ナイス社有林 水資源かん養貢献量 事業活動で使用する量の100倍

ナイスは4月10日、同社グループの社有林(約2,428 ha)が育む水資源かん養量は年間8,175千㎥、、水資源かん養貢献量は年間4,852千㎥となり、同社グループの年間水使用量50千㎥(2025年3月期)の約100倍に達し、水資源かん養貢献量が同社グループの事業活動で利用する水使用量を上回る「ウォーターポジティブ」であることを確認したと発表した。
森林には、二酸化炭素吸収や生物多様性保全などの機能のほか、洪水の緩和や水資源の貯留、水質の浄化などの水源かん養機能があり、水資源かん養量とは、森林づくり活動を実施している林地における水源かん養効果を定量的に把握するための指標。
3月の工事原価 前年同月比 集合住宅5.5%、木造住宅5.9%上昇 建設物価調査会
一般財団法人建設物価調査会は4月10日、令和8年3月の建設物価建築費指数(東京:2015年平均=100)をまとめ発表。工事原価は、集合住宅(鉄筋コンクリート造)が前月比0.1%上昇(前年同月比5.5%上昇)、事務所(鉄骨造)が前月比0.2%上昇(同3.4%上昇)、工場(鉄骨造)が前月比0.2%上昇(同3.4%上昇)、住宅(木造)が前月比0.1%上昇(同5.9%上昇)となった。
差別化奏功 市況いま一つの名古屋圏で好調 竣工完売へ フージャースコーポ「刈谷」

「デュオヒルズ刈谷」模型
フージャースコーポレーションが分譲中のマンション「デュオヒルズ刈谷」(115戸)と、内覧会を開始した地方初進出の所有権型シニア向け「デュオセーヌ覚王山」(123戸)を見学した。先に「刈谷」を紹介する。今年の地価公示では、名古屋圏の対前年比全用途上昇率は2.3%で全国の全用途平均2.8%よりも低く、5.7%の東京圏、3.8%の大阪圏に大きく引き離され、マンション市場も価格上昇・供給過多などにより盛り上がりを欠いている中で、昨年5月の販売開始から既に60戸超を成約するなど好調に進捗。商品企画の差別化が奏功したようで、来年1月の竣工完売の可能性が高い。
物件は、東海道本線・名鉄三河線刈谷駅から徒歩5分、刈谷市神田町1丁目の準工業地域に位置する15階建て全115戸。先着順で分譲中の住戸(4戸)の専有面積は55.46~84.50㎡、価格は4,598万~7,298万円。坪単価は260~270万円。着工は2024年、全戸南向き。竣工予定は2027年1月下旬。設計・監理は岡田建築計画事務所。建築デザインは南條設計室、ランドスケープデザインはいろ葉Design。施工は大末建設。
昨年4月にモデルルームをオープンし、これまでの来場者は約300組。販売開始は昨年5月からで、これまで約60戸を成約。成約者の大半は市内居住者。
敷地は、名鉄線の線路沿いに走る北側道路に接道。従前は工場。敷地の西側は道路を挟んで刈谷合同庁舎に隣接、東南方向の「パークホームズ刈谷ANESIA」(157戸)に近接。
建物は全戸南向きで、主な基本性能・設備仕様は、ZEH-M Oriented、直床、リビング天井高2500ミリ、食洗機、フィオレストーンキッチン天板、moreキッチン、Arauラック、ハウスワークベース、お布団クローゼット、タオル掛け2か所など。共用施設は「2層吹抜け別棟エントランス」、ラウンジ&テラスなど。駐車場設置率は114%。
販売担当の同社分譲事業部門営業本部営業六部チーフ・宇野大地氏は「近接地には競合物件もありますが、当社の物件は敷地の出入り口が3か所あるように、車の出入りが便利で、住棟とは別棟で車寄せや2層吹抜けのラウンジなどの共用施設を設けているのが評価されています。名古屋市内中心部の価格は坪400~500万円に上昇していることから、名古屋市居住者からの反響も少なくありません。来年1月の竣工までの完売を目指しています」と自信を見せている。

