与野駅4分 坪単価は300万円台の前半 タカラレーベン「新都心」
「レーベンさいたま新都心DUAL ARENA」
タカラレーベンが6月中旬に分譲する「レーベンさいたま新都心DUAL ARENA」のモデルルーム(71.44㎡)を見学した。ワイドスパンでアイランドキッチンの提案がいい。
物件は、JR与野駅から徒歩4分・さいたま新都心駅から徒歩12分、さいたま市浦和区上木崎1丁目の商業地域に位置する14階建て39戸。6月中旬に販売開始する第1期(戸数未定)の専有面積は53.76~71.44㎡、価格は未定だが坪単価は300万円前半になる模様。竣工予定は2025年2月下旬。施工は埼玉建興。
主な基本性能・設備仕様は、現在分譲中の「レーベン板橋大山ART BLANGE」とほぼ同じ。二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、床暖房、浴室タオル掛けなど。
同社マンション事業本部首都圏・中部支社 営業推進部 第4営業部次長・橋本勝成氏は「あっという間に売れるはず」と自信を見せている。
モデルルーム
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現地は見ていないが、おおよその見当はつく。ケヤキの街路樹が美しい旧中山道から近く落ち着いた住宅地に位置している。
以前、販売がされていた「SHINTO CITY(シントシティ)」は、周辺に行政機関や大型商業施設も近いことから、とても好調だった。
タカラレーベンの物件の最寄り駅は「与野」だが、「さいたま新都心」へもアクセスができる立地となっている。浦和駅圏や大宮駅圏の駅近は坪400万円、500万円超から考えると、坪300万円台前半に抑えられるとなれば、橋本氏が強気になるのもわかる。
再開発進む大山駅圏で普通借地権付き単身者・DINKSに照準タカラレーベン(2024/5/14)
野村不&JR東日本 芝浦PJ「BLUE FRONT SHIBAURA」イメージは寄り添う夫婦
「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」中央が建築中のS棟(船上から)
野村不動産と東日本旅客鉄道は5月30日、共同で推進している国家戦略特別区域計画の特定事業「芝浦プロジェクト」記者発表会を行い、街区名称を「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」に決定したと発表した。同社の最近の発表会では最多の約90人のメディアが参加した。発表会後には2025年竣工予定のS棟28階の「スカイラウンジ」先行内覧会と舟運「BLUE FERRY」の船上から芝浦を望むツアーも行われた。
プロジェクトは、浜松町ビルディング(東芝ビルディング)の建替事業で、区域面積は約4.7ha、延床面積約55万㎡のオフィス・ホテル・商業施設・住宅を含む約10年間に及ぶ大規模複合開発。高さ約230mのツインタワー43階建てS棟(2025年2月竣工予定)と、45階建てN棟(2030年度竣工予定)が建設される。
設計は槇総合計画事務所、清水建設、オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド、日建設計。施工は43階建てS棟は清水建設、45階建てN棟は未定。
街区名称「BLUE FRONT SHIBAURA」は、空と海の最前列である「東京ベイエリア」が持つ圧倒的な開放感を表しており、都内有数の舟運ターミナル「日の出ふ頭」や「芝浦運河」と近接していることから、舟運の活性化や水辺のにぎわい創出に取り組む。また、羽田空港から都心部への玄関口である「浜松町駅周辺エリア」は、複数の大規模開発が進行中で、2025年春頃には「浜松町駅との緑のアプローチ」が開通する。
S棟の高層部は日本初進出のホテルブランド「フェアモントホテル」が入居し、中層部のオフィスフロアは都内有数の約1,500坪の広さで、一人ひとりに寄り添う、芝浦の豊かな自然環境を活かした「TOKYO WORKation」を提案。空と海の開放感を体感できるテラス付きの共用部「スカイラウンジ」をはじめ、街全体をワークスペースとして利用できるようにする。約7割のテナントが内定している。
低層部の商業施設では、芝浦運河や船着場、浜松町駅との緑のアプローチとシームレスにつながり、水辺に面したバルコニーや緑に囲まれたテラスなどを整備。飲食店を中心に約40店舗で構成される。
