積水ハウス「男性育休白書」 男性の家事・育児力トップ沖縄県/ランク乱高下はなぜ
積水ハウスが9月19日に発表した「男性育休白書」の都道府県別「男性の家事・育児力全国ランキング2024」によると、1位は「沖縄県」(220点/前年7位)、2位は同スコアで「秋田県」(193点/前年46位)と「鹿児島県」(193点/前年28位)となった。調査は2019年から実施されているもので、今回が6回目。-
調査は、①妻から見た夫が行っている家事・育児の実践数などを4段階で評価②男性の「育休取得経験」③妻から見た夫の「家事・育児時間」を基準④男性の「家事・育児参加による幸福感」の4指数を数値化し47都道府県別にランキングし、1位に47点〜47位に1点を付与して算出したもの。
調査対象は、全国47都道府県別に、配偶者および小学生以下の子どもと同居する20〜50代の男女200人の合計9,400人を人口動態に基づきウエイトバック集計したほか、従業員10人以上の企業の経営者・役員、部長クラスの男女400人、有職かつ一般社員クラスの20代~50代の男女800人。
1位になった沖縄県の玉城デニー知事は「現在、沖縄県では『第6次沖縄県男女共同参画計画〜DEIGOプラン〜』において62の具体的施策に取り組んでおり、県における直近の男性の育休取得率は40.3%であり、目標値である30 %を大きく上回ることができました。これもひとえにワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる企業や団体等の皆様の多大な御尽力によるものであり、関係者の皆様には深く感謝申し上げます」とコメントを寄せている。
◇ ◆ ◇
記者はいつもこのランキングを楽しみにしている。〝男尊女卑〟の文化が色濃く残っていそうな熊本県や佐賀県、鹿児島県など九州の各県が上位にランクされ、下位に甘んじていた〝秋田美人〟の秋田県、〝かかあ天下〟の群馬県が急浮上するなど予想外の波乱に満ちた結果が出るからだ。
ただ、どうしても理解できないことが一つある。絶対評価ではなく、相対評価で1ランクにつき1点を加点する調査方法だからそうなるのはわかるが、株価のように毎年ランクが乱高下していることだ。47都道府県のこの3年間のランキングをグラフで示したので参照していただきたい。
今年トップになった沖縄県は、2019年2位、2020年9位、2021年1位、2022年2位、2023年7位であるようにいつも上位にランクされているが、他の都府県は変動が大きい。例えば、3年前は3位だった香川県は今年45位に、同じように大分県は4位から44位へ、鳥取県は3位から35位、栃木県は6位から42位へ大きく後退している。逆に、3年前は40位だった群馬県は今年6位へ、36位だった福岡県は8位へ、41位だった奈良県は22位へ上昇。前年46位の秋田県は2位に急浮上している。変わらないのは、下位に低迷している長野県、愛知県、静岡県、奈良県、山口県などだ。
同社には、どうしてこのように乱高下するのか、その理由・原因を探ってほしい。「男性育休白書」が浸透し、自治体や企業の取り組みが強化されている結果ならいいのだが、サンプル数が少なく、回答者になんらかのバイアスがかかっており、ウエイトバック集計に影響を与えている可能性もあるような気がする。
◇ ◆ ◇
ランキングと関係があるかどうかはわからないが、婚姻率と離婚率について紹介する。
2022年の婚姻率(人口千対)の全国平均は4.1件で、データがある1935年の8.0件からほぼ一貫して減少している。もっとも高いのは東京都の5.6件で、大阪府の4.7件、愛知県の4.6件と続く。もっとも低いのは秋田県の2.6件で、青森県と山形県がそれぞれ3.1件。沖縄県は4.5件で全国水準を上回っている。
参議院常任委員会調査室・特別調査室によると、「婚姻件数は、男性比率が高い都道府県や男性の賃金が高い都道府県では増加するとともに、女性の賃金が高い都道府県では減少する傾向があるのではないか」としており、その理由として「男性にとっては、賃金とは豊かな家庭生活を支える原資となるものでもあり、男性の賃金が上昇して男性の経済力が高まることは、結婚・婚姻に向けての男性の決意・決断を後押しすることにつながる」「女性の賃金については、賃金が上昇して女性の経済力が高まると、(考え方は人それぞれであるが)自らにプロポーズする男性への期待水準や要求水準なども同様に高まるということも考えられるのではないだろうか」としているが、それだけだろうか。
記者の経験からいっても、秋田県の女性はみんな美しい。婚姻率が低いのは醜男(※)と結婚したくないと考える女性が多いからではないか。わが故郷・三重県も同様で、美しい女性が多く、婚姻率は3.8件と全国平均を下回っている。
