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「プレミストタワー船橋」 

 大和ハウス工業(事業比率75%)は11月27日、千葉県最高層&最高単価となる船橋駅徒歩2分の住宅・商業・広場一体開発の51階建てタワーマンション「プレミストタワー船橋」(677戸)のメディア向け内覧会を行った。予想される坪単価はかつてない600万円になる模様で、関係者の間でも話題になっており、千葉のマンションの命運がかかっている注目物件だ。モデルルームを見学して、アッパーミドル・富裕層をターゲットにした41階以上の128戸は人気を呼ぶ可能性は高いと見た。坪単価600万円もありかと。

 現地は、西武百貨店跡地。同社が2021年に用地を取得。その後、市と協議を重ね、JR船橋駅と京成船橋をペデストリアンデッキでそれぞれ結び、防災拠点や公共施設を整備する計画が評価され、従前の都市計画上の容積率600%が900%に緩和された。

 建物の2階には広場「フォレストアリーナ」を設け、京成船橋駅とペデストリアンデッキで結び、1階・2階には地域用の防災備蓄倉庫、3階にはワークスペースを兼ねた帰宅困難者一時避難スペースを設けている。1階~3階は商業施設、4階~6階は事務所など。

 主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、低炭素建築物認定、二重床・二重天井、リビング天井高2600ミリ(7~40階)・2900ミリ(41~48階)・3200ミリ(49~51階)、ディスポーザー、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、ハイサッシ・ハイドア、LIXILと共同開発したスマートホームシステム、タンクレストイレ、床タイル仕上げ(一部除く)、浴室タオル掛け2か所など。共用施設はフィットネスルーム、ランドリールーム、ゲストルーム、カフェスペース・ワークスペース・ライブラリースペースからなる「パノラマラウンジ」(164㎡)など。

 物件は、JR・東武アーバンパークライン船橋駅から徒歩2分、京成本線京成船橋駅から徒歩4分、船橋市本町一丁目の商業地域に位置する敷地面積約6,668㎡、51階建て全677戸。専有面積は43.71~134.02㎡、全63タイプ。価格は未定だが、坪単価は600万円になる模様。売主は同社のほか東京建物(事業比率12.5%)、京成電鉄(同12.5%)。竣工予定は2028年3月。設計・監理は長谷工コーポレーション、久米設計。施工は長谷工コーポレーション。

 これまでのエントリー数は7,000件で、約6割は千葉県居住者。うち3割が船橋市居住者。都内は中央・港・江東など約3割。持家は約7割。11月からのモデルルーム案内会来場者は約800件。

 内覧会で同社東京本店マンション事業部長・永井壮氏は、「2018年に用地を取得してから地権者から優先交渉権を得て実現した。マンション市場は都心部も郊外部も建築費の高騰などで難しい局面を迎えているが、昭島で分譲したマンション同様、再開発案件ではないが街づくり型の面開発を行い、住戸プランは7~40階のSuperior(549戸)、41~48階のUpper Suite(95戸)、49~51階のTop Suite(33戸)の3グレードに分けた」と話した。

 また、同社東京本店マンション事業部販売事務所長・細川智史氏は、「これまでのペースからしてエントリー数は1万件と予想している。エントリー者のメインは約3割が市内の経営者、1割が医師。年齢は50代以上が2割。都内からの反響は都心部のタワーマンションを回遊している人が中心。Upper、Topの手ごたえは十分。販売は来年2月7日登録を予定している」などと語った。

外観② 2.jpg
外観

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模型(低層部)

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永井氏(左)と細川氏

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130Aモデルルーム

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75Cモデルルーム

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80Fモデルルーム

◇        ◆     ◇

 記者は、同社が9月9月3日に行った「マンション事業計画説明会」で、同社上席執行役員の富樫紀夫氏(62)が「プレミストタワー船橋」について触れ、「地区計画の高さ規制をクリアするため地域の地権者などから全員合意を得て、3年くらいかけて役所との協議を進めてきた…当初の販売価格は坪320~330万円を予定していたが、建築費は倍くらいになったので、販売価格は倍とまではいかないが、かなりそれに近い金額になりそう」と語ったのに、驚嘆した。

 富樫氏も語ったように、土地を仕入れた時点の坪320~330万円というのは極めて妥当な価格だ。その後の価格暴騰は、富樫氏も予想できなかったはずだが、容積率を600%を900%に緩和させたのは天晴れというほかない。従前の容積率だったら、予想される坪600万円は絶対不可だろう。

 ご存じない方も多いだろうから、バブル期の千葉県のマンション価格(単価)がどれくらいだったかを、当時記者が書いた記事から紹介する。バブルがはじける直前の平成2年の坪単価は、3月の「船橋」は448万円、5月の「本八幡」は521万円、7月の「船橋」は414万円、9月の「京成大久保」は465万円、11月の「木更津」は405万円…などとある。「船橋」「市川」などは坪450~500万円が相場となっていた。