建物は、ビル全体を制震装置化し、オフィスとホテル切り替えフロア34階の上階に免震層を設置する「BILMUS(ビルマス)」を世界初採用。非常時対策として中圧ガスを採用して約10日間の発電を可能にし、水害対策として1階に防潮板を設置、脱炭素対応として街区全体のCO2排出量実質ゼロを実現する。
S棟28階からの眺望(HARUMI FLAGが正面に見える)
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発表会場をよく確認しなかったため大幅に遅刻(最近はこのようなミスが多い)。冒頭の野村不動産ホールディングス代表取締役社長兼社長執行役員グループCEO・新井聡氏、東日本旅客鉄道執行役員マーケティング本部副本部長・竹島博行氏のあいさつは聞けず、野村不動産代表取締役社長・松尾大作氏のプロジェクト説明も半ば過ぎていた。
記者が注目しているのはN棟に予定されている住宅だが、松尾氏は触れなかったようで、メディアからの質問もなかった。広報に確認したら、「戸数も分譲か賃貸かについても未公表」とのことだった。つまり、これまで予想されていた「賃貸」だけでなく「分譲」の可能性もあるということだ。施設内に分譲マンションが併設されるのは流行になっている。2030年に市場はどうなるか全く不明だが、坪単価は2,000万円を突破するかもしれない。
全体で54ページある報道用資料のS棟オフィス概要に目が留まった。天井高は3000ミリとあった。階高は4.55mだ。直近の名だたるビルと比較すると低くはないが、高くもない。これは、羽田空港の飛行ルートと関係があるような気がする。階高を抑え、かつ天井高を確保する-清水建設の技術なのだろう。
左から竹島氏、新井氏、松尾氏
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S棟28階の「スカイラウンジ」先行内覧会と「BLUE FERRY」船上ツアーはとても楽しかった。
スカイラウンジは「ラウンジエリア」「共創エリア」「ウェルネスエリア」「バケーションエリア」「テラスエリア」「会議室エリア」の6エリアで構成されており、ウェルネスエリアには岩盤浴、シャワールームも完備。バケーションエリアとテラスエリアでは飲酒も可能(喫煙は不可)。
「BLUE FERRY」は約30分間、豊海-HARUMI FLAG-東京湾-レインボーブリッジ-芝浦埠頭-日の出埠頭を巡った。
船上で担当者からとてもいい話を聞いた。設計デザインを担当している槇総合計画事務所の名誉顧問・槇文彦氏(95)のデザイン意図は、美人画で有名な鈴木春信の「雪中相合傘」のように二つのタワーは寄り添う夫婦をイメージしたものだそうだ。報道用資料には「離れた場所から見ても、その2本のタワーのシルエットは見る角度により様々な姿に変化し、スケールを消し去ったミニマリズムの彫刻のように見え、一度見たら忘れられないシルエットになることであろう」と記されている。
いかにも槇氏らしいと思う。槇氏のデザインがいかに素晴らしいか。槇氏が担当した日本財団の17か所の「THE TOKYO TOILET」の「恵比寿東公園」の写真と記事を添付する。見学をお勧めする。これほど美しいトイレはない。一度見たら忘れられないはずだ。
「BLUE FERRY(ブルーフェリー)」は、野村不動産と東京湾クルージングの東京都が推進する舟運活性化の取り組みのひとつで、舟旅通勤の実装に向けた補助制度によって2024年5月22日(水)から運航が開始されている。晴海五丁目船着場(晴海五丁目ターミナル)と野村不動産が整備した日の出船着場(Hi-NODE)を5分間(電車は30分)で結ぶ。運賃は500円(電車で勝どき~日の出は17分で367円、BRT利用だと34分で471円)。
ウェルネスエリア(提供:@Gensler)
テラスエリア(提供:@Gensler)
ラウンジエリア(提供:@Gensler)
バケーションエリア(提供:@Gensler)
Hi-NODE
担当者が紹介した鈴木春信「雪中相合傘」コピー(きれいに撮れなかったのが残念)
素晴らしい槇文彦氏、田村奈穂氏、片山正通氏日本財団渋谷公園トイレPJ(2020/9/21)
「日の出」の新しい顔「Hi-NODE(ハイ-ノード)」開業野村不グループ×東京都(2019/8/2)
お披露目イベントに招待客2500人 三井不・MIXI「ららアリーナ 東京ベイ」完成祝う
