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 大東建託は6月28日、2024年問題に関する記者説明会を開催し、中小規模の建設会社の業務効率化に寄与する「電子施工管理システム」を開発し、2025年4月から販売を開始すると発表した。

 中小規模の建設会社では、人材不足やデジタル化に向けた初期投資の負担が困難であることから業務の効率化は進んでいないのが現状で、同社は自社で開発した「電子施工管理システム」の利便性をさらに高め、導入ハードルの低い価格設定で販売することにしたと説明。見積書、注文書、請求書、作業員名簿の管理機能に加え、下請契約台帳や施工体系図の作成など、施工体制台帳に必要な書類のデジタル管理が可能。料金は、基本機能のみで初期費用は2万円~、月額980万円。

 このほか、記者説明会で同社上席執行役員工事統括部部長・泉和宏氏は、ウズベキスタンからの学卒社員の受け入れ、外国人労働者・監督の採用、自社訓練校の開校、女性施工管理職向けの支援制度、施工現場の平準化などの取り組みについて説明した。

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 泉氏の説明はさっぱりわからなかった。しかし、建設業界はDX化が全然進んでおらず、アナログ人間の小生と五十歩百歩の世界にとどまっていることだけはよくわかった。そこで、「申し訳ない。説明を聞いてもさっぱり理解できません。とにかく労働現場を見たい。見学させてください」とお願いした。泉氏はすぐさま「いつでも、どこでも」と快諾してくれた。

 具体的な日取りなどは決まっていないが、同社の建設現場の1日を近いうちにレポートできるはずだ。

「女性のほうがコミュニケーション能力高い」「じゅうたく小町」参加者の声(2017/5/31)


 

 

カテゴリ: 2024年度

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「0707 CHANGE! SAVE 神宮外苑ミーティング」(神宮外苑絵画館前広場)

 神宮外苑の再開発(乱開発)に強く反対しているロッシェル・カップさんなどが呼びかけ人となっている「SAVE 神宮外苑ミーティング実行委員会」は6月29日、「0707 CHANGE! SAVE 神宮外苑ミーティング」を神宮外苑絵画館前広場で行い、斎藤幸平さん(経済思想家)、永井玲衣さん(哲学研究者)、ラサール石井さん(タレント)、岸本聡子さん(杉並区長)、竹内昌義さん(建築家)、北山恒さん(建築家)ら各界の著名人がそれぞれスピーチし、〝神宮外苑の樹木伐採反対!乱開発反対!〟などと気勢を上げた。イベントには約500人(主催者発表)か集まった。

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ロッシェル・カップさん

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左から斎藤幸平さん(経済思想家)、小野りりあんさん(気候活動家・モデル)

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左から竹内昌義さん(建築家)、北山恒さん(建築家)

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左からラサール石井さん(タレント)、サエキけんぞうさん(アーティスト)

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左から角井てんこさん(神宮外苑の緑と空と)、加藤なぎささん(明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会)

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左から永井玲衣さん(哲学研究者)、岸本聡子さん(杉並区長)

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 イベントを知らせるメールをロッシェル・カップさんから受け取ったとき、時期が時期だから今が盛りの甘い香りのクチナシの話かと思ったが、そうではなかった。汚辱に満ちた政治の匂いが芬々と漂ってきた。

 やめようと思ったが、だれが何をやろうとやらまいと、人の行動はすべて政治的にならざるを得ない。小生のように政治に背を向ける「非政治」、あるいは逃げる「反政治」もまた「非政治」「反政治」の色彩を帯びる。

 なので、〝街路樹の味方〟として参加・取材することにした。質はともかく「街路樹が泣いている」の記事へのアクセス数は数十万件に達している。見出しは独り歩きし、あちこちに採用されている。見出しそのものには著作権などない。結構なことだ。

 イベントは予想通りだった。あるいはと思っていた、都知事選挙に出馬している蓮舫氏も飛び入り参加し、「神宮外苑再開発は立ち止まり、都民投票でその是非を問いましょう」などと演説をぶち、参加者の喝さいを浴びた。

 著名人のスピーチは、小生の心を揺るがすまでには至らなかった。和して同ぜず。外苑の樹木伐採に反対するのは基本的に賛成だが、的外れのトークもあった(記者はすべて伐採するなとは言っていない。樹木を避けて開発することは可能だと思っている)。