 その後、バブル崩壊後の単価は関係者もご存じだろう。直近の最高値は、2024年分譲の東京建物他「Brillia Tower 千葉」の坪単価421万円のはずで、三井不動産レジデンシャル「パークタワー柏の葉キャンパス」(629戸)の坪単価は記者予想の430万円くらいになると見ている。

 これらからして、いかに「プレミストタワー船橋」の単価が突出しているかお分かりだろう。記者は、モデルルームを見学するまで、販売は容易ではないと見ていた。

 ところが、3タイプのモデルルームを見学して、坪単価600万円もありかと考えを改めた。住戸プランはワイドスパンが中心で、設備仕様レベルも高い。そして、大きなインパクトになると見たのは天井高だ。リビングは最低でも2600ミリ、最大で3200ミリあり、Upper、Topはトイレ、廊下も2500ミリだ。ドアも天井まである。このような居住性の高いマンションは、これまで千葉県では供給されたことはないはずだ(記者は、これまでで最も天井高の高いマンションは「パークコート六本木ヒルトップ」だと見ている)。市内を離れられない経営者・富裕層が食指を伸ばすのは容易に想像できる。最高価格は7億円を超えるというから、坪単価にしたら1,724万円だ。これもありか。何も東京を起点にしなくてもいいということか。

 ただ、ボリュームゾーンのSuperiorについては値付けに苦慮するのではないか。県都の「千葉」でも坪421万円だ。同社も売主になっている「西千葉」は坪270万円だ。都内江東区の「小岩」などは坪500万円台の前半だ。細川氏は「竣工までに完売したい」と語ったが…。

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134㎡モデルルーム オプションのキッチン

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オプションの幅1.8mの両開きドア

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ドア天井も2500ミリ

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猫足つき浴槽

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現地

全国のマンション 富裕層やシニア層のセカンド・投資・移住ニーズ継続 大和ハウス(2025/9/15

大和ハウス他「プレミストタワー船橋」(677戸)反響4500件超 単価は500万円超(2025/9/3

第1期90戸は坪421万円 高額住戸中心に人気 東京建物他「Brillia Tower 千葉」(2024/4/17

現段階で最高品質のマンション三井不動産レジデンシャル「パークコート六本木ヒルトップ」(2011/11/16)

 

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野村不動産グループ 2025年度記者懇親会(フェアモント東京43階会場から晴海方面を望む)

 野村不動産グループは11月26日、2025年度記者懇親会を「フェアモント東京」で開催。第一部では、野村不動産ホールディングス代表取締役社長兼社長執行役員グループCEO・新井聡氏と、同社代表取締役副社長兼副社長執行役員グループCOO・松尾大作氏がグループの事業について説明し、第二部では、12人の役員が出席し、メディアとの懇親談会を行った。

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、2025年度記者懇親会(フェアモント東京)

◇        ◆     ◇

 新井氏と松尾氏の事業説明は割愛する。ほとんどすべての事業が順調に推移している。記者が注目したのは、国内デベロップメント事業の開発用地取得状況は住宅部門は分譲住宅25,400億円(19,000戸)など27,700億円、都市開発部門で10,300億円確保していることだ。新井氏も松尾氏も懸念材料はないことを強調した。

◇        ◆     ◇

 配布された式次第のタイムスケジュールによると、第2部の懇談会は15:00~15:40まで。40分しかない。出席する役員は12人。参加したメディア関係者はざっと目測して50~60人。均等に割り当てたら役員1人にメディア5人。一人当たり歓談・質問時間を3分とすれば、全役員から話を聞くには待ち時間を計算すると90分はかかると記者は考え、全員から話を聞くことはあきらめた。

 聞くのは新井氏と、記者の守備範囲である分譲住宅・再開発など数人に絞った。某社のように〝懇親会で見聞した話を記事にはしない〟という縛りもないことを事前に確認していたので、ばっちり取材することができた。唯一の計算外だったのは、酒類の提供がなかったことだ。この種のイベントで酒類の提供がないのは多分業界初。仕方がないので、冷たいお茶2杯とコーヒー1杯しか飲まず、用意された軽食は一切手を出さなかった。

 以下が単刀直入に聞いた質問と答え。役員の方と記者の方が歓談中に割り込んだこともあったかもしれないが、謝るほかない。

 新井氏に聞きたいことは一つ。社長に就任したとき、関係者から東大の剣道部出身と聞いた。それが事実かどうかを直接確認することだけ。なぜか。東大剣道部出身といえば、記者が好きな作家の一人・帚木蓬生氏がそうだからで、もう一つ、これまた大好きな同社グループダイバーシティ&インクルージョン推進担当、兼コーポレートコミュニケーション部、サステナビリティ推進部担当の宇佐美直子氏のご主人が剣道部出身だと聞いていたので、ひょっとしたら帚木氏や宇佐美氏のご主人との交流や対決の話が聞けるかもしれないと思ったからだ。

