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「クレヴィアリグゼ中野新井薬師」

 伊藤忠都市開発は10月20日、賃貸マンション「クレヴィアリグゼ」シリーズ初となる顔認証システムサービスを「クレヴィアリグゼ中野新井薬師」に導入したと発表した。

 物件は、西武新宿線新井薬師前駅から徒歩2分、中野区松が丘1丁目に位置する9階建て33戸/店舗1区画。間取りは1DK・1LDK・2LDK(25.20~47.95㎡)。入居開始日は2021年9月24日。

 3タイプからなる住戸は、オンとオフが切り替えられるよう寝室とダイニング空間を区分できる間取りとしたほか、壁一面に設置したクローゼットは、2人暮らしにも対応できる収納量を確保し、全住戸のキッチンに2口コンロと魚焼きグリルを標準装備。

 また、1LDK・2LDK住戸にはビルトイン型の食器洗い乾燥機や大型のクローゼット、リネン庫、浴室乾燥機などの設備を完備。1LDK住戸の一部には1418ユニットバスを採用。インターネットにはNURO 光Connectを採用。

 1階にはココカラファイン ヘルスケアが展開する「ココカラファイン新井薬師前店」を10月下旬に新規開店する予定。

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顔認証システム


 

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国土交通省 不動産取引件数・面積データから

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10月18日、季報Narket Watchサマリーレポート<2021 年7~9 月期>」をまとめ発表した。首都圏中古マンションの成約件数は前年比で7.8%減少し、5期ぶりに前年同期を下回ったが、成約㎡単価は前年比で9.3%上昇し、5期連続で前年同期を上回った。成約価格は前年比で6.6%上昇し、12年10~12月期から36期連続で前年同期を上回った。専有面積は前年比で2.4%縮小した。

 中古戸建ての成約件数は前年比で2.8%減少し、5期ぶりに前年同期を下回った。成約価格は前年比で9.4%上昇し、5 期連続で前年同期を上回った。土地面積は前年比で6.9%縮小し、建物面積は前年比で1.3%縮小した。

◇       ◆     ◇

 記者は1週間前の東日本レインズの月例速報Market Watchサマリーレポート(2021年9月度)でも記事にしたのだが、このところの中古マンション・戸建ての価格の上昇は〝異常〟だと思う。

 いったい誰が売り誰が買っているのか、手掛かりを得ようと国土交通省が毎月公表している所有権移転登記データを基にした不動産取引件数・面積データを調べた。これによると、今年の3月の全国の法人⇒法人取引は2008年4月にデータが公表されてから過去最多の取引件数を記録したことが分かった。個人需要もさることながら、不動産会社が介在しているのは明らかだ。

 データによると、関東圏の区分所有物件(ほとんどは中古マンション)の2009年の取引件数約9万件のうち、個人⇒個人は約3.7万件で全取引に占める割合は41.5%で、個人⇒法人は約1.3万件で13.9%、法人⇒個人が約3.6万件で40.3%、法人⇒法人は約0.8万件で4.1%だった。

 興味深いのは法人間の売買データだ。これは、個人⇒法人の「買い」から法人⇒個人の「売り」を差し引いたもので、2009年はリーマン・ショックの影響で売り一色となっており、差し引きトータルで約2.4万件の売り越しとなっている。その後、2016年12月までの関東圏の各月ごとでは買い越しは2か月あるのみで、売り越しがほとんどだった。

 2017年からは個人売買とともに法人間の売買も活発になり、直近の2020年は取引件数約10.4万件のうち、個人⇒個人は約4.7万件で45.5%、個人⇒法人が約2.4万件で23.3%、法人⇒個人が約2.9万件で27.7%、法人⇒法人が約0.4万件で3.4%となっている。

 2009年と比較して、個人⇒個人の取引か多いのは当然だが、個人⇒法人の件数は倍近くに増加し、比率的にも9.4ポイント上昇している。また、法人⇒個人は0.7万戸減少し、割合も12.6ポイント減少。法人⇒法人は0.4万戸、比率は0.7ポイントそれぞれ減少している。法人間の売り買いは差し引き4,595件の売り越しとなっているように、2009年とは様変わりしているのが分かる。

 今年に入っても法人の買い意欲は旺盛で、全国の今年3月の法人⇒法人の取引件数は811件となり、これまで最多だった前年同月の730件より81件多く、1か月間の取引件数としての最多記録を更新。関東圏でも1~6月の「買い」は約1.4万件で、約1.3万件の「売り」を上回っている。

 この差が大きいのか小さいのかよく分からないが、株の世界と一緒だ。投資が目的であれば買ったものは売らないと利益は確定しない。当分の間、中古市場から目が離せない。

バブルだ すさまじい中古マンションの値上がり レインズの9月のレポート(2021/10/21)