大都市圏の婚姻率が高いのは、一人では生きられない分断社会が背景にあり、絶対的な人数が多いことや多様な生き方ができるからではないだろうか。
一方で、2022年の離婚率(人口千対)は、全国平均が1.47件で、2015年の1.18件をピークに漸減している。もっとも高いのが沖縄県の2.13件で、大阪府の1.70件、宮崎県と福岡県の1.68件と続き、もっとも低いのは富山県の1.08件で、新潟県1.13件、石川県1.14件、福井県1.15件と続く。(北陸が低いのは住宅環境と関係はあるのかないのか)
記者は離婚=悪などと単純な発想はすべきでないと思う。愛と憎しみは表裏一体、紙一重だ。いつ暗転するかわからない。何物にも縛られることなく、より自由な高次の愛を求めて取っ替え引っ替えするのは人間らしい生き方ではないか。同社の業績が劇的にアップしているのは、経営理念に「人間愛」を掲げているのと無関係ではないはずだ。残念ながら、沖縄県の離婚率が高いのは「愛」ではない、経済的社会的背景が大きいような気がする。
※小生と同じ軽薄短小、醜男の皆さんに、チャールズ・ブコウスキー「町でいちばんの美女」(新潮文庫)をお勧めしたい。町でいちばん美しい女性と、町でいちばん醜男の男性の切ない物語だが、読むと勇気が湧いてくる。移住するなら秋田だ。三重もいいよ。
男性の家事・育児力 1位は高知県ワーストは茨城県積水ハウス「男性育休白書」(2023/9/19)
男性の家事・育児力 1位高知 2位沖縄 3位鳥取ワーストは山口積水「男性育休白書(2022/9/14)
三重と福岡同じ育児時間で幸福度は47位と1位積水ハウス「男性育休白書」(2021/10/1)
81.5haの物流「GLP昭島プロジェクト」敷地内に4.5haの樹林地 開発に疑問の声も
「武藤順九彫刻園」(ホテルロビーから)
大和ハウス工業は9月20日、3棟・総戸数850戸超のマンション「昭島プロジェクト」のうち、第一弾として昨年9月に販売開始し、今年5月に完売した全481戸の「プレミスト昭島 モリパークレジデンス」竣工内覧会と、第二弾の全277戸の「プレミスト昭島 モリパークグラン」モデルルーム内覧会を行った。
その記事より先に、第三弾のマンション建設地になっているマンションパビリオンと道路を挟んで隣接するホテル「フォレスト・イン 昭和館」について紹介する。
同ホテルはバブル期の1988年創業。駅から徒歩7分、昭島市代官山一丁目に位置する全98室の客室のほかレストラン、結婚式場、宴会場、バーベキュー施設なども併設されている。
マンションの取材を終え、一服しようとホテルに入った。利用客に「素晴らしいホテルですよね」と声を掛けたら、「来年1月に閉店になるんです」と聞かされた。その通りだった。ホテルを運営する「アーバンリゾーツ昭和の森」は今年4月1日、同ホテルを2025年1月31日をもって営業を終了するとホームページで公表している。
〝最初で最後、見納めになる。しっかり見ておかないと〟と考え、せんべろの3倍高いビールを飲んだあと、1時間以上かけてホテルと敷地内にある「武藤順九彫刻園」を見て回った。
何も言うことはない。「彫刻園」は2018年に開設。開設時の趣意書には「保全すべき樹林地に、木漏れ日に溶け込むように作品を配置し、自然とともに芸術に触れあうことができる空間を創造する…行政、企業、作者が協力して世界に発信する日本で初めてのプロジェクト」とある。園内には樹齢100超と思われる巨木がたくさん植わっており、素晴らしいの一語だ。自然林そのものだ。写真をたくさん撮ったので見ていただきたい。
なぜ、このような素晴らしいホテルが閉店となるのか。以下に経緯を紹介する。
ことの発端は2022年2月。シンガポールに本拠を置く日本法人「日本GLP」は、東京都昭島市の「昭和の森ゴルフコース」と「フォレスト・イン 昭和館」の約65haの土地を昭和飛行機工業から取得し、大規模多機能型物流施設「GLP ALFALINK 昭島」として2024年4月に開発着工、2026年頃より順次竣工し、2028~29年に全体竣工する予定と発表した。ゴルフ場とホテルは〝何んでもあり〟の準工業地域(建ぺい率60%、容積率200%)だったため、物流施設建設が可能となっていた。
市は今年の3月、事業者から提出された「GLP昭島プロジェクト」 環境影響評価書案に対して小池都知事宛てに意見書を提出。都市計画マスタープランなどを勘案し、引き続き市と協議し、協力するよう求めた。また、環境影響評価書案には不整合などか散見されるとし、是正を求めている。
