年少者が激増 20代は減少 女性の比率も高まる 第5波と異なる第6波の感染状況
東京都の新型コロナ感染者は、このところ漸減傾向にはあるが、絶対数そのものは第5波と比べ桁違いで、年少者や30~40代の感染者比率が高まっていることからその影響が心配される。都のモニタリング会議の専門家のコメントや都のデータから分かること、分からないことをまとめてみた。
まず、2月25日行われた東京都のモニタリング会議での専門家の主なコメントを以下に紹介する。
ア)新規陽性者数の7日間平均は、2月23日時点で約13,057人/日に減少したものの、依然として極めて高い値で留まっており、同規模の感染状況が長期化する危機に直面している
イ)小中学校の学級閉鎖や、保育園・幼稚園の休園により、欠勤せざるを得ない保護者等が多数発生しており、社会機能の低下が危惧される。家庭や日常生活において、誰もが、感染者や濃厚接触者となる可能性があることを意識し、自ら身を守る行動を徹底する必要がある
ウ)感染の中心である若年層及び高齢者層を含めた誰もが、感染者や濃厚接触者になる可能性があることを意識し、自ら身を守る行動を徹底する必要がある
エ)重症化リスクの高い65歳以上の新規陽性者数の7日間平均は、非常に高い値で推移している
オ)今週の濃厚接触者における感染経路別の割合は、同居する人からの感染が68.7%と最も多かった。次いで施設(施設とは「特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、病院、保育園、学校等の教育施設等」をいう)及び通所介護の施設での感染が19.2%、職場での感染が5.4%、会食による感染が0.9%であった
また、接触歴等不明者数については次のようにコメントしている。
①接触歴等不明者数は、依然として極めて高い値で推移している。接触歴等不明者の周囲には陽性者が潜在していることに注意が必要である
②新規陽性者における接触歴等不明者の増加比が100%を超えることは、感染拡大の指標となる。2月23日時点の増加比は、前回の約79%から約86%となった
③今週の年代別の接触歴等不明者の割合は、20 代で70%を超えている
④いつどこで感染したか分からないとする陽性者が、幅広い年代で高い割合となっている
さらに注目すべきことも報告されている。「今週の保健所別届出数を多い順に見ると、多摩府中6,628人(6.8%)と最も多く、次いで江戸川6,494人(6.6%)、世田谷6,387人(6.5%)、大田区5,381人(5.5%)、足立5,115人(5.2%)であった」というデータだ。これらの地域は人口が多いエリアではあるが、感染者は都心部から準都心部へ広がりつつあるということのようだ。
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都の感染状況データから、第5波(2021年10月1日まで)と第6波(2022年1月1日~2月26日)の年代別・性別感染者をグラフで示した。
年代別感染者比率を第5波⇒第6波で示すと、10歳未満4.3%⇒14.3%、10代7.5%⇒11.6%、20代28.9%⇒19.5%、30代19.8%⇒17.4%、40代15.8%⇒16.2%、50代11.9%⇒9.7%、60代4.9%⇒4.8%、70歳以上6.7%⇒6.4%となっている。
この数字から、10歳未満は10ポイント、10代は4.1ポイントそれぞれ増加している一方で、20代は絶対数も減少し、比率は9.4ポイント減と激減していることが分かる。他の年代では40代が0.4ポイント増加しているほかは各年代で減少。年少者の感染が増えていることとワクチン接種率との関係は不明だ。
もう一つの特徴は男女比だ。第5波の感染者約38万人の男女比は男性56.0%:女性44.0%と男性比率が高く、年代では40代では男性61.1%:女性38.9%、30代では男性59.6%:女性40.4%とほぼ6:4の比率で、20代は男性53.3%:女性46.7%となっている。女性のほうが人口比率が高い高齢者を除いて男性が多数を占めている。
