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「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」

 三井不動産は3月1日、HARUMI FLAGエリア内のライフスタイル型商業施設「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」をオープンする。オープンに先立つ2月29日、プレス説明会・内覧会を行った。初年度は240万人の来館、売上高50億円を目指す。

 施設は、都営大江戸線勝どき駅から徒歩16分、船橋駅からバス(BRT)11分の晴海五丁目ターミナル(マルチモビリティステーション)から徒歩1分、中央区晴海五丁目に位置する敷地面積約11,300㎡、3階建て延床面積約19,800㎡。店舗数39店舗。「三井ショッピングパーク ららテラス」としては国内10店舗目。

 約13haの土地に約5.600戸の住宅と商業施設が整備され、約12,000人の住む新しい街「HARUMI FLAG」居住者を中心に地域の「生活」(日用品や生活必需品)「子ども」(習いごと保育施設)「医療」(かかりつけ医)「趣味」(スキマ時間利用)を支える。

 施設はサステナブル社会の実現に向けて太陽光パネルの設置、屋上緑化、近接する水素ステーションを活用した水素燃料電池利用などを行い、「ZEB Oriented(物販等)」 認証を取得している。

 1階には、都心エリア最大級で、エリアのニーズを踏まえて冷凍食品は既存店の約2倍用意したスーパー・サミットや三井のリハウス、東京2020大会選手村でも提供されたGAP認証食材を活用する本格レストラン「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」が入居する。

 2~3階には四川料理店、つけ麺ラーメン店、ハンバーグ店などレストラン・カフェ6店舗、ダイソーのほか、健康食品店、寝具、衣料品店など物販7店舗、ポピンズナーサリースクール、MONEY DOCTOR PREMIERのほかフォトスタジオ、会員制フィットネスクラブ、内科、産婦人科、小児科、動物病院、ゴルフスクール、買い取り専門店、英会話、そろばんなどのサービス24店舗が入居する。

 プレス説明会・内覧会にで同社常務執行役員商業施設本部長・若林瑞穂氏は「住宅の入居、BRTの試験運行も始まり、区立小・中学校も4月に開校し、新しい街が動き出す。施設は東京2020のレガシーも継承し、『ららぽーと豊洲』との相乗効果によって活気ある街づくりに貢献する。また、水素エネルギーのかつようによりサステナブルな社会実現のための取り組みもおこなっていく」と挨拶した。

 取材の帰りは、BRTを利用して晴海五丁目ターミナルから新橋駅(日テレタワーに直結)に着いたのだが、所要時間は11分ぴったり。停留所が3か所しかなく、信号も2か所くらいか。遅延はほとんどないのではないか。

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同社商業施設本部アーバン事業部長・牛河孝之氏(左)と若林氏

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2階ピクトグラム

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2階喫煙室

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共用部

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スーパー・サミット

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「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE Cafe&Restaurant CENTRALE」エントランス

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晴海五丁目ターミナル(マルチモビリティステーション)

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晴海五丁目ターミナルから勝どき駅方面臨む(右端のマンションは2009年竣工のコスモスイニシア「ザ・晴海レジデンス」。坪単価は210万円くらいだったはず)

ランドスケープ&デザイン、共用施設…最高に素晴らしい「HARUMI FLAG」板状棟

 

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「マンション・バリューアップ・アワード2023」(住宅金融支援機構「すまい・るホール」で)

 マンション管理業協会(理事長:高松茂・三井不動産レジデンシャルサービス会長)は2月28日、「マンション・バリューアップ・アワード2023」を開催し、「マンションライフ」、「工事・メンテナンス」、「防災・防犯」、「管理組合運営」、「マンション管理適正評価」の5部門の受賞事例発表会と授賞式を行った。

 アワードは、マンションの住み心地(居住価値)を高めるための取組や提案、建物資産の維持・向上のための取組や提案を募集・顕彰するもので、2017年の第1回から5回目。423 件の応募があった。