「2層吹抜け別棟エントランス」

モデルルーム

moreキッチン
◇ ◆ ◇
皆さんは愛知県刈谷市をご存じか。三重県出身の記者は、名前だけは小さいころから知っていたが、どのような市かは知らなかった。調べたら、人口は約15.3万人、世帯数は約7万世帯。人口はほぼ右肩上がりで増加し、地価も緩やかに上昇している。人口の流入・流失は名古屋市をはじめ近隣の豊田市、豊橋市、大府市、岡崎市など。就業者約7.7万人の約4割が製造業。令和5年の自動車登録台数は約11.5万台。一般会計予算は689億円。市民一人当たり所得は約400万円。財政力指数は1.2~1.3で推移しており、県内では豊田市、安城市などとともに全国トップクラス。
財政力を支えているのは〝トヨタ発祥の地〟(Wikipedia)と言われているように豊田自動織機(売上高40,849億円)、デンソー(同71,618億円)、アイシン(同48,961億円)、トヨタ紡織(同19,542億円)、トヨタ車体(同25,775億)、ジェイテクト(同18,843億円)などトヨタグループ企業が同市に本社を構えている。売上高は直近の連結・単独数値だが、6社合計で187,739億円。市予算の大半がこれら企業からの税収によるもの。
宇野氏から話を聞き、現地を歩き、市の概要を調べて分かったことは、名古屋駅まで約20分の立地条件からして、東京のマンションでいえば、坪単価500~600万円の23区外周部か。人口構成や財政規模はわが多摩市とよく似ている。繁華街は駅北口のようで、駅南側を歩いただけだが、駅前に大規模商業施設はあるが、生活利便施設はやや乏しいと感じた。市全体でも、用途地域は工業系が全用途の約24%占め、第一種低層住居専用地域の比率は4.3%しかない。
坪単価が高いのか安いのかは分からないが、84㎡のモデルルームはよくできている。首都圏マンションと比べても水準以上なのは間違いない。中でも家事動線に配慮したmoreキッチン、Arauラックが出色の出来だ。もう一つ、驚いたのは洋室2室のうち1室の開き戸は、開け放ったときにドアが壁面に収まるように奥行約30cmの空間が設けられていたことだ。この種のドアは初めて見た。
販売が好調なのは、販売担当者が話したように、〝1人1台〟の駐車スペースを確保し、この規模では珍しい2層吹抜けの別棟エントランスを採用していることのほかに、大手デベロッパーに負けないきめ細かな商品企画にあると見た。
今年2月に竣工した「パークホームズ刈谷ANESIA」は、先着順で分譲中の住戸はかなりあるようだが触れない。興味のある方は物件ホームページを見ていただきたい(三井不動産の2025年3月期のマンション売上戸数は3,692戸で、期末完成在庫は32戸)。
大手デベロッパーとの競合といえば、首都圏では「デュオヒルズ蘇我ザ・スカイ」(263戸)と、昨年1月に竣工した「オハナ蘇我」(252戸)がある。フージャースの物件は今年2月に竣工し、残戸はわずか。「オハナ」はかなり残っているようだ。「コモンスクエア水戸」(184戸)も今年11月の竣工を待たずに完売したようだ。
大手に負けないのは、厳しい地方圏でコンスタントに供給してきた経験のためか。フージャースHDの中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)の大方針は「地方・シニア・富裕層」とあるが、これら3つの指標がシナジー効果を発揮していることを実感した。

Arauラック

壁面に収まる開き戸

現地

背後に見えるのは「パークホームズ刈谷ANESIA」

現地(右の2棟は「パークホームズ刈谷ANESIA」)
新卒女性〝めっちゃ住みたい〟フージャースコーポシニア向け「千葉蘇我」完成(2026/2/21)
商業施設閉店から15年駅前の再開発マンション分譲へフージャース「水戸」(2024/9/6)
ファミリーとシニア向け一体開発フージャース「蘇我」「オハナ」と合わせ500戸超(2024/6/21)
コスモスイニシア 複合型ドッグリゾート「Ruff-Laugh Chiba(ラフラフ千葉)」開業

