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 野村不動産ホールディングスは1月29日、仲介・CRE部門の新会社「野村不動産ソリューションズ株式会社」を2021年4月1日付で発足させ、ホールセール事業(法人仲介事業)とリテール事業(住宅流通事業・新築受託販売事業・保険代理店事業等)を1社体制で推進することを決定したと発表した。

 同社のこれまでの仲介・CRE部門は、野村不動産法人営業本部と野村不動産アーバンネットの2社体制だったが、グループ内の仲介・CRE機能の統合を通じ、人材・ノウハウの集約を行うことで多様化する顧客ニーズにワンストップで対応できる総合不動産仲介会社を目指すのが狙い。

 新会社発足にあたっては、野村不動産を吸収分割会社、野村不動産アーバンネットを吸収分割承継会社とし、野村不動産アーバンネットの商号を野村不動産ソリューションズ株式会社(Nomura Real Estate Solutions Co., Ltd.)に変更する。


 

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 先週1月24日にも書いたのだが、東京都の100歳超の新型コロナ感染者が急増している。1月23日時点では21人(累計37人)だったのが、その後、24日が女性3人、26日が男女各1人、27日が女性4人、28日が女性2人の感染が判明し、1月だけで32人、昨年1年間の感染者16人の2倍に達した。累計では48人になった。

 28日行われた都の新型コロナ感染症対策本部でのモニタリング会議では、入院患者の年代別割合は60 代以上が11月中旬以降、高い割合で推移しており、全体の約2/3を占めていことから、「家庭、施設をはじめ重症化リスクの高い高齢者への感染の機会をあらゆる場面で減らすとともに、基本的な感染予防策、環境の清拭・消毒を徹底する必要がある」とのコメントが寄せられている。

 100歳以上の感染者の感染源はほとんどが同居者と施設だと思われる。

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 心配な数字だ。100歳以上だからご本人が外で飛び回るようなことはなく、感染源は同居家族か、施設であれば外からウイルスが持ち込まれたのは間違いない。ご本人はもちろんだが、ご家族や介護関係者の心労はいかばかりか。

 素人の記者が言うべきことではないかもしれないが、昨年10月、三菱地所ホームの新商品発表会で披露された日機装の空間除菌消臭装置「Aeropure」はスグレモノだと思った。8畳用で6.4万円だからそれほど高価でもない。

都の新型コロナ100歳以上の感染者も激増1月だけで21人 昨年末の累計16人突破(2021/1/24)

 日本エスコンは1月28日、2020年12月期決算を発表。売上高は773億円(前期比7.2%増)、営業利益は122億円(同5.5%減)、経常利益は111億円(同5.5%減)、純利益は76億円(同6.0%減)となった。

 不動産販売事業は増収増益となったものの、不動産賃貸業、不動産企画仲介コンサル事業が売上高、セグメント利益とも2ケタの減収となった。

 次期の業績見通しについては、新型コロナの感染拡大の影響を十分把握したうえ、2021年2月の取締役会決議を経て、次期新中期経営計画と併せて公表する予定としている。

 ヒューリックは1月28日、2020年12月期決算を発表。売上高は3,396億円(前期比4.9%減)、営業利益は1,005億円(同13.8%増)、経常利益は956億円(同12.9%増)、純利益は636億円(同8.1%増)となった。

 営業収益は、取得した物件による不動産賃貸収入の増加があったものの、大型の販売用不動産の売却が会ったことによる減収で、営業利益、経常利益の草加は、物件の竣工、取得による不動産賃貸収入の増加、販売用不動産の売り上げ総利益の増加などがあったため。

 ホテル・旅館事業は、新型コロナウイルスの影響により売上高は176億円(前期比7.5%増)となったものの、営業損失は74億円(前年同期は営業損失0百万円)となった。

 2021年12月期は営業利益1,100億円、経常利益1,000億円、純利益650億円を見込む。

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 東急リバブルは1月28日、自社ホームページ上に特典サービス付で購入できる新築未入居物件を取り揃えた特設サイト「リバブル アウトレット不動産モール」を同日に開設したと発表した。

