抜群においしいミニトマト ポラス「浦和」街びらき+富山マルシェワークショップ
「結美の丘 浦和 きときとプロジェクト」街びらき+富山マルシェワークショップ
ポラスグループ中央住宅は7月6日、分譲戸建て「結美の丘 浦和 きときとプロジェクト」(全17戸)の街びらき+富山マルシェワークショップを開催、模様をメディアに公開した。全世帯に「ベジトラグ」が無償で提供されたほか、「朝採れ野菜」の試食・格安販売が行われ、市場には卸せない小ぶりのタマネギ一袋がプレゼントされた。購入者14世帯(4世帯は未入居)のうち6世帯が参加した。同様の取り組みは他の住宅地でも行っていく。
同プロジェクトがスタートしたのは2022年11月。富山県は47都道府県の中で野菜生産量が最下位であることに頭を悩ませていた富山青果市場の職員・大石和さんが現状を何とかしたいとホームページで呼び掛けたのを、同社戸建分譲設計本部設計一部営業企画設計課主任・小瀧愛美さんが知ったのがきっかけ。
小瀧さんは、SNSやりモートとリアルな体験を組み合わせれば、富山県産の食(農)を通じて「フードロス」「地球温暖化」「SDGs」などの社会課題に自分事として向き合えるのではないかと考えた。以来、5回富山県に赴き、全農家と話し合い、賛同を得て今回の食育提案にこぎつけた。
小瀧さんはまた、その背景には、同社が4年前、春日部市の市街化調整区域内で分譲した「ハナミズキ春日部 藤塚」(全22戸)で、隣地に約300㎡の市民農園を確保し、「農のある暮らし」をサポートすることにしていたが、生産者の日ごろの作業や想いを知る交流は出来ず、住人の畑の管理が難しくなったこともあると話した。
このため、今回のプロジェクトでは、「農」を軸とした地域交流を「日常」にし、人・モノ・地域をつなげ、生産者支援にも広げる工夫を凝らしたという。
同プロジェクトは、浦和駅東口からバス・徒歩21分(自転車で17分)、さいたま市南区大字広ヶ谷戸の第一種中高層居住専用地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する全17戸。土地面積は100~103㎡、建物面積は約30坪、価格は4,480万~5,980万円。昨年8月から分譲開始されており、これまで14戸が契約済み(うち4戸は未入居)。従前敷地は畑。
提供された「ベジトラグ」(組み立て前)
提供された「ベジトラグ」を前に記念撮影(小生が「浦和」駅前の再開発マンションは30坪で1億5000万円」と話したら驚いていた)
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富山県といえば、面積は47都道府県の33番目に小さな県で、ホタルイカと日本酒「立山」、「三協立山」くらいしか知らないのだが、1級河川だけでも黒部川、常願寺川、神通川、庄川、小矢部川の5河が富山湾に注いでいる。急峻なアルプスから一挙に下るためだろう、水はとてもきれいだ。だから米どころとして知られているのだろう。しかし、野菜の生産量が最下位で、県民の野菜摂取量も愛知県に次ぐワースト2位とは全然知らなかった。
この日のワークショップでは、ただで試食していいといわれたので、ミニトマトを1個食べた。抜群においしかった。やや酸味が勝っていたが、甘みもあった。生産者は「山下兄弟」とあった。
自慢じゃないが、家計は火の車のわが家のトマトの年間消費額は一般的な家庭の年間消費額6~7千円の3倍以上だ。まずいトマトは食べない。血糖値の数値が安定しているのはトマトのおかげだと思っている。酒のつまみにしている。
だから、1個食べただけでおいしいかまずいかがわかるのだ。この「山下兄弟」のミニトマトはアメーラには勝てないだろうが、控えめに評価してもスーパーのトマトの2倍はおいしい(同業の記者の方は「3倍おいしい」と言ったが、この方はよりまずいトマトを日常的に食べているからではないか=失礼)。7~8個食べ、1パック100円のトマト3パックと、1個100円のトウモロコシ4個(かみさんの好物。小生は買って食べようと思ったことはない。この差を皆さんは理解できるか)を買った。小生の買ったものをけなすのが趣味のかみさんもトマトを1個食べて「おいしい」といった。
山下兄弟!記事も添付した。「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」の「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」を研究していただきたい(好き嫌いはあるだろうが)。
生産者・廣瀬琢磨さんの「新川(ニイカワ)きゅうり」も丸かじりしたが、いかんせん、生のきゅうりを丸かじりしたのは65年ぶりくらいだ。最近は味が付いたきゅうりもみしか食べたことがないので、比べようがなかった(多分、おいしいのだろう)。
この日提供された富山産の野菜がおいしいのは、化学肥料を極力避け、有機・路地栽培だからだと思う。水も井戸を掘って地下水を利用しているとも聞いた。
左から大石さん、廣瀬さん、小瀧さん
無料のタマネギを袋詰めする参加者
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市民農園付きの「ハナミズキ春日部 藤塚」(全22戸)は見学取材している。記事を添付したので読んでいただきたい。記者の皆さんにも市民農園は好評だった。しかし、農家出身の小生は農業の苦労をよく知っているので、以下のように書いた。その通りの結果になったようだ。