こんなことを明かしたら、主催者や参加者に袋叩きにあうだろうが、取材しながら、人気ブログ「融通無碍」のブロガー長谷田一平氏と「日高屋」で早く飲みたいとずっと考えていた。

 イベント開始から2時間くらい経過したころだ。やっと解放される時間だ。中高年ばかりの参加者(とはいえ、外苑の巨木と比べたらせいぜい幼木かやっと成木になったころに過ぎない)の中から若い女性がすくっと立ち上がり、「大学4年生です。もう泣けそうです。生まれてきてからずっと未来に不安を抱えてきましたが、皆さんのお話を聞き、希望の光が見えてきました。弱い人に目を向ける政治にしないといけない。幸せに生き、(樹木を守る)都民の権利が奪われてはならない。選挙に行って社会を買えましょう」と語った・

 この日の取材で唯一、もっとも感動した瞬間だった。

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発言したのは右の方、左は妹さんとか

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 この女性の話には感動を覚えたのだが、記者が注目したスピーチが一つあった。よく聞き取れなかったのだが、6月6日に亡くなった建築家の槇文彦氏(享年95)について建築家の北山恒氏が触れたことだ。神宮外苑にも槇氏は関与したことを話したのではなかったか。北山氏は何を話されたのか。

 記者はお会いしたことは一度もないが、槇さんが大好きだった。槇さんの最後の作品になったかどうかはわからないが、野村不動産の「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」と日本財団の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトのうちの一つ「恵比寿東公園」の記事を読んでいただき、トイレはぜひ見学していただきたい。こんな美しいトイレは全国どこを探してもないはずだ。

 隈研吾氏は6月14日付朝日新聞に「槇の建築だけは、まったく別の、さわやかで控えめで、しかも周囲の街と融(と)けあう、開放的な空気感をたたえていた。今から思い返せば、槇の建築はひとつの大きな転換の予兆であった」「槇は国際人であったからこそ日本人になれたのであり、日本人であったからこそ国際人になれたのである」「槇が造った街や建築は、専門家をうならせるだけではなく、実際に明るく、軽やかで楽しかった。独善的建築家と社会との分断というモダニズムの課題も、槇は見事に乗り越えてみせてくれたのである」などと寄稿している。

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 小生は、神宮外苑再開発が都知事選の争点になるかどうかはわからない。マスコミ報道によると、蓮舫氏は「いったん立ち止まる。都知事選の争点にしている」と主張。選挙公約に「再開発の前提となっている『公園まちづくり制度』の適用プロセスや環境アセスメントを、もう一度厳格に検証します」と掲げている。再開発の是非を問う都民投票を行うべきとしている。

 これに対し、「小池氏は『争点にならない。なぜなら今立ち止まっているから』と説明。事業主体である民間事業者に樹木保全策の提出を求めているとした」(6月19日付朝日新聞など)と述べた。

 しかし、この小池氏の「(再開発計画は)今立ち止まっている」と話したのは明らかに嘘だ。計画は立ち止まってなどいない。

 小池氏が「立ち止まっている」と語った根拠は、2022年5月26日付の都知事名による「神宮外苑地区におけるまちづくりに関する要請について」を指すと思われるが、要請書には「立ち止まれ」などと一言も触れていない。これに対して事業者は2023年2月17日付で報告を行っている。報告書にも「立ち止まります」などと書かれていない。その後、この報告書に対する都の再要請は現段階ではない。それを了としとしているのだろう。

 イベント参加者に「私は選挙に行かない」と正直に言ったら大ブーイングを食らった。「信念はないの」と聞かれたので、「そんなものありません」と答えた。

 なぜ選挙に行かないかくどくど説明しないが、小さいころから親に〝嘘つきは泥棒の始まり〟と強く諭されたし、敬愛する百瀬恵夫・明治大学名誉教授が「政治家は詐欺師か大馬鹿野郎かのどちらか」と喝破したのを、そして同じ長野県出身の大好きな作家・丸山健二氏も無視しているのに習っているからに過ぎない。詐欺師にはなりたくないし、大馬鹿野郎は自分一人で十分だ。

 小池さんのような嘘つきは大嫌いだが、事業者の法的な手続きには瑕疵(うそ)はないような気がする。行政(権力)による要請書は絶大な力を発揮する(無視し続けたら間違いなく行政処分に踏み切る)。事業者はきちんと回答している。

