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「SHIN TOKI ヴィレッジ 流山おおたかの森」

 ポラスグループのポラスガーデンヒルズは6月20日、分譲戸建て「SHIN TOKI ヴィレッジ 流山おおたかの森」のメディア向け見学会を行った。従前は林地の全48戸で、隣接する同社の既分譲「楽家RAKUYA 流山おおたかの森」(全18棟)とともに緑をふんだんに盛り込んだランドスケープと、それぞれ個性的な住戸プランにしているのが目を引いた。

 物件は、東武アーバンパークライン豊四季駅から徒歩9~10分(流山おおたかの森駅から徒歩20~22分)、流山市長崎1丁目・野々下三丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率150%)に位置する開発面積9,992㎡の全48戸、土地面積は135.61~160.88㎡、建物面積は91.70~103.15㎡、価格は4,990万~6,890万円。建物は2025年5月完成済。構造は木造スレート葺2階建て。施工はポラテック。

 〝「時」の流れ、「木」の質感を取り込んだ「気」もちの良い空間〟をコンセプトに、街区全体を第1期から第3期に分け、第1期の「楽家」(16戸)は、シンプルライフ研究家マキさんとLIXILのバックアップのもと、様々な工夫を盛り込んだ住空間をデザインしている。第2期「TOKI-TO-KI」(23戸)は、デザイン性の高い深い軒や落ち着きのある素材を設えた住宅が連なる街並みを演出。第3期「デザイナーズ街区」(9戸)は、同社の社内コンペによって選ばれた〝唯一無二〟の個性的なプランにしているのが特徴。以下、各氏のコメント。

 同社設計部企画設計課主任・西村馨氏 第1期の「楽家」は、「豊四季」(3棟)「流山おおたかの森」(18棟)「松戸・高柳」(全28棟)に次ぐ第4弾で、新しいものも取り入れて進化、ブラッシュアップさせている

 同社設計部企画設計課課長・工藤政希氏 第2期の「TOKI-TO-KI」は、緑と庭をつなぐデッキを配するなど森を取り込む気持ちのいい空間づくりに力を注いだ。アレクサなどIOTも採用し、快適な空間を提案している

 同社ガーデンヒルズ事業部設計部企画設計課2係主任・樋上周作氏 デザインコンペには12名25件の応募があった。

 同社設計部街並デザイン室エステリアデザイン係デザイナー・阿佐美直也氏 全体としてオンとオフ、内と外など多様な空間を演出したデザインにした。流山市のグリーンチェーン戦略の認定を申請する予定

 同社ウッドガーデン事業所用地二課課長・髙島彰氏 従前は全体で2万㎡以上ある山林。隣接する18棟と少し離れた3棟現場を同じ地主さんから取得したことがあり、今回は造成後の土地を事業主から2020年1月に取得した。流山市の開発行為に適合させるため開発面積を9,992㎡にしたのがポイント。工事期間は予定していた3年間から1年延びたが、この間の地価の上昇により建築費の上昇を吸収できた。地主さんとも良好な関係を築いており、今後の開発につなげたい

 販売担当の藤井氏 現段階の問い合わせ件数は329件で、うち来場は209件。約3分の1が市内居住者。子どもいる世帯は約7割。土地面積が広く、価格を抑制したのが高い評価を頂いている。注文住宅を考えている方が多く、競合する分譲戸建てはほとんどない。現在、当社グループは280物件を分譲しているが、ネットによる閲覧数はベスト3に入っている

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左から樋上氏、西村氏、松井氏、工藤氏、阿佐美氏

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 豊四季駅から徒歩10分の表示に十分間に合うよう20分前に駅に降りたのだが、道を間違え、着いたときは10分以上経過していた。同社設計部シニアマネージャー兼街並デザイン室室長・松井孝治氏の冒頭の挨拶が終わっており、上段で紹介した髙島氏が用地取得の経緯について説明する段階だった。

 髙島氏の話の中で、記者が注目したのは開発面積を9,992㎡にしたことだった。ピンときた。

 平成22年10月1日施行の「流山市開発事業の許可基準等に関する条例」によると、市街化区域での開発行為の1区画当たり最低面積は135㎡以上で、開発区域が5,000㎡以上の場合は1区画150㎡以上(ただし予定建築物の敷地面積の合計の70%を超えない範囲内において135㎡とすることができる)、開発面積が5,000㎡~10,000㎡未満の道路幅員は6m、開発面積が10,000㎡~30,000㎡未満は9m、公園面積は事業区域の面積の6%以上と定められている。