 受賞事例発表会で、審査委員長の齊藤広子・横浜市立大学国際教養学部教授は「まさに知の結集。日本全国のマンション管理の取り組みに、わたしは夢と希望、知恵と勇気を頂いた。やっぱり、やればできる、やらなきゃできない、今日、改めてやればできるというキーワードを頂いた」と切り出し、いつもの歌うように「素晴らしい」「魅力的ですね」「いいですね」「凄いですね」「素敵ですね」「こんなマンションに住みたい」を連発し、「来年もお会いしましょう」と講評した。万雷の拍手が沸き起こった。

 授賞式で、主催者を代表して高松理事長は「作品は非常にいい内容ばかりで、まさに審査員泣かせ。今回の作品で感じたのは、DX化の流れがマンション管理にもたくさん入ってきたこと。紙からデジタルへの動きが急速に高まっている。この流れは加速する。また、マンション適正管理制度を推進している当協会としては、(片岡さんが)グランプリに輝いたのは大変心強い」と締めくくった。

 最高のグランプリは、マンション管理適正評価部門(応募27作品)の最優秀賞に選ばれたJワザック両国管理組合理事長・片岡忠朗氏で、「★2つから★5つへの大幅な評価UPを実現!~いかにして1年後に大幅な評価UPを実現することができたのか!?~」がテーマ。片岡氏は「適正管理評価制度が創設されてから3年が経過するが、適切な管理を実現するには必要不可欠な制度であることを全国の管理組合に伝えたかった」と受賞の喜びを語った。

 その他の各部門受賞者は次の通り。賞金は、各部門賞が10万円、グランプリは部門賞プラス30万円の合計40万円。

マンションライフ部門(応募162作品) 宮前平グリーンハイツ管理組合&大成有楽不動産・川村章司氏「閉鎖したプール跡地を新たな多世代交流の拠点として再生~築50年超となる大規模マンションの共用部リニューアル計画~」

工事・メンテナンス部門(応募98作品) 野村不動産パートナーズ・桒原千朗氏「複数の大型工事が到来する高経年マンションの課題解決に向けた修繕積立金会計の健全化プロジェクト」

・防災・防犯部門(応募67作品) グランアヴェニュー末永浩二氏「堺北花田グランアヴェニュー防災会 大規模マンションの持続可能な防災活動の取組」

・管理組合運営部門(応募69作品) 東急コミュニティー・米藤健太氏「共創により『マンション管理エコシステム』を創出する管理業務への転換」

 詳細は同協会はホームページ「マンション・バリューアップ・アワード2023」

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齊藤氏(左)と高松氏

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片岡氏

◇        ◆     ◇

 齊藤氏をはじめ各審査委員の方も絶賛したように、素晴しいアワードだった。全てのプレゼンを聞き、グランプリを獲得するのは片岡氏だろうと予想したが、その通りの結果となった。管理協が全力で取り組んでいるマンション適正管理評価をテーマにしたのがよかったのだが、プレゼンの内容も衝撃的だった。

 同制度の★2つ(42点)の、しかも最下位(2022年10月30日時点でのマンション管理適正評価サイト掲載物件97件中97位)の劣等生(失礼)がわずか1年で★5つ(94点)を獲得するなんてありえないではないか。さらにまた、劣等生の汚名を返上するため、4倍以上(金額は公表されなかったが万単位のはず)の修繕積立金の値上げを総会に提案し、同意を得らたことだ。これまた信じられない。

 もう一つ衝撃を受けたのは、齊藤氏が講評で開口一番、「知の結集(結晶か)」と語ったことだ。上段で書いたように、齊藤氏はヒバリかウグイスのような美声で歌うように語ったのだが、記者は腸をわしづかみされたようにズシリとこたえた。作家の保坂和志氏が「小説、世界の奏でる音楽」(新潮社、2008年刊)の中で「文=知は武と同じくらい命がけなのだ」と書かれていたのを思い出したからだ。(記者は生きている間に1本でも命がけの記事を書きたいと思っているのだが、実現することはないこともよくわかっている)