 新築と中古を並行して検討する人が増え、その垣根は年々低くなっていることに着目し、新築未入居で、何らかの購入特典が付いている物件のみを集約して掲載するもの。

 価格改定(値下げ)された物件やモデルルームなどの家具付き物件、オプションサービスなどの特典が付いた物件に限定した住まい探しが可能になる。

 物件掲載料はマンションが10万円/月、戸建てが2万円/月、サイトにより成約した場合の紹介料はマンションが100万円、戸建てが50万円。サイトに掲載する物件目標は常時100~170物件(開設時は約40件)。

 「リバブル アウトレット不動産モール」サイトはhttps://www.livable.co.jp/kounyu/tokushu/outlet/

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 いまマンション市場では、割安と思われる物件を市場でバルク買いし、それに価格をオンして売るデベロッパーもいるが、さすがリバブル。これはいい。いいところに着目したものだ。物件の価格にもよるが、掲載料と紹介料を合わせても法定仲介手数料より安くて済むので、在庫を抱えるデベロッパーは〝渡りに船〟ではないか。

 記者もリバブルのサイトを「お気に入り」に入れて時々チェックすることに決めた。

 一つだけ気になるのは、このサイトに掲載されれば〝売れないデベロッパー〟の見本として世間に知れ渡らないかという点だ。それが常態化すれば、〝アウトレット入り〟するまで購入を待つ人を増やすことにならないかという点も心配だ。

 さらにまた、そもそも値下げをしなければ売れない物件を供給するというのは、市場を読み違えたということでもあり、プロとしての鼎の軽重を問われかねない…〝背に腹〟は変えられないか。

 そうしたマイナスイメージを払拭させるために、〝みんなで渡れば怖くない〟-とにかくリバブルはたくさん物件を集めることだ。デベロッパー各社も〝明日は我が身〟だ。〝優良〟物件をどんどん掲載依頼して、バーゲンセールサイトにしないように協力すべきだ。

 野村不動産ホールディングスは1月28日、2021年3月期第3四半期決算を発表。売上高は3,733億円(前年同四半期比12.6%増)、営業利益は475億円(同68.6%増)、事業利益は478億円(同65.3%増)、経常利益は400億円(同82.6%増)、四半期純利益は259億円(同77.1%増)となった。

 住宅部門では、マンションと戸建てを合わせた住宅分譲事業の計上戸数は1,585 戸(同206戸増)となり、通期の計上予定に対する当第3 四半期末時点での契約進捗率は99.3%となっている。

 都市開発部門は、売上高1,532億円(同5.9%増)、事業利益325億円(同31.7%増)となった。

 2021年3月期業績予想については2020年7月に発表した予想を変更し、売上高5,800億円、営業利益710億円、事業利益700億円、経常利益590億円、当期純利益370億円とした。

 積水ハウスは1月28日、ジェンダーに関する情報開示と男女平等への取り組みに優れた企業が選出される「2021年ブルームバーグ男女平等指数(Bloomberg Gender-Equality Index)」に選定されたと発表した。

 「ブルームバーグ男女平等指数」は、ブルームバーグ社が開発した男女格差を示す指数で、企業のジェンダー平等に関連した行動指針や統計、人事制度、商品開発、情報開示などで優れた企業を選定するもの。今回は世界44の国と地域から380社(日本企業14社)が選定された。

 同社は、あらゆる分野で女性が活躍できるよう具体的な方針・推進体制を定め、実行しており、女性営業職・技術職の積極的な採用とともに、キャリア形成や人的ネットワークの構築にも注力。女性管理職も229人(2020年4月時点)と着実に増加している。

 同社執行役員ダイバーシティ推進担当・伊藤みどり氏は「今回、世界的な指標に選定され、大変喜ばしく思います。不透明な時代の持続的成長には『多様なチカラ』が不可欠です。女性をはじめ、多様な人材がイキイキと能力を発揮できるよう、今後も積水ハウスグループが一体となってインクルーシブな環境づくりに邁進していきます」とコメントしている。


 