「公園まちづくり制度」については記事にしているので読んでいただきたい。これがみそだ。「都市計画公園」の「未供用」を活用する新たな都市再開発手法だ。そんな裏技があったかと小生は驚愕した。

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蓮舫さん

藤井氏の熱弁に拍手鳴りやまず会場100人+オンライン180人三鷹で講演会(2024/5/12)

神宮外苑再開発全エリア全樹木データ保存・移植・伐採と移植難易度の関係は不明(2024/1/15)

最多はカイヅカイブキ外来種のヒマラヤシダー、フウなど目立つ神宮外苑の既存樹木(2024/1/9)

秩父宮ラグビー場が「未供用」の謎「広場」は都市公園ではない神宮外苑再開発(2023/8/9)

野村不&JR東日本芝浦PJ「BLUE FRONT SHIBAURA」イメージは寄り添う夫婦(2024/5/31)

素晴らしい槇文彦氏、田村奈穂氏、片山正通氏日本財団渋谷公園トイレPJ(2020/9/21)

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「初めてのベビーヨガ」(この方は先生か)

 野村不動産、野村不動産コマース、アソビスキーの3社は6月28日、市川市南行徳の地域密着型商業施設「SoCoLA(ソコラ※)南行徳」1階の一部を知育体験型ストア「あそびにっくパーク」としてリニューアルオープンした。前日の27日、施設をメディアに公開した。子育てに完全に失敗した30~40年前の苦い経験を呼び戻された記者だが、無料で気軽に立ち寄れるこのような取り組みは素晴らしいと思った。

 「あそびにっくパーク」は、一部店舗スペース(旧SoCoLA Terrace跡)をリニューアルしたもので、保育士資格を有するスタッフが在籍しており、0歳児が遊べる「ベビーゾーン」、1歳児から3歳児が遊べる「プレイゾーン」のほか、おもちゃや雑貨などを提供する物販SHOP、離乳食セルフカフェ(有料)、イベントスペース、授乳室・おむつ替えなど6つのコーナーから構成されている。イベントスペースでは、週末は様々なワークショップを開催し、平日は「コーヒー教室」、「フランスのペーパークラフト教室」など大人も楽しめるワークショップを開催する。

 リニューアルに至った背景として、昨年来から週末のイベントスペースで知育要素を盛り込んだ子ども向けワークショップを開催したところ好評を博し、また、酷暑などによる子どもの遊び環境の変化、さらには子育てに心が休まる時間が持てない夫婦の課題も見えてきたとし、その課題を解決するため、これまで50万人以上の親子知育体験を提供してきたアソビスキーと協業することで、新しい知育体験型エンタテイメント施設にしたとしている。

※Aは半角小文字のA

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性別、年齢不詳の「かいじゅうソコラ」

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 記者が訪れたのは27日の昼頃。「かいじゅうソコラ」が体を左右に揺らし、愛嬌を振りまいていた。年齢と男か女か聞いたが、返事はなかった。担当者によると、このかいじゅうソコラはマスコットで、しゃべることはできず、年齢も性別も不明とのことだった。襲われる心配もなさそうで、おっぱいも膨らんでいなかったので、人畜無害(記者も同じ)の、ややメタボ気味の両性具有の爬虫類の類だろうと判断した。

 しかし、何もわざわざ1時間以上もかけてマスコットのかいじゅうソコラを見に来たわけではない。何かがありそうだと思ったら、ちょうど、親子で行う「初めてのベビーヨガ」の時間だった。取材に出かける前に、タカラレーベンの広報担当者と〝業界のレディ・ガガ〟についてメールでやり取りしてきたばかりなのでびっくりした(その記事を添付する。数回取り上げており、トータルするとアクセス数は数万件に達している。同社のマンション記事の2倍くらいか)。

 この種の施設では当たり前だが、転んでもけがをしないように床や壁は配慮されていた。数組の親子がベビーヨガなるものを始めた。お父さんやお母さんが子どもと抱っこしている姿を見て、途端に30~40年前の記憶がよみがえった。記者も2人の男の子がいた。真冬の夜中に叩き起こされ、哺乳瓶を煮沸し、熱湯をミルクに注ぎ、人肌まで冷やしたことも、おしめをアイロン掛けしたこともある。

 書き出したら止めどがないので、代わりに記事を添付する。経験したことがある人はわかってくれるはずだ。小生の痛恨の極みは、子どもとハグしたことがほとんどないことだ。後の祭り。子育てに完全に失敗した。