「老婆心ながら、コロナの影響で〝田舎暮らし〟もいいなと考えている人に一つ忠告したい。佐藤春夫ではないが、『都会』より『田園』のほうがはるかに『憂鬱』だ。もはや田舎の里山はクマ、イノシシ、シカ、サルなどの獣に支配されており、主客が転倒した世界であることを認識すべきだ。怖いのは彼らが運んでくるヤマヒルだ。マダニ、スズメバチ、マムシなども里山を徘徊しており、山頂の風力発電は生態系を狂わせている。田舎暮らしは断じて楽園ではない。〝そんなはずはなかったと〟失楽園となるのは必至だ」
ポラスに提案だ。この種のワークショップは全社的に取り組んではどうか。流通コストの問題はあるだろうが、無限の可能性を秘めていると思う。
「結美の丘 浦和 きときとプロジェクト」
この日買ったトマトを利用したわが家のメインデッシュ・酒のつまみ
調整区域の市民農園付き200㎡邸宅ポラス「ハナミズキ春日部・藤塚」企画秀逸(2020/7/3)
「電子施工管理システム」開発・販売へ 建設業界の2024年問題に取り組む大東建託
大東建託は6月28日、2024年問題に関する記者説明会を開催し、中小規模の建設会社の業務効率化に寄与する「電子施工管理システム」を開発し、2025年4月から販売を開始すると発表した。
中小規模の建設会社では、人材不足やデジタル化に向けた初期投資の負担が困難であることから業務の効率化は進んでいないのが現状で、同社は自社で開発した「電子施工管理システム」の利便性をさらに高め、導入ハードルの低い価格設定で販売することにしたと説明。見積書、注文書、請求書、作業員名簿の管理機能に加え、下請契約台帳や施工体系図の作成など、施工体制台帳に必要な書類のデジタル管理が可能。料金は、基本機能のみで初期費用は2万円~、月額980万円。
このほか、記者説明会で同社上席執行役員工事統括部部長・泉和宏氏は、ウズベキスタンからの学卒社員の受け入れ、外国人労働者・監督の採用、自社訓練校の開校、女性施工管理職向けの支援制度、施工現場の平準化などの取り組みについて説明した。
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泉氏の説明はさっぱりわからなかった。しかし、建設業界はDX化が全然進んでおらず、アナログ人間の小生と五十歩百歩の世界にとどまっていることだけはよくわかった。そこで、「申し訳ない。説明を聞いてもさっぱり理解できません。とにかく労働現場を見たい。見学させてください」とお願いした。泉氏はすぐさま「いつでも、どこでも」と快諾してくれた。
具体的な日取りなどは決まっていないが、同社の建設現場の1日を近いうちにレポートできるはずだ。
「女性のほうがコミュニケーション能力高い」「じゅうたく小町」参加者の声(2017/5/31)
神宮外苑問題は都知事選の争点になるのか 〝街路樹の味方〟の記者の独白
「0707 CHANGE! SAVE 神宮外苑ミーティング」(神宮外苑絵画館前広場)
神宮外苑の再開発(乱開発)に強く反対しているロッシェル・カップさんなどが呼びかけ人となっている「SAVE 神宮外苑ミーティング実行委員会」は6月29日、「0707 CHANGE! SAVE 神宮外苑ミーティング」を神宮外苑絵画館前広場で行い、斎藤幸平さん(経済思想家)、永井玲衣さん(哲学研究者)、ラサール石井さん(タレント)、岸本聡子さん(杉並区長)、竹内昌義さん(建築家)、北山恒さん(建築家)ら各界の著名人がそれぞれスピーチし、〝神宮外苑の樹木伐採反対!乱開発反対!〟などと気勢を上げた。イベントには約500人(主催者発表)か集まった。
ロッシェル・カップさん
左から斎藤幸平さん(経済思想家)、小野りりあんさん(気候活動家・モデル)
左から竹内昌義さん(建築家)、北山恒さん(建築家)
左からラサール石井さん(タレント)、サエキけんぞうさん(アーティスト)
左から角井てんこさん(神宮外苑の緑と空と)、加藤なぎささん(明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会)
左から永井玲衣さん(哲学研究者)、岸本聡子さん(杉並区長)
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イベントを知らせるメールをロッシェル・カップさんから受け取ったとき、時期が時期だから今が盛りの甘い香りのクチナシの話かと思ったが、そうではなかった。汚辱に満ちた政治の匂いが芬々と漂ってきた。
やめようと思ったが、だれが何をやろうとやらまいと、人の行動はすべて政治的にならざるを得ない。小生のように政治に背を向ける「非政治」、あるいは逃げる「反政治」もまた「非政治」「反政治」の色彩を帯びる。
なので、〝街路樹の味方〟として参加・取材することにした。質はともかく「街路樹が泣いている」の記事へのアクセス数は数十万件に達している。見出しは独り歩きし、あちこちに採用されている。見出しそのものには著作権などない。結構なことだ。
イベントは予想通りだった。あるいはと思っていた、都知事選挙に出馬している蓮舫氏も飛び入り参加し、「神宮外苑再開発は立ち止まり、都民投票でその是非を問いましょう」などと演説をぶち、参加者の喝さいを浴びた。
著名人のスピーチは、小生の心を揺るがすまでには至らなかった。和して同ぜず。外苑の樹木伐採に反対するのは基本的に賛成だが、的外れのトークもあった(記者はすべて伐採するなとは言っていない。樹木を避けて開発することは可能だと思っている)。
こんなことを明かしたら、主催者や参加者に袋叩きにあうだろうが、取材しながら、人気ブログ「融通無碍」のブロガー長谷田一平氏と「日高屋」で早く飲みたいとずっと考えていた。