 結果は空振り。新井氏は東大剣道部出身で3段を取得したと話したが、帚木氏が剣道部出身であることを知らなかった。OB会などには出席していないからのようだ。剣道は大学を卒業してからやっていないようで、専らゴルフとか。

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新井氏

 松尾氏に聞くことも一つだけ。「西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業」(六本木ヒルズ隣接)の分譲単価がいくらになるかだ。松尾氏が答えないのは百も承知のうえで、「社長、坪単価3,000万円でどうですか」と質問した。一瞬、頷いたような気もしたが、そうではなかった。単に目線を下にしただけで「何も決まっていない。これから」としか答えなかった。(分譲は来年か再来年だろうが、記者は単価予想に自信がある。最上階は坪単価5,000万円でも売れると思う。100坪で50億円だ。申し込みが殺到するはずだ)

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松尾氏

 再開発担当の同社執行役員開発企画担当の山本成幸氏には、先日発表した「若松二丁目住宅マンション建替え事業」について質問した。着工したばかりで、詳細は決まっていないが、事業は二本柱で、一つは建て替え事業、もう一つは敷地売却による再開発。もちろん、価格がどうなるかなどについて言及はなかったが、記者は「坪単価430万円でどうですか」と挑発した。答えるはずはない。大和ハウス「プレミストタワー船橋」には興味を示された(皆さん、船橋・南船橋ではこれから3物件で3,000戸の供給が始まる)。

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山本氏

 同じマンション・戸建て・賃貸・シニア事業などが担当の執行役員住宅部門長・中村治彦氏には、坪単価270万円の「西千葉レジデンス アベニュー」(512戸)と分譲戸建て「笹塚駅・下北沢プロジェクト」の取材を申し込んだ。「西千葉」はホームページを確認したら第1期150戸に申し込みが入ったようだ。信じられない価格の安さだ。

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中村氏

 マンション管理業協会の記者懇親会でいつもお会いしている同社執行役員運営管理部門長・問田和弘氏には、管理会社管理方式の導入状況について聞いた。今期末で新築マンションを中心に13件に導入することが決まっており、既存マンションも1件あるとか。1戸当たり約1,500円のようだ。今後5年間で64件に伸ばす予定とか。(大和ハウスは10月末で180件超の導入実績がある)

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問田氏

 このほかの事業についても質問したかったのだが、時間切れとなった。中締めの挨拶で、同社代表取締役副社長兼副社長執行役員コーポレート統括・芳賀真氏は、同社グループ8社が「BLUE FRONT SHIBAURA」に本社機能を移したことについて触れ、「このような事例は稀有なこと。定量的なデータは(現時点で)提供できないが、当社グループの強み。シナジー効果を発揮する。来年以降の記者懇親会もここで実施する」と締めくくった(来年は、その定量的効果を発表することに期待したい)。

船橋・南船橋で再開発3物件マンション3,000戸相乗効果か共倒れか(2025/11/21)

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「唯一無二」新たな街づくりの嚆矢へ野村不他「BLUE FRONT SHIBAURA」開業(2025/9/1)

定番だけどうまい「BLUE FRONT SHIBAURA」商業エリア圧倒的な緑も特徴(2025/8/31)

大和ライフネクスト第三者管理者方式183件月1000円/戸検討に値する額ではないか(2025/10/15)


 

 

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「イノベイシア恵比寿」

 オープンハウスは11月26日、GINZA SIXに開設したラグジュアリーブランド「INNOVACIA(イノベイシア)」専用サロンのメディア向け内覧会を開催。オープンハウス・ディベロップメント取締役マンション開発事業部長・川上智宏氏が同社のマンション事業の特徴などについて説明した。新ブランドの第一号「イノベイシア恵比寿」の坪単価は1,000万円強になる模様だ。サロンでは、VRスペースのほか「Haruki」「Kafka」などアーティストの名前にちなんだ6つの個室を用意している。

 川上氏は、2008年に第一号を供給した当時からの姿勢として①土地の特徴を生かした柔軟性②圧倒的な決断の速さ③(当時は謳っていなかったが)〝便利地・好立地〟のマーケットイン④セールバリューを堅持しており、その結果、東京都の2024年のマンション供給量は4,941戸で、2位の野村不動産ホールディングスの3,584戸を上回り、4年連続トップであることを強調した。

 新ブランドについては、「必要なものをしっかりと見極め、こだわるべきところには徹底的にこだわる。自分にとって大切ものを知る人にこそこれまでにない価値を実感していただけるはず」などと話した。

 「イノベイシア恵比寿」は、JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン恵比寿駅から徒歩9分、目黒駅から徒歩11分、目黒区三田二丁目の第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率300%=前面道路幅員により160%)に位置する敷地面積約1,909.67㎡、5階建て全46戸(優先・先行分譲募集対象住戸21戸含む)。現在、先着順で分譲中の住戸(5戸)の専有面積は58.19~81.05㎡、価格は17,000万~26,000万円。第1期2次(3戸)の専有面積は56.52~75.93㎡、価格は18,000万~31,000万円。竣工予定は2026年8月下旬。売主はオープンハウス・ディベロップメント。施工は丸彦渡辺建設。設計・監理は共同エンジニアリング。共用部設計はデザイナー・柳原照弘氏。