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「大田区 田園調布せせらぎ館」

 市民の地域活動や文化活動の拠点として1月16日開園した田園調布せせらぎ公園内の「大田区 田園調布せせらぎ館」を見学した。施設は建築家・隈研吾氏が設計を担当しており、鉄骨造でありながら内外装に自然素材の木をふんだんに用い、雑木林のような公園に面した側は大開口のガラスによって建物の中と外を緩やかにつなぐハイブリッド建築物だ。

 施設は、東急多摩川線・東横線・目黒線多摩川駅からすぐ、大田区田園調布一丁目の「田園調布せせらぎ公園」の一角に位置。建物は鉄骨造2階建て延べ床面積約2,433㎡。総工費は約20億7,000万円とメディア(朝日新聞)が伝えた。

 大田区立図書館にある資料の予約・受取・返却、レファレンスができる図書サービスコーナーや多目的室、集会室、和室のほか、田園調布せせらぎ公園の自然を感じながらくつろぐことができる休憩スペース、カフェを併設している。

 隈氏は施設紹介映像の中でインタビューに答え、「場所は、わたしが子どものころ遊んだところで、国分寺崖線の南端に位置しているのが特徴。建物は、丘陵の地形を感じられる縁側のような気持のいい空間をデザインした。縁側の気持ちのいい日陰の中で本を読んだりおしゃべりしたり、いろんな活動をしたりできるようになればいいなと設計した。カフェは離れ感を出し、より自然と一体化した隠された場所みたいなニュアンスを与えてみた。日本の空間の特徴は、中と外の空間が一体になっているということであり、今回も床、壁から小物にいたるまで景色にあった色合いとかテクスチャーなど自然素材をふんだんに使用した。施設全体は融通無碍に使える、利用者の様々なアイデアに柔軟に対応できるデザインとした。市民と一緒に伸びていってくれることを期待している」などと語っている。

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道路側の外壁

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公園側の外観

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図書サービスコーナー

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壁面書棚(上部のフェイクの植物はいかがなものか)

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2階から1階を見降ろす

◇       ◆     ◇

 施設をみてすぐ隈氏が設計した建物であることが分かった。建物は、総延長100m近くありそうな南北軸が長い切妻か差しかね屋根形状で、過剰な装飾を一切排した凛とした気品を漂わせていた。

 道路に面した外壁にはアセチル化木材(※)が縦ルーバー状に張られていた。板材は大中小の3種のみだが、板を繋ぎ合わせたり、間隔を変えたり、側を表面に配置したりなどして見る方向によって表情が異なるように工夫されている。隈氏がよく使う手法だ。

 ※木材のアセチル化とは,木材成分(セルロースやリグニンなど)に含まれている水酸基に,酢酸を化学的に反応させた木材で、耐腐朽性能、寸法安定性、安全性が高いとされている。外壁などの原材料にはパイン材が用いられることが多いようだ。

 一方で、公園側の外観は総ガラス張りで、外からは周囲の緑がガラスに映しこまれ、建物の中と外を緩やかにつなぐデザインコンセプトが手に取るように理解される。

 内装も床、壁、天井、階段などにオークの突板がふんだんに採用されている。

 建物も素晴らしいが、敷地面積約34,664㎡の比高差にして10m以上ありそうなせせらぎ公園もまた手つかずの雑木林のようで、人工的な公園とは一線を画している。

 園内には大きな湧水池が2か所あり、サクラ、モミジ、ツバキなどのほか樹齢数百年、幹周り2m以上ありそうなケヤキ、コナラ、シラカシ、ズダジイ、イチョウなどの巨木もたくさん植わっている。

 隈氏が設計した「角川武蔵野ミュージアム」がいま話題となっているが、「田園調布せせらぎ館」と「せせらぎ公園」もまた大田区の新しい名所になるのではないか。

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湧水池

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スダジイの巨木

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公園側から写す

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外観パース

 三菱地所ホームは1月18日、ニューノーマル時代の安心快適キャンペーンとして、全館空調「エアロテックFit」に「新・UVクリーンユニット」を搭載した戸建賃貸住宅「The Park Maison STYLE+Fit・UV」を発売したと発表した。

