UA値0.46 ポラス初「東京ゼロエミ住宅」最上位認証(旧基準)の「東久留米」

「アイムス東久留米 ピー・ティー・サイト」
ポラスグループ中央住宅マインドスクェア事業部は12月26日、同社初の「東京ゼロエミ住宅」最上位の「水準3」(旧制度)に該当する外皮平均熱還流率(UA値)0.46認証を受けた分譲戸建て「アイムス東久留米 ピー・ティー・サイト」(全6戸)のメディア向け見学会を行った。この日はぽかぽか陽気だったためUA値0.46の威力は確認できなかったが、玄関ドアは開けっ放しで、エアコンは止められていたにも関わらずとても温かかった。
物件は、西武池袋線東久留米駅から徒歩8分、東久留米市氷川台1丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%)に位置する全6戸。土地面積は120.18~122.24㎡、建物面積は94.72~97.31㎡、価格は6,490万~7,890万円(平均7,173万円)。建物は2024年10月に完成済み。構造・規模は2×6工法2階建て。施工はグローバルホーム。
今年7月からの問い合わせ件数は104件。都内居住者が約7割で、希望価格は6,000万円台~7,000万円。同社の既存顧客比率は37.7%。6戸の内5戸が成約済み。
現地の従前は畑。物件のすぐ南側は一級河川の黒目川。近くに桜並木と遊歩道が整備されている。黒目川は水源が小平霊園内の「さいかち窪」で、市内を横切り、埼玉県新座市-朝霞市を流れ新河岸川に合流する。
主な基本性能・設備仕様は、太陽光発電システム、蓄電池、HEMS、高断熱の樹脂+Low-E複層ガラス「APW330」、ハイブリッド給湯器「エコワンX5」、高効率エアコン、アクセントパネル「木もれ美」など。
同社マインドスクェア事業部設計部部長・鈴木征道氏は、「市の条例による開発行為の最低敷地面背は110㎡以上だが、それより広い120㎡を確保し、東京都の『東京ゼロエミ住宅』に適合させるためハイスペック仕様にして、差別化を図った」と語った。「東京ゼロエミ住宅」制度につい補足したポラス暮し科学研究所住環境Gグループ長・野田将樹氏は、「計画段階では最上位の『水準3』だったが、新基準では『水準B』となった。今後はGXに力を入れていきたい」と話した。
都のデータによると、令和5年12月末時点で「東京ゼロエミ住宅」の認証を受けた戸建て住宅は都内新築住宅の1割超の7,974戸で、最上級の「水準3」は4,621戸となっている。(2024年9月30日までの旧基準の「水準3」は210万円/戸、2024年10月1日以降の新基準の「水準B」は160万円/戸の助成金が支給される。2024年10月からは基準が改められ、「水準3」は「水準B」となり、最上位はUA値0.35以下の「水準A」が設けられた)
販売担当のマインドスクェア事業部東京西事業所事業所長・金井秀徳氏は、「東京西事業所は練馬区、板橋区から清瀬市に至るエリアで年間100棟くらい供給しており、東久留米では6番目の物件。パワービルダーは5,000万円台から6,000万円で、(大手の)S社、D社などは当社の物件より1,000万円くらい高い。お客さまからは価格のバランスがいいと評価された」と語った。