「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」
三井不動産とMIXIは5月29日、千葉県船橋市の収容客数1万人規模の大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」が竣工したのに伴うプレス説明会・内覧会&お披露目イベントを開催した。プレス説明会・内覧会には約200人が駆けつけ、お披露目イベントには、千葉交響楽団ウェルカム演奏が行われ、三井不動産・植田俊社長、MIXI・木村弘毅社長、松戸徹船橋市長をはじめ、日本バスケットボール協会・三屋裕子会長、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットホールリーグ・島田慎二チェアマン、千葉ジェッツふなばし・田村征也社長、同・富樫勇樹選手、プロフィギュアスケーター・宇野昌磨選手、船橋市在住の梨の妖精・ふなっしーも参加して、抽選で当選した招待客約2,500人と完成を祝った。
3階のVIP LBAICONYからの内観
お披露目イベント テープカット
左からふなっしー、宇野昌磨選手、富樫勇樹選手
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施設は、JR南船橋駅から徒歩6分、敷地面積約20,000㎡、地上4階建て鉄骨造の延床面積約31,000㎡。収容客数は約11,000人。設計・施工は清水建設。両社で設立したTOKYO-BAYアリーナマネジメントが施設運営・管理を行う。一次エネルギー消費量を30%以上削減し、「ZEB Oriented」認証を取得している。
外観デザインは、船の航跡とジェット気流をイメージした有孔アルミパネルで躍動感を演出。アリーナ空間は音楽コンサートやプロバスケットボールゲームなどの演者や選手と客席の距離が近く感じられることを目指し、すり鉢型のボウルデザインを採用している。
メインアリーナは4フロア構成で、昇降可能な約423インチのセンタービジョンと、アリーナ内を囲むように全長約120mのリボンビジョン(1か所あたりの長さ約40m)を常設。可動席により2パターンのステージ利用が可能。
食事を楽しみながら観戦・鑑賞も可能な「VIP ROOM」「VIP BOX」、大人数で楽しめるスタンド席「Balcony」、イベントの前後も楽しめるラウンジ空間「VIP LOUNGE」「BOOSTER SQUARE」を3階に設置。メインアリーナに隣接する約720㎡のサブアリーナも設置している。
お披露目イベントで三井不・植田社長は「スポーツ・エンタメを通じた街づくりは当社の重点テーマの一つ。アリーナ事業は初のプロジェクトで、熱狂、感動、興奮を提供していく。商業施設とのシナジー効果も高い。感動の街づくり、盛り上がりに期待していただきたい」とあいさつ。
MIXI・木村社長は「これまでにないインタラクティブを駆使して新たなバスケット観戦のスタンダードを提供していく。より豊かなコミュニティを創造することを誓います」と語った。
松戸市長は「様々な期待をもって完成を心待ちにしていた。全国から愛されるアリーナに期待したい」と述べた。
三屋氏は「最初に感じたのは、わっ、すごい。見やすい。その次は千葉ジェッツが羨ましいでした。みなさん、しっかり背中を押してやってください」とエールを送った。
三井不動産は、40年以上にわたって「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」をはじめとした商業施設や屋内型スケートリンク、住宅、物流施設などさまざまな事業を展開。アリーナの誕生を機に、スポーツ・エンターテインメントの力を活用し、さまざまなイベントによる非日常の感動体験とイベント前後の買い物や食事など一日中楽しむことができる環境を提供する。
MIXIは、スポーツ、ライフスタイル、デジタルエンターテインメントの3つの領域でコミュニケーションサービス事業を推進しており、スポーツ領域ではプロスポーツチーム「千葉ジェッツ」「FC東京」の経営などの観戦事業、車券販売のプラットフォームサービスの提供など公営競技事業を展開している。施設は、千葉ジェッツのホーム・アリーナとなる。