 つまり、開発面積が10,000㎡を超えると、敷地面積、道路幅員、公園面積など規制が厳しくなるのを避けるために頭を悩ましたということだ。開発申請したのは多分、条例が施行される前だろう。「TOKI」には〝時との戦い〟の意味もあるか。

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髙島氏

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 以下は、記者の好みによる判断であり、好みによっては全く違った結果になるし、デザイナーズ街区は9棟のうち2棟しか見学していないことを最初に断っておく。

 モデルハウス見学は4棟。最初に見学した10号棟は、「楽家街区」の「成長の家」「自由の家」「両立の家」「効率の家」の4プランのうち「自由の家」を採用。敷地面積は約136㎡。南西の角地。1階のLDK(17.8帖)に隣接して玄関ともつながる「土間」(3帖)の提案が素晴らしく、家事動線に配慮した洗面所とその隣のパントリーは多目的(自由)に使えるようにしている。白を基調に下デザインも秀逸だった。この時点で、この住戸を上回るものはないと判断した。

 次いで見学したのは43号棟の「TOKI-TO-KI」の一つ。敷地面積は約150㎡。企画意図がすぐ分かった。明らかに子育て世代の入居を想定したもので、LDK(18.7帖)の横に収納にも子どもの〝隠れ家〟にもなるスペースと、その上部にSkip Floor(3.7帖)を設け、1層を2層にしているのが特徴(この部分はロフトでもないし、建基法に定められている居室の天井高2.1mを満たしていない。どうなっているのか)。ただ、〝隠れ家〟は、こどもが成長したら夫婦喧嘩のときの夫か妻の〝隠れ家〟にはなりそうもないので評価を下げた。

 3番目は、44号棟の「デザイナーズ街区」。敷地面積は約135㎡。北道路に接道。デザインウォール囲まれた玄関を開けるとすぐ、広々とした玄関・ホールと、その先に6帖大はありそうなテラスが目に飛び込んできた。玄関・ホールとテラスの天井パネルは一体となる仕上げにもなっていた。まず、郊外の分譲戸建てにはないプランだ。これまた素晴らしい。ただ、敷地の南側は隣地の高さにして約3mの駐車場になっており、テラスの先はコンクリの擁壁。これをどう評価するか悩ましい(2階がほぼ駐車場面)。

 4番目は、45号棟の「デザイナーズ街区」。敷地面積は約150㎡。やはり北道路。このころには早く見学が終わらないかと考えていた。

 ところが、豈図らんや。玄関に入った途端、10号棟もその他のモデルハウスもすっ飛んだ。目もくらむ真っ白な世界が記者を有頂天にした。建具・建材、設備仕上げに至るまで全て白。白が基調の戸建てやマンションは数えきれないほど見てきているが、それらをはるかに凌駕する。夫婦二人の居住を想定しているためか、1階全体が回遊できるプラン(洗面は2ボウル)と、2階は居室の壁を取り払えば15.2帖(他にクローゼットなど)の大空間になる提案もいい。4棟の中でここが一番いいと結論づけた。白は人の好みにも空の青にも海の青にも染まる。

 いったい、このプランは誰が提案としたのか聞いた。設計監理課の櫛野さんだった。

 全体的な感想としては、幅員6mの道路をクランクさせ、カーポート、庭などとの空間演出が街並みを美しく見せ、各棟は分譲戸建てにはあまりない個性的なプランが多いのが印象に残った。

 従前が山林・林地の分譲戸建ては、この2週間でポラスの「ビー・グレイス柏 未来隣区」(92区画)、リストと東急リバブルが販売代理の「マークヒルズ新横浜」(172区画)に次いで3物件目だ。

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10号棟モデルハウス

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10号棟モデルハウス

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43号棟モデルハウス

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43号棟モデルハウス

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44号棟モデルハウス

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45号棟モデルハウス

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45号棟モデルハウス

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現地

南ひな壇の全172区画ランドスケープ生かすブラン秀逸リスト&リバブル「新横浜」(2025/6/16)

ポラス柏駅圏で全92区画の分譲戸建て好調スタート集会所は法人化して寄付(2025/6/6)

「成長する家」「両立の家」などシンプルで心地よい暮らし5提案ポラス「高柳」好調(2024/4/26)

 

 日本政府観光局(JNTO)は6月18日、2025年5月の訪日外客数は前年同月比21.5%増の3,693,300人で、5月として過去最高だった2024年の3,040,294人を65万人以上上回り、同月としては過去最高を更新したと発表した。