そして5月、市は「玉川上水南側地区地区計画」(素案)を発表。物流施設用地を含む約81.5haについて業務地区A(37.1ha)、業務地区B(39.9ha)、緑地保全地区(4.5ha)に指定し、「彫刻園」を含む樹林地を保全するとともに新たに約3.5haの公園を整備するとしている。
昭和飛行機について。同社は1937年、現在の「モリパーク」に創業。終戦まで主力戦闘機などを製造した。終戦後は米軍に接収されたが、1955年に特殊車両の製造を開始、1961年東証二部に上場。1980年に「モリパーク」を開業した。2014年3月、三井造船が実施した株式公開買付けの結果、同社の連結子会社となり、2020年1月、三井E&Sホールディングス(2018年に三井造船より改称)は、ベインキャピタルが投資助言を行うBCPEプラネットケイマンに昭和飛行機の保有株式の全てを売却。昭和飛行機はBCPEプラネットケイマンの完全子会社となり、上場廃止となった。同年10月、分社化され、不動産賃貸・ホテル・レジャー事業を行う昭和飛行機都市開発が設立された。
◇ ◆ ◇
都市計画マスタープランなどから判断して、「武藤順九彫刻園」など約4.5haの樹林地は保全されるようだが、市の都市計画素案に対する市民らの382件の意見には、生物多様性や生態系への配慮を明記すべき(20 件)、自然環境、生態系や水を守ってほしい(17 件)、代官山の樹林地だけではなく、旧ゴルフ場や周辺の樹木も含めて保全すべき(16件)、緑の分断、生態系への影響や渋滞、事故の発生が懸念されるので、道路の新設に反対(40件)、事業の撤退または規模縮小、交通量の削減を望む(80件)など、開発に疑問を呈する声が多く寄せられている。
事業者は、「玉川上水の周辺から代官山の樹林地にかけては、緑も多く残っており、生物多様性に配慮した環境を保全するとともに、市民の散策の場としての活用を促進する」としている。
竣工予定の8月を待たず8か月で全481戸完売大和ハウス「プレミスト昭島」(2024/5/28)
わずか2か月で全戸数481戸の6割強の第1期295戸を成約大和ハウス「昭島」(2023/11/19)
〝東京の軽井沢〟レベル高い「来年6月までに完売」あるか大和ハウス「昭島」(2023/5/26)
「物流施設」=「嫌悪施設」=「倉庫」なのか三井不ロジスティクス記者説明会(2024/7/12)
三菱地所 「エコファニ」拡大へ 三菱地所プロパティマネジメントへ業務移行
三菱地所は9月18日、は、三菱地所グループ社員から広く事業提案やアイデアを募集する「新事業提案制度」により生まれたサービス「エコファニ」を三菱地所プロパティマネジメント(MJPM)が2024年10月から運営すると発表した。
「エコファニ」は、2020年度の新事業提案制度における最終審査合格後、実証期間を経て2022年から本格展開しているもの。オフィスのレイアウト変更などで不要になったオフィス家具を企業から引き取り、検品・清掃のうえ、リユース家具として展示、法人・個人に販売している。
これまでの展開により、一定のサービス認知と体制構築が図られたことから、より現場に近い組織からの機動的なサービス供給とソリューションメニューの拡大を目指し、MJPMによる運営体制へと移行する。
アッパーミドル・富裕層さらに増加 5人に1人が課税標準額1,000万円超 東京都港区
港区役所
納税者の5人に1人が課税標準額1,000万円以上-東京都港区のアッパーミドル・富裕層が増加していることが分かった。同区の行政資料によると、令和6年7月現在の課税標準額1,000万円を超える納税義務者は前年の27,680人(全納税者に占める割合は18.5%)から29,400人(同19.8%)へ1,720人、1.3ポイントそれぞれ増加し、これらの層の所得割額も前年の632億円(構成比72.7%)から809億円(同76.7%)へ28.0%増加した。
令和3年の全国納税義務者数は約5,951万人で、課税標準額が1,000万円以上の人は約110万人だ。その割合は1.8%だから、港区は桁違いのお金持ちがいることがわかる。
これらアッパーミドル・富裕層の増加が区の財政力を高めている要因の一つだ。財政力を示す令和5年の区の経常収支比率は70.7%で、中央区の60.4%、65.6%の渋谷区、70.5%の江戸川区に次いで4位。特別区平均の76.4%、全国平均の92.2%と比較して極めて高い。また、令和5年の自主財源比率も69.3%で、これも23区内でトップクラスとみられる。
アッパーミドル・富裕層の増加と人口動態の相関関係についてはよくわからないが、興味深いデータも行政資料は示している。