 そこで、齊藤氏や関係者の皆さんにお願いだ。 この「知の結集」を受賞セレモニーだけで終わらせるのはもったいない。管理協はもちろん管理組合、居住者、さらには国や自治体関係者が共有し、より安心・安全で持続可能なマンション管理の取り組みにつなげないといけない。

 なぜこんなことをいうかといえば、記者は、国土交通省「標準管理規約の見直し及び管理計画認定制度のあり方に関するワーキンググループ」の第4回と第5回を視聴した。

 大変失礼だが〝会議は踊る、されど進まず〟の印象を受けた。管理計画制度の普及が進まない理由として、管理会社の協力が得られないとか申請のバードルが高すぎる、メリットがないなどの声はそれぞれ理解したが、あれやこれや論評、解釈するのではなく、どう実のある制度にするかの当事者意識が欠落していると感じた。

 論より証拠だ。今回のアワードで発表された具体の事例をマンション管理組合関係者、居住者も含めて学べる機会を設けてはどうか。協会ホームページには佳作も含めた事例が紹介されてはいるが、提案者から直接話を聞くのとでは大違いだ。「審査員泣かせ」と高松理事長も話したように、視点が異なれば結果は異なったかもしれない。

マンション管理計画認定制度の普及、基準見直し論議国交省ワーキンググループ(2024/2/27)

「素晴らしい」審査員激賞 マンション管理協「バリューアップ・アワード2021」(2022/2/22)

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Weave Place Asakusa Kaminarimon

本拠・香港を中心にシンガポール、日本、韓国で都市型の家具付き賃貸住宅などを展開する総合賃貸住宅プロバイダーWEAVE LIVING(ウィーヴ リビング)は31日、わが国での「Weave Place」としては早稲田、門前仲町、東高円寺、国立に続く「Asakusa Kaminarimon」「Ryogoku」「Morishita」の3物件を同時オープンした。オープンに先立つ228日、「Asakusa Kaminarimon」でメディア向け事業説明会・内覧ツアーを開催した。この種の家具付き賃貸マンションを見学するのは初めてだったが、基本性能・設備仕様レベルは「分譲仕様」(同社)という説明に納得した。

物件は、東京メトロ銀座線・都営浅草線浅草駅から徒歩4分、台東区雷門2丁目の商業地域に位置する10階建て全72室。専用面積は26㎡台~52㎡台。44室がワンルームタイプ。契約は1か月以上、最大18カ月で、1か月契約の月額賃料は20万円台~42万円台(電気・ガス・水道代含む。契約期間が長くなると1020%の割引料金)。家具付き・家具なしの選択も可能。礼金、保証料、保険料などはなし。

同社創業者でグループCEO&取締役会会長・Sachin Doshi氏は事業説明会で「2017年に香港で創業。以来、シンガポール、日本、韓国で事業展開しており、これまで25物件2,500室を所有しています。賃貸を〝楽しい体験をしていただく〟というのがコンセプト。日本は重要な市場として位置付けており、202312月現在、大阪を含め11物件を所有しています。(日本の賃貸は)不便な面も多く、(それを解消する)チャンスだと考えています。今後2年間で35億ドルを投資し、3,000室から5,000室に増やすのが目標」(通訳)と語った。

WEAVE LIVING JAPAN代表取締役・野口大助氏は「わたしはこれまで28年間、不動産の投資・再生事業に関わってきました。コロナを経て働き方も変化し、価値観、ニーズも多様化しているが、それに対応する供給は足りていない。快適に過ごせ、ストレスがない新しいハイブリッドな空間を提供していきます」と話した。

同社担当者によると、賃貸住宅の利用者の90%は外国人。賃料、プランをオープンし、3Dによる内観が可能で、契約もほとんどオンラインで完結するという。今後は日本人向けにも積極的に情報を発信していくそうだ。