 5月は桜シーズンと夏休みシーズンの間に挟まれた時期であり、多くの市場で訪日需要が前月に比べ落ち着く時期であるものの、一部の市場で祝日やスクールホリデーに合わせた訪日需要の高まりがみられたことなどにより、東アジアでは中国、東南アジアではフィリピン、欧米豪では米国を中心に訪日外客数が増加したことが今月の押し上げ要因となった。

 インドで単月過去最高を更新したほか、韓国をはじめ中国、台湾、米国など21市場で5月として過去最高を記録した。

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「コンフォリア北葛西」(撮影:黒岩翼写真事務所)

 東急不動産とリノべる6月19日、築年数の経過に伴う空き家課題を抱える賃貸マンションにリノベーション工事を施しバリューアップした両社のリノベーション協業第三弾「コンフォリア北葛西」が竣工したのに伴うメディア向け内覧会を実施した。全56戸のうち空き家だった16戸と共用部分をリノベした結果、平均賃料は従前の12.9万円(坪6.3万円)から19.3万円(坪9.5万円)に改善し、周辺の築浅マンション同等の賃料水準を実現した。リーシングも好調で、竣工時までに12戸が成約。リノベ効果をまざまざと見せつけた。

 リノベーション協業第三弾は、築32年(当時)だった賃貸マンションを昨年9月にリノベーション工事を施すことを前提に東急不動産が取得。全56戸のうち空き家だった16戸と共用部分を対象に、リノベるがプロジェクトマネジメント、総合企画、設計・施工。陳腐化した間取りを変更するとともに、キッチンに食洗機を設置するなど水回り部分の設備を一新。共用部分は100台しか収容できなかった駐輪場を170台へ増設し、公園をイメージした緑をふんだんに植樹し、住まいや地域に愛着が持てるような演出を随所に施している。

 物件は、東京メトロ東西線西葛西駅から徒歩15分、江戸川区北葛西5丁目の第一種住居地域(建ぺい率70%、容積率300%)に位置する1991年竣工の8階建て全56戸(リノベーション実施16戸)。施工は戸田建設。平均専用面積は67.37㎡(20.38坪)。リノベーション施工は2025年4月。

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エントランス(before) エントランス(after)(撮影:黒岩翼写真事務所)

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左・左中・右中:階段室のウォールグラフィック。階ごとに動物が異なり、足跡も異なる。右:エレベーター内部をグラフィックウォールに(撮影:黒岩翼写真事務所)

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植栽(中庭)

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植栽(エントランス)

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壁は黒板クロス、床はインナーテラス風仕上げ

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リビング

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玄関

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 築古の、特に駅からの距離がある賃貸マンションは、何もしなければ空きが大量に発生し収益の悪化を招くのは必至で、一方で、設備仕様を更新し外構・共用部分などの充実を図れば、築浅の周辺物件に負けない物件にすることができる好例だと思う。

 竣工が1991年4月だから、バブルが崩壊した1990年(平成2年)には着工されていたのだろう。当時、記者は賃貸マンションの取材はほとんど行っていないので、仕様レベルが高いか低いかは分からないが、天井高は2450ミリ、直天、二重床、サッシ高は1800ミリ、トイレ・浴室部分の段差などは分譲レベルでも見られたものだ。

 リノベに当たって、専用部の和室を洋室にし、従前はエアコンが使えなかった洋室にエアコンを設置し、玄関は下駄箱から棚にするなどのリノベ工事は当然として、子育てファミリーの入居を意識した共用部のリノベ工事が目を引いた。

 従前はどうだったか分からないが(多分、なにもなかったのだろう)、敷地の外周部と中庭には、一つひとつを公園に見立てた植栽がふんだんに施されていた。一般的な賃貸マンションではまずありえないし、分譲マンションでもここまで緑を配す物件は多くないはずだ。

 エレベーターや階段室には子どもが楽しめる動物のモチーフを用いたグラフィックウォールや足跡をデザインに取り込む仕掛けを施し、専用部の玄関サインには再生木を使用している。些細なことだが、このような心配りが消費者に支持されるのだと思う。

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 積水ハウスと京都大学は6月18日、2024年度から実施している包括連携で、今年度からの2か年で実施する共同研究テーマを「住まいにおける子どもと家族との会話によるつながりに関する研究~子どもの感性・社会性の発達を目指して~」にすると発表した。同日、公開報告会をリアル&オンラインで開催し、全国の家族を対象にしたプレ調査結果を報告した。