ところが第6波の約59万人の感染者の男女比は全体で男性50.7%:女性49.3%と接近し、20代、30代、40代では女性比率が男性比率を上回る逆転現象が起きている。
いったいこれはなぜか。ヒントになるのは、前段で紹介した「今週の濃厚接触者における感染経路別の割合は、同居する人からの感染が68.7%と最も多かった。次いで施設(施設とは「特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、病院、保育園、学校等の教育施設等」をいう)及び通所介護の施設での感染が19.2%、職場での感染が5.4%、会食による感染が0.9%」というデータだ。
経路不明率が6割を超えることをさておき、三密が避けられない家庭や施設での感染が多く、意外と職場や会食は少ないことが分かる。
しかし、家庭であろうと施設であろうと、コロナが自然発生するわけがないから、専門家が「いつどこで感染したか分からないとする陽性者が、幅広い年代で高い割合となっている」とコメントしているように杳として分からないのが現状のようだ。
感染経路不明者割合はほぼ一貫して6割を超えている。積極的疫学調査は機能していないと言わざるを得ない。どこで感染するか分からず、「自ら身を守る行動を徹底する必要がある」と言われても、どうしたらいいか分かる人はいないのではないか。
2月26日現在、累計感染者は約97万人、死者数は3,593人に達している。
西口さん役の堀田真由さん好演 宮沢社長も記者役で出演 フジテレビ「木のストロー」
記者はテレビドラマをほとんど見ない。記憶にあるのは、かみさんが夢中になっていたので小生もはまってしまった韓流ドラマ・チャングムくらいか。
そんな記者ではあるが、本日(2月26日)フジテレビで放映された1時間ドラマ「木のストロー」を視聴した。アキュラホームと宮沢俊哉社長が大好きで、原作者の同社広報担当の西口さんにも大変お世話になっているからだが、何よりも原作が素晴らしいからだ。同社が上場企業だったら、著作もドラマ化も絶対ありえない。
とはいえ、追従記事を書いても意味がない。正直に書く。ドラマは消化不良、制作サイドの意図は全然伝わってこなかったというのが率直な感想だ。1時間ドラマで、ほとんど実話の著作内容を全て映像化するのは、その影響の大きさを考えると難しいとは思うが、どこに焦点を当てているのか、理解できなかった。
それでも、西口さん役の堀田真由さんは好演したのではないか。記者の知る西口さんとよく似ていた。西口さんは著作でも書いているが、〝普通〟の社員ではない。入社後、いきなりトップクラスの営業成績を上げるほど優秀で、チアリーダーをこなせるほど器用なのにおっちょこちょいでもあるようだ。「堀越課長」を飛び越して「鈴木役員」に直談判し、「鈴木役員」を激怒させるのもそんなところだ。
そんな常識外れの西口さん(堀田さん)を「鈴木役員」の鈴木保奈美さんはどう扱うか注目していたのだが、〝悪女〟になり切れていなかったのが残念だった。断っておくが、記者は「鈴木役員」は断じて悪女ではなく、会社役員として当然の判断をされたと思っている。稟議、企画書なしで、海のものとも山のものとも分からない話に乗れるわけがない。
それでも「木のストロー」が開発され、実用化されたのはゴーサインを出した宮沢社長の決断力だ。ドラマではそのあたりの経緯は不明で、「鈴木役員」が突如プロジェクトの〝推進役〟になったのかも描かれていない。
もう一人、重要な役割を果たすのではないかと思っていた「先輩役」の片寄涼太さんは「堀越課長」ではないようだ。ドラマでも重要な役割は果たしていなかった。
肝心の宮沢社長はどのような役割を果たしたのかドラマは明らかにしていない。原作でも社長が登場する場面はほとんどないが、これは一介の広報担当が課長や部長越しに直談判などできるはずはないからだと思う。西口さんも唯一、社長同席の飲み会のことしか書いていない。だが、しかし、宮沢社長がどうして「木のストロー」開発にGOサインを出したか、その謎をドラマで暴き出してほしかった。社長役を演じた小日向文世さんはどこか宮沢社長に似ていたが…杳として役割は分からなかった。