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「レーベン横浜山手 ONE WARD COURT

タカラレーベンが11月から分譲する予定の「レーベン横浜山手 ONE WARD COURT」を見学した。山手駅から徒歩13分の傾斜地に立地する全228戸の大規模マンションで、同社の創業50周年記念にふさわしいデザインにこだわった物件だ。いったいいくらになるか、興味津々。

物件は、JR京浜東北線・根岸線山手駅から徒歩13分(JR根岸駅から徒歩19分・バス5分)、横浜市中区根岸加曽台の準住居地域、第一種住居地域、第一種低層住居専用地域に位置する開発区域面積13,504.14㎡(※分筆予定地・帰属道路・提供公園・譲受予定敷地面積を含む)の7階建て全228戸。専有面積は55.59101.51㎡、価格は未定。竣工予定は20232月中旬。設計・監理は小野田建築設計事務所。施工は飛島建設。

現地は、山手駅から坂を上って下った、横浜市民にはよく知られている58系統、横浜市営バス間門バス停から徒歩1分の傾斜地立地。敷地は日石エネオスの社宅跡地。前面道路の本牧通りと擁壁の上に建つ建物の1階レベルは比高差にして2層くらいあり、敷地の最高レベルまでは約24mの傾斜地。

敷地は、市の土砂災害ハザードマップではレッドゾーンの警戒レベル3とイエローゾーンの警戒レベル2のエリアに指定されているが、指定解除のための造成工事が施工済み。建物は雁行設計の南向き3棟とそれぞれの棟とつながる東向けの3棟からなるEの字型6棟構成。デザイン監修にはウィ・アンド・エフヴィジョンを起用。鋭角的な縦と横の白い庇・マリオンが印象的な外観としている。

間取りプランは46タイプ用意。主な基本性能・設備仕様は、直床、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ディスポーザー、たからの水に加え、同社初の非接触式エレベーターを完備。共用施設はフィットネスルーム、パーティルーム、キッズルーム、ワークラウンジ、ゲストルームなど。

同社マンション事業本部営業推進事業部第2統括部 副統括部長・金光泰成氏は、「デベロッパーなら喉から手が出るほどの立地と規模。用地取得は昨年2月。取得後約1年かけて地盤・擁壁工事など行い、市のハザードマップのレッド・イエローソーンを解除できる予定になっています。反響は広域にわたっており、50周年記念物件としてスタートダッシュを掛けたい」と話している。

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           ◆     ◇

記者は10年前、現地の道路を挟んだ隣接地で分譲された名鉄不動産「横濱山手テラス壱番館・弐番館」(234戸)を取材している。好調な売れ行きを見せた。当時の記事を見たら坪単価は170万円とあった。

また、数年前、どこの物件だったか思い出せないのだが、その取材の帰り、更地になっていたこの現場を見ている。マンションになったら素晴らしいものができると思ったものだ。

そして今回。同社の創業50周年記念物件というだけあって、商品化にはかなり力が入っているようだ。

問題は価格・坪単価だ。今はすさまじい勢いで価格が上昇しており、ほとんどのエリアで高値を更新している。

ここも高値を更新する可能性が高いと見た。何より魅力的なのは、「根岸風致地区」に隣接するという住環境だ。根岸地先の眺望も担保されており、根岸森林公園(徒歩15分)、本牧山頂公園(徒歩7分)、三渓園(徒歩14分)も徒歩圏だ。

さらにまた、約43haの米軍施設跡地の「根岸住宅地区」の街づくりもこれから本格化し、エリア全体の将来性も期待される。

同社はまだ価格を公表していないが、いったいいくらになるか。

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           ◆     ◇

記者はマンションの現地取材をする際、価格・坪単価予想をする。自らの見る目を養い、デベロッパーや住宅購入希望者の意識・志向とのずれがあるのかないのかを確認するためだ。

価格について触れないのは、例えていえば冷めた紅茶、気が抜けたビール、伸びたラーメン、サビ抜きの寿司、西武と日ハムの消化試合、辛口評論家の甘党、酒屋の下戸、…目と舌の肥えた読者の方の興味を引くことはできず、締まりもないし塩梅がよろしくない。

前置きが長くなった。ズバリ予想。記者と一緒に見学した同業の横浜が地元の記者の方は「坪単価は、造成工事費にもコストがかかっており坪290万円くらいで、坪300万円超もありうる」と話した。

「現地から見える首都高速湾岸線の外側に広がる根岸地先の工場街の夜景はとてもきれいだ」といった。また、「58系統バスは本牧-桜木町-横浜まで通じており、横浜まで約30分で出られるのも魅力だ」と話した。