 包括連携は、子どもの感性発達に有効な住提案に関する知見の拡大・創出を目的として2024年から実施しているもので、1年目は共同研究の本格始動に先立ち、住まいにおける「家族のつながり」が子どもの感性や幸福感にどのような影響を与えるのかを探るため、長子が小学校3年生~高校3年生相当の男女と、その長子を対象とした832人を対象としたインターネットによるプレ調査を実施した。

 その結果、親とのコミュニケーションに満足している子どもは「今、幸せだ」と感じている割合は76.3%、親との会話が十分とれていると答えたのは38.0%、親とのコミュニケーションに「満足」と回答した子どもは、知的好奇心や感性などの子どもの非認知能力が育まれている傾向が強いことなどが分かった。

 共同研究テーマを「住まいにおける子どもと家族との会話によるつながりに関する研究」にしたのは、京大式AGORAを実施した結果、共同研究テーマは、①「感性」に加え、「社会性」も対象にした研究②「子ども」だけでなく、「家族」も対象にした研究③「言葉」、「対話・会話」を対象とした研究が大事との結論に達したため。

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 プレ調査の結果は、いずれも納得できるものばかりだった。しかし、記者は逆のことを考えた。親子のコミュニケーションが十分でない子どもの23.7%は「今、幸せだ」と感じていないということでもある。

 ここでその理由について深煎りはしないが、ファミリー層の住宅取得(賃貸も同様)環境は厳しさを増している。文科省の調査によると、不登校児童は年々増加しており、令和5年は約34.6万人、1,000人当たり37.2人に上っている。

 積水ハウスはこれまでレベルの高い住宅を供給しており、ユニバーサルデザインについてもどこより先進的な取り組みをしていると思う。「5本の樹計画」に代表されるように緑環境の保全にも力を入れている。

 共同研究では、住宅の質と緑などの住環境が子どもにどのような影響を及ぼすかについても踏み込んでいただきたい。さらにまた、劣悪な住環境でも立派な大人に成長する子どもはたくさんいるはずだ。


 

 

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「マークヒルズ新横浜」

 リストグループと東急リバブルが販売を担当している分譲戸建て「マークヒルズ新横浜」を見学した。新横浜駅から徒歩22~27分とやや距離はあるが、南ひな壇造成の全172区画の大規模開発で、比高差にして10~20mのランドスケープを巧みに利用したプランが秀逸。極めて好調な売れ行きを見せている。

 物件は、新横浜駅から徒歩22~27分(横浜線小机駅から徒歩16~21分)、横浜市港北区鳥山町の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率80%)に位置する開発面積約45,489㎡の全172区画。現在先着順で分譲中の住戸(5戸)の敷地面積は125.89~159.17㎡、建物面積は100.19~103.68㎡、価格は6,480万~7,480万円。構造規模は木造2階建て。事業主(売主)はあさひハウジングセンター。販売代理はリストインターナショナルリアルティ、東急リバブル。

 今年2月から契約を開始しており、これまで年内供給予定の87区画のうち44区画が販売済み。建物建築停止条件付き宅地分譲も可能。

 現地の従前は山林。横浜市内の100区画以上の戸建て分譲としては、2017年分譲の野村不動産「プラウドシーズン横濱洋光台」(203区画)以来8年ぶり。比高差にして10~20mの南ひな壇造成地を生かし、各住戸の日照・通風・プライバシーを確保し、四つ角のない街区構成にして安全性にも配慮しているのが特徴。

 主な基本性能・設備仕様は、長期優良住宅認定、リビング天井高2500ミリ、食洗機、床暖房、Low-E複層ガラスなど。

 同社グループのリストサザビーズインターナショナルリアルティ販売営業部係長で、同社野球チームの主砲でもある岩島誠氏は、「全172区画のうち年内供給予定は87区画。残りは造成中で、全体完成予定は2027年3月。当社の受託する戸建て開発規模としては過去最大。周辺の分譲戸建てと比較して価格は1,000万円以上の乖離がありますが、月間平均11区画が成約できているように、南ひな壇の立地と、長期優良住宅認定、同じ間取りが一つもない企画が評価されています」と話した。

 また、東急リバブルアセット事業本部営業統括部契約コンサルティンググループ主任で同社野球チームの監督を務める大槻俊彦氏は、「リストさんの『辻堂』の販売代理を当社も担当した縁で、今回の物件も契約後から引き渡しまでの多岐にわたるサポートをさせていただいていますが、わくわくするプランがお客さんに高く評価されていると思います。私自身がこれまで担当してきたレベルの高い分譲戸建てと比べてもそん色ありません」と、太鼓判を押した。

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インナーガレージ付き(階段の先)