微笑ましい場面もあった。宮沢社長がドラマの最後の場面で登場したことだ。ザ・キャピトルホテル東急での「木のストロー」記者発表会の記者席に記者役として出演しており、人相が悪い男性記者ばかり(小生もその一人か)の中でひとりテレビ画面を意識して微笑みかけていた。(記者の好きな宮尾登美子さんも映画によく出演した)
これでおしまいにする。ドラマには失望したが、小説であろうとノンフィクションであろうと著作物を超える映像作品はない。原作を読んでいない人は是非読んでいただきたい。
ドラマは、スポンサーのアキュラホームなどのCMが数えただけで5回あったので閉口した。1回につき3~4分として1時間で15~20分だ。これは仕方のないことかもしれないが、プロ野球中継でこれをやったら非難が殺到する。
アキュラホーム「木のストロー」開発秘話 フジテレビ2月26日にドラマ放映決定(2022/1/28)
アキュラホーム カンナ社長・宮沢氏も感動 西口彩乃さん「木のストロー」本(2020/10/24)
「ド素人 女子社員の赤裸々の体験」綴る 西口彩乃さん著「木のストロー」発行(2020/10/17)
アキュラホーム「木のストロー」「rooms 41」に出展(2020/10/15)
世界初のカンナ削りの「木のストロー」 アキュラホーム 「Rooms40」に出展(2020/2/23)
〝木を愛する人は美しい〟 アキュラホーム1,000万本の木のストローPJ 始動(2020/1/19)
「日系ゼネコンはコストが高い」一木・海外事業本部長 大和ハウス「業界勉強会」
大和ハウス工業は2月24日、報道関係者向けの「第16回業界動向勉強会」をオンラインで開催。米国やオーストラリア、中国などの分譲・賃貸住宅事業が好調に推移していることから、今回は海外事業について同社取締役常務執行役員海外事業本部長・一木伸也氏が約30分説明し、メディアの質問にも約30分の時間をかけて丁寧に対応した。
一木氏は、海外に本格的に進出した2010年以降について説明。開発物件の売却やM&A済みの各社の事業が好調に推移していることから、2022年3月期の売上高は4,000億円(前年度は3,000億円)に達する見込みだと報告した。
海外進出のミッションについては、「共創」を重視し、①地域密着②顧客目線③グループ総合力の3点が伸長を支えており、マンション管理などオペレーションもできるのが同社の強みであると強調した。
重点エリアの一つである中国については、この10年間で7,400戸超の販売実績があり、開発案件3件のうち2件は販売が完了し、新たなマンション開発事業(蘇州)の社内決済を取得し、事業化を進めていると語った。
米国の事業については、「スマイルゾーン」での賃貸事業が中心で、住宅価格の上昇(2021年は前年比18%超)、ミレニアル世代の旺盛な戸建て住宅取得意欲の高まりを背景に、2021年度の供給実績は5,400戸になる見込みであることを明らかにした。
豪州では、小田急電鉄との共同事業で、シドニー郊外の「ボックス・ヒル・プロジェクト」(1,551区画)の開発を推進中で、2018年にグループ入りしたRawson Groupの2021年度の引き渡し戸数は1,127戸(売上高216億円)の見込みであると話した。
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わが国のハウスメーカー、デベロッパー、商社、電鉄会社などがこぞって海外に進出しており〝全員参加型〟のマーケットを形成しているようだ。
記者は不動産業の海外事業については全く知らないし、〝知らないことは聞くな〟をモットーとしているのだが、質問しないと主催者に失礼だとも考えているので、次のような質問をした。
一つ目は、「私は海外は中国、モンゴルしか知りませんが、建築物の施工現場を目視した限りでは、わが国のハスウメーカー・デベロッパーの住宅開発・施工技術・オペレーションは図抜けている印象を受けますが、いかがでしょうか。一木さんは先ほど『トップクラス』と仰いましたが、トップではないのでしょうか。なにが足りないのでしょうか」と。