 ベビーヨガのあと、2組の夫婦にも話を聞いた(夫婦が参加していたのはこの2組のみ。あとはお母さんのみ)。1歳3か月の女の子と奥さんと一緒だったお父さん(41)は、「上に4歳の長男がいます。コロナ? 心配しましたが、幸い家族は一人も罹りませんでした。私は夜の仕事なので朝から昼までは妻と代わり替わり子どもの面倒を見ていますし、ご飯も作ります。何が得意? 鶏ムネ系」と話した。

 夫の育児、家事労働の貢献度を奥さんに聞いた。「すごくよく手伝ってくれています。満点? 全部は求めていません」(何とお父さんに優しいお母さんか)

 もう一組のお父さん(33)は奥さんと2歳の子どもと一緒。「ここの施設が職場。ほかの施設も見て回っています。育児? ちゃんとやってますよ。18時には家に帰り、10か月の赤ちゃんもいますのでご飯を食べさせ、寝かしつけなどもやってます。洗濯もします」と自信たっぷり。

 お母さんは「私は30歳、夫は32歳(夫は33歳と話した。この1年差は何を意味するのか。お母さんが1歳さばを読んだのか、夫の年齢を知らなかっただけなのか。今夜、夫婦喧嘩にならないよう祈る)。お父さんを評価すれば花丸? それとも二重丸? 二重丸です。子どもを寝かしつけてから仕事をしたりしていますから…」(この奥さんも何と奥ゆかしいことか…こういう記者の見方、捉え方が前近代的、問題なのかもしれない)

 記憶がある3歳から10歳くらいまで、記者は祖母と一緒に寝ていた。干しブドウのような乳首を鼻の孔につっこみ、水鉄砲のようにフンと吐き出して遊んだのを覚えている。まっとうな人間になれたのは祖母のおかげだ。知育とどう関連するのか判然としないが、何となくわかる。土偶のような母親(豊満という意味)と寝た覚えは全くない。

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〝ママ、ソコニイル ヘンナオジイチャンハ ダレ〟

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 この日の野村不動産​はもちろんだが、写真撮影を許可していただいたお父さん、お母さんに感謝申し上げる。子育てはわからないが、マンションや分譲戸建てのことなら多少はわかる。「野村不動産」「プラウド」「RBA」で検索していただきたい。かなりの記事がヒットするはずだ。間違った記事は一つも書いていない。マンション購入を考える方はぜひ読んでいただきたい。

三井不「MAG!C」発〝孤育て〟支援ママ・パパ休憩室付き一時預かり保育施設開設(2024/1/13)

「目指すは企業価値の向上」タカラレーベン・髙荒美香氏 女性活躍の視点から注目(2021/11/4)

男性諸君!必読!ポラス 家事代行サービス付き分譲戸建て「育実の丘」好調(2019/12/17)

いまどきの30代夫完璧に家事こなすのは3割 旭化成ホームズが調査(2014/7/12)調査

 

 


 

 

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「Vu Yen(ヴーイェン) プロジェクト(Royal Island)」

 野村不動産、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)、東神開発、大成建設は6月25日、ベトナム・ハイフォン市で敷地面積約23.9ha、1,550戸の住宅などを整備する大規模都市開発事業に参画したと発表した。商品設計に隈研吾氏を起用した。

 同国最大手不動産デベロッパーVinhomes社が推進する「Vu Yen(ヴーイェン) プロジェクト(Royal Island)」の一つで、連棟住宅(タウンハウス)のほか、2戸連棟住宅(セミデタッチドヴィラ)、戸建住宅(ヴィラ)の開発を予定している。

 設計に隈研吾氏を起用し、川に囲まれた島というロケーションを活かし、「自然との調和」をテーマとした商品設計を行った。

 隈氏は、「これまでに世界30か国以上での建築を手掛けてきたが、今回のプロジェクトは、川の中に自然の島があるという奇跡のようなロケーションから見てもこれまでにないユニークなものになると考えている。このような世界でもあまり例がない特別なプロジェクトに参加することができ、とても光栄に思う。川の流れ、緑の木々、その中でさえずる鳥たちなど、『自然との調和』の象徴となるようなプロジェクトとなるだろう」とコメントを寄せている。

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左からナイス田部博取締役、横浜美術大学加藤良次学長、横浜美術大学高瀬ゆり教授