千葉ジェッツは、2016年のB.LEAGUE開幕から4シーズン連続で観客動員数1位となり、天皇杯では2017年からの3連覇、昨年から2連覇の合計5回優勝。リーグ戦でもB.LEAGUE FINALS 2020-21で初制覇を達成したほか、昨シーズンは24連勝や最高勝率(88.3% 53勝7敗)といったB1リーグ記録を更新。MIXIと2017年からパートナーシップ契約を締結。2019年からはグループ会社となっている。
左から植田氏、木村氏、松戸氏、三屋氏
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この日(5月29日)には、吉村洋文・大阪府知事、横山英幸・大阪市長、三菱地所執行役常務・大野郁夫氏も出席するうめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪」先行まちびらき100日前記念イベントが行われ、「ららアリーナ 東京ベイ」のお披露目イベントと重なったため、どちらを選択すべきか同業の記者に尋ねたところ「『うめきた』はこれから何度も取材機会がある。『ららアリーナ』を優先すべき」と言われたのでそうした。大正解だった(当の記者の方の姿は見られなかった)。
小生は、バスケットボールに関心はないのだが、平日にもかかわらず老若男女を問わず大勢の招待客が列をなして集まる光景に目を奪われた。
5~6組に話を聞いた。30代の夫婦は「千葉ジェッツファン。お目当ては富樫選手とふなっしー、宇野昌磨さん。千葉ロッテ? 野球には興味ありません」と奥さんが答えた。このほかの方々もほとんどが千葉ジェッツファン。ロッテファンは3組くらいだった。
お披露目イベントでも、富樫選手の登場に誰よりも大きな拍手が会場内に響き渡った。富樫選手はわが国初のプロバスケットボール1億円プレーヤーだそうだ(プロ野球の日本人1億円プレやーは100人近いはず)。
「ららアリーナ」は千葉ジェッツのホーム・アリーナになり年間30試合の公式戦が行わると聞いたが、365日運営するにはバスケの試合の10倍以上のスポーツイベント、コンサート、催しなどを開催する必要があるが、関係者は自信を見せていた。(記者はホテルがないのは弱点だと思うが)
プレス説明会で、どこかの記者の方から「この種のアリーナでは見えないという課題がある」という質問が飛んだ。その方はバスケではなく、コンサートなどのことを尋ねたようで、同社執行役員 商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部副本部長兼リージョナル事業部長・肥田雅和氏は「ステージが見えないという声があるのは承知している。対策として客席の勾配を35度にするとか座席の間隔に工夫を凝らすなどしている」と答えた。
3階のVIP LOUNG・ROOM・BOX・BAICONYも見学した。東京ドームのそれと比べ豪華さではやや劣るが、バスケフロアまで距離は近く、一等席になるという説明には納得もした(千葉ジェッツの1試合観客動員数は4,395人。2023年の巨人は12球団で阪神に次ぐ2番目で38,145人。わが西武は楽天より少し多い11番目の20,040人)。その他のイベントも同じだろう。収容客数が少ないメリットがある。
VIP BOX
VIP LOUNG
音楽コンサート イメージ図
プレス説明会(左から肥田氏三井不動産常務執行役員商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部長・若林瑞穂氏、木村氏)
プレス説明会
現地(隣接公園から)
. 巨人の築地移転なし 後楽園とスポーツ・エンタメの2つの聖地へ 三井不など会見(2024/5/20)
「南船橋」駅直結の商業施設開業/再開発「日本橋」の次は「水道橋」か 三井不動産(2023/11/29)
記者動員力は西武が完敗 東京ドーム&三井不 オープン戦前のプレス内覧会に98人(2022/3/1)
関西圏 2023年下期契約戸数1位の189戸 阪急阪神不「ジオタワー大阪十三」
「ジオタワー大阪十三」
阪急阪神不動産は5月28日、大阪市淀川区の住宅、図書館、保育・学童、商業、学校などの複合開発「ジオタワー大阪十三」のマンション(712戸)のうち2024年1月の第1期販売開始から3月末の2か月で189戸を成約し、2023年度下半期の関西圏の新築分譲マンションで成約戸数第1位となったと発表した。2023年9月からオープンしたモデルルーム来場者は約1,200組。第2期は6月上旬から販売する。