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Sachin氏(左)と野口氏

        ◆     ◇

この種の家具付き賃貸マンションを初めて見学した。同じようなサービスを提供している会社は他にもあり、かつてウイークリー・マンスリーマンションが流行し、サービスアパートメントも市民権を得ているように、加速度的に普及するような気がする。

一方で、Sachin氏がわが国の賃貸市場について「不便な面も多い」と語ったので、記者は「わが国は大手も含め、街の賃貸仲介不動産会社は、礼金やら原状回復やら、住宅が圧倒的に不足していた戦前戦後の時代遅れの商習慣を墨守しようとしている。これらについてどう思うか」と質問した。

Sachin氏が「礼金(REIKIN)」をどのように理解されたか不明だが、通訳を通じて「非効率」と答え、野口氏も「初期費用がかかりすぎ」と話した。原状回復費用を求めるケースはほとんどないという。

基本性能・設備仕様レベルをチェックするのが取材のもう一つの目的だった。同社担当者は「分譲仕様」と説明した。どのようなレベルを基準にするかだが、二重床・二重天井(確認中だが、通常の直床のようふかふかではなかった)、リビング天井高2400ミリ、食洗機(ワンルームタイプはなし)、床暖房(同)、浴室タオル掛け、ソフトクローズ機能付き開き戸などからして、一般的な賃貸マンションの仕様レベルよりは高いと思った。ソファは本革でベッド、寝具なども水準以上とみた。

都内23区の主要な駅圏の分譲マンション坪単価は500万円を突破しつつある。10坪(33㎡)で5,000万円だ。取得能力を超えている。この種の賃貸住宅の増加は、土地オーナーにとっても消費者にとっても選択肢の幅が広がる意味で歓迎すべきことではないか。入居、転居するごとに家具などを買ったり捨てたりするロスも削減できる。サステナブルな社会実現にも貢献する。

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 国土交通省は2月27日、第5回「標準管理規約の見直し及び管理計画認定制度のあり方に関するワーキンググループ」(座長:齊藤広子・横浜市立大学国際教養学部教授)を開催。管理計画認定制度の更なる普及・促進にむけて、管理計画認定基準の見直しの方向性や管理計画認定制度の今後の方向性などについて論議が交わされた。次回は3月26日で、最終とりまとめが行われる予定。

◇        ◆     ◇

 記者は、適正な管理・運営が行われている中古マンションが市場で適正な評価を受けられるよう、管理状況を★5つで評価・表示するマンション管理業協会のマンション管理適正評価制度に期待はしているのだが、自治体が主導している管理計画認定制度そのものがよく分からない。前回も書いた通りだ。

 今回の会合で、管理計画認定制度の普及が進まないのは管理会社の協力が得られないからという旨の指摘もあったが、これは当たらない。マンション管理協は自らの制度の普及に懸命で、自治体の制度普及に協力する余裕などないはずだ。

 また、長期修繕計画の積み立て方式について論議されたが、これも記者はよく分からない。建物と居住者の2つの老いに加え、加速度的に進む人口減少社会の中で、マンション管理、修繕積立金制度はどうあるべきか、行政はどこまで踏み込むべきか分からないからだ。

 分からないといえば、修繕積立金の額そのものもそうだ。国土交通省が5年ごとに調査を行っている「マンション総合調査」の直近の平成30年度のデータによると、月/㎡当たりの管理費の総額(駐車場使用料・専用使用料からの充当額を含む)は平均217円となっている。また、月/㎡当たりの修繕積立金の総収入額(駐車場使用料・専用使用料からの充当額を含む)は平均179円となっている。

 この数値が管理費や修繕積立金の額の多寡を判断する目安となるが、現実のマンションではあまり参考にならない。全てを足してその数で割った平均値でしかないからである。言うまでもなく、一口にマンションといっても、地域、戸数規模、エレベータや駐車場の有無、管理レベルによって管理費や修繕積立金の額は異なってくる。建物の維持・管理に必要な適正な修繕積立金の額はいくらなのか、答えられる人など一人もいないはずだ。