「Ruff-Laugh Chiba(ラフラフ千葉)」
コスモスイニシアは4月3日、千葉県茂原市の複合型ドッグリゾート「Ruff-Laugh Chiba(ラフラフ千葉)」を2026年5月30日(土)にプレオープンすると発表した。
事業は、「茂原市民間提案制度」に基づき2020年に閉園した「ひめはるの里」の利活用として提案し、採用されたもので、地域資産の再生と、新たな交流・観光拠点の創出を目指す。
施設は、東京駅から茂原駅まで特急で約55分、茂原駅からタクシーで約10分、茂原長南ICから車で約10分の千葉県茂原市上永吉1076−1に位置。全9棟の客室(Ruff-inn CABIN)はプライベートドッグラン付きで、宿泊者限定のプライベートテントサウナ、ファイヤープレイスを備え、日帰りでドッグパークの利用も可能。2026年4月27日(月)から宿泊の予約受付を開始する。
このほか、リードフリーで一緒に遊んだりすることができる「Ruff SQUARE (ラフスクエア)」、フードやドリンクを提供する「CAFE STAND (カフェスタンド)」、リードフリーでイヌとヒトがゆったりと過ごせる室内ラウンジ「Ruff LOUNGE (ラフラウンジ)」、チェックイン受付エリア「RECEPTION & SHOP (レセプション&ショップ)」などを併設している。
プレオープン期間の2026年5月30日(土)〜7月10 日(金)まで、1人税込7,700 円~(夕朝食別)の特別価格で提供する。