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中庭付き

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岩島氏(左)大槻氏

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 この前書いたポラス「ビー・グレイス柏 未来隣区」(全92区画)の記事と合わせて読んでいただきたい。とてもよく似ている物件だ。「柏」は駅から徒歩22~23分、従前は林地で高低差10mはありそうな大規模開発。今回の「新横浜」も駅から徒歩22~27分の従前は山林で、高低差にして10~20mの大規模開発。

 常識的に考えたら、年間30区画売れればいいほうだろうが、いずれも好調なスタートを切った。購入者は、駅まで徒歩あり、自転車あり、車ありというのもよく似ている。価格も、駅近のマンション(柏駅は坪単価400万円以上、新横浜は500万円突破か)と比べればかなり安い。片や埼玉県、一方は神奈川県をホームグラウンドにしている。地域を熟知しているからこそ土地を仕入れられたのだろう。その目利き力の確かさに脱帽するほかない。

 今回の「新横浜」は、従前が山林だった地形を生かしたプランがいい。モデルハウスは2棟。一つは、エントランス-キッチン-リビングの間にパティオ(中庭)を設け、階段下からも採光できている。もう一つは、インナーガレージ付きで、リビングから愛車を眺められるようにしている。大槻氏が「わくわくするプラン」と語ったのもよくわかる。分譲戸建てにはあまりないプランだ。

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中庭を通じ階段下から採光しているモデルハウス

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インナーガレージ付き(その先はシンボルツリー)

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シンボルツリーのヤマボウシ

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「マークヒルズ新横浜」エントランス

ポラス柏駅圏で全92区画の分譲戸建て好調スタート集会所は法人化して寄付(2025/6/6)

坪単価400万円突破か森田恭通氏の白の外観デザインがいいリスト「湘南辻堂」(2024/2/23)

BELS★5つ獲得多目的コミュニティ施設も整備全160区画のリスト「ノココタウン」(2020/3/3)


 

 

 三菱地所は6月13日、英国・ロンドンに本拠を構える不動産ファンド運用会社Patron Capital Partners社の持分を取得し、子会社化することを決定したと発表した。

 Patron社は1999年設立。英国及び欧州大陸各国で不動産及び不動産価値を基盤とする事業会社や不動産デットなどを投資対象とするオポチュニスティック型ファンド※を運用。これまで17か国、114投資案件・200取引、累計900万㎡の物件への投資実績があり、累計のエクイティ調達額は53億ユーロ、2024年12月末時点の運用資産残高(AUM)は46億ユーロ(約7,590億円、1ユーロ164.9円換算)。

 三菱地所グループは、「長期経営計画2030」でROE10%の目標達成に向け、ノンアセット事業を成長領域の一つに位置付けており、2030年度末のAUM目標10兆円を掲げている。今回の買収後のAUMは約6.8兆円となる。

※ファンドの主要な期待リターンの源泉が、市場動向予測に基づいた不動産の売買による、キャピタル・リターンの獲得を目的としたファンド(一般社団法人不動産証券化協会による定義)

 

大和ハウス工業は613日、同社代表取締役社長・大友浩嗣氏が「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」(事務局:内閣府)に同日参加したと発表した。会への参加は、同社代表取締役会長/CEOの芳井敬一氏が20213月の代表取締役社長時に参加して以来2人目。

同社は、ダイバーシティを経営戦略として捉え、2005年から女性活躍を推進しており、取り組みの結果、0.3%だった女性管理職は 6.1%に増加し、179名の女性が現場監督として活躍している。今後も女性や障がい、LGBTQ、シニアを含む多様な人財が多角的な視点を持って企業経営に参画できるよう、女性活躍推進も含めたダイバーシティ経営の強化に努めていくとしている。

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」は平成266月、青井浩氏(丸井グループ代表取締役社長)ら9人の会社経営者などの呼びかけで発足。現在、会社経営者、知事・市町村長の約320名が参加している。

この他、「会」へ参加している住宅・不動産業界では西浦三郎氏(ヒューリック代表取締役社長・会長)、田中聡氏(積水ハウス代表取締役副社長執行役員)がいる。

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 このような「会」があるのを全然知らなかった。まずは芳井会長、大友社長、西浦会長・社長、田中副社長に敬意を表したい。他の会員も検索した。名だたる企業経営者のほか、大学学長、都道府県の首長が名を連ねている。わが三重県も一見勝之・三重県知事のほか、前葉泰幸・津市長、竹上真人・松阪市長、伊藤徳宇・桑名市長、鈴木 健一・伊勢市長の名があった。