なるほど。山手駅や根岸駅を利用せず、バスを利用すれば横浜まで約30分というのは説得力がある。夜景がきれいというのは信じられない。かつて磯子プリンスに泊まったとき、工場街は墨を流したように暗い空と一体となり、かといって真っ暗闇にもなれず星などは見られなかったのを経験しているからだ。根岸と磯子の工場街は違うのか。嫌悪施設も遠くから眺めると愛でる景観になるのか。

そのプリンスの跡地に建った坪230万円くらいだった東京建物他「Brillia City 横浜磯子」は素晴らしく、「早期完売か」と予想したが、完売まではかなり時間がかかった。これまで予想を外した物件の最右翼だ。

そんなこんなで記者は、85㎡のモデルルームはとてもよくできていたのだが、山手・根岸両駅への距離も鑑みると坪280万円くらいではないかと予想する。あるデベロッパーの社長にも聞いたら即座に「坪280万円」と返ってきた。読者の皆さんはいくらと予想されるか。

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建設現場

景観風致地区の一角 大和地所レジデンス「ヴェレーナグラン山手」(2018/5/8

好調スタート 名鉄不動産「横濱山手テラス」(2011/2/3

圧倒的な人気呼ぶか東京建物他「Brillia City 横浜磯子」(2012/2/2

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「T-BOX」オンライン発表会

 積水ハウスと東京大学大学院工学系研究科は10月14日、「未来の住まいのあり方」をテーマとした研究および次世代の建築人材育成を目指す「国際建築教育拠点(SEKISUIHOUSE–KUMA LAB)」の研究施設「T-BOX」を東京大学工学部1号館に新設し、同日から順次運用を開始すると発表した。隈研吾・特別教授を中心に世界最高峰の「デジタル×建築」により、次世代の人材育成および住宅イノベーションの実現を目指す。

 「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)」は、国際アドバイザーにバリー・バーグドール(コロンビア大学美術史学専攻マイヤー・シャピロ講座教授、ニューヨーク近代美術館(MoMA)建築デザイン部門元主任学芸員)、サラ・M・ホワイティング(ハーバード大学デザイン大学院(GSD)学部長および建築学専攻ホセ・ルイ・セルト講座教授)、佐々木経世氏(イーソリューションズ代表取締役社長)を迎え、国際デザインスタジオ、デジタルファブリケーションセンター、デジタルアーカイブセンターの3つの活動を展開する。

 「T-BOX」は「国際建築教育拠点(SEKISUI HOUSE - KUMA LAB)」が東京大学内で運営するスペースの呼称で、延床面積約180㎡。デザイン監修はSEKISUI HOUSE - KUMA LAB(担当:隈研吾氏、平野利樹氏、齋藤遼氏)。工作機械や複写機器の設備を備えている。

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仲井氏

 新設を記念するオンライン記者発表会・報道公開イベントで、積水ハウス代表取締役社長執行役員兼CEO・仲井嘉浩氏は「SEKISUI HOUSE–KUMA LAB」について、「デジタルテクノロジーを駆使し、国際的な思考と歴史の再認識を重視した活動を展開することにより、未来の住まいのあり方を研究する施設。最先端のデジタル技術の活用や、国際人材の育成を進める東京大学と、人生100年時代における住まいと暮らしについて挑戦する積水ハウス、この両者の産学連携により、新たなイノベーションが生まれることを期待しています」とあいさつした。

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隈氏

 東京大学特別教授でSEKISUI HOUSEーKUMA LABアドバイザーを務める 隈研吾氏は「『T-BOX』が完成したことは、歴史的にも特別な意味があると感じています。そして今、新型コロナウイルスによって、住まい、建築、都市の在り方が大きく変わろうとしています。業界が抱える大きな課題は、リアルとデジタルをどのようにつなぐかということです。建築学科ではこれまで、リアルなものや空間づくりを行ってきましたが、それらと新たなデジタルテクノロジーをどのようにつなぐかということを考えなくてはいけません。本取り組みの目的は、リアルとデジタルをつなぎ直すことです。そして、それを実行できる人材を教育・育成することです。『T-BOX』はリアルとデジタルだけでなく、その他にも様々なものをつなぎ直すと思います」と語った。

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「T-BOX」

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3D プリンタで作成した建築模型(左)と3D スキャナで建築模型をデジタルアーカイブする様子

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 「歴史的な特別の意味を持つ」(隈氏)オンライン発表会は、他の取材と重なったので視聴できなかった。その模様は広報事務局からイベントリポート、資料素材、会見見逃し視聴URLが送られているのだが、もう面倒くさくなり、聴いても訳が分からないだろうとそのままにし、リリースを前段の通りコピペした。どんな凄いことが始まるのか。