これについて、一木氏は「トップクラスと言いたいが、日系ゼネコンは質は高いのだがコストがやや高い」と答えた。なるほど。質と価格は難しい問題だ。
もう一つの質問は、「カントリーリスクをどう考えていらっしゃるか」と。
この問題について、一木氏は「中国については、災害リスクもそうだが、突然の制度変更や外資ハラスメントも過去にはあった。これについては常にチェックし、モニタリングしている」と話した。(「戦争は経済の延長」と言われるが、どうしてみんな好戦的な動きをしているのか。第2次世界大戦が勃発してまだ80余年しか経っていない)
「素晴らしい」審査員激賞 マンション管理協「バリューアップ・アワード2021」
マンション管理業協会は2月22日、「マンション イノベーション フォーラム2021」を開催。第一部の①マンションライフ・シニアライフ部門②工事・メンテナンス部門③防災部門④管理組合運営部門の各賞を表彰する「マンション・バリューアップ・アワード(MVA)2021」のグランプリは、防災部門で「コミュニティの再構築とマンション自主防災力の強化」をテーマにプレゼンテーションを行ったつづじが丘ハイム管理組合理事長・久保田潤一郎氏が受賞した。グランプリ以外の各賞受賞者は次の通り。
①マンションライフ・シニアライフ部門 「自治体と地域住民(団体)および管理組合との連携による『街なか花壇事業(花植え活動)』の実施について」報告した東急コミュニティー マンション事業本部第一事業部 東京中央支店営業チームE所長・米藤健太氏
②工事・メンテナンス部門 「管種の異なる共用部分排水管全体の一斉樹脂化更新工事による長寿命化への試み」 野村不動産パートナーズ建築事業本部技術管理部商品開発課 一級建築士/一級施工管理技士/マンション管理士・桒原千朗氏
④管理組合運営部門 「建物の老朽化と居住者の高齢化に対処した管理組合の活性化対策構築および活動」 シャルム浦安管理組合支援委員会 島﨑齊氏
グランプリを受賞した久保田氏には、グランプリ30万円+部門賞10万円の合計40万円が、その他の受賞者にはそれぞれ部門賞10万円の副賞が贈られた。
久保田氏は受賞について「当初はこのような賞のことは知らず2か月間断っていたが、居住者などの勧めでぎりぎり応募した。防災マニュアルは著作権もありませんので、全国の管理組合の防災対策のひな型として使っていただき、一人でも多く助けられる防災に強い日本にしていただきたい」と語った。
マンション管理業協会理事長・岡本潮氏(東急コミュニティー特別顧問)は、「応募があった424作品の一部を読ませていただいたが、みんな素晴らしいものばかり。4名の方のプレゼンには感心させられたので、全員をグランプリにできないかと話したほどだ。ルールとのことでそれはできなかったが、各作品が広く業界に届くことを願っている」と述べた。
フォーラムは、2017年から行っていた「マンションいい話コンテスト」を2019年にリニューアルし、マンション管理の様々な取り組みや事例について新たなナレッジ共有を図りながら、次世代のマンション管理について考え、今後のマンション業界の課題解決とイノベーションを進める活動の一環として実施しているもの。2021年はコロナ禍のため開催されなかった。今回の4部門のエントリーは424事例だった。フォーラムは会場開催とともに、関係者向けにオンラインでも配信された。
このほかフォーラムでは、第二部として元アップル米国本社副社長兼日本法人代表のリアルディア代表取締役社長・前刀禎明氏による「学び続ける知性」と題した特別講演、第三部では岡本氏のほか同管理協副理事長・石﨑順子氏(大和ライフネクスト社長)、横浜市立大学国際教養学部教授・齊藤広子氏、マンションライフ継続支援協会理事長・三橋博巳氏、一級建築士・宮城秋治氏による「変わるマンションと、暮らす・生きる・考える」をテーマとしたスペシャルセッションが行われた。