内観

現地
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この記事を書いている今、中央住宅代表取締役社長・品川典久氏が今年6月の決算発表会で「当社で不足しているのは、営業を通じたお客様への説明がよく理解されていないことだ。設計担当は一つひとつ作品だと考えて取り組み、優秀な職人でないとできない施工を行うなど商品力には自信を持っている。これからは営業の教育に力を注ぐ」「もっと(価格が)高くても売れる」などと語ったのを思い出した。
実は、本日から約2週間前、同社の坪単価420万円のコンパクトマンション「ルピアシェリール東久留米」を取材した。その時、同社広報担当N氏と今回の分譲戸建ての価格はいくらになるか話し合った。「『行徳』のように差別化が図れれば8,000万円でも売れるかも」と記者は話した。
結果は大外れ。約1,000万円も安かった。金井氏が話したように、このエリアでは価格差にして2,000万円もある戸建て分譲が入り乱れて供給されている市場性を反映したのだろう。同社としても強気な価格設定ができない事情もよく分かった。
だが、しかし、同社の課題はここにあると思う。ブランディングの強化だ。記者は企業の大小で物件の良否を測るようなことはしないのだが、同社の分譲戸建ては〝大手と互角に戦える〟と何度も書いてきた。リビング天井高は2700ミリ、サッシ高は2200ミリ、CP(防犯)ガラスは原則標準仕様、収納・引き戸・開き戸はソフトクローズ機能付き、食洗機は深型(埼玉中心)、本物の木の多用、階段ステップは15段…などだ。欠けているのは尺モジュールの階段幅くらいではないかと思っている。
中内代表と品川社長に申し訳ないが、記者は同社の営業力に弱点があるとは思っていない。同社が主戦場とする埼玉県の街のポテンシャルに問題がある。自治体などと連携して取り組むことが必要だと思っている。
もう一つ。先に〝CP(防犯)ガラスは原則標準仕様〟と書いたが、関連することを一つ。CP(防犯)ガラスを全戸に標準装備した「リストガーデン武蔵新城セキュリティ・タウン」の記事へのアクセス数は4,000件近くに達している。「防犯セキュリティ・ホーム認定」を受けた以降の問い合わせが6倍に増え、「戸建ては(防犯性が担保されていないから)買わない」と決めていた人が購入し、予算より1,000万円も2,000万円も高くても購入したというではないか。
ポラスが「当社の分譲戸建てはCP(防犯)ガラスが標準」と打ち出せば、来場主、成約スピードは飛躍的に高まるはずだ。この記事は中内代表と品川社長にも読んでいただきたい。(記者が書く同社の戸建て記事へのアクセス数は同業他社物件と比べて少ないのはなぜだ。読む価値がないということか)

現地近くの黒目川
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取材の帰り。細田工務店が2025年1月に分譲する分譲戸建て「グローイングスクエア東久留米」(全8戸)の現場を見た。駅から徒歩14分の表示だが、黒目川の遊歩道が利用できる。第1期1次(3戸)の敷地面積は101.00~107.23㎡、建物面積は84.46~92.38㎡、予定価格は5,980万~6,980万円。

「グローイングスクエア東久留米」

現地近くの遊歩道
都心外周部で増える予感ボラスのコンパクト「東久留米」は坪420万円(2024/12/14)
コアなニーズ引き出した商品企画ヒットポラス「すみかプラス行徳」(2024/12/7)
ショック!戸建ての防犯(CP)ガラス取り付け率はわずか4.3%日本サッシ協会調べ(2024/11/29)
全戸にCPガラス IoT駆使し快適性も県初のリスト「防犯セキュリティ・ホーム認定」(2024/11/28)
ポラス 2024年3月期 15期ぶり減収・減益/同社の商品力は顧客に伝わっていないか(2024/6/29)
「日本一の街」完成祝う中央住宅・高砂建設・アキュラ「浦和美園E-フォレスト」(2022/4/17)
野村不のサ高住「世田谷仙川」 世界的アワード「MIPIM Asia Awards」 COLD受賞