人口は平成27年の約24.0万人から令和6年は約26.6万人に10.7%増加しているが、5歳階層別にみると、30歳~44歳までの人口は平成27年の約7.4万人から令和6年は約6.5万人へ11.9%減少している。このほか65歳~69歳の人口も約1.2万人から約1.0万人へ16.4%減少している。その一方で、5歳~24歳、50歳~64歳、75歳以上の各層は大幅に増加している。
これは、働き盛りの人が結婚に際して住宅を取得しようと考えても、価格が高くて区外へ転出せざるを得ない現実の反映かもしれない。65歳~69歳の人口が減少しているのは、定年による住み替えが影響しているのだろうか。
この推測は的外れでないことを示すデータもある。人口動態がそれで、令和元年から令和5年までの他道府県からの転入は9,927人、転出は7,852人で差し引き2,075人増となっているのに対し、都内間移動では転入が14,011人、転出は13,689人で差し引き322人増となっている。これほどの差し引き差が出るのは、お金持ちの他道府県居住者が港区に転入し、転出者は〝都落ち〟の観がぬぐえない他道府県への転出をためらうからではないか。
富裕層の移入と関係があるかどうかは不明だが、国別外国人居住動態も興味深い。令和5年現在、区内の外国人居住者は21,863人で、もっとも多いのは6,481人の中国で、以下、韓国及び朝鮮3,583人、アメリカ2,700人、フィリピン980人、イギリス790人、フランス605人、ドイツ292人の順。中国は令和元年から2,156人増加している一方で、韓国及び朝鮮は微増している以外はすべて減少している。
コロナ禍でも億万長者は11.4%増の1,392人令和5年度の港区所得割額は2.4%減(2024/10/15)
中長期滞在想定 全室に洗濯乾燥機・電子レンジ・冷蔵庫 三井不「銀座築地」ホテル
「三井ガーデンホテル銀座築地」
三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは9月17日、「三井ガーデンホテル銀座築地」のプレス内覧会を実施し、9月30日に開業すると発表した。インバウンド客の中長期滞在・宿泊を想定し、「三井ガーデンホテル」シリーズとしては初めて全室に洗濯乾燥機・電子レンジ・冷凍冷蔵庫を備えたほか、本物の木や観葉植物やアップサイクルの素材を多用したデザインにより、〝上質なくつろぎと安らぎ〟を演出しているのが特徴。
施設は、東京メトロ日比谷線・都営浅草線東銀座駅から徒歩3分・東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩4分、中央区築地4丁目の商業地域に位置する敷地面積約761㎡の14階建て全183室。客室面積20.2㎡~46.6㎡(中心は約26㎡)。直床、天井高は2500ミリ、浴槽は一部のタイプで、シャワー室が中心。客室単価は3万~6万円台を想定。付帯施設は大浴場(地下1階)、カフェ(1階)、リフレッシュスペース(2階)、フィットネスジム(9階)、レストラン・バー(14階)。
プロジェクトコンセプトは「少し上質な日常を過ごせる場所〝LIFE PLAACE〟」。外構や屋内に本物の緑をふんだんに取り入れ、同社グループの社有林の木材を活用した家具や、アップサイクルのアートなどサステナブルにも配慮している。
デザインコンセプトは「築地だからこそ〝素(しろ)から始まる〟。染色していない絹の素材の色を多用し、アール形状のデザインを取り込むことで、全館が優しい雰囲気を醸し出すように工夫されている。
客室は、インバウンド客の中長期滞在・宿泊を想定し、「三井ガーデンホテル」シリーズとしては初めて各室に洗濯乾燥機・電子レンジ・冷凍冷蔵庫を備えている。
内覧会で三井不動産ホテルマネジメント三井ガーデンホテル銀座築地総支配人・櫻井賢子氏は「着工した2022年11月は、『Stay in the Garden』へリブランディングしたのと同時で、新たな舵を切ったホテル。上質なくつろぎと安らぎを表現している。中長期滞在のニーズに応え、街に開かれた空間も設け、新たなサービスも付加した。オールデイで楽しんでいただける」と話した。
ロビー(上部の緑はフェイク)
デラックストリプル
洗濯乾燥機・電子レンジ・冷凍冷蔵庫
リフレッシュスペース
大浴場
櫻井氏
◇ ◆ ◇
櫻井氏が話した「Stay in the Garden」「上質なくつろぎと安らぎ」そのもののホテルだ。ラグジュアリーホテルによくある奇を衒ったデザインなど一つもない。〝優しさ〟がストレートに伝わってきた。