 それにしても、大和ハウス工業が2014年、同大学内に隈氏がデザインした「ダイワユビキタス学術研究館」を完成させたし、三井不動産も昨年に「三井不動産東大ラボ」を発足させ、三菱地所は今年4月に東大IPCオープンイノベーション推進1号ファンドへLP出資したように、わが国を代表するハウスメーカー、デベロッパーは東大との連携を強化しているのに注目したい。どこがヘゲモニーを握るのか。

 そういえば、三井不動産には野球メンバーが組めるくらいの東大野球部OBがいる(本業では活躍されているようだが、RBA野球では期待ほど実績を残していない)。

表も裏も美しい 東大「ダイワユビキタス学術研究館」完成(2014/5/14)


 

 農林水産省は10月15日、木材需給・木材価格・木材産業の動向などに関するデータを集約・整理した「モクレポ~林産物に関するマンスリーレポート~」を創刊した。林業・木材産業関係者などの事業活動に役立つ情報を提供するのが目的で、今後、毎月中旬に発行していく。

 創刊号の特集では、概要として①令和2年の総需要(供給)量は7,443.9万㎥で、前年に比べ746.6万㎥減少し、2年連続の減少②国内生産量(国産材)は3,114.9万㎥で、前年に比べ16.1万㎥増加し、平成22年から11年連続で増加。③輸入量は4,329万㎥で、前年に比べ762.7万㎥減少④木材自給率は、前年から4.0ポイント上昇の41.8%となり、平成23年から10年連続の上昇で、木材自給率は48年 ぶりに40%台に回復したとしている。

 基礎的指標としては、2021年1~8月の新設住宅着工戸数は56.3万戸(前年比4.7%増)、うち木造住宅は32.5万戸(同6.8%増)となっていると報告。

 米国の住宅着工戸数(戸建て計)は、コロナ禍による在宅需要の増加と住宅ローンの低金利により、昨年5月から急増。本年3月に173万戸(年率換算)を記録。本年8月は、前月比+5%増の162万戸となったと報告。

 また、2020年末から米国での輸入急増とコロナ禍に伴う港湾処理能力の低下等により、北米にコンテナが滞留して、アジアでコンテナが不足。海上輸送運賃が急激に値上がり、7月は欧州発が横ばいとなる一方、米国発は依然として上昇しているとしている。

 木材価格情報では、 直近のスギ原木価格は前年同期比11%から57%増、ヒノキは前年同期比42%から143%増としている。

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(仮称)早稲田ビルリファイニング工事」(シートが掛かっているのが物件)

青木茂建築工房は1015日、設計・監理を担当した「(仮称)早稲田ビルリファイニング工事」解体見学会を5部に分けて開催。各部ごと4050人が参加するなど人気になった。

物件は、東西線早稲田駅から徒歩5分、新宿区早稲田鶴巻町の早大通りに面した昭和48年に建設された敷地面積239㎡、SRC造一部RC造の8階建て延べ床面積1,216㎡の共同住宅、駐車場、事務所、店舗の複合建築物。リファイニング後は共同住宅、店舗となる。設計は青木茂建築工房(建築)DN-Archi(構造)、ルナ・デザイン・ラボ(電気設備)、ナグモ設備設計事務所(機械設備)。施工は小原建設。竣工は20222月。

既存建築物は、構造耐力、容積率、高度地区が既存不適格で、既存不適格を維持するため増築を伴わない大規模模様替え・用途変更し、建築確認を行い、再度検査済証を取得するもの。

最大の特徴は、法規・環境・構造・意匠を一体とした合理的計画になっていること。28階を共同住宅とするため東京都建築安全条例の規定に基づき避難のための2m四方の吹抜け(ボイド)を建物東側に新設し、さらに2以上の直通階段規定に適法させるために建物西側に2つの階段を新設している。

環境面では、ボイド・階段室からの通風・採光を住戸内・共用部に取り込むことで居住性を高め、外壁にガルバリウム鋼板を採用し、凹凸を設けることで室内の換気量向上に寄与する意匠デザインとしている。

このほか、耐震補強では、袖壁補強、外壁の開口閉鎖を行う一方で、不要なコンクリート壁を撤去するなど建物の軽量化を図り、既存建物重量と比べ約23%の重量が軽減されている。既存建物は台形状で、重心・剛性を担保するため剛心を重心に近づけるための袖壁補強を行っているのがポイント。