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フォーラムは、2度の休憩時間を挟み午後13:30~17:00過ぎまでの長丁場。メモを取るのに必死だったが、審査員の方々が「夢と希望と勇気を頂いた」(齊藤氏)を筆頭に「素晴らしい」「感動した」「感心した」「分かりやすい」などを連発した第一部がとてもよかった。岡本理事長が「グランプリは4氏に渡したかった」と述べたのもその通りだと思う。このほか優秀賞、審査員特別賞、佳作を含めた他の応募作品にも苦労に報いる何かしらのご褒美があっていい。
グランプリ受賞の「つつじヶ丘ハイム」は築50年だが、住友商事が売主で竹中工務店が施工した最高のマンションだと思う。東急コミュニティーが受賞した「南千住」のマンションは記者も取材したことがある「ブランズタワー南千住」のはずで、取り組みによって路上迷惑駐輪が激減し、マンションの駐輪場収入が90万円/年増加したというのにびっくりした。
野村不動産パートナーズの「コープ野村東六郷」の改修提案力にも脱帽するし、「シャルム浦安」も外注すれば400万円/年の経費を削減できたという提案もまた凄い。
スペシャルセッションでは、岡本理事長の「将来価値が増加するのか減少するのかを織り込んで現在価格を評価すべきだが、現状はそうなっていない。DXを駆使してそれを〝見える化〟し、業界を根本的に変えたい」旨の発言に注目したい。
新築も中古もマンションの質に関する様々な評価制度はあるが、管理を含めた総合的な総合評価制度はない。マンション管理業協会が主導するかどうかはともかく国や不動産協会、不動産流通経営協会(FRK)などが一堂に会して論議すべきではないか。
グランプリは西京極大門ハイツ・佐藤氏 管理協 バリューアップ アワード2019(2019/12/14)
「SDGs考えるきっかけに」堀田真由さん アキュラ「木のストロー」ドラマ制作発表会
アキュラホームは2月21日、同社広報担当の西口彩乃さんが著した「木のストロー」(発行:扶桑社)をもとにフジテレビジョンがドラマ化した「木のストロー」制作発表会を行った。YouTubeで発表会の模様がメディアに公開された。
冒頭、同社・宮沢俊哉社長は「まさか『木のストロー』がドラマ化されるとは。当社は木造の家を作っておりまして、私自身も大工なので、新入社員の入社式には全員にカンナ削りを体験してもらっています。西口も体験したのを覚えており、感無量。とても嬉しく思っています。私の役を務められる小日向さん(文世氏)はファンでして、カンナも削ってもらいましたがとても上手でした」とあいさつした。
主人公の西口さん役を務めるのは堀田真由さんは、「お話を頂いたときは『木のストロー』が存在することなど知らず、驚きました。作品も実話だと聞き、身が引き締まる思いがしました。木のストローは洗って何度も使え、ほのかな樹の香りもします。ドラマがSDGsとかサスティナブル、持続可能などをひとり一人が考えるきっかけになってほしい」と語った。
著書では開発に猛烈に反対したとされる執行役員「鈴木役員」は鈴木保奈美さんが担当。「『木のストロー』はどこかで聞いたような気がしましたが、SDGsって言葉は知っていても何もわかっていませんでした。いい勉強になるとお受けしました。原作を読んで、社員のアイデアを事業に生かすなんていい会社だと思いましたし、『鈴木役員』は冷徹ではありません。『木のストロー』が完成していく過程をドラマで見ていただきたい」と話した。
ドラマは2月26日(土)の15:30~16:30(関東エリア)、フジテレビで放映される。
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「木のストロー」を読んでいらっしゃらない方はぜひ読んでいただきたい。フィクションならともかく、会社における上司と部下などの関係をこれほど赤裸々に綴った著作はないのではないか。
会社は何を目指すべきか、仕事とは何か、広報とメディアの関係、記者の役割などを考えるのにも最適だと思う。