 総2階で同面積の場合、一雁行までは同一価格で提供するメリットがあるほか、敷地形状に合わせて計画することが可能。搭載する「エアロテックFit」は部屋ごとに室温設定が可能で、昨年10月に製品化した「新・UVクリーンユニット」を全館空調室内機に取り付けることで、ウイルスやアレル物質などの除去効果が期待できる。

 キャンペーンは、2棟以上の同時施工で2022年2月末までの完工引き渡しが条件となる。参考価格は、2階建て延べ床面積24.98坪の場合、1,500万円から(坪単価60万円・税別)。長屋タイプも個別対応する。

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参考プラン

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リビング

◇      ◆     ◇

 「新・UVクリーンユニット」については、同社と日機装が昨年10月共同記者発表会を行ったときの記事を参照していただきたい。

 日機装は今年1月8日付のプレス・リリースで、空間除菌消臭装置「Aeropure®(エアロピュア)」の生産体制をこれまでの約2.5倍となる年産25万台まで増強し、供給体制を強化したと発表した。

 同製品は、2020年1月28日から販売開始しているが、その直後から医療機関、介護施設、保育園、公共交通機関、飲食店を中心に多くの施設などで採用され、生産が追い付かず、商品供給の納期が長期化していたが、今回、納期短縮を図るとともに、中国や欧米などの海外展開を見据えた生産体制を構築したという。

after&withコロナに即応 三菱地所ホーム ウイルス除去に効果的な新商品など発売(2020/10/21)

 1月24日付「レインズ情報の謎」の記事に対して、同業の記者の方から謎を解くカギをいただいた。ここに紹介する。

 まず、中古マンションなどの成約件数と新規登録件数の差が大きいことについて。

 宅地建物取引業法第三十四条の二第7項とレインズ利用規程第九条では、宅建業者(レインズ会員)は、登録物件の成約があった場合は速やかにレインズに届け出ることが義務付けられているが、この報告を怠る、失念する業者が「信じられないほど多い」とのことだ。きちんと報告したら数値はどのように変わるのか興味深い指摘だ。

 新規戸建ての新規登録件数が住宅着工戸数を大幅に上回っていることについて。これは、新規登録件数の中には「建売住宅」のほかに「売り建て」が含まれているのではないかということだ。

 「建売住宅」とは読んで字の通り住宅を建てて(着工)から分譲するもので、一方で「売り建て」は、土地を売ってから住宅を建てる販売方法の一つだ。停止条件付売買契約と呼ばれているもので、買主は土地の売買契約を売主と結んだ後に、建物の建築請負契約を売主と結ぶことを条件づけられている。

 バブル崩壊までは〝建てれば売れる〟時代が続いたので、「売り建て」方式はそれほど多くなかったが、崩壊後は売主の業者は建物が竣工しても売れ残る(在庫)を抱えるリスクを避けるため、「売り建て」に比重をおく業者が増えた。

 レインズの新規登録件数にどれくらいの「売り建て」が含まれるのかは不明だが、この指摘は正しいのではないか。

 もう一つ、鋭い指摘があった。「レインズのモラトリアム」というものだ。

 不動産業者に売買を依頼する媒介契約を結ぶ場合、複数の不動産業者に仲介を依頼できる一般媒介契約、不動産業者1社に依頼する専任媒介契約と専属専任媒介契約がある。不動産業者は、一般媒介契約の場合はレインズへの登録は任意で義務はなく、専任媒介契約は7日以内、専属専任媒介は5日以内に登録する義務が生じる。

 専任媒介は他の不動産会社が売主、買主を見つけた場合は仲介手数料を受領できることになっている(専属専任は仲介を依頼した業者を通じてしか売買契約は結べない)。つまり、専任媒介契約を結んだ不動産業者はこの7日間の猶予期間内に売買を成立させれば売主、買主双方から仲介手数賞を受領でき、レインズへの報告義務は生じないので、これがレインズ情報に大きな影響を与えているというのだ。

 以上、これらのアドバイスで全て謎が解けたわけではないので、機会があったらレインズに取材しようと考えている。

着工の倍の新築戸建て登録 在庫はどうなる 情報の非対称性など レインズ情報の謎(2021/1/24)

 

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