 その額が分からないのに、基準額を定め、段階増額積立方式の初期額が均等額の0.6とか最終額が1.1倍とかを示したところで、単なる目安にしかならない。

 ある委員の方が、長期修繕計画に関する資格制度を設けてはどうかと発言したが、これは一法かもしれない。AIを活用すれば、様々な数値を入力するだけで修繕積立金の額を瞬時にはじき出してくれるのではないか。

 また、管理計画認定制度の登録の有無を売買契約の際の重要事項説項目に加えるか加えないかの発言もあった。制度の目的は、マンションの管理不全を防止し、適正に管理・運営されているマンションが市場で適正に評価されることにあるとすれば、登録のお墨付きが実効あるものにすることが先決だ。

反社への譲渡禁止を マンションの実態把握していない自治体が圧倒的多数 国交省会合(2024/2/1)

 

 


 

 

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全景パース(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

 三菱地所を代表企業とするグラングリーン大阪開発事業者JV9社(構成企業:三菱地所、大阪ガス都市開発、オリックス不動産、関電不動産開発、積水ハウス、竹中工務店、阪急阪神電鉄、大林組)は2月26日、JR大阪駅前で開発を進めるうめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の先行まちびらき日を2024年9月6日に決定しし、事業者JVの組成する「一般社団法人うめきたMMO」(MMO)がうめきた公園指定管理者として指定されたと発表した。

 MMOは、JR大阪駅前に誕生する約45,000㎡の「うめきた公園」のパークマネジメントとまち全体のエリアマネジメントを一体的に行う目的で2023年6月1日に設立された。今回の決定を受け、2024年9月6日から「うめきた公園」の指定管理を開始する。

 パークマネジメントとエリアマネジメントの一体的な取り組みとして、公園と民地での植栽管理水準の統一による良質な景観形成、周辺道路の管理運営・利活用の連動、イベントなどによるまち全体の賑わい形成、まちの魅力と企業価値を共に成長させる。

 プロジェクトは、オフィス、ホテル、中核機能施設、商業施設、都市公園、住宅を有する複合開発事業。先行まちびらき時には、うめきた公園の一部(サウスパークの全面・ノースパークの一部)、北街区のホテル「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」、商業施設、中核機能施設「JAM BASE」がオープン予定。

青々とした天然芝を舞台に、日常を彩るプレイスメイキングを展開「提供:グラングリーン大阪開発事業者」.jpg
青々とした天然芝を舞台に、日常を彩るプレイスメイキングを展開(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

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うめきた公園サウスパーク(提供:グラングリーン大阪開発事業者)

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先行まちびらき範囲(平面図)

〝ぶっ飛んだみどり〟だけでない 「グラングリーン大阪」タワマンに絶句(2023/10/12)

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「クリオ横濱鶴見セントラルマークス」

 明和地所が分譲中の「クリオ横濱鶴見セントラルマークス」を見学した。同社のマンションを見学するのは久々だが、リニューアルした「クリオ ライフスタイルサロン横浜」の3つのモデルルームはよくできており、「鶴見」はワイドスパンの間取りがいい。

 物件は、JR鶴見駅・京急本線京急鶴見駅から徒歩5分、横浜市鶴見区鶴見中央一丁目の商業地域に位置する11階建て全41戸。専有面積は60.07~75.00㎡、3月末に分譲予定の第2期1次(4戸)の価格は未定だが、坪単価は350~360万円になる模様。竣工予定は2025年4月下旬。設計は共同エンジニアリング。施工は小俣組。

 昨年10月から販売を開始しており、これまで約7割が成約済み。地元だけでなく、東京都大田区などの都内居住者も目立つという。

 現地は、JRと京急線からそれぞれ徒歩5分。鶴見神社に近接。建物は敷地東側と北側に接道。1フロア4戸構成で、南東角住戸以外は北側リビング。主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、直床(水回り部分は二重床・二重天井)、リビング天井高2400ミリ、フィオレストーンキッチンカウンター、食洗機、リビング&1居室床暖房など。6800~8790ミリのワイドスパンが特徴。