「オウカス 世田谷仙川」
野村不動産と野村不動産ウェルネスは12月24日、健康増進型・賃貸シニアレジデンス「OUKAS」シリーズの「オウカス 世田谷仙川」が、仏リード・ミデム社主催「MIPIM Asia Awards 2024」の「BEST RESIDENTIAL PROJECT」カテゴリーで「GOLD」を受賞したと発表した。
「MIPIM」は、世界の不動産・建築関係者が一堂に会する世界最大級の不動産見本市で、2007年に創設されたアジア部門「MIPIM Asia Awards」は、アジア太平洋地域の卓越した業績とイノベーションを実現したプロジェクトを11の部門に分けて表彰するもの。
「オウカス 世田谷仙川」は、"Tokyo wellness town"をコンセプトに環境・身体・精神・社会性に目を向けた計画で、木材の地産地消を促す森林循環に寄与すること、次世代への「杜の継承」と多世代にわたる地域の「健康づくり」に寄与すること、単身から夫婦での入居まで多様なニーズに合わせた自立した生活を支援する住まいとしたことなどが評価された。
物件は、京王線仙川駅から徒歩14分・千歳烏山駅から徒歩15分、世田谷区給田1丁目に位置する敷地面積約9,064㎡、4階建て延床面積約11,521㎡、全186戸のサービス付き高齢者向け住宅。専用面積は20~60㎡、月額賃料は100,000円~491,000円(非課税)、管理費は71,000円(1人入居・非課税)、81,000円(2人入居・非課税)、サービス費は73,700円(1人入居・税込)、106,700円(2人入居・税込)、レストラン食費は56,100円/人(1日3食×30日・税込)。
共用施設はダイニング、ゲストダイニング、大浴場(人工温泉)、フィットネススタジオ、コミュニティカフェ、ゲストルーム、カラオケ&シアタールーム、ライブラリー&ラウンジ、コンシェルジュデスク、美容室など。開業は2023年8月20日。設計監理は熊谷組(実施設計)、日建ハウジングシステム(基本設計・デザイン監修)、施工は熊谷組。








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受賞を聞いてこの日(24日)、現地を見学した。首都圏8か所で展開する「OUKAS」がどのような施設であるかを確認することと、取材の帰りにかつてよく利用した飲み屋で飲むことだった。
施設は、三井不動産レジデンシャルのタワー型大規模「パークウェルステイ(PWS)」とは趣が異なる接地型の4階建てで、本物の木材を採用した外観デザイン(一部木調)、住棟の中央に配された中庭などが素晴らしい。分譲マンションに置き換えた。坪単価500万円は無理としても、450万円でも売れると判断した。旭化成不動産レジデンス「アトラスシティ千歳烏山グランスイート」といい勝負だ。
そして、第一生命が保有してきた約9haの土地を同社と第一生命保険、丸紅都市開発、相互住宅、NTT都市開発が協働して「SETAGAYA Qs-GARDEN(世田谷キューズガーデン)」として再生させたプロジェクトがまたいい。
プロジェクトの核となる同社の施設やNTT都市開発の学生向けマンション「ウエリスアイビー世田谷仙川」、丸紅都市開発・相互住宅の「グランスイート世田谷仙川」、約3,789㎡の区立「給田松の香公園」などは樹齢100年超と思われる巨木を避けるように配置されており、子ども・教育、スポーツ振興、安全・防災、環境配慮など、地域住民のwell-beingを高めるコンテンツが揃っている。どのような開発スキームになっているのかわからないが、都市再生のモデルになる。
Qs-GARDEN内はすべて禁煙なのは理解できなかったが、「THE TOKYO TOILET」に負けないトイレが整備されていた。取材後、Qs-GARDENのクリニックでインフルのワクチン接種を3,500円で受け(自治体によって高齢者は無料のところもある)、仙川駅前のいわし料理がとてもおいしい飲み屋で飲んだ。

まるでリゾートマンション(右の白い建屋がトイレ、その奥が施設)

遊歩道

Qs-GARDEN
館内外の「みどり」最高延床は法定容積の22.5%増し三井不レジ「PWS藤沢SST」(2024/9/13)
京王線初か1低層の大規模環境性能表示満点の★15個旭化成不レジ他「千歳烏山」(2024/5/24)
積水ハウスCVC 生成AIリーディングカンパニーPFN社に出資
積水ハウス、積水ハウス イノベーション&コミュニケーション(積水ハウス イノコム)は12月23日、コーポレート・ベンチャー・キャピタル・ファンド(CVCファンド)「積水ハウス投資事業有限責任組合」を通じ、生成AI分野で先進的な取り組みを行うPreferred Networks(PFN社)へ出資したと発表。PFN社の先進的な生成AI技術を活用し、営業、設計、施工、アフターフォローといった住宅事業の各業務においてさらなる深化を目指す。
同CVCファンドは、積水ハウスグループのオープンイノベーションの取り組みを加速させるために2024年4月に設立。本件は4社目の投資実行となる。
PFN社は2014年3月設立。生成AIやAI半導体、先端技術を応用したソフトウェア・ハードウェア・ネット ワーク技術の研究・開発・販売を行っている。
日本エスコン「レ・ジェイド茅ヶ崎東海岸南」全31戸が完売