耐用年数は、銀行融資を受けるため圧縮強度試験、中性化試験、含水率試験などを行い、躯体の耐用年数は100年超と評価された。

CO2排出量は、既存躯体を再利用し今後50年の使用を想定しているため、同規模の新築と比較して概算で6570%のCO2排出量の削減を実現している。

見学会で青木氏は、「審査機関の担当者は初めて経験することだから無理もないが、やり取りに3か月もかかった」などと課題について話した。

見学会に参加していた元国交相で環境未来フォーラム代表理事・前田武志氏は「壊して建て替えるのではなく、従前のイメージを残しシンボリックな建物に再生したデザインが素晴らしい」と絶賛した。

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見学会

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建物東側のボイド

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建物西側の階段室

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青木氏(左)と前田氏

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 現地は、片側二車線の道路の中央分離帯に樹齢数十年と思われる立派なケヤキが植えられており、シンボリックな街並みを形成している。分譲マンションなら坪単価は500万円はしないはずだが、400万円をはるかに突破するのは間違いない。

 前段で書いた通り、今回のリファイニングの最大の特徴は、賃貸マンションとして法規に適合させ、なおかつ商品性を高めるためボイドと階段室を2か所新設していることだ。これは同工房でも初めての試みのようだ。

 住戸プランは内廊下方式の1フロア3戸構成で、全住戸が1LDK2LDKの角住戸となっている。居住性が飛躍的に高まっているのが分かる。

 現場で配布された資料は図が小さいのでよく分からないのだが、開口部はリビング、居室だけでなく、浴室や洗面所、キッチンなどにもあるように思う。

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「妙典行き」の社内表示(左)と横になった「♂」(先生、やはりこれは「オス」ではないか)

 現場には少なくとも5分前に着くように出掛けた。東京メトロ九段下駅で東西線に乗り換えた。3つ先が目的地の早稲田駅だ。ところが車内の案内表示には「妙典行き」とあるではないか。コロナの影響で表示が狂ったのだとすぐ判断し、東京メトロに苦情の一つも言ってやろうと、その証拠のためにカメラに収めた。

 ン? 狂っているのは表示だけでなかった。次の停車駅は「飯田橋」のはずが「次は竹橋」と社内アナウンスが告げたではないか。乗客が騒ぎ立てないのも不思議に思ったが、〝まあ、みんなスマホに夢中になり、眠り呆けているのでこんなこともあるか〟と乗り過ごした。

 ところが、どうだ。次の駅は「神楽坂」ではなく、以前の職場があった「大手町」ではないか。慌てて飛び降りた。狂っているのは電車ではなく、記者だとこのとき初めて気がついた。

 このために、取材現場には10分近く遅刻した。どなたかが何やら話していたが、マスク越しなので声がくぐもってよく聞こえなかった。

 仕方なくあちこちの裸のコンクリを眺めたら、だしぬけに横になった「男」のマーク「♂」が目の前に飛び込んできた。ならば、きっとやはり横になった「」がいるはずだと目を凝らしたが全然いなかった。

 これはおかしい。「オスのマークがあるのにメスのマークはないのはなぜか」と青木氏に聞いた。青木氏は馬鹿にしたように「これは単なる矢印」と答えた。

 この時点でやっと、電車が逆走したのではなく記者が逆走し、矢印を「♂」だと早合点したのは、昨夜、1年半ぶりにデベロッパー社長と飲んだ「酒」のせいにした。あるいは呆けが始まったか。高齢者の皆さん、運転免許は返納した方がいい。夏子さんはいなかった。

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「リファイニング」に熱い視線60坪の建物見学に250人殺到 青木茂建築工房(2015/3/11)

リファイニング建築のすごさを見た 「千駄ヶ谷 緑苑ハウス」完成(2014/3/24)

全てが腑に落ちる 首都大学東京「リーディングプロジェクト最終成果報告会」(20143/19)

再生建築学の設置を 青木茂氏が三井不動産のセミナーで語る(2013/12/10)

千駄ヶ谷のリファイニング建築に見学者300人(2013/11/12)

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「クリオ湘南江ノ島グランマーレ」

 明和地所が分譲中の「クリオ湘南江ノ島グランマーレ」のモデルルームを見学した。分譲単価は平均で片瀬江ノ島圏最高値の420~430万円にのぼるとみられるが、9月24日の販売開始から3週間後の10月14日現在、全分譲住戸65戸のうち55戸が販売済みで、残り10戸と絶好調。

 物件は、小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅から徒歩4分、江ノ島電鉄江ノ島駅から徒歩3分、藤沢市片瀬海岸一丁目の商業地域、第三号境川緑地、第三号鵠沼風致地区に位置する敷地面積1,510㎡、13階建て全67戸。10月下旬に販売予定の第2期(5戸)の専有面積は55.04~111.01㎡、予定価格は55㎡の住戸が4,900万円台(坪単価294万円~6,300万円台(同378万円)、100㎡は14,000万円台(同462万円)~17,000万円台(同561万円)。竣工予定は2023年3月下旬。設計は共同エンジニアリング。施工は三井住友建設。