 ただ、〝女性活躍〟に水を差すわけではないが、大企業経営者や大学の学長、首長などが先頭に立って〝女性活躍〟を呼びかけなければならないのは、わが国民性の事大主義を象徴するようで寂しい。

 小生などは、今から50年近くも前のことだ。彼女とツーショットの写真を添え〝彼女が永遠に輝き続けられるように〟のタイトル付き結婚式案内状を送付したところ、彼女の親族から〝ふざけている〟との抗議を受け、親族向けには古臭い案内状を再送付したことがある。どちらの姓にするかでも、くじ引きで決めた(自分の姓になるよう、喫茶店のマッチ箱に細工をしたのだが)。

 

 

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「BLUE FRONT SHIBAURA」

 野村不動産と東日本旅客鉄道は6月12日、共同で開発を進めている「BLUE FRONT SHIBAURA」ツインタワーのうち南側の1棟目「TOWER S」の全体開業を2025年9月1日に決定し、また、浜松町芝大門・竹芝・芝浦の3地区で開発・運営を行う事業者と共に、共創型のまちづくり組織「芝東京ベイ協議会」を2025年11月を目途に設立することを決定したと発表した。

 同プロジェクトは、「TOKYO&NATURE」を施設コンセプトに、都市の利便性と自然の豊かさが融合する〝空と海と緑〟の芝浦らしい自然の繋がりを意識した空間づくりを行い、多様なニーズに応え地域にひらかれた施設を目指す。

 1~3階のショップ&レストランは9月1日、7~33階のオフィス&オフィスサポートフロアは8月、35~43階のラグジュアリーホテルフェアモント東京は7月1日にそれぞれ開業・入居する。オフィスの入居率は9割弱。うち野村不動産グループは3割、本社をはじめ8社が入居する。

 本社移転の理由について松尾大介社長は「芝浦エリアは新しい海と空の結節点になることと、新宿本社は約50年間利用してきたことによる物理的な閉塞感から脱却するため。新しい本社は壁を取り払い、新しいイノベーションが生まれる空間とし、外部とのコラボレーションも生まれる仕掛けを施した」と説明した。 

 ブルーフロント芝浦は、港区芝浦一丁目に位置する区域面積約47,000㎡、地上43階地下3階建てTOWER Sと地上45階地下3階建てTOWER Nからなる延床面積約約550,000㎡。建物の高さは約230m。事業主体は野村不動産と東日本旅客鉄道。施工はTOWERSが清水建設、TOWERNは未定。設計は槇総合計画事務所、清水建設、オーヴ・アラ ップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッド、日建設計。TOWER Sの着工は2021年10月、竣工は2025年2月。TOWER Nの着工は2027年度(予定)、竣工は2030年度(予定)。

 各種認証では、WELLプラチナランク、LEEDゴールドランク、CASBEE 建築・スマートウェルネス オフィスSランク、ZEB Oriented、ABINCなど。

 協議会の構成メンバーは、アルベログランデ、世界貿易センタービルディング、東急不動産、野村不動産、東日本旅客鉄道、貿易ビルサービス。

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28階スカイラウンジ カフェ&バー 

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28階スカイラウンジ テラスエリア

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28階スカイラウンジ ラウンジエリア
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28階スカイラウンジ 個室サウナ

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左から中川氏、新井氏、松尾氏

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 この日は、正午から「BLUE FRONT SHIBAURA」の記者発表会が「フェアモント東京」で行われると思い込んでいた記者は、余裕をもって会場に着いた。

 ところがどうだ。会見開始は午前11時からだった。主催者の野村不動産ホールディングス代表取締役社長・新井聡氏、野村不動産代表取締役社長・松尾大作氏、東日本旅客鉄道常務取締役・中川晴美氏の挨拶、プロジェクト説明はとっくに済んでいた。ざっと見渡したところ、メディアは100人くらいが参加していた。

 取材の日時、時間を間違えたのはこの2週間で何と3度目だった。最初は5月29日の木曜日、明治記念館で行われた木住協の懇親会で、日にちを間違え前日に駆け付けた。2度目は先週の木曜日の6月5日、マンション管理業協会の懇親会。1時間遅れた。そして今回。理由は簡単、最近記者を悩ませている腹痛も手伝って、日程表に間違って記載したためだ。

 なので、第二部のオフィス共用部・スカイラウンジ内覧会しか取材できなかったが、〝百聞は一見に如かず〟大収穫だった。現時点で最高クラスの共用部だと思う。

 ラウンジは、①エンゲージメント向上の「ラウンジ」②イノベーション創造の「共創」③健康経営の「ウェルネス」④自然を生かした環境の「バケーション」&「テラス」⑤会議室の4つのゾーンに分かれている。