何より素晴らしいのは、本物の観葉植物を多用していることだ。1階には沖縄から探してきたという2本のシンボルツリー(アムステルダムキング、ベンガレシスリオ)が配されており、天井高6mのロビーの上部の緑はフェイクだったが、レストランや客室のベランダにも本物の植物が植えられていた。木製の家具やアメニティにはサステナブルな取り組みが見て取れた。木調の家具、伝統工芸品の有松絞「suzusan」を纏ったランプシェード、フラワーアートも目を引いた。
驚いたのは、福岡・京都を中心に多彩なレストランを展開するONO GROUPが東京に初出店した14階のレストラン「GINZA ONO Gratia-Smoke Dining-」だった。
「薪焼き」を得意とするレストランで、ヒノキやクヌギの本物の薪がデザインとして取り込まれており、1000度以上の火で柔らかくした鉄をアトランダムに叩いて造ったというアート(炎をイメージしたそうだが、記者は人間に見えた)と、その背景のえもいわれぬ臙脂にしばし見とれた。
客室料金について。高いのか安いのかわからない。新型コロナが猖獗を極めていたとき、あるホテル会社はキャンペーン料金として「一泊2,980円」を打ち出し話題になった。記者はその2年後、初めてその会社のホテルを利用した。値段は確か5~6,000円だった。いま、そのホテル料金を調べたら15,000円だ。すべての商品は市場が値段を決めるのだろうから、何も言うことはない。
取材を終え、タバコを吸いたくて喫茶店を探したがなかった。〝せんべろ〟の日高屋があった。300円のビールを頼み、タバコを2本吸った。これは安いと思う。
レストラン「GINZA ONO Gratia-Smoke Dining-」
「GINZA ONO Gratia-Smoke Dining-」
「GINZA ONO Gratia-Smoke Dining-」バルコニー
ロビー
有松絞「suzusan」を纏ったランプシェード
木製のアメニティ
エレベータホールのアート(階数により異なる)
◇ ◆ ◇
あらゆる建築物を分譲マンションに置き換えたらいくらになるかを考えるのが記者の習い性になっている。数年前まで、銀座・築地エリアでは大量のマンションが分譲された。三井不動産レジデンシャルも2015年に坪単価415万円の「パークリュクス銀座mono」を分譲し圧倒的な人気を呼んだ。しかし、ここ数年間は銀座・築地アドレスのマンションは供給されていないはずだ。
そんなことを考えながらホテルを見て回っていたら、ホテル隣接地は三井不動産レジデンシャルがマンションを建築中だと聞いた。東銀座駅から徒歩3分、歌舞伎座や築地本願寺に近い明治通りに面しているのだから、坪単価1,500万円でどうかとはじいた。
しかし、すぐ下方修正した。敷地面積はホテルと同じくらいの805㎡だが、住所は銀座ではなく「築地4丁目」だからだ。坪1,000万円はくだらないだろうが、高値追及は難しいと思った。賃貸になるのではないか。
2024年の地価公示を調べた。同じ「築地4丁目」で坪1,424万円(容積率800%)とあった。実勢はこの倍でも買えないのではないか。
〝業界のイチロー〟目指すのか 絶好調の住友不 マンション「銀座東」竣工(2019/5/23)
銀座の柳の下に泥鰌? 人気「パークリュクス」近接 モリモト「ピアース銀座8丁目」(2017/10/28)
「銀座初」に北海道から沖縄まで問合せ2,500件 NTT都市開発「銀座二丁目」(2015/5/12)
バブルだ!中古が新築を上回る 三井レジ「パークリュクス銀座mono」(2015/2/23)
まちづくりGXセミナー~都市の未来が緑で変わる~大阪開催10/16 国交省
国土交通省は「まちづくりGXセミナー~都市の未来が緑で変わる~」の第一弾を令和6年10月16日(水)、大阪で開催する。
国交省は、緑地を確保する取組を評価し民間投資を呼び込む仕組みづくりを進めており、全国でセミナーを開催し、緑地にまつわる有識者の講演や事例紹介を行うことで、「緑×まちづくり」を考える場を設け、都市の良質な緑の創出・維持に向けた取組促進を図るのが目的。
第1弾の大阪開催は10月16日(水)14時~17時、大手前合同庁舎1階共用会議室1。国交省のTSUNAG(優良緑地確保計画認定制度)の紹介のほか、打田篤彦氏(神戸大学ウェルビーイング先端研究センター 助教)の基調講演、日本政策投資銀行、積水ハウス、大阪府都市整備部公園課のまちづくり×緑の取り組みが紹介される。定員は100名(先着順)、申し込み締め切りは10月9日(水)。
詳細は以下へ。
https://www.kkr.mlit.go.jp/news/top/press/2024/20240912-2matidukurigxsemina-.html
神宮外苑地区まちづくり 樹木の更なる保全等に関する説明会 9/28開催