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「イノベイシア恵比寿」

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「INNOVACIA(イノベイシア)」専用サロン

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「INNOVACIA(イノベイシア)」専用サロン

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「INNOVACIA(イノベイシア)」専用サロン

◇        ◆     ◇

 内覧会が始まったのは午後1時から。記者は2時から野村不動産ホールディングスの記者懇親会の取材が入っており、わずか20分しか取材できなかった。アーティストの名を付けた個室は見ておらず(他の4人のアーティストはだれか、とても興味がある)、おおその見当はくが、マンションの現場も見学していないことを最初にお断りしておく。

 現地は見ていないが、三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス 恵比寿南」とは、道路を隔てた対面に位置する。恵比寿ガーデンプレイスに近接している。

 物件概要からすると、坪単価は1,000万円強のはずだ。高いか安いかはユーザーが判断することだが、最近のマンション相場からしたらかなり割安感がある。

 サロンに設けられたサンプルルームは、よくできていると思う。キッチン・洗面天板はシーザーストーン、食洗機(Miele)、ミストサウナなど。ワインセラーが設けられているのはとてもいい。

 取材の帰りに頂いた、柳原氏がクリエイティブディレクターを務める「1616/arita japan」はかみさんが絶賛した。通常の陶器製品の1.8倍の強度があるそうだ。この皿に盛られる食材は幸せだ。味も1.8倍に跳ね上がるのではないか。

 記者は、同社がマンション分譲を始めたころの物件を結構見学している。添付したので参照していただきたい。「南青山」の記事はアクセス数が約6,000件だ。

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柳原氏

恵比寿駅圏の最高峰坪900万に迫る野村不「恵比寿ヒルサイドガーデン」が人気(2019/4/19)

平成最後の寒波もろともせず坪750万円の住友不「恵比寿」竣工(2019/4/12)

〝グラン〟に負けない商品企画三菱地所レジ他「ザ・パークハウス恵比寿南」(2021/3/26)

「有力新人が入った。来年は優勝だ」オープンハウス光永監督吠える(2021/7/23)

オープンハウス「代々木」に続き「銀座2丁目」「虎ノ門」「青山1丁目」など予定(2016/1/18)

光井純氏デザイン監修 オープンハウス「南青山」 上々スタート(2014/10/20)

オープンハウス「オープンレジデンス桜新町Avenue」わずか10日間でほぼ完売(2010/2/11)

人気必至!「オープンレジデンス桜新町」 坪単価は210万円

「オープンレジデンス三軒茶屋」35戸 来場210件 受け付け9日間で完売(2009/6/26)

「オープンレジデンス中野桃園町」(20戸)1カ月で完売へ(2009/11/30)

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建国記念文庫北側(赤い部分が表土でない部分) 

〝宝〟であるはずの表土が捨てられている!?-「神宮外苑の緑と空と」グループは1122日、「植木職人さんと神宮外苑の移植状況チェック」イベントを開催し、「植木職人の小島さん」は、建国記念文庫北側(旧新宿区道)の整備現場について、「本来深さ2030cmの宝物の表土は保存し、もとに戻すべきなのにそうなっていない」と指摘し、訝る記者に東京大学名誉教授・石川幹子氏は「見れば分かるでしょ」ととどめを刺した。この他、「植木職人の小島さん」は建国記念文庫から軟式野球場に移植されたシラカシについて「来年の夏が越せるかどうか」などと警鐘を鳴らした。

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神宮外苑イチョウ並木

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垂乳根(記者は小さいころ、祖母の垂乳根と遊んだ)

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このようなイチョウも5~6本あった

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 冒頭の写真を観ていただきたい。皆さんは、この写真から「宝の表土」が捨てられていることを見抜くことができるか。記者はさっぱり分からなかった。「植木職人の小島さん」や「見れば分かるでしょ」と記者に言った石川氏の説明からすれば、巨木の根本にある緑の部分と、そうでない部分に注目すべきだというのだ。そうでない茶色の部分は赤土だというのだ。

 なるほど、よく見れば、茶色の部分は表土でないことは容易に理解できる。表土が微生物や小動物にとって生きるための必要条件であることくらい分かる。

ネットで調べた。前富士常葉大学環境防災学部教授・竹林征三氏(1943- 2021年)の「一万年前の表土 Topsoil of Ten Thousand Years Ago」には次のようにある。「表土は大自然が 何百何千年かけて作った極めて価値高い財産であり、表土の中には自然生態自己復元に欠かせない埋土種子が多く含まれている。また、生態システムを支えている多くの有用微生物の宝庫である」とし、「既存法面の表土の持つ極めて価値の高い有用表土を合理的に収集、保存、供給できるシステムとする」「自然生態自己復元緑化」を提唱している。