 販売担当者によると、鶴見エリアは港北ニュータウン、二俣川・鶴ヶ峰、上大岡とともに、市内にある4エリアの副都心の一つで、東京都にもっとも近いにも関わらず相対的に価格が安いことなどから盛り上がっているとのことだった。同社の物件のほかにも鶴見エリアでは坪300万円台の前半から中盤にかけての物件が結構供給されており、いずれも販売は順調のようだ。

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「クリオ ライフスタイルサロン横浜」100㎡超モデルルーム

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 現地は、幅員21.9mの区役所前通りが敷地の北西側に走っており、南側の隣地にも中層マンションが建っているので、坪単価は400万円を割り、350万円くらいなら売れるだろうと踏んだ。その通りだった。区役所前通りは交通量も多いが、駅からのアクセスは商業地域であるにもかかわらず信号は一つもなく、交通量も多くない。リーズナブルな価格設定だと思う。

 取材のために訪れた「ライフスタイルサロン横浜」は半年前にリニューアルしたとかで、約40㎡のコンパクトタイプ、70㎡超のワイドスパンのファミリータイプ、100㎡超の富裕層向けもよくできていた。

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 鶴見駅圏では、松尾工務店が本社の隣接地でマンションを今春に分譲する。敷地北側に第一京浜が走っているのは難点だが、三方道路の一等地だ。坪単価は400万円を突破するのではないか。販売代理は伊藤忠ハウジング。取材を申し込んでレポートしたい。

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現地

和モダン見事に表現出色の出来アクタス・モデルルーム明和地所「川越大手町」(2022/10/15)

 

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節(しみ)ひとつない長さ約9メートルのすべすべ肌の北山杉(2階)

 ナイスの本社ビル木質化リノベーションの一つである本社屋外装木質化と、北山杉を活用した階段手摺り・家具などを見学した。木質化リノベーションは2022年から進められているもので、そのとき見学取材しているのだが、また新たな木の魅力に触れることができた。

 本社ビルの外装木質化工事は2023年12月に完成。スギ本来の長所を維持しつつ表面硬度を高めた同社オリジナルの「GywoodⓇ」、耐久性の高い飫肥杉の赤身部分のみを用いた「ObiREDⓇ」、凸凹形状を生み出す「凸凹GywoodⓇ」技術を採用し、木の持つあたたかみを演出したもので、木材使用量は約11.2㎥、炭素貯蔵量は二単価酸素換算で6.5t-CO2。塗装を施した部分と無塗装の部分に分け、経年による変化を検証し、需要拡大、商品開発に生かす。

 北山杉の活用は、北山林業の持続的かつ健全な発展や、北山杉の利用促進に関する相互連携等を図ることを目的に締結された「建築物等における北山杉の利用促進協定」に基づいて実施されたもので、2023年2月に完成。1階ロビーや2階の接客スペースに北山杉の磨き丸太(枝締め・本仕込み)が採用されている。

 北山丸太は、昭和以降に和室の床柱としてピーク時の平成元年には約24万本が生産されたが、和室の減少により需要が低迷し、育林から加工まで一般的な丸太の数倍以上の手間がかかる後継者の高齢化、担い手不足から技術の伝承が大きな課題といわれている。

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北山杉の1階手摺り

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外装木質化

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 百聞は一見に如かずとはこのことを言う。北山杉は東山魁夷の版画、その他写真・映像などでたくさん見てきたが、実際に仔細に眺め、触れ、香りをかぐのは初めてだった。もう50数年も昔の、あのすべやかなしみ一つない絹肌の、まさに芳紀十八、乙女とのほろ苦い出会いがよみがえった。

 育林から加工まで一般的な丸太の数倍以上の手間がかかるという600年の歴史を持つわが国の伝統技術の凄さも伝わってきた。

 「枝締め」とは「伐採する前の年の冬11~3月頃、枝を適度に打ち落として太りを抑えます。こうすることで木肌が引き締まり、表面の干割れを抑え、また色艶、光沢を良くする効果が得られる」(京都北山丸太生産協同組合ホームページ)作業のことで、「本仕込み」とは「伐採した丸太を山で立たせたままの状態で皮を剥き、天日で乾燥させるもの」(京都市ホームページ)とある。