ナイスは626日、間伐材などを原料とする「木糸(もくいと)」50㎏をトキワ松学園横浜美術大学へ無償提供したと発表した。木材利用の普及啓発や学生による作品制作などの実践的な学習を支援するのが目的。

「木糸」は、神奈川県厚木市に保有する社有林「ナイス丹沢の森」から伐採された間伐材の利活用を推進する「ナイス丹沢の森プロジェクト」の一環で、間伐材のうち建材などに使用できない未利用材や端材から制作したもの。

環境に優しい素材として、同大学のテキスタイルデザインコースを担当する高瀬ゆり主任教授が着目したことから、今回の無償提供となった。今後、有志の学生により、制作物のアイデア出しやサンプル制作が行われる予定。また、同社が今年11 27 日、28 日の二日間にわたりパシフィコ横浜で開催する大規模展示会「木と暮らしの博覧会」に制作物の発表を予定している。

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池田氏

 日本ツーバイフォー建築協会(会長池田明・三井ホーム代表取締役社長)は6月13日、定時総会後に記者会見を行い、能登半島地震では地盤崩壊、液状化を除く強震変形による2×4住宅の被害は全壊、半壊、一部損壊ともゼロであったことを報告し、厳しい状況が続く住宅着工でも健闘しており、持家におけるシェアは20年前の約2倍、12.9%となり過去最高を更新したと発表した。池田会長は次のように述べた。

 先の能登半島地震では大きな被害が発生したが、一方で2×4住宅については、当協会会員の独自調査(6社1,120棟)によると、震度6弱以上の地域では地盤崩壊と液状化を除いた強震変形による被害は1,111棟のうち全壊、半壊、一部損壊ともゼロという結果になった。改めて2×4住宅の優れた耐震性を確信するとともに、今後とも2×4住宅の供給を通じて、安全・安心な住まいを広める責務を果たしていく。

2023年度の住宅着工戸数は約86万戸で前年度比7%減少となった。特に持家は4月までの集計で29か月連続して前年同月比マイナスとなっており、大変厳しい状況が続いている。

一方、2×4住宅の着工は91,647戸で、対前年度比横ばい、全住宅着工に占めるシェアは11.5%、前年度に比べ0.8ポイント増加した。また2×4住宅の持家シェアは年々増加しており、20年前の6%から昨年度は約2倍の12.9%となり過去最高を更新した。ユーザーの皆様に支持されていると考えている。

住宅用途以外の2×4設計、建築についても、当協会の調査によると着工件数は前年度比7%増加した。性能面の高さに加え、生産性、施工性の高さ、木の建築として環境にやさしいことなどが評価されている。引き続き2×4による中高層、大規模建築の建築を強く推進していく。

また、今年度は2×4工法オープン化50周年に当たる。本日の講演会やポスターの制作など周辺事業を順次進めていく。

カーボンニュートラルの実現を目指すわが国において、建設時や建物維持におけるCO2排出量が少ない木造建築である2×4建築の供給を通じて、脱炭素社会の実現に貢献することを重要な使命と考え、引き続き普及発展に努めていく。

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 質疑応答では、持家着工戸数の減少が続いていることに対する質問が相次いだ。これに対して、池田会長、副会長の蓮井美津夫氏(イワクラホーム代表取締役社長)、倉田俊行氏(ウイング代表取締役社長)、細谷惣一郎氏(三菱地所ホーム代表取締役社長)は、土地、資材、物価高などによる一次取得層の取得環境の悪化、コロナ禍による価値観の変化、資産性、コストパフォーマンス(コスパ)を重視する最近の傾向などが背景にあると答えた。

 この種の質疑応答は、意見を言う場ではないので記者は黙って聞いていた。持家の着工減は繰り返し質問が飛び、同じような答えが返ってくる。もう聞き飽きた。耳にたこができるくらいだ。

 しかし、どことは言わないが、厳しい環境下でも業績を伸ばしている会社はある。持家はアッパーミドル、富裕層にターゲットを切り替えるとか、持家がだめなら貸家、分譲にシフトしたり、他の事業を伸ばしたりするなど対応策はあるはずだ。

 もう一つ、これは2×4協会だけではなくプレハブ建築協会、日本木造住宅産業協会などの会合・記者会見でも感じるのだが、どこも基本性能やコスト、工期、環境性能などしか話題に上らない。木造でいえば、鉄やコンクリとの比較だ。性質、特徴が異なるのに比較してどうなる。