以下、完成イメージ




旭化成ホームズ 子育て賃貸「ヘーベルメゾン BORIKI」関西・西日本で展開拡大

「BORIKI ひがしおおさか」外観(左)と「BORIKI」 の庭
旭化成ホームズと旭化成不動産レジデンスは4月3日、子育て共感賃貸住宅「ヘーベルメゾン BORIKI」を大阪・西日本での展開を拡大すると発表。大阪府内の2棟、広島市の2棟の合計39戸が2026年8月と10月に竣工予定で、4月から順次入居募集を開始する。
「BORIKI」は、行政による子育て支援や子育て世帯の定住促進に注力しているエリアで、初めての子育てに不安を抱えながらも、気軽に相談できる環境が少なく、地縁の薄さから孤立しがちな子育てファミリーの課題に応えるために企画された賃貸住宅。
設計においては、入居者同士が自然に顔を合わせ、交流が生まれる空間づくりを重視しており、運営側が日常的に関わりながら交流のきっかけをつくることで、無理のない形で人と人がつながる住環境を整え、地域との緩やかな連携も取り入れ、地域とともに子どもを育てる環境づくりに力を入れているのが特徴。
新入社員の皆さんへ―「記事はラブレター」こだわり記者からのメッセージ
住宅・不動産、建設会社に入社された皆さん、心より歓迎いたします。住宅は人々の暮らしを支える基盤であり、不動産・建設は街づくりや社会インフラを担う重要な産業です。皆さんがこれから携わる仕事は、社会にとって非常に大きな意味を持っています。
社会人としての第一歩を踏み出すにあたり、日々の業務では「PDCA(計画・実行・評価・改善)」を意識しながら、企業理念やパーパスの実現に向けて努力を重ねていくことになるでしょう。
そのうえで、座右の銘を「人生は愛」、モットーを「記事はラブレター」とする記者の立場から、皆さんにぜひ心がけていただきたいことを二つお伝えします。
第一に、「CAT」という考え方です。ネコ(CAT)と覚えてください。これは仕事だけでなく、生き方の基本にもなるものです。
Cは「Compliance(コンプライアンス)」です。法律や会社のルールを守ることは大前提であり、すべての行動の基準となります。自分の行動が社会的に許されるものかどうか、常に意識してください。小さな気の緩みが、大きな問題につながることもあります。
Aは「Accountability(説明責任)」です。自分の行動について、誰に対してもきちんと説明できるかどうかを判断基準にしてください。説明できないことは、最初からしない。この姿勢が信頼につながります。
Tは「Traceability(追跡可能性)」です。もともとは製造業などで重視される考え方ですが、「自分の行動や判断の過程をたどれるか」と置き換えると、日々の仕事や生活の質を高めるヒントになります。なぜその判断をしたのかを振り返る習慣は、成長を加速させます。
第二に、「6つのM」という視点です。これは、変化を実現するために必要な要素として、スーザン・ジョージ著「これは誰の危機か、未来は誰のものか」(岩波書店・荒井雅子訳、2011年刊)で提示されている考え方です。Money(資金)、Management(マネジメント)、Media(メディア)、そしてMission(使命)、Motivation(意欲)、Myth(神話・物語)の6つから成り立ちます。
中でも重要なのは、「使命」「意欲」、そして「神話(人を動かす物語)」の重要性です。人は合理性だけでは動きません。「なぜそれをやるのか」という意味やストーリーがあってこそ、大きな力を発揮します。自分の仕事にどのような意味があるのかを考えることが、成長の原動力になります。
また、情報との向き合い方も重要です。テレビやインターネットなど、情報源は多様化していますが、主体的に情報を取りにいく姿勢が求められます。業界の動きを知ることは、自分の仕事の質を高めることに直結します。日々の情報収集を習慣化してください。
業界の動きを知るには業界紙誌がありますが、週刊タイプがほとんどで、デジタル化の取り組みも遅れています。そこで、お勧めしたいのは不動産流通研究所のWeb「R.E.port」です。毎日午後6時に10本くらいの記事が公開されています。無料で読めます。これを読めば住宅・不動産業界の動きは分かります。
記者のWeb「こだわり記事」も読んでいただきたい。歳のせいで記者の仕事に欠かせない〝遠耳長目〟は退行する一方ですが、現場に足を運び、自分の目で見て、自分の頭で考えて記事化しています。この積み重ねが、他にはない価値を生み出すと考えています。皆さんの仕事も同じです。
最後に、少しだけ余談です。社会人になると、酒席の機会も増えるでしょう。適度に楽しむことは問題ありませんが、節度を保つことが大切です。自分を見失わない範囲で付き合うことを心がけてください。〝酒(灰)で胃を洗う〟のはいいことですが、〝人酒を飲む、酒酒を飲む、酒人を飲む〟-小生も含めてこれは慎まなければなりません。
皆さんのこれからの活躍を心から期待しております。
三井不「三井アウトレットパーク多摩南大沢」B街区建て替え 店舗110店⇒150店へ
三井不動産は4月2日、東京都八王子市の「三井アウトレットパーク 多摩南大沢」建替え計画(B街区)の建築工事に着手したと発表した。開業は2028年春を予定しており、完成後は東京都最大級のアウトレットになる。
施設は、京王相模原線南大沢駅から徒歩2分に位置する敷地面積約約47,500㎡、延床面積約約53,970㎡。2000年に開業。
計画では、A街区は営業を継続しながらリニューアル、B街区は建替えを行い、東京都最大規模のアウトレットにスケールアップする。B街区の建替えにより、従前約110店舗は約150店舗へ拡大。顧客から要望が多かったフードコートを含む飲食機能を強化する。
同社はまた、2026年3月8日に八王子市と三井不動産商業マネジメントと「包括的連携に関する協定書」を締結し、地域社会の活性化、市民サービスの向上を図る。
栄の中心地に大規模複合施設 三菱地所他「ザ・ランドマーク名古屋栄」竣工