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北山杉を用いたソファ、テーブル

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外装

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外装

素晴らしいの一語 市民に開放を ナイス 本社ビル木質化リノベ/対照的な歩道の雑草(2022/6/27)

 

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「みなとみらい21中央地区 52街区開発事業」

大和ハウス工業と光優は221日、世界初のゲームアートミュージアム、地域熱供給プラント、オフィスを併設した「みなとみらい21中央地区 52街区開発事業」を222日に着工すると発表した。

事業は、「中央地区」「新港地区」「横浜駅東口地区」から構成される「みなとみらい 21地区」で一番広い「中央地区」での開発で、横浜高速鉄道みなとみらい線新高島駅から徒歩約2分、横浜駅から徒歩約10分に位置する敷地面積約11,818㎡、29階建てオフィス棟と3階建てミュージアム棟の延べ床面積約113,898㎡。設計は久米設計。事業主はオフィス棟がDKみなとみらい 52街区特定目的会社、ミュージアム棟が光優。施工はフジタ・大和ハウス工業特定建設工事共同企業体。着工は20242 22日。竣工予定は2027530日。オープン予定は20277月。

敷地の南側には世界初となる最先端のCG技術を用いた体験もできるミュージアム、敷地の北側には様々な業種に対応可能なオフィスと店舗などを構えるオフィス棟、地下には脱炭素社会の実現に向け、地域熱供給プラントを設置する。

また、ミュージアム棟とオフィス棟の間にデッキを設け、周辺の街区との繋がりも形成するなど、『まちを楽しむ回遊性の強化と国際的魅力あふれるビジネス・文化・交流複合拠点を整備した「SMARTOASIS」の実現』をコンセプトに、事業全体の緑地率約 30%を目指す。

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「テラスモール湘南」からみた「THE TOWER 湘南辻堂」(以下、写真提供は全て「THE TOWER湘南辻堂」)

 リストグループのリストデベロップメントは2月22日、JR辻堂駅前の商住一体開発の「THE TOWER 湘南辻堂」のメディア向け見学会を行った。価格は非公表だが、最近の信じられないような価格高騰、辻堂海岸が一望できる〝駅近〟の立地条件などを考慮すると坪単価は400万円を突破するとみた。

 物件は、JR辻堂駅南口から徒歩2分、藤沢市辻堂三丁目の商業地域に位置する29階建て全196戸(一般販売対象外住戸24戸含む)。専有面積は34.90~92.83㎡、価格は未定。竣工予定は2025年9月中旬。外観、住宅エントランスなどのデザイン監修はグラマラス(森田恭通氏)。設計監修は久米設計。設計は久米開発プロデュース、フィールド・デザイン・アーキテクツ一級建築士事務所。施工は鴻池組。販売開始は5月。

 12月から広告を開始し、これまで問い合わせ件数は4,000件。地元が中心だが、約1,000件は都内から。

 現地は、2009年分譲の20階建て「リストレジデンス辻堂タワー」以来のタワーマンションで、高さ約98.90mはエリア最高峰。駅とは2階部分のペデストリアンデッキで結ばれる。建物は内廊下方式を採用し、1~3階と低層棟は商業施設、住戸は4階以上。住戸プランは、辻堂海岸が見渡せる南向きと反対の北向きがほぼ半々か。タイプは1R:約5%、1LDK:約20%、2LDK:約30%、3LDK:約35%、4LDK:約10%。

 主な基本性能・設備仕様は、リビング天井高2500ミリ、ディスポーザー、食洗機など。共用施設はワークラウンジやオーナーズラウンジ、ゲストルームなど。

 見学会で同社経営戦略室課長代理・鈴木篤氏は「5年前に計画はスタート。地権者の方々と対話を重ね、多様な価値観を呼び込み、街の活性化につなげるよう多彩なプランを用意した。森田氏のデザインにもその狙いは表れている。価格は公表できないが、1億円前後が中心となる」と話した。