ドラマでは、「鈴木役員」を鈴木保奈美さんはどのように演じるのか。〝悪役〟〝姑〟に徹するのか。「堀越課長」も見ものだ。上司と部下の板挟みになり、おろおろする「課長」を演じきれるか。ヒットするかどうかは脇役次第ではないか。抱腹絶倒の喜劇になってほしいのだが…。
アキュラホーム「木のストロー」開発秘話 フジテレビ2月26日にドラマ放映決定(2022/1/28)
最高の〝働く場・接遇スペース〟 積水ハウス「SUMUFUMU TERRACE 新宿」
「SUMUFUMU TERRACE 新宿」
先日見学した積水ハウスの「SUMUFUMU TERRACE 青山」に続き、同社の〝新拠点〟「SUMUFUMU TERRACE 新宿」を見学した。「青山」とはコンセプトがやや異なり、顧客と打ち合わせをする場でもあり、スタッフが働く場でもある。建具・家具、観葉植物などは全て本物で、デベロッパーのマンション総合ギャラリーとは比べようもないほどレベルが高い。
場所は、交通案内:JR新宿駅から徒歩11分、都営大江戸線都庁前駅から徒歩5分、京王新線初台駅から徒歩9分、新宿区西新宿3丁目の「西新宿KSビル1階・2階」。定休日は火曜・水曜。新宿マインズタワーから移転した同社東京営業本部と東京西支店の事務所が併設されている。
1階も2階も飲み物が振舞われるのは「青山」と同じ。コーヒーはSTARBUCKSだった。
小池
1階の受付カウンター
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同社は「SUMUFUMU TERRACE」を〝新拠点〟と呼んでいるように、単なるショールームでも普通のオフィスでもない。記者もこの種の施設を見学したことはなく、「青山」は〝驚嘆〟と表現するほかなかった。
今回の「新宿」は、その多くはガラス張りになっているので、スタッフと顧客接遇スペースをシームレスにつなぎ、あるいは緊張感も醸し出す不思議な空間だ。比較するものがないので表現は難しいのだが、〝働く場〟〝接遇スペース〟としては最高レベルではないか。
立地条件は申し分ない。目の前は新宿中央公園と都庁。徒歩1~2分内に「パークハイアット東京」と「新宿ワシントンホテル」。
1階には、直径十数メートルありそうな半透明の白いカーテンに覆われたラウンジ空間が配されており、大小の観葉植物と湧水池のように水面がゆらぐ小池も設置されている。受付カウンターに置かれている観葉植物「ジャボチカバ」は、天井のライトにより木漏れ日のように影がカウンターに映し出されるように工夫されていた。説明書きには「ParkERs」とあった。
2階の接遇スペースの設備仕様レベルが高いのにびっくりした。中央に据えられているカウンターは古材をガラスで加工したもので、値段にしたら、この前見た目[me]の〝ただの石〟の99万円とは比較にならないほど高いはずで、壁には熊野古道の無垢の百年杉が掲げられており、その背後から音楽が流れるような仕掛けが施されていた。接遇個室のソファー類は全て本革。
オフィススペースはガラス張りになっているので、仕事をしているスタッフの姿も見える。外部の人に〝見られる〟のはいい気持ちはしないだろうが、「ParkERs」が監修した観葉植物に囲まれて仕事ができるのは幸せだ。緑空間はストレスを解消し、労働生産性を向上させる効果があることは実証されている。
2階
2階
フージャースコーポ・日本エスコン いわき市の「並木の杜シティ」再開発を着工
フージャースコーポレーション(事業比率51%)と日本エスコン(同49%)は2月16日、参加組合員として事業参画している福島県いわき市の「いわき駅並木通り地区第一種 市街地再開発事業」(並木の杜シティ)を再開発組合とともに着工したと発表した。
同事業は、市街地の高度利用と都市機能の更新を図り、いわき駅周辺の賑わい創出するのがコンセプトで、総敷地面積約1.1ha。2つの街区から構成されており、1街区には4階建ての商業棟(店舗・事務所等)、2街区には21階建て216戸の住宅棟が建築される。住宅棟はいわき市最高層の免震構造タワーマンショ ンとなる計画で、バリアフリー仕様住戸(55 戸)を設けるなど多世代居住を見込んだ次世代型分譲マンションを予定。名称は「ミッドタワーいわき」で、販売開始予定は2022年9月頃。