 記者は違った見方をしている。それは何よりも「住宅」と不可分な外構=みどりだ。しつこいほど「みどり」について記事を書いてきた。高級住宅地やポテンシャルの高い街は間違いなく「みどり」が豊かだ。ぺんぺん草も生えない狭小で貧しい住宅が隠花植物のようにはびこっているのに、みどり環境について質問する記者などいないし、主催者側も話さない。資産性=駅からの距離に矮小化する論議に辟易している。

 先月、三鷹市の任意団体・ミライアクションみたかが主催した講演会で、千葉大学名誉教授・藤井英二郎氏は「強剪定された街路樹は委縮した心と社会の表れです。だから、木とお互い様だよ、共認している生き物としての感覚でいえば、涼しくもなるし、心も豊かになる。そういう社会を目指そうじゃありませんか」と話した。講演後の拍手が鳴りやまなかった。アンコールを求めるコンサートのようだった。

 これがヒントだ。荒んだ世の中に逆らうことも掉さすこともせず、病葉のように身をまかせる-このような意識が蔓延しているような気がしてならない。かくいう記者もそうだが…。

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左から蓮井氏、倉田氏、細谷氏


 

 

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大滝氏(ガス室ではない、リーガロイヤルホテルグループの都市センターホテルの喫煙室で)

 対面にどこかで会ったような男がいた。ワインを5~6杯、もっとか飲んでいたが、自らを失う量ではない。胡乱な頭をフル回転させた。ここはどこだ、俺は誰だ。ガス室と大差ないとは思ったが、このまま絞首台に送られるどこかの国の政治犯ではない。話せるのは日本語のみだ。政治には背を向けてきた。性犯罪者でもない。歌舞伎町の風俗街とはもう20数年前に縁を切った。仮にあったとしても時効は成立しているはずだ。

 ここは6月13日、日本ツーバイフォー建築協会懇親会が行われた都市センターホテルに唯一ある喫煙ルームだ。何よりも安心・安全だ。それを確認して、恐る恐る声を掛けた。名刺を渡した。相手も名刺をくれた。えっ!名刺には「大和ハウスウッドリフォーム執行役員技術本部長 大滝信一」(大書きはされていなかったが)とあった。

 知る人ぞ知る、知らない人は知らない、昨年までの〝出ると負け〟の東急Re・デザインの監督その人だった。そのとたん、あの禿のツルツルテンの稲本、不惑に近い田口、投げても投げても野手に足を引っ張られた佐藤投手が眼前に現れた。

 なぜ、その大滝監督がここにいるか。プレス・リリースを読んでいただきたい。記者は知らなかった。東急Re・デザインは2023年10月24日付で、同社の新築事業および首都圏の戸建リフォーム事業を2024年4月1日付で大和ハウス工業に譲渡すると発表している。その結果、大滝氏とお会いできたということだ。大滝氏はRBA大会復帰にイエスともノーとも言わなかった。いえる立場にないのも理解した。

 芳井社長、久米大会委員長、それと東急リバブル、大和ハウスのチームの皆さん、大滝さんや田口さん、佐藤さんがRBAに出られるようにしていただきたい。RBAは勝つことだけが目標ではないはずだ。

一条工務店 大量31点コールド勝ち 中野サイクル安打 東急Re・デザイン田口(悲)

ナイス横澤が満塁弾東急ホームズ53歳田口超遅球を駆使燦然と輝く稲木は落日(2018/7/6)
 

 

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高松氏(提供:不動産流通研究所)

 マンション管理業協会(理事長:高松茂・三井不動産レジデンシャルサービス会長)は6月11日、第一ホテル東京での定時総会後に懇親会を開き、副理事長に問田和宏氏(野村不動産パートナーズ代表取締役社長兼社長執行役員)と、世古洋介氏(三井不動産レジデンシャルサービス代表取締役社長兼社長執行役員)がそれぞれ新任したと報告した。高松理事長のあいさつは次の通り。

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 マンション管理業協会理事長の高松でございます。本日は、公務お忙しい中、斉藤国土交通大臣はじめ、多くの国会議員の皆様、国土交通省の皆様、関係者の方々にご出席を賜り、心より厚く御礼を申し上げます。