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 同社のプレス・リリースをコピペした記事では「人気必至」と書いたが、その通りだった。

 いかに凄いか、販売担当の同社クリオ ライフサロン湘南主任・齋藤雄太氏の言葉をそのまま紹介する。

 「この2か月間で来場者は400~500件。3LDKはほぼ完売。残っているのは2LDKとプレミアム住戸の5戸のみ。購入者は実需とセカンドハウス用が半々。約8割が都内の方。年代は20代から70代まで幅広く、二拠点居住を考えていらっしゃる方も多く時代の流れにマッチしているのが人気の要因。富士山ビューの境川側もオーシャンビュー側も風致地区に指定されているので、眺望が担保されているのも評価されています。

 用地は、仕入れ担当がアパート、商店など7つをまとめたものです。2年前の段階で一度、コンパクトを計画していたのですが、その後、隣接する用地を取得できたので、当社の35周年記念物件として供給するようになりました。

 私は入社8年目ですが、こんなに人気の物件を担当するのは初めてです。『元町』? 『元町』も早期完売しましたが、私は担当していません。『ZEHの綱島』? 『三河島』? これらも完売。いま完成在庫はひとつもありません」

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 隣接地には、記者も取材したことがある1986年2月竣工の「ライオンズマンション片瀬江ノ島」(77戸)が建っている。現地に並んだ人がたくさんいたような記憶がある。

 この物件の用地を取得し、販売したのは当時の大京のドル箱だった横浜支店だ。その横浜支店を最強の部隊に育て上げたのは当時専務取締役だった故原田利勝氏だ。

 原田氏は1985年末に〝石もて追われるように〟(異説はあるが)大京を退社、翌1986年4月に明和地所を設立した。原田英明現社長は高校生のころだ。記者は会社を設立する2か月前のみぞれ交じりの寒い日、原田氏の腹心で、横浜支店長を経て当時北海道支店長だった高杉仁氏にインタビューしたことがある。〝鬼の目にも涙〟-横浜駅に近い喫茶店で、高杉氏は目を真っ赤にし、ほろほろと涙を流したのをよく覚えている。

 あれから35年。これも何かの縁か。原田現社長も大喜びしているに違いない。よくぞこのような片瀬江ノ島の一等地をよく取得できたものだ。記者が社長だったら用地担当をはじめ全社員に金一封を贈る。

 書き忘れた。2~9階のAタイプの75㎡の3LDK(8戸)は人気になるのは当然の8100ミリのワイドスパンで、10階以上の100㎡超のプレミアム住戸は設計変更に対応するのもいい。

明和地所 江ノ島の一等地で67戸 億ションの100㎡超プレミアム住戸も16戸(2021/9/22)

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新型コロナが直撃、億万長者が100人減少-東京都港区の令和3年度の課税標準額が1億円を超える高額納税者は1,009人と前年度の1,108人より99人、8.9%減少した。納税者も納税額も減少し、人口も実に25年ぶりに減少に転じるなど、新型コロナが日本一裕福な港区の財政を直撃した。

別表は、港区の納税者数の推移をみたものだ。これによると、令和3年度の所得割額納税者は143,852人と前年度比で2.5%減少し、所得割額は令和2年度の約755億円から約743億円へ1.6%減少した。均等割のみ納める納税者は5,292人(同2.8%減)となった。所得割とは、所得から様々な控除額を除いた課税標準額に税率10%(特別区民税6%、都民税4%)を掛けた地方税だ。

所得割額納税者を課税標準額段階別にみると、700万円超~1,000万円未満が令和2年度の11,075人から11,407人へ332人、3.0%増加しているほかは、すべての層で減少。減少率がもっとも大きいのは1,108人から1,009人へ8.9%減少した1億円を超える層で、10万円以下の層の7.6%減、400万円を超える層の5.8減などとなっている。

課税標準額が1,000万円を超える層は、令和2年度の24,413人から13,620人へ3.2%減少。この層の所得割額も令和2年度の約516億円(全体に占める割合68.4%)から約501億円(同67.5%)へ2.9%減少した。

外国人の納税義務者は、令和2年度の10,530人から9,205人へ12.6%減少し、所得割額も令和2年度の約92億円(構成比12.2%)から約88億円(同11.9%)へ4.6%減少した。

また、同区の人口は令和311日現在、約25.9万人で前年の約26.0万人より約1,000人、0.5%減少した。人口減少は実に25年ぶりで、納税者の減少とともに新型コロナの影響と思われる。