「レ・ジェイド茅ヶ崎東海岸南」
日本エスコンは12月23日、神奈川県茅ヶ崎市の「レ・ジェイド茅ヶ崎東海岸南」が同日までに全戸完売したと発表した。
茅ヶ崎駅から徒歩15分の全31戸で、坪単価は320万円。外観は、ガラス手摺りや砂地のような素材感の外壁を採用することで、周辺環境と調和するようなデザインとし、共用部には、ビーチ帰りの洗浄に適したシャワーブースやサーフボードを収納できるサーフラック、アウトドア用品のメンテナンスを行うDIYガレージなどの設備を用意。専有部では、ウッドデッキを標準仕様とした解放感のあるルーフテラス付き住戸を一部設けている。販売代理は大和地所レジデンス。
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昨年6月取材した時点で20戸が完売していた。完売までは時間がかかることを改めて知った。近くの高額マンションは竣工後1年経過しているが、まだ完売までには至っていない。
1階天井高2800ミリ、30㎡のルーフテラス付き9戸日本エスコン「茅ヶ崎東海岸」(2023/6/19)
築30年以上の中古マンション増加し、価格相場も上昇 「LIFULL HOME'S」調査
LIFULL(ライフル)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は12月23日、築30年以上の物件に関する動向調査をまとめ発表した。
LIFULL HOME'Sに掲載された全国の中古マンション(2019年1月~2024年11月)のうち築30年以上の比率は、2019年は41.9%だったのが2024年では54.5%と12.6ポイント増加。
エリア別では、近畿圏(大阪府・京都府・奈良県)と福岡県が全国平均を上回っており、中でも福岡県は2024年で60%を超えた。もっとも割合が低い愛知県や首都圏(1都3県)でも過半数を占めている。
価格相場は、全国的には緩やかな上昇が続いており、首都圏に関しては2020年以降急上昇し、直近ではやや落ち着いているものの2019年と比較すると410万円上昇の2,674万円となっている。
「修繕積立金」は、2022年以降はどのエリアにおいても上昇が続いており、もっとも高い首都圏は2024年では12,933円/月となっている。「管理費」は、全国的には横ばいとなっているものの首都圏では2019年以降上昇が続いている。
調査結果についてLIFULL HOME'S総研副所長/チーフアナリスト・中山登志朗氏は「築年数の進んだ物件でも、流通市場で売買されるケースが年々増加している。また、近年の新築マンション価格の高騰により、中古マンション購入にシフトするケースが増えており、首都圏では2,500万円前後、それ以外の圏域でも2,000万円弱の価格相場で安定推移している。ただし、築年数の古い物件は管理コストが嵩むことが確実視されますし、大規模な修繕の必要があれば一時金を負担することになるケースも想定されます。自分が購入する住宅のコストは、物件の購入価格だけでなく維持・管理コストや税金などトータルで考えることが大切」とコメントしている。


中山氏
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調査結果について注文が一つある。首都圏の価格相場は2,674万円とあるが、肝心の面積について触れていない。価格と面積はセットのはずだ。
また、同社はマンション管理業協会の「マンション管理適正評価」制度と連携しておらず、独自の評価を行っているが、管理協の評価制度と連動すべきだと思う。「SUUMO」も同様だ。きちんと管理されているマンションが市場で適正に評価されるべきだと思う。
管理会社管理方式、自治体の体制強化など論議 国交省・マンション政策小委員会(2024/12/20)
〝都落ち〟考えるヒントに 「都県境の家賃が安い駅ランキング」 LIFULL HOME'S
2025年トレンドはデコ活・地方億ション・ずらし駅・防犯投資など LIFULL HOME'S
エリア最大級337戸 際立つ設備仕様レベルの高さ パラダイスリゾート「鴻巣」