「ザ・ランドマーク名古屋栄」久屋大通南側からの外観
三菱地所、J.フロント都市開発、日本郵政不動産、明治安田生命保険、中日新聞社の5社は4月9日、2026年3月31日に竣工した「ザ・ランドマーク名古屋栄」の竣工式&メディア向け内覧会を実施した。
物件は名古屋随一の商業エリア「栄」の中心に位置し、「世界と人とまちをつむぐ文化・交流価値創造拠点となる未来の名古屋をリードする新たな"ランドマーク"」がコンセプト。竣工前で成約率約98%に達しているオフィスのほか、東海エリア初の「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」、栄エリア初の「TOHOシネマズ」、商業施設「HAERA(ハエラ)」が整備されている。
外装デザインコンセプトは、紡績の街として発展してきた同地の歴史を継承するため"紡ぎ、織りなし、纏う"とし、様々な色の糸から美しい錦織物が出来上がり、新しい栄の未来(織物)が出来上がっていくさまを表現している。
31~40階の「コンラッド・ホテルズ&リゾーツ」は、「コンラッド」ブランドとしては名古屋初で、「ヒルトン」としては「ヒルトン名古屋」に続く市内2軒目。ホテルデザインには製造業やクラフトマンシップで知られる愛知県のアートや精巧な職人技を随所に取り入れている。
33~40階の客室は全170室(うちスイートルーム29室)。スタンダード客室は約50㎡で名古屋地区で最大級の広さ。31階にはロビーラウンジやオールデイダイニング、32階にはスパや屋内プール、ジム、40階にはルーフトップバーやレストラン、エグゼクティブラウンジを設けている。10階と11階には約180名の宴会場を備え、12階はオフィスエントランス・スカイロビー。
12~30階のオフィスフロアは、総貸付面積約26,000㎡。基準階面積約1,600㎡(約480坪)。竣工前の成約率は約98%に達している。
5~9階の「TOHOシネマズ 名古屋栄」は、全10スクリーン1,655席を設置。東海エリア初の「プレミアムシアター」「轟音シアター」を提供する。
B2~4階の「HAERA」は、J.フロント リテイリンググループが主導する大丸松坂屋百貨店とPARCOが手掛けたラグジュアリーモールが入居している。
広場の大部分には人工芝を整備し、南東面、南西面それぞれに約30㎡の大型モニターを設置し、情報発信拠点としている。
環境配慮の取り組みとしては、CO2フリー電力の導入、緑化面積20%以上、屋上緑化、「名古屋市建築物環境配慮制度(CASBEE 名古屋)」最高位のSランク、東邦ガスの地域冷暖房プラントの導入など。
物件は、名古屋市営地下鉄東山線・名城線栄駅直結、名古屋市中区錦三丁目に位置する敷地面積約4,866㎡、地下4階地上41階建て延床面積約約109,700㎡。主要用途はホテル、オフィス、シネコン、商業、駐車場。設計は三菱地所設計、竹中工務店、監理は竹中工務店。コンストラクションマネジメントは三菱地所設計、施工は竹中工務店。着工は2022年7月1日、竣工は2026年3月31日。

外観 北西側

オフィスラウンジ(13F)

オフィススカイロビー

ホテルロビーラウンジ(31F)

ホテルスイートルーム

屋上広場
◇ ◆ ◇
中部三県(愛知・岐阜・三重)の経済構造は、圧倒的なシェアを誇る自動車産業(輸送用機械製品の全国シェア52.5%)を筆頭に第二次産業の収益力が強いために、地域内の企業で自己完結する〝自前主義〟や地域の集団を重視する〝地域気質〟の保守性が指摘されてきた。
記者は、出身の三重県を離れて60年になるが、当時は、電力は中部電力、銀行は東海銀行(三重は百五銀行)、新聞は中日新聞(同伊勢新聞)、交通は名鉄(同三重交通)が独占的な地位を占めていた。今でも中日新聞の中部三県の購読シェアは50%近いはずだ。
この保守的な経済構造がデジタル・グローバル化への対応を遅らせたという指摘もある。リニア中央新幹線の開業が起爆剤となり、三大都市圏の「スーパー・メガリージョン」を牽引するのは中部圏だと期待されていたが、開業は大幅に遅れる見込みだ。
中部圏社会経済研究所の2026年度の東海3県の経済見通しは、「総じて、2026年度の東海3県経済は、家計部門の所得環境の改善が十分でなく、民間需要の自律的な拡大にはなお課題を抱える一方、設備投資の底堅さと外需・公需のプラス寄与によって、かろうじて1%成長を維持する拡大局面の兆しと位置づけられる」としている。
今年の地価公示でも〝低迷〟する名古屋圏を印象付ける結果となった。前年比上昇率では、3大都市圏の全用途平均4.6%、住宅地3.5%、商業地7.8%だけでなく、全国の全用途平均2.8%(名古屋圏2.3%)、住宅地2.1%(同1.9%)、商業地4.3%(同3.3%)を下回っており、地方4市(札幌、仙台、広島、福岡)にも大きく引き離されている。今年2月には、名古屋駅前の名鉄百貨店が71年の歴史に幕を閉じた。
今回の「ザ・ランドマーク名古屋栄」の開業が地域経済の活性化に貢献することを期待しているのだが…事業者に地元のデベロッパーの名がないのは寂しい。
“「わが家」を世界一幸せな場所にする”理解する演出 積水ハウス「新入社員歓迎会