物件は、阪急電鉄十三駅から徒歩3分に立地する敷地面積約8,900㎡の「官・民・学」による一体開発で、東側敷地(約7,300㎡)には39階建て712戸のタワーマンションのほか図書館、子育てに配慮した保育・学童施設、スーパーマーケットなどを整備。西側敷地(約1,600㎡)には学校法人履正社の運営する医療系の専門学校が2024年4月から開校する。このほか、地域交流の場として活用できる約2,400㎡の公開空地が新たに誕生する。施工は鹿島・髙松共同企業体。
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上段は、同社のプレス・リリースのコピペだ。記者は大阪のマンション市場も、十三駅圏の街のポテンシャルも、2か月で189戸の成約数が意味するものなど全く分からない。坪単価は350万円。先ほど書いた大和ハウス工業「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」の記事と一緒に読んでいただきたい。
竣工予定の8月を待たず8か月で全481戸完売大和ハウス「プレミスト昭島」(2024/5/28)
大阪の市場を劇的に変えた東京建物&HPL「ONE DOJIMA PROJECT」竣工(2024/5/18)
竣工予定の8月を待たず8か月で全481戸完売 大和ハウス「プレミスト昭島」
「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」
大和ハウス工業は5月28日、昭島プロジェクトの第一弾「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」(全481戸)が竣工予定の今年8月を待たず、5月16日に全戸完売したと発表した。2023年9月9日の販売開始から約8か月の完売。
「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」は、JR青梅線昭島駅北口から徒歩5分に位置し、周辺には大型商業施設やスポーツ施設、緑豊かな環境が充実しているなど、生活利便性と自然環境を兼ね備えた分譲マンション。
専有部は、全66タイプの多彩なプラン(1LDK~5LDK)を用意するとともに、間取り変更ができる「ウォールドア」やオリジナルの収納型「ワークカウンター」などのほか、「置き配スペース」を玄関ポーチに設置。共用部には「プライベートサウナ」のほか個室を備えた「ワークスペース」や「ランドリールーム」「家庭菜園スペース」など多様なニーズに応える共用施設を設けている。
契約者からは、交通利便性の高い立地や充実した共用施設、利便性と快適性を追求した専有部の設備に加え、商業施設やスポーツ施設などが充実した都市型リゾートエリア「東京・昭島モリパーク」初の分譲マンションという点などが高く評価されたという。
平均坪単価約252万円、専有面積56.57~89.08㎡。契約者の年齢は20代約13%、30代約40%、40代約17%、50代約12%、60代以降が約14%、家族数は2人約45%、3人約28%、4人約13%、居住地は東京都内が約87%(うち昭島市内が約35%)。
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驚異的な売れ行きだ。昨年5月のメディア向け内覧会で、同社東京本店統括マンション事業部東京マンション事業部販売事務所長・東本剛氏が「現段階で価格は3LDKで5,000万円台としか言えないが、衣と食が揃っている『モリパーク』に住機能を備えることで、街の発展に寄与したい。次期以降の販売もあるので、来年の6月までに完売したい」と語ったときは、わが耳を疑った。とてもいい物件だとは思ったが、竣工までに売り切るのは至難の業だと思った。よくもそんな大風呂敷を広げられるものだ、稀代のほら吹きではないかと。
しかし、6月より1か月速く5月半ばで売り切った。東本氏には頭を下げるほかない。物件に力がないとできない芸当ではあるが…。
わずか2か月で全戸数481戸の6割強の第1期295戸を成約大和ハウス「昭島」(2023/11/19)
〝東京の軽井沢〟レベル高い「来年6月までに完売」あるか大和ハウス「昭島」(2023/5/26)
山梨県北杜市の青空オフィスで植樹活動開始 三菱地所ホーム
青空オフィス「YAMANASHI BASE」の記念樹に土掛けをする左から三菱地所ホーム社長・細谷惣一郎氏、山梨県緑化推進機構・鷹野裕司代表理事、三菱地所ホーム専務・花形雅人氏、北杜市・上村英司市長