「COCOCHI FIRST PROJECT(ココチファースト プロジェクト)グランセンチュリー鴻巣」
飯田グループのパラダイスリゾートが分譲中の「COCOCHI FIRST PROJECT(ココチファースト プロジェクト)グランセンチュリー鴻巣」を見学した。鴻巣駅から徒歩5分のエリア最大級の全337戸で、同社のマンション規模でも過去最大。価格は3LDKで都心のワンルーム並みの安さで、設備仕様レベルの高さが際立っている。
物件は、JR鴻巣駅から徒歩5分、鴻巣市本町5丁目の商業地域、近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率400%・200%)に位置する敷地面積約6,113㎡、15階建て全337戸。先着順で分譲中の住戸(12戸)の専有面積は58.83~88.44㎡、価格は3,998万〜6,428万円、坪単価は225万円。設計・監理は谷口建築企画一級建築士事務所、施工はファーストコーポレーション。竣工予定は令和7年2月下旬。販売代理は長谷工アーベスト。
現地の従前はパチンコ屋。敷地東側の旧中山道と西側の道路に接道。建物は南東向き、南西向き中心に一部東向きの3棟構成。
主な基本性能・設備仕様は、ダブルアウトフレーム、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ(7~10階)、2450ミリ(3~6階)、2500ミリ(1~2・11~15階)、ディスポーザー、食洗機、床暖房、フィオレストーンキッチン天板・側面、ユーティリティシンク、コンクリ仕上げ隔て板、タイル張り玄関壁、タンクレス「アラウーノ」、本革仕上げドアノブ、浴室タオル掛け2か所、ラクセスキ―、5基エレベータなど。共用施設は2か所エントランス・ラウンジ、ゲストルームなど。
同社不動産部部長・田中大介氏は、「お客様に満足していただき、地域の活性化にも貢献しようと、デザイン、スペックなどに徹底してこだわった。外壁タイルやバルコニー手摺ガラスなどは数十色、エレベータは5基、玄関壁はタイル仕上げ。ドアノブには本革を採用した。販売事務所には仕上がりを体感していただけるコーナーを設けた」と語った。
販売代理の長谷工アーベスト東京支社販売第二部門販売一部エリアマネージャー・田口恒平氏は、「地元周辺だけでなく、千葉や神奈川からも集客できており、工事用のシートが外され、印象的な外観が見られるようになった1か月前から反響は増えている。郊外マンションにはありえない、至れり尽くせりの仕様レベルで、販売のし甲斐がある」と話した。

モデルルーム

本革製のドアノブ
◇ ◆ ◇
年内に郊外マンションを一つくらいは見ておきたいと考え、同社に無理を言って見学が実現した。同社のマンションを見学するのは、2年前の「調布」以来だ。
不安もあった。「調布」は設備仕様レヘルが高かったのだが、その後、建築費などの高騰で単価は著しく上昇し、その一方で設備仕様レベルはどんどんダウンしている。食洗機がオプションになり、床暖房はなくなり、天井高は下がり、あろうことか浴室のタオル掛けまで外されているのが現状だ。「鴻巣」も〝右に倣え〟になっているのではないかという不安だった。
それは杞憂であったことがすぐ分かった。主なスペックは上段で紹介したが、その典型例は本革仕上げのドアノブだ。以前は高額マンションに当たり前のように採用されていたが、最近はほとんどなくなった。せいぜい人工皮革だ。ななにも郊外マンションのドアノブに本革を使用しなくてもという感がしないではないが、それが同社のこだわりだ。
「鴻巣」については記者もよく知らなかったのだが、市内には①1分間に打ちあがる尺玉以上の花火数②高さ7m、31段のピラミッドひな壇③川幅2,537mの荒川④荒川河川敷のポピー畑面積⑤長さ1,110mの水管橋の長さ⑥マリーゴールドの出荷額⑦プリムラの出荷額⑧サルビアの出荷額-8つの日本一があるそうだ。
同社の2024年3月期決算は、売上高19,937百万円、営業利益3,094百万円(営業利益率15.5%)、経常利益2,928百万円だ。飯田グループでの同社の位置づけがどうなっているのかわからないが、異色の存在だ。今後の展開に注目したい。