 何が素晴らしいか。ラウンジ内は、最近流行りのアール形状が多用されているのはともかく、約1,500坪のフロアは緑であふれかえっていた。同じような光景は、〝まるで植物園〟の見出しを付けた野村不動産が2023年2月に開設した「プラウドギャラリー新宿」でも体験しているが、それ以来だ。他社を圧倒している。

 これに関連することだが、国土交通省「優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG)」の第一号認定で、「BLUE FRONT SHIBAURA」は最高段階評価「★★★(トリプル・スター)」に次ぐ「★★」を獲得した。記者はこの決定に異議を唱えた。「★★★」にすべきだと。審査員の方々は現場を見ているのか。

 「ウェルネス」がまた素晴らしい。野村不動産担当者が「メガロスを運営しているからできることで、まず他のオフィスビルにはない」と語ったように、スポーツクラブそのもの。フィットネスのほかにサウナ(男性)、岩盤浴(女性)、シャワー室、メディテーションルームが完備。

 このほか、ヘルスケア測定・管理、予約システムなど共用部のデジタル化により快適な空間を実現する。

 スカイラウンジの利用時間は10:30~22:30なので、ここで寝泊まりはできないが、〝家に帰りたくなくなる〟のではないかと思った。以前のこのエリア一帯は、鉄道や高速の騒音が激しく、働く場所・住む場所ではないと考えてきたが、〝働くなら、住むなら浜松町〟になるような気がした。

 もう一つ、内覧会で驚いたことを紹介する。会見会場となった4階の「ボルルーム」は他のラグジュアリーホテルとそれほど変わらないと思ったが、メインエントランスがある3階の天井高は12mだ。ビル全体の高さは約230m、オフィスフロアの基本天井高は3m(階高4.55m)。単純に1フロアの階高を計算すると約5.3mで、最新のビルは6mを超えていることと比較すると決して高くはないが、1階から3階までの階高・天井高は半端でない。50mくらいあるのではないか。

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エントランス

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「ボルルーム」

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スカイラウンジ(以下、全て)

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テラス

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会議室

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「ウェルネスエリア」

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「ウェルネスエリア」個室(利用料は3000円とか)

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「大和ハウスskye(スカイエ)錦糸町展示場」

 大和ハウス工業は6月11日、同社の住宅展示場としては最高価格となる約6億円の重量鉄骨造5階建て「大和ハウスskye(スカイエ)錦糸町展示場」を6月14日(土)にオープンすると発表。オープンに先駆け同日、メディア向け見学会を行った。

 同社は2013年から都市部の建て替え層をターゲットに5階建てまで対応可能な重量鉄骨造の戸建住宅商品「skye」を販売しているが、今回の「大和ハウスskye 錦糸町展示場」は、敷地面積が限られる都心部の土地を有効活用し、店舗、賃貸、インバウンドにも対応しているのが特徴。

 外壁には袖壁「アトラクティブウォール」やタイル外壁などを採用し、外観はスタイリッシュモダンなデザインとしている。

 1階は、賃貸収益を得られる店舗のほか、2台分駐車可能なビルトインガレージを想定。

 2階の約40坪の親世帯住居スペースは、リビングに坪庭を設置するなど、落ち着いた和モダンな空間とし、将来は賃貸スペースに変更することも可能。

 室内階段でつながる3階・4 階の約77.5坪の子世帯住居スペースには、同社の特長である2,720mmの天井高と吹抜けを組み合わせた開放的なLDK(42帖)を設置。4階には、バルコニーにつながるサウナを備えたバスルームや、シアタールームを想定した同社オリジナルの快適防音室「奏でる家」を採用。

 5階の約28.5坪のゲストルームは、インバウンドの民泊対応も可能とし、枯山水をイメージした和風庭園を設置している。

 見学会に臨んだ同社東京本店住宅事業部事業部長・岡田陽氏は、「この展示場は、当社過去最高価格となる6億円。技術とノウハウの結晶。敷地のポテンシャルを最大限生かしたいという顧客のニーズに応え、増加するインバウンドにも対応したもの。当社の東京エリアにおける高額分譲戸建ての契約者の半数は外国人。都心部の分譲マンションの坪単価は1,000万円、2,000万円に上昇しており、この種の戸建て商品は富裕層に理解されるはず。これまで「skye」の受注は年間90棟、うち東京が40棟。平均単価は2.1億円。今回の展示場オープンにより東京の目標を60棟に引き上げる」と語った。