「神宮外苑地区まちづくり」の事業者は9月11日、計画エリアの新宿区と港区に在住・在所者を対象とした、緑化計画の見直し案に関する説明会を9月28日に開催すると発表した。
緑化計画見直し案は、2023年9月の東京都の要請を受け、伐採樹木本数を削減するとともに、新たな緑を創出することを取りまとめたもので、説明会では樹木の更なる保全と新たなみどりを創出する取り組みや9月9日に発表したリリース内容などについて説明する。
説明会の日時は、新宿区在住・在所者は2024年9月28日(土)10:00~12:00、港区在住・在所者は2024年9月28日(土)14:00~16:00、説明会場は日本青年館ホテル8階会議室。
事前の申し込みが必要で、2024年9月17日(火)13:00から事前予約フォームへアクセスが可能。先着順で定員に達した時点で受付を終了する。
プロジェクトサイト:https://www.jingugaienmachidukuri.jp/
神宮外苑再開発 樹木本数 当初計画の94本増から400本増の2,304本へ 都に報告(2024/9/9)
トイレドアにセンサー 異常時に迅速対応 大東建託 新たなセキュリティサービス
大東建託は9月11日、高齢者の独り暮らしや持病を持っている人、配偶者が単身赴任している家族の安心な暮らしを提供するため、新たな見守り機能を追加したホームセキュリティサービス「DK SELECTセキュリティプラス」を南首都圏・中京・京阪神エリアで10月から試行導入すると発表した。
2023年3月から導入している従来の「DK SELECTセキュリティプラス」には、外から守るホームセキュリティサービスと、中から見守るIoTインターホンという2つの機能があり、今回新たに追加される見守り機能は「ワイヤレスマグネットセンサーをトイレのドアに設置し、一定時間以上開閉がない場合に異常信号を警備会社に送信する仕組み。異常が発生した際は迅速な対応が可能となり、状況によって家族などに連絡する。サービスの利用を希望する入居者は追加費用なく無料でご利用できる。
2025年3月末までの試行期間中に得られたフィードバックと検討課題を確認し、2025年上半期中の全国運用と、導入率の低い地域の底上げを目指す。
「DK SELECTセキュリティ」サービス導入率は2024年3月末で50%となっている。
大阪一等地マンションは坪1,000万円 沖縄の「村」は坪250万円でも人気 大和ハウス
大和ハウス工業は9月11日、同社恒例の「記者レクチャー会<2024年基準地価>」を開催し、マンション事業本部事業統括部部長・角田卓也氏がマンション市況について、同社住宅事業本部マーケティング室上席主任・小林高英氏が分譲住宅について、同社流通店舗事業本部事業統括部開発事業部事業部長・和田康紀氏が流通店舗事業について、同社建築事業本部営業統括部Dプロジェクト推進室担当次長・廣渡政和氏が物流施設についてそれぞれ説明し、記者団の質問に対して一つひとつ丁寧に答えた。
沖縄県の村の坪単価250万円の多目的型129戸も早期完売へ
角田氏
マンション市況について角田氏は、地価、建築費の上昇により全国的に価格の上昇は継続しているが、首都圏、近畿圏、地方とも利便性が享受でき、資産性の高い再開発、タワーマンションなどがパワーカップル、富裕層、インバウンドなどに支持されており、市場をけん引していると話した。ただ、一部の商品力が弱い物件の売れ行きが鈍っているとし、地方も需給バランスが崩れているところも見られると語った。
同社の物件では、那覇空港から車で40分、中頭郡北中城村の多用途型「モンドミオ沖縄リゾートライカムヒルズ」129戸は坪250万円で、価格の安いタイプは地元の人にも売れており、もうすぐ完売だという。
全800戸の昭島プロジェクトの第一弾「プレミスト昭島」481戸は1年もかからずに完売し、駅から3分のひ第2弾「プレミスト昭島モリパークグラン」277戸は、第一弾の坪250万円から「多少高くして」販売するという。
小田急線梅ヶ丘駅から徒歩9分の「プレミスト世田谷梅丘」29戸は坪600万円弱で、代々木上原駅から徒歩8分の「プレミスト代々木上原」40戸は「相場並み」(坪900万円前後か)と語った。
市場弱含みもマーケットプライス重視で積極展開
小林氏
分譲住宅について小林氏は、分譲戸建ての着工戸数は2024年8月末で21か月連続して前年同月比でマイナスになっているように、建設費の高騰に加え、物価上昇による実質賃金の低下により、消費者の住宅購入マインドは高くないとしながらも、土地仕入れは6,000区画、建売住宅在庫は2,100棟(完成在庫1,500棟)確保しており、「いい物件は売れている」と販売に自信を見せた。