旧中山道側からの現地

西側からの現地
21%のCO2削減効果ある「くらしのサス活」 既分譲にもサービス開始 三井不レジ
三井不動産レジデンシャルは12月19日、楽しみながら持続的にCO2削減が行える新築マンション向けアプリサービス「くらしのサス活」を過去に分譲したマンションへも同日から提供を開始したと発表した。
同サービスは、東京電力エナジーパートナー、ファミリーネット・ジャパン、東京ガス、三井住友銀行とともに2024年4月から新築マンション向けに開始したもので、住戸ごとのCO2排出量・削減量を見える化し、削減量や関連イベントへの参加に応じてポイントを提供し、獲得ポイントは各種特典と交換でき、気軽に楽しくCO2削減に取り組むことができる。
アプリを活用している家庭は、一般的な家庭に比べ約21%の想定CO2削減効果が確認されている。
今回のサービス提供により、すでに提供済の新築マンションおよび過去分譲済マンションを含めた利用可能な対象世帯数は24万世帯以上となる。
ハード・ソフトの価値高い 三菱地所レジ 家具・家電付きCo-Living「Hmlet 池袋」

「Hmlet 池袋(ハムレット池袋)」
三菱地所レジデンスは12月20日、家具・家電付きCo-Living賃貸マンション「Hmlet 池袋(ハムレット池袋)」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を行った。同シリーズで初めて用地取得から企画まで手掛けた物件で、何と比較していいかわからないが、一般的な賃貸マンションよりハード・ソフト両面のレベルははるかに高い。この事業は間違いなく伸びると改めて思った。
内覧会で同社投資アセット企画開発部グループリーダー・藤田景一氏は「この事業部は8年前に参入した分譲、賃貸とは異なる別領域。Co-Living事業は、有料老人ホーム、学生マンションとともに3本柱の一つ。2024年10月時点で51拠点1ね028室を運営しており、わが国の賃貸住宅市場にはない中間領域の月額20~50万円の外国人を中心とする新たな市場を開拓する」と話した。
物件は、池袋駅(C6出口)から徒歩7分(池袋駅から徒歩14分)、豊島区池袋4丁目の劇場通りに面した敷地面積約214㎡、11階建て全28戸。専用面積は27.58㎡(1K、8戸)・34.78㎡(8戸)・39.05㎡(1LDK、10戸)・59.72㎡(2LDK、2戸)。賃料は183,000(坪賃料約23,000円)~438,000円(同25,000円)。竣工は2024年12月13日。施工は松尾建設。設計・監理はSHOW 建築設計事務所。事業主は三菱地所レジデンス、運営はHmlet Japan。
Airbnbが提供する日割り予約対応の部屋も用意しているほか、スマホアプリやスマートスピーカーを使って住設機器・家電などのIoT機器をまとめて操作・管理できる総合スマートホームサービス「HOMETACT」を導入する。
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リビング(右はソファーベッド)
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立地条件、敷地規模・形状(間口が狭い)などからして同社の分譲マンション「ザ・パークハウス」とは比べられないし、賃貸マンション「ザ・パークハビオ」よりはややレベルは落ちると思ったが、一般的な賃貸マンションとは比べようもなくレベルは高い。採光、窓面は多く、リビング天井高は2500ミリ(サッシ・ドア高は確認しなかったが、1800ミリではないはずだ)、浴室タオル掛けは付いており、収納扉はソフトクローズ機能付きだ。専用面積を最少27㎡確保しているので、居室の独立性が確保されている。
単に、周辺の賃貸相場と比べると約1.6~2倍ということだが、約31㎡のラウンジが付いており、そして何よりも入居者イベントとして日本文化体験、アートバー、料理などの文化系、Language Exchange、Meet-upなどのキャリア系、バスケット、卓球、ボルダリング、皇居マラソンなどのスポーツ系イベントに力を入れている、この価値は高い。
入居者属性が面白い。男性、女性の比率はほぼ半々、年代は20~30代が75%強で、国籍はアジアが29%(日本除く)、日本が26%で、ヨーロッパ22%、北米14%と続く。アジアは中国が圧倒的多数を占める。年収は1,000万円超が最多で31%、そのほかはかなり幅が広い。
記者は26%を占める日本人の英語力に興味があったので質問した。同社関係者は、「国籍は日本だが、中身は外国人」と話した。「中身は外国人」というのは、外国に羽ばたこうと考える人かと思ったが、そうではなかった。日本語が話せない帰国子女などがかなり多いという。また、2国間を股にかけて活躍しているビジネスパーソンなども多く、日本人の大半(約8割)は英語など外国語を話せるそうだ。