 最初に、本日開催されました第45回定時総会において、各議案が承認され、つつがなく終了いたしましたこと、ここに報告いたします。また、引き続き開催されました理事会におきまして、2名の副理事長が選任され、わたくし高松が理事長に再任されました。引き続きよろしくお願いいたします。副理事長につきましては、後ほどご紹介いたします。

 本日は、ご挨拶として、マンション管理業協会の取組等についてご案内したいと思います。先ず、マンションを取り巻く現状です。

 皆様もご承知の通り、マンションは国民の約1割が居住し、永住意識も高まっている重要な居住形態である一方、建物と居住者の「2つの老い」という問題が久しくクローズアップされています。

 こういった課題に対応すべく、弊会は様々な施策を推進しております。本日は、そのうちの2点、マンション管理適正評価制度と政策提言・要望活動等について、少し詳しくご案内させていただきたいと思います。

 先ずは、政策提言、要望活動等についてでございます。幣会では、毎年、国土交通大臣宛てに「マンション管理の現場に則した政策提言等」を行っておりますが、本年度もその一つとして「マンション長寿命化促進税制」の期間延長と適用要件の緩和を要望していこうと考えております。

 令和5年度から適用されているこの制度は、マンションの長寿命化を促進していく上で、極めて重要な支援策でありますが、是非とも、より使い勝手の良い税制に緩和していただきたく要望するものです。

 この税制における減税措置の概要は、対象マンションの築年数や管理計画認定取得の有無、過去に行った大規模修繕工事の実施時期等の様々な要件を満たすことが求められており、この適用期限が令和7年3月末までと限られております。

 ところが、長寿命化を図るべきマンションは、まだまだあります。是非とも延長をお願いしたいと思います。

 マンション管理適正評価制度についてご案内させていただきます。マンション管理適正評価制度は、弊会において令和4年度にスタートさせた制度です。

 管理状態を5つのカテゴリーに分類してソフト面とハード面両面から、30項目について評価し、その結果をサイト上で公表する制度であるということについては、これまでも繰り返しご案内しているところです。

 この制度のメリットですが、大きく5つの流れがあります。

 評価制度に登録することで、管理の状態を把握して様々な課題等が明確になり、早期に対策・予防することで良好な管理状態を維持継続することにつながります。

 そして、この制度に登録しますと、ご覧いただいているように協会ホームページの専用サイトに掲載されまして、マンション購入を検討されている方を始めとして誰でもが閲覧することができるものです。

 更に、この制度は不動産仲介のポータルサイトと連携しておりますので、購入検討者への情報開示が行われ、また、一部金融機関における金利優遇等もあることで、マンションの市場価値向上に繋がることとなります。

 横浜市立大学の齋藤広子先生の研究で、「管理水準の高いマンションは価格が高い」という分析結果が、公開シンポジウムで披露されておりますので、ご紹介させていただきます。

 星3つ以上の場合は、評価を取得していない物件と比べて価格が高い、更に星5つのマンションですと11%の価格プレミアが生じていることが確認できたというものです。

 この制度には、本日現在で4,535件の登録をいただいております。わたくしどもとしましては、次なる登録目標として、協会会員社が受託している管理組合数が約10万管理組合、その約1割である「1万件」を掲げております。 「マンションは管理を買え」、そのために弊会は「管理の見える化」に取り組んで参ります。

 マンション管理を巡る課題は多岐に亘るものがあります。幣会では、これら様々な課題について各委員会で議論を進めて参ります。

 幣会は、これからもマンション管理を巡る諸課題に精力的に取り組み、良好な社会資産としてのマンションストックの形成に寄与していきたいと考えております。

 本日ご臨席の皆様からの引き続きの深いご理解、ご協力を心からお願い申し上げまして、本日のあいさつとさせていただきます。

 

カテゴリ: 2024年度

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 東京建物は6月7日、再開発組合の一員として参画している「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」にワーカーのウェルビーイング向上を支援する食堂等を整備することを決定したと発表した。

 八重洲プロジェクト13階にオフィス入居者向けのウェルビーイングフロア「(仮称)Wab. (ワボ)」を設け、食を通じてワーカーの生き生きとした生活をサポートする食堂や、生産者を招き食材・レシピの紹介等を通じてワーカーと交流するイベントキッチンなど、ウェルビーイング向上に寄与する施設を導入する。