神宮外苑の整備にこの「自然生態自己復元緑化」の考えが取り入れられているかどうか知らないが、石川氏は「セントラル・パークの整備では、表土が保存され、再び戻されたという記録が残っている」と話した。

 小島さん、石川さん、よくわかる。しかし、神宮外苑再開発は公園整備事業ではない。都の都市計画審議会で承認された事案だ。批判の矛先は事業者ではなく、形骸化している審議会とその委員に向けるべきではないか。

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移植樹木について説明する小島さん

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移植されたシラカシかケヤキ

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移植されたヒトツバダコ

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絵画管敷地内の3代目のヒトツバダコ

        ◆     ◇

 前夜、ロッシェル・カップさんからのメールで、取材することにした。「植木職人の小島さん」から直に移植の是非、手法を聞くことはもちろんだが、今が盛りの神宮外苑のイチョウ並木を観察することにあった。写真のように、人でごった返していた。4列並木がシンメトリーで美しく、イチョウもまた円錐形に剪定されているからだろうが、記者などはさっぱり理解できない。イチョウなどどこにでもあるではないか。むしろ、垂乳根に憐れみを覚えた。移植が検討されている秩父宮ラグビー場の18本のイチョウは健全であることが確認できた。4列植栽の約40本のイチョウ並木では、56本は落葉し、丸裸になっているのが確認できた。これは樹勢が衰えているためかどうかは素人の記者には全く分からなかった。

 記者の発言が参加者や小島さんからたしなめられたこともあった。どなたかが「イチョウ並木は(存続の)危ないわよ」と話したので、記者は「イチョウ並木は保存されますよ」と言い返したら、「あなた、勉強不足」「イチヨウは西日が必要」「地下の根が張れるかどうか」とやり返された。

 西日を嫌う樹木、植物はたくさんあるが(記者と同類の隠花植物がいい例)、イチョウは西日が重要というのは初めて聞いた。晩秋の西日に映える姿は、花言葉の「長寿」「荘厳」が示すように、若い人にもお年寄りにも何かを暗示するものがあるのか。

 もう一つは、建国記念文庫から軟式野球場に移植されたシラカシについて、小島さんが「来年の夏が越せるかどうか」と話されたので、「シラカシはどこにでもある安い木。枯死してもいくらでも替えがある。移植費のほうが問題」と話したら、「どこにでもある木を大事にしないといけない」とやり返された。いうことなし。

 石川さんが「ヒトツバダコは剪定するものではない。自然樹形が美しく、だからこそ美しい白い花が咲く」というのは大賛成。「グラングリーン大阪」の「うめきた公園」には立派なヒトツバダコが植えられている。

 石川さんはまた、自然林には高木-中木-低木-地衣類が層をなして混在することが大事だとも話された。これにも同感。先日、東京建物の「大手町の森」を観てきたが、同社は千葉県での実証実験を3年間もかけて行い、森を移植した。こんな美しい森は都心にはない。

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石川さん

ニッケイ、ヨモギ、スミレなどを用いたカクテル提供 東京建物「森の市(2025/11/21

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神宮外苑問題は都知事選の争点になるのか 〝街路樹の味方〟の記者の独白(2024/7/2

神宮内外苑問題・石川幹子氏 外神田再開発・大城聡氏 東京1区市民連合フォーラム(2024/3/25

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FRONTIER PITCH TOKYO for Startups 2025 

サンフロンティア不動産は1119日、スタートアップ支援イベント「FRONTIER PITCH TOKYO for Startups 2025」を開催。本選に進出した8社がピッチを行い、審査の結果、株式会社アジラが優勝した。

FRONTIER PITCH TOKYO for Startups 2025」は、これからの日本社会・経済を牽引するスタートアップ企業を対象に「日本を盛り上げるスタートアップ」をテーマとして開催するピッチコンテスト。審査はビジョン(熱意)/ビジネスモデル(市場性)/独創性・新規性/推進力の4項目。

優勝した株式会社アジラは、“テクノロジーの力で安心で快適な世界へ”をコンセプトに、行動認識AIを用いてトラブルの予兆を捉え、防犯カメラを事件・事故の「記録」から未然防止のインフラへと進化させることに取り組む企業。姿勢データのみを抽出・解析し、リアルタイムにインシデントを検知・通報できる点が高く評価された。優勝賞品として、家具付きのセットアップオフィスの1年間無償利用権(1,800万円相当)が贈呈された。

審査員を代表してサンフロンティア不動産代表取締役社長・齋藤清一氏は「志を持った皆さんが、これからマネタイズや経済的な収支の面でも成果を伸ばしていくことで、『論語とそろばん』を両立させながら、社会に貢献していかれることを期待しています」語った。