一方で、「マーケットプライスを重視する」と、きめ細かな商品企画に力を入れていくとした。木造化にも注力し、比率は今期計上予定の2,650戸の33~34%くらいになる見通しであることを明かした。
商業開発は老朽化CSの再興、オフィスは地方に注力
和田氏
流通店舗事業について和田氏は、商業開発は十分な商圏と一定規模の土地を確保し、新たに商業を開発していくことが困難になりつつあり、老朽化SCの再興が今後カギとなり、今後は「雇用」という観点からも開発エリアを検討していく必要があると語った。
オフィス分野については、同社は潜在的ニーズがある地方に注目しており、一定規模の人口がある地方において、利便性がありながら、新規オフィスの供給が数年間ないエリアなども注力していく予定とした。
ホテル分野については、国内旅行市場は、物価上昇による宿泊料金の高騰などの影響はあるが、旅行ニーズは高く今後も堅調に推移すると予想。また、インバウンド市場では、外資系ホテルブランドによるホテル開発を推進していくとした。
物流は需給バランスの調整局面 投資は引き続き積極化
廣渡氏
物流市場について廣渡氏は、新規需要が旺盛で、それにこたえる供給も増加していることから、空室率はここ1~2年は9%前後で推移しているが、今年度末から来年度にかけては需給調整が行われ、需給バランスは落ち着くのではないかと語った。
同社の「第7次中期経営計画(2022年4月~2027年3月)」目標である投資額1兆1,660億円に対する投資は堅調に行っており、売却も順調に推移していると話した。
◇ ◆ ◇
以下は、何の根拠もない記者のたわごと。予想が外れても責任は取らないことを承知の上で読んでいたただきたい。(これまでマンションの予想記事は意外と当たっているが…)
この先のマンション価格についてだ。高額マンションのメルクマールになるのは、積水ハウスが主幹事の「うめきた2期」の46階建てマンション「グラングリーン大阪」全484戸だ。
先に行われた同社の経営計画説明会で、同社・仲井嘉浩社長は、「坪1,000万円で、販売開始から1年もたたずに20倍の競争倍率で完売した」と語った。多分、募集対象外住戸248戸を含む戸数だと思う。記者も、販売開始前から坪単価は1,000万円だろうと予想したが、見事的中した。
20倍もの倍率に達したのは驚いたが、敷地南側の約4.5haの「うめきた公園」が眼下に臨め、将来にわたって緑環境が保障されるのだから、人気になるのは当然か。これから分譲される公園の南側の駅に近い第2弾は坪1,500万円くらいではないかと予想する。(「うめきた公園」の用途地域は、従前は日影規制が掛った準工業地域だったが、市は用途規制がない商業地域に変更した。第2弾はその恩恵を受けるはず)
大阪の一等地のマンションが坪1,500万円なら、首都・東京の一等地なら少なくとも倍の坪3,000万円はくだらないはずだ。「大・丸・有」エリアは坪5,000万円と記者は予想しているのだが、三菱地所レジデンス・宮島正治社長は「街づくりについて区分所有者から反対されるリスクを考えると難しい」と話した。ならば、ほかのデベロッパーが名乗りを上げても不思議でないと思う(森ビル「麻布台ヒルズ」ではいろいろなうわさが飛び交っているが…)。
都心3区(千代田、中央、港)ばかりか都心5区、6区の渋谷、新宿、文京、目黒なども坪2,000万円以上となり、都心ターミナルに近い準都心も坪1,000万円になるのではないか。
周辺の23区の利便性の高いエリアは500万円をはるかに突破する。都内で坪300万円以下は消えるかもしれない。
神奈川、埼玉、千葉も引きずられて上昇するのは間違いない。いま記者がもっとも注目している、浦和駅前の野村不動産が主幹事の「URAWA THE TOWER」525戸(非分譲234戸含む)は坪530万円くらいではないかと予想していたのだが、関係者などの話からすると、とんでもない価格になる可能性が高い。「十条」が坪470万円、「大山」が550万円だから、県都・浦和の一等地なら坪600万円を超えても驚かないが…。質は、野村不動産の「プラウドタワー亀戸クロス」と同レベルのはずだ。
心配なのは、郊外・地方だ。この日の記者レクチャー会で和田氏は、ホテルの用地は坪300万円以上と語ったのは当然だと思うが、物流担当の廣渡氏の「噂だが、相模原は坪180万円と聞いた」と語ったのにはびっくりした。容積率は300%だが、それでも1種60万円だ。