 食堂では、キリンホールディングスと協業し、免疫ケアフードメニューを提供するほか、47都道府県各地の郷土料理やこだわりの調味料の提供を通してコミュニケーション機会の創出と地域の食文化の継承・発展を目指す。

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 記者は、この種の取り組みについてはよくわからないのだが、今年3月、コリアーズ・インターナショナル・ジャパンの取材をしたとき、同社レポートで多くのオフィスワーカーが希望する設備として「食堂」「コンビニ」「リフレッシュルーム/カフェスペース」を求めていることを知った。

 また、日本ビジネスシステムズ(JBS)は2024年4月に本社を虎ノ門ヒルズ ステーションタワーへ移転し、併設するカフェ&ダイニング「Lucy’s Tokyo」の利用とともに、集い行き交うコミュニケーションプレイス=“ Park ”(公園)を実現するというニュースもあった。

 最近はせんべろの日高屋しか利用しないが、47都道府県の郷土料理が食べられるというのはとてもいい。わが故郷の「伊勢うどん」がお勧めだ。黒いおつゆ(昔はたまり醤油)に真っ白で柔らかいうどんが浮かび、それと歯ごたえのある赤白のかまぼこ、青々とした細ネギが載っているのみ。シンプルで美しい。600円くらいか。

オフィスワーカーの欲しい設備「食堂」/Z世代の働きたい場所「東京」コリアーズ(2024/3/18)

 

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「ハラカド」(左)と「オモカド」

表参道と明治通りが交差する神宮前交差点にある「東急プラザ原宿『ハラカド』」を見て回った。東急不動産と東京地下鉄が共同で開発を進めてきた75の物販・飲食店舗からなる施設で、2024417()にオープン。7階の屋上テラスをはじめ4階フロアの「みどり」はすべて本物で、その圧倒的な量に感動し、わが国と思えない無国籍・多国籍の人の集まりを想定した店舗構成になるほどと思った。小生のような日本人年寄りはほとんどいなかった。平日にも拘わらず多くの人で賑わっていた。

施設は、感度の高いヒト・モノ・コトと「出会う」「つながる」「体験する」「楽しむ」を掛け合わせることで、新たな原宿カルチャーの創造・体験の場を実現するのがテーマだそうで、対面にある「東急プラザ表参道『オモカド』」とともに原宿の名物になるのは間違いない。

訪れたのは63日の午後2時過ぎ。何か食べようと5階に上った。そのものずばりの「FAMiRES」や「居酒屋スタンド ジャンプ」「一風堂」「TOKYO MEAT 酒場」「紫金飯店」「原宿牡蠣屋 Tokyo Seafood」「da pai dang 105」「まぐろ問屋 恵み」「カンブチキン」「トーキングゴリラ」「PRETTY PORK FACTORY & KATSU プリポー」など、路地裏の屋台を1フロアに収めたような造りにしばし呆然。一番なじみやすい昭和レトロの居酒屋に入り、ビール2杯とアジフライを注文した。〆て2,000円少し。小生が最近ほれ込んでいる日高屋のメニューの倍の料金だ。〝ここは原宿〟と自分を納得させるほかなかった。

周囲を見渡した。小生のような日本人年寄りはほとんど皆無。アジア系と思われる外国人が多数派を占め、ファッションショーから抜け出してきたような長身でスタイル抜群の若い人には口をあんぐり。遮るものがない通路を眺めながら酒を飲めるのもまたいい。

7階の屋上テラスの豊富な樹木にも圧倒された。写真を撮ったり、ベンチで寝そべったり食事をしたりする人の姿が目立った。これまたあまり見ない光景だ。

4階の約312坪のフロア全体を「ハラッパ」に見立てた企画もまたいい。各方面のクリエイターが演出を担当しており、国籍・性別・年齢に関わらず皆がボーダレスに体験できるインスタレーション、コンテンツはもとより、配置されている観葉植物はすべて本物なのに、「フェイクをやめよ」と主張してきた記者はとてもうれしくなった。

これは不確実なので断定はできないが、東急不動産ホールディングスグループはもう10数年前から新卒採用基準を平均点主義から特技、長所などを重視する方針に変更しているはずだ。若い社員が「オモカド」や「ハラカド」の商品企画に加わっているからこそ、斬新なアイデアが生まれるのではないかと記者は考えている。

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屋上テラス

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屋上テラス

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屋上テラス

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4階「ハラッパ」

 

 

 

 

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