積水ハウス「「新入社員歓迎会」
積水ハウス4月1日、同社が事業参画している「グラングリーン大阪」で「新入社員歓迎会」を開催した。「入社式」ではなく「歓迎会」としたのは2023年度からで、当日は、積水ハウスの企業CM「帰ろう。」の楽曲を担当する「Homecomings」によるミュージックライブや、“「わが家」を世界一幸せな場所にする”をグローバルビジョンに掲げる同社への理解を深めてもらうたる様々な工夫を凝らした。
また、第2部では、歓迎会に参加しているグループ会社の全新入社員784名が、アジア初上陸の大規模フードマーケット「タイムアウトマーケット大阪」に集結し、交流会を実施。ランチ会や自身の「幸せを感じる瞬間」を記載したこの日限りのオリジナル名刺の交換会を行うなど、部署や地域を越えたつながりが生まれ、新入社員同士の一体感を育むカジュアルな交流の場にした。
新入社員歓迎会 お客様に、社会に、新しい価値届けよう 積水ハウス・仲井嘉浩社長
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仲井氏(「グラングリーン大阪」屋外で)
皆さん、本日は新入社員歓迎会にご参加いただき、誠にありがとうございます。そして、数ある企業の中から積水ハウスグループを選び、この場に来てくださった皆さんに、心から感謝を申し上げます。
私たちは、この日をあえて「入社式」ではなく、「新入社員歓迎会」と呼んでいます。それは、「入社おめでとう」という気持ちと同時に、「積水ハウスグループに来てくれてありがとう」という、歓迎と感謝の思いを込めているからです。皆さんには、ぜひその気持ちを受け取っていただき、この時間を楽しんでいただきたいと思います。
この場所から望む梅田スカイビルは、33年前に当社が開発した建物です。今では世界的にも高く評価され、多くの方が訪れる建築となっています。さらに、この会場であるグラングリーン大阪についても、当社は JV(共同事業体)の一員として開発に参画しています。まちびらきが進むこの場所で、皆さんを歓迎できることを、大変うれしく思っています。
今年、皆さんをお迎えするにあたって、人財の面でも変化を感じています。積水ハウスグループでは、多様な価値観や感性を大切にしてきました。実際に、積水ハウスグループの女性正社員比率は29.8%(2024年度)となっており、建設業界の中でも高い水準にあります。さらに、今年度は積水ハウス単体の新入社員において、女性比率が 50%を超えました。積水ハウスグループが、いかに多様な力を生かしながら成長していく会社であることが、お分かりいただけるかなと思います。
さて、今日から皆さんは社会人です。社会人とは何か。いろいろな定義があると思いますが、私は、社会人とは「世の中に価値を与える立場になった人」だと考えています。
皆さんは今日から、社会の一員として、自らの仕事を通じて何らかの価値を世の中に提供する立場になります。
たとえば、プロ野球選手であれば、プレーを通じて人々に感動を与える。音楽家であれば、音楽を通じて人々の心を動かす。それぞれが自分の力で社会に価値を届ける。それが社会人です。
そう考えたとき、皆さんは積水ハウスグループを通じて、世の中に価値を提供しようと選択されたのだと思います。住まいを通じて人々の暮らしを支え、幸せをつくるという道を選ばれました。
積水ハウスグループには、世の中に価値を届けるための多くの資産があります。ブランド力、設計力、提案力、そして耐震性、断熱性、バリアフリーなどの高い技術力。さらに何より、長年にわたり住まいづくりを通じて築いてきた、お客様とのつながりがあります。皆さんには、そうした資産を大いに活用しながら、お客様に、社会に、新しい価値を届ける社会人へと成長していただきたいと思います。
私は、経営には「守るべきもの」と「変えていくもの」の両方があると考えています。守るべきもの、それは企業理念「人間愛」です。
今日皆さんには、創業から30年までの歩みをまとめた社史をお配りしています。