イベント開始から2時間くらい経過したころだ。やっと解放される時間だ。中高年ばかりの参加者(とはいえ、外苑の巨木と比べたらせいぜい幼木かやっと成木になったころに過ぎない)の中から若い女性がすくっと立ち上がり、「大学4年生です。もう泣けそうです。生まれてきてからずっと未来に不安を抱えてきましたが、皆さんのお話を聞き、希望の光が見えてきました。弱い人に目を向ける政治にしないといけない。幸せに生き、(樹木を守る)都民の権利が奪われてはならない。選挙に行って社会を買えましょう」と語った・
この日の取材で唯一、もっとも感動した瞬間だった。
発言したのは右の方、左は妹さんとか
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この女性の話には感動を覚えたのだが、記者が注目したスピーチが一つあった。よく聞き取れなかったのだが、6月6日に亡くなった建築家の槇文彦氏(享年95)について建築家の北山恒氏が触れたことだ。神宮外苑にも槇氏は関与したことを話したのではなかったか。北山氏は何を話されたのか。
記者はお会いしたことは一度もないが、槇さんが大好きだった。槇さんの最後の作品になったかどうかはわからないが、野村不動産の「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」と日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトのうちの一つ「恵比寿東公園」の記事を読んでいただき、トイレはぜひ見学していただきたい。こんな美しいトイレは全国どこを探してもないはずだ。
隈研吾氏は6月14日付朝日新聞に「槇の建築だけは、まったく別の、さわやかで控えめで、しかも周囲の街と融(と)けあう、開放的な空気感をたたえていた。今から思い返せば、槇の建築はひとつの大きな転換の予兆であった」「槇は国際人であったからこそ日本人になれたのであり、日本人であったからこそ国際人になれたのである」「槇が造った街や建築は、専門家をうならせるだけではなく、実際に明るく、軽やかで楽しかった。独善的建築家と社会との分断というモダニズムの課題も、槇は見事に乗り越えてみせてくれたのである」などと寄稿している。
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小生は、神宮外苑再開発が都知事選の争点になるかどうかはわからない。マスコミ報道によると、蓮舫氏は「いったん立ち止まる。都知事選の争点にしている」と主張。選挙公約に「再開発の前提となっている『公園まちづくり制度』の適用プロセスや環境アセスメントを、もう一度厳格に検証します」と掲げている。再開発の是非を問う都民投票を行うべきとしている。
これに対し、「小池氏は『争点にならない。なぜなら今立ち止まっているから』と説明。事業主体である民間事業者に樹木保全策の提出を求めているとした」(6月19日付朝日新聞など)と述べた。
しかし、この小池氏の「(再開発計画は)今立ち止まっている」と話したのは明らかに嘘だ。計画は立ち止まってなどいない。
小池氏が「立ち止まっている」と語った根拠は、2022年5月26日付の都知事名による「神宮外苑地区におけるまちづくりに関する要請について」を指すと思われるが、要請書には「立ち止まれ」などと一言も触れていない。これに対して事業者は2023年2月17日付で報告を行っている。報告書にも「立ち止まります」などと書かれていない。その後、この報告書に対する都の再要請は現段階ではない。それを了としとしているのだろう。
イベント参加者に「私は選挙に行かない」と正直に言ったら大ブーイングを食らった。「信念はないの」と聞かれたので、「そんなものありません」と答えた。
なぜ選挙に行かないかくどくど説明しないが、小さいころから親に〝嘘つきは泥棒の始まり〟と強く諭されたし、敬愛する百瀬恵夫・明治大学名誉教授が「政治家は詐欺師か大馬鹿野郎かのどちらか」と喝破したのを、そして同じ長野県出身の大好きな作家・丸山健二氏も無視しているのに習っているからに過ぎない。詐欺師にはなりたくないし、大馬鹿野郎は自分一人で十分だ。
小池さんのような嘘つきは大嫌いだが、事業者の法的な手続きには瑕疵(うそ)はないような気がする。行政(権力)による要請書は絶大な力を発揮する(無視し続けたら間違いなく行政処分に踏み切る)。事業者はきちんと回答している。
「公園まちづくり制度」については記事にしているので読んでいただきたい。これがみそだ。「都市計画公園」の「未供用」を活用する新たな都市再開発手法だ。そんな裏技があったかと小生は驚愕した。
蓮舫さん
藤井氏の熱弁に拍手鳴りやまず会場100人+オンライン180人三鷹で講演会(2024/5/12)
神宮外苑再開発全エリア全樹木データ保存・移植・伐採と移植難易度の関係は不明(2024/1/15)
最多はカイヅカイブキ外来種のヒマラヤシダー、フウなど目立つ神宮外苑の既存樹木(2024/1/9)
秩父宮ラグビー場が「未供用」の謎「広場」は都市公園ではない神宮外苑再開発(2023/8/9)
リニア開業まで10年後は長いと思うが…東急不動産他「橋本」は坪400万円超か
「ブランズタワー橋本」
東急不動産をはじめとする小田急不動産、名鉄都市開発、総合地所、旭化成不動産レジデンス、ジェイアール東海不動産の6社は6月27日、リニア中央新幹線の新駅(神奈川県駅[仮称])に近接する分譲マンション「ブランズタワー橋本」のモデルルームを6月22 日(土)にオープンしたと発表した。この日はメディア向け見学会も行われたようで、価格は70㎡で7,000万円台~8,000万円台で、坪単価は400万円を超える模様だ。