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左から齋藤氏、アジラ 代表取締役CEO・尾上剛氏

優勝はFRDジャパン サンフロ「FRONTIER PITCH TOKYO for Startups 2024(2024/9/30

 

 

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「若松二丁目住宅マンション建替え事業」 

 若松二丁目住宅マンション建替組合と、参加組合員として参画している野村不動産、三井不動産レジデンシャル、旭化成ホームズ、日鉄興和不動産は11月17日、同組合が施行する「若松二丁目住宅マンション建替え事業」を10月31日に着工したと発表した。事業は、千葉県内最大規模の建替え事業で、国土交通省の「令和4年度マンションストック長寿命化等モデル事業」に採択されている。

 「若松二丁目住宅」は、JR南船橋駅に近接、船橋市若松二丁目に位置する敷地面積約42,306㎡、延床面積約30,241㎡、5階建て17棟、総戸数576戸。竣工年は1969年。2007 年ころから管理組合内で建替えの検討を開始し、2012年に建替え推進決議を可決、2014年に事業協力者の選定を行い、2023年3月、一括建替えを決議。工期は2期に分かれており、先行工区の竣工は2028年の予定。

 建築基準法第86条の一団地認定の分割・再設定、総合設計制度の活用などにより、敷地分割を行いながら一体的な街並みの実現を図る。

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 船橋駅圏では現在、船橋駅から徒歩11分のJR東日本の社宅跡地約45,400㎡で「(仮称)JR 船橋市場町社宅跡地開発計画」が進行中で、同社と同社グループのジェイアール東日本都市開発、東急不動産の3社が2028年完成を目指し約1,000戸のマンションを建設する。

 「若松二丁目住宅」がどれくらいの規模になるかは不明だが、敷地規模と総合設計制度を活用することなどから、「(仮称)JR 船橋市場町社宅跡地」を上回る可能性もある。双方で2,000戸超だ。船橋駅前では、坪単価600万円といわれる大和ハウス「プレミストタワー船橋」(677戸)の分譲が始まる。3物件を合わせると3,000戸くらいになりそうだ。

 常識的に考えたら、需要規模は3物件併せて年間500戸くらいと思われも完売まで6年かかる計算だ。相乗効果を発揮するのか、共倒れになるのか。

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「TOMORE 田端」

 野村不動産は11月19日、コリビング賃貸レジデンス第2弾「TOMORE 田端」のメンバー登録を同日から開始したと発表した。今年2月に竣工した第一弾「TOMORE 品川中延(東京都品川区)」(135室)は80室以上が入居済み。同社は現在、第3弾の物件も開発中。

 「TOMORE 田端」は、田端駅から徒歩7分、北区東田端一丁目に位置する敷地面積約639㎡、8階建て全160室。専用面積は12.24~15.68㎡、月額賃料は90,000 円~135,000円、共益費は15,000円、敷金・礼金0円(保証会社利用必須)。竣工予定は2026年3月。設計は長谷建築設計事務所、施工はライト工業、デザイン監修はUDS。120㎡超のコリビングスペース」と90㎡超のコワーキングラウンジ」を備えている。

 第1弾「TOMORE 品川中延」(135室)は2025年2月に竣工。80名以上が入居済み。入居者の属性は、女性割合が57%、年代は20~30代が87%、職業は会社員が87%、シェア型初体験が69%となっている。

一人暮らし環境を劇的に変える野村不「コリビング賃貸」第一弾「品川中延」(2025/2/19)

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第3回「森の市」

 東京建物は11月19日(水)~21日(金)の3日間、第3回目の「森の市」を大手町タワー・大手町の森で開催した。今年は「森呼吸(しんこきゅう)BAR」がテーマで〝都市の森で、呼吸するような一杯を味わってほしい〟という思いを込めて、カクテルプロデューサー バーテンター・加藤晋悟氏がプロデュースしたオリジナルカクテル4種が提供された。イベントの前日18日にはメディア説明会を行い、カクテルなどが振る舞われた。

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加藤氏

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 記者は酒ならなんでも飲むが、正直に言えば、カクテルのような甘い酒はほとんど飲まない。しかし、柚子、ニワトコ、ヤブニッケイ、野草ヨモギ、スミレなどを用いたカクテルは酒が飲めない人も楽しめたのではないか。ニッケイは小さいころ、仲間と直径1mもある巨木の根っこを掘って楽しんだ。ニワトコも名前だけはよく聞いた。

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 大手町タワー・大手町の森は、事務所が丸の内にあったころよく通った。昼食では地下街のお粥やカレーライスをよく食べた。大手町の森は約3,600㎡。東京のど真ん中にこれほどの規模の〝森〟はないはずだ(積水ハウス「新・里山」は約8,000㎡)。同社資料によると、森で発見された昆虫は129種、鳥類は13種、年間CO2吸収量は18.3t。ヒートアイランド現象の緩和の効果も大きく、敷地内の温度は開発前が35.0℃だったのが開発後は33.3℃になっている。国土交通省「優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG)」でも満点の「★★★」を獲得している。