当社は創業65年を迎えていますが、その最初の30年間には、先輩たちの苦労と挑戦、そして現在の積水ハウスの原点が詰まっています。工業化住宅というビジネスモデルを築き、技術を進化させ、何よりも「お客様第一主義」を貫いてきた歴史です。
この本を読むことで、当社の企業理念がどのように生まれ、受け継がれてきたのかを感じていただけると思います。ぜひ、早い段階で手に取っていただきたいと思います。
一方で、変えていくべきものもあります。新たな価値を創造する私たちの合言葉は「イノベーション&コミュニケーション」です。私は、この言葉こそ、若い皆さんの力で体現してほしいものだと思っています。
何か思いついたら、すぐに同期や先輩、職場の仲間に相談する。コミュニケーションを通じてアイデアを磨き、深め、形にしていく。ある
いは、会社や部署が違っても、同期同士でつながり、意見を交わす中で新たな発想が生まれる。
イノベーションが先か、コミュニケーションが先か。それはどちらでもよいです。
大切なのは、常に人とつながり、対話し、その中から新しい価値を生み出していくことです。
今日ここに集まっている同期の存在は、皆さんにとってかけがえのない財産です。気軽に相談し合い、励まし合い、ともに学び合える仲間として、ぜひ大切にしてください。
「イノベーション」と聞くと、何か特別で大きな発明をしなければならないと感じるかもしれません。
しかし、私が皆さんに期待しているのは、決してノーベル賞級の発明ではありません。
「こうすればお客様にもっと喜んでいただけるのではないか」
「こうすればもっとサービスがよくなるのではないか」
そんな日々の小さな気づきこそが、イノベーションの出発点です。
お客様のことを真剣に考え、一生懸命に仕事に向き合っていれば、必ずアイデアは生まれます。
当社には、そうしたアイデアを形にする場として、「SHIP」があります。毎年、皆さんから寄せられる新しい発想に触れられることを、私はとても楽しみにしています。ぜひ柔軟な発想を持ち続け、若い感性を存分に発揮してください。
そしてもう一つ、皆さんに大切にしてほしいのが「キャリア自律」です。
積水ハウスグループの事業は、戸建住宅、賃貸住宅、リフォーム、不動産、まちづくり――どの分野も奥深く、学ぶべきことが数多くあります。しかしその分、一つひとつを身につけていく喜びがあり、自分の世界を広げていく楽しさがあります。
ある分野で力をつけたら、次の分野へ挑戦する。自分の意志で学び、自分の意志でキャリアを切り拓いていってほしいと思います。
皆さん一人ひとりが、自らの可能性を広げ、大きく成長していくことを期待しています。
また、当社は今、先人たちが築いてきた世界最高水準の技術をアメリカへ展開しています。
アメリカの住宅事業を、積水ハウスの技術レベルへと引き上げていこうという思いのもと、事業を進めています。
積水ハウスは、まさにグローバルな会社へと進化しつつあります。その成長を、皆さんとともに実現していきたいと考えています。
最後になりますが、当社のグローバルビジョンは“「わが家」を世界一幸せな場所にする”です。
住まいを通じて、お客様をどれだけ幸せにできるか。そのために、イノベーションとコミュニケーションを重ね、より良い価値を生み出し続けていく。その思いを、このビジョンに込めています。
そして、お客様を幸せにするためには、まず皆さん自身が幸せであることが大切です。幸せとは難しい言葉のようでいて、実はとても身近なところにあります。友人を大切にすること。家族を大切にすること。
日々のつながりを大事にすること。そうしたことの積み重ねが、人生の幸せにつながっていくのだと思います。
どうか健康を大切にし、よく働き、よく休み、メリハリのある毎日を送ってください。その積み重ねが、仕事の成果にも、皆さん自身の豊かな人生にもつながっていくはずです。
皆さんはこれからの積水ハウスグループの未来を創る存在です。私は、皆さん一人ひとりの活躍に大いに期待しています。
以上をもって、私からの歓迎の言葉といたします。今日は本当におめでとうございます。