物件は、京王相模原線・JR横浜線橋本駅から徒歩4分、相模原市緑区橋本二丁目の商業地域に位置する敷地面積約10,472㎡、29階建て全458戸。専有面積は34.39~119.23㎡。竣工予定は2026年6月。販売代理は長谷工アーベスト。設計・施工・監理は長谷工コーポレーション。デザイン監修はケミカルデザイン。
1階に医療モール、2階にロングテーブル、パーソナルスペース、リモートワーク対応可能な個室ブース、コワーキング・ラウンジ、コミュニティ・ハウス、2室のゲストルームを設置する。28階のスカイラウンジには「文喫 六本木」によるライブラリー&カフェバー、約400冊の選書と食事と酒を含むドリンクメニューを用意する。このほか、ヤナセとの業務提携による輸入車EVカーシェア、モンベルの商品を導入した防災備品、住民同士のコミュニティ醸成サービスの「GOKINJO」、パナソニックの地域情報コミュニケーションサービス「まちベル」、多摩美術大学との産学連携によるワークショップなど、東急不動産初の様々なサービスの導入を予定している。
「つながる森」イメージ
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記者は見学会に呼ばれていないので設備仕様レベルはよくわからないが、プレス・リリースや業界紙の記事を読んだ限りでは〝環境先進マンション〟の名に恥じないものだと思う。標準階のリビング天井高は2500ミリ、29階のプレミアム住戸(12戸)は3000ミリ。
問題は価格だ。リニア中央新幹線の開業が当初予定の2027年だったら、記者は坪単価450万円でも売れるとみていた。地元橋本駅圏の実需はもちろん、沿線の東京都、山梨県、長野県、愛知県からの需要が見込める。自ら居住ではなくとも、子どもに住まわせようと考える人も多いはずだ。品川は坪2,000万円を突破するはずだから、坪450万円はかなり安い。
ところが、開業は白紙に戻され、早くても現在から10年後の2034年という。10年後に市場がどうなっているか全く読めない。金が有り余っている投資をもくろむ人は買うかもしれないが、投資案件は他にもある。開業時点で考えても間にあう。10年先を読んで不動産投資を考える人はどれくらいいるのだろうか。多分、そんなにいないはずだ。
リニアを考えなければ、橋本駅圏のマンション相場としては坪300万円台の半ばがアッパーだろう。京王線は他の沿線に比較してかなり割負けしている。今秋に分譲される小田急不動産の「リーフィアレジデンス調布小島町」(50戸)は坪単価450万円と予想しているのだが、どうだろう。
競合はしないだろうが、単価が近い物件として野村不動産「プラウドタワー相模大野クロス」(687戸)がある。
立地、性能、地域共生など評価される野村不「相模大野クロス」坪単価400万円超か(2023/10/31)
ポラス 2024年3月期 15期ぶり減収・減益/同社の商品力は顧客に伝わっていないか
中内氏
ポラスグループは6月28日、2024年3月期決算を発表。売上高は283,594百万円(前期比8.6減)、営業利益は18,925百万円(同39.6%減)、経常利益は19,516百万円(同39.0%減)、純利益は4,811百万円(同42.4%減)となり、リーマン・ショック後の2009年3月期以来15期ぶりに減収・減益となった。
セグメント別では、主力の戸建分譲住宅事業の契約棟数は2,554 棟(前年比5.1%増)。全棟ZEH仕様とした「ときの環 草加松原」などを販売。オリコン顧客満足度調査では、首都圏の建売住宅の顧客満足度6年連続総合№1、2023年度グッドデザイン賞9点受賞、世界3大デザイン賞「iF DESIGN AWARD 2024」(建築分野 住宅建築部門)で2年連続受賞した。
分譲マンションの契約戸数は428戸(前年比29.7%増)。注文住宅の契約棟数は640棟(前年比0.8%増)。プレカットのポラテックの売上高は103,372百万円(前期116,447百万円)、営業利益6,772百万円(同6,567百万円)。不動産売買仲介事業の仲介手数料は3,592百万円(前年比2.1%増)と過去最高を更新。リフォーム事業の受注高は10,506百万円(前年比0.0%増)。
次期予想は、売上高300,000百万円(前期比5.8%増)、経常利益22,000百万円(同12.7%増)、純利益6,100百万円(同26.8%増)を見込む。
決算説明会でポラスグループ代表取締役・中内晃次郎氏は「当期は大きく減益したが、これはコロナ禍の2年間の数字が実力以上だったため。当社の生産力からすれば妥当な数字」「当社グループは今年7月、創業55周年を迎える。創業時から今日まで掲げてきた地域密着農耕型経営を推進し、これからも社会から支持され、信用される企業を目指す。メディアの方々には現場を取材していただき、ご意見を頂戴したい」とあいさつした。住宅市場については「我々が商圏とするエリアは底打ちした」という認識を示した。
中央住宅代表取締役社長・品川典久氏は「当社で不足しているのは、営業を通じたお客様への説明がよく理解されていないことだ。設計担当は一つひとつ作品だと考えて取り組み、優秀な職人でないとできない施工を行うなど商品力には自信を持っている。これからは営業の教育に力を注ぐ」「もっと(価格が)高くても売れる」などと語った。
品川氏
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ここまでとは思わなかったが、決算数字は遅行指標だから、減益になるのは予想していた。中内代表も品川社長も〝想定内〟と話したように、コロナ以前に戻ったということだ。大幅減益になったことについて、小生なら「(ポラスの株主の数は知らないが)数少ない株主利益よりも、圧倒的多数派の顧客に利益を還元した。専有面積圧縮などしていないし、設備仕様も落としていない」と居直る。