三菱地所ホームは5月28日、山梨県北杜市にある同社の青空オフィス「YAMANASHI BASE」で5月9日に社員による植樹活動を開始したと発表した。昨年11月、森林整備および森林教育を推進する目的で山梨県北杜市、金ヶ岳山外二字恩賜林保護財産区、有限会社藤原造林との間で「森林整備協定」を締結した、その活動の一環。
同社は、国産材の積極活用を推進してきており、三菱地所グループの取り組みとして山梨県北杜市では、「地域社会との共生」をテーマに2008年度に「空と土プロジェクト」を立ち上げ、地域NPOとの連携や山梨県産材の木材利活用などの取り組みを行ってきた。新築注文事業の構造材に占める国産材比率は平均80%を超える水準に達している。
今回の森林整備・森林教育はその一環で、山梨県北杜市須玉町江草長者窪の同社の青空オフィス「YAMANASHI BASE」の一角0.5ha内にカラマツ・クリ・サクラ・コブシの苗木約900本を植樹した。
北杜市 上村市長コメント 森林は地球上で最も大切な資源の一つで、人間や生き物たちにたくさんの恩恵をもたらしてくれています。貴重な森林資源を保全することは、私たちの未来と地球にとって非常に大切です。北杜市としましても、関係者の皆様と協力しながら自然環境や景観の保全に努め、持続可能な社会の構築に向けて取り組んでまいります
同社社長・細谷氏コメント 当社は木造建築を生業にしている会社ではありますが、普段オフィスで仕事をしているだけでは、実際に木が育っていく姿を目にする機会はありません。本活動を通じて、当社を支えている源流がこの山にあることを社員が理解し、私たちが森林再生に関わることで持続可能な社会を次世代に繋げていくことが大事だと考えております。今日植樹する小さい苗木も、樹齢50年ほどになれば両手で抱えるほどの直径に育つと藤原造林の藤原代表よりお話がありました。長い林業の営みの延長線上に私たちの仕事があることを、参加者一同肌で感じ、伝えていきたいと思います
作業風景
三菱地所ホーム山梨県北杜市などと「森林整備協定」社員も森林・林業体験(2023/12/3)
住友林業が施工し、新素材研究所が設計した清春芸術村ゲストハウス「和心」公開(2019/4/7)
積水ハウス×山梨県×森林協会県産材の利活用で協定締結「甲州檜」の家発売(2017/12/16)
三菱地所CSR「空と土プロジェクト」10周年 純米焼酎「大手町」販売など活動強化(2017/9/9)
〝ケロ、ケロ、ケロ〟カエルも歓迎三菱地所・空土プロジェクト田植えツアー(2015/6/3)
三菱地所グループ「空と土プロジェクト」体験ツアーに同行取材(2012/1/10/19)
暮らしや街をよくする木の使い方を体感・実感・共感するイベント6/14・15 JWDA
「WOOD DESIGN EXPERIENCE~木を使って、暮らしと街と社会を良くする2日間@東京~」
日本ウッドデザイン協会(略称:JWDA、会長:隈研吾氏)は6月14日(金)・15日(土)、暮らしや街を良くするための多様な木の使い方を体感・実感・共感できるJWDA初のイベント「WOOD DESIGN EXPERIENCE~木を使って、暮らしと街と社会を良くする2日間@東京~」を東京・丸の内の丸ビル1階のマルキューブで開催する。7月5日(金)・6日(土)には同様のイベントを名古屋会場・KITTE名古屋イベントスペースでも開催する。
イベント特設の「都市のビルに里山がやってくる」がテーマの展示空間(空間デザイン:日建設計Nikken Wood Lab 大庭 拓也氏)では、「少花粉スギ」の苗木を使用し、空間内にはシーンごとのテーブルやチェア、木製文具や雑貨、おもちゃなどを展示する。
このほか、デザインと機能性に優れた家具、木製品や木質空間をオフィス、飲食・店舗や子育てのシーンごとに再現するほか、設計・建築関係者向けセミナー、国産材楽器ライブ、ライフスタイルトークショー、木育ワークショップ&ライブセッションなど多彩なイベントを実施する。
セミナー、ライブ、トークショーの参加方法は5月30日から開始予定のJWDAサイトhttps://www.jwda.or.jp/申し込みフォームから。
CLTによる規格化・工業化3階建て賃貸住宅 大東建託
「Forterb(フォルターブ)Ⅲ」
大東建託は5月27日、木造3階建て準耐火構造のCLT工法賃貸住宅新商品「Forterb(フォルターブ)Ⅲ」を6月1日から販売開始すると発表した。ZEHオリエンテッド標準で、販売地域は北海道、多雪地域、沖縄県、静岡県除く全国。販売目標は20棟(初年度)。