 施設は、墨田区錦糸4丁目(錦糸町住宅公園内)の重量鉄骨造5階建て延床面積約597㎡(180.88坪)。来場目標は年間1,000組。

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3階リビング

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5階和風庭園(手前が三重県産材の紫雲石)

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和風庭園

◇        ◆     ◇

 同社の富裕層向け戸建て商品「Wood Residence MARE-希-(マレ)」は素晴らしかったが、今回の「skye」もまた引けを取らない。

 今回の「skye」の価格は、「希」の約3億円の2倍だが、坪単価は「希」が345万円なのに対し「skye」は333万円。設備仕様は「希」のほうが高いと思うが、「skye」のレベルが低いわけではない。

 記者がいいと思ったのは、トータルな質の高さだ。1フロア約40坪。天井高は3階まで2720ミリ。子世帯の吹き抜け空間の天井高は約5.6m、LDKは42帖、サウナ付きの浴室にはトレーニングスペースも併設されており、防音ルーム付き。キッチン収納部分に天然石をあしらったシステムキッチンはイタリア・バルクッチーネで、バックカウンター・収納を含めた総額は2,000万円とか。

 自然素材もふんだんに用いられている。それぞれのフロアには2m×1mの中庭や坪庭が配されており、床はタモ材、壁や寝室には塗り壁、組子、格子など。圧巻はラグジュアリーホテルをイメージしたゲストルームだ。10坪以上ありそうな和風庭園は奥山から渓谷、麓山(人里)、大海をイメージしたもので、景石、飛石、沓脱石、延石、延段には三重県産の紫雲石、栃木県産の芦野石、長野県産の諏訪鉄平石が採用されている。樹木はイロハモミジ、アカシデ、ヤマボウシ、ソヨゴ、クロモジ、ヒメユズリハなど。低木・地被は18種。

 仮に、この住宅展示場のモデルハウスをそのまま分譲したら、駅からの距離(徒歩7分)、錦糸公園に隣接した立地、開放的な接道条件などからして、マンションなら坪単価800万円として14.4億円で売れると思う。

 しかし、課題がないわけではない。同社は建設地を土地面積50坪、建ぺい率80%、容積率300%の商業系エリアを想定しているようだが、このような〝好立地〟の土地は、都心6区はもちろん23区内では〝希〟だろう。仮にあったとしても、土地の価値を最大限生かすなら、土地所有者は自宅兼店舗にはしないのではないか。ガラス張りは覗かれる心配もある。

 そこで考えた。都心部ではなく、準都心や郊外の住居系エリアの需要を取り込むことも可能ではないかと。さらにまた、調整区域の建築基準法34条の1号店舗としても建築できるのではないかと。「希」の受注は郊外や地方が中心のようだから、「skye」の需要層である富裕層の中には、都心の喧騒から逃れ、海や山川の自然を満喫しようと考える人も多いのではないか。

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中庭(3階)

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3階キッチン(手前の横に長い部分は自然石)

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4階の会場から階下を望む

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現地

価格10億円超分譲戸建ての歴史を変えた諸戸の家「代々木上原」完売(2025/3/6)

「希」に見る設計依頼 1か月で来場100組超大和ハウス富裕層向け「MARE」(2021/6/2)

 

 建設物価調査会は6月10日、2025年5月の「建設物価 建築費指数」をまとめ発表。2015年を100とした東京圏の集合住宅(RC造)の工事原価指数は137.2となり、前月比1.3%、前年同月比6.5%上昇したほか、事務所(S造)、工場(S造)、住宅(W造)とも前月比、前年同月比とも上昇した。他の都市圏もほぼ同様に上昇した。

 上昇要因として、生コンクリートは、セメントや砂などの原材料費や製造プラントの人件費、ドライバーの人件費や燃料油を含んだ輸送費、プラント施設の維持管理費など製造全般のコストの増加を背景としたメーカーの値上げを需要家が認め、価格転嫁していることを上げている。

 一方、電線・ケーブルについて原材料である銅の国際相場価格の下落を背景に、需要家の値下げ要求の強まりから、メーカーや販売店が製品価格を引き下げ、指数動向のマイナスに寄与したとしている。

 事務所(S造)の指数は137.0%で前月比0.4%増、前年同月比3.9%増。集合住宅(RC造)は137.2%で前月比1.0%増、前年同月比5.0%増。工場(S造)は135.7%で前月比0.5%増、前年同月比3.0%増。住宅(W造)は141.5%で前月比0.3%増、前年同月比2.9%増となっている。

 

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