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外観

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エントランス

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 販売事務所に設置されている模型の外観は、グレーの隔て板以外はほとんどが白。タワーマンションで外観全体が白で美しい物件を見た記憶がない。このデザインは受けるのではないか。とにかく美しい。

 森田氏は「建築物はどうしても、人間のスケールよりも大きなものになってしまい、時に圧というものが出てくるので、その圧を払拭させるような軽やかさを意識しました。そういう意味で『呼吸』というワードが常にテーマになりました」「全体的に、素材やマテリアル、色を極力減らし、カラースキームを強いものを使わず、『シンプルでナチュラルでモダン』を意識しました」と、同社のデザインインタビューで答えている。

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 肝心の価格は公表されなかったが、価格について触れない記事は気が抜けたビールか、冷めた紅茶、夫婦仲だと思うので、外れるのを承知の上で予想する。

 辻堂といえば、駅北側の商業施設「テラスモール湘南」は魅力的だし、何といっても駅直結というのはインパクトがある。湘南の駅近マンションは軒並み坪300万円を超えてきていることを考えれば、常識的には坪400万円を突破しても不思議ではない。モデルルームに充てられている83㎡の東南角住戸の知要望は素晴らしい。このタイプは坪500万円でも人気を呼ぶと見た。北向き住戸の下層階は坪400万円を割るはずだが、均すとやはり坪400万円を突破すると読んだ。27~29階の3フロア12戸は一般分譲の対象外だが、地元の富裕層がターゲットか。ひょっとすると成約のめどが立っているかもしれない。都内居住者の需要開拓が早期完売のカギを握る。

 以下は余談。モデルルームを見学中の時だった。確か生まれが湘南で、小生が若手のホープとして期待している業界紙のA記者(35)が、誰も聞かないのに数年前に「プレミスト辻堂」の70㎡台を坪210万円で買ったと明かし、「そのうちの大半はかみさんのぬいぐるみやコスメ、ジーカワ、キャラクターに占領されている。さ買い換え? 売ればローンを支払って1,000万円は残るが、買えるかどうか…明日(23日)はディズニーに行くが、かみさんは『遠い』とぼやいている」などとしゃべった。

 Aさんよ、プレミストはいい物件だ。あなたの年収じゃ北向きのワンルームがやっと。浦安、新浦安も同様。買い替えを考えるより、粗大ごみとして捨てられないよう考えたほうがいい。

1階天井高2800ミリ、30㎡のルーフテラス付き9戸 日本エスコン「茅ヶ崎東海岸」(2023/6/19)

大和ハウス 湘南最大級全914戸の「プレミスト湘南辻堂」が完成(2021/1/22)

 

 


 

 

 三菱地所と三菱地所ハウスネットは2月22日、ChatGPTを活用した住まいのAI査定サービス(ベータ版)の試験運用を2月20日から開始したと発表した。

 サービスの対象となるのは、住宅系会員組織「三菱地所のレジデンスクラブ」の一部会員で、顧客が営業担当者に質問するような双方向コミュニケーションが可能で、住まいの価格査定結果をはじめ、住まいの所在エリアのマーケット状況、類似物件の売出事例などの情報を提供する。ベータ版の質問は選択式だが、今後フリーテキストでの入力も検討予定。将来的には、対象の会員を広げることや会員以外も利用できるサービスを展開することも検討している。

 両社は2023年9月、住宅購入検討者向けサービス「KAUnSELL(カウンセル)」を共同開発したが、技術開発に当たってはプライスハブルジャパン(PriceHubble Japan)の支援を受けている。PriceHubbleは、スイスを拠点とする200名を超えるスタッフが在籍する不動産テック企業で、デジタルソリューションは全世界1,300社以上に採用されている。

 

 

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