今回の決算発表会で注目したのは、品川社長の〝当社の商品力がお客さまにきちんと伝わっていない〟という発言だ。
小生もその通りだと思う。同社のマンションや分譲戸建てを見学取材してきて〝どうして特徴をもっとアピールしないのか〟と歯がゆい思いをしたことはしばしばあった。
顧客に商品力を伝える武器は備わっている。同社の分譲も注文も「紹介」による成約率が41%に達しているのは商品力が高い証だし、同社は自らの商圏の市場動向をかなり詳細に調査・把握している。毎回の決算発表会でもそのデータの一部を公開している。これらを駆使すれば、顧客に強みをストレートにわかりやすく伝えられるはずだ。
しかし、品川社長、気持ちはよくわかるが、営業の尻を叩くようなことはしないでいただきたい。紹介による成約率は41%もあるではないか。入居後の居住者サポートをしっかりやっている成果だと思う。営業担当がいくら頑張っても、御社が地盤とする埼玉・千葉県の街のポテンシャルを引き上げないと「もっと高く売れていいはず」(品川氏)にはならない。自治体や鉄道会社などとの連携により、ポテンシャルを向上させる取り組みが欠かせないと思う。(ポラスの住宅がよく売れるのは、地域力を超える提案を行っているからでもある)
それと、消費者との橋渡し役となる取材記者のレベルアップも必要だ。記者のレベルに応じ、基本的なことも含めじっくり時間をかけて説明することも大事ではないか。これは他社にも言えることだ。
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上段で書いた取材記者のレベルアップについて。同社も含めた供給サイドが訴えたいことと、ユーザーが知りたいこととは必ずしも一致しない。ユーザーが一番知りたいのは価格だし、その商品が価格に見合う価値があるかどうかだ。ところが、このもっとも肝心な価格について主催者は触れないことが多いし、価格を公表しても、その物件が価格に見合う価値があるかどうかの判断となる材料をほとんど提供しない。
そうなると、記者自身が価値判断するほかないのだが、メディアもまた主催者が広告主であることを忖度して、ネガティブ情報などは伝えないし、物件の評価を避け、主催者が話したことしか伝えない。主催者もそれを良しとしているところがある。
ここに根本的な問題がある。メディア・リテラシーの問題だ。記者は日常不断にものを見る目を養わないといけないが、自らの視点(モノサシ)に自信が持てないから、せっかく現場を見ても、主催者が話したことをそのまま伝えたり、ブレス・リリースをコピペしたりすることになる。プロパガンダの役割を演じさせられることになる。
わが不動産・住宅業界の記者も例外ではない。これまで何度も書いてきた。決定的に問題なのは、ハウスメーカー担当記者はデベロッパーのマンションや分譲戸建てを見ない。逆にデベロッパー担当記者はハウスメーカーのマンションや分譲戸建て(少数ではあるが)を見ない。自ら垣根を設けて、その先を見ようとしない。ほとんどの見学会がそうだ。ポラスの場合は、ハウスメーカー担当者が圧倒的に多い。
マンションや分譲戸建ての圧倒的シェアを占めるのはデベロッパーだ。デベロッパーの物件を見ずして、ハウスメーカーの物件の優劣を測ることなど絶対にできない。この自明のことがわが業界紙誌はわかっていない。残念でならない。
ポラスの現場見学会の数は他社を圧倒している。中内代表は、われわれメディアに「現場を取材していただき、ご意見を頂戴したい」とあいさつしたではないか。新入社員には「新聞をよく読め」と毎年のように訓示している。
自慢じゃないが、小生はポラスの現場見学会は皆勤賞ではないか。すごく勉強になる。言いたいことは記事に盛り込んでいる。アクセス数は数十万件に達しているのではないか。「雨垂れ石を穿つ」-記事は業界関係者や世の中のために少しは役立っているはずだ。同社だけでない。現場取材の声にノーと言ったことはない。
飯田グループHD 2024年3月期売上高は前期並みも利益半減戸当り営業利益146万円(2024/5/14)
海・森・空 コンセプト明瞭 京急電鉄など4社JV「プライムパークス横浜並木」
「プライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス」
京浜急行電鉄・京急不動産・相鉄不動産・総合地所が分譲中の「プライムパークス横浜並木 ザ・レジデンス」を見学した。シーサイドライン幸浦駅圏では実に28年ぶりの供給で、「東敷地」「西敷地」2棟構成の全509戸。ファミリー層をターゲットにした「海と森と空に愛される街へ」のコンセプトは明瞭で、販売は順調に進捗している。
物件の共通概要は、シーサイドライン幸浦駅から徒歩4・5分、横浜市金沢区並木三丁目の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)に位置する東敷地は敷地面積約7,139㎡、7階建て全199戸。竣工予定は2025年2月下旬。西敷地は敷地面積約11,271㎡、7階建て全310戸。竣工予定は2025年4月下旬。先着順で販売中の住戸(12戸)の専有面積は58.86~81.44㎡、価格は4,140万円~6,640万円(最多価格帯4,500万円台(2戸)。販売代理は京急不動産、長谷工アーベスト、施工は長谷工コーポレーション。
現地は、1971年に発足した市のアーバンデザイン構想により、車道や歩道の広さ、フラットな道、住宅や商業施設、学校を結ぶ歩行者専用ブリッジなどが計画的に整備されたエリアの一角。