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「大手町の森」

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「大手町の森」

国交省「TSUNAG 認定」トリプル・スター 東京建物/三菱地所など/積水ハウス(2025/3/19)

 


 

 

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「駒沢公園第三モデルハウス」完成予想図

 三井ホームは11月17日、同社の木造住宅の新工法「MOCX WALL(モクスウォール)」を初採用した「駒沢公園第三モデルハウス」構造見学会を行った。壁倍率30倍以上の耐力壁を確保しつつ、独自開発した釘を採用することで、これまではツーバイフォー工法では難しかった大空間・大開口を実現するもの。「MOCX WALL工法」は昨年10月から販売されている商品。商品特性をアピールするため、LDKを道路側の2階に配し、約6mのコーナーサッシ&約4.3mの天井高とし、リビングとバルコニーとの段差〝またぎ〟をなくしているのが特徴。

  見学会で同社技術研究所研究開発グループチーフマネージャー・上迫弘幸氏は、「『MOCX WALL』は『モクシオン稲城』をはじめとする木造マンションのために開発した当社の独自工法で、建物の強度を維持しつつ、設計・デザインの自由度を高めたもの。ねじと釘のいいとこ取りをしたのが重要なポイントで、壁倍率を確保するため、一般的な釘より太くし、スクリュー加工を施したオリジナルのNX釘を採用している。これにより、壁量を減らし、下がり壁をなくし大開口を実現した」と語った。

 また、同社注文住宅事業推進室開発グループマネージャー・大川洋平氏は、「メインターゲットはアッパーミドル・富裕層。土地価格の上昇・敷地条件などを考慮し、リビングは2階に設けたのが特徴の一つで、さらに、最近の富裕層向けモデルハウスは安全性・プライバシーの観点から外と内を閉じるのがトレンドとなっているが、今回のモデルハウスは逆に、道路に面した2階の角に大開口のコーナーサッシを設けることで視認性を高めかつ、バルコニーには植栽を施すことでプライバシーの確保も図っている」話した。

モデルハウスは、敷地面積約238.40㎡(約72坪)、1階床面積126.05㎡(約38坪)、2階床面積118.13㎡(約35坪)、合計延床面積244.18㎡(約73坪)。「MOCX WALL工法」は昨年10月から販売されているが、モデルハウスを建設するのは今回が初めて。「MOCX WALL」は今後の標準仕様としていく。

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上迫氏(左)と大川氏

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従来の釘(左)とオリジナルのNX釘(抜くときは自力で抜けるのか聞くべきだったか)

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 見学会では、初めて知ったことが2つあった。一つは〝またぎ〟解消。記者はもう20年以上も昔からリビングとバルコニーの段差〝またぎ〟を解消するフラットサッシを採用すべきと主張してきた。一時期、マンションでは流行したが、フラット化を実現するためには階高を上げないとできないためか、採用するところが最近は減っているように思う。大手ハウスメーカーはとっくの昔に標準化していると思っていたが、そうではないようだ。フルフラットを標準化しているハウスメーカーが伸長するのはよくわかる。

 もう一つ。記者団から「天井高4.3mは業界初か」という声があったことだ。2階建てだろうが3階建てだろうが、天井高をどれだけ確保しようと自由だ。最近の分譲戸建てはリビング天井高を高くするのが当たり前になっている。ハウスメーカー担当の記者の方はデベロッパーの分譲戸建てなど全く見学しないからこのような声が飛ぶのだろう。ここにコスモスイニシアの「田園調布」「井の頭公園」の記事も添付する。

 住宅着工の持家がどんどん減少しているのは、このような業界と記者のレベルと関係があるのかと疑いたくなるような見学会でもあった。

◇        ◆     ◇

 同社は、プロトタイプの価格については「決まっていない」と話した。記者はおおよその見当は付くが、マンションほど自信はないので書かないことにする。同業他社の最近の「駒沢ハウジングギャラリー」のモデルハウスの記事を添付する。参考にしていただきたい。

外観・内装とも黒・グレーが基調玄人の虜になるか旭化成ホームズ「FREX asgard」(2025/3/4)

「希」に見る設計依頼 1か月で来場100組超大和ハウス富裕層向け「MARE」(2021/6/2)

〝生活を紡ぐ(life knit)〟積水ハウスの新提案モデルハウス「HUE(ヒュー)」(2023/7/27)

「木」の中層マンション「MOCXION(モクシオン)」第一弾三井ホーム「稲城」見学会(2021/2/7)

三菱地所ホーム木造の常識を覆す新構法「FMT」富裕層・非住宅用途に照準(2020/9/4)

〝三菱地所を、見に行こう。地所ホームで家を建てよう〟赤坂に素晴らしい施設(2017/7/13)

井の頭公園に2分隣接地も公園リビング天井高4m超コスモスイニシアの戸建(2024/10/23)