「世界で戦えるスタートアップ支援」常識超えたレイアウト CIC Japan勉強会(2024/12/17)
社内起業第一号 シェア型賃貸×コワーキング「TOMORE(トモア)」開発 野村不(2024/11/13)
フレキシブル住宅市場 現在3~4%⇒2030年には15%へ 三菱地所イベント(2024/10/4)
家具付きマンション運営会社Blueground Japan社長は野球部の横手氏三菱地所(2024/10/1)
管理会社管理方式、自治体の体制強化など論議 国交省・マンション政策小委員会
国土交通省は12月20日、第3回「社会資本整備審議会住宅宅地分科会マンション政策小委員会」(委員長:齊藤広子・横浜市立大学国際教養学部教授)を開催し、各委員がマンションの維持管理の適正化や再生の円滑化に向けた取組みの強化など「とりまとめ(案)」に向けた意見交換を行った。
国交省は今回の論議を踏まえ、小委員会とりまとめ(案)についてパブリックコメントを実施し、2024年2月7日の第4回マンション政策小委員会でとりまとめに向けた審議を行う。
◇ ◆ ◇
記者はオンラインで視聴したのだが、操作を間違え、音声のみで齊藤委員長ほか各委員の顔・姿は見えなかった。視聴する目的は、だれが何を発言するかであって(記者は齊藤委員長のきれいな声と一部の委員の声は判別できるが)、各委員の顔が見えなければ取材の目的は達成できない。これが残念だった。すべて記者の責任だ。
それでも各委員の意見はよく理解できた。管理会社管理方式では利益相反が取り上げられたが、手続き・契約をしっかりすれば利益相反は防げるのではないかと楽観的に考えるようになった。管理会社管理方式の1戸当たり負担額は中古マンションで1,000円/月が相場のようだから、これは加速度的に普及するのではないか。国交省は総会の前にきちんと説明することを義務化し、変更時(リプレイス)や利益相反に該当する事案も同様の扱いをすると説明した。(現状ではどんぶり勘定が多いはずだ)
この方式を採用する場合、監事の役割が増すとして、「とりまとめ(案)」はマンション管理士などの外部専門家の選任が望ましいとしているが、これはどうか。億単位の財産を左右する重要な決定に、マンション管理士は安値で受託しないと思うし、適正な報酬額などはじき出せないのではないか。利益相反が発覚したら、重い責任を管理会社に課すほうがいいのではないか。
注目すべき発言もあった。戎正晴委員(弁護士・明治学院大学法学部客員教授)は、区分所有法などは区分所有者の居住を前提としており、「居住しない(不在所有者)の責任はあいまい。責任を放棄している」とまで語った。この「責任放棄」はどういう意味かよくわからない。あとでゆっくり考えることにした(法は居住しないといけないとは規定していない)。それより、反社勢力を排除しているように賃借人などとして実際に居住している人の権利・義務を明確にすべきだと考えている。(マンション管理の両輪であるコミュニティ条項を削除したのは問題だったといまでも思っている)
これも戎委員だったと思うが、「管理所有」の是非を指摘した。鋭い指摘だと思った。実態を記者は知らないが、かつてライベックスは学生マンションの共用部分を自社所有として登記したが、同社が破綻して問題になったことがある。また、駐車場を事業者が区分所有している事例も少なからずあるはずだ。国交省は実態を調査する旨の発言をされた。どうなるか。
一定の基準を満たすマンションの管理計画を認定する制度(マンション管理計画認定制度)についても、各委員から意見がたくさん出された。記者は、マンション管理業協会が取り組んでいるマンション管理適正評価制度との統一を図るべきだと思っている。認定制度は令和6年11月現在で1,523件しか認定されていない。一方で、適正管理制度は、令和6年度末までに10,000件の登録を目指している。記者は大きな期待を寄せている。間違いなく市場で評価されるはずだ。齊藤氏はそれを実証した。
このことと関連するが、「とりまとめ(案)」は地方自治体の体制・権限強化の方向性を示したが、これはマンション管理に関する専門家を育成して初めて機能することだ。そんな余裕のある自治体があるとは思えない。記者は、機能不全に陥る前に国なり自治体が買い取り、住宅困窮者などに低家賃で賃貸すべきだと思っている。
マンション管理適正評価最終コーナーへ「たった1割」「ちょうど1割」達成なるか(2024/11/15)
「管理者と管理業者は構造的に利益相反の関係」香川弁護士旭化成不レジ基調講演(2024/8/23)
大和ライフネクスト第三者管理者方式既存中心に76組合受託 2026年に200組合へ(2024/5/22)
第三者管理者方式徴収額は月額1,000~2,000円/戸マンション管理協(2024/5/16)
マンション管理会社 3割が投資用中心に第三者管理者方式導入国交省(2023/12/26)
驚嘆! 駅前再開発「岡山」第1期164戸即日完売 坪355万円 野村不・JR西日本開発