設計は熊谷組・UG都市建築、ランドスケープ監修はスタジオゲンクマガイ。施工は熊谷組・加地和組・堀江工業特定建設工事共同企業体。竣工予定は2024年4月15日。
中央日土地 学生レジデンス 新ブランド「BAUS CROSS(バウスクロス)」で展開
中央日本土地建物グループの中央日本土地建物は2月16日、学生レジデンス事業を住宅ブランド「BAUS(バ ウス)」シリーズに体系化し、新ブランド「BAUS CROSS(バウスクロス)」として事業化すると発表した。
同社は1986年から学生レジデンス事業を展開しており、第1号の「ラフィーヌ駒沢」を皮切りに、これまで東京都内を中心に大阪、名古屋、仙台、福岡などで全26棟約2,600戸を開発・運用している。
2022年2月下旬には、新ブランド第一弾「北新宿」(東京都新宿区)、第二弾「相模大野」(神奈川県相模原市)の2物件が竣工するほか、2022年度末には第三弾「板橋区加賀」が竣工する予定。
2022年度末までに、首都圏18棟約1,800戸、全国で29棟2,900戸超となる。
堀口会長の生まれ故郷・佐渡にアウトドアアクティビティ拠点 サンフロンティア不
「佐渡アウトドアベース」
サンフロンティア不動産は2月15日、同社創業者で現取締役会長の堀口智顕氏の生まれ故郷・新潟県佐渡市の玄関口である両津港ターミナル至近にアウトドアアクティビティの総合拠点「佐渡アウトドアベース」を3月19日(土)にオープンすると発表した。運営は同社グループのサンフロンティア佐渡(代表取締役社長:堀口智顕氏)が行う。
「佐渡アウトドアベース」は、両津港ターミナルから徒歩4分、大通りを挟んで向かい側には道の駅が所在するアクセスのよい立地。“人と人 人と自然をつなぐ”をテーマに、佐渡の様々な観光資源と地域の魅力を繋ぎ、訪れる方々の体験型観光を支える、佐渡に初めて誕生するアウトドアの拠点。
館内には総合案内、ツアー販売窓口、アウトドアショップ、レンタルコーナー(自転車、釣り・トレッキング用品レンタル)、シャワー、更衣室、カフェ、休憩所、イベントスペースなどを兼ね備え、「アドベンチャーツーリズム」を総合的にサポートする設備と機能を備えている。
ショップ
釣り・トレッキング用品レンタル
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同社は、日本トライアスロン連合(JTU)のオフィシャルスポンサーで、新潟県佐渡市とJTU共催の「佐渡国際トライアスロン大会」を応援しており、大会に参加した同社社員を取材したことがある。
堀口さん、社員から日本代表になれる選手を育ててほしい。RBA野球大会も頑張ってほしいが、ロートル揃いでは多くを望めない。
台湾の義援金に謝意を込めて 前人未到の挑戦 沖縄から台湾へ150キロのリレー遠泳(2011/9/12)
目に物見せる目[me]は何者だ 驚愕の積水ハウス「SUMUFUMU TERRACE 青山」
「SUMUFUMU TERRACE 青山(スムフム テラス アオヤマ)」
積水ハウスが2月1日に開設した「SUMUFUMU TERRACE」の第5弾、「SUMUFUMU TERRACE 青山(スムフム テラス アオヤマ)」を見学した。東京メトロ銀座線外苑前駅から徒歩1分の一等地に位置し、約70坪のスペースはガラス張りで、100本を超える中低木・シダ類が植えられており、アートギャラリーそのもの。デベロッパーが展開するマンションギャラリーやハウスメーカーの住宅展示場などとは全く異なる。唖然とするほかなかった。
「SUMUFUMU TERRACE」は、「家族みんなが住むコトに〝フムフム〟納得しながら家づくりをしてほしい」という想いを込めた〝新拠点〟で、「青山」は昨年11月にオープンした「新宿」「立川」「錦糸町」、12月に開設した「池袋」に続き5か所目。