外国人居住者もコロナ前のもっとも多かった令和年11月の20,613人から令和39月には17,394 人へ約3,200人、15.6%減少している。

港区・武井雅昭区長は、令和3217日の令和3年第1回港区議会定例会本会議で「令和3年度は、特別区民税収入が、前年度と比較して74億円、率としては9.7%減収すると見込んでいます。厳しい財政状況ではありますが、これまで計画的に積み立ててきた基金を効果的に活用し、区民サービスの質を維持するとともに、感染症対策として区民生活の支援や地域経済の回復を最優先とし、併せて、新たな時代に対応した区民サービスへの転換などを積極的に進めてまいります」と所信を語っている。

        ◆     ◇

 課税標準額1億円超の高額納税者(億万長者)が100人も減少したのは、所得や役員報酬、株の売却・配当などが減少したというより、やはりコロナの影響で飲食を中心に所得が減少した事業主が多かったと見るのが妥当だろう。区の担当者も「コロナの影響」と語った。

 それにしても凄い数字だ。比較するデータはないのだが、国税庁の2017年度のデータでは、総所得が1億円以上の納税者は全国で23,250人となっており、都道府県別では東京都の8,891人がトップで、27位の石川県は111人だ。つまり、石川県以下の20県それぞれの億万長者が1年間で消えることに匹敵する。

 港区は、それでも億万長者の減少率は8.9%にとどまっているのはさすがというべきか。それとも狡猾で冷酷無比ではあるが、老弱男女、富者も貧者も賢者も愚者も北も南も右も左も一切区別しない新型コロナの公平性が証明されたと解すべきか。

興味深いのはほかにもある。コロナ禍でも納税義務者1人当たりの所得割額は令和2年度の51.2万円 51.6万円へ増加していることだ。増加に貢献しているのは外国人だ。外国人の1人当たり所得割額は令和2年の87.8万円から95.6万円へ増加している。区平均より44.0万円も多い。

もう一つは、課税標準額が700万円1,000万円未満の層が332人増えていることだ。いわゆるアッパーミドルと呼べる層で、これは所得が増加したというよりは、他のエリアからの転入者が多かったと解すのが正解ではないか。

特別区民税が74億円減るというのは、地方町村の年間予算規模だ。それでもびくともしないのだろう。お金持ちが住みたくなるのも分かる。

港区 課税標準額1億円以上は1,113人 都民のお金持ち8人に1人が港区民?(2019/10/19

 

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 リストは10月11日、グループ会社のリストインターナショナルリアルティ(LIR)が中国大手ECサイト「JD.com」のグローバル不動産プロジェクトの専属パートナーであるListingCo(本社:香港)と業務提携を締結し、10月11日から「JD.com」に日本国内不動産企業で唯一、物件情報を提供すると発表した。

 ListingCo は、アリババグループが運営するEC サイト「天猫」に次ぐ中国国内EC市場シェア第2位の「JD.com」とグローバル不動産プロジェクトの専属パートナー契約を締結している中国最大級の電子商取引会社。

 「JD.com」内でLIRが取り扱う日本国内の不動産情報を提供する。日本国内の不動産情報は今後LIRのみが掲載可能という。

 サイト利用者は希望する物件を選択すると「JD.com」のコンシェルジュがリアルタイムで対応を行い、その後各国の担当エージェントに連携するため、購入時は言語の問題なく取引ができる。

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 先ほど首都圏の中古マンションの〝バブル〟の記事を書いたばかりだ。黄砂がかかると街全体がどんよりと曇り埃っぽくなる北京とは比べものにならないほどわが国は美しくてきれいだ。ヴィンテージマンションは坪3,000万円まで買い進まれても記者は驚かない。

バブルだすさまじい中古マンションの値上がりレインズの9月のレポート(2021/10/12)

 

 


 

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10月11日、月例速報Market Watchサマリーレポート(2021年9月度)を発表した。

 首都圏の9月の中古マンションの成約件数は3,176件で前年同月比4.6%減少し、3か月連続で前年同月を下回った。成約価格は3,985万円で前年同月比7.9%上昇、専有面積は64.13㎡で前年同月比2.8%減少した。

 新規登録件数は13,637件(前年同月比7.0%減)で、2019年9月から25か月連続で前年同月を下回った。在庫件数は34,742件(同15.5%減)となり、22か月連続で前年同月を下回った。

 成約坪単価は205.0万円(同11.0%増)となり、20年5月から17か月連続で前年同月を上回った。新規登録坪単価は220.0万円(同15.4%増)。在庫坪単価は226.4万円(同13.9%増)と44か月連続で前年同月を上回った。