一頭地を抜くコスモスイニシアの都市型戸建て「田園調布桜坂」「成城」(2018/4/20)

圧巻の1・2階の天井・サッシ2.72mだからこそ不満も 大和ハ「xevoΣ PREMIUM」(2018/9/29)

商品差別化の武器になるノンレールサッシ 大和ハウス工業(2005/8/19)

「ノンレールサッシ」の普及・促進を(2004/9/6)


 

 

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「ルネ加須/ワンハンドレッド・レジデンス」 

総合地所は11月18日、駅圏で34年ぶりの供給となる「ルネ加須/ワンハンドレッド・レジデンス」のメディア向け見学会を行った。価格は「未定」だが、現在の市場からして信じられない低単価に設定し、全117戸の平均専有面積を90㎡確保し、100㎡超も34戸用意するなど、立地のハンディを単価の安さと広さで克服・アピールする意欲的な物件だ。

物件は、東武伊勢崎線加須(かぞ)駅から徒歩5分、加須市元町の商業地域(建ぺい率80%、容積率400%)に位置する12階建て全117戸。専有面積は78.30102.93㎡、価格は未定。竣工予定は202611月下旬。設計・施工は長谷工コーポレーション、販売代理は長谷工アーベスト。12月に分譲開始する予定。

2025年7月に物件ホームページを公開。10月から案内会を開始しており、これまでのモデルルーム来場者は約70件。属性は、居住地は市内が65%、隣接市(久喜・羽生市など)が10%。年代は20~30代が30%、40代が25%、50代が25%、60代超が20%。勤務地は市内が50%、隣接市が10%、都内が20%。家族構成は2人が40%、3人が20%、4人以上が10%、単身者が20%弱。持家は約50%、賃貸は約30%。

現地の従前はパチンコ屋。用地取得は2024年5月(前年に契約)。敷地は東西軸が長い長方形で、敷地と道路を挟んだ北東側の15.9m地先は東武線の線路。建物は1フロア12戸構成で全戸南南西向き。

主な基本性能・設備仕様はZEH-M OrientedLowEガラス、直床、リビング天井高24502500ミリ、床暖房、全戸可動式収納「UGOKURO(ウゴクロ)」、食洗機(オプション)、浴室タオル掛けなど。共用施設は約100㎡のスカイフロア(ラウンジ・パーティルーム・ゲストルーム)。全戸駐車スペース付き。

見学会で同社分譲事業部マンション開発部開発1課課長・石井大祐氏は、「新規供給が34年ぶりというケアなエリア。平均専有面積を90㎡とし、100㎡超も34戸用意、共用施設も100㎡、駐車場も100台確保するなど〝ワンハンドレッドッド〟にチャレンジした。価格は現段階で公表できないが、78㎡で4,000万円を切る住戸も用意する予定」と語った。

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スカイラウンジ

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パーティルーム(左)とゲストルーム

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モデルルーム

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 埼玉県人でも「かす」と読む人は多いはずだが、加須市は人口約11万人のこいのぼりとうどんで有名な埼玉県最北の市だ。市の北側に利根川が流れている。

 昨年は、加須駅より一駅手前の花崎駅圏の調整区域内の分譲戸建てタカラレーベン「レーベンプラッツ加須はなさき公園」を取材しており、価格は4,000万円台だったので、同社が加須駅圏でマンションを分譲することを聞いてびっくりした。正気の沙汰ではないと。

 ところが、石井氏から最低価格は「78㎡で4,000万円を切る」と聞いて、またびっくり。坪単価に換算すると約168万円だ。単価を1層当たり1割上乗せすれば最上階は約200万円となる。その中間を取ると坪単価は185万円となる。100㎡の住戸は5,000万円台半ばから6,000万円台の前半だ。大宮を中心にすれば、3分の1くらいの価格となる。

 これほどまで安い単価で分譲できるのは、用地取得が相当安かったはずで、この予想が当たっていれば、首都圏はもちろん、全国地方都市を含めて今年の最安値の物件になるのは間違いない。記者は今年初め、大和地所レジデンス「ヴェレーナシティ木更津マリーナベイ」(147戸)を取材しているが、坪単価は180万円台半ばだった。

 モデルルーム来場者は初めてマンションを見る人が多いようだ。販売動向からは目が離せない物件だ。今年一番の注目物件かもしれない。坪185万円で郊外・地方のマンションが建つのなら少しは展望が開けてくる。記者は、アッパーミドル・富裕層向けは高値追及しても構わないが(大手デベロッパーの粗利は軒並み30%を超えているのはそのため)、一般的なファミリー層向けは利益率を抑えて供給してほしいと願っている。

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現地

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駅前の商店街(閑散としていた) 

坪単価180万円台半ば 第1期43戸完売 大和地所レジ「ヴェレーナシティ木更津」(2025/1/22

調整区域の平屋41 敷地300㎡超が好調 〝地域のタカラ〟目指せ(2024/12/7

 

 

 

 

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