2019年に販売開始した第1弾の4階建て耐火共同住宅「Forterb(フォルターブ)」、2021年の第2弾の戸建注文住宅「Groun DK(グランDK)」に次ぐCLTシリーズ第3弾。床と壁のCLTパネルを厚くするなどして1時間準耐火構造を実現。室内外の床や壁にCLTパネルを現しにした、コンパクトな1LDK(40.45㎡)の賃貸住宅となっている。
内観イメージ図
CLT戸建て住宅施工例
甲州街道のケヤキの街路樹 見るも無残な強剪定 調布市民の声は届いたのか
甲州街道のケヤキの街路樹
もう慣れっこになっているが、この日(5月24日)もとても嫌な気分にさせられた。旭化成不動産レジデンスと丸紅都市開発の「アトラスシティ千歳烏山グランスイート」の取材の行き帰りだ。マンションは、都の「マンション環境性能表示」で「みどり」をはじめオール満点の★15個を獲得しており、取材には大満足したのだが、販売事務所が面する甲州街道の街路樹のケヤキが無残にも強剪定されていたからだ。以前、調布市にも三鷹市にも住んでいた記者はとても悲しくなった。甲州街道は国道だから、国が管理しているのだろうが、市や市民はどう考えているのか。
ネットで検索したら、令和3年10月6日~令和3年11月5日にかけて調布市が実施した「調布市街路樹管理計画(素案)に対するパブリック・コメント」の結果がヒットした。意見提出件数は28件(6人)と少ないのは気になったが、主な意見を紹介する。( )内が市の回答。
酷暑にケヤキは耐えられるのか
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意見 この計画でカバーするのは、市道の街路樹のことだと思われます。公園の樹、国道、都道の街路樹は対象外なのでしょうか?
回答 本計画の対象範囲及び街路樹管理基準は,道路や野川サイクリングロードなど、道路管理課が所管する市道等の高木・中木・低木・地被類等を対象としています。そのため、公園内の樹木、国道及び都道の街路樹は対象外となります)
意見 実際の管理業務は業者委託でやむを得ないかもしれませんが、仕上がりを把握する植木造園の専門職の市職員はいないのでしょうか? もしいなくても、担当者や受託業者そろっての講習会などを年に2回以上はやるべきではないでしょうか(現在、街路樹を担当している職員は植木造園の専門職ではございません。御提案いただきました、受託業者との講習会開催等については、検討させていただきます)
意見 樹木の名前は今、個人宅委託の保存樹には付けられていますが、公園や街路樹にはありません。同種の数本に1本は名前札を付けられませんか? (市内全ての路線において名前札を設置することについては困難ですが、今後の検討とさせていただきます)
意見 「調布市環境基本計画(概要版)」に「街路樹」の文言が一言も出てこないことをまず反省すべきである。街路樹を道路法で規定された道路の付属物だけと捉えることはせず、調布市内全体の環境問題を改善させるための施策として、街路樹を増やすことを宣言し、樹木の減少はさせないこと、市内緑被率を低下させずに、街路樹含めた緑化状況を改善させることを目的とするべきである(「調布市環境基本計画」等の関連する計画と相互に連携・整合を図って参ります)
意見 管理コストを減らすために街路樹を減少させることがあってはならない。街路樹は枯死や倒木の危険がある場合を除き、原則伐採せず、保全すること。また、「ゼロカーボンシティ」実現のために街路樹を含めた樹木を保全または増加させることを本計画に明記するべきである。未来の調布市が現在よりもっと緑豊かな街になるよう希望する
意見 調布の緑がどんどん失われていくのが悲しいです。駅前広場はその象徴です
意見 駅近の市役所通りや電通大前の通りの花水木はお粗末 ハナミズキが植樹されたが、手入れがほとんどなく枝も葉も花も瀕死の状態(御指摘いただきました市道南29号線(東急前の通り)及び調布駅北側の西友から電通大までの間にある街路樹については、駅周辺の利用の多い地域であること、また、建物に囲まれ日陰が多く生育状況の悪い樹木があることから、景観及び環境にも配慮し、適切に維持管理を行って参ります)
意見 甲州街道の強せん定は気になります。電柱などの地下埋設物は歩道ではなく車道の端部に置き、街路樹の根が歩道側に延びるようにすれば、樹木は車道側に枝を張り、枝葉が車道と歩道両方に延びて特に車道に日影をつくり(樹冠被覆)道路の温度を下げます