「プラウドタワー岡山」
野村不動産、JR西日本不動産開発は12月19日、参加組合員として参画している岡山市駅前の市街地再開発事業マンション「プラウドタワー岡山」第1期164戸の抽選販売を12月7日行った結果、最高価格3億6,998万円の住戸を含み、最高8倍、平均2.15倍で即日完売したと発表した。
JR岡山駅徒歩3分の再開発という立地に加え、免震構造、長期優良住宅などか評価され、申込者は約7割の地元岡山だけでなく首都圏や関西圏からの申し込みもあったという。
物件は、JR岡山駅から徒歩3分、岡山市北区駅前町に位置する敷地面積約3,249㎡、31階建て全422戸(分譲367戸)。竣工予定は2026年4月下旬。専有面積は44.92~193.87㎡。坪単価は355万円。
この他、再開発事業として16階建てのホテル棟(ホテル・商業施設・オフィス)と7階建て(1階がアミューズメント施設)が併設される。
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毎日、各社からプレース・リリースは20本くらい届く。この日(19日)、同社からリリースが届いたのは午前中だったが、リリースをチェックしたのはかなり酔っぱらっていた午後9時前だった。第1期の供給戸数の多さと競争倍率に驚いた。
記者は20年くらい前、減歩率が97%という前代未聞の広島県福山市郊外の土地区画整理事業「佐賀田土地区画整理事業(あしな台)」(19.5ha、342区画)を取材した帰りに、倉敷市に立ち寄ったことはあるが、岡山駅には一度も降りたことがない。20ある政令指定都市の中でも人口は下位(19番目)くらいしか知らない。
そのままコピペして記事化しても「か・ち・は・な・い」ので、坪単価を聞いてからアップすることに決めた。同社広報担当者に「牧田さんは、いくらだと思いますか」と問われたので、320万円と応えた。根拠として、大阪の「グラングリーン」の坪単価1,000万円を基準にし、札幌、仙台、福岡などは坪400万円を突破していることを勘案し、1,000×半値×8掛け×2割引きとした。320万円になる。(事業者と岡山県民の皆さん、申し訳ない。低く評価しすぎたか)
正解は上段で書いた通り。予想は外れた。まあ、大きくは外さなかったので良しとしたのだが、大和ハウス工業他「ONE札幌ステーションタワー」(坪単価400万円、1億円以上は130戸)が2021年11月から1年9か月で全542戸を完売したのと同じくらい〝プラウド〟はすごい。