 中古戸建ての成約件数は1,225件(同5.0%減)、新規登録件数は4,025件(同20.1%減)、在庫件数13,389件(同29.8%減)となった。成約価格は3,487万円(同9.8%増)となり、11か月連続で前年同月を上回った。

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 記者は中古市場のことはよく分からないが、成約件数、新規登録件数、在庫が減る一方で、坪単価は成約、新規登録、在庫のいずれの段階でも上昇しているのは市況が低迷しているというよりは、先高観を反映している結果だ。かつてのバブル時と同じように、実需のほかに買い取り業者の介在が見え隠れする。〝中古マンションにバブル発生〟という見方はそんなに的外れでないと思うがどうだろうか。

 レインズの地域別成約単価にそれは見て取れる。東京都区部は306.4万円(前年同月比12.4%増)で17か月連続、多摩は148.3万円(同4.5%増)で7か月連続、神奈川県の横浜・川崎市は184.5万円(同13.9%増)で16か月連続、神奈川県他は123.1万円(同12.7%増)で10か月連続でそれぞれ前年同月を上回った。

 また、埼玉県は124.1万円(同11.6%増)で16か月連続、千葉県は113.1万円(同10.7%増)で14か月連続でそれぞれ前年同月を上回った。

 これらを新築と比較すると、都区部は7掛け、多摩は6掛け、横浜・川崎は6.5掛け、神奈川県他、埼玉、千葉などは半値から5.5掛けくらいだ。

 これをどう見るかだが、上昇率はすさまじい。都区部は都心と準都心、城東・城北エリアで単価水準はかなり差があるので、もう少しエリア別に分析しないと何とも言えない。都心3区は坪400万円をはるかに上回っているようだ。

 多摩や横浜・川崎はいい水準だと思う。このほかの神奈川県他、埼玉、千葉は新築なら土地代がただでも建たない単価水準だ。かなり割り負けしていると思えるが、これももう少しエリア別にみる必要がありそうだ。

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 かつてバブルの発生時は、中古マンションが市場をリードした。マンション転がしという言葉が流行ったころだ。買い取り業者が中古マンションを買い漁り、2転3転どころか5転6転したのち最初に転売した業者に戻ってくると最初の価格より2倍以上に値上がりしているのは日常茶飯だった。億ションの代名詞の「広尾ガーデンヒルズ」の坪単価はバブルが弾ける直前には3,000万円まで跳ね上がった。

 新築はどうかというと、国土法の監視区域指定により一定面積以上の取引は届け出制になっており、価格上昇にブレーキが掛けられていたが、それほど効果を発揮しなかった。抽選が義務付けられていたいわゆる公庫融資付きマンションは、当選する確率を上げるため路上生活者を雇って販売事務所に並ばせるところもあった。競争倍率は軒並み数十倍に達した。公庫付きでない物件は、分譲開始とともに業者が買い占め、一般の手に渡らない事例が続出した。

 現在の中古マンションはどうか。いわゆる〝ヴィンテージ〟マンションの売り出し価格をいくつか調べてみた。

 記者が億ションの最高峰とみている「麻布霞町パークマンション」は最高値で坪1,543万円の値が付いている。2016年分譲の三井不動産「パークマンション檜町公園」の1戸55億円に抜かれるまで、わが国の最高値マンションだった1戸44億円の「ドムス南麻布」は坪945万円となっている。記憶は確かでないが、この物件は国土法違反で告発されたのではなかったか。売主の大建ドムスは届け出しなかったはずだ。パンフレットを当時の社長からこっそり見せてもらった。当時の坪単価で3,000万円を突破していたような気がする。

 このほか、さすがというべきか「広尾ガーデンヒルズ」は坪904万円だ。「虎ノ門ヒルズ」は坪1,607万円、「パークコート千代田富士見」は坪1,199万円、「ワテラス」は坪949万円、「パークマンション三田綱町」は955万円、「パークタワー浜離宮」は坪832万円、「ウェリス代官山」は1,031万円、「パークコート青山」は坪1,177万円、「プラウド白金台」は坪905万円などとなっている。

 1991年(平成2年)竣工の「有栖川ヒルズ」の坪2,947万円に抜かれるまで、わが国の新築高単価マンションナンバーワンだった1988年(昭和63年)竣工の坪2,913万円だった「ドムス南青山」は最高値で坪621万円だ。

 記者は、そんなにいい物件だと思わなかった「有栖川ヒルズ」を除きみんな納得の価格だ。(「虎ノ門ヒルズ」は見ていないが、まだ安いのではないか)

三井不レジ「檜町公園」 わが国の最高価格マンション1戸55億円 成約済みか(2016/7/15)

歴史は繰り返す――バブルから何を学んだのか(2008/10/27)

 

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