意見 今年の初夏に、住んでいるマンション前の甲州街道沿いのケヤキの枝がばっさり切られて驚きました。前から他の区域で切られているのを見て無残だと思っていたのですが、自分の家の前まで切られてしまうとは…甲州街道のけやき並木は見事で、新緑は美しく、夏はたっぷりと木陰を広げてくれました。これから暑くなるという時だったのでほんとうにショックでした。甲州街道は国道で市の管理するものではないかもしれませんが、住民の意見としてこういうものもあることを伝えてください(甲州街道の街路樹の剪定方法等に関する御要望の内容については、市から国土交通省相武国道事務所へ伝えさせていただきます)
意見 野川の桜も切られていました。どうしてあんなにきるのですか(倒木等の危険性のある桜については伐採等を行い、道路利用者の安全確保を図っておりますが、今後は、策定する「街路樹のサクラに関する管理方針」に基づき、桜の更新について検討して参ります)
意見 今年は下布田公園の桜も無残に剪定されていました(御意見いただきました下布田公園の桜の剪定については,所管部署である緑と公園課へ内容を伝えさせていただきます)
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ミライアクションみたかが5月11日(土)に行った講演会で千葉大学名誉教授・藤井英二郎氏は「1970年ころまでは、街路樹管理は自治体の技術職員が民間委託業者に剪定方法を指示していたが、それ以降は技術職員の退職による不補充と担当者の定期異動で〝素人集団〟になり、適切な選定方法を支持できなくなり、また、選定結果を専門的に評価できなくなり、苦情に対しても対応できず、過剰な安全志向で強剪定が日常化していると指摘した。
この調布市のパブリック・コメントの質問はもっとも至極だと思うが、市がパブリック・コメント結果を発表してから2年半が経過する。今回の強剪定は昨年末に行われたはずで、これはどう理解すればいいのか。
職員がいかに素人集団であるか。記者は戸田市の職員との対応で実感した。その記事も添付する。記事には「戸田市の公園緑地課に電話をして、街路樹の整備状況について聞こうとした。最初に出た担当者はまったく話が通じなかった。市内に何本の街路樹が植えられているか維持管理費にどれぐらいの予算が計上されているかまったく把握していなかった。街路樹の樹種についても『ハナミズキ』『アカシア』の2本しか出てこなかった」と。
藤井氏の熱弁に拍手鳴りやまず 会場100人+オンライン180人 三鷹で講演会(2024/5/18)
「多摩中央公園改修」の疑問氷解 樹木5000本 うち伐採予定1125本の8割は実生木(2023/10/21)
野村不動産 分譲マンション全戸(全棟)を「断熱性能等級6」標準化
「プラウド横浜新子安」
野村不動産は5月24日、今後分譲するマンション全戸(全棟)にZEH水準を上回る「断熱性能等級6」を満たすと発表。第一弾の「プラウド横浜新子安」の公式HPをオープンした。
また、2024年4月から開始された省エネ性能ラベル表示の努力義務化に伴う対応として、4月以降に建築確認申請を行った分譲・賃貸マンションに第三者評価であるBELSに基づいた省エネ性能ラベルを全物件で掲載する。
「断熱性能等級6以上」は、①国の定める省エネ基準(断熱性能等級4)の仕様に対して2ランク高い仕様②ZEH水準(断熱性能等級5)の仕様に対して1ランク高い仕様③高断熱の住宅になり、冬でも部屋が寒くなりにくく、暖房効率が上がるため光熱費削減に寄与④ヒートショックの低減や室内の上下温度差の低減による居住空間の快適性、作業時の集中力向上など普段の生活にも良い影響を与える-などの特徴がある。世界基準になりつつある。
「プラウド横浜新子安」は、JR新子安・京急線京急新子安駅から徒歩9分、横浜市神奈川区入江一丁目に位置する6階建て全64戸。専有面積は70.00~83.88㎡。竣工予定は2025年6月下旬。
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これはすごい。記者は「断熱性能等級6」基準の戸建ては体験したことがあるが、外断熱のマンションやホテル以外に経験したことがない。同社が標準装備すると発表したのだから、同業他社も追随するのは必至だ。
この冬一番の寒さの中世界水準のUA値0.46を体感「浦和美園 E-フォレスト」(2016/12/7)