土地代がただでもマンションの分譲坪単価は200万円以下はありえないが、廣渡氏によると、物流用地も1種25~30万円だから、マンション用地はもっと高くなる。高額物件のメルクマールは坪1,000万円と冒頭に書いたが、今後は郊外も地方も最低ラインは坪250万円になるのではないか。坪250万円の新築マンションを買える第一次取得層はどれだけいるのか。記者は、新築より中古のリフォーム・リノベーションマンションのほうがレベルははるかに高いと思うが、消費者の方はどう考えるだろうか。
実勢は公示地価の3~5倍が日常化建築費も上昇物流は調整局面大和ハウス説明会(2024/3/20)
「昭島」1期は262戸/建築費5割アップへ 2024年問題からみ深刻化大和ハウス(2023/9/15)
. マンションは1,000戸「昭島」戸建ては〝3点セット〟注目大和ハウスレクチャー会(2023/3/17)
「空き家」直接買取り 首都圏で年間6,000~7,000棟 オープンハウスグループ
須藤氏
オープンハウスグループは9月9日、「家じまいと空き家予備軍の最新事情」をテーマにした記者レクチャー会を開催。2025年には団塊世代が75歳以上になり、「大相続時代」が到来し、「空き家予備軍」が増加していることから、同社開発事業部営業推進部長・須藤光輝氏が同社の「空き家」直接買取りなどについて説明した。
◇ ◆ ◇
記者は時間を間違えたため、会場のGINZA6に着いたときにはレクチャー会は半分以上経過していた。空き家問題はテーマが大きすぎ、手に負えないので、これまで取材はほとんど行ってこなかったが、ある限りなく限界集落に近い街をレポートした時はアクセスが殺到した。数万件に達したはずだ。影響の大きさを考えて、街の名前を伏せたため、大マスコミからも「場所を教えて」と懇願されたが、すべて断った。
同社とLIFULLとの共同調査「家じまいに関する意識調査」結果を待つまでもなく、記者も団塊世代なので空き家問題は自分自身の問題でもある。
空き家売却経験者が苦労したこと-「思うような価格で売れなかった」(39%)、「依頼する不動産会社を複数しっかり比較しなかった」(27%)、「家の中にある残置物で売れそうなものがあったが、手間と時間で売ることができなかった」(21%)、「買い主が見つかるまで何度も内覧があり時間と手間がかかった」(19%)、「残置物の整理や取り壊し、修繕の発生など手間とお金がかかった」(16%)、「名義変更の手続きがよくわからず、手間取った」(16%)、「売却完了まで時間がかかり、無駄な支払いが発生した」(15%)、「相続人同士の意見が分かれ、なかなか売却できなかった」(6%)、「両親が病気や認知症になってしまい、売却が大変だった」(6%)-なんだか自分のことを言われているような気がした(絵画や書籍は高く売れそうなものを持っているが、身内でその価値をわかるものは皆無だろう)。
また、空き家売却を検討する人が一番心配なのは、「希望の値段で売れるか」(38%)、「売却に掛る手間」(16%)、何もわからないのが不安」(15%)、売却や相続に関する税金関連の知識がなく不安」(14%)、「売却にどれくらい時間がかかるか」(9%)というのもよくわかる(こういうときに欲の皮が突っ張るのは余の常、人の常で、貧すれば鈍するにもつながる)。
驚いたのは、そんなこんなの苦労、悩みを同社の直接買取は、24時間以内に査定し、仲介手数料なしで翌日買取も可能で、他社に断られた変形地(接道義務違反など既存不適格はかなりの数に達するはず)や取り壊しが必要な物件もOKで、残置物処理を含めて一気通貫・手間要らずのビジネスモデルを構築したというのだ。
さらに驚嘆したのは、何とその数は、自らも群馬県の限界集落出身という須藤氏によると「直接買取は6年前から開始しており、現在は首都圏で年間3,500~4,000件(棟数にして6,000~7,000棟)、全国で1万棟」に達するというのだ。
2023年9月期の同社グループの戸建て関連事業売上高は5,903億円(前期比114.3%)で、建売住宅販売棟数は10,096棟(仲介含む)だ。直接買取物件は解体して建売住宅として販売するそうだから、同社の戸建て関連事業が好調な要因の一つに直接買取が奏功しているともいえそうだ。記者は、土地を仲介会社から取得していたとずっと思っていた。〝時は金なり〟〝機を見るに敏〟-いかにも荒井正昭社長が考えそうなことだ。すこし古いが、荒井社長の人となりがわかる記事を添付する。
オープンハウス「これから家を買うなら…」新築戸建て一都三県駅圏ランキング(2024/8/2)
続・駅前の限界集落後期高齢者は4人に1人の割合〝死中に活〟光明見出す声も(2021/9/29)
オープンハウス荒井社長 今期経常利益50億円達成に自信(2010/1/26)
オープンハウス 9月期決算予想 過去最高の増収増益へ(2009/5/19)