施設デザインはデザイナー・佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィスnendoが担当。〝庭〟に着目したガラスと植物で仕切られた回廊型の空間で、足を進めるにつれて家づくりのアイデアがどんどん膨らんでいく体験を得られる仕掛けを施している。
特徴の一つは、絵本作家の荒井良二氏や写真家の石川直樹氏、アートチームの目[mé]、東京藝術大学などの学生のアート作品などが展示されており、購入も可能になっていること。
場所は、東京メトロ銀座線外苑前駅1b出口から徒歩1分(数十秒)、港区南青山2丁目の「D-LIFEPLACE南青山」の1F。公開されている広さは約70坪。営業時間は10:00~18:00(休館日:火曜日・水曜日・夏季休暇・年末年始)。入場は無料だが、原則として予約制。コーヒーなどの飲み物のサービスも受けられる。
アート作品が展示されている回廊型のギャラリー
ふんだんに植えられている緑
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見学を申し込んだのは、佐藤オオキ氏がデザインを担当していることをプレス・リリースで紹介されていたからだ。見学する前は、デベロッパーの総合マンションギャラリーのようなものだろうと想像していたが、全然そうではなかった。冒頭に書いたようにアートギャラリーそのものだった。すぐ賃料を計算した。坪5万円はくだらないはずだ。
それ以上に驚いたのは、〝売らんかな〟の雰囲気が全くなかったことだ。申し込めば家づくりや家探しなどの相談にも応じるとのことだったが、営業担当がぴったりとくっつき、手八丁口八丁の売り込みをするイメージが強いマンションギャラリーなどとは天と地ほどの差があった。
アート作品は、好みもあるので何とも言えないが、記者は東京藝大の鈴木萌恵子氏の1点6.6万円、全6点の作品にほれ込んだ。(記者は油絵を描くので多少の審美眼はあると思っている)
目の玉が飛び出し、息が詰まりそうなほど驚いたアートもあった。「目[me]」の「matter α」作品だ。
撮影は不可だったので、もらったパンフレットのコピーをそのまま紹介する。「一見してどこにでもありそうな石。しかし、実は、目[me]によって極めて精緻に、長い時間をかけて、別の実在する石から手でトレースコピーされた驚愕のオブジェクト。注文が増えれば、その数だけ同じ〝どこにでもありそうな石〟が、複数の家に同時に出現します。アートとは、オリジナルとは、価値とは何か? を揺さぶる目[me]らしい作品」とある。
サイズ・素材はH65×W160×D120ミリ、砂、石、岩の粒子ほか。納期は約3か月。価格は990,000円(税込)。
皆さん、価格は桁違いではない。0の数は間違っていない。何と1個99万円だ。コピーには〝一見してどこにでもありそうな石〟とあるが、何度見てもどこにでも転がっていそうなただの石だ。広大な砂漠の中からダイヤモンドを探し出すことはほとんど不可能であるのと全く逆だ。ただの石ころ(砂岩のはず)に99万円の値段を付ける目に物見せる目[me]とは何者だ。神をも恐れぬ所業として断罪されても記者はしらないぞ。
だが、しかし、目[me]にも言い分がある。やはりパンフレットから引用する。「制作の始まりは、川へ行き、無数に転がる石の中から、思い描く形の完璧な〝普通の石〟を探すこと。それをオリジナルとして、もう一方の石は、砂を硬化させて形を作り、体積、苔、傷、模様など細部にいたるまですべてを模倣し(彼らはその工程をレタッチと呼ぶ)、まったく同じ〝石〟をこの世に存在させる。また、その中で、オリジナルと、制作した石をシャッフルし、ひとつを川に投げる。彼らでさえも、いま手元にあるのがオリジナルか、制作した石なのか分からないのだ」
ン? 99万円の価値があるのはオリジナルの石なのか、それとも模倣の石なのか。化学分析したらすぐ分かるのではないか。
外壁材もアートとして展示されている
「目[me]」アーティスト・荒神明香氏、ディレクター・南川憲二氏、インストーラー・増井宏文氏 写真:阿部 健(Takeshi Abe)氏
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