敷地は三菱重工の社宅跡地。全体敷地約19,500㎡は、公道により「東敷地」と「西敷地」に分かれていることから、管理組合は別々。ただ、それぞれの共用施設は共同利用が可能となっている(一部除く)。敷地北側は道路を隔てて大規模商業施設「ピアレ横浜/イオン金沢シーサイド」に、敷地南側は道路を隔てて並木中学校に、敷地東側は緑道に隣接。この他、近隣には金沢スポーツセンター、長浜公園、並木第四小学校、コストコ、金沢プールなどが揃っている。自転車で「海の公園」へは10~11分、三井アウトレットパークへは10分。
主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented認定など。共用施設はパーティルーム、グリーンサイドカフェ、キッズスクエア、パティオ、テラス、ゲストルーム、ランドリー、ラウンジなど。
販売開始は5月からで、これまで第1期1次(44戸)のうち33戸成約済み。エントリー数は1,000組以上。計画通りのスタートを切っている。
モデルルーム
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モデルルームは70㎡の1階住戸と68㎡の中住戸タイプの2通り。京急オリジナルのテーブル付き収納が洗面室についており、前者はテラスとインタロッキング仕上げの専用庭付き。7棟構成の1階住戸はほとんどテラス・専用庭付きだそうだから、このタイプは人気を呼ぶのではないか。浴室が1616タイプなのもいい。68㎡のプランは間口が6300ミリ、LDKの長辺が約4.8mあり、使い勝手がよさそうだ。
「海の公園」
槇、藤本、宮脇、内井…「金沢シーサイドタウン」に感動横浜市立大が見学会(2016/3/16)
初めて見た泣かせるマンション総合地所「ルネ花小金井」(2011/5/17)
ランドスケープ、基本性能、価格設定に感動人気当然横浜公社建て替え「青葉台」
〝駅まえ海ちか〟港区など〝セカンド〟ニーズが大半 NTT都市ほか「三浦海岸」
京急電鉄他「品川シーサイド」資産性アピール多様なニーズ取り込む戦略
知育体験の大切さわかる気がした 野村不「あそびにっくパーク」 南行徳に開業
「初めてのベビーヨガ」(この方は先生か)
野村不動産、野村不動産コマース、アソビスキーの3社は6月28日、市川市南行徳の地域密着型商業施設「SoCoLA(ソコラ※)南行徳」1階の一部を知育体験型ストア「あそびにっくパーク」としてリニューアルオープンした。前日の27日、施設をメディアに公開した。子育てに完全に失敗した30~40年前の苦い経験を呼び戻された記者だが、無料で気軽に立ち寄れるこのような取り組みは素晴らしいと思った。
「あそびにっくパーク」は、一部店舗スペース(旧SoCoLA Terrace跡)をリニューアルしたもので、保育士資格を有するスタッフが在籍しており、0歳児が遊べる「ベビーゾーン」、1歳児から3歳児が遊べる「プレイゾーン」のほか、おもちゃや雑貨などを提供する物販SHOP、離乳食セルフカフェ(有料)、イベントスペース、授乳室・おむつ替えなど6つのコーナーから構成されている。イベントスペースでは、週末は様々なワークショップを開催し、平日は「コーヒー教室」、「フランスのペーパークラフト教室」など大人も楽しめるワークショップを開催する。
リニューアルに至った背景として、昨年来から週末のイベントスペースで知育要素を盛り込んだ子ども向けワークショップを開催したところ好評を博し、また、酷暑などによる子どもの遊び環境の変化、さらには子育てに心が休まる時間が持てない夫婦の課題も見えてきたとし、その課題を解決するため、これまで50万人以上の親子知育体験を提供してきたアソビスキーと協業することで、新しい知育体験型エンタテイメント施設にしたとしている。
※Aは半角小文字のA
性別、年齢不詳の「かいじゅうソコラ」
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記者が訪れたのは27日の昼頃。「かいじゅうソコラ」が体を左右に揺らし、愛嬌を振りまいていた。年齢と男か女か聞いたが、返事はなかった。担当者によると、このかいじゅうソコラはマスコットで、しゃべることはできず、年齢も性別も不明とのことだった。襲われる心配もなさそうで、おっぱいも膨らんでいなかったので、人畜無害(記者も同じ)の、ややメタボ気味の両性具有の爬虫類の類だろうと判断した。
しかし、何もわざわざ1時間以上もかけてマスコットのかいじゅうソコラを見に来たわけではない。何かがありそうだと思ったら、ちょうど、親子で行う「初めてのベビーヨガ」の時間だった。取材に出かける前に、タカラレーベンの広報担当者と〝業界のレディ・ガガ〟についてメールでやり取りしてきたばかりなのでびっくりした(その記事を添付する。数回取り上げており、トータルするとアクセス数は数万件に達している。同社のマンション記事の2倍くらいか)。
この種の施設では当たり前だが、転んでもけがをしないように床や壁は配慮されていた。数組の親子がベビーヨガなるものを始めた。お父さんやお母さんが子どもと抱っこしている姿を見て、途端に30~40年前の記憶がよみがえった。記者も2人の男の子がいた。真冬の夜中に叩き起こされ、哺乳瓶を煮沸し、熱湯をミルクに注ぎ、人肌まで冷やしたことも、おしめをアイロン掛けしたこともある。
書き出したら止めどがないので、代わりに記事を添付する。経験したことがある人はわかってくれるはずだ。小生の痛恨の極みは、子どもとハグしたことがほとんどないことだ。後の祭り。子育てに完全に失敗した。
