスペース、1階がエントランス、行政施設、交番、2階が行政施設、交番、3階以上が住戸で、ほとんどが南向き。プランは16戸が50㎡台、80戸が60㎡台、47戸が70㎡台。18階建てはエリア最高層。

主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、浴室テレビ、オリジナルウォーターシステム〈ルイックプロジェクト〉、共用部のキッズルームや屋上テラスを備えた「キッチンスタジオ」など。

販売担当の同社マンション事業本部営業推進本部 第1営業統括部 第1営業部次長・花田崇好氏は「販売価格や坪単価については、お客さまは納得されている。人気の要因は駅徒歩1分、南向き中心の配棟計画、デザインなどですが、やはり市が関与しているPPP事業であることの安心感が大きいですね。来場予約はいっぱいで、お客さま対応に追われています」と語っている。

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モデルルーム

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キッチンスタジオ

◇             

花田氏も語ったように「東川口」駅圏ではこれまでのアッパー坪206万円をはるかに突破する値段だ。記者予想も大幅に外れた。

しかし、花田氏の説明を受け、モデルルーム(77㎡)を見学して、価格(単価)に納得した。川口駅の再開発物件は坪300万円をはるかに突破し、浦和駅では350万円超だ。「東川口」は商業施設が乏しいが、都心へのアクセスを考えると〝割安感〟はある。

立地条件も申し分ない。敷地南側には道路を挟んで市の駐輪場や民間の駐車場があるので何とも言えないが、3層以上は前建がなく開放感がある。駅前ロータリーもマンションの敷地同然だ。嫌悪施設などもない。

ひとつ書き忘れた。記者が褒めるのではない。パンフレットには同社のオリジナルウォーターシステムを絶賛する声がたくさん寄せられている。

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建設現場(商業地域立地だが、周囲に高い建物がないことが分かる)

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駅前広場(正面に建物が建つ)

決め手は3LDK70㎡超中心の企画 タカラレーベン「戸田公園」第140戸 販売好調(2020/11/18

 

 

 

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