ベビーヨガのあと、2組の夫婦にも話を聞いた(夫婦が参加していたのはこの2組のみ。あとはお母さんのみ)。1歳3か月の女の子と奥さんと一緒だったお父さん(41)は、「上に4歳の長男がいます。コロナ? 心配しましたが、幸い家族は一人も罹りませんでした。私は夜の仕事なので朝から昼までは妻と代わり替わり子どもの面倒を見ていますし、ご飯も作ります。何が得意? 鶏ムネ系」と話した。
夫の育児、家事労働の貢献度を奥さんに聞いた。「すごくよく手伝ってくれています。満点? 全部は求めていません」(何とお父さんに優しいお母さんか)
もう一組のお父さん(33)は奥さんと2歳の子どもと一緒。「ここの施設が職場。ほかの施設も見て回っています。育児? ちゃんとやってますよ。18時には家に帰り、10か月の赤ちゃんもいますのでご飯を食べさせ、寝かしつけなどもやってます。洗濯もします」と自信たっぷり。
お母さんは「私は30歳、夫は32歳(夫は33歳と話した。この1年差は何を意味するのか。お母さんが1歳さばを読んだのか、夫の年齢を知らなかっただけなのか。今夜、夫婦喧嘩にならないよう祈る)。お父さんを評価すれば花丸? それとも二重丸? 二重丸です。子どもを寝かしつけてから仕事をしたりしていますから…」(この奥さんも何と奥ゆかしいことか…こういう記者の見方、捉え方が前近代的、問題なのかもしれない)
記憶がある3歳から10歳くらいまで、記者は祖母と一緒に寝ていた。干しブドウのような乳首を鼻の孔につっこみ、水鉄砲のようにフンと吐き出して遊んだのを覚えている。まっとうな人間になれたのは祖母のおかげだ。知育とどう関連するのか判然としないが、何となくわかる。土偶のような母親(豊満という意味)と寝た覚えは全くない。
〝ママ、ソコニイル ヘンナオジイチャンハ ダレ〟
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この日の野村不動産はもちろんだが、写真撮影を許可していただいたお父さん、お母さんに感謝申し上げる。子育てはわからないが、マンションや分譲戸建てのことなら多少はわかる。「野村不動産」「プラウド」「RBA」で検索していただきたい。かなりの記事がヒットするはずだ。間違った記事は一つも書いていない。マンション購入を考える方はぜひ読んでいただきたい。
三井不「MAG!C」発〝孤育て〟支援ママ・パパ休憩室付き一時預かり保育施設開設(2024/1/13)
「目指すは企業価値の向上」タカラレーベン・髙荒美香氏 女性活躍の視点から注目(2021/11/4)
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いまどきの30代夫完璧に家事こなすのは3割 旭化成ホームズが調査(2014/7/12)調査
ベトナム・ハイフォンで1,550戸の大規模開発 設計は隈研吾氏 野村不動産など
「Vu Yen(ヴーイェン) プロジェクト(Royal Island)」
野村不動産、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)、東神開発、大成建設は6月25日、ベトナム・ハイフォン市で敷地面積約23.9ha、1,550戸の住宅などを整備する大規模都市開発事業に参画したと発表した。商品設計に隈研吾氏を起用した。
同国最大手不動産デベロッパーVinhomes社が推進する「Vu Yen(ヴーイェン) プロジェクト(Royal Island)」の一つで、連棟住宅(タウンハウス)のほか、2戸連棟住宅(セミデタッチドヴィラ)、戸建住宅(ヴィラ)の開発を予定している。
設計に隈研吾氏を起用し、川に囲まれた島というロケーションを活かし、「自然との調和」をテーマとした商品設計を行った。
隈氏は、「これまでに世界30か国以上での建築を手掛けてきたが、今回のプロジェクトは、川の中に自然の島があるという奇跡のようなロケーションから見てもこれまでにないユニークなものになると考えている。このような世界でもあまり例がない特別なプロジェクトに参加することができ、とても光栄に思う。川の流れ、緑の木々、その中でさえずる鳥たちなど、『自然との調和』の象徴となるようなプロジェクトとなるだろう」とコメントを寄せている。
横浜美術大学へ木糸50㎏を無償提供 ナイス
左からナイス田部博取締役、横浜美術大学加藤良次学長、横浜美術大学高瀬ゆり教授
ナイスは6月26日、間伐材などを原料とする「木糸(もくいと)」50㎏をトキワ松学園横浜美術大学へ無償提供したと発表した。木材利用の普及啓発や学生による作品制作などの実践的な学習を支援するのが目的。
「木糸」は、神奈川県厚木市に保有する社有林「ナイス丹沢の森」から伐採された間伐材の利活用を推進する「ナイス丹沢の森プロジェクト」の一環で、間伐材のうち建材などに使用できない未利用材や端材から制作したもの。
環境に優しい素材として、同大学のテキスタイルデザインコースを担当する高瀬ゆり主任教授が着目したことから、今回の無償提供となった。今後、有志の学生により、制作物のアイデア出しやサンプル制作が行われる予定。また、同社が今年11 月 27 日、28 日の二日間にわたりパシフィコ横浜で開催する大規模展示会「木と暮らしの博覧会」に制作物の発表を予定している。
小田原で商・住の建て替え⇒商業施設再開発 〝地域のタカラ〟内覧会&事業説明会
「レーベン小田原THE TOWER」
MIRARTHホールディングス(ミラースHD)は6月25日、JR新幹線・東海道線小田原駅(小田急線小田原駅)から徒歩1分の商業施設・マンション建て替え事業「レーベン小田原THE TOWER」が竣工したのに伴うメディア向け内覧&事業概要説明会を開催。マンションの共用部分や専有部などを公開した。マンションは、坪単価260万円の高値だったにもかかわらず、2021年10月の優先分譲から2022年7月までわずか9か月で完売した。告知をセーブするほどの「大変な人気」(同社)となった。
内覧会に臨んだ建て替え事業理事長で、地元の温浴施設などを手掛ける万葉倶楽部グルーブ副社長・髙橋眞己氏は、「建物は、1975年に竣工した築45年の通称『新幹線ビル』。耐震性に問題があることが分かった2013年、当社は店舗部分と住宅12戸を取得して、再開発計画をスタートさせた。全89戸のマンションのうち実際に住んでいるのは20~30世帯、テナントと居住者の仲は悪く、建て替え協議の土俵に乗らなかった。デベロッパーなどにも相談したが、建て替えを前提した提案にはどこも興味を示してくれなかった。いち早く手を挙げてくれたのがタカラレーベンさんだった。そして2018年11月、マンション建て替え円滑法と優良建築等整備事業をクリアして替えを決議した」などと建て替えの経緯について説明した。
事業者のMIRARTHホールディングス取締役(不動産セグメント管掌)秋澤昭一氏(タカラレーベン代表取締役兼社長執行役員)は「2018年5月に事業協力者として当社が選定されたが、還元率20%の数字が示す通り、居住者の高齢化が進んでおり、資金不足、2度の引っ越しなどの壁が立ちはだかっていた。地権者の方々が一致団結し、一枚岩となって建て替え決議に至るまでの経緯は〝奇跡的〟だったと思う(高橋氏から「その通り」との声)。分譲マンションは大変な人気になり、地元の実需はもちろん、東京都の居住者が3割弱を占めたように投資・将来拠点としても評価された。当社は現在、駅東口で全286戸の『小田原市栄町二丁目中央地区優良建築物等整備事業』も推進している。当社は昨年、長期ビジョンで〝地域のタカラ〟を打ち出しました。小田原のランドマークになる施設にする。期待していただきたい」と語った。
物件は、JR東海道新幹線・東海道本線・小田急小田原線小田原駅西口から徒歩1分、小田原市城山一丁目の商業地域に位置する17階建て190戸(うち非分譲住戸38戸、優先分譲住戸72戸)。専有面積は35.90~82.56㎡、価格は2,500万円台~17,000万円台(最多価格帯4,200万円台・5,600万円台)、坪単価は260万円。竣工は2024年5月下旬。設計・監理は三輪設計。施工は西武建設。売主は同社のほか万葉倶楽部。事業主は小田原駅前分譲共同ビルマンション建替組合。
ブックラウンジ
パーティールーム
髙橋氏(左)と秋澤氏
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内覧会が行われたこの日(6月25日)、小生は午後からブロガー「融通無碍」の方と情報交換を兼ねて夜まで飲んだ。二人で焼酎のボトル1本を空けた。家に帰った時はへべれけに酔っぱらっており、西武が1-0で辛勝したことを確認してそのまま眠ってしまった。
翌朝(26日)、「R.E.port」の記事を読んだ。この「小田原」の記事がほぼ完ぺきに紹介されていた。読者の方はこの無料の「R.E.port」も読んでいただきたい。来週には有料業界紙が1週間遅れで書くはずだが、多分、この記事を上回ることはない(失礼)。
斯くいう記者はどうか。言いたいことは添付した過去記事を参照していただきたい。坪単価については触れていないが、「単価については触れない」という約束で書いた記事だ。先の「R.E.port」記者と一緒だった。前回も記事は先を越された。記事は先に書いたほうが勝ちだ。
当時、小田原駅から徒歩1分のマンションが坪単価260万円もするのに驚愕した。しかし、地元の人で買えるのは少数派だろうが、小田原に縁のある人は食指が動くだろうということは容易に想像ができた。品川で新築を買おうとしたら坪単価は1,000万円をはるかに超える。20坪で2億円だ。それと比べたら5,000万円台、つまり4分の1で買える(賃貸に回せるかどうかはわからないが…)。「大変な人気」になったのもよく分かった。
そして、この日(25日)。同社は「小田原市栄町二丁目中央地区優良建築物等整備事業」を推進していると公表した(プレス・リリースが発表されているから旧聞か)。19階建て全286戸の規模で、竣工予定は2028年3月末だ。大規模商業施設の跡地再開発で、持続可能な「まちなか居住」をテーマに総合設計制度を活用する。
分譲はいつかわからないが、坪単価は300万円を超えるのだろう。同社は昨年、長期ビジョンで「地域社会のタカラ」を打ち出した。地方での再開発に注力するということだろう。小田原市も人口減少に歯止めがかからないようだ。同社は地域活性化にどこまで貢献できるか。常識的に考えたら、小田原の坪300万超はありえないような気がするが…。
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「融通無碍」のブロガーの方から記事転載の承諾もいただいた。積水ハウス「国立マンション」もそうだが、書き出しに「壁に耳あり、障子に目ありという諺があるが、ボクのように職業『記者』で生計を立てている身にとって、物事を見つめる『目』と話を聞く『耳』は5器官の中でも極めて大事な部位といえる。その『右耳』の聴力が昨日突然に失せた」とある「大変!耳が聞こえない」は腹を抱えるほど面白い。ちょっと「耳が痛い」話でもある。是非読んでいただきたい。写真も実に美しい。
http://kamakura-photo-press.cocolog-nifty.com/blog/2024/06/post-24b8db.html
タカラレーベン小田原駅徒歩1分「レーベン小田原THE TOWER」完売(2023/8/18)
凄い人気優先72戸+一般分譲の第1期62戸は2.4倍即完タカラレーベン「小田原」(2022/6/17)